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TX テクノロジー・ショーケース in つくば 2010 はじめに 私達は代表的な合成染料である、アゾ化合物を合成す ることを目的に活動しています。 アゾ化合物とは、分子中にアゾ基-NN-をもつ物質 です。このアゾ化合物のうち、特有な色彩をもち、染色性 に優れているものは、染料として用いられます。また、アゾ 染料は指示薬や食用色素などにも利用されている物質で、 一般にアゾ基により黄色~赤色を発色します。 活動内容 本ゼミ参加生徒は高校1年生の為、まず有機化学の基 礎を学習した後、代表的な芳香族アゾ化合物であるp-フ ェニルアゾフェノール等を合成し、基本的な実験操作を学 習した後、異なる官能基を含むアゾ化合物を合成しました。 また、多繊交織布を用いて、布の種類と染色性の関係や、 pHの変化による染料の色の変色などを調べました。 オレンジⅡの例 OH N N SO 3 Na 構造式 多繊交織布の実験結果 ①綿 ②ナイロン ③アセテート ④羊毛 ⑤レーヨン ⑥アクリル ⑦絹 ⑧ポリエステル pH変化による変色 合成したアゾ化合物の例 上図に示す物質やオレンジⅡを含み、ジアゾニウム塩 をスルファニル酸とp-アミノ安息香酸の2種類から作り、カ ップリングする物質としてフェノール、1-ナフトール、2ナフトール、およびジメチルアニリンの4種類を用いて、計 8種類のアゾ化合物を合成し、多繊交織布の染色実験や pHの変化による変色域の観察を行い、官能基の違いによ る性質の違いを考察しました。 また、(株)DICの研究所や工場を見学させていただき、 アゾ染料の構造についても学習を深めることができまし た。 今後の課題としては、官能基の違いによる性質の違い についてより詳しく調べ、新しいアゾ化合物を合成する予 定です。 化学 アゾ染料の合成 代表発表者 私立清真学園高等学校 問合せ先 314-0031 茨城県鹿嶋市宮中 4448-5 清真学園高等学校 TEL: 0299-83-1811, FAX:0299-83-6414 Mail: [email protected] ■ キーワード: (1) アゾ化合物 (2) ジアゾ化 (3) カップリング O H N N SO 3 Na N C H 3 C H 3 N N COONa 高P-33 -154-

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TX テクノロジー・ショーケース in つくば 2010

■ はじめに

私達は代表的な合成染料である、アゾ化合物を合成す

ることを目的に活動しています。 アゾ化合物とは、分子中にアゾ基-N=N-をもつ物質

です。このアゾ化合物のうち、特有な色彩をもち、染色性

に優れているものは、染料として用いられます。また、アゾ

染料は指示薬や食用色素などにも利用されている物質で、

一般にアゾ基により黄色~赤色を発色します。

■ 活動内容

本ゼミ参加生徒は高校1年生の為、まず有機化学の基

礎を学習した後、代表的な芳香族アゾ化合物であるp-フ

ェニルアゾフェノール等を合成し、基本的な実験操作を学

習した後、異なる官能基を含むアゾ化合物を合成しました。

また、多繊交織布を用いて、布の種類と染色性の関係や、

pHの変化による染料の色の変色などを調べました。 オレンジⅡの例

OH

N N SO3 Na

構造式 多繊交織布の実験結果 ①綿 ②ナイロン ③アセテート ④羊毛 ⑤レーヨン ⑥アクリル ⑦絹 ⑧ポリエステル

pH変化による変色

合成したアゾ化合物の例 上図に示す物質やオレンジⅡを含み、ジアゾニウム塩

をスルファニル酸とp-アミノ安息香酸の2種類から作り、カ

ップリングする物質としてフェノール、1-ナフトール、2-

ナフトール、およびジメチルアニリンの4種類を用いて、計

8種類のアゾ化合物を合成し、多繊交織布の染色実験や

pHの変化による変色域の観察を行い、官能基の違いによ

る性質の違いを考察しました。 また、(株)DICの研究所や工場を見学させていただき、

アゾ染料の構造についても学習を深めることができまし

た。

今後の課題としては、官能基の違いによる性質の違い

についてより詳しく調べ、新しいアゾ化合物を合成する予

定です。

化学

アゾ染料の合成

代表発表者 �� ������ ���� �� ������� ����

所 属 私立清真学園高等学校 問合せ先 〒314-0031 茨城県鹿嶋市宮中 4448-5

清真学園高等学校 TEL: 0299-83-1811, FAX:0299-83-6414 Mail: [email protected]

■ キーワード: (1) アゾ化合物 (2) ジアゾ化 (3) カップリング

OH N N SO3Na

N

CH3

CH3

N N COONa

高P-33

-154-