agilent measurement wizard assistant for...

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C Copyright 2008 Agilent Technologies Agilent Measurement Wizard Assistant for ENA/E5091A Instruction Manual Manual Change Agilent Part No. N/A Sep 2008 Change 1 The latest information for the instruction of Measurement Wizard Assistant is described in the E5071C Online help. Please refer to the Help in the following URL. http://ena.tm.agilent.com/e5071c/manuals/webhelp/eng/

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  • ○C Copyright 2008 Agilent Technologies

    Agilent Measurement Wizard Assistant for ENA/E5091A

    Instruction Manual

    Manual Change Agilent Part No. N/A

    Sep 2008

    Change 1 The latest information for the instruction of Measurement Wizard Assistant is described in the E5071C

    Online help. Please refer to the Help in the following URL.

    http://ena.tm.agilent.com/e5071c/manuals/webhelp/eng/

  • ○C Copyright 2008 Agilent Technologies

    Agilent Measurement Wizard Assistant for ENA/E5091A

    使用手順書

    マニュアル チェンジ Agilent Part No. N/A

    Sep 2008

    チェンジ 1 Measurement Wizard Assistant の使用方法に関する最新情報は、E5071C Online help に掲載されておりま

    す。下記 URL から Help を参照ください。

    http://ena.tm.agilent.com/e5071c/manuals/webhelp/eng/

  • Agilent Measurement Wizard Assistant for ENA/E5091A

    使用手順書

    第1版

    FIRMWARE REVISIONS本書の内容は E5070B/E5071B ファームウェア・バージョン A.06.00 以上に適合します。

    製造番号: E5070-97700

    2005 年 11 月

  • ご注意アジレント・テクノロジーは、本書について、商品性および特定目的への適合性の暗黙の保証を含め、いかなる保証もいたしません。アジレント・テクノロジーは、本書の内容の誤り、あるいは本書の利用に伴う偶発的、必然的を問わずいかなる損害に対しても責任を負いません。

    本書には著作権によって保護される内容が含まれます。すべての版権は、アジレント・テクノロジーが所有しています。本書の内容を、アジレント・テクノロジーの書面による同意なしに、複製、改変、および翻訳することは禁止されています。

    Microsoft®,MS-DOS®,Windows®,Visual C++®,Visual Basic®,VBA®及びExcel®は、Microsoft Corporation の米国およびその他の国における登録商標です。

    UNIX は X/Open Company Ltd. の米国およびその他の国における登録商標です。

    Portions ©Copyright 1996, Microsoft Corporation. All rights reserved.

    © Copyright 2005 Agilent Technologies

    印刷履歴説明書の版は印刷日と説明書の Agilent 部品番号によって決められています。新しい版が発行された場合は印刷日が変更されます。製品の機能変更などにより説明書が変更された場合には、Agilent 部品番号も変更されます。

    2005 年 11 月 第 1 版 ( 部品番号 : E5070-97700)

    2

  • 責任の限定購入者は、本ソフトウェア使用時の全責任を負担するものとします。当社は、本ソフトウェアを使用することによって発生する、直接、間接、特別、偶然または必然的な損害に対し、たとえその損害が発生することが知らされていても、また不法行為/合法行為を問わず、一切の責任を負いません。

    本書の書体の決まりSample 太字は強調を表します。

    Sample イタリック体は英文における強調およびマニュアル・タイトルを表します。

    キー Sample というキー・ラベルを持つハードキー(フロント・パネル上のキーまたは外付けキーボード上のキー)を表します。「キー」は省略されることもあります。

    Sample メニュー/ボタン/ボックス Sample というラベルを持ち、クリックする

    (または押す)ことで選択・実行が可能な画面上のメニュー、ボタン、またはボックスを表します。「メニュー」、「ボタン」、「ボックス」は省略されることもあります。

    Sample 1 - Sample 2 - Sample 3 Sample 1、Sample 2、Sample 3 の順にメニュー、ボタン、またはボックスを操作することを表します。「-」は省略されることもあります。

    “Sample”タブ エクセル上のシートを選択するためのシート下部に表記されているシート名の部分を表します。

    3

  • VBA マクロについてE5070B/E5071B のハード・ディスク上の Agilent フォルダ(D:\Agilent)には、VBA マクロ(VBA プロジェクト)が含まれています。

    顧客は、これらの VBA マクロを顧客自身が利用する場合に限り、これを使用、複製、修正する個人的な権利を有します。顧客は、これらの VBA マクロの使用、複製、修正に関して顧客以外への譲渡(移植、複写等)の個人的な権利を有しません。

    顧客は、VBA マクロの使用目的に限り使用し、使用目的から外れて、これらのVBA マクロを使用することを禁じます。顧客は、これらの VBA マクロ、または修正したもの、または、VBA マクロの一部に対して、ライセンスを主張、市場に供給、貸し出し、取引、配布することを禁じます。

    アジレント・テクノロジーは、これらの VBA マクロ、およびこの使用が特許権、商標権(トレードマーク)、著作権、または他の財産権を侵害した場合の責任を有しません。アジレント・テクノロジーは、これらの VBA マクロが第三者の上記権利について侵害しないと保証するものではありません。しかし、アジレント・テクノロジーは、故意に侵害行為を行なうものではありません。また、第三者の特許権、商標権(トレードマーク)、著作権、又は他の財産権を侵害するソフトウェアを故意に供給するものではありません。

    4

  • 目次

    第 1 章 .概要MWA(Measurement Wizard Assistant for ENA/E5091A) について . . . . . . . . . . . . . .8各アプリケーションとスペック・シートの定義 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .9フロントエンド・アプリケーション. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .9バックエンド・アプリケーション. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .9スペック・シート. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .9

    グループの概要と制限事項 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 10グループの概要. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 10グループの制限事項. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 11アクティブ・グループ. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 11グループ・ファイルとステータス・ファイルの関係と注意点. . . . . . . . . . . . . . 12処理の流れ. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 14

    第 2 章 .インストール動作条件 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 20インストール手順 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 21フロントエンド・アプリケーションのインストール. . . . . . . . . . . . . . . . . . 21バックエンド・アプリケーションのインストール. . . . . . . . . . . . . . . . . . . 21

    MWA のライセンスについて . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 22MWA のライセンス認証、キー・コードの入力手順 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 22エバリュエーション・モードについて. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 24

    第 3 章 .実行手順スペック・シートの作成 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 26MWA ( フロントエンド・アプリケーション ) の起動 . . . . . . . . . . . . . . . . . . 26テストセットの選択. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 26DUT の定義およびテストセットとの接続 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 29モード毎のコントロール・ラインの設定. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 35モード毎の GPIB コマンドの設定 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 36モード毎の測定パスの設定. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 38各設定の内容確認とスペック・シートへの出力. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 44入力データの Save/Recall . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 46

    E5070B/E5071B でのスペック・シートを用いた VBA の実行 . . . . . . . . . . . . . . . . 47MWA ( バックエンド・アプリケーション ) の起動 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 47各ウィンドウの説明. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 48スペック・シートの選択とクリア. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 62接続の確認. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 64校正の手順. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 65設定と校正の保存. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 66測定の手順 ( 全スペック・シート測定ウィンドウ) . . . . . . . . . . . . . . . . . . 67測定の手順 ( スペック・シート別測定ウィンドウ) . . . . . . . . . . . . . . . . . . 69測定の手順 ( モード別結果確認ウィンドウ) . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 70結果のファイル出力. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 70外部 PC からバックエンド・アプリケーションを制御する . . . . . . . . . . . . . . . 72ハンドラ I/O ポート (24Bit I/O ポート ) の解説 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 75

    5

  • 目次

    6

  • 1. 概

    第 1 章 概要

    この章では Measurement Wizard Assistant for ENA/E5091A (MWA) の概要を解説します。

    7

  • 概要

    MWA(Measurement Wizard Assistant for ENA/E5091A) について

    MWA(Measurement Wizard Assistant for ENA/E5091A) に

    ついて

    MWA は、E5070B/E5071B ネットワーク・アナライザと E5091A マルチポート・テストセットを用いて多数の経路・測定パラメータを設定する際に、複雑な設定を PC上で一元に設定・管理できるソフトウェアです。MWA の主な特長は以下のとおりです。

    1. E5091A マルチポート・テストセットの 9/16 ポートに対応 (E5091A-016 は 13ポート設定でも使用可能 ) しています。また、マルチポート・テストセットを2台まで設定することができます。

    2. 1つの設定ファイルに 30 ポートまでの DUT 設定を行えます。また、対象のDUT 制御用コントロール・ポートの制御ラインを DUT の各モードごとに設定できます。

    3. GPIB を使って外部測定器へのコマンド送信・測定値のクエリ等も行えます。この機能を利用することにより、外部信号源を制御して DUT に別信号を送ることや、周波数やレベルを測定する外部測定器の測定値を読み込み、その値のリミット・チェックを行えます。

    4. フロントエンド・アプリケーションでの Excel 形式入力による容易な操作性とスペック・シート作成機能により、バックエンド・アプリケーションでのテストセット使用時の複雑な設定・校正・測定が、ネットワーク・アナライザ上でのキー操作を行うことなく実行できます。

    5. いくつものスペック・シートを保存することができます。このスペック・シートを読み直すことにより、状況に応じた設定・測定をすぐに切り替えることができます。

    8 1

  • 概要

    各アプリケーションとスペック・シートの定義

    1. 概

    各アプリケーションとスペック・シートの定義

    ここでは、MWA のフロントエンド・アプリケーションとバックエンド・アプリケーション、およびその 2 つのアプリケーションの橋渡しを行うスペック・シートの解説を記述します。

    フロントエンド・アプリケーション

    フロントエンド・アプリケーションとは、PC 上で動作する Excel の VBA マクロ・プログラムです。E5070B/E5071B と E5091A を用いて測定を行うときの測定パラメータ・E5091A のポート設定などを Excel 入力形式の容易な操作性でファイルとして作成します。

    フロントエンド・アプリケーションには、以下の機能があります。

    ・ E5091A マルチポート・テスト・セットの選択

    ・ DUT の定義と E5091A マルチポート・テストセットの接続の定義

    ・ 測定モードごとのコントロール・ラインの設定

    ・ 外部測定器への GPIB コマンドの設定

    ・ 測定パスの設定

    ・ バックエンド・アプリケーションで読み込まれるスペック・シートの作成

    ・ 入力された各種パラメータのファイルへの保存

    バックエンド・アプリケーション

    バックエンド・アプリケーションとは、E5070B/E5071B 上で動作する VBA マクロ・プログラムです。フロントエンド・アプリケーションにて作成されたスペック・シートを用いて、校正・測定・結果の確認と保存を行います。

    バックエンド・アプリケーションには、以下の機能があります。

    ・ 接続情報の表示

    ・ 読み込まれたスペック・シートの測定パスの校正

    ・ GPIB コマンドによる外部測定器の制御

    ・ 全測定パスのリミット・テスト

    ・ 測定結果の表示、およびファイル出力

    スペック・シート

    スペック・シートとは、フロントエンド・アプリケーション上で作成されるファイルです。フロントエンド・アプリケーションで入力されたテストセットの選択・DUT の定義・外部測定器の GPIB コマンド・測定パス等の各種設定が書かれています。このファイルを用いて、E5070B/E5071B のバックエンド・アプリケーションにて校正・測定を行います。

    1 9

  • 概要

    グループの概要と制限事項

    グループの概要と制限事項

    ここでは、MWA のバックエンド・アプリケーションで使用するグループ・ファイルについての概要とその制限事項について解説します。

    グループの概要

    バックエンド・アプリケーションでは、複数のスペック・ファイルを測定するため、グループという機能があります。

    バックエンド・アプリケーションでは、以下の情報をグループという単位でひとつにまとめて扱っています。

    ・ 複数のスペック・ファイル

    ・ E5070B/E5071B の設定(ステータス・ファイル)

    それぞれのグループ毎にグループ・ファイル(拡張子 ssg)が必要となり、図1- 1 のようにそれぞれのグループ・ファイルに関連付けられたファイル群へのリンクを保持しています。グループ・ファイルは、あくまでそれらのファイルへのリンク情報を持っているだけで、スペック・ファイルの内容や E5070B/E5071B の設定情報を持っているわけではありません。

    注記 リンク先のファイルが存在しない場合、グループ・ファイルを読み込む段階でエラーとなります。

    図 1- 1 グループの概念とリンク

    10 1

  • 概要

    グループの概要と制限事項

    1. 概

    グループの制限事項

    以下に、グループを扱う上での制限事項を示します。

    ・ 一度に扱うことのできるグループ数は、最大 10 グループまで

    MWA が扱うことのできるスペック・ファイルは、最大で 10 ファイルであるため、一度に扱えるグループ数は、各グループに 1 スペック・ファイルずつ割り当てた場合に 10 グループまでとなります。

    ・ 同名のスペック・ファイルを扱っているグループを同時には扱えない

    MWA は同名のスペック・ファイルを同時に扱うことができません。そのため、同名のスペック・ファイルを関連付けているグループを同時に扱うことができません。

    ・ 各グループで使用できる最大チャンネル数は、E5070B/E5071B の最大チャンネル数まで

    グループに関連付けられているステータス・ファイルを E5070B/E5071B でリコールするので、1 グループで扱えるチャンネル数は、E5070B/E5071B の最大チャンネル数に制限されます。

    アクティブ・グループ

    各グループは、それぞれ全く異なる E5070B/E5071B の状態を持つ可能性があります。そのため、複数のグループを扱う場合には、現在の E5070B/E5071B の状態がどのグループの状態なのかを把握しておく必要があります。

    この「現在の E5070B/E5071B の状態」がアクティブ・グループです。E5070B/E5071B は、常にアクティブ・グループの設定と同じに保たれています。

    アクティブ・グループの切り替えは、メイン・ウィンドウに表示されるスペック・ファイル名の左側にあるラジオ・ボタンを選択することで行われます。

    1 つのグループ・ファイルに複数のスペック・ファイルを読み込んでいる場合には、グループの先頭にあるスペック・ファイルを選択します。先頭以外のスペック・ファイルはグレー表示となり、選択できません。

    また、アクティブ・グループを切り替えると、その際に E5070B/E5071B の状態が変更されます。この処理は、E5070B/E5071B のリコール処理を利用して、各グループに関連付けられているステータス・ファイルをリコールしています。

    注記 E5070B/E5071B のリコール処理には一定の時間がかかりますので、アクティブ・グループの切り替えには一定の時間を必要とします。

    校正ウィザード機能とステータス・ファイルの保存機能は、アクティブ・グループに対して実行されます。複数のグループを読み込んだ状態で校正ウィザード機能を実行する場合、その校正は現在のアクティブ・グループに対する校正処理となります。他のグループの校正を行う必要がある場合は、アクティブ・グループを切り替えて、再度校正ウィザード機能を実行する必要があります。ステータス・ファイルの保存についても同様です。

    注記 アクティブ・グループは、測定中にも対応しています。E5070B/E5071B の状態を切り替えなければ、それぞれ異なる設定を持つグループを測定することはできません。ただ、複数のグループを読み込んで測定する場合には、スペック・ファイルの測定が切り替わるときに、グループが異なる場合にはアクティブ・グループ

    1 11

  • 概要

    グループの概要と制限事項

    を自動的に切り替えます。

    グループ・ファイルとステータス・ファイルの関係と注意点

    各グループには、1 つのステータス・ファイルが関連付けられています。MWA を快適にご使用いただくために、このステータス・ファイルの扱いについて注意していただく必要があります。

    グループ・ファイルとステータス・ファイルの関係

    「グループに関連付けられたステータス・ファイル」には、校正ウィザード機能の結果や E5070B/E5071B の設定状態が記録されていて、メイン・ウィンドウのSave State ボタンが押されたときに保存されます。ステータス・ファイルは、アクティブ・グループが切り替わったときにリコールされます。

    注記 ステータス・ファイルの読み込み時にファイル名の確認は行われません。また、上書き時の確認も行われませんので、注意してください。

    以下に、ステータス・ファイルへの保存のタイミングと、ステータス・ファイルを読み出すタイミングを示します。全ての処理は、グループに関連付けられたステータス・ファイルに対して実行されます。

    1. ステータス・ファイルへの保存のタイミング

    ・ グループの読み込み時(スペック・ファイルの設定を E5070B/E5071B に反映した後)

    ・ 校正ウィザード機能の終了時

    ・ Save State ボタンが押された時

    2. ステータス・ファイルを読み込むタイミング

    ・ グループの読み込み時(スペック・ファイルの設定を E5070B/E5071B に反映する前)

    ・ アクティブ・グループが切り替わる時

    ステータス・ファイルについての注意点

    上記のタイミングでステータス・ファイルを読み書きするときに、意図していない上書きをしてしまう可能性があります。その条件を以下に示します。

    ・ 既にステータス・ファイルが存在している

    ・ そのステータス・ファイルの読み込みに失敗した

    多くの場合、ステータス・ファイルの読み込みに失敗するのは、保存時と読み込み時のチャンネル/トレース設定が異なる場合です。上記で挙げた条件を満たす場合、以下のような流れによってステータス・ファイルの内容が上書きされてしまいます。

    1. グループの読み込み時にステータス・ファイルをリコールする

    2. そのリコールに失敗する

    3. E5070B/E5071B は「リコールに失敗するとプリセットする」仕様なので、E5070B/E5071B はプリセット状態になる

    12 1

  • 概要

    グループの概要と制限事項

    1. 概

    4. スペック・ファイルを読み込む

    5. スペック・ファイルの内容に従って、E5070B/E5071B の状態を変更する

    6. E5070B/E5071B の状態をステータス・ファイルに書き込む

    例えば、1. でリコールするステータス・ファイルが「現在の E5070B/E5071B のチャンネル/トレースとは異なる設定であれば完全に正当である」とします。また、校正も正しく行われているとします。

    このステータス・ファイルは、現在の E5070B/E5071B のチャンネル/トレース設定とは異なるという理由からリコールに失敗し、E5070B/E5071B はプリセット状態となります。また、このとき、校正データは破棄されます。

    このまま処理を続けていき、6. でグループに関連づけられたステータス・ファイルに保存されますが、このときのステータス・ファイル名は、1. で読み込もうとした正当なステータス・ファイル名と同じです。つまり、この正当なステータス・ファイルは、6. の処理によって「プリセット状態+スペック・ファイルの内容に従った設定」で上書きされてしまいます。また、元の正しい校正データも失われます。

    これを避けるため、3. と 4. の処理の間に確認のダイアログが表示されます。ステータス・ファイルのリコール失敗時には、注意してください。

    1 13

  • 概要

    グループの概要と制限事項

    処理の流れ

    ここでは、バックエンド・アプリケーションを使用する上での 3 つの状態での処理の流れについて解説します。

    スペック・ファイル読み込み時の処理の流れ

    スペック・ファイル読み込み時の処理の流れは、以下の通りとなります。複数のグループを使用する場合は、使用するグループの数だけこれらの処理を繰り返します。

    図 1- 2 スペック・ファイル読み込み時の処理の流れ

    注記 なお、OK ボタンを押した後にステータス・ファイルを読み込む処理がありますが、グループに関連付けられたステータス・ファイルが存在しない場合は、何もせずに次の処理である「スペック・ファイルの読み込み」に進みます。プリセットなどの E5070B/E5071B の設定を変更するような処理は入りません。

    14 1

  • 概要

    グループの概要と制限事項

    1. 概

    測定前の処理の流れ

    測定前の処理(作業)の流れは、以下の通りとなります。

    図 1- 3 測定前の処理の流れ

    測定を開始する前に行わなければならない作業は、以下の 5 つとなります。

    ・ スペック・ファイル(グループ・ファイル)の読み込み

    ・ Minimize 機能を使用しての画面の設定と、Save State ボタンで状態の保存

    ・ 接続情報画面を見ながら、cal 端面までのコネクタの接続

    ・ 校正ウィザード機能を使用しての校正の実行

    ・ 接続情報画面を見ながら、cal 端面から DUT の接続

    上記のうち、画面の設定と校正の実行については、現在のアクティブ・グループに対して行われます。複数のグループを使用する場合は、ラジオ・ボタンによってアクティブ・グループを切り替えながら、それぞれのグループに対して校正の

    1 15

  • 概要

    グループの概要と制限事項

    実行と画面の設定を行う必要があります。

    なお、「グループ・ファイルとステータス・ファイルの関係と注意点」(12 ページ)に書かれているように、各グループのスペック・ファイルを読み込む前に、そのグループに関連付けられたステータス・ファイルをリコールしています。そのため、画面の設定や校正の情報は前回と同じ状態に保たれているはずであり、一度校正や画面設定を行っていれば、次回以降は省略することが可能です。

    注記 校正は毎回行うことを推奨します。

    測定時の処理の流れ

    単一のグループを測定する場合の処理の流れは以下の通りとなります。なお、下図の場合だと、測定の開始時には State File 1 のリコールが済んでいて、Spec Sheet 1 (Ch1 - Ch3) の測定開始を待っている状態となります。

    図 1- 4 測定時の処理の流れ(単一グループ)

    この例では、スペック・ファイルを 3 つ(Spec Sheet 1 / Spec Sheet 2 / Spec Sheet 3)測定していますが、これが 1 つであっても同じ処理の流れとなります。

    16 1

  • 概要

    グループの概要と制限事項

    1. 概

    複数のグループを測定する場合の処理の流れは以下の通りとなります。なお、下図の場合だと、測定の開始時には State File 1 のリコールが済んでいて、Spec Sheet 1 (Ch1 - Ch3) の測定開始を待っている状態(図には無い特別な状態)となります。

    図 1- 5 測定時の処理の流れ(複数グループ)

    複数グループの場合、アクティブ・グループが切り替わるタイミングは以下の 2つとなります。

    ・ Group 1 の Channel 6-9 を測定した後でトリガ待ちとなりますが、その状態でトリガがかかるとアクティブ・グループが Group 2 に切り替わります。

    ・ Group 2 の Channel 5-6 を測定した後でトリガ待ちとなりますが、その状態でトリガがかかるとアクティブ・グループが Group 1 に切り替わります。

    各グループにおける最後のシートの測定が終了しても、アクティブ・グループは次のグループに移らないことに注意してください。測定時にはスペック・ファイル毎にオン/オフを切り替えることができますので、グループ内の全てのシートがオフならばそのグループをアクティブにする必要はありません。

    もし、Spec Sheet 4 と Spec Sheet 5 の 2 つのスペック・ファイルが共にオフならば、Group 2 に移行する必要がなくなりますので、State File 2 をリコールすることなく、Spec Sheet 1 の測定を開始することができます。これは、先ほどの単一グループを測定する場合と同じ動作となります。

    1 17

  • 概要

    グループの概要と制限事項

    18 1

  • 2. イ

    ンス

    トー

    第 2 章 インストール

    この章では、 Measurement Wizard Assistant for ENA/E5091A (MWA) を動作させるための PC の条件および、PC とネットワーク・アナライザへの VBA マクロ・プログラムのインストール手順を解説します。

    19

  • インストール

    動作条件

    動作条件

    MWA を動作させるにあたって、以下の動作条件が必要です。

    1. フロントエンド・アプリケーション動作用 PC

    ・ OS : Windows2000, Windows XP

    ・ マイクロソフト エクセル 2000 以降がインストールされていること、またはマイクロソフト Office 2000 以降のエクセルがインストールされていること

    2. E5070B/E5071B ネットワーク・アナライザ

    ・ Firmware Revision : Rev.A.06.00 以降

    ・ MWA のバックエンド・アプリケーションがインストールされていること

    注記 チャンネル数の設定が 3 チャンネル以上(ENA の設定では 4 チャンネル以上)でないと、MWA は起動しません。あらかじめ、ネットワーク・アナライザのチャンネル数を設定してください。

    3. E5091A マルチポート・テストセット

    ・ 9 ポートオプション (E5091A-009) と 16 ポートオプション (E5091A-016) に対応

    ・ 16 ポートオプション (E5091A-016) は 13 ポート設定でも使用可能

    20 2

  • インストール

    インストール手順

    2. イ

    ンス

    トー

    インストール手順

    MWA は PC 上でスペック・シートを作成するフロントエンド・アプリケーションと、E5070B/E5071B 上で測定を行うバックエンド・アプリケーションの2つから成り立っています。ここではそれぞれのインストール手順を記述します。

    フロントエンド・アプリケーションのインストール

    以下の手順で MWA のフロントエンド・アプリケーション・プログラムを PC にインストールします。

    1.“mwa_0100.xls”を PC の適当なフォルダにコピーします。

    バックエンド・アプリケーションのインストール

    以下の手順で MWA のバックエンド・アプリケーション・プログラムをE5070B/E5071B へインストールします。

    1.“mwa_0100.vba”をフロッピー・ディスクにコピーします。

    2. フロッピー・ディスクを E5070B/E5071B の FD ドライブに挿入し、Save/Recall -> Explorer を実行します。エクスプローラが起動します。

    3. A: ドライブの“mwa_0100.vba”を D:\VBA フォルダにコピーします。

    注記 MWA のアプリケーション・ファイル名(mwa_0100.xls、mwa_0100.vba)は、バージョン変更により、変更される可能性があります。

    2 21

  • インストール

    MWA のライセンスについて

    MWA のライセンスについて

    MWA は初回起動時にライセンスの認証とキー・コードの確認を行います。以下の手順に従ってライセンスへの認証とキー・コードの入力を行ってください。

    MWA のライセンス認証、キー・コードの入力手順

    手順 1. バックエンド・アプリケーションを「MWA ( バックエンド・アプリケーション )の起動」(47 ページ)に従って起動します。

    手順 2. 初回起動時は、ライセンス認証画面(図 2- 1)が表示されますので、内容を確認して、認証するなら AGREE ボタンを押してください。DO NOT AGREE ボタンを押すと、バックエンド・アプリケーションが起動せずに、通常の E5070B/E5071Bの測定画面に戻ります。

    図 2- 1 ライセンス認証画面

    手順 3. 図 2- 2 のメッセージ・ウィンドウが表示されます。キー・コードを入力するなら、Yes を押してください。

    注記 No ボタンを押すと、エバリュエーション・モードでバックエンド・アプリケーションが起動します。

    22 2

  • インストール

    MWA のライセンスについて

    2. イ

    ンス

    トー

    図 2- 2 キー・コード入力確認画面

    手順 4. キー・コード入力画面(図 2- 3)が表示されます。E5070B/E5071B/E5070BU/ E5071BU Opt. 790 をオーダーされた際に提供される証書に示されたキー・コードを入力し、OK ボタンを押してください。

    注記 Cancel ボタンを押すか、またはキー・コードを入力せずに OK ボタンを押すと、エバリュエーション・モードでバックエンド・アプリケーションが起動します。

    図 2- 3 キー・コード入力画面

    手順 5. MWA のバックエンド・アプリケーション初期画面が表示されます。

    注記 修理等でハード・ディスクの内容が初期化された場合は、再度キー・コードの入力を要求されます。

    2 23

  • インストール

    MWA のライセンスについて

    エバリュエーション・モードについて

    エバリュエーション・モードとは、キー・コードの入力を行わずにバックエンド・アプリケーションを使用するモードで、以下の制約があります。

    ・ マニュアル・トリガ、外部トリガ時には、最大 100 測定までしか実行できません。

    ・ 連続トリガ時には、最大 500 測定までしか実行できません。

    エバリュエーション・モードで起動した場合は、バックエンド・アプリケーション初期画面が表示される前に、図 2- 4 の画面が表示されます。エバリュエーション・モードにより E5070B/E5071B/E5070BU/E5071BU Opt. 790 を購入する前に、MWA を評価することができます。

    図 2- 4 エバリュエーション・モード警告画面

    24 2

  • 3. 実行

    手順

    第 3 章 実行手順

    この章では Measurement Wizard Assistant for ENA/E5091A (MWA) のフロントエンド・アプリケーションを使ったスペック・シート作成および、バックエンド・アプリケーションを使った測定・結果出力の手順を解説します。

    25

  • 実行手順

    スペック・シートの作成

    スペック・シートの作成

    MWA のフロントエンド・アプリケーションは、E5070B/E5071B ネットワーク・アナライザと E5091A マルチポート・テストセットを用いて測定を行う場合に、テストセットの選択・ポートの設定・DUT のモードの設定・測定手順をスペック・シートにして作成します。

    MWA ( フロントエンド・アプリケーション )の起動

    手順 1. エクセルを起動し、メニューのファイル -> 開くを選択します。

    手順 2. オープンダイアログのウィンドウが表示されますので、“mwa_0100.xls”を選択して Open ボタンを押します。

    手順 3. マクロを有効にするかどうかを聞いてきた場合は、有効にするを選択します。

    テストセットの選択

    ここでは、“Multiport Test Set”タブにてテストセットの選択と使用ポートの選択の手順を解説します。

    手順 1.“Multiport Test Set”タブ ( 図 3- 1 の① ) を選択します。

    手順 2. テストセット 1 選択セル ( 図 3- 1 の② ) をダブルクリックし、1 台目のマルチポート・テストセットをドロップダウン・リストから選択します。以下の選択項目 ( 表 3- 1) があります。

    手順 3. テストセット 1 の Label のセル ( 図 3- 1 の③ )にポートのラベル名を入力します。ここで入力されたラベル名は、バックエンド側のアプリケーションで使用されます。

    手順 4. テストセット 2 の選択セル ( 図 3- 1 の④ ) をダブルクリックし、2 台目のマルチ

    表 3- 1 テストセット一覧

    No. テストセット 説明

    0 None テストセットを使用せず、E5070B/E5071B のポートを直接使用します。

    1 E5091A 9-Port E5091A の 9 ポートオプション (E5091A-009) を使用します。

    2 E5091A 13-Port E5091A の 16 ポートオプション (E5091A-016) を13 ポート設定で使用します。

    3 E5091A 16-Port E5091A の 16 ポートオプション (E5091A-016) を使用します。

    4 Z5623AK64 PNA 用のテストセットです。E5070B/E5071B では使用できません。

    5 Z5623AK66 PNA 用のテストセットです。E5070B/E5071B では使用できません。

    26 3

  • 実行手順

    スペック・シートの作成

    3. 実行

    手順

    ポート・テストセットをドロップダウン・リストから選択します。以下の選択項目 ( 表 3- 2) があります。

    注記 手順 4 から手順 6 はテストセットを 2 台使用する場合に必要になる設定です。テストセットを 1 台しか使用しない場合は、None を選択して手順 7 に進んでください。

    手順 5. テストセット 2 の Label のセル ( 図 3- 1 の⑤ ) にポートのラベル名を入力します。

    手順 6. テストセット 1 の Link のセル ( 図 3- 1 の⑥ ) に 1 ~ 4 を設定し、2 台目のテストセットの Port1 ~ Port4 に接続するポートの設定を行います。

    手順 7. 1 台目と 2台目のテストセットの設定を行うと、右側の接続可能パスの表 ( 図3- 1 の⑦ ) が自動更新されます。チェック・マークのあるパスが接続可能パスです。

    注意 他のポートの選択状況によっては、接続可能パスのチェック・マークがついていても測定できないパスが発生することがあります。たとえば、A-T1 と A-T2 のパスは同時に測定することはできません。

    注記 MWA では、入力セルや選択セルでの Copy/Paste 機能が使用できません。必ず入力、または選択を行ってください。

    表 3- 2 テストセット一覧

    No. テストセット 説明

    0 None 2 台目のテストセットを使用しません。

    1 E5091A 9-Port E5091A の 9 ポートオプション (E5091A-009) を使用します。

    2 E5091A 13-Port E5091A の 16 ポートオプション (E5091A-016) を13 ポート設定で使用します。

    3 E5091A 16-Port E5091A の 16 ポートオプション (E5091A-016) を使用します。

    3 27

  • 実行手順

    スペック・シートの作成

    図 3- 1 Multiport Test Set シート

    28 3

  • 実行手順

    スペック・シートの作成

    3. 実行

    手順

    DUT の定義およびテストセットとの接続

    ここでは、“DUT”タブにて DUT の定義、およびテストセットと DUT の接続の手順を解説します。

    手順 1.“DUT”タブ ( 図 3- 2 の① ) を選択します。

    手順 2. DUT の定義とテストセットとの接続を定義するポートの DUT Label のセル (図3- 2 の② ) にラベル名を入力します。ラベル名を入力することにより、そのポートが有効となります。

    手順 3. DUT Label の項目の下にあるポートタイプ選択セル ( 図 3- 2 の③ ) をダブルクリックして、ドロップダウン・リストからポートタイプを選択します。以下の選択項目 ( 表 3- 3) があります。また、ポートタイプの番号(1 ~ 3)を直接入力することでも選択することができます。

    手順 4. ポートタイプにコモン・ポートタイプまたは差動・ポートタイプを選択した場合は、Sub Label のセル ( 図 3- 2 の④ ) にシングル・ポートタイプとして扱う場合のラベル名を入力します。

    手順 5. ポート選択セル ( 図 3- 2 の⑤ ) をダブルクリックして、ドロップダウン・リストからテストセットのポートを選択します。選択できる項目は、「テストセットの選択」(26 ページ)で設定したポートです。

    表 3- 3 ポートタイプ一覧

    No. ポートタイプ 説明

    1 Single シングル・ポートタイプを設定します。

    2 Common コモン・ポートタイプを設定します。

    3 Differential 差動・ポートタイプを設定します。

    3 29

  • 実行手順

    スペック・シートの作成

    図 3- 2 DUT シート (1/3)

    30 3

  • 実行手順

    スペック・シートの作成

    3. 実行

    手順

    手順 6. Z (Single) の R、および X セル ( 図 3- 3 の① ) にシングル・ポートタイプ時のインピーダンスを入力します。また、ポートタイプにコモン・ポートタイプや差動・ポートタイプを設定していた場合には、Z (Balanced) の R, および X セル (図 3- 3 の② ) にインピーダンスを入力します。

    手順 7. Extension セル ( 図 3- 3 の③ ) にポート延長時のエクステンションを入力します。ポートタイプにシングル・ポートタイプ以外を設定している場合には、2 つのポートそれぞれに設定します。

    図 3- 3 DUT シート (2/3)

    3 31

  • 実行手順

    スペック・シートの作成

    手順 8. Port Maching (Single) の Type セル ( 図 3- 4 の① ) をダブルクリックするとポートマッチング回路の設定ダイアログ・ボックス ( 図 3- 5) が表示されます。タイプを選択し、C, G, L, R それぞれの値を入力して OK ボタン ( 図 3- 5 の① ) をクリックします。Cancel ボタン ( 図 3- 5 の② ) をクリックするとタイプの設定や値の設定を行わずに DUT シートに戻ります。

    C, G, L, R それぞれの入力単位は、F( ファラド ), S( ジーメンス ), H( ヘンリー), Ω( オーム ) です。入力フォーマットは指数形式も受け付けます。

    ポートマッチング回路のタイプには以下の項目があります。

    注記 ダイアログ・ボックスで入力せずに、C, G, L, R セル (図 3- 4 の② ) に直接値を入力することもできます。

    手順 9. 手順 2 から手順 8 を設定したいポートの数だけ繰り返します。

    表 3- 4 ポートマッチング回路のタイプ一覧

    ポートマッチング回路タイプ

    None

    SLPC

    PCSL

    PLSC

    SCPL

    PLPC

    32 3

  • 実行手順

    スペック・シートの作成

    3. 実行

    手順

    図 3- 4 DUT シート (3/3)

    3 33

  • 実行手順

    スペック・シートの作成

    図 3- 5 ポートマッチング回路設定ダイアログ・ボックス

    34 3

  • 実行手順

    スペック・シートの作成

    3. 実行

    手順

    モード毎のコントロール・ラインの設定

    ここでは、“Mode”タブにて各モード時のコントロール信号を設定する手順を解説します。

    手順 1.“Mode”タブ ( 図 3- 6 の① ) を選択します。

    手順 2. コントロール信号を設定するモードのステータスのセル ( 図 3- 6 の② ) を ON に設定します。0 か 1(0:OFF、1:ON)を直接入力することでも設定できます。

    手順 3. Mode Label のセル ( 図 3- 6 の③ ) にラベル名を入力します。ここで入力されたラベル名は、出力するスペック・シートのタグ名として使用されます。また、バックエンド・アプリケーションでラベルとして使用されます。

    手順 4. Control Line Voltage [TS1] の Vc1 から Vc8 のセル ( 図 3- 6 の④ ) をダブルクリックして、コントロール信号の出力をビット毎に設定します。L は LOW、H はHIGH として設定されます。また、0 か 1(0:LOW、1:HIGH)を直接入力することでも設定できます。

    手順 5. テストセットを 2 台使用する場合、2 台目のコントロール信号の出力も設定できます。Control Line Voltage [TS2] の Vc1 から Vc8 のセル ( 図 3- 6 の⑤ ) を手順4 と同様に設定します。

    手順 6. 手順 2 から手順 5 を必要なモードの数だけ繰り返します。モードは最大 20 まで設定できます。

    図 3- 6 Mode シート

    3 35

  • 実行手順

    スペック・シートの作成

    モード毎の GPIB コマンドの設定

    ここでは、“GPIB”タブにて「モード毎のコントロール・ラインの設定」(35 ページ)で設定したモードと INIT モードでの GPIB コマンドを設定する手順を解説します。

    手順 1.“GPIB”タブ ( 図 3- 7 の① ) を選択します。

    手順 2. GPIB Command の Address セル ( 図 3- 7 の③ ) に GPIB コマンドを送る外部測定器の GPIB アドレスを入力します。

    注記 それぞれのモードのコマンドの行数を増やしたい場合は、増やしたいモードのMode セル ( 図 3- 7 の② ) をダブルクリックすると、コマンドの行数を増やすことができます。コマンドの行を削除したい場合は、削除する行にカーソルを合わせて右クリックし、リストから Delete Command を選択するとコマンドを削除することができます。

    複数のコマンドを一度に増やしたい場合は、増やしたいコマンドの行にカーソルを合わせて右クリックし、Command Count... を選択します。Command Count ダイアログが表示されますので、そのモードで必要なコマンドの数を設定します。

    注記 Address セルに -1 を設定すると、E5070B/E5071B 本体に GPIB コマンドを送信することができます。ただし、チャンネル番号等を正確に入力する必要があるため、注意が必要です。

    手順 3. GPIB Command の Command セル ( 図 3- 7 の④ ) に送信する GPIB コマンドを入力します。

    手順 4. GPIB Command の Wait [ms] セル ( 図 3- 7 の⑤ )に GPIB コマンド送信後の待ち時間を入力します。単位は ms です。

    手順 5. GPIB Command の Type セル ( 図 3- 7 の⑥ ) をダブルクリックして、ドロップダウン・リストからコマンドのタイプを選択します。以下の選択項目 ( 表 3- 5) があります。

    注記 コマンドのタイプを設定できるのは、「モード毎のコントロール・ラインの設定」(35 ページ)で設定されたモードの GPIB コマンドだけです。INIT モードではGPIB のコマンドのタイプは設定できません。

    注記 INIT モードは、バックエンド・アプリケーション上でスペック・シートを読み出した時に一度だけ実行されるモードです。測定前に実行されますので、制御する

    表 3- 5 GPIB コマンドのタイプ一覧

    No. コマンドタイプ 説明

    1 Limit GPIB がクエリコマンドの場合に設定します。

    2 Pre 測定を開始する前に GPIB コマンドを送信する場合に設定します。

    3 Post 測定が終わった後に GPIB コマンドを送信する場合に設定します。

    36 3

  • 実行手順

    スペック・シートの作成

    3. 実行

    手順

    外部測定器などを初期化したり、出力をオフにするコマンドを設定します。

    手順 6. GPIB コマンドのタイプが Limit の場合は、GPIB Limit の Min, Max, Rank のセル( 図 3- 7 の⑦ ) に下限値 , 上限値 , ランクを入力します。GPIB コマンドのクエリで返った値に対してリミット・チェックを行うためのものです。Min には下限値、Max には上限値、Rank には Fail 時に結果ファイルに出力するためのエラーのランクを設定します。ランクに関しての詳細は、「モード毎の測定パスの設定」(38ページ)を参照してください。

    注記 GPIB Limit の下限値 , 上限値 , ランクを設定できるのは、コマンドタイプがLimit の GPIB コマンドだけです。コマンドタイプが Pre または Post の GPIB コマンドには設定できません。また、コマンドタイプが無い INIT モードの GPIB コマンドにも設定できません。

    手順 7. 手順 2 から手順 6 を繰り返して、それぞれのモードに必要な分の GPIB コマンドの設定を行います。

    図 3- 7 GPIB シート

    3 37

  • 実行手順

    スペック・シートの作成

    モード毎の測定パスの設定

    ここでは、“Spec Sheet”タブにて「モード毎のコントロール・ラインの設定」(35 ページ)で設定したモードの測定パスと、それぞれのパスの詳細な設定をする手順を解説します。

    手順 1.“Spec Sheet”タブ ( 図 3- 8 の① ) を選択します。

    手順 2. Path の From セル ( 図 3- 8 の③ ) をダブルクリックして、ドロップダウンリストから出力側ポートを選択します。選択できる項目は、「DUT の定義およびテストセットとの接続」(29 ページ)で設定したポートです。

    注記 設定する測定パスの行数を増やしたい場合は、増やしたいパスの Mode セル ( 図3- 8 の② ) をダブルクリックすると、測定パスの行数を増やすことができます。測定パスの行を削除したい場合は、削除する行にカーソルを合わせて右クリックし、リストから Delete Record を選択すると測定パスを削除することができます。

    複数の測定パスを一度に増やしたい場合は、増やしたいモードの行にカーソルを合わせて右クリックし、Path Count... を選択します。Path Count ダイアログが表示されますので、そのモードで必要な測定パスの数を設定します。

    手順 3. 手順 2 と同様に、Path の To セル ( 図 3- 8 の③ ) をダブルクリックして、ドロップダウンリストから入力側ポートを選択します。

    手順 4. Type セル ( 図 3- 8 の④ ) をダブルクリックして、ドロップダウンリストから測定パスのタイプを選択します。以下の選択項目 ( 表 3- 6) があります。

    表 3- 6 測定パスのタイプ一覧

    No. 測定パスのタイプ

    Parameter Format Limit 説明

    1 IL 伝送 LogMag 反転 測定パスのタイプをインサーション・ロス測定に設定します。

    2 Ripple 伝送 LogMag 測定パスのタイプをリップル測定に設定します。

    3 VSWR 反射 VSWR 測定パスのタイプを電圧定在波比測定に設定します。

    4 RL 反射 LogMag 反転 測定パスのタイプをリターン・ロス測定に設定します。

    5 ATT 伝送 LogMag 反転 測定パスのタイプをアッテネータ測定に設定します。

    6 Isolation 伝送 LogMag 反転 測定パスのタイプをアイソレーション測定に設定します。

    7 BalAmp Imbalance LogMag 測定パスのタイプを平衡測定 (Amp)に設定します。

    8 BalPhase Imbalance Phase 測定パスのタイプを平衡測定 (Phase)に設定します。

    38 3

  • 実行手順

    スペック・シートの作成

    3. 実行

    手順

    注記 先の表 3- 6「測定パスのタイプ一覧」の Limit 欄に“反転”とある測定パスのタイプは、手順 8 で説明する Spec セルの値が反転します。例えば測定パスのタイプが IL の場合、Spec の Max セルに 5 と設定すると、“インサーション・ロスが最大 5”となり、伝送 S パラメータの測定値が -5 以上かどうかを判定します。

    手順 2 で選択された測定パスによって選択できる測定パスのタイプが異なります。以下の一覧をご覧ください。

    IL・ATT・Isolation は全て同じ測定を行い、結果も同じになります。スペック・シートを見やすくするために 3 種類の項目を用意しています。

    図 3- 8 Spec Sheet シート (1/4)

    測定パスの種類 選択できるパスのタイプ

    反射パス RL, VSWR

    伝送パス IL, Ripple, ATT, Isolation

    バランスポートを含む伝送パス IL, Ripple, ATT, Isolation, BalAmp, BalPhase

    3 39

  • 実行手順

    スペック・シートの作成

    手順 5. Frequency [MHz] の Start, Stop, Pts セル ( 図 3- 9 の① ) にそれぞれスタート周波数、ストップ周波数、測定ポイント数を入力します。E5070B/E5071B のバックエンド・アプリケーションで測定を行う際のスィープの設定になります。

    手順 6. FOM 測定を行う場合は、Rcv Freq [MHz] の Start, Stop セル ( 図 3- 9 の② ) にそれぞれ受信ポート側のスタート周波数、ストップ周波数を入力します。E5070B/E5071B のバックエンド・アプリケーションで測定を行う際の受信ポート側周波数値として設定されます。

    手順 7. Sweep Settings の Power, IFBW[Hz], Sweep Mode セル ( 図 3- 9 の③ ) にて出力側ポートの出力レベル、IF バンド幅、掃引モードを設定します。出力レベルと IFバンド幅はセルに値を入力します。掃引モードはセルをダブルクリックして、ドロップダウンリストから掃引モードを選択します。以下の選択項目 ( 表 3- 7) があります。

    図 3- 9 Spec Sheet シート (2/4)

    表 3- 7 掃引モード一覧

    No. 掃引モード 説明

    1 Std. Stepped 掃引モードをステップ・モードに設定します。

    2 Std. Swept 掃引モードをスウェプト・モードに設定します。

    3 Fast Stepped 掃引モードを高速ステップ・モードに設定します。

    4 Fast Swept 掃引モードを高速スウェプト・モードに設定します。

    40 3

  • 実行手順

    スペック・シートの作成

    3. 実行

    手順

    手順 8. Spec の Min, Max セル ( 図 3- 10 の① ) にて測定パラメータのスペックを入力します。ここで入力された値は、バックエンド・アプリケーションで測定パラメータを判定する基準値となります。入力しなかった場合は Min が -999, Max が 999 として扱われます。

    手順 9. Corr. Multiplier の Start と Stop セル ( 図 3- 10 の② ) および Corr. Offset のStart と Stop セル ( 図 3- 10 の③ ) に測定値の補正値を入力します。測定値はAx+B の形で補正されます。A が Multiplier 入力値、B が Offset 入力値です。スタート周波数とストップ周波数の間の補正値は線形補間されます。

    手順 10. Corr. の Diff セル ( 図 3- 10 の④ ) をクリックすることで、この項目にチェック・マークを付けることができます。この項目にチェック・マークがついているパスは、そのモードの先頭パスの補正後測定値とチェック・マークのパスの補正後測定値との差分をテストできます。

    例として、先頭パスにキャリア周波数を測定する設定を入力し、次のパスに高調波を測定する設定を入力することで、dBc の値を測定するという使い方ができます。

    注記 それぞれのモードの先頭パスは、差分を計算するための基準測定として自動的に割り当てられるため、チェック・マークを付けることはできません。

    図 3- 10 Spec Sheet シート (3/4)

    3 41

  • 実行手順

    スペック・シートの作成

    バックエンド・アプリケーションでの、測定値に対する補正やリミット判定の流れは以下のようになります。

    1. パスに割り当てられている全測定ポイントの情報を取得する。

    2. 補正が有効ならば、スペックシートで設定された補正値を適用する。

    3. 全測定ポイントの結果から、最悪値を求める。

    4. 最悪値に対してリミットテストを実行する。

    なお、最悪値は「limit min と limit max の平均値から最も遠い値」となります。

    補正について

    手順 9 で設定される測定値の補正係数は乗数(start/stop)・オフセット(start/stop)の 4 種類です。

    start - stop 間の補正係数は線形補間されます。以下に例を示します。

    point_begin = 1, point_end = 3meas(1) = 10meas(2) = 11meas(3) = 12

    meas_mult_start = 1.1, meas_mult_stop = 1.3meas_mult(1) = 1.1meas_mult(2) = 1.2

  • 実行手順

    スペック・シートの作成

    3. 実行

    手順

    手順 11. Rank のセル ( 図 3- 11 の① )にリミット・テストでの判定 Fail 時のランクを入力します。入力範囲は 1 ~ 255 です。なお、Pass 時のランクは 0 です。

    バックエンド・アプリケーションは、全ての測定が終了した時点で全測定パスのランクを比較し、もっとも小さいランクを測定結果としてハンドラ I/O から出力します。

    手順 12. Selected セル ( 図 3- 11 の② ) をダブルクリックすることで、この項目にチェック・マークを付けることができます。バックエンド・アプリケーションで選択測定の対象となります。選択測定でないパスは全て通常の測定対象となります。

    注記 Selected セルにチェック・マークを付けていると、バックエンド・アプリケーションで選択測定とした場合に、チェック・マークを付けている測定パスのみ判定を行います。

    測定を選択測定とするかどうかは、バックエンド・アプリケーションで切り替えを行います。

    手順 13. Tag Name セル ( 図 3- 11 の③ , ④ ) に測定パスのタグ名を入力します。タグ名は前半部分 ( 図 3- 11 の③ ) はモードとパスの番号でアプリケーションが一意に決定するため、変更はできません。後半部分 ( 図 3- 11 の④ ) の初期値は測定タイプ名となっています。必要に応じて後半部分を変更することができます。

    図 3- 11 Spec Sheet シート (4/4)

    手順 14. 手順 2 から手順 13 を繰り返して、それぞれのモードに必要な分の測定パスの詳細設定を行います。

    3 43

  • 実行手順

    スペック・シートの作成

    各設定の内容確認とスペック・シートへの出力

    ここでは、“Output”タブにてモードおよび測定パスの設定の確認と、MWA バックエンド・アプリケーション用スペック・シートへの出力の手順を解説します。

    手順 1.“Output”タブ ( 図 3- 12 の① ) を選択します。Output シートが表示されたときに、現在の Spec Sheet シートの内容から出力スペック・シート情報を生成し、シートに表示します。

    注記 Multiport Test Set シートから Spec Sheet シートまでの入力項目に設定不可能な設定があった場合、エラーメッセージのダイアログが表示されます。ダイアログの Yes ボタンを押すとエラーの原因となった箇所に戻ります。

    手順 2. シートの上部にある Max Channel セル ( 図 3- 12 の④ ) にネットワーク・アナライザの最大チャンネル数を、Max Trace セル ( 図 3- 12 の⑤ ) に 1 チャンネルあたりの最大トレース数を、Max Point セル ( 図 3- 12 の⑥ ) に最大測定ポイント数を入力します。

    ここで設定された値から全モードの全測定パスを適切なチャンネルに自動で振り分けます。

    注記 Multiport Test Set シートから Spec Sheet シートまでの設定が入力されたチャンネル数とトレース数、最大測定ポイント数で実現できない場合、エラーメッセージのダイアログが表示されます。

    手順 3. 全モードの全測定パスが、どのチャンネル、トレース、セグメントに該当するかの情報がシートに表示されます ( 図 3- 12 の② )。内容を確認して不都合があれば該当箇所のシートを修正します。

    手順 4. モードの情報の下に、チャンネルごとのポート情報、トレース、セグメントの詳細情報が表示されます ( 図 3- 12 の③ )。内容を確認して不都合があれば該当箇所のシートを修正します。

    手順 5. シートに表示されている全ての情報が正しければ、シート左上の Save Spec Sheetボタン(図3- 12の⑦)を押してSave ダイアログを表示します。フォルダの選択とファイル名の入力を行い、Save ボタンを押すことで MWA バックエンド・アプリケーション用スペック・シートを作成・保存します。

    44 3

  • 実行手順

    スペック・シートの作成

    3. 実行

    手順

    図 3- 12 Output シート

    3 45

  • 実行手順

    スペック・シートの作成

    入力データの Save/Recall

    ここでは、“System”タブにて MWA フロントエンド・アプリケーションで入力された各種パラメータを CSV 形式で保存する手順、またパラメータが保存されたファイルを読み出す手順を解説します。

    手順 1.“System”タブ ( 図 3- 13 の① ) を選択します。

    手順 2. 各パラメータを CSV ファイルに保存する場合は、Export ボタン ( 図 3- 13 の③ )を押して Export Data ダイアログを表示します。

    手順 3. ファイル名の入力ボックスに保存する CSV ファイルの名前を入力し、OK ボタンを押します。これで入力された各パラメータが CSV 形式で保存されます。

    手順 4. CSV ファイルから各パラメータを読み出す場合は、Import ボタン ( 図 3- 13 の② )を押して Import Data ダイアログを表示します。

    手順 5. 読み出す CSV ファイルを選択して OK ボタンを押します。これで保存されているパラメータをアプリケーション上に読み出すことができます。

    図 3- 13 System シート

    注記 ここで保存されるファイルはスペック・シートではありませんので、バックエンド・アプリケーションで読み出すことはできません。

    46 3

  • 実行手順

    E5070B/E5071B でのスペック・シートを用いた VBA の実行

    3. 実行

    手順

    E5070B/E5071B でのスペック・シートを用いた VBA の実行

    MWA のバックエンド・アプリケーションは、E5070B/E5071B 上で VBA マクロ・プログラムとして動作します。MWA のフロントエンド・アプリケーションで作成されたスペック・シートを読み出し、その情報に基づいて E5091A、E5070B/E5071B、および外部測定器の設定・DUT の測定・結果判定を行います。

    MWA ( バックエンド・アプリケーション )の起動

    ここでは、MWA のバックエンド・アプリケーションを E5070B/E5071B 上で起動する方法を記述します。

    手順 1. フロント・パネルの [Macro Setup] を押します。

    手順 2. ソフト・キーの Load Project... を押し、オープン・ダイアログを表示します。

    手順 3.“mwa_0100.vba”を選択して Open ボタンを押します。

    手順 4. ソフト・キーの Select Macro - Module1 Main を押します。

    手順 5. MWA のバックエンド・アプリケーションのメイン・ウィンドウが表示されます。

    注記 “mwa_0100.vba”が D:\VBA フォルダにあれば、ソフト・キーの Load & Run - mwa_0100 でも実行できます。

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  • 実行手順

    E5070B/E5071B でのスペック・シートを用いた VBA の実行

    各ウィンドウの説明

    ここでは、MWA のバックエンド・アプリケーションでの各ウィンドウの説明を行います。MWA の主なウィンドウを以下に示します。これらのウィンドウ以外にも校正ウィザードの各ウィンドウや、ロット入力ダイアログ、ファイルのオープン/ セーブ・ダイアログなどのウィンドウがありますが、バックエンド・アプリケーションの機能を制御するのは下記の 7 つのウィンドウです。

    メイン・ウィンドウ

    スペック・シート設定ウィンドウ

    コネクション・インフォメーション・ウィンドウ

    校正ウィザード・ウィンドウ

    全スペック・シート測定ウィンドウ

    スペック・シート別測定ウィンドウ

    モード別結果確認ウィンドウ

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  • 実行手順

    E5070B/E5071B でのスペック・シートを用いた VBA の実行

    3. 実行

    手順

    1. メイン・ウィンドウ

    起動後、最初に表示されるウィンドウです。

    読み出したスペック・シートの表示・選択やスペック・シートのクリアを行います。また、コネクション・インフォメーション・ウィンドウ、校正ウィザード・ウィンドウ、全スペック・シート測定ウィンドウに進むためのボタンもこのメイン・ウィンドウにあります。

    図 3- 14 メイン・ウィンドウ

    ・ Add Spec Sheet Group ボタン

    図 3- 15「スペック・シート設定ウィンドウ」(51 ページ)を表示します。

    ・ Clear All Groups ボタン

    読みこんだグループ・ファイルをクリアします。

    ・ Cal Wizard ボタン

    図 3- 17「校正ウィザード・ウィンドウ (1/2)」(53 ページ)を表示します。

    複数のグループを用いる場合は、校正ウィザード機能をそれぞれのグループに対して実行する必要があります。

    ・ Save State ボタン

    ステータス・ファイルを保存します。

    グループの読み込み時にステータス・ファイルが保存されますので、グループを読み込んだ後に E5070B/E5071B の設定を変更していない場合は、このボタンを押す必要はありません。

    グループを読み込んだ後に Minimize ボタンを押して E5070B/E5071B の設定を変更(レイアウトの変更やスケールの調整など)した場合に、このボタンを押してステータス・ファイルの更新を行います。

    ステータス・ファイルはそれぞれのグループに個別に用意されますので、複数のグループの設定を変更する場合には、設定を変更するグループをア

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  • 実行手順

    E5070B/E5071B でのスペック・シートを用いた VBA の実行

    クティブにした後に E5070B/E5071B の設定を変更し、このボタンを押してステータス・ファイルを保存します。これを変更するグループ全てに対して行います。

    ・ Connection Information ボタン

    図 3- 16「コネクション・インフォメーション・ウィンドウ」(52 ページ)を表示します。

    ・ Measurement ボタン

    図 3- 20「全スペック・シート測定ウィンドウ」(56 ページ)を表示します。

    ・ Minimize ボタン

    MWA を最小化します。

    ・ スペック・シート一覧表示部

    読み込まれたグループ・ファイルに含まれるスペック・シートの情報を一覧で表示します。アクティブ・グループ選択用オプション・ボタン、スペック・シート名、グループ番号、使用するチャンネルが表示されます。

    同じグループに登録されているスペック・シートは、先頭だけ選択可能状態になっていて、2 つ目以降のスペック・シートはグレイアウト(選択不可能)状態になっています。

    アクティブ・グループ選択用オプション・ボタンに丸印(●)が付いているグループは、現在アクティブになっているグループです。校正ウィザード機能や設定ファイルの保存などは、このアクティブ・グループに対して行われます。

    50 3

  • 実行手順

    E5070B/E5071B でのスペック・シートを用いた VBA の実行

    3. 実行

    手順

    2. スペック・シート設定ウィンドウ

    測定を行うスペック・シートを読み出し、複数のスペック・シートと 1 つのE5070B/E5071B のステータス・ファイルを 1 グループとしてグループ・ファイルを作成するウィンドウです。

    スペック・シートをダイアログから選択すると、そのスペック・シート名からグループ・ファイル名とステータス・ファイル名がデフォルトとして作成されます。また、ステータス・ファイルを新たに読み出す事もできます。

    図 3- 15 スペック・シート設定ウィンドウ

    ・ Read Group File... ボタン

    グループ・ファイルのファイル選択ダイアログを表示します。

    ・ Create New Group... ボタン

    グループ・ファイルのファイル入力ダイアログを表示します。

    ・ Browse... ボタン

    ステータス・ファイルのファイル選択ダイアログを表示します。

    ・ Add Spec Sheets... ボタン

    スペック・シートのファイル選択ダイアログを表示します。

    ・ Clear All Spec Sheets ボタン

    読み出したスペック・シートをクリアします。

    ・ OK ボタン

    設定を反映して図 3- 14「メイン・ウィンドウ」(49 ページ)に戻ります。

    ・ Cancel ボタン

    設定を破棄して図 3- 14「メイン・ウィンドウ」(49 ページ)に戻ります。

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  • 実行手順

    E5070B/E5071B でのスペック・シートを用いた VBA の実行

    3. コネクション・インフォメーション・ウィンドウ

    メイン・ウィンドウで Connection Information ボタンを押すと表示されるウィンドウです。

    E5070B/E5071B とテスト・セットの接続情報、テスト・セット 1 とテスト・セット 2 の接続状況、システムと DUT の接続情報などの接続情報をフロントエンド・アプリケーションで設定されたラベル名で表示します。

    図 3- 16 コネクション・インフォメーション・ウィンドウ

    ・ Close ボタン

    ウィンドウを閉じて図 3- 14「メイン・ウィンドウ」(49 ページ)に戻ります。

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  • 実行手順

    E5070B/E5071B でのスペック・シートを用いた VBA の実行

    3. 実行

    手順

    4. 校正ウィザード・ウィンドウ

    メイン・ウィンドウで Cal Wizard ボタンを押すと表示されるウィンドウです。

    読み出したスペック・シートの内容に応じて校正の手順を示すウィザードが実行され、指示に従ってテスト・セットや E5070B/E5071B のパスの校正を行います。

    図 3- 17 校正ウィザード・ウィンドウ (1/2)

    ・ 校正タイプ一覧

    校正ウィザード機能で行うことができる校正タイプが表示されます。

    Mechanical Cal Kit(校正キットを用いる校正)、4 Port ECal(4 ポートECal モジュールを用いる校正)、Receiver Cal(FOM 測定時の Receiver 校正)があります。

    ・ 校正キット一覧

    校正に用いる校正キットの一覧が表示されます。

    校正タイプに Mechanical Cal Kit を選択した場合に、選択可能になります。

    ・ ECal 一覧

    E5070B/E5071B に登録されている ECal モジュールが一覧で表示されます。

    校正タイプに 4 Port ECal を選択した場合に、選択可能になります。

    ・ Averaging Count 入力部

    校正時の測定のアベレージング回数の入力部です。ここで設定したアベレージング回数は校正時のみに使用されて、校正終了時に元の回数に戻されます。

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  • 実行手順

    E5070B/E5071B でのスペック・シートを用いた VBA の実行

    図 3- 18 校正ウィザード・ウィンドウ (2/2) 校正キット選択時

    図 3- 19 校正ウィザード・ウィンドウ (2/2) ECal 選択時

    注記 校正ウィザードを実行中、図 3- 18「校正ウィザード・ウィンドウ (2/2) 校正キット選択時」の Port と CalKit がグレー表示されることがあります。これは、“前回の測定と同じ接続”、すなわち“接続しなおす必要がない”ことを意味します。接続しなおす必要はありませんが、再度測定する必要があります。

    ・ Measure ボタン

    表示されているパスの校正を実行します。

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  • 実行手順

    E5070B/E5071B でのスペック・シートを用いた VBA の実行

    3. 実行

    手順

    ・ < Back ボタン

    校正ウィザードの手順を 1 つ戻します。

    ・ Next > ボタン

    校正ウィザードの手順を 1 つ進めます。

    ・ Cancel ボタン

    校正ウィザードを中断して図 3- 14「メイン・ウィンドウ」(49 ページ)に戻ります。

    ・ Done ボタン (Cancel ボタンが変化します。)

    校正データを計算して設定した後、図 3- 14「メイン・ウィンドウ」(49ページ)に戻ります。

    注記 校正データはグループに関連付けられたステータス・ファイルに自動的に保存されます。

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  • 実行手順

    E5070B/E5071B でのスペック・シートを用いた VBA の実行

    5. 測定ウィンドウ ( 全スペック・シート測定ウィンドウ、スペック・シート別測定ウィンドウ、モード別結果確認ウィンドウ )

    全スペック・シート測定ウィンドウ

    メイン・ウィンドウで Measurement ボタンを押すとロット入力ダイアログを経て表示されるウィンドウです。

    ウィンドウにはスペック・シートとそれぞれの測定結果サマリが一覧として表示されています。スペック・シートごとの結果確認を行う場合は、このウィンドウからスペック・シートを選択して Manual Trigger ボタンを押して行います。

    図 3- 20 全スペック・シート測定ウィンドウ

    ・ Spec Sheet ボタン

    図 3- 21「スペック・シート別測定ウィンドウ」(57 ページ)を表示します。

    このボタンの左に黒三角のマークがある場合、そのスペック・シートが次に測定されるシートであることを意味します。

    ・ 測定オン/オフ切り替えチェック・ボックス

    測定実行のオン/オフを切り替えるチェック・ボックスです。

    ここにチェックが付いているスペック・シートが測定されます。チェックを外すとそのスペック・シートは測定されません。

    ・ Half ボタン

    MWA を画面下半分の表示にし、画面上半分に E5070B/E5071B の測定画面を表示します。図 3- 23「Half ボタン時の測定ウィンドウ」(60 ページ)を参照してください。

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  • 実行手順

    E5070B/E5071B でのスペック・シートを用いた VBA の実行

    3. 実行

    手順

    ・ Minimize ボタン

    MWA を最小化します。

    ・ Manual Trigger ボタン

    ウィンドウで指定されているスペック・シート(Spec Sheet ボタンの左に黒三角のマークがあるシート)を測定します。

    ・ Skip ボタン

    測定を行うスペック・シートを 1 つスキップします。

    ・ New Measurement ボタン

    現在のウィンドウの測定を終了して結果を保存し、新規のロット名で新たに図 3- 20「全スペック・シート測定ウィンドウ」(56 ページ)を表示します。

    ・ End Measurement ボタン

    現在のウィンドウの測定を終了して結果を保存し、図 3- 14「メイン・ウィンドウ」(49 ページ)に戻ります。

    スペック・シート別測定ウィンドウ

    全スペック・シート測定ウィンドウで一覧表示されているスペック・シートのボタンを押すと表示されるウィンドウです。

    ボタンを押されたスペック・シートの測定モードが一覧として表示されています。測定モードごとの測定結果を確認しながら測定を行う場合は、このウィンドウから Manual Trigger ボタンを押して行います。

    図 3- 21 スペック・シート別測定ウィンドウ

    ・ Mode ボタン

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  • 実行手順

    E5070B/E5071B でのスペック・シートを用いた VBA の実行

    図 3- 22「モード別結果確認ウィンドウ」(58 ページ)を表示します。

    ・ Manual Trigger ボタン

    全スペック・シート測定ウィンドウで、次に測定されるシートを示すマーク(黒三角)が付いているスペック・シートを測定します。

    ・ Close ボタン

    図 3- 20「全スペック・シート測定ウィンドウ」(56 ページ)に戻ります。

    モード別結果確認ウィンドウ

    スペック・シート別測定ウィンドウで一覧表示されている測定モードのボタンを押すと表示されるウィンドウです。

    選択された測定モードで設定されている測定パスの測定結果が一覧として表示されています。

    図 3- 22 モード別結果確認ウィンドウ

    ・ 測定結果表示エリア

    Path フロントエンド・アプリケーションで設定された測定パスのラベル名です。

    Spec Min/Max フロントエンド・アプリケーションで設定された測定パスのスペックの最小値 / 最大値です。

    Worst Value 測定された範囲での測定値の内のワースト値です。ワースト値とは、Spec Min と Spec Max の平均値から最も離れた値です。

    Pass/Fail 測定値のワースト値がスペック内に入っているかをPass/Fail で表示します。

    Rank 各パス毎の測定結果のランクです。ファイルへの出力

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  • 実行手順

    E5070B/E5071B でのスペック・シートを用いた VBA の実行

    3. 実行

    手順

    は、Fail の場合は Rank の最小値となります。Pass の場合は基本的には 0 ですが、例外として、下記の例(Max Fail Rank が 200 の場合)の様に Max Fail Rank 以上の値を Pass と設定することもできます。

    この機能を利用することで、リミットテストに pass した DUT を複数の Rank に割り振ることができます。例えば、非常に厳しい Pass 条件に対して大きい(優先度の低い)Rank 値を設定すると、「Pass だけれども Rank 値は 0 ではない」という出力結果を得ることが可能になります。

    測定値と Worst Value や Pass/Fail 判定については、「モード毎の測定パスの設定」の手順 10 のコラムを参照してください。

    ・ Close ボタン

    図 3- 21「スペック・シート別測定ウィンドウ」(57 ページ)に戻ります。

    DUT の Rank Pass/Fail 出力される Rank

    0 Pass 0

    1 - 200 Fail 1 - 200

    201 - 255 Pass 201 - 255

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  • 実行手順

    E5070B/E5071B でのスペック・シートを用いた VBA の実行

    6. その他参考画面

    以下に、上記のウィンドウ説明に含まれていない 2 種類のウィンドウを示します。

    ・ Half ボタン時の測定ウィンドウ

    Half ボタン時の測定ウィンドウは、測定結果を見ながら使用したい場合の画面の表示方法です。この表示方法だと Fail した測定パスのみが表示され、そのパスが参照しているチャンネルとトレースが確認できます。

    Fail した測定パスが 1 画面に収まらない場合は、ボタンが有効になります。

    注記 Half ボタン時の測定画面設定は、測定モードに移行する前にメイン・ウィンドウで Save State を押してステータス・ファイルに保存しておくことをお勧めします。特に複数のグループを測定する場合は、各グループの測定の先頭でそのグループ・ファイルに関連付けられているステータス・ファイルがリコールされるため、測定モードに入ってから変更された設定は、次の測定グループのリコールによって上書きされてしまいます。

    Disp Enable チェックボックスにチェックを入れると、E5070B/E5071B のDisplay Update がオンになります。Half 表示モード時に E5070B/E5071Bの設定を変更する場合にチェックをいれます。なお、このチェックが入っていると測定が遅くなりますので、E5070B/E5071B の設定変更が終わったら、チェックを外してください。

    図 3- 23 Half ボタン時の測定ウィンドウ

    60 3

  • 実行手順

    E5070B/E5071B でのスペック・シートを用いた VBA の実行

    3. 実行

    手順

    ・ ロット入力ダイアログ

    ロット入力ダイアログは画面ではありませんが、オプション入力などを行うので記載しました。ダイアログの内容については「測定の手順 ( 全スペック・シート測定ウィンドウ)」(67 ページ)の手順 2 を参照してください。

    図 3- 24 ロット入力ダイアログ

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  • 実行手順

    E5070B/E5071B でのスペック・シートを用いた VBA の実行

    スペック・シートの選択とクリア

    ここでは、メイン・ウィンドウおよびスペック・シート設定ウィンドウでのスペック・シートの選択と選択したスペック・シートのクリアの手順を記述しま

    す。

    メイン・ウィンドウとスペック・シート設定ウィンドウにつては、図 3- 14(49ページ)および図 3- 15(51 ページ)を参照してください。

    スペック・シートの選択手順

    手順 1. メイン・ウィンドウの Add Spec Sheet Group ボタンを押します。スペック・シート設定ウィンドウが表示されます。

    手順 2. 新規にグループを作成する場合は Group File 枠の Create New Group... ボタンを押し、ファイル・ダイアログで新規のグループ名を入力して Save ボタンを押します。

    既存のグループを変更する場合は Group File 枠の Read Group File... ボタンを押し、ファイル・ダイアログで変更するグループ・ファイルを選択して Open ボタンを押します。

    入力または選択されてグループのファイル名がフルパスで Group File Name 欄に表示されます。

    手順 3. グループに関連付けるステータス・ファイルを指定する場合は、State File 枠のBrowse... ボタンを押し、ファイル・ダイアログで読み出すステータス・ファイルを選択して Open ボタンを押します。

    選択されたステータス・ファイル名がフルパスで State File 枠の表示欄に表示されます。

    手順 4. Spec Sheets 枠の Add Spec Sheets... ボタンを押します。ファイルのオープン・ダイアログが表示されますので、測定を行うスペック・シートを選択して Open ボタンを押します。

    スペック・シートが読み出されて、Spec Sheets 枠にスペック・シート名とそのスペック・シートの測定で使用するチャンネル情報が表示されます。

    注記 スペック・シートを複数選択する場合は、読み出すスペック・シートの分だけ手順 4 を繰り返します。

    グループ・ファイルおよびステータス・ファイルを選択していない状態でスペック・シートを選択した場合、スペック・シートと同名のグループ・ファイル、ステイタス・ファイルが表示されます。そのまま