9.re 単独運転検出 - star...
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再生可能エネルギー系統連系をめぐる論点と解法 駒見慎太郎
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9.RE 単独運転検出
RE単独運転検出の現状
RE 出力と需要がバランスした状態で単独系統が形成され,その内部に故障があると,特にそれ
が人身事故であると,この単独系統を可及的速やかに停電させなくてはなりません。これが RE
単独運転検出の必要性です。単独運転検出は 2 種類に大別されます。
【系統と RE の協働】 第 1 は系統側と RE 側の協働によるものです。単独系統形成の把握は,こ
れを行い易い系統側で行い,その情報を RE に伝送して運転を中断させるもので,至極まっとう
な考え方で,信頼性に優れていると期待できます。これまでに世界で指向されてきた代表的な方
式を 3 つ紹介しておきます。
転送遮断 これは系統側で単独系統の発生を把握し,通信線などを介して RE に情報伝送し,
それを受けた RE が停止する仕組みです。電力会社の中にも経済的な転送遮断の実現に熱心な会
社があります。
発電許容信号併送 これは配電線に RE が発電してもいいですよという発電許容信号を常時乗
せておくものです。故障で配電線遮断器が開放すると発電許容信号が停止するので,故障配電線
(つまり単独系統)の RE は停止すべきと認識できます。
強制接地短絡 これは配電線に故障が生じて変電所の遮断器が開放した際,遮断器の配電線側
に強制的に接地短絡をかけてやる仕組みです。もし遮断器の配電線側が単独系統になっていても,
強制的に接地短絡してやれば RE は保護装置によって停止し,単独系統は解消されるであろうと
期待するわけです。
「強制接地短絡」を例にとって経済計算をしてみましょう。我が国のピーク需要は 1.8 億 kW で
す。1 配電線あたりのピーク需要を 0.36 万 kW と仮定すれば,必要な配電線の数は
1.8 億 kW÷0.36 万 kW=5 万
となります。強制接地短絡機能を要する遮断器数はこれに一致します。機能付加の追加コストを
遮断器 1 台あたり 100 万円とすると,総コストは
5 万台×100 万円/台=500 億円
となります。貯蔵蓄電池に比べればたいした金額ではありません。それに,短期間に全部の遮断
器を取替える必要はなく,必要が生じた遮断器から順次取替えていけばよいわけで,撤去した遮
断器は他で流用可能です。20年もすれば遮断器の寿命も尽きて全数取替えになっているでしょう。
わが国以外の先進国はまだ単独運転検出を Grid Code に盛り込んでおりません。これから盛り
込むことも考慮されておりますが,信頼性が高いと期待される第 1 の方法について,フィールド
試験の段階まで進展しているようで,発表の時期を考えれば,「強制接地短絡」が有力と考えられ
ているようです(1)(2)。
【RE 側での検出】 第 2 は RE 側だけで行うものです。RE 側の情報だけで単独系統形成を把握す
ることは,そう簡単なことではなく,信頼性に劣ると考えられます。それゆえ第 2 の方法を標準
としているのは,世界の先進国の中ではわが国だけです。第 2 の方法には大別して次の 2 種類が
あります。
受動方式 これは RE 端で観測される物理量の値および時間的変化から単独系統形成を推定す
る方式です。この方式は,単独系統形成そのものを検出しているのではなく,単独も含めた系統
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の異常を検出しているのであり,従って,誤検出の頻度が高いという問題を,当初から抱えてお
りました。中でも,検出感度が高いことでこれまで好まれて採用されてきた「位相跳躍」は,誤
検出の多い方式として認識されるようになりました。系統故障時に,FRT 機能によって RE が運
転継続してほしい場面で,単独運転を誤検出すると,せっかくの FRT 機能を妨害してしまいます。
能動方式 これは RE から系統に注入する信号も判断材料に加えた方式であり,受動方式より
信頼性が高いものと期待されておりました。しかし,RE が多数ある場合,注入する信号が互いに
打ち消しあって効果が減殺されるという問題点が明らかになってきました。
このようにわが国では,信頼性に劣ると知りながら,第 2 の RE 側だけで検出する方法が標準
となったのですが,その理由を著者は次のように推測します。(あくまで推測であって,証拠はあ
りません)。つまり,RE 導入の初期,電力業界は RE 大量導入を阻止すべく,RE 側だけで単独運
転検出せよという難題を課したのではないか,と。
さらには,次のような推測もありえます。つまり,系統側と協働する第 1 のうち「強制接地短
絡」は,必要になった系統についてのみ,必要が生じた時になって対応すればよく,系統全部に
対策が必要とは限りません。逆に,RE 側だけで行う第 2 の方法は,いつ必要になってもよいよう
に, 初から全ての RE に機能を備えておかねばなりません。いわば,単独運転検出機能のコス
ト負担の拡大・前倒しを指向したのが,RE 側だけで行う第 2 の方法ではないか,と。
RE 導入の当初からの Grid Code を制定する主体は電力業界の配電部門で,ここは旧来,営業部
門と密な関係にあり,RE に対してそういう傾向にあったとしても不思議ではありません。
ステップ注入つき周波数フィードバック方式
このように難題を課せられた RE でしたが,能動方式の一種として「スリップモード周波数シ
フト方式」が開発されました。現在は,検出遅れを少なくするため,これにステップ注入機能を
追加した標記方式に進化しており,RE 側だけで行う単独運転検出の も有力な方式として期待さ
れています。ただ,この方式に限らず,単独運転検出は理解が難しいらしく,筋の通らない説明
がなされているので,本稿にてそれを是正したいと思います。
想定する構成は図 9.1 になります。インバータは電流源 Iinv と考えてよいでしょう。負荷は抵抗
R,コイル L,コンデンサ C の並列と考えてよいでしょう。系統は電圧源 Vsys と考えてよいでし
ょう。いまインバータの発電と負荷がちょうどバランスした状態で系統から遮断されたとします。
標記方式は図 9.2 の「インバータ特性」に示すように,ネットワーク電圧 Vnet の周波数が定格周
波数をfVnetだけ上回るとき,インバータ電流 Iinv の位相をネットワーク電圧 Vnet の位相よりIinv
だけ進ませるように IGBT のゲート制御をするものです。
負荷は周波数が高めになるとコンデンサの作用が勝つので電流位相が若干進み,周波数が低め
Iinv
R L C
Vsys~
図 9.1 インバータ電源の単独運転
遮断Vnet
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になるとコイルの作用が勝つので電流位相が若干遅れ,図に併記したような特性を示します。イ
ンバータは周波数が高めになったときには電流位相を進めるのですが,単独系統の時はネットワ
ーク電圧の位相がインバータ電流の位相に供連れになって進むので,インバータは益々位相を進
めなくてはならず,結果的に周波数が上昇し,図の C 点で落ち着きます。逆に周波数が低目にな
ったときには A 点で落ち着きます。A 点,C 点は安定平衡点ですが,B 点は不安定平衡点です。
B 点から少し離れると,益々離れるようにゲート制御が作用します。こうして 終的には A 点ま
たは C 点,つまり定格周波数から離れた状態に落ち着くので,周波数偏差大を以て単独運転を検
出できます。系統連系している間はインバータ電流の位相がどう変わろうがネットワーク電圧の
位相は変化しません。
以上の説明は原著(3)に若干の言葉を補ったものですが,原著がわかりやすく書かれているから
読んで理解せきます。ところが文献(4)では次のように解説されているのですが,読者諸氏,読ん
でわかるでしょうか?・・・「抵抗と組合わせた負荷の総合力率が遅れとなっている場合,スイッ
チ開放(=単独)の直後に,電流制御を行っている燃料電池用インバータはそれまでの電流位相
を維持しようとして,電圧位相を進める方向に作用する。」・・・インバータに電圧位相を制御す
る機能はないはずです。結果的に電圧位相を進めるように制御するのなら,何をどう制御して電
圧位相を進めるのかを記載しなければなりません。
解説の問題はさておき,この方式を採用した多数のインバータが単独系統を形成したときも,
何ら干渉することなく単独検出ができる点に魅力があります。反面,有効・無効電力ともバラン
スした状態で単独になると,検出に若干の時間を要することが予想されます。この問題に対して
は,別の方法で「単独の疑いあり」と判定したときにステップ状にインバータ出力電流位相を変
化させてみるという方法が有効であることが文献(4)のシミュレーションと実験にて確認されてお
ります。
これを受けて文献(5)では「新型能動的方式」として推奨されているのですが,その解説が次の
ようになっており,読者諸氏,読んでわかるでしょうか?・・・「本方式は,電力系統の周波数変
化率から,更に周波数変化を助長するように急峻に無効電力を注入することにより,高速に単独
運転の検出を行う方式である。」・・・単独系統ではインバータ(の集合)の外部には負荷(の集
合)があるだけですから,電圧・周波数を変えないままインバータから負荷へ向かって無効電力
の注入など物理的に起こりえないはずです。またこの解説では無効電力が原因,周波数が結果と
いう因果律と受け取られるのですが,その因果律がどのように生じているかの説明(風が吹けば
桶屋が儲かる)は難しいと思います。
図 9.2 スリップモード周波数シフト方式の原理
fVnet
Iinvインバータ特性 負荷特性
A
B
C
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この方式は有望そうに思えます。文献(4)では誘導機負荷がある場合にも機能することが確認さ
れております。また,文献(6)では RE と同程度の容量の同期発電機が混在している場合にも機能
することが確認されています。誤検出の頻度が高いのが悩みだった受動方式は,直接 RE をトリ
ップさせるのではなく,本方式におけるステップ注入のトリガとするのが有力と思われます。
系統安定度への悪影響
こうして一見,RE 側だけで行う単独運転検出は万全になったように見えます。ですが,本当で
しょうか。というのも,能動方式は RE と需要で形成する小規模な単独系統を不安定化させるも
のです。ならば,能動方式は RE と需要と同期発電機で構成する大規模な連系系統も不安定化さ
せるのではないでしょうか。小さなステップ入力から始まって,周波数フィードバックにより変
動が拡大しているのは閉ループ不安定に他なりません。それゆえ各種安定度の中で特に懸念され
るのは動態安定度になります。そこで,シミュレーションにより,その懸念の蓋然性を評価して
みます。
【電力系統モデル】 影響評価の結果は解析対象系統モデルの設定に大きく依存しますから,
本来は実在する電力系統を適切な規模に正確に縮約した標準系統モデルを用いたいところですが,
モータ負荷や適切な縮約法を用いたモデルは未だ公開されておりません。著者らが作成した望ま
しいモデルは存在しますが,学術論文のスペースでは全体を記述できません。そこで全体が記述
可能な 1 機 1 負荷無限大母線に縮約したモデルを用ます。現行の標準系統モデルが適切に改訂さ
れることを願う次第です。
ここで用いる 1 機 1 負荷無限大母線系統はわが国の実在電力系統のうち安定度の悪い部分を縮
約したものです。著者らの先行研究(7)(8)(9)では,「発電>需要」の送電系統(Sen)と「発電<需要」
の受電系統(Rec)で系統不安定現象のメカニズムに相違があることがわかっているので,双方を
とりあげます。その構造を図 9.3 に,ネットワークと潮流条件(RE なしの場合の発電機容量ベー
ス p.u.値)を表 9.1 に示します。一見して眼につくのは ZSが非常に大きいことです。こういう状
態を「疎連系」といいます。ZS に占める連系線の割合は決して大きくないから,連系線だけ強化
しても疎連系状態の改善にはつながりにくい。CB は都市域超高圧ケーブル系統を考慮したもの,
CMは 66kV 級の中間母線に大量に配備されているコンデンサを考慮したものです。ともに電圧 1.0
を指定しているので,潮流計算により結果的に CBと CMの値が定まります。
SVC PL+jQL
~
~PLD+jQLD
ZS ZG tapG
ZL tapL
ZM
VB=1.
VM=1.0
VS∠0 VG
Infinite bus GeneratorLoad
図 9.3 縮約系統の構造
VL
CB
CM RE
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発電機は標準的な火力機とします。注意すべきは円筒回転子の場合は Q 軸制動巻線を 2 個模擬
すべきことです(10)。円筒回転子は鉄の塊ですから,回転子電流は表面の渦電流(これが制動力と
なる)だけでなく,D 軸の界磁巻線に相当する大きな経路にも分流してしまうので,Q 軸制動巻
線を 1 個模擬した場合に比べて制動力が弱くなります。今なお 1 個模擬の解析事例が多いようで
すが,それでは動揺安定度を楽観的に見積もるので注意を要します。
励磁系は安定度を大きく左右します。ここではごく一般的な図 9.4 の PSS つき励磁機式励磁装
置を採用します。
需要はピーク時を想定します。無効電力は有効電力の 50%あり,進相コンデンサが有効電力の
40%あります。結果的にコンデンサを含む無効電力は有効電力の 10%になります。簡単のため瞬
時電圧低下による一部負荷の停止は考慮しません。需要はモータ 50%と定インピーダンス 50%の
混合とします。著者らの瞬低観測による方法(11),行政および民間による需要実態調査による方法
表 9.1 系統インピーダンスと潮流
ZS ZG tapG cap. gen
Sen 0.0896+j3.2302 0.0063+j0.2058 0.97 1.0000
(RE) 0.0896+j3.2302 0.0063+j0.2636 0.97 0.7220
Rec 0.0283+j1.3167 0.0153+j0.2812 0.97 1.0000
(RE) 0.0283+j1.3167 0.0153+j0.4158 0.97 0.5271
ZM ZL tapL
Sen 0.0040+j0.3591 0.0099+j0.2701 1.05
(RE) 0.0040+j0.3591 0.0099+j0.2701 1.05
Rec 0.0014+j0.1125 0.0018+j0.1204 1.05
(RE) 0.0014+j0.1125 0.0018+j0.1204 1.05
PG PL+jQL PRE+jQRE
Sen 0.7601 0.6885+j0.06865 0
(RE) 0.5488 0.6885+j0.06885 0.2060-j0.04120
Rec 0.8274 1.2706+j0.12706 0
(RE) 0.4361 1.2706+j0.12706 0.3812-j0.07624
VG0
VG
10
-10
EF0
5
0
200
1+0.02s
1
1+1.0s
EF
0.0475s
1+1.0s
3s
1+3s
PG 1+0.2s
1+0.5s
1+0.1s
1+0.05s
0.05
-0.05 0.5
PSS
図 9.4 PSS つき励磁機式励磁装置
Exciter
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(12)により電気の 50%強がモータで使われていることが既に明らかになっているからです。著者ら
の瞬低観測からはモータの単位慣性定数が 0.5 秒,負荷率(入力 kW/容量 kVA)が 50%であるこ
ともわかっているので,これらのパラメータを用います。モータの機器定数は電中研の調査が既
にあり,解析ツールの中に標準定数として組み込んであるので,これをそのまま用います。
そこへ RE として太陽光発電(Photovoltaic Generation,PV)を総需要の 30%導入すします。RE
はほぼ同義語として DG(Distributed Generation,分散型電源)とも呼ばれるように,小型ゆえ下
位電圧に分散して並列するので,需要近傍に存在します。本稿では負荷母線に配置します。わが
国のピーク需要は 180GWであり,その 30%は 54GWです。これは 2030年PV導入政府目標(53GW)
に近いものです。RE の設計は瞬低で停止しない FRT 型とします。RE は定格出力,Q = -0.2P の進
み定力率運転とします。RE 発電量の分だけ発電機出力を減らし,それに比例して発電機と主変圧
器の容量も減らします。なお主変圧器のインピーダンスは発電機容量ベースで 15%です。ネット
ワークと潮流条件は 表 9.1(RE)欄のように変わります。PV は MPPT により定電力運転します
が,系統動揺に追随するほど応答が速くありません。従って ACR による定電流運転になっている
と想定し,有効・無効電力とも定電流特性とします。なお RE をマイナスの負荷として模擬して
も系統安定度計算結果に与える影響が無視しうるほど小さいことは既に報告済みです(13)。
RE に搭載する単独運転検出は「ステップ注入つき周波数フィードバック方式」を想定します。
ステップ注入はさほど大きなものではないと思われ,またこれを起動するトリガが明確ではない
ので,ここでは周波数フィードバックだけを考慮します。模擬は次のように行います。RE と並列
に高リアクタンス(同期リアクタンス 400%,もれリアクタンス 320%)の同期機を置き,Fig. 9.5
に示す励磁装置により,無効電力を周波数から求めた指令値に合わせるよう制御します。感度は
-30p.u.で,これは 50%MVA/Hz(1Hz の周波数変動が同期機容量の 50%の無効電力変動をもたら
す)に相当します。高リアクタンスにしたのは電圧低下中に無効電力を供給して不当に安定度を
改善することをなるべく避けたいためです。有効電力を供給すると内部位相が極端に進んで自身
の同期安定度が破れるので RE 無効電力変動分のみ担当し,有効電力と無効電力の定常分はマイ
ナスの負荷として模擬します。
故障は図 9.3 に示すように,系統ブランチ,電源ブランチ,負荷ブランチが集合する地点に模
擬します。動態安定度,別名微小外乱安定度を評価するためには過大な擾乱は避けるべきで,ZF =
j5.0 という大きな故障点インピーダンスを介しての 3 相地絡-クリアを模擬します。過渡・電圧
安定度を評価するためには ZF = j0.3 という小さな故障点インピーダンスを介した 3 相地絡-クリ
アを模擬します。
0.2s
1+0.2s
f -30 0.25
1+0.02s -0.25
QG
1+0.4s
1+0.2s
EF0
401 7
1+0.01s -7
EF
図 9.5 単独運転検出用励磁装置
AQR
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系統安定度が所望の水準に達しない場合に備えて SVC を用意します。SVC 量は RE 導入量に対
する比率で表わすことにします。SVC は負荷母線に配備するのが も効果的と思われますが,RE
の単独運転検出と干渉すると考え,中間母線(電圧 VM)に配備します。電圧に対する SVC の無
効電力出力は次式で表現します。電圧低下時には SVC 定格容量の 60%近くの無効電力を供給し
ます。
【単独検出 RC の影響】 単独検出機能を同期調相機(RC)で模擬した影響は皆無ではないの
で,まずこれを評価しておきます。RC を並列しない場合と並列した場合について,送電・受電潮
流を変えたときの動揺の発散・収束状況を図 9.6(送電系統),図 9.7(受電系統)に示します。差
は非常に小さく,目論見通りです。
RC の影響を定量的に評価するため,動揺の包絡線の時間的増大・減少を指数関数で近似します。
結果を図 9.8(送電系統),図 9.9(受電系統)に示します。
指数関数は動揺の成長(負なら減衰)速度を示しており,送電・受電潮流と動揺の成長・減衰
速度の関係が図 9.10 のように得られます。動揺の成長速度が丁度ゼロとなる送電・受電潮流が安
定限界潮流であり,送電系統では RC なしで 0.0885,RC ありで 0.0901,受電系統では RC なしで
-0.5947,RC ありで-0.5924 となりました。計算誤差程度の微小な差であり,単独検出 RC の影響
はほぼないと言えます。
図 9.6 送電潮流と動揺拡大・縮小
RC ありRC なし
QSVC = 4 [ (V/V0)2 – (V/V0)
3 ]
図 9.7 受電潮流と動揺拡大・縮小
RC なし RC あり
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【送電系統の安定度】
送電系統の動態安定度 まず故障点インピーダンスを ZF = j5.0 とした動態安定度の評価にお
いて,次の 5 ケースについて発電機出力を増やしていき,内挿法により持続振動となる連系線送
電潮流(PS)を推定し比較した結果を図 9.11 に示します。
① no-RE:RE 導入前
② RE:RE 導入,単独運転検出は不使用
③ ISL:単独運転検出を使用
④ SVC:③に SVC を併用
⑤ Ex:③で励磁装置の速応化(励磁機時定数を 0.1 秒に短縮,下限を-3.0 に拡大)
図 9.8 送電潮流と動揺振幅の推移
RC なし RC あり
図 9.9 受電潮流と動揺振幅の推移
RC なし RC あり
図 9.10 送電・受電潮流と動揺の成長・減衰速度
送電 受電
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RE 導入により動態安定度が向上するのは,発電機容量の減少により,安定度を毀損する「疎連
系」状態が軽減されるからです。送電系統の動態安定度では単独運転検出による安定度の低下は
見られません。SVC を RE 容量の 10%併用すると安定度は向上します。励磁装置の応答を速めれ
ば安定度は向上します。
図 9.5 に示した単独運転検出の模擬が目論見通りか検証した結果を図 9.12 に示します。横軸に
周波数変動量,縦軸に単独運転検出を模した同期機の無効電力出力をとると,リサージュが描か
れます。これを模擬(時間遅れは AQR 0.02 秒,励磁機 0.01 秒,同期機 0.02 秒の合計 0.05 秒と評
価する)から得られるはずのリサージュと比較するとよく一致しており,目論見通りになってい
ることがわかります。
シミュレーション結果の例として③のケースを図 9.13 に紹介します。連系線送電潮流(PS)が
増えるにつれて変動の収束が遅くなり,送電 0.1403 では変動が発散して動態不安定現象を示して
います。
なお送電系統では PSS をうまく整定すれば安定送電可能潮流は大きく増えることが経験上わか
っています。ケース④の PSS の整定を著者が実際に行った も成功した事例と同じにした場合の
シミュレーション結果を図 9.14 に示します。発電機出力を定格値まで増した Ps = 0.1596 において
も安定を保っており,送電系統における PSS 整定の重要さが理解できるでしょう。
送電系統の過渡・電圧安定度 次に,動態安定度が問題なりにくいよう励磁機を速いタイプ
(④)にしたうえで,故障点インピーダンスを ZF = j0.3 にして過渡安定度と(速い)電圧安定度
をチェックします。次の 5 ケースについて発電機出力を増やしていき,計算した事例中で得られ
た安定な 大連系線送電潮流(PS)を比較した結果を図 9.15 に示します。
図 9.11 送電系統の動態安定度限界 図 9.12 単独検出模擬の検証(送電)
図 9.13 シミュレーション結果(ISL ケース) 図 9.14 シミュレーション (ISL, fast Ex, optimal PSS)
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① no-RE:RE 導入前
② RE:RE 導入,単独運転検出は不使用
③ ISL:単独運転検出を使用
④ Stat:静的負荷モデル。③において 50%モータに代えて P∝V2f2,Q∝V2 に変更
⑤ Trad:伝統的縮約法。③において ZLのリアクタンスを極小値(0.001)に変更
⑥ (Osc):比較のため動態安定度③ケースを再掲
単独運転検出により安定度は劣化するが軽微である。むしろ現実を反映しない模擬の静的負荷
モデルもしくは伝統的縮約法の一方でも採用すると安定度を不当に楽観的に評価してしまうこと
が問題である。
シミュレーション結果の例として③のケースを.図 9.16 に紹介すします。連系線送電潮流(PS)
が 0.0674 以上で不安定になっている。一般的には発電機位相を表示するようだが,ここでは負荷
電圧を示した。発電機が同期外れすると負荷電圧が速く変動するのでわかる。加えて負荷電圧が
低く推移する場合はモータがストールしていることもわかるので,電圧の方が情報量としては豊
かと考えたからである。
【受電系統の安定度】
受電系統の動態安定度 ここでもまず故障点インピーダンスを ZF = j5.0 とした動態安定度の
評価において,次の 5 ケースについて発電機出力を減らしていき,内挿法により持続振動となる
連系線送電潮流(PS)を推定し比較しました。結果を Fig. 9.17 に示します。但し③ISL ケースで
は,発電機出力を増すために発電機および主変圧器容量を増やしております。
① no-RE:RE 導入前
② RE:RE 導入,単独運転検出は不使用
③ ISL:単独運転検出を使用
④ SVC:③に SVC を併用
⑤ Ex:③で励磁装置の速応化(励磁機の時定数を 0.1 秒に短縮,下限を-3.0 に拡張)
RE 導入により動態安定度が向上するのは,発電機容量の減少により,安定度を毀損する「疎連
系」状態が軽減されるからであることは送電系統と同様です。受電系統の動態安定度では単独運
転検出による安定度の低下が著しい点が送電系統と異なります。SVC を RE 容量の 20.6%併用す
ると,単独運転検出を使用しなかったケース②と同等の安定度に回復します。励磁装置の応答を
速めれば安定度は著しく向上するのも受電系統の特徴です(8)。
図 9.15 過渡・電圧安定度限界(送電) 図 9.16 シミュレーション結果(ISL, 送電)
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シミュレーション結果の例として③のケースを Fig.9.18 に紹介します。連系線受電潮流(-PS)
が増えるにつれて変動の収束が遅くなり,受電 0.4656 では変動が発散して動態不安定現象を示し
ています。動揺周期が 1 秒程度と短いのも受電系統の特徴です(8)。
受電系統での周波数-無効電力のリサージュは Fig.9.19 のようになり,送電系統では太った楕
円だったが,受電系統では痩せた楕円になっており,y = -ax に近い姿になっています。これは動
揺周期が短いからです。これにより単独運転検出の悪影響が出やすくなります。
受電系統の過渡・電圧安定度 次に,動態安定度が問題なりにくいよう励磁機を速いタイプ
(④)にしたうえで,故障点インピーダンスを ZF = j0.3 にして,過渡安定度と(速い)電圧安定
度をチェックします。次の 5 ケースについて発電機出力を減らしていき,計算した事例中で得ら
れた安定な 大連系線受電潮流(-PS)を比較した結果を Fig. 9.20 に示します。なお,ケース③で
受電潮流を減らす際には発電機と主変圧器の容量を増して過負荷を回避しています。
① no-RE:RE 導入前
② RE:RE 導入,単独運転検出は不使用
③ ISL:単独運転検出を使用
④ Stat:静的負荷モデル。③において 50%モータに代えて P∝V2f2,Q∝V2 に変更
⑤ Trad:伝統的縮約法。③において ZLのリアクタンスを極小値(0.001)に変更
⑥ (Osc):比較のため動態安定度③ケースを再掲
単独運転検出により安定度は極端に劣化し,発電機出力を増すために発電機および主変圧器容
量を増やす必要がありました。また現実を反映しない模擬の静的負荷モデルもしくは伝統的縮約
法の一方でも採用すると,単独運転検出なしのケースなみに安定度を不当に楽観的に評価してし
まい,これは大いに問題です。
図 9.17 受電系統の動態安定度限界
図 9.19 単独検出模擬の検証(受電) 図 9.18 シミュレーション結果(ISL ケース)
再生可能エネルギー系統連系をめぐる論点と解法 駒見慎太郎
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シミュレーション結果の例として③のケースを Fig.9.21 に紹介します。連系線潮流が受電 0.4656
以上で不安定になっており,発電機の同期外れとモータのストールの双方が生じていることがわ
かります。
なお,ここでは過渡安定度と速い電圧安定度を一括して扱っていますが,これは系統を代表す
る同期発電機と誘導電動機という二種類の回転機が系統電圧低下を共通項とする図 5.1(再掲)に
示すメカニズムで互いに不安定化しあうからで,過渡安定度と速い電圧安定度はもはや独立して
扱い得ないと考えたからです。
単独運転検出の影響メカニズムの考察
シミュレーションでは新型単独運転検出は特に受電系統の安定度を著しく毀損するという結果
が得られました。シミュレーションでは,そうなることはわかっても,なぜそうなるかはわかり
ません。メカニズムの探求には技術者の手計算による解析が必要となります。シミュレーション
に見られる不安定現象は,大外乱の場合(過渡・電圧安定度)においても当初は振動発散傾向を
示すので,主要なメカニズムは動態不安定現象であり,大外乱によって線形範囲を超えたため安
定限界が狭まったと考えられます。
動態安定度解析は Heffron と Phillips (14) ,de Mello と Concordia (15) が 1 機無限大母線系統モデル
で行っています。このモデルは遠方の大電源がパワープールに送電する場合には妥当ですが,実
在する大規模連系系統の一部を縮約した場合には必ず図 9.3 の構造になるので,負荷の模擬が欠
かせず,負荷には必ず電圧感度があります。駒見と小向 (16) がこの要請に応え,受電系統でも動
態不安定現象が生じうることを示しました。さらに山岸と駒見 (8) が分散型電源を考慮しました。
図 9.20 過渡・電圧安定度限界(受電) 図 9.21 シミュレーション結果(ISL, 受電)
同期発電機
誘導電動機
加速
減速
同期外れ
失速
入力電力
減少
出力電力
減少
内部抵抗
減少
角度進み
系統電圧低下
図 5.1(再掲) 安定度が破れるメカニズム
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本稿ではこれに RE の単独運転検出の影響を追加します。以上の解析は全て結果として図 6.3(再
掲)のブロック線図を得ています。負荷の電圧感度は係数 K1~K6に影響します。なお記号が意味
する物理量は以下の通りです。
影響は次の 2 種類が考えられます。ともに閉ループの正帰還であり,動揺を拡大させます。
① 周波数上昇⇒単独運転検出が無効電力を吸収⇒負荷電圧低下⇒負荷消費電力減少
⇒周波数がさらに上昇(ネガティブ負荷ダンピング)
② 周波数上昇⇒単独運転検出が無効電力を吸収⇒発電機電圧低下⇒界磁電圧上昇
⇒磁束増大⇒発電機出力増加⇒周波数がさらに上昇(ネガティブ PSS)
このうち①は発電機の制動 D へ織り込むことができます。また②は PSS のゲイン GPSSに織り込
むことができます。
まず②のネガティブ PSS 効果の影響を計算した結果を図 9.22 に示します。これは周波数を変え
ながら PSS 利得を複素平面にプロットしたものです。
PSS 利得は示量性変数のPgを入力,示強性変数のVtを出力とするので,発電機容量に反比例
し,図では 0.5 より大きくなっていますが,不思議ではありません。単独運転検出は PSS 利得の
10Hz
図 9.22 単独検出による逆 PSS 効果
0.1Hz
K3 Tdo’ s
1
K6
K4
+
K2
K1
fd
GPSS
Pg
M s
1
D
+
0
s
K5
++
GAVR
+
Vt
Efd
図 6.3(再掲) Demello のブロック図
記号の意味
Pm:タービン出力 Pg:発電機出力
M:単位慣性定数(sec) D:制動係数
:回転数偏差 0:商用角周波数
:内部位相角 Vt:端子電圧
GAVR:励磁装置利得 GPSS:系統安定化装置利得
Efd:界磁電圧 fd:界磁磁束
Tdo’:界磁開路時定数(sec) s:ラプラス演算子
再生可能エネルギー系統連系をめぐる論点と解法 駒見慎太郎
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位相を進ませます。これは PSS の効果を若干損ねはしますが,致命的とはいえません。
次に①のネガティブ負荷ダンピング効果の影響を計算した結果を図 9.23 に示します。これは発
電機制動巻線,モータ負荷,単独運転検出の制動効果の和です。単独運転検出は負荷有効電力の
電圧感度(モータ 50%負荷では過渡時は 2,定常時は 1)に依存し,感度が高いほど悪影響が大
きくなるので,ここでは過渡時を掲載しました。単独運転検出がダンピング効果を大きく損ねて
いる様子がわかります。遅れの小さい励磁系は正のダンピングを産み出し,単独運転検出の悪さ
を中和しています。
単独運転検出の 2 つの悪影響を総合的に評価するには図 6.3(再掲)のループ一巡利得を複素平
面上に描いた Nyquist 軌跡を描くのがよいでしょう。受電潮流 0.4656 のときの計算結果を図 9.24
に示します。点(-1,0)を左にみながら原点へと収束していけば安定で,点(-1,0)からの 小
距離で安定度がおおよそ把握できます。図では安定度は RE 導入により向上,単独運転検出によ
り悪化,それが速い励磁装置にすることで回復しており,シミュレーション結果と合致した結果
となっています。よって推定した 2 つの要因,ネガティブ負荷ダンピングとネガティブ PSS は,
おおむね真実を言い当てているといえるでしょう。
所見と経済性
「ステップ注入付き周波数フィードバック」方式の単独運転検出は,連系規程にも掲載され,
単独系統防止の決め手として期待されています。しかしよく精査すると文献(6)でも,多量の同期
発電機が混在する単独系統では検出時間が長くなることが既に分かっています。さらに本稿で紹
介する系統安定度の悪化という副作用も分かってきました。特に受電系統における副作用は著し
いものでした。単独運転検出が結果的に広域融通を制約し,電力自由化という時代の要請に逆行
図 9.23 単独検出の負制動効果
図 9.24 Nyquist 軌跡
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するおそれがあります。加えて各種目的のために SVC が接近して配置されると,互いに効果を妨
げあうというと不都合な干渉も予想されます。当方式も開発当初は副作用を考慮に入れていたよ
うですが(3),開発主体が交代してからは,単独検出性能を重視するあまり副作用を考えなくなっ
たように見えます(4)。この方式は再吟味を要すると思います。また開発や採択に当たっては,単
独運転検出だけを問題視し研究している技術者の意見に拠ったものと推定されます。系統安定度
なども含めた RE の広い範囲への影響全体を考慮するという視点があったか疑わしく見えます。
本件は技術および技術者のガバナンスのあり方の再考を促す事例ではないでしょうか。
単独運転検出の悪影響への対策としては,系統電源の励磁装置の遅れを少なくすることが有効
です。これは今日ではサイリスタ型の励磁装置が普及してきており,かなりの程度まで実現でき
ていると思われますが,実態調査が必要でしょう。追加の対策としては 66kV 級の中間母線に配
備する SVC が有効です。仮に RE 普及量 53GW の 10%の SVC が必要とすれば,そのコストは次
のようになります。
RE 単独運転検出は RE 側だけで行う方式だけでなく,配電線遮断器トリップ時に負荷側を強制
接地短絡する方法や,常時送っている連系許可信号が遮断器トリップで停止することを用いる方
法など,系統側と RE 側の協働による方法もあります。わが国に 5 万フィーダーあり,1 フィーダ
ー100 万円で協働方式が実現できればそのコストは次のようになります。
このように考えてみると,現在行われている RE 側だけで単独運転検出するという方式が悪影
響なく電力安定供給を担保できるという保証はまだなく,経済性においても他方式より圧倒的に
優れているわけでもありません。他の先進諸国で単独運転検出を義務づけている国を著者らは寡
聞にして知りません。RE 側だけで単独運転検出すべしというドクトリンは,未だ正当性が検証さ
れていないのではないでしょうか。
文献
(1) W. Wang, J. Kilber, G. Zhang, W. Xu, B. Howell, T. Palladino: “A Power Line Signaling Based
Scheme for Anti-Islanding Protection of Distributed Generators – Part 2: Field Test Results”, IEEE
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(2) C. Abbey, Y. Brissette, P. Venne: “An Autoground System for Anti-Islanding Protection of Distributed
Generation” , IEEE Trans PWRS, Vol.29, No.2, pp.873-880, Mar. 2014
(3) 野呂,篠原,葛西,岡土,佐藤:「高速動作と複数台非干渉を両立する単独運転検出方式の開
発」,2010 年電気学会電力技術研究会資料,PE-10-9
(4) 新エネルギー・産業技術総合開発機構:「単独運転検出技術の確立」成果報告書,平成 21 年
8 月
(5) 社団法人日本電気協会系統連系専門部会:系統連系規定 JEAC 9701-2010 [2011 年追補版(そ
の 1)]
(6) 上村,高木,河原:「二次送電系統事故時の単独運転防止 ―回転型分散形電源が混在する条
5300 万 kW×0.1×3 万円/kVA=1590 億円
5 万フィーダー×100 万円=500 億円
再生可能エネルギー系統連系をめぐる論点と解法 駒見慎太郎
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件での多数台連系型パワーコンディショナによる単独運転の検出特性評価」,電中研報告,
R12020,平成 25 年 7 月
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(8) 山岸,駒見:「動的負荷と分散型電源を考慮した電力系統の動態安定度解析」,電学論 B,126
巻 10 号,pp.977-984,(2006)
(9) 上田,駒見:「動的負荷の影響を考慮した減速脱調現象に関する一考察」,電学電力技術研究
会資料,PE-05-5,(2005)
(10) 駒見:「電力系統モデルの検証の重要性について」,電気学会誌,132 巻 12 号,pp.820-823,
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(11) 水尾,駒見:「電力系統におけるモータ負荷のパラメータ同定精度向上」,電学論 B,132 巻 1
号,pp.71-76,(2012)
(12) 例えば富士経済:「電力使用機器の消費電力に関する現状と近未来の動向調査」,(2009)
(13) 谷川,金尾,田岡:「分散型電源モデルの系統安定度解析結果に与える影響の検討」,平成 25
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(14) W. G. Heffron and R. A. Phillips : “Effect of a Modern Amplidyne Voltage Regulator on Under-excited
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(15) F. P. de Mello and C. Concordia : “Concepts of Synchronous Machines Stability as Affected by
Excitation Control”, IEEE Trans. PAS-88, Vol. 4, pp.316-329 (1969)
(16) 駒見,木村,小向,小柳:「動態安定度に及ぼす負荷特性の影響」,電学論 B,107 巻 7 号,
pp.341-348,(1987)