第2章 対象事業の目的及び内容...

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2.1-1 (2) 対象事業の目的及び内容 第2章 2.1 対象事業の目的 2.1.1 目的 従来の化石燃料に替わるエネルギー供給源として注目されるのが、太陽、風力、波力、 地熱をはじめとする新エネルギーである。国産のエネルギー源として再生可能エネルギー を利用することが、エネルギーの安定的かつ適切な供給の確保及びエネルギーの供給に係 る環境への負荷の低減を図る上で重要となってきている社会情勢を鑑み、本事業では風況 に恵まれた地域における風力発電所の設置を推進し、得られたクリーンエネルギーを売電 することで地球環境保全に貢献するとともに、地域の活性化に寄与することを目的とする。 本事業については、対象事業実施区域内において風況観測調査を行うことで風力発電に 適した風況であることを確認し、年間設備利用率約 31.4 %、年間の予測発電量は約 83,500MWh を想定している。北海道電力によると、1 世帯当たりの消費量は 260kWh/月で あり、対象事業実施区域が属する小樽市 65,298 世帯(平成 28 年)の 40%以上の年間電気 量に相当する。 2.1.2 事業予定地の選定経緯 本事業においては、以下のような検討の経緯を踏まえ、現在の対象事業実施区域の位置 を選定した。なお、対象事業実施区域周囲における風況予測結果は第 2.1-1 図、風況調査 結果は第 2.1-2 図のとおりである。 ・風況条件が良い地域。 年平均風速 6.0m/s 程度以上。 ・道路等の建設条件が整備されている地域。 一般国道 337 号、既設市道あり。 ・系統連系が確保できる地域。 北海道電力系統連系可能回答。

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Page 1: 第2章 対象事業の目的及び内容 対象事業の目的zenibako-wind-farm.com/static/pdf/page7.pdf2.1-1 (2) 第2章 対象事業の目的及び内容 2.1 対象事業の目的

2.1-1

(2)

対象事業の目的及び内容 第2章

2.1 対象事業の目的

2.1.1 目的

従来の化石燃料に替わるエネルギー供給源として注目されるのが、太陽、風力、波力、

地熱をはじめとする新エネルギーである。国産のエネルギー源として再生可能エネルギー

を利用することが、エネルギーの安定的かつ適切な供給の確保及びエネルギーの供給に係

る環境への負荷の低減を図る上で重要となってきている社会情勢を鑑み、本事業では風況

に恵まれた地域における風力発電所の設置を推進し、得られたクリーンエネルギーを売電

することで地球環境保全に貢献するとともに、地域の活性化に寄与することを目的とする。

本事業については、対象事業実施区域内において風況観測調査を行うことで風力発電に

適した風況であることを確認し、年間設備利用率約 31.4%、年間の予測発電量は約

83,500MWh を想定している。北海道電力によると、1 世帯当たりの消費量は 260kWh/月で

あり、対象事業実施区域が属する小樽市 65,298 世帯(平成 28 年)の 40%以上の年間電気

量に相当する。

2.1.2 事業予定地の選定経緯

本事業においては、以下のような検討の経緯を踏まえ、現在の対象事業実施区域の位置

を選定した。なお、対象事業実施区域周囲における風況予測結果は第 2.1-1 図、風況調査

結果は第 2.1-2 図のとおりである。

・風況条件が良い地域。 →年平均風速 6.0m/s 程度以上。

・道路等の建設条件が整備されている地域。 →一般国道 337 号、既設市道あり。

・系統連系が確保できる地域。 →北海道電力系統連系可能回答。

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2.1-2

(3)

第 2.1-1 図 事業予定地における風況予測結果

第 2.1-2 図 事業予定地における風況調査結果

事業計画エリア

「局所風況マップシステム 平成 18 年度版」

(独立行政法人 新エネルギー産業技術総合開発機構(NEDO))

風配図(地上高 40m)

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2.2-1

(4)

2.2 対象事業の内容

2.2.1 特定対象事業の名称

銭函風力発電事業

2.2.2 特定対象事業により設置される発電所の原動力の種類

風力(陸上)

2.2.3 特定対象事業により設置される発電所の出力

33,000kW 未満(定格出力 3,400kW 風力発電機を 10 基設置)

2.2.4 運転開始時期

平成 31 年 3 月(予定)

2.2.5 対象事業実施区域

1. 位置

北海道小樽市銭函 4 丁目及び 5 丁目(第 2.2-1 図参照)

2. 計画地点の概要

小樽市は、北海道西海岸のほぼ中央に位置し、日本海特有の変化に富んだ海岸線や緑

豊かな山々など、良好な自然環境を有する街である。また、北海道開拓と共に鉄道や港

を中心に発展し、明治、大正、昭和初期の繁栄の時代に築かれた歴史的文化遺産を有す

る街でもある。

本事業は、第 2.2-1 図に示したように、小樽市の東端部、石狩市と隣接した銭函地区

の海岸沿いに計画している。

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2.2-2

(5)

2.2.6 特定対象事業により設置される発電所の設備の配置計画等の概要

1. 特定対象事業の主要設備の配置計画その他の土地の利用に関する事項

風力発電機の設置計画位置は第 2.2-1 図及び第 2.2-2 図のとおりである。

本事業に係る対象事業実施区域面積約 101.4ha のうち、風力発電建設及び工事用道路

用地は約 6.2ha となる。工事終了後は、播種又は吹付けにて緑化を実施する予定である。

対象事業実施区域:約 104.4ha

改変面積:約 6.3ha 〔内訳〕・風力発電機(10 基):4.3ha(1 基あたり約 0.43ha)

・管理用道路:約 1.9ha

・その他 :約 0.1ha

(うち 4.4ha は工事終了後に緑化)

送電線ルート ・北海道電力株式会社 樽川変電所に至る

総延長約 11km

〔内訳〕:22kV(風車~受変電設備) 約 10km

66kV(受変電設備~連系変電施設)約 1km

・コンクリート柱による架空方式及び地下埋設方式

<発電所の配置計画について>

風力発電機の設置計画位置は、第 2.2-2 図(1)~(5)にあるとおり、環境影響を鑑み検討

を重ねた。

<当初案・二次案>

当初は海岸沿いの砂丘上に 20 基を配置する計画であった。しかしながら、平成 20 年

度より実施した現地調査結果によって確認された貴重な動植物等の生息・生育確認位置

及び猛禽類の飛翔頻度が高い場所への影響等を鑑み、事業者として可能な限り影響の少

ない設置計画へと変更した。(第 2.2-2 図(3)及び第 2.2-図(4)を参照)

<三次案>

環境調査結果と有識者の意見等を踏まえて動植物に対する影響を可能な限り低減する

ため、新川右岸側に存在する三日月湖の周囲に計画していた 3 基(16~18 号機)と、新

川右岸側の内陸部にある 2 基(19、20 号機)を除外することとした。以上より、合計 5

基を除外し準備書にて 15 基の三次案に変更した。(第 2.2-2 図(5)を参照)

<最終案>

本計画は海浜という、自然的・人為的な影響による変化が大きい環境での事業計画で

あることから、事業者として可能な限り、環境への影響を低減すると共に、風車建設時

の改変面積の縮小を検討した結果、準備書の三次案から更に 5 基削減するとともに配置

を見直し 10 基の最終案とした。なお改変面積は、準備書では約 8.7ha に対し、最終案で

は約 6.3ha へ縮小する計画である。(第 2.2-2 図(1)及び第 2.2-2 図(2)を参照)

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2.2-3

(6)

第 2.2-1 図(1) 対象事業実施区域の位置

※当画像の作成に使用した下図の縮尺は、

約 200,000 分の 1 とした。

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2.2-4

(7)

第2.2-1図(2) 対象事業実施区域の位置

※当画像の作成に使用した下図の縮尺は、

約 50,000 分の 1 とした。

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2.2

-5

(8)

第 2.2-2 図(1) 風力発電機の設置計画位置(最終案)

※当画像の作成に使用した下図の

縮尺は、約 25,000 分の 1 とし

た。

No.1

No.7

No.6

No.5

No.4

No.3

No.2

No.10

No.9

No.8

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2.2

-6

(9)

第 2.2-2 図(2) 風力発電機の設置計画位置(最終案)

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2.2

-7

(10

)

第 2.2-2 図(3) 風力発電機の設置計画位置(当初案)

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2.2

-8

(11

)

第 2.2-2 図(4) 風力発電機の設置計画位置(二次案)

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2.2

-9

(12

)

第 2.2-2 図(5) 風力発電機の設置計画位置(三次案)

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2.2-10

(13)

2. 工事の実施に係る工法、期間及び工程計画に関する事項

工事期間及び工事工程 (1)

① 工事期間

準備工事開始時期 :平成 29 年 4 月(予定)

本工事開始時期 :平成 29 年 5 月(予定)

試験・試運転開始時期 :平成 30 年 9 月(予定)

運転開始時期 :平成 31 年 3 月(予定)

② 工事工程

建設工事の工程及び工事に伴う重機の稼働台数は第 2.2-1 表のとおりである。

第 2.2-1 表 建設工事の工程及び工事に伴う重機の稼働台数

銭函風力発電計画 車両台数集計表(1ヶ月当り延べ通行台数)

4 5 6 7 8 9 10 11 12 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 1 2

準備工事

仮設工事

本体基礎工事

風車運搬・組立工事

変電所工事

送電線工事

試運転・試験調整

復旧工事

仮設工事 仮設ヤード造成 風車本体部 10tDT、BH回送車 59 139 176 116

0.8BH 45 78 114 59

ブルドーザー7t 11 36 46 12

変電所 10tDT、BH回送車 126 126

0.8BH 42 42

ブルドーザー7t 20 20

0.8BH

仮設道路造成 風車本体部 10tDT、BH回送車 48 113 144 94

0.8BH 37 64 94 48

ブルドーザー7t 8 29 37 10

復旧工 土工・緑化工事 10tDT、BH回送車 145 145 103

0.8BH 42 42 21

ブルドーザー7t 21 21 10

作業車 5 5 21

基礎工事 風車本体 土工事 10tDT、BH回送車 86 294 378 238 204 154 154 202 146

材料搬入 ユニック車、レッカー車 16 32 32 32 16 32 32 32 16

鉄筋工事 ユニック車、レッカー車 8 16 16 16 8 16 16 16 8

型枠工事 ユニック車、レッカー車 8 16 16 16 8 16 16 16 8

コンクリート工事 Conミキサー車、ポンプ車 385 351 209 560 385

風車運搬・組立工事 風車本体 クレーン組立 トレーラー 63 63 63

本体運搬 トレーラー 84 84 84

本体組立 63 63 63

クレーン解体 42 42 42

クレーン移動 トレーラー 42 42 42

電気工事 送電線 送電線路工事 0.45BH 27 27 18 27 27 58 27 27 27 27 18 27

0.25BH 27 27 18 27 27 59 55 27 27 27 18 27

4tDT 55 55 36 55 55 158 55 55 55 99 65 99

10tDT、BH回送車 15 15 7 15 15 35 23 15 15 15 10 15

変電所 変電設備機器工事 4tDT 92 92

クレーン車 15

レッカー車 69 48 48

10tDT、BH回送車 82 82 82

基礎工事 0.8BH 21 14

0.45BH 21 14

ポンプ車 24 71

Conミキサー車 190 286

レッカー車 63 48 48

4tDT 92 92

10tDT、BH回送車 294 196 82 82 82

通勤車両 作業車、普通車 861 365 1945 969 863 969 1500 1521 126 1458 1302 1302 1281 1105 1888 1158 1100 63 63 63

1069 824 2868 1743 1300 1920 2827 2857 126 0 0 0 2331 2648 2337 1921 1510 2563 1387 1234 63 63 63合計

工種 項目 種別平成29年 平成30年 平成31年

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2.2-11

(14)

主要な工事の方法及び規模 (2)

① 土木基礎工事

a. 土木基礎工事

風力発電機の基礎を建設するための造成工事を行う。土木基礎工事としては、工事

用道路及び風力発電機組立用造成地の樹木伐採・整地、風力発電機建設地における基

礎地盤の掘削工事などを行う。作業に使用する建設機械は可能な限り排出ガス対策

型・低騒音型の機器を用い、環境に配慮する。

第 2.2-3 図に示すとおり、長さ 54m のブレード(羽根)を地上で組立ててから据え

付けるためには、一般的に約 0.6ha の広い作業スペースが必要になるが、環境負荷や

周囲の土地への影響を小さくすべく、一般的なブレードの地上での組立では、ブレー

ド先端まで、ブレードを支える架台が必要となるが、ブレードを接合する中心部のみ

でブレードを支え、架台を不要とする組立方法の見直しや周囲の地形を利用する土地

造成計画を検討し、改変区域の縮減に努めた。これにより、2 号基の例では、設置に

必要な作業ヤードとしての作業スペースは約 0.35ha に抑えられている。

掘削工事に伴う建設発生土は、全て道路とヤードの埋戻し、盛土及び敷均しへ再利

用するため、残土の場外処分は行わない。

本工事における造成後の緑化・修景計画図を第 2.2-4 図に、改変区域図を第 2.2-5 図

に示す。改変は風力発電機設置のための作業ヤード及び搬入路について行う。

第 2.2-3図 風力発電機の組立てイメージ図

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2.2

-12

(15

)

第 2.2-4図(1) 造成後の緑化・修景計画図

※当画像の作成に使用した下図の

縮尺は、約 2,000 分の 1 とした。

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2.2

-13

(16

)

第 2.2-4 図(2) 造成後の緑化・修景計画図

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2.2

-14

(17

)

第 2.2-4 図(3) 造成後の緑化・修景計画図

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2.2

-15

(18

)

第 2.2-4 図(4) 造成後の緑化・修景計画図

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2.2

-16

(19

)

第 2.2-4 図(5) 造成後の緑化・修景計画図

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2.2

-17

(20

)

第 2.2-4 図(6) 造成後の緑化・修景計画図

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2.2

-18

(21

)

第 2.2-4 図(7) 造成後の緑化・修景計画図

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2.2

-19

(22

)

第 2.2-5 図(1) 改変区域図

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2.2

-20

(23

)

第 2.2-5 図(2) 改変区域図

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2.2

-21

(24

)

第 2.2-5 図(3) 改変区域図

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2.2

-22

(25

)

第 2.2-5 図(4) 改変区域図

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2.2

-23

(26

)

第 2.2-5 図(5) 改変区域図

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2.2

-24

(27

)

第 2.2-5 図(6) 改変区域図

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2.2

-25

(28

)

第 2.2-5 図(7) 改変区域図

Page 28: 第2章 対象事業の目的及び内容 対象事業の目的zenibako-wind-farm.com/static/pdf/page7.pdf2.1-1 (2) 第2章 対象事業の目的及び内容 2.1 対象事業の目的

2.2-26

(29)

b. 緑化に伴う植栽計画

改変部分のうち、供用後に使用する管理ヤード及び管理用道路を除く部分について、

播種又は種子吹付けにて緑化を行い、修景等に資する。

第 2.2-2 表に緑化面積を、第 2.2-6 図に道路部の標準構造図を示す。改変面積約

6.3ha のうち、4.4ha は工事終了後に播種又は種子吹付けの緑化を予定している。

なお、緑化に使用する種苗として、調査の結果、現地で確認されたススキ・ハマナ

ス・アキグミ・ハマニンニク・シロヨモギの在来種を用いる予定である。

なお、種子散布工標準配合の例は第 2.2-3 表のとおりである。

第 2.2-2 表 緑化面積の内訳

風車用地、管理用道路 6.3ha

風車用地、道路、変電所として供用 1.9ha

播種又は種子吹付け等 4.4ha

第 2.2-6 図 道路部の標準構造図(例)

第 2.2-3 表 種子散布工標準配合(例) (100m2 当たり)

材料名 規格 単位 数量 備考

種子 草本、木本類 kg 種子配合設計注による

養生材 kg 10.0~20.0

肥料 N-P-K 15-15-15 kg 10.0~15.0

粘着剤 kg 0.1 現場条件により決定

水 L 200.0~500.0 現場条件により決定

注:草本、木本類の構成種と種子配合設計については、ススキ(0.062kg)、ハマナス(0.026kg)

アキグミ(0.026kg)、ハマニンニク(0.149kg)、シロヨモギ(0.013kg)を予定しているが、

今後、用地管理者と協議し、詳細を決定する。

(単位:mm)

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2.2-27

(30)

参考 施工写真

(緑化状況)

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2.2-28

(31)

② 電気工事

電気工事は、北海道電力株式会社 樽川変電所へ連系させるための連系施設工事、

連系施設と各風力発電機を接続する送電線工事などからなる。連系施設から風力発電

機まではコンクリート柱による架空方式及び地下埋設方式で送電させる計画である。

工事の実施に際しては、改変を可能な限り最小化して、環境配慮に努めることとす

る。

③ 風力発電機据付工事

風力発電機の組立は大型クレーン車を用いて行う必要がある。1 基あたりの組立に

係る工事期間は 2 週間程度としている。なお、土木基礎工事と同様に、作業に使用す

る建設機械は可能な限り排出ガス対策型、低騒音型及び低振動型の機器を用い、環境

に配慮する。

建設に使用する主な重機は第 2.2-4 表のとおりである。

第 2.2-4 表 建設工事に使用する主な重機の種類

使用重機 仕様 備考

バックホウ 0.8m3 排出ガス対策型・低騒音型・低振動型

ブルドーザー 7t 排出ガス対策型・低騒音型

クローラダンプ 10t 排出ガス対策型・低騒音型

ダンプトラック 4t 排出ガス対策型

ダンプトラック 10t 排出ガス対策型

ユニック車 4t 排出ガス対策型

ミキサー車 20t 排出ガス対策型

コンクリートポンプ車 - 排出ガス対策型

トレーラー 25t 排出ガス対策型

ラフタークレーン 25t 排出ガス対策型・低騒音型

クローラークレーン 1,200t 排出ガス対策型

工事用仮設備の概要 (3)

工事期間中は、仮設の工事事務所として、対象事業実施区域外の貸事務所等を利用す

る。また、対象事業実施区域内には作業員の仮設休憩所、汲み取り式の仮設トイレを設

ける。作業員の生活用水のうち、飲料水は各自が持参し、その他の生活用水はタンク等

を仮設休憩所に設置し使用する。

工事用道路 (4)

風力発電機の運搬道路として、石狩湾新港から対象事業実施区域に向かう既存道路を

使用する計画である。また、事業実施区域内の工事用道路の造成は、バギー車等の走行

によって荒廃している凹部を可能な限り利用し、極力植生への影響を低減する計画とす

る。

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2.2-29

(32)

工事用資材等の運搬の方法及び規模 (5)

工事期間中の関係車両の走行ルートを第 2.2-7 図に、車種別の走行台数を第 2.2-5 表に

示す。

第 2.2-5 表 車種別の走行台数

走行車 仕様 工事期間の延べ台数 工事期間の日平均台数

ダンプトラック 10t 4,567 1 日あたり 15 台

ユニック車 10t 240 1 日あたり 2 台

ユニック車 4t 240 1 日あたり 2 台

コンクリートポンプ車 ― 153 1 日あたり 2 台

コンクリートミキサー車 4m3 2,311 1 日あたり 205 台※

ラフタークレーン 25t 339 1 日あたり 2 台

大型トレーラー 25t 567 1 日あたり 8 台

回送車 10t 420 1 日あたり 1 台

通勤車 小型車 15,856 1 日あたり 32 台

通勤車(トラック等) 中・大型車 4,046 1 日あたり 8 台

※コンクリートミキサー車は、最大打設日の 1 日あたり延べ台数を示している。

建設工事に伴い、土石を運搬するダンプトラックが走行する。また、風力発電機基礎

工事の際には基礎コンクリート打設のためのミキサー車及びポンプ車が走行する。基礎

に対するコンクリートの打設は、コンクリート打設量が最も多いフーチング打設ケース

において、ミキサー車が 1 日あたり延べ 205 台程度、ポンプ車を 2 台程度使用しての施

工となるが、この最大打設日は、各基礎 1 日のみとなる。

風力発電機の輸送は、1 基あたり延べ約 10 台の車両(タワー、ブレード、ナセル:

第 2.2-8 図)で行う。うち 1 日あたりの最大輸送台数は 3~4 台を予定している。なお、

大型部品の陸上輸送は、関係機関と協議の上、既存道路等の交通事情を勘案し、夜間に

実施予定である。

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2.2-30

(33)

第 2.2-7 図 工事関係車両の主要な走行ルート及び輸送ルート

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2.2-31

(34)

・タワー

・ブレード

・ナセル

第 2.2-8 図 風力発電機の輸送に用いる車両の例

(単位:mm)

(単位:mm)

(単位:mm)

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2.2-32

(35)

工事中用水の取水方法及び規模 (6)

工事中の用水は、給水車により、現地への必要容量の搬入を予定している。散水、車

両洗浄等の工事用水として最大で約 30m3/日の使用を予定する。これらの用水は、近隣

生コン工場等からの購入を予定する。

また、対象事業実施区域内に設置する仮設の作業員休憩所からの生活用水は、携行ポ

リタンクで持ち込みを予定し、飲料、軽微な洗浄に使用する程度で、生活用水として最

大で約 20L/日程度のみと試算する。なお、軽微な洗浄の排水等もタンク等に溜め適切に

処理する。

土地使用面積 (7)

造成工事後は、供用後に使用する管理ヤード及び管理用道路を除く部分について緑化

を行う。なお、作業ヤード及び工事用道路は第 2.2-5 図のとおりであり、供用後に利用

する管理ヤードの面積は、第 2.2-6 表のとおり 1.0ha(1 基当たり約 0.1ha)となる。

第 2.2-6 表 工事中及び供用後の使用面積

種類 使用目的 工事中 供用後

取付・管理用道路 関係車両の走行 1.9ha 0.8ha

作業・管理ヤード 風力発電機の設置・管理 4.4ha 1.0ha

騒音及び振動の主要な発生源となる機器の種類及び容量 (8)

建設に使用する重機は第 2.2-4 表に示したとおりである。可能な限り排出ガス対策型、

低騒音型及び低振動型の重機を用いる計画である。

なお、本事業においては、大きな振動を伴う打撃式の杭打ち作業は行わない。

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2.2-33

(36)

工事中の排水に関する事項 (9)

降雨時の排水は、各ヤード及び工事用道路に素掘り側溝や沈砂池を設置し(第 2.2-

9 図参照)、土砂等を沈降させながら地下に自然浸透させる。

なお、対象事業実施区域内に設置する仮設の休憩所からの生活排水は、発生しない。

また、トイレは汲み取り式にて対応することで計画する。

第2.2-9 図 沈砂池の構造

(単位:mm)

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2.2-34

(37)

3. 切土、盛土その他の土地の造成に関する事項

切土、盛土に関する事項 (1)

造成工事における切土及び盛土の位置を第 2.2-5 図に示す。これらの掘削、盛土の量

は第 2.2-7 表に示すとおりであり、原則として対象事業実施区域内にて利用する。また、

盛土以外の建設発生土については、改変区域内に敷均しを予定しており、場外への搬出

はしない。

第 2.2-7 表 掘削、盛土における計画土量

工事種類 計画土量 処理方法

切土、掘削 26,800m3

原則として対象事業実施

区域内にて利用 利用土工事

盛土工

(工事用道路及びヤード造成) 24,600m3

構内敷均し 2,200m3

注:切土・盛土量については、土質に応じた土量換算係数を考慮した値である。

樹木伐採の場所及び規模 (2)

造成工事における樹木の伐採はない。

工事に伴う産業廃棄物の種類及び量 (3)

対象事業実施区域における工事に伴う産業廃棄物の種類及び量を、第 2.2-8 表に示す。

工事の実施に当たっては、可能な限り産業廃棄物の発生量を低減し、「廃棄物の処理

及び清掃に関する法律」(昭和 45 年法律第 137 号)に基づき、材料の再利用等、有効利

用に努め、利用の困難なものについては、専門の産業廃棄物処理会社に委託して適切に

処理する。

第 2.2-8 表 工事に伴う産業廃棄物の種類及び量 (単位:t)

廃棄物 発生量 有効利用量 処分量 処理方法等

コンクリートくず 36 36 0 中間処理施設にて破砕後、

リサイクル

木くず(型枠、丁張材) 10 10 0 中間処理施設にて破砕後、

リサイクル

廃プラスチック類 9 9 0 分別回収しリサイクル

金属くず 33 33 0 業者へ売却

紙くず(段ボール) 2 2 0 分別回収しリサイクル

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2.2-35

(38)

土捨場の場所及び量 (4)

掘削工事に伴う建設発生土は、盛土及び敷均しに再利用するため、場外への搬出はし

ない。

材料採取の場所及び量 (5)

工事に使用する骨材は、市販品を利用することから、土砂、骨材採取等は行わない。

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2.2-36

(39)

2.2.7 特定対象事業の内容に関する事項であって、その変更により環境影響が変

化することとなるもの

1. 供用開始後の定常状態における電力使用量、給排水量その他の操業規模に

関する事項

主要機器等の種類及び容量 (1)

対象事業実施区域内に設置する風力発電機の概要を第 2.2-9 表に、外形図及び基礎構

造を第 2.2-10 図に示す。本設備の支持基礎としては、設置地点の地盤状況や高波等の周

囲の状況を踏まえ、2 タイプの風車基礎形状を使い分ける。また、全基杭基礎とする。

風力発電機は国外にて塗料を塗布した状態で納入されるため、建設時の塗装はタッチ

アップ等の軽微なもの以外の塗装は実施しない。

なお、塗装状態の確認は少なくとも年 1 回の定期点検時及び修理時(不定期)におけ

る目視点検により行うこととしている。再塗装を行う必要性が生じた際は、使用する塗

料を最小限にしながら、対象物以外に付着しないよう養生して作業するものとする。

第 2.2-9 表 風力発電機の概要

項目 諸元

風車型式 Siemens SWT-3.4-108

発電機種類 同期発電機

定格出力 3,400kW

カットイン風速 3~5m/s

定格風速 13-14m/s

カットアウト風速 25m/s

ロータ直径 108m

ロータ中心までの地上高 94m

ブレード枚数 3 枚

定格回転数 15.5rpm

出力制御方式 可変速、ピッチ制御

ヨー制御方式 アクティブヨー制御

設置基数 10 基

耐用年数 20 年

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2.2-37

(40)

第 2.2-10 図(1) 風力発電機の外形図及び基礎構造

148.0m

94.0m

φ108.0m

側面図 正面図

40.0m

GL

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2.2-38

(41)

タイプⅠ

タイプⅡ

注:杭長は、42~63m を予定しているが、今後、基礎設計により打込み深度を決定する。

第 2.2-10 図(2) 風力発電機の外形図及び基礎構造

平面図 断面図

平面図 断面図

(単位:mm)

(単位:mm)

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2.2-39

(42)

主要な建物等 (2)

① 運転設備管理事務所

管理事務所は第 2.2-11 図に示す受変電設備用地内に設置する。風力発電機の管理・

運営は専門のメンテナンス会社に委託し、風力発電機の管理・運用及び巡視管理を実

施する。

② 連系施設

連系施設は第 2.2-11 図に示す位置に設置する。

送電線設備 (3)

総延長 :約 11km

電 圧:22kV(風車~受変電設備) 約 10 ㎞

66kV(受変電設備~連系変電施設) 約 1 ㎞

敷設方法:コンクリート柱による架空及び地下埋設(関係機関との協議による)

送電線ルートを第 2.2-11 図に、コンクリート柱による架空及び地下埋設の標準断面図

を第 2.2-12 図に示す。

電力の年間使用量 (4)

風力発電機及び受変電設備の制御用として、年間約 3,350MWh の系統電力を消費する。

一般排水に関する事項 (5)

本事業の供用時においては、管理事務所を連系変電施設用地内に設置するため、対象

事業実施区域内に排水を伴う施設は設置しない。

用水に関する事項 (6)

本事業の供用時においては、管理事務所を連系変電施設用地内に設置するため、対象

事業実施区域内に用水を伴う施設は設置しない。

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2.2-40

(43)

第 2.2-11 図 送電線ルート図

注:送電線ルートのうち、対象事業実施区域から連系施設に

至るまでの箇所はアセスメント対象外である。

連系施設

送電線ルート(架空及び地下埋設)

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2.2-41

(44)

第 2.2-12図(1) 送電線支持物の概形図(代表例)

第 2.2-12図(2) 地下埋設の標準断面図

(単位:mm)

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2.2-42

(45)

騒音、振動に関する事項 (7)

風力発電機から発生する騒音は、国際規格である IEC 61400-11 により測定され、見か

けのパワーレベルとして表記される。本事業において採用する風力発電機から発生する

騒音の風速別のパワーレベルを第 2.2-10 表に示す。また、風力発電機内の主要な機器の

電気仕様を第 2.2-11 表に示す。

風力発電機から発生する騒音はスウィッシュ音とも呼ばれるブレードの回転による音

の変動を伴っている。風力発電機メーカーより入手した騒音レベルの測定結果は第 2.2-

13 図のとおりであり、ブレードの回転に伴う音圧レベルの周期的な変動(概ね 1 秒間に

1~2 デシベル)がみられる。

風力発電機から発生する騒音の周波数特性は第 2.2-14 図のとおりである。また、純音

性については、ハブ高さにおける風速と Tonal Audibility(純音の可聴性)の関係は

第 2.2-12 表のとおりであり、IEC 61400-11 の純音判定基準による純音成分はなかった。

第 2.2-10 表 風速別のパワーレベル

(単位:デシベル)

風速 5m/s 6m/s 7m/s 8m/s 9m/s 10m/s

パワーレベル(A 特性) 99.9 104.5 106.7 107.0 107.0 107.0

注:風速は地上高度 10m での観測値である。

第 2.2-11 表 風力発電設備からの騒音・振動発生機器

定格電圧 定格容量 台数

発電機 0.69kV 3,400kW 1 台

変圧器 22/0.69kV 3,400kVA 1 台

第 2.2-12表 風速別のTonal Audibility

風速(m/s) 6 6.5 7 7.5 8 8.5 9 9.5 10 10.5 11 11.5 12

Tonal Audibility

(デシベル) - - - - - - - - - - - - -

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2.2-43

(46)

注:1.メーカー資料より作成した。

2.調査時の風速は 10m 高度で約 8m/s である。

3.タワーからの距離は 400m である。

第 2.2-13 図 風力発電機から発生する騒音レベルの時間変動

注:1.メーカー資料より作成した。

2.調査時の風速は 10.5m/s である。

3.測定位置は風車から 138m である。

4.周波数分解能は 2Hz である。

第 2.2-14 図 風力発電機から発生する騒音の周波数特性

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2.2-44

(47)

資材等の運搬の方法及び規模 (8)

運転開始後は、大規模な修繕が必要な場合以外には大型資材の運搬は行わず、通常の

メンテナンス時は小型車両を用いてアクセスする。メンテナンスの際の風車間のアクセ

スは、第 2.2-5 図の取り付け道路を使用する。仮に大規模な修繕が必要となった際には

第 2.2-7 図と同様の走行ルートを使用する場合がある。

なお、通常のメンテナンス時は、普通乗用車やワゴン車 1~2 台程度で行動する予定で

ある。

産業廃棄物の種類及び量 (9)

本事業の稼働に伴い、風車の維持管理で発生する産業廃棄物の種類は、廃プラスチッ

ク、金属くず、紙くず、ウエス(ボロ切れ)等が予想される。

なお、維持管理により発生した産業廃棄物は、すべて「廃棄物の処理及び清掃に関す

る法律」(昭和 45 年法律第 137 号)に従い適正に処理する。

温室効果ガス (10)

本事業の稼働に伴う二酸化炭素の削減量及び排出量は第 2.2-13 表のとおりである。

第 2.2-13 表 供用時の二酸化炭素排出削減量及び排出量

風力発電による系統電力の代替に伴う二酸化炭素排出削減量 57,031 tCO2/年

風力発電設備における系統電力消費に伴う二酸化炭素排出量 2,288 tCO2/年

供用時の二酸化炭素排出削減量 54,743 tCO2/年

注:計算式は以下のとおり。

ERWP=EG×EFG

ERWP :系統電力の代替に伴う二酸化炭素排出削減効果(tCO2/年)

EG :風力発電による年間発電電力量(MWh/年)

(設備容量 33,000kW、設備利用率 31.4%を想定した場合)

EFGE :系統電力の二酸化炭素排出係数(tCO2/MWh)

(「平成 26 年度の電気事業者ごとの実排出係数・調整後排出係数等」

(環境省、平成 27 年)より、北海道電力株式会社の実排出係数を使用。)