バリエネマ 300 - toyaku.ac.jpbarium sulfate(jan) 3. 構造式又は示性式 baso4 4....

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2005 年 10 月(改訂第 3 版) 日本標準商品分類番号 877212 医薬品インタビューフォーム 日本病院薬剤師会の IF 記載要領(1998 年 9 月)に準拠して作成 ディスポーザブル注腸造影剤 バリエネマ ® バリエネマ ® 300 BARI-ENEMA ® BARI-ENEMA ® 300 (硫酸バリウム製剤) 注腸造影剤 バ リ エ ネ マ:1 容器(200mL)中、日局硫酸バリウム 120g 含有 バリエネマ 300:1 容器(300mL)中、日局硫酸バリウム 180g 含有 和名:硫酸バリウム(JAN) 洋名:Barium Sulfate(JAN) 製造・輸入承認年月日・ マ:製 日 :1985 年 6 月 5 日 薬価基準収載年月日 :1987 年 10 月 1 日 日 :1985 年 7 月 10 日 バリエネマ 300:製 日 :1989 年 12 月 20 日 薬価基準収載年月日 :1990 年 7 月 13 日 日 :1990 年 7 月 13 日 輸入・発売・提携・ 製造販売元:テイコクメディックス株式会社 担当者の連絡先・ F A X 本 IF は 2005 年 10 月改訂の添付文書の記載に基づき改訂した。 処方せん医薬品

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  • 2005 年 10 月(改訂第 3 版)

    日本標準商品分類番号

    877212

    医薬品インタビューフォーム 日本病院薬剤師会の IF 記載要領(1998 年 9 月)に準拠して作成

    ディスポーザブル注腸造影剤

    バリエネマ® バリエネマ®300

    BARI-ENEMA®

    BARI-ENEMA®300

    (硫酸バリウム製剤)

    剤 形 注腸造影剤

    規 格 ・ 含 量 バ リ エ ネ マ:1 容器(200mL)中、日局硫酸バリウム 120g 含有

    バリエネマ 300:1 容器(300mL)中、日局硫酸バリウム 180g 含有

    一 般 名 和名:硫酸バリウム(JAN)

    洋名:Barium Sulfate(JAN)

    製造・輸入承認年月日・

    薬 価 基 準 収 載 ・

    発 売 年 月 日

    バ リ エ ネ マ:製 造 承 認 年 月 日 :1985 年 6 月 5 日

    薬価基準収載年月日 :1987 年 10 月 1 日

    発 売 年 月 日 :1985 年 7 月 10 日

    バリエネマ 300:製 造 承 認 年 月 日 :1989 年 12 月 20 日

    薬価基準収載年月日 :1990 年 7 月 13 日

    発 売 年 月 日 :1990 年 7 月 13 日

    開 発 ・ 製 造 ・

    輸 入 ・ 発 売 ・ 提 携 ・

    販 売 会 社 名

    製造販売元:テイコクメディックス株式会社

    担 当 者 の 連 絡 先 ・

    電 話 番 号 ・

    F A X 番 号

    本 IF は 2005 年 10 月改訂の添付文書の記載に基づき改訂した。

    処方せん医薬品

  • IF利用の手引きの概要-日本病院薬剤師会-

    1.医薬品インタビューフォーム作成の経緯

    当該医薬品について製薬企業の医薬情報担当者(以下、MRと略す)等にインタビュー

    し、当該医薬品の評価を行うのに必要な医薬品情報源として使われていたインタビュ

    ーフォームを、昭和63年日本病院薬剤師会(以下、日病薬と略す)学術第2小委員会が

    「医薬品インタビューフォーム」(以下、IFと略す)として位置付けを明確化し、そ

    の記載様式を策定した。そして、平成10年日病薬学術第3小委員会によって新たな位

    置付けとIF記載要領が策定された。

    2.IFとは

    IFは「医療用医薬品添付文書等の情報を補完し、薬剤師等の医療従事者にとって日

    常業務に必要な医薬品の適正使用や評価のための情報あるいは薬剤情報提供の裏付

    けとなる情報等が集約された総合的な医薬品解説書として、日病薬が記載要領を策定

    し、薬剤師等のために当該医薬品の製薬企業に作成及び提供を依頼している学術資

    料」と位置付けられる。

    しかし、薬事法の規制や製薬企業の機密等に関わる情報、製薬企業の製剤意図に反し

    た情報及び薬剤師自らが評価・判断・提供すべき事項等はIFの記載事項とはならな

    い。

    3.IFの様式・作成・発行

    規格はA4判、横書きとし、原則として9ポイント以上の字体で記載し、印刷は一色

    刷りとする。表紙の記載項目は統一し、原則として製剤の投与経路別に作成する。

    IFは日病薬が策定した「IF記載要領」に従って記載するが、本IF記載要領は、

    平成11年1月以降に承認された新医薬品から適用となり、既発売品については「IF

    記載要領」による作成・提供が強制されるものではない。また、再審査及び再評価(臨

    床試験実施による)がなされた時点ならびに適応症の拡大等がなされ、記載内容が大

    きく異なる場合にはIFが改訂・発行される。

    4.IFの利用にあたって

    IF策定の原点を踏まえ、MRへのインタビュー、自己調査のデータを加えてIFの

    内容を充実させ、IFの利用性を高めておく必要がある。

    MRへのインタビューで調査・補足する項目として、開発の経緯、製剤的特徴、薬理

    作用、臨床成績、非臨床試験等の項目が挙げられる。また、随時改訂される使用上の

    注意等に関する事項に関しては、当該医薬品の製薬企業の協力のもと、医療用医薬品

    添付文書、お知らせ文書、緊急安全性情報、Drug Safety Update(医薬品安全対策情

    報)等により薬剤師等自らが加筆、整備する。そのための参考として、表紙の下段に

    IF作成の基となった添付文書の作成又は改訂年月を記載している。なお適正使用や

    安全確保の点から記載されている「臨床成績」や「主な外国での発売状況」に関する

    項目等には承認外の用法・用量、効能・効果が記載されている場合があり、その取扱

    いには慎重を要する。

  • 目 次

    Ⅰ.概要に関する項目 ······················· 1

    1. 開発の経緯···························· 1

    2. 製品の特徴及び有用性 ·················· 1

    Ⅱ.名称に関する項目 ······················· 2

    1. 販売名································ 2

    2. 一般名································ 2

    3. 構造式又は示性式······················ 2

    4. 分子式及び分子量······················ 2

    5. 化学名(命名法) ························ 2

    6. 慣用名、別名、略号、記号番号 ·········· 2

    7. CAS登録番号························ 3

    Ⅲ.有効成分に関する項目 ··················· 4

    1. 有効成分の規制区分···················· 4

    2. 物理化学的性質························ 4

    3. 有効成分の各種条件下における安定性 ···· 5

    4. 有効成分の確認試験法 ·················· 5

    5. 有効成分の定量法······················ 5

    Ⅳ.製剤に関する項目 ······················· 6

    1. 剤形·································· 6

    2. 製剤の組成···························· 6

    3. 製剤の各種条件下における安定性 ········ 7

    4. 他剤との配合変化(物理化学的変化) ······ 7

    5. 混入する可能性のある夾雑物 ············ 7

    6. 製剤中の有効成分の確認試験法 ·········· 7

    7. 製剤中の有効成分の定量法 ·············· 7

    8. 容器の材質···························· 8

    Ⅴ.治療に関する項目 ······················· 9

    1. 効能又は効果·························· 9

    2. 用法及び用量·························· 9

    3. 臨床成績······························ 9

    Ⅵ.薬効薬理に関する項目 ·················· 11

    1. 薬理学的に関連ある化合物又は化合物群 · 11

    2. 薬理作用····························· 11

    Ⅶ.薬物動態に関する項目 ·················· 12

    1. 血中濃度の推移・測定法 ··············· 12

    2. 薬物速度論的パラメータ ··············· 12

    3. 吸収································· 12

    4. 分布································· 13

    5. 代謝································· 13

    6. 排泄 ································· 14

    7. 透析等による除去率 ··················· 14

    Ⅷ.安全性(使用上の注意等)に関する項目·····15

    1. 警告内容とその理由 ··················· 15

    2. 禁忌内容とその理由 ··················· 15

    3. 効能・効果に関連する使用上の注意と

    その理由 ····························· 15

    4. 用法・用量に関連する使用上の注意

    その理由 ····························· 15

    5. 慎重投与内容とその理由 ··············· 15

    6. 重要な基本的注意とその理由及び

    処置方法 ····························· 16

    7. 相互作用 ····························· 16

    8. 副作用 ······························· 16

    9. 高齢者への投与 ······················· 17

    10. 妊婦、産婦、授乳婦等への投与 ········· 17

    11. 小児等への投与 ······················· 17

    12. 臨床検査結果に及ぼす影響 ············· 18

    13. 過量投与 ····························· 18

    14. 適用上及び薬剤交付時の注意

    (患者等に留意すべき必須事項等) ······· 18

    15. その他の注意 ························· 18

    16. その他 ······························· 18

    Ⅸ.非臨床試験に関する項目·················19

    1. 一般薬理 ····························· 19

    2. 毒性 ································· 19

    Ⅹ.取扱い上の注意等に関する項目···········20

    1. 有効期間又は使用期限 ················· 20

    2. 貯法・保存条件 ······················· 20

    3. 薬剤取扱い上の注意点 ················· 20

    4. 承認条件 ····························· 20

    5. 包装 ································· 20

    6. 同一成分・同効薬 ····················· 21

    7. 国際誕生年月日 ······················· 21

    8. 製造・輸入承認年月日及び承認番号 ····· 21

    9. 薬価基準収載年月日 ··················· 21

    10. 効能・効果追加、用法・用量変更追加等の

    年月日及びその内容 ··················· 21

    11. 再審査結果、再評価結果公表年月日及び

    その内容 ····························· 21

    12. 再審査期間 ··························· 21

    13. 長期投与の可否 ······················· 21

  • 14. 厚生労働省薬価基準収載医薬品コード ··· 22

    15. 保険給付上の注意····················· 22

    ⅩⅠ .文献 ·································· 23

    1. 引用文献····························· 23

    2. その他の参考文献····················· 23

    ⅩⅡ .参考資料 ······························ 24

    主な外国での発売状況····················· 24

    ⅩⅢ .備考·································· 25

    その他の関連資料 ························· 25

  • - 1 -

    1. 開発の経緯

    近年、食生活の欧米化にともない、わが国においても大腸ポリープ、大腸がんをはじめとした

    下部消化管疾患の発生が増加傾向にある。

    しかし、下部消化管の検診では前処置の煩雑さや検査時間、費用などの点から便潜血反応や直

    腸指診がまだその主体をなしており、大腸全体の検診は胃などの上部消化管検診に比べその実

    態は立ち遅れていた。

    そのため胃集団検診における胃レントゲン検査のように、能率と時間、経済的あるいは診断能

    などを配慮した大腸検査法の導入が必要となった。

    テイコクメディックス株式会社(旧 太田製薬株式会社)では、注腸二重造影の簡便化を図るた

    め、注腸造影専用の硫酸バリウムX線造影剤をディスポーザブル注腸容器に充てんした硫酸バ

    リウム 60 W/V%のバリエネマ・バリエネマ 300 を開発した。

    このX線造影剤は、大腸粘膜に対して優れた付着性と、良好な流動性を兼ね備えた製剤設計が

    されている為、正確な診断をするために必要とされる画像を得ることができる。

    また、検査前後の手間が軽減されることにより、外来や人間ドック、集団検診における大腸検

    査処理能力の向上にも対応可能な製剤である。

    2. 製品の特徴及び有用性

    (1) 流動性が高く、均一な付着性をもった注腸専用の 60W/V%日局硫酸バリウム造影剤が充てんされ

    ている為、良好(鮮明)な画像が得られる。

    (2) 簡便な操作で精密な全大腸の注腸二重造影が可能である。

    (3) ディスポーザブル注腸容器の為、衛生的であり、再使用による感染のおそれがない。

    (4) 造影剤の調合や注入器具の準備・点検、さらに検査後の洗浄・消毒が不要であり、検査処理能

    力を向上できる。

    Ⅰ. 概要に関する項目

  • - 2 -

    1. 販売名

    (1) 和名 バリエネマ®

    バリエネマ®300

    (2) 洋名 BARI-ENEMA®

    BARI-ENEMA®300

    (3) 名称の由来 Barium‐Enema(バリウム浣腸)に由来する。

    2. 一般名

    (1) 和名(命名法) 硫酸バリウム(JAN)

    (2) 洋名(命名法) Barium Sulfate(JAN)

    3. 構造式又は示性式

    BaSO4

    4. 分子式及び分子量

    分 子 式:BaSO4

    分 子 量:233.39

    5. 化学名(命名法)

    化 学 名:Barium Sulfate (IUPAC)

    6. 慣用名、別名、略号、記号番号

    バ リ エ ネ マ:S C G(治験名)

    バリエネマ 300:SCG300(治験名)

    Ⅱ. 名称に関する項目

  • - 3 -

    7. CAS登録番号

    7727-43-7

    Ⅱ. 名称に関する項目

  • - 4 -

    1. 有効成分の規制区分

    普通薬

    2. 物理化学的性質

    (1) 外観・性状 白色の粉末で、におい及び味はない。

    (2) 溶解性

    ※ 18℃で水に対する溶解度は水 100mL に対し 0.22mg、100℃で 0.4mg である。

    酸、アルカリにもほとんど溶けないが、塩酸と煮沸すると一部溶解する。また濃硫酸には

    熱時酸性塩 Ba(HSO4)2を生じて溶けるが、水を加えると再び硫酸バリウムとして沈殿する。

    (3) 吸湿性 該当資料なし

    (4) 融点(分解点)、沸点、凝固点 融点:約 1600℃

    (5) 酸塩基解離定数 該当資料なし

    (6) 分配係数 該当資料なし

    (7) その他の主な示性値 該当資料なし

    Ⅲ. 有効成分に関する項目

    溶 媒 溶 解 性

    エタノール(95)

    ジエチルエーテル

    塩酸

    硝酸

    水酸化ナトリウム試液

    ほとんど溶けない

    ほとんど溶けない

    ほとんど溶けない

    溶けない

    溶けない

    溶けない

  • - 5 -

    3. 有効成分の各種条件下における安定性

    該当資料なし

    4. 有効成分の確認試験法

    日局「硫酸バリウムの確認試験」による。

    5. 有効成分の定量法

    該当資料なし

    Ⅲ. 有効成分に関する項目

  • - 6 -

    1. 剤形

    (1) 投与経路 注腸

    (2) 剤形の区別、規格及び性状 1) 区別:バリエネマ、バリエネマ 300 は、ディスポーザブル注腸容器に 60W/V%日局硫酸バリウ

    ム水性懸濁液を各々200mL、300mL 充てんした注腸X線造影剤である。

    2) 性状:振り混ぜるとき白色の懸濁液で、においはない。

    3) 形状:

    (3) 製剤の物性 pH:約 5

    比重:d2020 1.441~1.500

    (4) 識別コード 特になし

    (5) 無菌の有無 該当資料なし

    2. 製剤の組成

    (1) 有効成分(活性成分)の含量 バ リ エ ネ マ:1容器(200mL)中、日局硫酸バリウム 120g を含有する。

    バリエネマ 300:1容器(300mL)中、日局硫酸バリウム 180g を含有する。

    (2) 添加物 アラビアゴム末、カルメロースナトリウム、ポリリン酸ナトリウム、安息香酸、パラオキシ安

    息香酸エチル、パラオキシ安息香酸ブチル、プロピレングリコール、シリコーン樹脂、ソルビ

    タン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、トラガント末

    Ⅳ. 製剤に関する項目

    品 名 外形(模式図)

    (全長 cm)

    バリエネマ

    バリエネマ 300

  • - 7 -

    3. 製剤の各種条件下における安定性 1)

    40℃、75%RH の条件下で 6 カ月間、室温で 36 カ月間保存して試験を実施した結果、いずれの試

    験項目においても変化は認められず、すべての規格に適合していた。

    試験項目:含量、性状、確認試験、比重、沈降試験、菌数限度試験

    ※ ポリエチレン製の容器(チューブはポリ塩化ビニル製)に充てんしたものをポリエチレン製

    の袋に入れ、更に紙箱に入れたもの

    4. 他剤との配合変化(物理化学的変化)

    該当資料なし

    5. 混入する可能性のある夾雑物

    該当資料なし

    6. 製剤中の有効成分の確認試験法

    本品をよく振り混ぜた後、その 5mL を取り、水浴上で蒸発乾固した後強熱灰化して得た残留物

    につき、日局「硫酸バリウムの確認試験」を準用する。

    7. 製剤中の有効成分の定量法

    本品をよく振り混ぜた後その 5mL を先端メスピペットを用いて量り内壁の付着物を少量の温湯

    で洗い込み試料とする。水浴上で水分を留去した後強熱灰化し、冷後、硝酸 3mL 及び水 15mL を

    加え、かき混ぜながら水浴中で 10分間加温する。

    定量ろ紙を用いてろ過し、残留物は水 10mL ずつで 3 回水洗した後、重量既知のるつぼにろ紙と

    ともに入れ、強熱灰化し、恒量とした後残留物の重量を精密に量り、硫酸バリウムの量とする。

    試料中の硫酸バリウム(BaSO4)の含量(%)

    =残留物の重量(g)×100/3

    Ⅳ. 製剤に関する項目

    保存条件 保存期間 保存状態 結 果

    40℃、75%RH 6 カ月 最終包装形態※ 変化なし

    室 温 36 カ月 最終包装形態※ 変化なし

  • - 8 -

    8. 容器の材質

    材 質

    名 称 バリエネマ バリエネマ 300

    キャップ ポリエチレン

    ノズル ポリエチレン

    チューブ ポリ塩化ビニル

    前ストッパー ポリエチレン

    逆流防止弁 ブタジエンゴム 無し

    容器本体 ポリエチレン

    後ストッパー ポリエチレン

    Ⅳ. 製剤に関する項目

  • - 9 -

    1. 効能又は効果

    消化管(大腸)撮影

    2. 用法及び用量

    (1) 用法・用量 通常、1 個を直腸内に注入する。

    (2) 用法・用量に関連する使用上の注意 該当しない

    3. 臨床成績

    (1) 臨床効果 (判定委員会判定) 20 施設 220 例について実施されたバリエネマの臨床試験の概要は次のとおりである。2)

    (診断的有用性)

    (総合判定)

    5 施設 100 例について実施されたバリエネマ 300 の臨床試験の概要は次のとおりである。3)

    (診断的有用性)

    有用以上 やや有用以上

    主 治 医 判 定 89/99 (90%) 99/99 (100%)

    判定委員会判定 98/99 (99%) 99/99 (100%)

    (総合判定)

    Ⅴ. 治療に関する項目

    主治医判定 有用以上 やや有用以上

    前 処 置 群 151/194 (78%) 178/194 (92%)

    非前処置群 18/26 (69%) 24/26 (92%)

    判定委員会判定 有用以上 やや有用以上

    前 処 置 群 165/194 (85%) 192/194 (99%)

    非前処置群 9/26 (34%) 18/26 (69%)

    有用以上 やや有用以上

    主 治 医 判 定 166/220 (75%) 202/220 (91%)

    判定委員会判定 173/220 (79%) 209/220 (95%)

    有用以上 やや有用以上

    主 治 医 判 定 89/99 (90%) 99/99 (100%)

    判定委員会判定 98/99 (99%) 99/99 (100%)

  • - 10 -

    (2) 臨床薬理試験:忍容性試験 該当資料なし

    (3) 探索的試験:用量反応探索試験 該当資料なし

    (4) 検証的試験 1) 無作為化平行用量反応試験

    該当資料なし

    2) 比較試験 該当資料なし

    3) 安全性試験 該当資料なし

    4) 患者・病態別試験 該当資料なし

    (5) 治療的使用 1) 使用成績調査・特別調査・市販後臨床試験

    該当資料なし

    2) 承認条件として実施予定の内容又は実施した試験の概要 該当資料なし

    Ⅴ. 治療に関する項目

  • - 11 -

    1. 薬理学的に関連ある化合物又は化合物群

    該当資料なし

    2. 薬理作用

    (1) 作用部位・作用機序 硫酸バリウムは生理活性を示さない。

    X線遮断(吸収)効果がある。

    (2) 薬効を裏付ける試験成績 該当資料なし

    Ⅵ. 薬効薬理に関する項目

  • - 12 -

    1. 血中濃度の推移・測定法

    (1) 治療上有効な血中濃度 該当資料なし

    (2) 最高血中濃度到達時間 該当資料なし

    (3) 通常用量での血中濃度 該当資料なし

    (4) 中毒症状を発現する血中濃度 該当資料なし

    2. 薬物速度論的パラメータ

    (1) 吸収速度定数 該当資料なし

    (2) バイオアベイラビリティ 該当資料なし

    (3) 消失速度定数 該当資料なし

    (4) クリアランス 該当資料なし

    (5) 分布容積 該当資料なし

    (6) 血漿蛋白結合率 該当資料なし

    3. 吸 収

    該当資料なし

    Ⅶ. 薬物動態に関する項目

  • - 13 -

    4. 分 布

    (1) 血液-脳関門通過性 該当資料なし

    (2) 胎児への移行性 該当資料なし

    (3) 乳汁中への移行性 該当資料なし

    (4) 髄液への移行性 該当資料なし

    (5) その他の組織への移行性 該当資料なし

    5. 代 謝

    (1) 代謝部位及び代謝経路 該当資料なし

    (2) 代謝に関与する酵素(CYP450 等)の分子種 該当資料なし

    (3) 初回通過効果の有無及びその割合 該当資料なし

    (4) 代謝物の活性の有無及び比率 該当資料なし

    (5) 活性代謝物の速度論的パラメータ 該当資料なし

    Ⅶ. 薬物動態に関する項目

  • - 14 -

    6. 排 泄

    (1) 排泄部位 該当資料なし

    (2) 排泄率 該当資料なし

    (3) 排泄速度 該当資料なし

    7. 透析等による除去率

    (1) 腹膜透析 該当資料なし

    (2) 血液透析 該当資料なし

    (3) 直接血液灌流 該当資料なし

    Ⅶ. 薬物動態に関する項目

  • - 15 -

    1. 警告内容とその理由

    該当しない

    2. 禁忌内容とその理由

    3. 効能・効果に関連する使用上の注意とその理由

    該当しない

    4. 用法・用量に関連する使用上の注意とその理由

    該当しない

    5. 慎重投与内容とその理由

    慎重投与(次の患者には慎重に投与すること)

    (1) 消化管の瘻孔又はその疑いのある患者[穿孔を生じ、消化管外に漏れるおそれがある。]

    (2) 穿孔を生ずるおそれのある患者(胃・十二指腸潰瘍、虫垂炎、憩室炎、潰瘍性大腸炎、腸重

    積症、腫瘍、寄生虫感染、生体組織検査後間もない患者等)

    (3) 消化管の狭窄又はその疑いのある患者[腸閉塞、穿孔等を生ずるおそれがある。]

    (4) 腸管憩室のある患者

    Ⅷ. 安全性(使用上の注意等)に関する項目

    【禁忌(次の患者には投与しないこと)】

    (1) 消化管の穿孔又はその疑いのある患者[消化管外(腹腔内等)に漏れることにより、バリ

    ウム腹膜炎などの重篤な症状を引き起こすおそれがある。]

    (2) 消化管に急性出血のある患者[出血部位に穿孔を生ずるおそれがある。また、粘膜損傷部

    等より硫酸バリウムが血管内に侵入するおそれがある。]

    (3) 消化管の閉塞又はその疑いのある患者

    (4) 全身衰弱の強い患者

    (5) 硫酸バリウム製剤に対し、過敏症の既往歴のある患者

  • - 16 -

    6. 重要な基本的注意とその理由及び処置方法

    7. 相互作用

    (1) 併用禁忌とその理由 該当しない

    (2) 併用注意とその理由 該当しない

    8. 副作用

    (1) 副作用の概要 本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。

    1) 重大な副作用と初期症状(頻度不明) 1)ショック、アナフィラキシー様症状:ショック、アナフィラキシー様症状があらわれ

    ることがあるので、観察を十分に行い、顔面蒼白、四肢冷感、血圧低下、チアノーゼ、

    意識消失、潮紅、蕁麻疹、顔面浮腫、喉頭浮腫、呼吸困難等があらわれた場合には、

    適切な処置を行うこと。

    2)消化管穿孔、腸閉塞、腹膜炎:消化管穿孔、腸閉塞、腹膜炎を起こすことがあるので、

    観察を十分に行い、検査後、腹痛等の異常が認められた場合には、腹部の診察や画像

    検査(単純 X 線、超音波、CT等)を実施し、適切な処置を行うこと。

    (1) 他の医薬品に対し過敏症の既往歴のある患者、喘息、アトピー性皮膚炎等過敏症反応を起こ

    しやすい体質を有する患者では、ショック、アナフィラキシー様症状があらわれるおそれが

    あるので、投与に際しては問診を行い、観察を十分に行うこと。

    (2) 消化管内に硫酸バリウムが停留することにより、まれに消化管穿孔、腸閉塞、バリウム虫垂

    炎等を引き起こすことが報告されており、特に高齢者においては、より重篤な転帰をたどる

    ことがあるので、次の点に留意すること。

    1)患者の日常の排便状況に応じた下剤投与を行うこと。

    2)迅速に硫酸バリウムを排出する必要があるため、十分な水分の摂取を患者に指導するこ

    と。

    3)患者に排便状況を確認させ、持続する排便困難、腹痛等の消化器症状があらわれた場合に

    は、直ちに医療機関を受診するよう指導すること。

    4)腹痛等の消化器症状があらわれた場合には、腹部の診察や画像検査(単純 X 線、超音波、

    CT 等)を実施し、適切な処置を行うこと。

    (3) 心臓に基礎疾患を有する患者、高齢者では、不整脈・心電図異常があらわれることが報告さ

    れているので、観察に留意すること。

    Ⅷ. 安全性(使用上の注意等)に関する項目

  • - 17 -

    2) その他の副作用

    以下のような副作用があらわれた場合には、症状に応じて適切な処置を行うこと。

    頻 度 不 明

    消化器 排便困難、便秘、一過性の下痢・腹痛、肛門部痛・出血、悪心、

    嘔吐

    過敏症 発疹、瘙痒感、蕁麻疹

    (2) 項目別副作用発現頻度及び臨床検査値異常一覧 該当資料なし

    (3) 基礎疾患、合併症、重症度及び手術の有無等背景別の副作用発現頻度 該当資料なし

    (4) 薬物アレルギーに対する注意及び試験法 1)硫酸バリウム製剤に対し、過敏症の既往歴のある患者には投与しないこと

    2)他の医薬品に対し過敏症の既往歴のある患者、喘息、アトピー性皮膚炎等過敏症反応を起こ

    しやすい体質を有する患者では、ショック、アナフィラキシー様症状があらわれるおそれが

    あるので、投与に際しては問診を行い、観察を十分に行うこと。

    9. 高齢者への投与

    高齢者では消化管運動機能が低下していることが多く、硫酸バリウムの停留により、消化管穿

    孔が起こりやすく、また、起こした場合には、より重篤な転帰をたどることがあるので、検査

    後の硫酸バリウムの排泄については十分に留意すること。

    10. 妊婦、産婦、授乳婦等への投与

    妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。また、本剤投与の際にはX線照射を伴うので、

    妊婦又は妊娠している可能性のある患者には、診断上の有益性が危険性を上回ると判断された

    場合にのみ投与すること。

    11. 小児等への投与

    新生児、低出生体重児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない(使用経験が少

    ない)。また、本剤投与の際にはX線照射を伴うので、小児等には、診断上の有益性が危険性を

    上回ると判断された場合にのみ投与すること。

    Ⅷ. 安全性(使用上の注意等)に関する項目

  • - 18 -

    12. 臨床検査結果に及ぼす影響

    該当資料なし

    13. 過量投与

    該当資料なし

    14. 適用上及び薬剤交付時の注意(患者等に留意すべき必須事項等)

    適用上の注意

    (1) 投与前の処置

    1) レクタルチューブを肛門に挿入する際には、あらかじめ直腸の触診を行い、慎重に挿入す

    ること。

    2) レクタルチューブには、あらかじめ潤滑剤(ワセリン、オリーブ油等)をぬり、慎重に挿

    入すること。

    (2) 投与後の処置

    1) 注腸造影中の体位変換は腸壁を傷つけないように慎重に行うこと。

    2) 排便困難や便秘を防ぐため検査後、水分の摂取・下剤投与等の処置をすること。

    15. その他の注意

    硫酸バリウム製剤が消化管損傷部等を介して組織内(腹腔、腸管等)に停留した場合、肉芽腫を

    形成することがあるとの報告がある。

    16. その他

    Ⅷ. 安全性(使用上の注意等)に関する項目 Ⅷ. 安全性(使用上の注意等)に関する項目

  • - 19 -

    1. 一般薬理

    該当資料なし

    2. 毒 性

    (1) 単回投与毒性試験

    該当資料なし

    (2) 反復投与毒性試験 該当資料なし

    (3) 生殖発生毒性試験 該当資料なし

    (4) その他の特殊毒性 該当資料なし

    Ⅸ. 非臨床試験に関する項目

  • - 20 -

    1. 有効期間又は使用期限

    使用期限:3 年(外箱に表示)

    2. 貯法・保存条件

    室温保存、禁凍結

    3. 薬剤取扱い上の注意点

    (1)注意-医師等の処方せんにより使用すること

    (2)「Ⅷ.安全性に関する項目 14.適用上及び薬剤交付時の注意」の項参照

    (3)使用上の留意点

    (1)本剤中の硫酸バリウムは、比重が大きいため沈殿凝固しやすいので、本剤使用前の再分散処理

    が不十分な場合、注入途中に硫酸バリウム凝塊によるつまりを起こすことがある。

    本剤使用前には、袋ごと温湯で加温(体温程度)し、よく振って(上下の振とう幅 30~40cm

    で 30~40 回、15 秒程度)再分散していることを確認してから使用すること。

    再分散が不十分な場合、良好な画像が得られず、適切な注腸X線検査が実施できないことがあ

    る。

    参考:

    1)本剤使用前の再分散処理をしやすくするため、ときどき箱ごと天地を逆にして保管する。

    2)硫酸バリウムが沈殿凝固して容器内壁に付着している場合は、その部分を外から指で押し、

    容器内壁より硫酸バリウム凝塊を剥離させた後に振とうすると再分散しやすくなる。

    (2)長期保存品又は冬期の使用時は、硫酸バリウムが沈殿凝固している可能性が高いため、通常よ

    りも加温及び振とうを十分に行うこと。

    4. 承認条件

    該当しない

    5. 包 装

    バ リ エ ネ マ:200mL×5、200mL×10

    バリエネマ 300:300mL×5、300mL×10

    Ⅹ. 取扱い上の注意等に関する項目

  • - 21 -

    6. 同一成分・同効薬

    (1) 同一成分薬:バリエネマ LC、バリエネマ HD75%(テイコクメディックス)

    バロジェクトゾル 100(丸石:大阪‐堀井)

    バロスパースエニマセット(堀井)

    エネマスター注腸散(伏見)

    (2) 同 効 薬:特になし

    7. 国際誕生年月日

    不明

    8. 製造・輸入承認年月日及び承認番号

    製造承認年月日 承認番号

    バリエネマ 1985 年 6 月 5 日 (60AM)657

    バリエネマ 300 1989 年 12 月 20 日 (01AM)0843

    9. 薬価基準収載年月日

    バ リ エ ネ マ:1987 年 10 月 1 日

    バリエネマ 300:1990 年 7 月 13 日

    10. 効能・効果追加、用法・用量変更追加等の年月日及びその内容

    該当しない

    11. 再審査結果、再評価結果公表年月日及びその内容

    該当しない

    12. 再審査期間

    該当しない

    13. 長期投与の可否

    厚生労働省告示第 99 号「投与期間に上限が設けられている医薬品」(平成 14 年 3 月 18 日付)に

    該当しない。

    Ⅹ. 取扱い上の注意等に関する項目

  • - 22 -

    14. 厚生労働省薬価基準収載医薬品コード

    バ リ エ ネ マ: 7212701K2026

    バリエネマ 300: 7212701K3022

    15. 保険給付上の注意

    特になし

    Ⅹ. 取扱い上の注意等に関する項目

  • - 23 -

    1. 引用文献

    1) テイコクメディックス㈱社内資料

    2) 名 尾 良 憲 他:臨床成人病 13(8)203(1983)

    3) 隣 谷 義 人 他:Therapeutic Research 10(1)363(1989)

    2 . その他の参考文献

    1) 日 本 公 定 書 協 会 編:第 14 改正日本薬局方解説書 C3130~C3133 広川書店(2001)

    2) 化学大辞典編集委員会編:化学大辞典 727 共立出版(1960)

    3) テイコクメディックス㈱社内資料

    4) 浅 川 義 次 他:日本医学放射線学会誌 26(6)716(1966)

    5) J o s e p h R. et a l:Diagnostic Agents Drills Pharmacology in Medicine

    4th edition,p184

    6) L. Mey le r e t a l:Side effects of Drugs,7th,p654(1971)

    7) 舘 野 之 男:放射線医学史 130 岩波書店(1973)

    8) 樋 上 駿 他:日本大腸肛門学会誌 29(5)441(1976)

    9) 勝 健 一:薬理と治療 12(3)481(1984)

    10) 小 林 世 美:治療 66(3)49(1984)

    11) 男 全 正 三 他:基礎と臨床 18(8)605(1984)

    12) 平 塚 秀 雄:薬理と治療 13(1)29(1985)

    13) 男 全 正 三 他:基礎と臨床 19(7)3261~3271(1985)

    14) 寺 門 康 雄 他:Therapeutic Research 6(1)52(1987)

    15) 和 田 幸 人 他:Therapeutic Research 6(1)44(1987)

    16) 山 口 和 弘 他:Therapeutic Research 8(1)41(1988)

    17) 山 崎 富 雄 他:Therapeutic Research 10(1)345(1989)

    18) 山 口 和 弘 他:Therapeutic Research 10(1)350(1989)

    19) 奈 須 俊 史 他:Therapeutic Research 11(2)163(1990)

    20) 山 村 誠 他:新薬と臨床 40(9)216(1991)

    21) 丸 山 雅 一 他:基礎と臨床 25(10)400(1991)

    ⅩⅠ. 文 献

  • - 24 -

    主な外国での発売状況

    該当しない

    ⅩⅡ . 参考資料

  • - 25 -

    その他の関連資料

    該当資料なし

    ⅩⅢ . 備 考