「ピュアウォーターシステム」 新・純水精製機と専用ポール...

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ビルクリ資機材情報

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在しない不安定な存在で、安定するために汚れを抱き込み「不純物を含む水」に戻ろうとします。この性質を利用しているため、洗剤を使わなくても汚れを落とすことができます(油汚れには微量の洗剤を使うことがあります)。 このシステムを、当社では5年以上前から日本にご紹介しており、導入したユーザー様から大きな反響をいただいてきました。まさに使った人だけがわかる、効率的な作業と、満足の仕上がりを実現してくれるシステムなのです。 その核となるのが、純水をつくり出す精製機と、20mの高さまでブランコやはしごを使わずにガラスを洗浄できるポールです。このたび、ウンガー社はこれらの製品を大きく改善し、さらに効率的で安全に作業できるシステムにバージョンアップさせました。 もちろん、高所作業を知りつくした当社としてもおすすめのシステムです。今回は、先日当社で開催したセミナーの内容をもとに、

純水清掃システムがさらにバージョンアップ

 ㈱TOWAは高所作業関連資機材の輸入販売を手がけており、ガラスクリーニング用品・高所作業安全用品から、レスキュー製品・特殊任務製品まで、多くの製品をみなさまにご提供しています。 なかでも、ガラスクリーニング用品の世界的メーカーであるUNGER(ウンガー)社のスクイジーは、当社の定番製品のひとつとなってきました。 そのウンガー社が、近年力を入れているのが「ピュアウォーターシステム」です。ピュアウォーターとは「純水」のこと。水道水に含まれる、塩素やミネラル分などの不純物を取り除いた水で高所のガラスクリーニングを行うことで、最終的に水滴の拭き取り作業をしなくても、ガラスには何も跡が残りません。 ちなみに、純水は自然界には存

本誌読者のみなさまにご紹介させていただきます。

「RO」と「DI」2つの純水精製法

 ピュアウォーターシステムでは、まず不純物を含まない純水を精製することが重要です。その方法は2種類あります。 まず、「R

アールオー

Oフィルター」を使う方法です。逆浸透膜というフィルターにより、ナノレベルで不純物を取り除きます。世界的には、

セミナー時のデモンストレーションのようす。一人でも安定した操作ができる

㈱TOWA営業課長 龍野繁幸

「ピュアウォーターシステム」

新・純水精製機と専用ポールで高所ガラス清掃をより効率的に

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ガラスクリーニングではこの方法が多く利用されています。家庭用の高価な浄水器に使われている技術でもあります。 デメリットとしては、初期費用が高いこと、精製時に50%は純水になりますが、50%は排水になることがあります。ただし、メンテナンス費用はこの後ご紹介する「D

ディーアイ

Iフィルター」よりも低く抑えられるため、多くの純水が必要となる場合などは、こちらをおすすめしています。 もうひとつがDIフィルターを使う方法です。イオン交換樹脂という合成樹脂(以下レジン)を用いてろ過します。レジンは直径1ミリほどの粒状で、溶媒(水)とイオン交換する性質があり、その作用により水に含まれる不純物を吸着します。 このシステムでは、水を100%純水にすることが可能です。また、電源を必要とせず使う場所を選ばないこともメリットです。初期費用は安く抑えられますが、レジンを交換する費用はROフィルターよりも高くなります。 ちなみに、ROフィルターはバ

クテリアも取り除けるため医療機関や食品工場でも使われていますが、DIフィルターはバクテリアを取り除くことはできません。

ガラス清掃におすすめの新・純水精製機とは

 2つの精製方法のうち、ガラスクリーニングにおいては、ウンガー社ではDIフィルターをおすすめしています。主に屋外の現場で作業するため、電源が必要ないことが重要だからです。 このタイプの製品は以前から販売していましたが、大きな課題がありました。それはレジン交換の手間です。交換のたびに、精製装置の容器から粒状のレジンを出し、新たなレジンを計って入れる必要がありました。 これを改善し、袋に詰められたレジンをそのまま袋ごと交換する方法にしたのが、新たに開発された高機能純水精製機「n

エヌライト

Lite ハイ

ドロパワーTM DI」です。  レ ジ ン を 詰 め た「 ク イ ッ クチャージTM レジンバッグ」は1袋(6Lサイズ)あたり1200Lの純水を精製できます。このレジンバッグを1袋セットできるのが

「nLite ハイドロパワーTM DI12W」、4袋セットできるのが「nLite ハイドロパワーTM DI48C」です。 ちなみに、4袋の場合は4800Lが精製可能なので、200Lのドラム缶240本分もの量になります。新しい流水システム「フローウォーターTM テクノロジー」により、同量のレジンで従来より

「とびっこ」のような見た目のレジン。従来は詰め替えが面倒だった(画像引用元:Wikipedia)

最初から袋に入っているため、レジンの交換作業はポンッと入れるだけ

構造上、入水圧と出水圧は変わらないため水栓の勢いは失われずに20mまで届く

nLite ハイドロパワーTM D I 12W

nLite ハイドロパワーTM

D I 48C

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30%多く純水を精製できるようになりました。 本体には、純水が精製できているか測定するTDSメーターが付いており、レジンバッグの交換時期を表示で知らせてくれます。 ふたを開け、古いレジンバッグを取り出し、新しいものを入れて、ふたを閉めるだけ。数秒なので大幅な効率アップになります。

ウォーターポールで高所作業も効率的に

 もちろん、本システムを使うことで作業そのものが大幅に効率的になります。 まず、作業はガラス面を濡らして、ブラシでこすって、水で流す

だけで完了となります。これまでのように、スクイジーで切ったり、クロスで拭き取る必要はありません。水滴が乾いた後に、不純物が残って跡になることがないからです。  こ こ で 重 要 な の が、 ピ ュ アウォーターシステムでは高所の作業でも足場を組んだり、ブランコ作業をする必要がないということです。●高さ20mまでポールで清掃可 これを実現するのが「H

ハ イ フ ロ ー

iFloTM nLite ウォーターポール」です。ピュアウォーターシステムを構成する製品であり、最大20mの高さまで地上からガラス清掃を行うことが可能です。 一般的な感覚では、そんな方法で高所のクリーニングができるのかという疑問がわくかもしれません。しかし、スクイジーをかけな

くていいので、ポールが届く限界まで洗い、あとはそのまま乾燥させるという方法がとれるのです。 ポールには、「マスターポール」と「エクステンションポール」の2種類があります。 まず必要なのがマスターポール

(1.65m×4段)で、最大6.63mまで伸ばして作業が可能です。それ以上の高さの場合は、エクステンションポール(1.70m×2段)を追加していきます。1本あたり3.41mまで伸び、これを4本まで接続することができます。こうして最大20mまで伸ばすことが可能となります。●ポールの重さ、たわみが重要 ポールには、アルミニウム、カーボン、ハイモッドカーボン

(以下ハイモッド)の3タイプがあり、それぞれ重さ、硬さ(しなり)、価格などが違います。

HiFloTM nLite ウォーターポール

HiFloTM nLite ブラシ HiFloTM nLite ホースHiFloTM nLite グースネック

マスターポール

エクステンションポール

ラディウスブラシレギュラーブラシ

ラディウスブラシは角度をつけて植毛されており、ガラス面にいずれかの部分が接する構造 ※実際はポールの材質も考慮に入れます。詳細はTOWAのカタログを参照のこと。

建物の高さとウォーターポールの組み合わせ例

マスターポール×1、エクステンションポール×1

マスターポール×1、エクステンションポール×2

マスターポール×1、エクステンションポール×3

マスターポール×1、エクステンションポール×4

20m/6階建て

16m/5階建て

12m/4階建て

10m/3階建て

㈱ T O W A

㈱TOWATEL 03-5600-9520URL http://towapro.jp/

問い合わせ

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スクイジーのウンガー社は50周年!

 ウンガー社のピュアウォーターシステムは、ガラススクイジーを必要としないクリーニングを提案しています。 しかし、同社はなんといっても代表的なスクイジーのメーカーです。1964年創業の同社が50周年を迎えたのを記念して、1964本のスペシャルなスクイジーを製作しました。写真は、㈱TOWA主催のセミナーに合わせて来日した、ウンガー社のアジア担当マネージャーであるフィル・ブース氏(左)と、TOWAの代表取締役である藤枝義明氏(右)。そして、真ん中がマットな質感の黒で塗装された特別なスクイジーです(残りわずか! 売り切れの際はご容赦ください)。

~関連動画公開中~「ビルクリーニング ON LINE」http://www.bc-ol.com/をご覧ください!

 現場の状況によって必要なポールは違うため、たとえば1階、2階の窓清掃しかしない場合は、比較的重いものの、価格が安いアルミのポールで問題ありません。一方でハイモッドは価格が一番高いものの、重量は軽いため、20mの作業をする場合はこちらをおすすめします。 また、もうひとつ重要な要素がポールのたわみ

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です。ポールを延長していくほど、やはりたわみが少ないほうが使いやすいため、選ぶ際に重要な基準となります。 そこで、カタログにはウンガー社が独自に開発した、長さとたわみの比率「LDR(Length Deflection Ratio)」を示しています。マスターポールの表記を見てみると、LDRはアルミが20.2、カーボンが28.3、ハイモッドが49.6で、ハイモッドのたわみが少ないことを表しています。 なお、現場の状況や予算にあわせて、異なる材質のポールを組み合わせることも可能です(アルミは日本での発売予定なし)。

ウォーターポール専用パーツのご紹介

 ウォーターポールを使用するにあたり、必要なパーツがありますので、最後にご紹介します。◆HiFloTM nLite ブラシ 軽量で耐溶剤性に優れたポリエステルを使用したブラシです。植毛面がフラットな「レギュラーブ

ラシ」と、角度がついている「ラディウスブラシ」の2タイプで、それぞれサイズは27cm、40cm、60cmのものがあります。 角度のついているラディウスのほうが、さまざまな現場で効率的に使えるため、こちらを選ぶお客さまが多くなっています。◆HiFloTM nLite グースネック ポールの先端に取り付けて、ブラシの角度を変えることができるアダプターです。長さは20cmと30cmのものがあり、数本つなげることでアーチ状にすることも可能です。◆HiFloTM nLite ホース ポリ塩化ビニール製のホースです。 長 さ は11m、20m、25m の3種類あります。 他にも関連するパーツは多数ありますので、ぜひ当社のカタログでご確認ください。

* * * 本システムは、商用発電のソーラーパネルのクリーニングにも威力を発揮します。パネル表面に不純物が残らず発電効率にも直結するため、まさに純水でのクリーニングは最適。多くの導入実績があり、好評をいただいております。 ご質問、デモのご依頼等については、ぜひ当社まで遠慮なくお問い合わせください。

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