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相談支援に必要な技術

石川県相談支援従事者初任者研修令和2年9月25日

社会福祉法人南陽園能勢 三寛

石川県相談支援専門員協会

本人を中心とした支援(本人の選択・決定)を行う上で必要となる相談支援技術について理解する。

(ポイント)・相談支援専門員(援助職)としての使命を意識し、対人援助者としての自分の得意とすることや苦手な部分を理解する。

・ケママネジメント従事者の資質

- このコマの目的 -

相談援助とは?

何らかの生活課題を抱えた個人・組織・社会(援助対象)に対して援助関係を結び、さまざまな援助技術を用い、援助目標に向けて、ともに課題を乗り越えていく過程。

援助関係

援助対象 援助方法

援助目標

信頼関係専門的援助関係

生活課題を抱えた人ケースワークグループワークコミュニティワークその他アプローチ

(相談支援専門員は)

ソーシャルワーク活動を行う

対人援助を通して、援助対象者の社会生活を充実したものにしていくとともに、環境へさまざまな働きかけを行い、社会の変革と開発を担う。

相談支援専門員の実践

ミクロ

当事者とのかかわり

協働

自己決定の尊重

メゾ

マクロ

チームづくり

自立支援協議会

相談支援の体制づくり

地域づくり

ネットワークづくり

サービス

担当者会議

グループ活動

相談援助に必要な技術(ケアマネジメント従事者に求められる資質)

・援助関係の構築 (ミクロ)・アセスメント力 (ミクロ、メゾ、マクロ)・サービスの知識や体験的理解 (ミクロ、メゾ)・支援ネットワークの形成力 (メゾ)・チームアプローチを展開する力 (メゾ、マクロ)・社会資源の改善及び開発に取り組む姿勢 (マクロ)

「援助関係の構築」

・信頼関係を形成する力

理解しようとする姿勢

意思を尊重しようとする姿勢

(注意)信頼関係を構築したという錯覚

かかわり全てを大切に、支援をふりかえる

「援助関係の構築」

・面接技術面接技術(力)に100点はない

人、状況、内容、その他すべてにおいて毎回違う。

ゴールを考えるなら援助関係の構築、

共に歩んできた連帯感と本人の目標達成が結果。

面接場面だけではなくすべての場面で面接技術は使われ、

援助関係に影響し、援助関係は面接場面にも影響する。

「間の理解」

「援助関係の構築(面接技術)」

・受入れ(導入)緊張の緩和のための工夫として、興味関心のある

話題から入る。

今回の面接の目的や目標をおさえる

インテーク場面では、自分の役割を伝える

・共感利用者の話に関心を示し、利用者の考えや感じたことを

肯定的にとらえる言葉や態度を示す

「なるほど」「そうですよね」

「援助関係の構築(面接技術)」

・促し利用者の気持ちを引き出すために、話を進めていく

言葉や態度を示す

・反射利用者の気持ちを引き出すために、利用者の発した

言葉の一部を繰り返す。

「援助関係の構築(面接技術)」

・要約

利用者の話が長くなり、前後の関係が複雑なときなど

に、話を要約してポイントを整理して返す

・明確化利用者が適切に言語化できないでいる事柄の内容

や感情を洞察し、はっきりと言語化していく

要約や明確化は本人理解の確認につながる

「アセスメント力」

いかに本人を理解できるか。さまざまな情報を分析、集約、整理する。

課題をとらえる上では、その人の経過(歴史)、背景、生活全体を把握し、理解していく。「人と状況の全体性」

価値観の解放

事業所アセスメント(メゾ)地域診断(マクロ)

例えば、「働きたいです」

どう思いますか?

「働きたいです」

本人理解(アセスメント)の要素

今までどんなことがあったのか?どんな支援を受けたのか?

環境のアセスメント

・家族 ・居住地・年金 ・手帳・関係機関 などなど

状態や能力のアセスメント

・年齢 ・症状

・バスが利用できる・朝起きるのが苦手 などなど

経過(歴史)のアセスメント

気持ちのアセスメント

それぞれに対してどう思っているのか?

できない、苦手なのはなぜ?

価値観の理解

アセスメント 主訴からニーズへ

○ 本人の主訴を把握する(言葉以外からも)

○ 「働く」理由を知る

「働きたい」 → 福祉就労一般就労

○ 本人の全体像を知る

「働く」は生活の中の一部

○ 課題への理解

誰の課題か? “気づきの支援”「エンパワメント」

主訴

ニーズ

思い

「氷山の一角」 表出されるもの

・言葉・表情・態度・パニック

表出されるものの背景~したい理由

なぜ?

決めつけない固定観念をはずす

「サービスの知識や体験的理解」

教科書的な理解ではなく、事業所であれば、足を運び制度であれば、活用してみる

知らないことわからないことを知っている人とのネットワーク

関係構築にも影響する

「支援ネットワークの形成力」

信頼し合える関係機関をつくっていく力

枠(ルール)にこだわりすぎると

連携しにくい状況がある

「連携」の指標

レベル1 ・機関、職員の名前を知っている

レベル2 ・行ったことがある、ちょっと話したことがある

レベル3 ・いっしょに仕事をしたことがある

レベル4 ・無理が言える、言われる

レベル5 ・いっしょに仕事がしたいと思う

・チームの一員になってもらいたいと思う

ポイント!!

のりしろ

「チームアプローチを展開する力」

本人が目標に向かうにあたって、

チームが形成される。チームとして支援を行う際、チーム内の合意形成や役割調整等が的確にそして柔軟に確保されているか

支援ネットワークの形成力をもとにし、リーダーシップが必要

「社会資源の改善及び開発に取り組む姿勢」

今ある資源の活用だけでは満たされない

ニーズに対し、資源の改善や新たに作り出す

ために支援ネットワークや自立支援協議会等

を活用し、取り組んでいく。

最後に

援助者として自分のかかわりの点検を忘れないこと

特には、相談支援専門員は孤独になりやすい

利用者や関係者からの指摘や助言をしっかりと

受け止め、ふりかえりを繰り返すことが必要。

同僚、先輩、仲間等に愚痴ではなく

自分のかかわりについてはきだし、研鑽していく。

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