デジタルアーキテクチャ・デザインセンター ......2020/07/03  · digital...

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デジタルアーキテクチャ・デザインセンター インキュベーションラボについて 2020年7月 ※デジタルアーキテクチャ・デザインセンターを以下、DADCという 1

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Page 1: デジタルアーキテクチャ・デザインセンター ......2020/07/03  · Digital Architecture Design Center: DADC 産業界の方々にとっての主な使い方: ・課題を持ち込める機関

デジタルアーキテクチャ・デザインセンターインキュベーションラボについて

2020年7月

※デジタルアーキテクチャ・デザインセンターを以下、DADCという1

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デジタルアーキテクチャ・デザインセンターの機能

海外の機関米NIST,IIC / 独PI4.0 /印iSPIRT, MOSIPなど

海外のアーキテクト

政府

民間企業が設計したアーキテクチャのレビュー・標準化支援

デジタルアーキテクチャ・デザインセンター

設計 調査・検証

重要分野のアーキテクチャ設計依頼

日本の産業におけるアーキテクチャ設計力の強化

設計プロセスをオープン化

3 アーキテクチャ人材の育成・循環

国際連携

Digital Architecture Design Center: DADC

産業界の方々にとっての主な使い方:

・課題を持ち込める機関 (②:「インキュベーションラボ」として夏頃に公募予定)・人材を育成できる組織 (⑤:産業アーキテクチャの設計を主導できる人材の実践教育)

中立性・透明性ある議論の“ハブ”として、国内外の関連機関と円滑に連携

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▍産業アーキテクチャについてのよくあるご質問(出典URL:https://www.ipa.go.jp/dadc/architecture/index.html)

Q.「産業アーキテクチャ」とは、一言でいうと何なのか?

A.異なる事業者間・社会全体でのビッグデータやシステムの連携を可能にする、全体の設計図のこと。

Q.それは具体的にどんな形をとるものなのか?

A.分野や業界を横断的に連携される大規模なシステムの基本的なコンセプトや特性を「"構成要素"と"要素間の関係性"」や「設計や進化の原則」として表現したもの、と考えてもらうとよい。つまり「何を実現すればシステム全体の目的を果たすことが出来るのか」をまず考え(例:何を実現すれば「住みやすい街を作る」という目的は達成されるのか)、「システム全体でどう目的を実現するか」というシステムの特性を方向付ける基本的な構想、すなわち「実現の方向性」(例:「住みやすい街=自由に、かつ安全に移動できる街」を「車とそれ以外の移動路を分ける」という方向性で実現する)を決める。そしてその「実現の方向性」を、目的を達成するための「システムと外界との関係」「システムを構成する要素」「構成要素間の関係」により定義し、細部を表現したものがアーキテクチャ設計のアウトプットとなる。

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(参考)アーキテクチャとは

アーキテクチャとは、 その環境下におかれたシステムの基本的なコンセプトや特性であり、要素と要素間の関係性に具現化され、その設計や進化の原則となるもの。 (出典 IS0/IEC/IEEE42010:2011)

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▍Society5.0の実現に向けた課題への取組方の比較

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(参考)DADCとの連携により実現すること

DADCと連携することで、ひとつの組織のみでは実施ることが難しいSociety5.0実現に向けたアーキテクチャ設計を進めることが可能となる

Society5.0実現に向けた課題

一組織のみだと・・・DADCとの

連携によりできること

複雑な(社会)システム全体を意識したうえで、多様なステークホルダーとの連携が必要に

利害を含む調整はセンターが中立的に実施し、官民議論の場の設定による多視点からの議論が可能に

分野横断的、長期的な視点から多様な対象を表現する「面」を切り出したうえで、課題・テーマの設定が必要

産官学のコネクションを活用し、透明性を確保して事業成果を社会システム・規制の改革に繋げる

社会変化に応じ「具体と抽象」を行き来する課題への取組方、社会的な安全性・信頼性を確保することが重要に

課題設定~アーキ設計を多様な連携先とともに試行錯誤し、社会の変化に合わせた運用体制を構築する

抽象度の高い議論を行い、適切な分業体制を構築するために「見取り図」となるアーキテクチャというツールが必要に

センターがアーキテクチャ人材が集約された場となり、連携して適切な手法の設計や検証の実施が可能に

関係者の特定や関連規制の特定が難しい。特定できても調整に時間がかかる

既存の事業枠組みから抜け出すことが難しく、儲けが見込まれないと対応できないことも

技術実証に実施しても一部分の実現に留まり、継続的に社会の変化に 対応していくことは困難

アーキテクチャの専門家は日本に数少なく、連携が困難

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インキュベーションラボの取組と目指す成果

インキュベーションラボにおいて、アーキテクチャ設計を通じてSociety 5.0を具体的に実現していくための各種支援を実施することで、テーマ・案件の特徴に適した多様な組織・機関と連携による展開方法の検討・具体化が可能となる。

インキュベーションラボ

アーキテクチャ設計を通じて、Society 5.0を

具体的に実現していくための各種支援の実施

•全体目的の明確化と要素の構造化(案件のもたらす社会的な価値、必要とする技術、産業の領域の同定等)•規制当局含むステークホルダーの特定と関心の具体化•それらの関係性を整理・構築していくためのアクションプラン整理

民間等主体のニーズの掘り起こしを実施

多様な組織・機関との連携

ワーキンググループ設置によるアーキテクチャ設計の本格化

研究開発支援をメインとする事業・スキームへと転換

スタートアップ支援をメインとする事業・スキームへと転換

教育・啓発等の観点による事業へと転

政府・民間ファンドとの提携事業へと転

テーマ・案件の特徴に応じて適切な展開方法を検討

DADC中心

標準化戦略をメインとする事業・スキーム

へと転換

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▍支援内容

⚫目指すべきゴール、応募テーマのもたらす社会的な価値、必要とする技術、産業領域、ステークホルダーの整理・構造化

⚫ そのための対象分野の国内外の技術、ビジネス、規制等の検討状況の整理

⚫対象分野の関連企業、有識者、所管官庁等との議論の場の設定

⚫アーキテクチャ設計を先行的に推進する海外機関がある場合、その機関との議論の場の設定

⚫アーキテクチャ設計の試行

⚫継続的議論のためのアクションプラン・展開方法の具体化 /等

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インキュベーションラボにおけるDADCによる支援内容例

前述のインキュベーションラボの取組を推進するにあたり、応募者やその他のステークホルダーと連携しながら、DADCはアーキテクチャ設計の観点から各種の支援を実施する。

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実用化検証

ゲート1

ワーキンググループインキュベーションラボ

ゲート2 ゲート3

• アーキテクチャの策定に向けた準備(ゴール・目的の明確化と課題の構造化、規制当局含むステークホルダーの特定と関心の具体化、アーキテクチャ設計を実施するためのアクションプラン整理)

• アーキテクチャの策定(各ステークホルダーと共にアーキテクチャの策定と合意形成)

• 実用化検証のための準備

アーキ策定の流れ

<活動内容> <活動内容>

• アーキテクチャの実用化検証(標準化及びその実証検証と評価)

• 普及活動(アーキテクチャ、共通基盤の普及/メンテ/改善)

<活動内容>

アーキテクチャ策定から実用化検証・普及までの流れ

提案募集

活動主体

+ 所管省庁+ 提案者

+ 所管省庁+ 提案者+ 各ステークホルダー

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所管省庁 + コンソーシアム(団体)

インキュベーションラボでゴールや課題の明確化を行い、ワーキンググループでアーキテクチャを策定

10月 3月末6か月(目安)

3月末1年~2年(目安)

2020/8月(提案募集開始)

2年~4年(目安)

提案者

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インキュベーションラボ

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インキュベーションラボ後にワーキンググループ化する場合の実施事項・ステークホルダーとの連携(イメージ)

ラボにおいて案件の課題整理・ゴール明確化を行うことで、WGにおけるアーキテクチャ設計の本格的実施に向けた前提条件・体制等の整備に繋げる。

ワーキンググループ

所管官庁 分野有識者

案件提案応募企業

分野課題の抽出・整理

ゴール・目的の明確化

複数の関連官庁

ユーザ企業

ベンダー企業

アーキテクチャ設計

普及・メンテの仕組み

プログラムディレクター

アーキテクト

インキュベーションラボのステークホルダー図ワーキンググループのステークホルダー図

他分野の有識者

ラボの提供価値業界横断的な課題起点のビジネスへスケール化の機会

WGの提供価値多様な有識者・

アーキテクトを交えたアーキテクチャ設計

海外機関

個社視点から業界横断的な社会課題/ビジネスへの展開可能性を精査

多様なステークホルダーを巻き込んだ課題・ビジネスのスケール化に向けて実効的な場の設計

連携体制の構築

案件提案応募

案件提案応募多様なステークホ

ルダーとの連携の機会

実証の場・要素技術提供

協力依頼 協力依頼

参加 参加 連携(インターオペラビリティの確保等の機会)

調査

課題抽出・展開の議論

国内の検討状況共有

特定 特定課題整理・特定の議論

協力依頼・ヒアリング

知見共有 協力依頼・ヒアリング

知見共有

実用化検証

協力依頼

アウトプット

指名・権限付与アーキテクチャ

配置

協力依頼・ヒアリング

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1. 規制分野、政府公共調達分野、産業基盤分野、に関係するもの➢ 規制:最新のデジタル制御・管理システムを前提に新たな規制体系の確立や規制手法の高度化が求められている分野

➢ 政府・公共調達:無駄をなくし、より効率的なシステム構築が求められている分野

➢ 産業基盤:業種を横断して多様なプレイヤーが関与、全体の整理に国が関与すべき分野

2. Society5.0 の実現に寄与し、分野横断的かつ社会的課題に対するソリューションとしての展開が見込めるような、生活や産業の基盤に関する課題・テーマであること

3. ルール・規制の再設計や社会のガバナンスの再定義等も解決手段として想定されること

4. 市場の国際化が加速し、我が国産業の競争力の強化あるいは産業構造の再定義が必要とされている分野であること

5. 複数の規制当局や既存、新規の産業界のプレイヤー、コアとなるユーザー等ステークホルダー及びそれぞれの考え方の多様性が高く、アーキテクチャの設計により課題の解決が見込めるもの

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インキュベーションラボで募集するテーマの要件

インキュベーションラボ事業の案件は下記の基準で採択

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1. 該当する重要分野の明確化⚫ 「規制分野」「政府・公共調達分野」「産業基盤分野」の3つの重要分野から1つまたは

複数のテーマを選んで取り組むこと

2. ビジョン⚫ アーキテクチャ設計により目指す価値・実現する社会の姿

⚫ 想定する利用場面、利用者、ステークホルダー /等

3. 対象分野の現状・関連する内部・外部環境要因の把握⚫ 対象とする産業分野の動向、規制動向、技術動向、国際動向(過去の経緯、将来の

予測)

⚫ 現状の課題(市場内外の両面)、想定される原因、官民でこれまで試行された解決策とその限界 /等

4. アーキテクチャを通じた課題解決

⚫ アーキテクチャに注目した理由、アーキテクチャを用いて解決したい課題 /等

5. 今後のアクションプラン

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インキュベーションラボの提案書項目案

下記提案書項目に従い、必要事項を記入して、応募頂くことを想定(詳細は募集開始時にお知らせ)

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▍ラボの公示~ラボの終了までのスケジュール⚫ インキュベーションラボ活動は半年間を一区切りとし、WG採択審査を実施する。

• パターン1:インキュベーションラボ活動を半年間実施し、アーキテクチャ設計に向けたWGを設置した場合

• パターン2:インキュベーションラボ活動を半年間実施し、アーキテクチャ設計以外の別の展開策が適切であると判断された場合

• パターン3:2021年度のインキュベーションラボ案件の提案募集によりインキュベーションラボ活動を開始した場合(2020年度に非採択案件も再応募可能)

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インキュベーションラボの活動プロセスイメージ

9月

インキュベーションラボ

7月 ・・・ 3月 ・・・ 9月 ・・・

パターン3

パターン2

パターン1

3月

提案募集

★採択審査

★審査

提案募集 ★

WG活動ラボ活動

ラボ活動

2020年度 2021年度

インキュベーションラボの活動は半年を目安として実施する。

★採択審査 ラボ活動

★審査

別出口

WG:ワーキンググループ