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世代交代を受け入れつつ、 生産現場の安全性を向上する

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世代交代を受け入れつつ、生産現場の安全性を向上する

化学業界の 安全文化

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はじめに

多くのエグゼクティブがしばしば指摘するように、化学企業では安全性の向上が最重要課題であると考えており、企業は安全面での実績を重視しています。

しかし、安全性の向上は容易ではありません。新しい技術の導入やプロセスの改善は化学プラントに効率と品質の向上をもたらす一方で、安全性の向上における成果はほとんど見られません。

安全性を向上させる上で重要なことのひとつは、より効果的な安全文化⸺安全性と生産性を等しく重視する文化⸺を醸成することです。化学企業がそうした文化を創出するには、リーダーシップの大切さを再認識すること、安全性にかかわるコミュニケーションのあり方を再構築すること、そ

して新しいデジタル技術を活用することが有効です。

加えて、若者の割合が年長者を上回るというワークフォース(労働力)の変化に起因する課題を理解し、正面から向き合うことも必要です。効果的な安全文化を確立できれば、企業は事故による負傷者の発生数を減らせるだけではなく、生産性の強化やオペレーションのアジリティ(俊敏性)向上も図ることができ、ハイパフォーマンスの実現に向けてさらに先へと歩みを進めることができるのです。

2 | 化学業界の安全文化

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この数年で、化学プラントにおいても、安全に役立つプロセスや技術が次々と導入されています。それにもかかわらず、安全性の改善はなかなか進んでいないのが現状です。

米国労働統計局のレポートによると、化学製造業とプラスチック製品製造業における負傷者数と死亡者数には、2011~2014年までの間で大きな変化が見られません(図1と図2を参照)。

課題を理解する

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2011 2012 2013 2014

325 ‒ 化学製造

3251 ‒ 基礎化学製造

326 ‒ プラスチック・ゴム製品製造

3261 ‒ プラスチック製品製造

NAICSコード/産業

ソース:米国労働統計局

フルタイム従業員(FTE)1万人当たりの負傷率

図1. 北米の産業分類システム(NAICS)に基づく、要記録負傷者の割合

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目立った変化が見られない理由のひとつとして、安全文化が確立しづらい背景があります。安全文化の確立には、安全性の確保が最優先であるという価値観のもと、正しい手順を遵守する企業文化が最も大切な要素となります。すなわち、生産に携わるすべての従業員の労働に対する姿勢や規範の問題ともいえます。しかし、現在の化学プラントにおける安全文化は必ずしも効果的なものではありません。

安全文化と企業文化が分裂しており、「“安全性”対“生産性”」などとも言われるように、2つの文化

を対立するものとして捉えている企業も少なくありません。従業員もこれらを二者択一的なものと捉え、作業を安全に完了することと生産目標を達成することは相反すると考えていることが多いです1。そうした状況では、一般的に生産性が優先されます。その結果、「作業を完了させるためならば何でもやる」といった姿勢を重視する価値観や風土が生まれます。生産性の追求のみに偏った文化の中では、作業スピードを求めすぎたり、手順を省いたりするといった行為が横行しやすく、事 故を引き起こすリスクを高めることになるのです。

4 | 化学業界の安全文化

死亡事故の総数

図2. 北米の産業分類システム(NAICS)に基づく死者数

325 ‒ 化学製造

3251 ‒ 基礎化学製造

326 ‒ プラスチック・ゴム製品製造

3261 ‒ プラスチック製品製造

NAICSコード/産業

ソース:米国労働統計局

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このような偏った考え方や文化の多くは、エグゼクティブから従業員に伝えられる様々なメッセージによって醸成されることが多く、組織の上方から下方に広がっていきます。

化学企業における安全文化は基本的価値観です。しかしエグゼクティブやマネジャーが掲げる目標と、実際に従業員に求める成果とが時として矛盾し、安全文化が企業のコアバリューとして確立されていない場合がほとんどです。

実際に従業員を評価する際には、生産業績だけを優先し報酬を決めているような振る舞いも見受けられます。

エグゼクティブが書面上で発するメッセージでは安全性の向上の重要性を強調していても、現場のマネジャーやリーダーが生産性の最大化ばかりに目を向けていれば、化学プラント内で安全に作業を遂行するという業務姿勢が促進されることはありません。作業員も、安全性が一番大事だと言われながらも、真の優先順位は生産性の向上にある、と見て感じ取るのです。

団塊世代の退職者数が増加していることも、効率的な安全文化の醸成を難しくしています。化学業界に従事する多くの労働者が定年を迎えたか、まもなく迎えようとしています。定年と同時の引退を志向する労働者の増加も、退職者数の増加傾向を助長しています。

数年前の不況時には、多くの人が経済的な理由もあり従来の定年年齢である65歳以降も仕事を続けました。しかし、時代とともに状況が変化し、2010~2014年までに退職する団塊世代の割合は10パーセントから17パーセントに増大したという報告もあります2。退職者数はさらに増えていきます。米国化学工業協会(ACC)とアクセンチュアの最新調査では、化学企業のエグゼクティブの40パーセントが「今後3~5年間で退職資格を得る従業員はかなりの割合(20~40パーセント)にのぼる」と回答しています3。

熟練した作業員の退職とともに、経験に基づいて蓄積されていた個人のノウハウが消失し、安全性と生産性の双方に影響が生じるでしょう。調査では、化学業界のエグゼクティブが、ワークフォースの変化が企業にもたらす影響を認識しており、28パーセントが、前年の離職率の高さが原因で「企業が安全性の維持に一層努めるようになった」と回答しています4。また「品質の維持に努める必要が生じた」と回答した人は37パーセント、「予定外のオペレーション問題のためにコストが上昇した」と答えた人は38パーセントでした5。

また近年発生した、世界的な化学企業の施設で起きた爆発事故の深刻な影響も十分に考慮する必要があります。人命が失われ多数の負傷者が出た痛ましい出来事でした。複数の生産現場と関連施設が閉鎖され、企業の年間純益の5パーセント以上に打撃を与えました。

ワークフォースの変化

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化学業界では団塊世代の引退の波はなお初期段階にあり、ワークフォースにおける課題は今後さらに拡大すると予想されます。ACCとアクセンチュアの調査によると、回答者の86パーセントが、今後5年間で人材損失の課題に対処できなければ、化学業界全体の収益性は打撃を受けるだろうと考えています6。また多くの企業で、ワークフォースの割合が団塊世代からミレニアル世代にシフトしていきます。2015年には、ミレニアル世代の割合が労働者人口の中で最大を占めました7。2025年までには、世界のワークフォースの75パーセントを占めるまでになると予測されており8、各業界に多くの新人が流入することになります。企業は、安全性とオペレーション教育の徹底が急務となる一方で、現場のコーチ役やメンター役を務めてきた年長者が多数退職していく事態を迎えます。

さらに、ミレニアル世代の労働者は異なるマインドセットを持っていると言われます。全体的に見れば、高度な教育を受け新しい技術にも精通している世代です。しかし、仕事についての価値観は、これまでの世代とはずいぶん異なります。フィードバックや認められることを欲する傾向が強く、また自由さや仕事と生活とのバランスを重視します。今後ますます、ワークフォースとしての割合が増えるミレニアル世代に、企業の安全文化を浸透させるためには、安全性に関する新しいアプローチと手厚いサポートが必要になります。「先輩を見て同じようにやってみてください」という対応だけでは成果が期待できないでしょう。

企業が安全面の実績を改善するためには、先述した課題に対処する必要があります。従来の安全文化構築のアプローチを、一度リセットすることも有効です。企業は安全性と生産性を統合し、すべての従業員にその2つが不可分であることを理解・浸透させていく必要があります。安全性が向上すれば事故が減り、その結果、企業全体としてダウンタイムの短縮や生産目標の達成につながるのだということを、エグゼクティブ、マネジャー、および作業員に実感させることが重要です。

こうした変革を実現するために、マネジャーやリーダーは安全性に関するメッセージの発信や推

進活動においても、振る舞いの一貫性を維持しなければなりません。会議などのリップサービスとして安全性について語るのではなく、日常的に話題にして、従業員を巻き込むようにします。安全性が生産性の向上に役立つことを説明し、安全性というコンセプトがトレーニングやオペレーション手順に組み込まれていることを確認していきます。さらに、マネジャーやリーダーが評価を具体的な行動で示すことが重要です。安全性の取り組みに積極的に寄与する人や革新的なアイデアを表彰するなどの一方で、スピードアップのためにリスクを冒そうとしている場合には引き留めるなど、常に安全性が最優先であると示します。

安全な生産現場を目指す

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ワークフォースの変化における課題に関しては、化学企業では若手が参画できる新しい手法を受け入れようとしています。ACCとアクセンチュアによる最近の調査では、化学業界のエグゼクティブの76パーセントが、団塊世代が築いてきた職場の環境や安全文化を、ミレニアル世代に合う新たな形に変えていくことに同意しています。

新しいアプローチでは、効率的なインタラクションやコラボレーション、フレキシブルなプロセスなど、ミレニアル世代の関心を満たせるような手法も取り入れていく必要があります。

デジタル技術は効果的な安全文化を育む上で重要な役割を担います。化学プラントでは、オートメーションの導入やセンサー、IoTの活用領域が拡大しており、リスクの軽減にも役立っています。デジタル化に伴い生成・収集された大量のオペレーションデータを活用するために、モバイルダッシュボードを導入している企業もあります。ダッシュボードには、安全性とオペレーションにかかわる重要な指標が表示されるため、現場のマネジャーがダッシュボードの情報を活用して、速やかにリスクを識別し問題解決の意思決定をしたり、安全性と生産性の課題などを作業員とタイムリーに検討したりすることができます。また、安全性と生産性の2つの領域が相互に関連づけられている事実が、ダッシュボード上で可視化されることで、企業の安全文化の規範が明確に示され遵守されていることがわかります。

デジタル技術は、安全性に関するコミュニケーションを強化し、若者の関与を促進するためにも有用です。ミレニアル世代は、メール、テキスト・メッセージング、ソーシャル・メディアなどのモバイルツールにおけるチャネルを介したコミュニケーションに慣れています。企業はデジタル技術やその手法を取り入れることで、若手従業員に対してより日常的に、リアルタイムで対話型のアプローチができるようになります。近い将来、長時間の会議や長文のメモなどは、姿を消していくでしょう。また、社員の受け入れから定着のプロセスやトレーニングにおいても、デジタル技術は効力を発揮します。企業はインタラクティブなオンライン学習やオンデマンド学習を活用して、従業員が必要なタイミングで学習できる、セグメントごとに最適な学習環境を提供できるようになります。

デジタル技術で安全文化を実現する

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アクセンチュアは、安全性と生産性の統合を支援する2つの革新的なソリューションを開発・導入するために、化学・素材分野のリーディングカンパニーと協力してきました。

1つ目は、「デジタル定修管理ソリューション」です。RFID技術と広範囲のワイヤレス・ネットワークを駆使して、定期保守点検中の作業員や設備の位置をトラッキングしたり、データ分析を通じて作業員の疲労状況をモニタリングしたりすることができます。また、必要な場所に人員や設備をモビライズする能力の継続的な改善を支援します。

2つ目は、「ライフ・セーフティ・ソリューション」です。リアルタイムの大気モニタリングと作業員の位置トラッキングのデータを統合し、作業員の労働環境が規定の安全作業パラメータ内であることを確認します。また、事故や急病、トラブルなど、現場がサポートを必要とする時に緊急支援を要請できる非常ボタン機能も提供しています。

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デジタル技術やデジタル技術に関連する手法は、企業と従業員とのコミュニケーションを活発にします。

例えば、安全性に関するコミュニケーションに、対話やソーシャル・インタラクション、競争など、オンラインゲームのメカニズムを応用した「ゲーミフィケーション」手法を取り入れることで、従業員が能動的に意欲を持ち、積極的に関与するよう促すことができるようになります。

豊かなコミュニケーションは、ミレニアル世代に快適さを提供するだけではなく、企業文化そのものにも大きな価値をもたらします。

企業文化において、従業員同士のリアルタイムなコミュニケーションが慢性的に不足している状態では、課題への対処が遅れがちになります。エグゼクティブやマネジャーが安全性の課題を認識しておらず、解決の働きかけを適切に行わない場合、現場の作業員は「安全性の課題は重要ではないもの」「自分の不安は取るに足りないこと」であると受け止め、「安全性」と「生産性」を対極のものとして捉える傾向が強くなります。また、課題のエスカレーションやフィードバックの遅れは、生産性に影響し、事故発生の確率も増大します。適切かつ迅速にコミュニケーションを図ることは、企業の安全文化に対する真剣な姿勢を示すことにつながります。

ワークフォースの世代交代を受けての企業におけるオペレーション・ナレッジの継承は、安全文化にとっても重要な課題です。若手作業員は、効率的で安全な製造のノウハウについて、経験から学べる教訓を知る必要があります。ACCとアクセンチュアの調査で、化学企業のエグゼクティブが、ワークフォースにおける懸念事項のトップスリーとして「知識の継承」を挙げたことは、当然のことだと言えます。

デジタル技術を用いることで、熟練作業員の経験に基づいた知識を各プロセスに組み込み、ナレッジベースの構築からオペレーションの自動化までを実現することができます。この領域では新しい技術やツールが日々生まれています。例えば、設備のリプレースなどに伴う化学プラント技術者

向けのガイダンスなどでは、VR(仮想現実)/AR(拡張現実)技術を用いた低コストのシステムを採用することもできます。

しかしデジタル技術も万能薬ではありません。熟練した作業員は、形式化された手順書がなくて も、安全なオペレーションに関する洞察を持っています。化学企業は潜在するナレッジの継承のために、熟練作業員とミレニアル世代の若手作業員を一緒に作業させ、熟練作業員のナレッジを若手に引き継いでいけるメンターシップ・プログラムなども整備する必要があるでしょう。また、引退を控えた作業員に、フォーラムやビデオ、ポッドキャストなどを通じて、熟練の知識を配信してもらい、社内共有できるような仕組みを導入するのも有効でしょう。

安全文化を次世代に継承する

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「安全性が向上した」という成果は、最終目的であり大切です。しかし、組織全体にポジティブかつ強力な波及効果をもたらすという点においても、安全文化を確実に浸透・定着させることが最も重要です。

安全性にかかわる課題や障害を減らすことで生産性も向上します。また従業員同士のリアルタイムな対話型コミュニケーションを確立することで、企業は安全文化の確立が最優先課題であると示すことができ、従業員は企業を信頼し正しい規範を遵守しようと努めるようになります。先進のデジタルツールを採用することで、ミレニアル世代とのコミュニケーションも強化できます。豊かなコミュニケーションは、オペレーション課題の解決

や俊敏で効率的な生産性の実現に欠かすことのできない企業内ネットワークの活性化をもたらします。 安全性の向上は化学業界をハイパフォーマンスに導く重要な課題です。効果的な安全文化の構築は、健全な企業文化が育まれているかどうかにかかっています。

化学企業は、デジタル技術を活用しながら、リーダーシップと企業内コミュニケーションを確立し融合させることで、ワークフォースの世代交代にも対応できる、「“安全性”と“生産性”」を両立するマインドセットを構築・維持していくことができるのです。

安全性の波及効果

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ピート・サリバン(Pete Sullivan)は、アクセンチュア・アセット・オペレーション・サービスのマネジャーとしてプラント・プラクティスを担当しています。16年以上にわたって、化学、エネルギー、天然資源、公益事業をはじめとする多くの企業と協業し、環境・健康・安全性(EHS)管理システムの改善に取り組んできました。EHSコンプライアンスに精通しており、人、設備、および環境にリスクをもたらすオペレーション上の非効率性を、企業が識別・根絶できるよう支援しています。労働安全プロフェッショナル(CSP)/環境トレーナー(CET)として公認されています。また2016年10月には、1年を任期とする全米安全性評議会の理事に選出されています。連絡先:[email protected]

アダム・クーパー(Adam Cooper)は、アクセンチュア・アセット・オペレーション・サービスのシニア・マネジャーとして、北米の環境・健康・安全性(EHS)プラクティスを統括するとともに、デジタル・プラントやデジタル・フィールドワーカー・イニシアチブを支援しています。18年間に及ぶコンサルティング経験を基に、主に化学、エネルギー、および公益事業などの業界を担当し、EHS、保守・信頼性、生産実行システム(MES)、サステナビリティ、エネルギー管理に関する深い知識と経験を有しています。これまで大規模なビジネスやITの変革やM&A、戦略開発に至る様々なプロジェクトに取り組んでき ま し た 。 プ ロ ジ ェ ク ト ・ マ ネ ジ メ ン ト ・ プ ロ フ ェ ッ シ ョ ナ ル(PMP)とリーン・シックスシグマ・ブラックベルトとして公認されています。連絡先:[email protected] アン・エンバーソン(Anne Emberson)は、アクセンチュア・アセット・オペレーション・サービスのシニア・マネジャーです。石油、ガス、化学、金属、採掘、公益事業、コンシューマー製品をはじめとするいくつもの業界において、15年以上のオペレーション・コンサルティング経験を有し、オペレーショナル・エクセレンスと持続可能なサービスを統合する包括的プログラムを提供しています。あらゆる事業活動の基盤として、EHSパフォーマンスの強化を通じたクライアントのパフォーマンス改善や競争優位性の獲得を支援しています。連絡先: [email protected]

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筆者

アン・エンバーソン

ピート・サリバン

アダム・クーパー

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アクセンチュアは「ストラテジー」「コンサルティング」「デジタル」「テクノロジー」「オペレーションズ」の5

つの領域で幅広いサービスとソリューションを提供する世界最大級の総合コンサルティング企業です。世界最大の規模を誇るデリバリーネットワークに裏打ちされた、40を超す業界とあらゆる業務に対応可能な豊富な経験と専門スキルなどの強みを生かし、ビジネスとテクノロジーを融合させて、お客様のハイパフォーマンス実現と、持続可能な価値創出を支援しています。世界120カ国以上のお客様にサービスを提供するおよそ44万2,000人の社員が、イノベーションの創出と世界中の人々のより豊かな生活の実現に取り組んでいます。

アクセンチュアの詳細はwww.accenture.comを、アクセンチュア株式会社の詳細はwww.accenture.com/jpをご覧ください。

アクセンチュア株式会社化学業界グループが提供する最新情報やソリューションはwww.accenture.com/jp-ja/chemicals-indexをご覧ください。

参考文献 アクセンチュアについて

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1 Antonia, Rosa and Neil Samuels. “Safety Conversations-Catching Drift & Weak Signals,” Professional Safety, January 2015.

2 Casselman, Ben. “What Baby Boomers’ Retirement Means for the U.S. Economy,” FiveThirtyEight, May 7,

boomers-retirement-means-for-the-u-s-economy/ (accessed October 1, 2016).

3 Rogers Whaley, Stephanie, Betsy Johnson and Paul Bjacek. “The North American chemical industry: Building a workforce for tomorrow,” Accenture, 2016. https://www.accenture.com/us-en/insight-north-american-chemical-industry?src=SOMS (accessed November 18, 2016).

7 Fry, Richard. “Millennials overtake Baby Boomers as America’s largest generation,” Pew Research Center, April 25, 2016, http://www.pewresearch.org/fact-tank/2016/04/25/millennials-overtake-baby-boomers (accessed October 1, 2016).

8 “Millennials to take over by 2025,” Hartford Business Journal, August 18, 2014. http://www.hartfordbusiness.com/article/20140818/PRINTEDITION/140819969 (accessed October 1, 2016).

4 同上

5 同上

6 同上