222 CHEMOTHERAPY NOV. 1984

Lenampicillin(KBT-1585)の 臨 床 的 検 討

武 部 和 夫 ・小 沼 富 男 ・落 合 滋 ・熊 坂 義 裕

玉 沢 直 樹 ・高 橋 清 仁 ・牧 野 勲

弘前大学医学部第三内科

岡 本 勝 博 ・高 橋 修 一 ・近 江 忠 尚 ・吉田秀一郎 ・川村加寿子 ・山 中 朋 子

弘前市立病院内科

田 村 豊 一 ・柾 木 尚 義

北秋中央病院内科

増 田 光 男

青森市民病院第一内科

大 平 誠 一 ・前 田 俊 一 ・山 口典 男

八戸市立病院第一内科

Lenampicillin(KBT-1585,LAPC)を73例 の 内科 領 域 の 感 染 症 に試 用 し,以 下 の成 績 を得 た。

1.臨 床 成績:呼 吸器 感 染 症49例 で は,著 効9例,有 効35例,や や有 効3例,無 効2例 で89.8

%の 有 効 率 を得 た。 尿 路感 染 症24例 で は,著 効10例,有 効10例,や や有 効2例,無 効2例 で有 効

率83.3%で あ った 。 全 体 の有 効 率 は87.7%と 高 い結 果 を得 た 。

2.細 菌 学的 成 績:上 部 気 道 感 染 症 の 分 離 菌 はS.pyogenes(2株),5.viridans(2株),3.

epidermidis(1株),下 部気 道 感 染 症 で はS.pneumoniae(1株),aaureus(1株),H.influ-

enzae(6株),Klebsiella sp.(1株),Paeruginosa(1株)で あ り,尿 路 感 染 症 で はS.epidermidis

(1株),Ecoli(19株),K.ozaenae(2株),P.mirabilis(2株)で あ り,本 剤 投 与 に よ り39株

中,消 失29株,減 少5株,不 変2株,不 明3株 で あ っ た。

3.副 作 用:副 作用 と して下 痢,頭 痛,食 欲不 振 が 各 々1例 み られ た。 臨 床 検 査 値 異 常 と して好

酸 球 数 増 多 が3例,貧 血 が2例,白 血球 数 滅 少 が1例 に み られ た。

Lenampicillin(KBT.1585)は 鐘 紡 株 式 会社 薬 品研 究

所 に お い て作 られ,同 社 と鳥居 薬 品株 式 会社 で 開発 され

た 経 口用ABPCの プ ロ ドラ ッグ で,ABPC3位 の カ ル

ボ キ シ ル基 に隣 接 す る炭 素 原子 に炭 索 原 子 が 結合 す る新

しい構 造 を と って い る。 そ こ でKBT-1585は 従 来 の

Ampicillinの プ 質 ドラ ッグの よ うに吸 収 過 程 でABPCと

ア ルデ ヒ ド体 を 形成 す る こ とな く,速 や か にABPCと

ア セ トイ ソに加 水 分 解 され る とされ てい る。KBT-1585

は生 体 内 で はABPCと し て作 用 す る ので,S.aureus,

S.pneumoniae,S.pyogenesな どの グ ラ ム陽 性球 菌 と,

H.influenzae,E.coliの グ ラム陰 性 桿 菌 に対 して優 れ た

抗 菌 力 を も ってい る。

そ こで 著者 ら はKBT-1585を 呼 吸 器感 染 症 と尿 路 感

染 症 に投 与 して本 剤 の 有 用性 と安 全 性 を 検討 した 。

1.対 象 お よ び方 法

弘 前大 学医 学 部第 三 内科 関 連 病 院 で 感 染症 と診 断 され

た73例 にKBT-1585を 投 与 した 。 そ の 内訳 は急 性 咽 頭

炎2例,急 性 扁 桃 炎5例,急 性 上 気 道 炎2例,急 性 気 管

支炎16例,慢 性気管支炎10例,肺 炎14例,急 性膀胱炎16

例,慢 性膀胱炎4例,急 性腎孟 炎4例 であ った。年齢は

17歳 よ り88歳 までで,10代1例,20代8例,30代8例,

40代8例,50代12例,60代18例,70代15例,80代3例 で

あった。基礎疾患のあ るものは31例 で,糖 尿病,高 血

圧,パ ーキンソンニスム ス,胃 潰 瘍,気 管支喘息,陳 旧

性肺結核,気 管支拡張症,放 射線脊髄障害,心 不全,冠

不全,肝 障害,慢 性気管支炎,鉄 欠 乏性貧血,腎 結石,

胆道癌,脳 梗塞な どであ る。本剤 の1日 投与量は250mg

×3は7例,2501ng×4は64例,500mg×3は2例 であ

った。投与 日数は3日 より18日 までで,上 部気道感染症

では4日 よ り13日 まで,下 部気道感染症では4日 より18

日までで あった。急性膀胱炎で3日 より17日間,慢 性膀

胱炎 では3日 よ り5日 間であ った。

効果判定 は急性上気道炎では咽頭痛,発 熱,咳 蹴,喀

疾などの臨床症状,咽 頭,扁 桃の発赤,膿 栓,血 沈,白

血球数,CRP値 な どか ら臨床効果を,気 管支炎お よび

肺炎では発熱,咳 蹴,喀 疾な どの臨床症状,胸 部X-P,

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226CHEMOTHERAPY NOV. 1984

血沈,白 血球数,CRP値 などか ら臨床効果 を,ま た喀痰

中細菌の消長 は別に判定 した。尿路感染症では発熱,排

尿痛な どの臨床症状,白 血球数,尿 所見,尿 中細菌の消

長 などより効果判定を行 なった。なお,上 記の症例 の他

にマイコプラズマ肺炎の疑いでKBT-1585を 投与 された

ので,副 作用 の項では この1例 を加 えて74例 として発生

率 を計算 した。

II.臨 床 成 績

各症例の概要 をTable 1に 示 した。 また臨床的効果を

Table 2に 示 した。急性咽頭炎では2例 とも有効,5例

の急性扁桃腺炎で拡4例 が有効,1例 がやや有効,2例

の急性上気道炎では ともに有効,16例 の急性気管支炎で

は2例 が著効,12例 が有 効,2例 が無効で87.5%の 有効く

率,10例 の慢性気管支炎では9珂 が有効,1例 が絶や有

効で90%の 有効率,14例 の肺炎 では7例 が著効,6例 が

有効,1例 がやや有 効で92.9%の 有効率であった。上部

気道感染症の有 効率は88.8%,下 部気道感染症の有効率

は90.0%で あ つた,16例 の急性膀胱炎では7例 が著効,

7例 が有効,1例 がやや有効,1例 が無効で有効率は87.5

%,4例 の慢性膀胱炎で は2例 が著効,1例 が有効,1

例が無効 であ り,4例 の急性腎孟炎では1例 が著効,2

例が有効,1例 がやや有効であ った。尿路感染症全体で

は83.3%で あった。全症例での臨床効果は著効が19例,

有効 が45例,や や有効が5例,無 効が4例 であ り,有効

Table 2 Overall clinical efficacy of KBT-1585

Table 3 (A) Bacteriological effects of KBT-1585 on respiratory infection

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Table 3 (B) Bacteriological effects of KBT-1585on urinary infection

率は87.7%で あり,こ の有効率 は優れた もので あった。

分離菌別細菌学的効果 をTable3に 示 した。個 々の症

例についてはTable 1を 参照 されたい。急性扁桃腺炎で

はS.pyogenesが2株,S.viridansが2株,S.epider-

midisが1株 分離 された。本剤投与後 にS.pyogenesが

1株,S.epidermidis 1株 が消失 し,S.Pyogenes1株 が

減少した。S.viridans 2株 は未検 のため不 明であ った。

S.epidermidis 1株 検出例で本 剤投与後にS.viridansが

検出された。急性気管支炎で起炎菌 と考 え られ る ものは

H.inflmnmが3株,S.pnemoniaeが1株 検 出 さ

れた。本剤投与後 には これ らの細菌 は消失 した が,S.

Pneumoniaeの 検 出され た症例で本剤投与後にE.coliが

検出された。慢性気管支炎ではS.aureusが1株,H.

influemaeが1株,P.aemginosaが1株 分離 されたが,

本剤投与後 にすべて消失 した。なお本剤 投与後 にE.coli

が検 出 され た。肺炎症例ではH.influemaeが2株,

Klebsiella sp.が1株 分離 されたが,本 剤投与後に未 検査

のH.influenzae 1株 を除きすべ て消失 した。 本剤投与

後にH.influenzae,Haemophilus sp.が 検 出された。

以上の結果をまとめ ると,呼 吸器感染症での起炎菌 と思

われるものは15株 が検 出され,本 剤投与後 に11株 が消

失,1株 が減少,本 剤投与後菌検査未検のため3株 不明

であった。 本剤の除菌率は73.3%で あ った。 菌交 代が

みられた細菌はE.coliは2株,S.viridansが1株 であ

ったが,こ れ らの菌が本 剤投与後 に見 られ た症例 の臨床

効果はすべて有効であ り,ま た,H.influemaeが1株,

Haemophilus spも1株 が本剤投与後に見 出されたが,

これらの症例の臨床効果は著効であ った。尿路感染症で

はS.epidemidis1株 が本 剤投与 後に消失,E.coliが

19株検出されたが,14株 が本 剤投与後に消失,3株 が減

少,不 変は2株 であった。K.ozaenaeが2株 検 出 され,

1株が消失 し,1株 が減少 し,P.mirabilisが2株 検出

され,2株 とも本剤投与後 に消失 した。尿路 感染症にお

ける除菌 率は75%で あ った。 本 剤投与後に出現 した菌

はK.oxytoca,α-Streptococcus,E.cloacae,K.pneu-

moniaeが 各 々1株 検出 された。E.cloacaeの 検 出され

た症例に対す る臨床効果はやや有効 で,そ の他 の症例 は

すべて本 剤に有 効であ った。全体の症例 にお ける細菌学

的効果 は82%で あ った。

副作用 として本剤投与後 に下痢1例,頭 痛1例,食 欲

不振が1例 にみ られ た。副 作用 の出現頻 度は4%で あ っ

た。本剤投与前後 の臨床検 査値をTable 4に 示 した。本

剤投与前 に正常値 を示 し,本 剤投与後 に異常値 を示 した

ものは好酸球数増多が症例13,27,70で み られ,白 血球

数減少が症例45で み られた。赤血球数,ヘ モ グ ロビン,

ヘマ トク リッ トの減少が症例19,64に み られた。白血

球 数減少例 と赤血球数,ヘ モ グロビン,ヘ マ トク リッ ト

の減少の症例19で は本 剤投与 中止後 に前値に戻 った こと

が確認 され た。臨床検査 値異常 は73例 中6例 にみ られ,

その出現頻度 は8%で あった。

III. 考 察

KBT-1585は 経 口投与 によ り,速 やか に高い血 中濃度

が得 られ,そ の半減時間は0.9時 間で,尿 中回収率は6

時間 までに50%に 達す るとされてい る。本 剤は吸収過程

で速やかにABPCと アセ トインに加水分解 され,ア セ

トイ ンは食物な どに広 く含まれ るnatural substanceで

ある。

著者 らはKBT-1585を73例 の感染症 に試用 し,そ の

有用性 と安全性 を検討 した。9例 の咽頭炎,扁 桃炎,急

性上気道炎 に対 しては有効率が88%で あ り,16例 の急性

気管支炎で87.5%,10例 の慢性気管支炎で90%,14例 の

肺炎で92.9%の 優れた有 効率を示 した。尿 路感染症に対

しては16例 の急性膀胱炎で87.5%,4例 の慢性膀 胱炎で

75%,4例 の急性腎盂 炎で75%の 有効率 であ り,尿 路感

染 症全体での有 効率は83.3%で あ った。KBT-1585は 経

口剤 であるので,本 剤 の対象感染症患者 は どちらか とい

うと軽症 のものが多 いが,そ れ を加味 しても上記の有効

率 は優れた もので ある。本剤 の新薬 シンポジウムでの臨

床的有効率 は急性気管支炎で74.2%,慢 性気管支炎で

75.2%,肺 炎で85.5%,気 管支拡張症+感 染が47.5%で

あ り,呼 吸器感染症全般では74.8%で あ った と報告 され

てい る。尿 路感染症では急性膀 胱炎で90.9%,慢 性膀 胱

炎で53.8%,急 性腎盂 炎で84.6%で あ り,尿 路感染 症全

般 で83.3%で あった とされ ている。新薬 シンポジウムの

呼吸器感染症 に対す る本剤 の有効率が著 者らの成績 より

劣 っているが,新 薬 シンポジウムに報告 され た呼吸器 感

染症患者 の背景因子,例 えば高齢 者が 多か ったか,基 礎

疾患 の合併す るものが多か ったか,起 炎菌 の種 類の違い

な どを考慮 した上 でなけれ ば比 較ができない。

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230CHEMOTHERAPY NOV.1904

VOL,32S-8CHEMOTHERAPY 231

分離菌別細菌 学的 効 果 に つ い て は著 者 らの成 績 で6株

のH.influenmは5株 が 消 失(80%),19株 のE.coli

では14株 が消 失,3株 が 減 少,2株 が 持 続 で,E.coliの

消失率は73.7%で あ った 。S.epidermidisは2株 が 消 失

(100%),S.pyogenesの2株 の うち1株 は 消 失,1株

は減少,S.viridansの2株 は 不 明,S.pneumoniae,

Saumsの 各 々1株 も消 失,2株 のK.ozaenaeの う

ち,1株 は消失,1株 は減 少,2株 のP.mirabilisは と

もに消失,P.aeruginose,Klebsiella sp.の 各 々1株 も

消失 した。除 菌率 は74.4%で あ った。 新 薬 シ ン ポジ ウム

における分離 菌別 細菌 学 的 効 果 で はS.aureusの 消 失 率

は76.9%,S.pneumoniaeは100%,H.influenzaeは

75%,E.coliは87%,K.pneumoniaeは8株 と 少 な

く,42.9%で あ った と され て い る。KBT-1585は 体 内 で

ABPCと な って作 用 す るの で,ABPCの 抗 菌 力,す な わ

ちグラム陽性球 菌 とグ ラ ム陰 性 桿 菌 で はH.influenzae,

E.coliに 優 れた抗 菌 力 が 期待 され,著 者 ら の 成 績 も,

新薬 シンポジ ウムの成 績 も これ らの 細 菌 に対 して 優 れ た

抗菌力を示 してい た。

副作用 として本 剤 を投 与 した74例 で は 下 痢,頭 痛,食

欲不振が各 々1例 にみ られ,副 作用の出現 率は4.1%で

あ り,軽 口抗生剤 としては少 ない。本 剤の新薬 シ ンポジ

ウムで も本剤 を投与 した1,780例 の うち副作用 のみ られ

た のは3.3%で あ り,著 者 らと同様,他 の経 口抗生剤 に

比べ て少 ない。本剤が投与 され た全 国の症例 の副作用 で

出現 頻度 の高い もの は消化器症状(悪 心,嘔 気,心 窩部

不快感,下 痢,軟 便,心 窩部痛,食 欲不振)で あ り,次

いで ア レル ギー症状(発 疹,皮 疹)で あ った。臨床検査

値異常 としては,著 者 らの症例で は好酸球増多が3例,

貧 血が2例,白 血球減少が1例 にみ られ,検 査値異常 の

出現率 は8.1%で あ った。新薬 シンポジウムの報告では

全体 で約5.8%で,そ の主 なもの としてはGOT,GPT

な どの肝機能障害が2.9%,好 酸球数増多が1.8%,白

血球数滅少が0.4%で あった。 この臨床検査値異常の出

現頻度 は他 の経 口剤 とほぼ同様 と思われ る。

以上か ら,KBT-1585は 感染症例 に対 してその有効率

が高 く,副 作用が少な く,有 用性の高い経 口剤であ る。

文 献

1) 第31回 日本 化 学 療 法 学 会 西 日本 支 部 総 会, 新 薬 シ

ン ポ ジ ウ ム1, KBT-1585。 佐 賀, 昭 和58年

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CLINICAL STUDIES ON LENAMPICILLIN (KBT-1585)

KAZUO TAKEBE, TOMIO ONUMA, SHIGERU OCHIAI, YOSHIHIRO KUMASAKA,

NAOKI TAMAZAWA, KIYOHITO TAKAHASHI and ISAO MAKINO

The Third Department of Internal Medicine, Hirosaki University, School of Medicine

KATSUHIRO OKAMOTO, SHUICHI TAKAHASHI, TADANAO 00MI, SHUICHIRO YOSHIDA,

KAZUKO KAWAMURA and TOMOKO YAMANAKA

The Department of Internal Medicine, Hirosaki City Hospital

TOYOICHI TAMURA and NAOYOSHI MASAKI

The Department of Internal Medicine, Hokushuu Central Hospital

MITSUO MASUDA

The First Department of Internal Medicine, Aomori City Hospital

SEIICHI OHIRA, SHUNICHI MAEDA and NORIO YAMAGUCHI

The First Department of Internal Medicine, Hachinohe City Hospital

The clinical efficacy of lenampicillin (KBT-1585) was studied in the field of internal medicine, and the fol-lowing results were obtained.

1) Clinical effect : In the treatment of 49 cases with respiratory tract infections, the clinical responses were

excellent in 9 cases, good in 35 cases, fair in 3 cases and poor in 2 cases. The clinical effectiveness was 89.8%.

In the treatment of 24 cases with urinary tract infections (UTI), the responses were excellent in 10 cases,

good in 10 cases, fair in 2 cases and poor in 2 cases. The clinical effectiveness rate was 83.3%.2) Bacteriological effect: As the causative bacteria of the present cases with upper respiratory tract infection,

S. pyogenes, S. viridans and S. epidermidis were isolated. S. pneumoniae, S. aureus, H. influenzae, Klebsie-

Ila species and P. aeruginosa were isolated in the patients with lower respiratory tract infection. In, the patie-

nts with UTI, E. coil was most frequently isolated (19 strains). As another bacteria, S. epidermidis, K. ozaenae

and P. mirabilis were isolated.

These were completely eliminated in 29 strains, decreased in 5 strains and unchanged in 2 strains, following

the treatment of KBT-1585.3) Side effect : The incidence of side effect was low. Diarrhoea, headache and anorexia were occurred in

each one case. Eosinophilia in 3 cases, anemia in 2 cases and leucopenia in 1 case were observed after the

administration of KBT-1585.

KBT-1585 was considered to be useful antimicrobial agent for the treatment of mild infections in the field

of internal medicine.