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東日本大震災に関連した 復興支援等の取組 資料2-2 平成25年6月4日 独立行政法人 産業技術総合研究所 1

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Page 1: 資料2-2 130527rev 最終 独法評価委員会資料(副理事長) · 係わる情報発信、 知見の活用 地震関連情報の発信 東日本大震災に関連した地質情報(過去の巨大津波の研究成果*、地震後の内陸の地震活動

東日本大震災に関連した復興支援等の取組

資料2-2

平成25年6月4日

独立行政法人

産業技術総合研究所

1

Page 2: 資料2-2 130527rev 最終 独法評価委員会資料(副理事長) · 係わる情報発信、 知見の活用 地震関連情報の発信 東日本大震災に関連した地質情報(過去の巨大津波の研究成果*、地震後の内陸の地震活動

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福島再生可能エネルギー研究開発拠点の構築

福島原発事故対策及び産業・生活復興への貢献

復興支援に向けた産総研の考え方

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福島再生可能エネルギー研究開発拠点の構築

経緯「東日本大震災からの復興の基本方針」 (平成23年7月)福島県に、再生可能エネルギーの研究開発拠点を整備し、世界に開かれた研究開発を推進するとともに、産業集積により復興に貢献。

場所福島県郡山市、郡山西部第二工業団地(平成24年1月決定)敷地面積 55,000㎡ (研究実験棟敷地;25,000㎡、実証研究用敷地;30,000㎡)

スケジュール•平成24年11月郡山市と協力協定締結•平成24年12月着工•平成25年3月、郡山でシンポジウム開催•平成26年1月竣工•平成26年4月開所

建物名称 用途 延床面積 階数

研究本館一般実験

会議・外部連携事務管理

約6,900㎡ 4

実験別棟 特殊実験 約4,600㎡ 1

実証フィールド システム実証 約25,000㎡ 屋外

地中熱利用実験場

地中熱実験井 約1,700㎡ 屋外

研究実験設備面積

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再生可能エネルギーの大量導入を支える企業、大学群と連携し、産業振興と集積、人材育成に貢献する

新拠点のコンセプトと研究展開テーマ

再生可能エネルギーの大量導入のための新システム統合技術開発風力、太陽光発電と水素利用を核に国際的な研究拠点を構築水素貯蔵、ICT、パワーエレクトロニクス等でも新技術を実証

太陽光発電の大幅なコスト低減と効率向上で産業競争力を強化薄型結晶Si太陽電池の量産技術開発で、大幅コスト低減を実現ナノ構造利用太陽電池開発(JST)による効率向上への展開

地熱、地中熱利用の促進で地元の産業振興に貢献地熱モニタリング技術開発により適切な地熱開発と運用を支援地元大学と地中熱最適利用システムを開発し地元企業群を支援

研究展開テーマ

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水素・電力・熱等の貯蔵・利用を組合せた再生可能エネルギーネットワーク技術を開発・実証

• 各種エネルギーのシステム統合技術開発拠点として、米国NREL*等と国際連携• 様々なエネルギー貯蔵技術、パワーエレクトロニクス実証等で企業群と連携• 日射量や風況等の予測、機器の制御等ICT**で会津大と連携• 企業開発品の評価、標準化を目指す新技術のテストベッドとしても活用

3万キロワット時の電気と熱を貯蔵・利用

再生可能エネルギー発電でおよそ1メガワットを出力

NREL*:米国立再生可能エネルギー研究所ICT**:情報通信技術

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再エネ大量導入のための新システム統合技術の国際的研究拠点を構築

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• 薄型結晶シリコン太陽光パネル量産技術開発– 極薄(~100ミクロン)多結晶シリコンウェーハ、低コスト・軽量モジュール– 20社とのコンソーシアム

• 極薄太陽電池開発(福島大学、地域イノベーション)• 量子効果(ナノワイヤー)太陽電池の研究(JSTプロジェクト)

薄型結晶シリコン太陽電池(セル・モジュール)の一貫製造ライン

厚さ120ミクロンの単結晶シリコン基板

太陽光発電の大幅なコスト低減と効率向上で産業競争力を強化

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地中熱システムを取り入れたスマートコミュニティ構想

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•地中熱交換井利用技術開発–熱交換井の共同利用による総合的地中熱システム技術を開発(日大、福島ハイテクプラザ、地元企業と連携)

•地中熱ポテンシャル評価–地下水流動・熱交換量予測シミュレーションに基づく地中熱ポテンシャルマップを作成・提供

•地熱モニタリング技術開発–各種観測技術を駆使して、適切な貯留層の開発、温泉資源への悪影響防止等を実現(地熱開発企業と連携)

•地熱利用の社会的受容確立–地熱資源開発における社会的受容性を調査・解析し、データベース等を利用した合意形成支援手法を開発

地熱、地中熱利用の促進で地元の産業振興に貢献

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福島原発事故対策及び産業・生活復興への貢献

放射線計測に関する研究ポテンシャルの活用(報道43件)

放射能汚染、除染に関する研究能力の活用(報道122件)

セシウム除染技術の開発原子力災害対応ロボットシステムの開発

地質の調査等に関する情報発信、知見の活用(出前講座:地震関連8件。報道758件:断層に関する報道多数)

被災者、被災企業等への支援活動(出前技術相談47社。報道68件)

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活動種別 活動内容

放射線計測に関する研究能力を活用した活動

個人向け携帯型放射線積算線量計の開発

MEMS(微小電気機械システム)技術を用いた携帯型放射線積算線量計を開発。千代田テクノル社と共に大量校正システムを開発。自治体に計9,450台納入。つくば市と共に、市民の生活環境における放射線量把握のため、230人に線量計を1ヶ月間貸出し、実証試験を実施。

放射性セシウムを含む玄米の認証標準物質を開発

国、自治体の検査機関等に150本を納入。

産総研つくばセンター内での放射線量測定と発信:2013年3月15日まで実施。放射線・放射能計測の信頼性に関する研究会(4回開催)。一般向け講習会。パンフレット「産総研 放射線を正しくはかる」刊行:高等学校(5,216校)、公立図書館(2,875館)に配布。

東日本大震災からの復興活動を支援する研究開発 例(1)

開発した小型放射線量計放射性セシウムを含む玄米の標準物質

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活動種別 活動内容

放射能汚染、除染に関する研究能力を活用した活動

セシウム除染技術の開発

プルシアンブルーナノ粒子を利用したセシウム除染技術の実証試験プラントを福島県双葉郡川内村に設置。焼却灰から放射性セシウムを除去する技術の実証を実施中。焼却減容化のネックとなる焼却灰処理に技術を提供可能。

セシウム除染技術

東日本大震災からの復興活動を支援する研究開発 例(2)

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活動種別 活動内容

放射能汚染、除染に関する研究能力を活用した活動

災害対応ロボットシステムの開発

福島第一原子力発電所(1F)廃止措置に向けた環境調査や作業を行う、遠隔操作型の高所調査用ロボットシステムを開発。調査用アームロボット(Honda担当)と、各種センサにより周辺環境を認識しつつ移動しアーム先端を最大7mの高さに到達させる高所作業台車(産総研担当)を組み合わせて構成。2013年3月26日構内に搬入、試験。

東日本大震災からの復興活動を支援する研究開発 例(3)

高所調査用ロボット搭載センサ

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支援種別 主な支援活動

地質の調査等に係わる情報発信、知見の活用

地震関連情報の発信

東日本大震災に関連した地質情報(過去の巨大津波の研究成果*、地震後の内陸の地震活動等の情報)を収集、震災直後よりHPにて公開、平成24年度も随時情報更新。*「日本海溝における巨大津波の復元方法の開発」で文部科学大臣表彰受賞(2012.4.17)

誘発地震の現地調査

誘発地震に関する現地調査を平成24年度には福島県等で実施、結果について論文、成果報告書を取りまとめ中。

津波堆積物の環境影響評価

平成23年度に採取した被災6県の津波堆積物試料を用いて、平成24年度は重金属類等の環境影響評価を実施、論文で公表。

地震に伴うリスクモニタリング

福島県いわき市の地震(平成23年4月)に伴う地下水流出異常に関して、現地調査を実施。平成24年度も観測を継続。その調査結果をHPで随時公開、住民および自治体にデータ提供。

津波堆積物の環境影響評価

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東日本大震災に関する産総研の対外的活動(地質関連)

誘発地震調査 地下水異常モニタリング

低 高 低 高低 高 低 高

ヒ素濃度分布 リスク評価

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東日本大震災に関する産総研の対外的活動

支援種別 主な支援活動

被災者、被災企業等へ支援活動

気仙沼 絆プロジェクト

気仙沼市五右衛門ヶ原仮設住宅脇にトレーラハウス拠点を構築。平成24年度は、ライフケア(健康プログラム実施、ノボレオンによる子供のコミュニティ活性化)、情報支援(住民の健康チェックシステム)等を実施。女川町、名取市などに共創の場構築ノウハウを提供。

被災地企業(青森、岩手、宮城、福島)への出前技術相談(47社)。被災中小企業へのJST復興促進プログラム、サポイン提案等の支援。東北地方公設研への支援(設備のトレーサビリティ体系を整備するとともに担当者のスキルアップを支援)。

トレーラーハウス拠点ノボレオン

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