河川整備基金助成事業 -...
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河川整備基金助成事業 (河川教育部門/教育計画)
「七瀬川の水辺環境調査から地域環境を学ぶ」
報告書
助成番号 : 274221028
京都府京都市立伏見工業高等学校 校 長 西田 秀行
連絡担当者 幸野 理乃
平成 27 年度
様式 6・2 〔河川教育部門〕 [概要版報告書]
助成番号 助成事業名 学校名 27-4221-028
七瀬川の水辺環境調査から地域環境を学ぶ 京都市立伏見工業高等学校
校長名 西田 秀行 担当教諭名 幸野 理乃 過去の助成実績 月 なし あり〔助成番号: 助成事業名: 〕 キーワード 水質・水生生物・ビオトープ・世代間交流
対象児童生徒 高校生( 3年 20 名) 中学生( 年 名) 小学生( 年 名)
対象河川名 七瀬川 活動場所の指定状況 なし 子どもの水辺 水辺の楽校 年間学習計画(シラバス)における本助成事業の位置づけ
テーマ : 地域の水辺環境調査 ねらい :水辺環境に興味関心をもち、目的にそって観察・調査することで地域の自然環境の課題を学ぶ 評価の観点: 水質調査の分析・水生生物の調査などへの意欲・関心、地域環境への課題発見・考察などを養う 活動時期の予定: 4月~2月
活動形態 総合的な 学習の時間
各教科学習 (創造研究)
クラブ活動 ( ) 学校行事 その他
(土・日 ) 合計
上記の 活動時間数 時間 48時間 時間 時間 4時間 52時間
支援者等(複数記入可)月 外部大学 の支援
行政機関の支援
支援概要 ・パックテストや水生昆虫調査など一緒に行う
・河川の状況・ルート・案内等
活動成果
発表形態 成果作品
学級単位 学年単位 学校全体 発表用PP
全版6枚調査マップ 対外発表( 淀川流域水環境交流会 )
安全対策に関する課題
・事前の下見は行政の地域環境整備課が担当、安全に調査実施することができた。
・天候に左右されるのでカッパなどの用意も必要
・
今後の課題・展開
・七瀬川の源流となる大岩山周辺は8年前から先輩たちが住民と共に不法投棄されたごみの清掃活動や、
水質調査を行ってきました。今回、新たな調査地域として岡田山周辺と住宅街の2ルートを加えた。
この地域は京都市の都市計画プランの中で「大岩街道周辺地域の良好な環境づくりに向けたまちづくりの
方針」として今後も継続して環境改善がおこなわれる。
緑豊かな水辺環境再生へむけて、定期的な環境調査が必要であると共に、住民に対して環境への意識啓発とし
ても有効である。調査マップを観られた住民の方々が初めて知る七瀬川の源流地域や水辺環境の変異など
について興味関心を持って頂いた事は生徒たちの達成感として多大である。
活動内容と実施時期(主な活動を2つのみ記入)
部門 大分類 中分類 小分類 実施時期
データベースに登録
するキーワード
河川教育
部門 教育活動
水質調査 系 パックテスト 4~1月
生物調査 系 水生昆虫 4~12 月 ※データベースに登録するキーワードは、本冊子P.77の表から代表的なものを2つ記入して下さい。
様式 6・2・2
スタートアップ活動報告書
1.助成事業 七瀬川の水辺環境調査から地域環境を学ぶ 学校名 京都市立伏見工業高等学校 助成番号 27-4221-028
2. 実施する教科・領域 創造研究Ⅲ 3.実施日時 平成 27 年 4 月 14 日~平成 27 年 2 月 25 日 4.単元目標 七瀬川の水辺環境に興味関心をもち、水質や指標生物の観察・調査すること
で七瀬川地域の自然環境の課題を学ぶ 5.学年 人数 第 3 学年 20 人 6.実施場所 七瀬川周辺
活動指導計画 第 3 学年 創造研究Ⅲ「七瀬川の水辺環境調査 」全 52 時
第1次
学習活動 七瀬川の概要と調査地点計画 4 時間 大岩街道沿いをはさんで3ルートの調査場所設定 ① 大岩山山頂付近水源~七瀬川合流地点まで 5 地点 ② 七瀬川源流~通称岡田山といわれるゴミの不法投棄からできた山と産業廃棄施設周辺 5 地点 ③ 七瀬川合流地点から住宅街~商店街へ 5 地点 ・水質調査と水辺環境調査のポイントを理解する。 ・七瀬川の源流の確認、川の水路の確認 ・指標生物の調べ方、必要な調査備品の用意など
第2次
学習活動 七瀬川水辺環境調査 22 時間 川の活動 ① 大岩山山頂付近水源~七瀬川合流地点まで 5 地点
② 七瀬川源流~通称岡田山といわれるゴミの不法投棄からできた山と産業廃棄施設周辺3地点 ③ 七瀬川合流地点から住宅街~商店街へ 4 地点 *別紙参照(1)(2)(3)調査と観察のまとめ ④ 七瀬川もう一つの源流、北へ 800mの白菊の滝に至る竹林の山道 ④ 七瀬川と比較するため、北区上賀茂神社や左京区の北白川~岡崎白川周辺を ⑤ 水質と水辺環境調査(ホタルの飛遊する地域との比較・その他、ホタル観察会参加)
第3次
学習活動 調査マップ制作と発表準備とまとめ 26 時間 調査マップ制作
・①~④の各ブロックを模造紙 4 枚分にまとめる。
地図をわかりやすくどのように表現するか工夫する
水質調査をどのように表示するか(写真の整理・イラスト・図表の制作)
・まとめと提案、PPでの発表準備
七瀬川の課題をまとめ、今後どのように展望を描くことができるか考察する
(その他、年間を通じてビオトープの維持管理)
注)川で学習を行う場合は,時数の横に「川の活動」と記述する。
様式 6・3 no.1 〔河川教育部門〕 [活動写真]
助成番号 助成事業名 学校名・学校長氏名 274221028 「七瀬川の水辺環境調査から地域環境を
学ぶ」 京都市立伏見工業高等学校 西田 秀行
フィールド:じゅんさい池に流れ込む水 日 付 :2015年 6月 24日 コメント:
フィールド:じゅんさい池調査 日 付 :2015年7月 31日 コメント:
フィールド:鎮守池わずか南400mくらいの工場 日 付 :2015年 9月 16日 コメント:この水が七瀬川に流れ込むとは考えられない
注)写真は5~6枚程度(枚数が多くなっても、また複数ページになってもかまいません。)
気温 27.0°C 悪臭・泡立ち 水温 24.0°C (化成ソーダの臭い) *オイルキャッチャー pH 8.5 設置などこれ以上 COD 8以上 汚れようがないほど 汚れている。低濃度で 亜硝酸 1以上 は測定不能であった。
じゅんさい池の水深(110~130cm)を測り、倒木
などを教育大生と一緒に撤去。 まだまだ埋まっており、本格的な清掃が必要である。 コイ(70cm)・カメ・ウシガエル?か 20cmほど
の巨大なカエルがいた。ここにいろんなものを離し
に来る人がいるのでは?と思わされる。
pH 5.5 COD 3 亜硝酸 0.02 *カダヤシ発見 わずかな流れの溜まりに生物がいることに驚いた
様式 6・3 no.2 フィールド:鎮守池 日 付 :2015年 8月28日 コメント: フィールド:七瀬川北側源流:白菊の滝 日 付 :2015年 8月28日 コメント:
フィールド:整備中のビオトープにて 日 付 :2015年 11月21日 コメント :
フィールド:本校の呉竹館ホールにて創造研究発表会 日 付 :2015年 11月21日 日 付 :2016年 2月25日 コメント : コメント :
気温 24.0°C サワガニ 水温 20.0°C アメンボウ pH 6.8~7 シマイシビル COD 0 亜硝酸 0.001 *かつて、お滝の修行場であった白菊の滝も水量が 少ない。7 年前にできた北側の高速道路がや地下の
水系を変えたかもしれない。水質はとてもきれいな
水で飲んでみるとまろやかな美味しい水であった。
気温 30.0°C ザリガニの死骸 水温 22.0°C pH 7.5 COD 4 亜硝酸 0.02 *上流で捨てられ流れてきた ゴミが散乱しているが水はそれほど汚れていない 積年数が経っていると思われる
七瀬川の調査報告を発表する。 地域の方々も出席してくださり、街の中を流れる 川の有り様を共に考える有意義な場となった。 源流からわずか 600mほどで川がどんどん汚れてい
く事をデータから理解してもらい、皆さんが知らな
かったことの啓発活動ともなった。
深草児童館の子どもたちとビオトープの草刈り、 間伐材の竹を使ってNPOの方々も一緒に皆で バンブークーヘン作りにチャレンジした。 ビオトープは年々地下水が少なくなり苦労している カワニナが生息出来るように試作したポーラスコン
クリートを敷いたり試行錯誤の実験中である。
別紙資料(1) 指導案 16/48 創造研究 Ⅲ 学習指導案
1 日時 2015 年 6 月 24 日(水) 5・6 限時 2 学年 3 年 1 組 10 名 3 場所 七瀬川源流~ じゅんさい池 4 単元名 「七瀬川の水辺環境調査:大岩山山頂~参道~じゅんさい池」 5 単元の目標 七瀬川の水質と水生生物を調査することで、地域の川への理解と愛着を育てる。 6 本限の展開 (1) 本限の目標 七瀬川源流~大岩山参道入り口 5 地点の水質と水生生物の調査をする。 大岩山の山中を流れる川を観察する。 (2)学習の展開 学習場所 学習活動 成果・評価・*考察 (生息生物などから) 1.大岩山頂付近 (源流の水が湧き出している地点、
雨後は水が流れているが当日は 水は採取できず→再調査の必要有)
付近観察 * 雨が少ないと水は滲む程度で溜まら
ないことが分かった。
2.源流より 100m 南 堂本印象鳥居横
パックテスト 水生生物や 付近の生物観察
気温 23.5°C 水温 20.0°C pH 6 COD 2.5 亜硝酸 0.02
トカゲ カメムシ
3.白石大神前 パックテスト 水生生物や 付近の生物観察
気温 24.5°C 水温 20.4°C
(流れ速い) pH 7 COD 2.5 亜硝酸 0.02
カミキリムシ *(カミキリムシの
体内には松を枯ら
す林線虫がいる)
4.じゅんさい池に流れ込む水 パックテスト 水生生物や 付近の生物観察
気温 °C 水温 °C pH 5.5 COD 3 亜硝酸 0.02
サワガニ(3 ㎝) *カゲロウがいる
ので溶存酸素が少
ないと思われる
5.じゅんさい池 (枯れ葉や倒木など過去何十年に
及ぶ沈殿物が多い、色は灰緑、 水深 110 ㎝~130 ㎝) *見た目より水質は悪くなかった
パックテスト 水生生物や 付近の生物観察
気温 °C 水温 °C pH 6 COD 4 亜硝酸 0.02
アメンボウ コイ・金魚 小魚(10 ㎝以下) *ミズムシ(水質が
悪い所にいる)
別紙資料(3) 指導案 24/48 創造研究 Ⅲ 学習指導案
1 日時 2015 年 9 月 9 日(水) 5・6 限時 2 学年 3 年 1 組 10 名 3 場所 大岩山参道入り口~谷口町交差点付近 4 単元名 「七瀬川の水辺環境調査:合流付近」 5 単元の目標 七瀬川の水質と指標生物が次第に変わっていくことから川の現状を理解する。 6 本限の展開 (1)本限の目標 大岩山参道入り口~谷口町交差点付近3地点の水質と水生生物の調査をする。 大岩山の山中と街道に至る地点との違いを観察する。 (2)学習の展開 学習場所 学習活動 成果・評価・*考察 (生息生物などから) 6.子どもの家前
大岩山で見つけた生き物
ザリガニ
カミキリ虫
アメンボ ヒル
沢ガニ
アワフキムシ
菌類カミキリ虫 カミキリ虫フクロタケ
パックテスト 水生生物や 付近の生物観察
気温 26.5°C 水温 22.5°C pH 6.5 COD 7 亜硝酸 0.02
サワガニ(15) ハグロトンボ幼虫 オニヤンマ幼虫 ガガンボ幼虫 ヒゲナガトビケラ 幼虫 水生生物が豊富で
ある
7.大岩街道下をくぐる円形管との 合流付近 (深さ 60~70 ㎝) *円形管の辺りは北から流れ込ん
でくる排水で泡立ちがあった
パックテスト 水生生物や 付近の生物観察
気温 30.9°C 水温 24.0°C (濁って澱んでいる) pH 8 COD 8 亜硝酸 0.2
アメリカザリガニ (大小 10) ミズムシ *(生き物を分解
する虫で水質の悪
い場所を好む)
8.谷口町交差点付近
パックテスト 水生生物や 付近の生物観察
気温 29.9°C 水温 27.0°C pH 8.8 COD 7 亜硝酸 0.07
ドジョウ ヒル サカマキ貝 アメリカザリガニ *(2014 年生息し
ていたモツゴは見
つからず)
別紙資料(4) 指導案 26/48 創造研究 Ⅲ 学習指導案
1 日時 2015 年 9 月 16 日(水) 5・6 限時 2 学年 3 年 1 組 6 名 3 場所 鎮守池~ 本町通り直違橋 1 丁目の南側 4 単元名 「七瀬川の水辺環境調査:大岩街道北側~南へ」 5 単元の目標 七瀬川が街に入っていく地点での水質や指標生物から川の変化を読み取る。 6 本限の展開 (1)本限の目標 鎮守池~本町通り直違橋1丁目の南側4地点の水質と水生生物の調査をする。 山から工場付近~住宅街に至るそれぞれの地点の違いを観察する。 (2)学習の展開 学習場所 学習活動 成果・評価・*考察 (生息生物などから) 9. 鎮守池
パックテスト 水生生物や 付近の生物観察
気温 30.0°C 水温 22.0°C pH 7.7 COD 4 亜硝酸 0.02
サワガニ 葛が多数生えている 池の一面にヨシ *以前の広大な池は
ほとんど無い
10. 工場横 (オイル吸着シートを設置してい
る)*COD や亜硝酸など 低濃度では測れない値が出て
いると思われる。次回は 高濃度の試薬が必要である
パックテスト 水生生物や 付近の生物観察
気温 27.0°C 水温 24.0°C (化成ソーダの臭い) pH 8.5 COD 8 以上 亜硝酸 1 以上
無し
11・住宅街の水路: コンクリートのみの側溝 (工場より 150m 西へ 名神高速道路南、谷口町交差点より
北側)
パックテスト 水生生物や 付近の生物観察
気温 27.0°C 水温 23.0°C (ねっとりしている) pH 8.5 COD 8 以上 亜硝酸 0.1
無し *大雨になると 鉄砲水になって 木の枝などで水路が
詰まることがある
12.本町通り直違橋 1 丁目の南側
パックテスト 水生生物や 付近の生物観察
気温 30.6°C 水温 24.0°C pH 8.5 COD 8 以上 亜硝酸 0.03
シマイシヒル イトトンボ幼虫 ミズムシ・ドジョウ サカマキ貝 シオカラトンボ幼虫 スジエビ ハグロトンボ幼虫 アメリカザリガニ