general fast/tools 6shfl¿fdwlrqv · fast/toolsシステムの最大接続台数...

60
General Specifications << 目次 >> << 索引 >> ■ 概要 FAST/TOOLS は業界をリードする客先からの要求と当社の監視・制御に関する豊富な経験に基づいて開発された 40 年以上の実績を持つ SCADA(Supervisory Control And Data Acquisition)ソフトウェアパッケージです。 FAST/TOOLS には、Web ベースのヒューマンマシンインタフェース、OPC サーバ/クライアント、各種コントロー ラからのデータ収集、アラーム管理とヒストリカルデータ管理およびビジネス系システムとのインタフェースな どの機能があります。FAST/TOOLS は、冗長化システム構成、オンラインでのコンフィグレーション機能などに より、その可用性を高めており、データ統合および整合性を必要とするユーティリティ関連を含む多くの事業者 様のクリティカルなアプリケーションでお使いいただいております。FAST/TOOLS の特長として、小さなシステ ムから導入し、大規模システムまで、柔軟な拡張ができること、また特定のハードウェアに依存していないため、 一般的な OS、ネットワークプロトコル、ユーザインタフェース、ソフトウェア開発ツールを使用できることがあ げられます。 FAST/TOOLSは、以下の特徴を持つ制御システムで多く使われています。: • 地理的に広範囲に分散したシステム • PLC/RTU ベースの制御システム • 広域通信を必要とするシステム • 複数のサブシステムの統合監視システム 近年では、石油・ガスの井戸元、パイプラインの操作監視や風力発電監視など大規模分散アプリケーションに幅 広く適用されています。さらに、新設サイトと既設サイトが混在した複数サイトを結合するようなアプリケーショ ンに対しても、柔軟なソリューションを提供できます。 本社機構 RTU PLC FCS ENG HIS RGS SCS 他社製制御システム エキスパート エンジニアリング CDSS フィールド入力 オペレータ サードパーティ サポート F01.ai FAST/TOOLS FAST/TOOLS GS 50A01A10-01JA 2014.04.30 初版(YK) 2020.06.05 8 版(YK) GS 50A01A10-01JA

Upload: others

Post on 15-Jul-2020

0 views

Category:

Documents


0 download

TRANSCRIPT

Page 1: General FAST/TOOLS 6SHFL¿FDWLRQV · fast/toolsシステムの最大接続台数 fast/toolsシステムで使用される各コンポーネントの最大接続台数などについて以下の表に示します。

GeneralSpecifications

<< 目次 >> << 索引 >>

■ 概要FAST/TOOLS は業界をリードする客先からの要求と当社の監視・制御に関する豊富な経験に基づいて開発された40 年以上の実績を持つ SCADA(Supervisory Control And Data Acquisition)ソフトウェアパッケージです。FAST/TOOLS には、Web ベースのヒューマンマシンインタフェース、OPC サーバ/クライアント、各種コントローラからのデータ収集、アラーム管理とヒストリカルデータ管理およびビジネス系システムとのインタフェースなどの機能があります。FAST/TOOLS は、冗長化システム構成、オンラインでのコンフィグレーション機能などにより、その可用性を高めており、データ統合および整合性を必要とするユーティリティ関連を含む多くの事業者様のクリティカルなアプリケーションでお使いいただいております。FAST/TOOLS の特長として、小さなシステムから導入し、大規模システムまで、柔軟な拡張ができること、また特定のハードウェアに依存していないため、一般的な OS、ネットワークプロトコル、ユーザインタフェース、ソフトウェア開発ツールを使用できることがあげられます。

FAST/TOOLS は、以下の特徴を持つ制御システムで多く使われています。:• 地理的に広範囲に分散したシステム• PLC/RTU ベースの制御システム• 広域通信を必要とするシステム• 複数のサブシステムの統合監視システム

近年では、石油・ガスの井戸元、パイプラインの操作監視や風力発電監視など大規模分散アプリケーションに幅広く適用されています。さらに、新設サイトと既設サイトが混在した複数サイトを結合するようなアプリケーションに対しても、柔軟なソリューションを提供できます。

本社機構

RTU PLCFCS

ENGHISRGS

SCS 他社製制御システム

エキスパートエンジニアリング

CDSS

フィールド入力

オペレータサードパーティサポート

F01.ai

FAST/TOOLSFAST/TOOLS

GS 50A01A10-01JA2014.04.30 初版(YK)2020.06.05 8 版(YK)

GS50A01A10-01JA

Page 2: General FAST/TOOLS 6SHFL¿FDWLRQV · fast/toolsシステムの最大接続台数 fast/toolsシステムで使用される各コンポーネントの最大接続台数などについて以下の表に示します。

2<< 目次 >> << 索引 >>

All Rights Reserved. Copyright © 2014, Yokogawa Electric Corporation GS 50A01A10-01JA

FAST/TOOLS のユーザ環境はすべてのワークフロープロセスとビジネスロジックそしてデータベースリンクを技術面、人間工学面から検討を行ってデザインされています。Web ベースのユーザ環境でオープンなインタフェースを使用しており、新しいアプリケーションに対しても容易に拡張できます。Web ベースアプリケーションは外部プラットフォームのレガシーなデータにも簡単にアクセスできます。セキュリティの高いログイン機能と役割ベースの権限付与メカニズムにより情報は適切にユーザに提供されます。アプリケーションやプロセス情報を速やかに展開でき、サーバ上で集中的に簡単に保守ができます。クライアントアプリケーションは様々な Web ブラウザから実行でき、ユーザはアプリケーションを使うことができます。また、クライアント側でのライセンス管理は不要です。

このユーザ環境には次のような優れた特長があります。・ インターネット接続が可能ならあらゆる場所から情報へのアクセスが可能・ 情報はリアルタイム (重要情報の待ち時間無し)・ PC 上に比べて情報のセキュリティが高い・ 機能追加や拡張などのアップグレードは自動的に展開することができ、ソフトウェアやライセンスキーをイン

ストールする必要がない

今日 Web 技術はますます広く使われるようになり、特定のクライアントプログラムの代わりに Web ブラウザ環境がアプリケーションのユーザインタフェースになっています。

F13E.ai

図Web ベース表示

2020.01.31-00

Page 3: General FAST/TOOLS 6SHFL¿FDWLRQV · fast/toolsシステムの最大接続台数 fast/toolsシステムで使用される各コンポーネントの最大接続台数などについて以下の表に示します。

3<< 目次 >> << 索引 >>

All Rights Reserved. Copyright © 2014, Yokogawa Electric Corporation GS 50A01A10-01JA

FAST/TOOLS Web HMI(ヒューマンマシンインタフェース)は Web HMI サーバと Web HMI クライアントコンポーネントから構成されており、いずれも FAST/TOOLS サーバとは別に動作させることができます。また、スタンドアロンノードの FAST/TOOLS サーバ環境に一緒にインストールして動作させることもできます。Web HMI サーバを別のノードにインストールすると FAST/TOOLS サーバと Web HMI サーバ間で負荷分散が可能です。

F03.ai

HTTPS://

HTTPS://

HTTPS://

HTTPS://

スタンドアロン

分散型/Web-HMIサーバ・クライアント同居型

分散型/Web-HMIサーバ・クライアント分離型(1)

分散型/Web-HMIサーバ・クライアント分離型(2)

図システムソフトウェアの分散配置

24 時間連続運転のステーションでは Web HMI サーバとクライアントを上図の中央の構成のように同じマシンにインストールして保守することを推奨します。

2018.06.11-01

Page 4: General FAST/TOOLS 6SHFL¿FDWLRQV · fast/toolsシステムの最大接続台数 fast/toolsシステムで使用される各コンポーネントの最大接続台数などについて以下の表に示します。

4<< 目次 >> << 索引 >>

All Rights Reserved. Copyright © 2014, Yokogawa Electric Corporation GS 50A01A10-01JA

F04.ai

パブリッククラウド

プライベートクラウド

図クラウド構成サポート

F05.ai

仮想化

非仮想化

4サーバ

1サーバ

図仮想化インフラサポート

従来型のシステムソフトウェアの分散配置だけでなく、FAST/TOOLS ソフトウェアプラットフォームはクラウドコンピューティングや仮想化インフラもフルサポートしております。

2018.06.11-00

Page 5: General FAST/TOOLS 6SHFL¿FDWLRQV · fast/toolsシステムの最大接続台数 fast/toolsシステムで使用される各コンポーネントの最大接続台数などについて以下の表に示します。

5<< 目次 >> << 索引 >>

All Rights Reserved. Copyright © 2014, Yokogawa Electric Corporation GS 50A01A10-01JA

■ システム仕様

●FAST/TOOLS ソフトウェアモジュールFAST/TOOLS は通信データバスである BUS/FAST に接続された機能別のソフトウェアモジュール群により構成されています(下図を参照)。FAST/TOOLS の各モジュールはイベントベースで動作しており、そのイベントを BUS/FAST を介して対象のモジュールに伝えることで処理を実施します。この方式により、通常の操作中では CPU の負荷を非常に低く抑えることができます。

モジュール名 説明

BUS/FAST 基本的なネットワークサポートとセキュアな通信

DATABASE/FAST ISAM ベースのリアルタイムデータベースと分散データセットサービスをサポート

HISTORY/FAST ヒストリカルデータ管理

AUDIT/FAST オペレータログとオーディット

ITEM/FAST リアルタイムのアイテムデータ処理

EQUIPMENT/FAST 各デバイスとの入出力通信管理

ALARM/FAST アラームの管理

PROCESS/FAST スクリプトによるシーケンスと演算処理

REPORT/FAST レポートの作成

ACCESS/FAST ODBC インタフェース、OPC サーバとクライアントの機能

USER/FAST マンマシンインタフェース管理

INTEGRATION ユーティリティやアプリケーションソフトとのインテグレーションオプション

FAST/TOOL ではスタンドアロン構成と分散構成でのシステム構築が可能です。分散構成では、複数のサーバにモジュールを分散配置することが可能です。FAST/TOOLS システムの最小構成は、以下のモジュールを搭載したスタンドアロンシステムです。• BUS/FAST• ITEM/FAST• DATABASE/FAST• EQUIPMENT/FAST• ALARM/FAST• PROCESS/FAST• USER/FAST

これら以外のモジュールも追加してバスに接続することができ、FAST/TOOLS の機能を拡張することができます。

Configuration & Presentation USER/FAST

I/O Communication

EQUIPMENT/FAST

Alarm Management ALARM/FAST

Data Archiving

HISTORY/FAST Connectivity

ACCESS/FAST

Reporting REPORT/FAST

Operator Log AUDIT/FAST

Real - time Database

ITEM/FAST DATABASE/FAST

Networking BUS/FAST

3 rd party

Configuration & Presentation USER/FAST

I/O Communication

EQUIPMENT/FAST

Alarm Management ALARM/FAST

Data Archiving

HISTORY/FAST Connectivity

ACCESS/FAST

Reporting REPORT/FAST

Operator Log AUDIT/FAST

Pro

Real - time Database

ITEM/FAST DATABASE/FAST

Networking BUS/FAST

USER/FAST

USER/FAST

EQUIPMENT/FAST

ALARM/FAST

HISTORY/FAST OPC/ODBCとの接続

ACCESS/FAST

REPORT/FAST

AUDIT/FAST

PROCESS/FAST

ITEM/FAST DATABASE/FAST

BUS/FAST

F06.ai

マンマシンインタフェース管理

入出力ドライバー

アラーム管理

ヒストリアンスケジューラ

レポート作成

オペレータログ

シーケンスと演算

サードパーティ

リアルタイムデータベース

ネットワーク

アプリケーション

図FAST/TOOLS のモジュール構造

2018.06.11-01

Page 6: General FAST/TOOLS 6SHFL¿FDWLRQV · fast/toolsシステムの最大接続台数 fast/toolsシステムで使用される各コンポーネントの最大接続台数などについて以下の表に示します。

6<< 目次 >> << 索引 >>

All Rights Reserved. Copyright © 2014, Yokogawa Electric Corporation GS 50A01A10-01JA

●FAST/TOOLS の機能コンポーネントFAST/TOOLS には 4 つの機能コンポーネントがあります。各コンポーネントを分散配置することにより、さまざまなアプリケーション要件に対応することが可能です。

機能 説明

SCADA サーバ SCADA サーバはシステムのコアとなる処理ユニットで、制御オブジェクト(タグ)などのデータセットを管理します。分散構成の場合、接続されている機器からデータを収集します。

Web-HMI サーバ Web-HMI サーバは SCADA サーバが収集したデータを Web-HMI クライアントに提供します。

Web-HMI クライアントWeb-HMI クライアントは Web-HMI サーバを経由して、プロセスデータ、トレンドデータ、アラームデータやその他の操業データを表示します。Web-HMI クライアントは Web-HMI サーバと同じコンピュータ上、もしくは LAN/WAN 経由で接続している別のコンピュータ上で動作します。

FAST/TOOLS システムは少なくとも 1 台の SCADA サーバ、1 台の Web-HMI サーバおよび 1 台の Web-HMI クライアントが必要です。これらのコンポーネントを組み合わせることにより、スタンドアロン構成や分散構成のシステムを構築できます。各コンポーネントにインストールされている FAST/TOOLS ソフトウェアモジュールの対応を下表で示します。

モジュール名コンポーネント

SCADAサーバ Web-HMI サーバ Web-HMI クライアント(注)

BUS/FAST ○ ○

DATABASE/FAST ○ ○

HISTORY/FAST ○

AUDIT/FAST ○

ITEM/FAST ○

EQUIPMENT/FAST ○

ALARM/FAST ○

PROCESS/FAST ○

REPORT/FAST ○

ACCESS/FAST ○

USER/FAST ○

INTEGRATION ○ ○

注: Web-HMI クライアントでは標準的にサポートされている OS と Web ブラウザ(システム要件を参照ください)のみが必要です。サーバ上で Web-HMI を使用するために初回のみ通信の設定が必要です。

2020.01.31-00

Page 7: General FAST/TOOLS 6SHFL¿FDWLRQV · fast/toolsシステムの最大接続台数 fast/toolsシステムで使用される各コンポーネントの最大接続台数などについて以下の表に示します。

7<< 目次 >> << 索引 >>

All Rights Reserved. Copyright © 2014, Yokogawa Electric Corporation GS 50A01A10-01JA

●FAST/TOOLS システムの最大接続台数FAST/TOOLS システムで使用される各コンポーネントの最大接続台数などについて以下の表に示します。

機能 仕様 注釈

SCADA サーバ 制御 LAN ごとに最大 4,095 SCADA サーバ(*1) 4,095 サーバを超える場合はご相談ください。

Web-HMI サーバ SCADA サーバごとに最大 4,095Web-HMI サーバ(*1)

1 台の SCADA サーバにアクセスできる Web-HMI サーバの最大数。

Web-HMI クライアント Web-HMI サーバごとに 500 Web-HMI クライアント

1 台の Web-HMI サーバに同時に接続できるWeb-HMI クライアントの最大数。同一コンピュータ上の Web-HMI クライアントを含みます。

Web-HMI モバイルクライアント Web-HMI サーバごとに 500 Web-HMI モバイルクライアント

1 台の Web-HMI サーバに同時に接続できるWeb-HMI モバイルクライアントの最大数。

ドメイン ひとつのドメインに最大 4,095 ノード

ドメインは、1 台の SCADA サーバ、Web-HMIサーバおよび Web-HMI クライアントにより定義されます。SCADA サーバ、Web-HMI サーバのみがノードとしてカウントされます。

入出力デバイスとコントローラ SACDA サーバごとに最大 10,000 台

アイテムタグ ドメインごとに最大 1600 万タグ

*1: 1 つのドメイン内のノード(コンピュータステーション)の総数は 4,095 以下でなければなりません(Web-HMI クライアントはノードとしては数えません)。この数字に影響を及ぼす可能性のある物理的条件(ネットワークの帯域幅、ディスク速度および記憶容量)を常に考慮しなければなりません。

2020.01.31-00

Page 8: General FAST/TOOLS 6SHFL¿FDWLRQV · fast/toolsシステムの最大接続台数 fast/toolsシステムで使用される各コンポーネントの最大接続台数などについて以下の表に示します。

8<< 目次 >> << 索引 >>

All Rights Reserved. Copyright © 2014, Yokogawa Electric Corporation GS 50A01A10-01JA

■ システム構成とアーキテクチャFAST/TOOLS ではスタンドアロン構成と分散構成でのシステム構築が可能です。リモートにある SCADA サーバでデータを処理し、関連するデータのみを渡すことによって SCADA サーバの負荷を軽減できます。システムの可用性を高めるためサーバの冗長化構成、各ノード間の通信の冗長化構成を組むことが可能です。例えば、二重化、三重化のサーバ構成や、SCADA サーバとクライアント間で冗長化ネットワーク構成が可能です。FAST/TOOLS は、以下に示すようにスタンドアロン構成から大規模分散構成のアーキテクチャまで任意の組み合わせが可能です。

●スタンドアロン構成のコンセプト

F07.ai

SCADA サーバ

RTU/PLC

プリンター

RTU/PLC

「スタンドアロン」構成のコンセプトは、SCADA データの収集、監視制御、エンジニアリング環境とオペレータ環境を 1 台のコンピュータ上で実行することを基本としています。ライセンスに関しては、(アプリケーションに必要なアイテム数に合わせた)1 つの Windows ベースの SCADA サーバパッケージのみが必要になります。このアーキテクチャでの最小ライセンス要件は、以下のようになります。ただし、フィールド I/O 通信は標準ドライバパッケージのみで対応可能なことを条件としています。

アイテム 形名(最小ライセンス) 数量 製品サポート 数量

SCADA サーバ RVSVRN-S10- □ A またはUNSVRN-S10-SA 1 SVC01ACD168-RV-SA または

SVC01ACD168-UN-SA 1

□: S= シングルプラットフォーム、  R=PC 冗長化プラットフォーム

このタイプの構成は、オペレータの監視とエンジニアリングの機能を、1 台のサーバ/ HMI ステーションで実現し、比較的小規模なアプリケーションに使用されます。

2020.01.31-00

Page 9: General FAST/TOOLS 6SHFL¿FDWLRQV · fast/toolsシステムの最大接続台数 fast/toolsシステムで使用される各コンポーネントの最大接続台数などについて以下の表に示します。

9<< 目次 >> << 索引 >>

All Rights Reserved. Copyright © 2014, Yokogawa Electric Corporation GS 50A01A10-01JA

●リモートWeb-HMI サーバ / クライアント構成のコンセプト

F08.ai

WAN

プリンター

Web HMIサーバ/クライアント

Web HMIサーバ/クライアント

SCADA サーバ

RTU/PLC RTU/PLC

RTU/PLC

「リモート Web-HMI サーバ/クライアント」構成では、データ収集やアプリケーションの実行およびリアルタイムのデータベースを保持する SCADA サーバと、エンジニアリングと操作監視を行う Web-HMI サーバに分けることができます。これによりシステムの拡張性を向上することが可能です。ライセンスに関しては、上図の構成では(アプリケーションに必要なアイテム数に合わせた)1 つの Windows、Unix または Linux ベースの SCADA サーバパッケージと 2 つの Web-HMI サーバパッケージが必要になります。このアーキテクチャでの最小ライセンス要件は、以下のようになります。ただし、フィールド I/O 通信は標準ドライバパッケージのみで対応可能なことを条件としています。

アイテム 形名(最小ライセンス) 数量 製品サポート 数量

SCADA サーバ RVSVRN-S10- □ A またはUNSVRN-S10-SA 1 SVC01ACD168-RV-SA または

SVC01ACD168-UN-SA 1

Web-HMI サーバ/クライアント HMIWEB-S10- □ 01 2 SVC01ACD168-HMI-001 2

□: S= シングルプラットフォーム、  R=PC 冗長化プラットフォーム

中央に配置された SCADA サーバがその周囲に(長距離の場合もあります)ランダムに配置された多数の RTU/PLC からデータを収集するという比較的大きなアプリケーションにも適用できます。データの収集を行う SCADAサーバと操作監視,エンジニアリングを行う Web-HMI サーバ/クライアントを独立させることにより、パフォーマンス/拡張性を向上させます。複数の Web-HMI サーバ/クライアントを設置することにより、マンマシン系の信頼性を向上させます。(操作監視画面は Web-HMI サーバごとに存在します。)

2020.01.31-00

Page 10: General FAST/TOOLS 6SHFL¿FDWLRQV · fast/toolsシステムの最大接続台数 fast/toolsシステムで使用される各コンポーネントの最大接続台数などについて以下の表に示します。

10<< 目次 >> << 索引 >>

All Rights Reserved. Copyright © 2014, Yokogawa Electric Corporation GS 50A01A10-01JA

●リモートWeb-HMI クライアント構成のコンセプト

F10.ai

Web HMIクライアントWeb HMI

クライアント

Web HMIクライアント

Internet

WAN

Web HMIサーバ/クライアント

プリンター

SCADA サーバ

RTU/PLC

RTU/PLC RTU/PLC

「リモート Web-HMI クライアント」構成では、データの収集やアプリケーションの実行およびリアルタイムのデータベースを保持する SCADA サーバと、リモートの Web-HMI クライアントにサービスを提供する Web-HMI サーバおよび Web-HMI クライアントに分けることができます。Web-HMI クライアントは、LAN、WAN および VPN ネットワーク経由で、任意のロケーションのコンピュータデバイス上で動作します。ローカルなソフトウェアのインストールとライセンス登録は必要なく、標準でサポートされている Web ブラウザのみを必要とします。ライセンスに関しては、上図の構成では(アプリケーションに必要なアイテム数に合わせた)1 つの Windows または Linux ベースの SCADA サーバパッケージと、1 つの Web-HMI サーバパッケージ(4 クライアント同時接続ライセンス)が必要になります。このアーキテクチャでの最小ライセンス要件は、以下のようになります。ただし、フィールド I/O 通信は標準ドライバパッケージのみで対応可能なことを条件としています。

アイテム 形名(最小ライセンス) 数量 製品サポート 数量

SCADA サーバ RVSVRN-S10- □ A またはUNSVRN-S10-SA 1 SVC01ACD168-RV-SA または

SVC01ACD168-UN-SA 1

Web-HMI サーバ/クライアント HMIWEB-S10- □ 04 1 SVC01ACD168-HMI-004 2

□: S= シングルプラットフォーム、  R=PC 冗長化プラットフォーム

本構成は、リモート環境にいるユーザが SCADA 情報をリアルタイムに監視するようなアプリケーションに適用できます。Web-HMI サーバとクライアントを設置することにより、マンマシン系の拡張性を向上させます。Web-HMI クライアントには FAST/TOOLS のソフトウェアをインストールする必要はなく、自由に SCADA サーバと接続することができます。ただし、同時にアクセス可能なクライアントは Web-HMI サーバ/クライアントのライセンス数になります。

2020.01.31-00

Page 11: General FAST/TOOLS 6SHFL¿FDWLRQV · fast/toolsシステムの最大接続台数 fast/toolsシステムで使用される各コンポーネントの最大接続台数などについて以下の表に示します。

11<< 目次 >> << 索引 >>

All Rights Reserved. Copyright © 2014, Yokogawa Electric Corporation GS 50A01A10-01JA

●ホスト・ホスト接続

F11.ai

Web HMIクライアント

Web HMIクライアント

プリンター

SCADA システム A SCADA システム B

SCADA サーバ

Web HMIサーバ/クライアント

RTU/PLC

Web HMIクライアント

Web HMIクライアント

プリンター

SCADA サーバ

Web HMIサーバ/クライアント

RTU/PLC

ホスト・ホスト接続では、相互に独立して機能する複数の FAST/TOOLS SCADA サーバ間でリアルタイムデータを相互にやり取りすることができます。ホスト・ホスト接続は、中央に配置する SCADA サーバと分散配置された複数の SCADA サーバ間でデータ交換を必要としますが、メンテナンス性と操作性の観点から各 SCADA サーバの独立性を重視するようなアプリケーションに適用されます。

暗号化ホスト・ホスト通信FAST/TOOLS 内のデータやシステムの高度なセキュリティをサポートするために、Active Directory サービスとのネイティブな統合のような IT ベースサービスに加えて、次レベルの防衛策としてホスト・ホスト通信の暗号化が考えられます。2 台の FAST/TOOLS システム間の通信暗号化は 2 台の FAST/TOOLS ノード間あるいは 1 台のFAST/TOOLS ノードと RGS 間でセットアップすることができます。FAST/TOOLS のホスト・ホスト通信のセキュリティは SSL、DTLS、TLS や公開/秘密キーなどのセキュアなインターネット通信にも使用される業界標準をベースにしております。暗号化ネットワークコミュニケーション(AES-256)は、 Host サーバ、 Web HMI サーバ、 Web HMI クライアント、エンタープライズエンジニアリングサーバ間の接続でサポートされています。

セキュアな接続

FAST/TOOLS FAST/TOOLSF12.ai

図2 ノード間のホスト・ホスト通信暗号化

2020.01.31-00

Page 12: General FAST/TOOLS 6SHFL¿FDWLRQV · fast/toolsシステムの最大接続台数 fast/toolsシステムで使用される各コンポーネントの最大接続台数などについて以下の表に示します。

12<< 目次 >> << 索引 >>

All Rights Reserved. Copyright © 2014, Yokogawa Electric Corporation GS 50A01A10-01JA

●エンタープライズアーキテクチャ遠隔地にまたがる大規模なプロジェクトでは階層構成になった独立したプロセス制御システムがあり、そのそれぞれが特定の範囲の責任をもち、それらを上位のシステムが管理することがあります。FAST/TOOLS はこのようなアプリケーションに対してエンタープライズアプリケーションソリューションとしてマルチレベル、マルチノード構成をサポートする柔軟で拡張性に富むアーキテクチャを提供します。複数のマシンに例えばデータ収集や多数の HMI クライアントサポートといったサーバ機能を分散してバランスさせることが可能です。このアーキテクチャはエンタープライズ規模の遠隔オペレーション、オイル・ガスフィールド、パイプライングリッド、配水、エネルギー生産などの離散した生産サイトやサプライチェインインフラの監視と保守プロジェクトに対して非常に役に立ちます。ISA-95 ではエンタープライズコントロールシステムの機能レベルが定義されています。次ページのサンプルアーキテクチャで示しているレベルは企業が本社、地域統括オフィス、ローカルオフィスから構成される物理的なビジネスモデルに関係しているということに注意してください。これらのすべての場所にはエンタープライズアーキテクチャを構成するシステムを置くことができます。ただし、これをコントロールシステムの論理的な情報レイヤが定義されている ISA-95 の自動化レベル定義と混同しないでください。エンタープライズアーキテクチャでは 4 つの主要レベル(次ページのサンプルアーキテクチャを参照)があります。各レベルにはそれぞれの特徴的な特性と用途があります。プロセスレベルプロセスレベルにはプロセスと直接やりとりするローカルの DCS / SCADA / PLC システムやそのほかの自動制御/監視機器があります。例としては DCS システムで制御されていてエリアレベルとプロセス情報をやり取りする大きなガス生産プラットフォームがあげられます。エリアレベルエリアレベルはエリア全体の制御を行ってグラフィカルなエリア内の全プロセスを管理します。ここにはプロセスレベルにある全 DCS および SCADA システムと接続された FAST/TOOLS サーバノードがあります。このレベルの一般的なアプリケーションはエリア内の総生産量の制御や生産 KPI の提供です。ビジネスユニットレベルビジネスユニットレベルは通常ビジネスユニット内の全エリアの責任があります。ビジネスユニットには KPI やその他のプロセスデータをエリアレベルとやり取りする FAST/TOOLS サーバノードがあります。ビジネスユニットレベルでユーザは個別の生産最適化に寄与するデータや関連のあるアセットデータへのアクセスを期待します。

コーポレートレベルコーポレートレベルではすべてのビジネスユニットのすべての KPI やそのほかのプロセスデータが収集され集計されて、企業とプロセスレベルまでのその操業グループのパフォーマンスの全体ビューをリアルタイムに提供します。

2020.01.31-00

Page 13: General FAST/TOOLS 6SHFL¿FDWLRQV · fast/toolsシステムの最大接続台数 fast/toolsシステムで使用される各コンポーネントの最大接続台数などについて以下の表に示します。

13<< 目次 >> << 索引 >>

All Rights Reserved. Copyright © 2014, Yokogawa Electric Corporation GS 50A01A10-01JA

以下の例はエンタープライズ規模のオートメーションシステムをインテグレーションするアーキテクチャを示しています。この機能はすべてのレベルの情報を操作、監視することができます。

F13.ai

プリンタ

ビジネスユニットレベル

エリアレベル

コーポレートレベル

プロセスレベル

Web HMIサーバ/クライアント

陸上設備

海上サテライト

エリアSCADAサーバ(T2)

エリアSCADAサーバ(T2)

エリアSCADAサーバ(T2)

コーポレートSCADAサーバ(T0)

ビジネスユニットSCADAサーバ(T1)

Web-HMIサーバ/クライアント

Web-HMIサーバ/クライアント

Web-HMIサーバ/クライアント

RTU/PLC

RTU/PLC

RTU/PLC

RTU/PLC

FCS

SCS

UGS

ENG

HIS

Vnet/IPネットワーク

プロセスSCADAサーバ(T3)

Web-HMIサーバ/クライアント

Web-HMIサーバ/クライアント

WAN

WAN

リモートゲートウェイステーション(RGS)

エンタープライズエンジニアリング サーバー (EES)

図エンタープライズアーキテクチャ(サンプル)

2020.01.31-00

Page 14: General FAST/TOOLS 6SHFL¿FDWLRQV · fast/toolsシステムの最大接続台数 fast/toolsシステムで使用される各コンポーネントの最大接続台数などについて以下の表に示します。

14<< 目次 >> << 索引 >>

All Rights Reserved. Copyright © 2014, Yokogawa Electric Corporation GS 50A01A10-01JA

アイテム 形名 数量 製品サポート 数量

エンタープライズエンジニアリングサーバ FTEES-S □ 0 1 SVC01ACD168-EE 1

SCADA コーポレートサーバ (T0) RVSVRN-S10- □ K またはUNSVRN-S10-SK 1 SVC01ACD168-RV-SK または

SVC01ACD168-UN-SK 1

SCADA ビジネスユニットサーバ (T1) RVSVRN-S10- □ J またはUNSVRN-S10-SJ 1 SVC01ACD168-RV-SJ または

SVC01ACD168-UN-SJ 1

SCADA エリアサーバ (T2) RVSVRN-S10- □ G またはUNSVRN-S10-SG 3 SVC01ACD168-RV-SG または

SVC01ACD168-UN-SG 3

SCADA エリアサーバ (T3) RVSVRN-S10- □ D またはUNSVRN-S10-SD 1 SVC01ACD168-RV-SD または

SVC01ACD168-UN-SD 1

リモート・ゲートウェイ・ステーション FTRGS-S □ 0 1 SVC01ACD168-RG 1

Web HMI サーバ/クライアント HMIWEB-S10- □ 01 7 SVC01ACD168-HMI-001 7

□: S= シングルプラットフォーム、  R=PC 冗長化プラットフォーム

2020.01.31-00

Page 15: General FAST/TOOLS 6SHFL¿FDWLRQV · fast/toolsシステムの最大接続台数 fast/toolsシステムで使用される各コンポーネントの最大接続台数などについて以下の表に示します。

15<< 目次 >> << 索引 >>

All Rights Reserved. Copyright © 2014, Yokogawa Electric Corporation GS 50A01A10-01JA

●冗長構成FAST/TOOLS は、下記 2 種類の冗長構成が可能です。

- 高可用性機能(High Availability Computing、HAC)- PC 冗長化プラットフォーム

下表は各冗長構成の特徴を記します。高可用性機能(HAC) PC 冗長化プラットフォーム

方式 アクティブ/スタンバイ 常時同期(I / O レベルでの常時同期)

データ欠損 限定的(*2) なし

SW 障害時 スタンバイ側に切り替え(*1) 切り替え不可

HW 障害時 スタンバイ側に切り替え(*1) スタンバイ側に切り替え(1 秒以内)

稼働中シーケンス 切り替え中は中断 継続

遠隔地保管 可能 不可障害復旧 可能 不可フィールド I/O サイズ 中~大 小

*1: 切替時間はネットワーク帯域幅とアイテム数に依存します。*2: フィールドデータの更新頻度や、データバッファプロトコルに依存します。

高可用性機能(HighAvailabilityComputing、HAC)FAST/TOOLS は通信媒体やサーバのハードウェアに依存せずに通信とアプリケーションの冗長化をサポートしており、完全な高可用性環境を実現します。通常のセットアップ用のアドバンストガイダンスツールとともに、FAST/TOOLS には高可用性システム構成を構築するための機能がいくつかあります。FAST/TOOLS の高可用性機能は HAC(High Availability Computing)と呼ばれます。この HAC 機能は機能パーツに分かれ、そのそれぞれが特定の役割を持ちます。HAC ソフトウェアモジュールは通信媒体や、地理的な距離、ドメインの違い、サーバのハードウェアに依存せずに二重化、三重化、四重化の冗長サーバと冗長化ハードドライブ構成(RAID)を処理します。そしてどのサーバがアクティブでどのサーバがスタンバイであるか、いつどのようにスタンバイサーバにスイッチングするかを管理する機能を持っています。

F14.ai

アクティブ

ホット スタンバイ

図HAC 構成

HAC には以下の機能があります。ウォッチドッグ この機能は冗長サーバ構成の場合にのみ適用されます。ウォッチドッグプロセスがそれぞれの冗長サーバ上で

実行されている場合、ウォッチドッグは自らのシステムが正常かどうか、およびスタンバイシステムが正常かどうかを判断するための情報を取り込みます。ウォッチドッグは、システムが正常でそのまま運転を続けてもよいかどうか、冗長サーバをオンライン(アクティブ)にすべきかどうかを判断します。

ウォッチドッグでは、システムの状態を決定するために以下のような情報を取り込みます。 ・現在の FAST/TOOLS の状態 ・相手側サーバへのネットワーク接続状態 ・ネットワークデバイスの状態 • チェック用カスタムスクリプトの実行結果

2020.06.05-00

Page 16: General FAST/TOOLS 6SHFL¿FDWLRQV · fast/toolsシステムの最大接続台数 fast/toolsシステムで使用される各コンポーネントの最大接続台数などについて以下の表に示します。

16<< 目次 >> << 索引 >>

All Rights Reserved. Copyright © 2014, Yokogawa Electric Corporation GS 50A01A10-01JA

HAC 構成(二重化)を実現するには、サーバパッケージおよびサーバパッケージオプションを 2 組ずつ必要とします。

F15.ai

ウォッチドッグは次の構成をサポートできます。 ・最大 4 つのネットワークインタフェース ・最大 20 の IP デバイスチェック ・冗長サーバが正常かどうかを判断するためのカスタムスクリプトを使用した定期的なチェック

アクティブとホットスタンバイ 冗長サーバ構成が正常に動作していれば、一方のサーバが FAST/TOOLS の全機能を実行し、他方のサーバは自

らのシステムと相手先サーバを監視するだけの必要最小限度の機能を実行します。FAST/TOOLS を実行しているサーバをアクティブサーバと呼び、他方のサーバをスタンバイサーバと呼びます。(常にアクティブサーバは1 台のみです。)

孤立状態 アクティブサーバは自分自身が正常でない場合でも、自らをシャットダウンさせることはありません。ホット

スタンバイサーバによってシャットダウンされます。ただし、そのサーバが孤立している状態になっている場合は例外です。孤立状態とは、サーバが相手先サーバやその他のネットワークデバイスと接続していない状態、つまり完全に孤立している状態を意味します。サーバが孤立状態になった場合、シャットダウンしてくれる相手がおらず、サーバは事前に定義された時間が経つと自らをシャットダウンします。

初期ステータス 冗長化構成内のサーバは最初ホットスタンバイサーバとして起動され、どちらのサーバもスタンバイモードに

なります。プライマリサーバとして割り当てられたサーバはアクティブモードになり、もう 1 つの(セカンダリ)サーバはスタンバイモードのままです。

データの同期 データ同期機能により、どちらかのサーバがアクティブになると、両方のサーバの情報は常に同期されます。

従って、ホットスタンバイサーバがアクティブになった場合でも、すべての情報は最新の状態で引き継がれます。これをミラーリング機能と呼びます。

2020.01.31-00

Page 17: General FAST/TOOLS 6SHFL¿FDWLRQV · fast/toolsシステムの最大接続台数 fast/toolsシステムで使用される各コンポーネントの最大接続台数などについて以下の表に示します。

17<< 目次 >> << 索引 >>

All Rights Reserved. Copyright © 2014, Yokogawa Electric Corporation GS 50A01A10-01JA

エンジニアリング環境 SCADA サーバを HAC 構成にする場合は、Web-HMI サーバを必ず設置してください。設置することにより、

SCADA サーバのアクティブ/ホットスタンバイを意識することなく、オペレータの監視とエンジニアリング環境を自動的に切替えます。

PC冗長化プラットフォームFAST/TOOLS は PC 冗長化プラットフォームをサポートしています。冗長化機能は 2 台のコンピュータで構成され、それらが 1 台の「論理的な FAST/TOOL」として、SCADA 機能を実現します。冗長化機能を構成する 2 台の FAST/TOOLS サーバは、同一の Ethernet アドレスを持ち、他のサーバからは、冗長化運転状態(どちらの サーバ が「稼働側」となっているか、など)を意識する必要はなく、冗長化された データに対して透過的にアクセスすることができます。冗長化構成では、片側の FAST/TOOLS サーバが稼動側となり、もう一方が待機側となります。冗長化のために 2 台のサーバ間を、冗長化制御ネットワークで接続します。エンジニアリングデータは、稼動側のみにダウンロードされ、冗長化制御ネットワークを経由して待機側に等値化されます。稼動側が異常になった場合、待機側に自動切り替え(フェイルオーバ)します。また、手動切り替え(スイッチオーバ)も可能です。切り替えは短時間(1 秒以内)で行われ、サーバにアクセスするコンポーネント(他サーバ、サブシステムなど)は、フェイルオーバ、およびスイッチオーバによる切り替えの影響を受けません。PC 冗長化プラットフォームに使用するコンピュータは当社指定機種に限定します。コンピュータの詳細については、当社営業窓口へお問い合わせください。以下は、PC 冗長化プラットフォームを使用した際のパフォーマンスの参考データです。

コントローラ /PLC/RTU からのアイテム更新(サーバ-コントローラ通信 )

クライアント画面でのアイテム更新( サーバ-クライアント通信 )

スタンドアロン構成 30,000 アイテム / 秒 5,000 アイテム / 秒

リモート Web-HMI サーバ構成 30,000 アイテム / 秒 15,000 アイテム / 秒

PC 冗長化プラットフォーム上での FAST/TOOLS の動作パフォーマンスへの主な影響要因となるのは、サーバとコントローラや RTU 間、サーバとクライアント間の通信負荷です。データアイテムの更新周期を調整することでこの負荷を下げ、全体のシステムパフォーマンスを向上させることができる場合があります。詳しくは当社営業窓口にお問い合わせください。

FTS_L

FTS_R

Web HMI Client冗長化管理ツール

SCADA HMI Server (冗長化)

F47.ai

RTU/PLC

図スタンドアロン構成

アイテム 形名(最小ライセンス) 数量 製品サポート 数量

SCADA サーバ(冗長化) RVSVRN-S10-RA 1 SVC01ACD168-RV-SA 1

Web HMI クライアント ― ― ― ―

2020.01.31-00

Page 18: General FAST/TOOLS 6SHFL¿FDWLRQV · fast/toolsシステムの最大接続台数 fast/toolsシステムで使用される各コンポーネントの最大接続台数などについて以下の表に示します。

18<< 目次 >> << 索引 >>

All Rights Reserved. Copyright © 2014, Yokogawa Electric Corporation GS 50A01A10-01JA

F48.ai

Web HMI Server (冗長化)

Web Server_R

Web Server_L

SCADA server (冗長化)

FTS_R

FTS_L

RTU/PLC

Web HMI Client冗長化管理ツール

図リモートWeb-HMIサーバ構成

アイテム 形名(最小ライセンス) 数量 製品サポート 数量

SCADA サーバ(冗長化) RVSVRN-S10-RA 1 SVC01ACD168-RV-SA 1

Web HMI サーバ(冗長化) HMIWEB-S10-R01 1 SVC01ACD168-HMI-001 1

2020.01.31-00

Page 19: General FAST/TOOLS 6SHFL¿FDWLRQV · fast/toolsシステムの最大接続台数 fast/toolsシステムで使用される各コンポーネントの最大接続台数などについて以下の表に示します。

19<< 目次 >> << 索引 >>

All Rights Reserved. Copyright © 2014, Yokogawa Electric Corporation GS 50A01A10-01JA

■ 主要システム機能

●プロセスの監視

マンマシンインタフェースWeb ベースの FAST/TOOLS HMI により、オペレータはブラウザのような環境から簡単かつ直観的に操作・監視を行えます。この FAST/TOOLS HMI は社内のイントラネット用にデザインされています。

主な特長:• PC ハードウェアは最小限の仕様で可。• ソフトウェアインストールと管理の集中運営。• リモート環境で動作する表示機能と分散クライアント / サーバアーキテクチャによる負荷の分散。

CDSS(協調型デシジョンサポートソリューション)は生産会社の操業のすべてのキー項目の全体的なビューを提供し、主要な生産設備の監視に使用することができます。タブレット、スマートフォン、HTML5 をサポートする PDA などのモバイル機器用モバイル HMI クライアントが利用できます。ASPA(アラームシステムパフォーマンス分析)はオペレータを過負荷から解放し、重要アラームを見過ごす危険性を減らすためのプロセス改善をおこなうためのモジュールです。

F16.ai

FAST/TOOLS にはプロセス表示、アラーム表示、イベントの履歴表示、ヒストリカルトレンド、リアルタイムトレンド、フェースプレートおよびレポートなどの機能にグルーピングされた直観的でわかりやすいブラウザ風のHMI があります。リアルタイムで連続的にズーミングや時間軸の移動が可能です。また複数のダイナミックレイヤや可視化グループ機能を用いることによって、ユーザ権限、プロセス条件、ズームレベルなどに応じて表示部をアクティブにして可視化することができます。

2020.01.31-00

Page 20: General FAST/TOOLS 6SHFL¿FDWLRQV · fast/toolsシステムの最大接続台数 fast/toolsシステムで使用される各コンポーネントの最大接続台数などについて以下の表に示します。

20<< 目次 >> << 索引 >>

All Rights Reserved. Copyright © 2014, Yokogawa Electric Corporation GS 50A01A10-01JA

FAST/TOOLS HMI は特定のアプリケーション要件に合わせて自由に画面構成を決めることができます。オペレータ画面に使用される画面の基本要素には以下のものがあります。• レイアウト• メニュー• ツールバー• ステータス表示

FAST/TOOLS HMI のメニューとツールバーはブラウザ履歴、直接画面呼び出しによる高度な画面ナビゲーション機能を持っています。

アラームとイベントALARM/FAST を使ってアラームを以下のデバイスに出力できます。• Web-HMI サーバ/クライアント• プリンタ• ページングシステム(ページャー、SMS、電話)• 音響機器(ホーン)

Web-HMI サーバ/クライアントのアラームの表示はほとんどの場合、スクロールバーが付いたフレームでオペレータへの重要な情報を含むリアルタイムアラームテーブルとして表示されます。また、アラームが適用されるグラフィックオブジェクトは色、形、位置などの設定を変更することもできます。

F17.ai

ALARM/FAST では、アラーム情報を個々のデバイスに合わせてカスタマイズできます。以下の情報をアラームテキスト行に指定することが一般的です。• アラームの優先度(0-15)• アラームのステータス(アラーム、イベント、確認、リセット、正常など)• アラームの日時(FAST/TOOLS で生成したタイムスタンプもしくは PLC または RTU から受信したタイプスタン

プによりミリ秒まで表示可能)• アイテムの名前、値、説明およびアラームの説明• アラームステータスのテキスト(LOW、LOW LOW、HIGH、HIGH HIGH、正常、アンダーレンジ、オーバーレンジ、

オフライン、ブロックなど)

2020.01.31-00

Page 21: General FAST/TOOLS 6SHFL¿FDWLRQV · fast/toolsシステムの最大接続台数 fast/toolsシステムで使用される各コンポーネントの最大接続台数などについて以下の表に示します。

21<< 目次 >> << 索引 >>

All Rights Reserved. Copyright © 2014, Yokogawa Electric Corporation GS 50A01A10-01JA

アラームには以下の 2 種類のアラームがあります。• リアルタイムに画面表示またはプリンタ出力するカレントアラーム。• ヒストリカルに(発生時間順で)、画面表示またはプリンタ出力するヒストリカルアラーム。アラームのヒスト

リはディスクまたは外部記憶装置に保存できます。

例えば、カレントアラームは個別のアラーム表示またはページの一番下の 3 行のバナーとして定義できるスクロールバーが付いたサイズ調整可能なフレームの中に表示されます。アラームが正常に戻って、手動または自動で確認されると、アラームは画面から消えます。アクティブなアラームがないと上記の画面表示またはバナーは空欄になります。アラームテキスト行の各列を使って以下のようにアラームリストを並べ替えできます。• 優先度順• 時刻順• アラームステータス順• その他

各アラームステータス(アラーム、確認されたアラーム、繰り返しアラーム、遅延アラーム、正常など)は、それを区別するために独自の前景色や背景色を指定できます。アラーム行の各列の表示 / 非表示、表示順の入れ替え、表示幅の変更ができます。

ヒストリカルアラームも上記カレントアラームと同様の機能を備えています。アラームのすべてのステータス変化は、スクロールバーやページのアップダウンキーによりスクロールして表示することが可能です。

ヒストリとトレンドトレンドモジュールでは、リアルタイムデータとヒストリカルデータをシームレスに表示します。ユーザインタフェースは非常に直観的でわかりやすく、オープンなトレンド設定を素早く行うことができます。

主要な機能• 2 次元および 3 次元描画• ズーム機能とアニメーション• ヒストリカルとリアルタイムトレンド表示• レンジ幅や時間幅などの軸を変更するスライダー機能• 時間幅の選択• 最大 20 個のペン割付• ヒストリグループの自動選択• 相対時間やシフトに関連した時間幅でのトレンド表示• 凡例(場所、説明、透過性)の表示 / 非表示• トレンドデータをビットマップまたは CSV データファイルにエクスポート• 時間軸と値軸の入れ替え表示• フレキシブルなウィンドウ装飾やレイアウト• X-Y プロット• DTS(分散温度センサ)トレンド

2020.01.31-00

Page 22: General FAST/TOOLS 6SHFL¿FDWLRQV · fast/toolsシステムの最大接続台数 fast/toolsシステムで使用される各コンポーネントの最大接続台数などについて以下の表に示します。

22<< 目次 >> << 索引 >>

All Rights Reserved. Copyright © 2014, Yokogawa Electric Corporation GS 50A01A10-01JA

F18.ai

FAST/TOOLS のトレンドには次の 2 種類があります。• リアルタイムトレンド• ヒストリカルトレンド

トレンドモジュールには、すぐに使えるトレンドテンプレートの豊富なライブラリを提供しています。アイテムをペンに割り付けることによりトレンド表示することができます。なおトレンドテンプレートを使ってライブラリからトレンドをカスタマイズしたり調整したりすることができます。

以下のようなトレンドのパラメータを設定することができます。• ペンの外観(実線、破線、点線)• 開始時間と停止時間(オンザフライで変更可能)• トレンド対象のプロセス変数のスケール値の最大、最小• ペンに接続するプロセス変数• トレンドプロセスの開始、停止• 画面上に表示するサンプル数• サンプルポイントの値と時間を読み取る為のヘアラインの表示• トレンド画面更新のサンプリングレート• 開始・終了時間変更による異なる時間スケール設定(オンザフライで変更可能)

最大で 50 ペンに値を割り付けて描画することができます。FAST/TOOLS トレンドモジュールのすぐれた機能の一つとしてトレンドデータとヒストリカルアラームステータスの日付・時間ベースでの表示の同期という組み込みオプションがあります。トレンドのヘアラインをヒストリカルまたはリアルタイムトレンドの時間軸方向で動かすと、その特定のポイントの時間でのアラームとステータスが表示されます。さらに、FAST/TOOLS トレンドモジュールはどのトレンド上でもオペレータがオンザフライでズーミングや時間移動を行うことができます。

2020.01.31-00

Page 23: General FAST/TOOLS 6SHFL¿FDWLRQV · fast/toolsシステムの最大接続台数 fast/toolsシステムで使用される各コンポーネントの最大接続台数などについて以下の表に示します。

23<< 目次 >> << 索引 >>

All Rights Reserved. Copyright © 2014, Yokogawa Electric Corporation GS 50A01A10-01JA

●RGS(リモート・ゲートウェイ・ステーション)FAST/TOOLS と CENTUM VP を RGS(リモート・ゲートウェイ・ステーション)によって統合できます。RGS は複数のドメインや地理的分布をまたがるコーポレート規模のオートメーション戦略をサポートする統合オートメーションソリューションを提供します。これは FAST/TOOLS から Vnet/IP へのアクセスの提供とリモートネットワークインフラの間欠通信の要件や低帯域の管理によって実現されます。RGS は多様なデータやファンクションブロックを持つ CENTUM VP の情報を FAST/TOOLS に取り込む機能を提供します。

F19.ai

プリンター

Web HMI サーバ/クライアント

Web HMI サーバ/クライアント

FAST/TOOLSサーバへのホスト・ホスト接続

リモートゲートウェイステーション(RGS)

ネットワーク

FCS

SCS

UGS

ENG

HIS

RGS サーバは HIS や FCS と同じように Vnet/IP に接続し、CENTUM VP と FAST/TOOLS の間のゲートウェイとして機能します。

形名と仕様コード統合システムで使用する各 RGS に対して、RGS のノードライセンスが必要です。モデル:FTRGS(HAC RGS の場合、2 つのライセンスが必要です)詳細は GS 50A01A12-01 を参照ください。

2020.01.31-00

Page 24: General FAST/TOOLS 6SHFL¿FDWLRQV · fast/toolsシステムの最大接続台数 fast/toolsシステムで使用される各コンポーネントの最大接続台数などについて以下の表に示します。

24<< 目次 >> << 索引 >>

All Rights Reserved. Copyright © 2014, Yokogawa Electric Corporation GS 50A01A10-01JA

●組み込み型 RDBMS エンジン

概要FAST/TOOLS のデータセットから外部のデータベースシステムにデータを取り出す従来の方法は FAST/TOOLS のデータセットサービス(DSS) レイヤに直接接続する ODBC インタフェースを使うものでした。これは慣れたオフィス環境に FAST/TOOLS データを接続する場合には強力な機能です。しかしながら実際に複雑なクエリを実行すると、特にデータベースインデックスキーを使用しない JOIN を実行すると、内部データベースがどのような状況下でもフィールドデータを確実に取り込むことを最優先にした高速保存用に最適化されている為にパフォーマンスの問題を起こす可能性があります。

機能FAST/TOOLS データをスライスするなどの複雑なクエリを実行して、そのデータを自分たちの RDBMS(MSSQL、Oracle など)環境に統合したいと考えるユーザの要望に対して、FAST/TOOLS は RDBMS エンジンを組み込みました。この機能には従来の ODBC 接続に対して 2 つの有利な点があります。1 つ目は、外部データベースに提示する必要があるデータがまずローカルデータベーステーブルにマッピングされることによって、このデータに対して実行される必要があったクエリの FAST/TOOLS DSS への負荷が軽減されます。2 つ目は、これらの(既定の)テーブルの形をエンジニアリング時点で定義(修正)することができ、必要なデータのみを顧客のデータベースに渡してアプリケーションに最もフィットする方法で構成することができるという点です。RDBMS エンジンにはユーザのデータベースと同じマシン上で動作する「ディストリビュータ」モジュールがあり、マッピングされたテーブルに ODBC インタフェースを提供して、ユーザの RDBMS システムで「リンクサーバ」テーブルとして使用できるようにします。 この方法は元々のテーブルと同じやり方でこれらのテーブルへのクエリやレポートを可能にすることによってデータ統合を改善します。

F20.ai

SCADA サーバ

ヒストリデータベース

リアルタイムデータベース

RDBMS OD

BC/リ

ンク

サー

API/W

ebサ

ービ

WEB HMI / モバイルサーバ

2020.01.31-00

Page 25: General FAST/TOOLS 6SHFL¿FDWLRQV · fast/toolsシステムの最大接続台数 fast/toolsシステムで使用される各コンポーネントの最大接続台数などについて以下の表に示します。

25<< 目次 >> << 索引 >>

All Rights Reserved. Copyright © 2014, Yokogawa Electric Corporation GS 50A01A10-01JA

データの読み書きRDBMS エンジンの機能は次の 3 つのタイプのデータの読み込みをサポートします。• データセットレコード• ヒストリデータ• カレントアイテムデータ

これらのタイプのデータのターゲットテーブルへのマッピングはエンジニアリングモジュールのダイアログを使って行います。データセットレコードへの挿入、修正、削除は自動的に対応するマッピングされたテーブルへの変更を引き起こします。ヒストリカルデータの場合はデータセットサービスから指定された間隔でポーリングし、ターゲットのテーブルにそのデータを入れるために使用されます。アイテムデータの場合は値は集約され、最小値、最大値、平均値と指定したサンプリング期間中の更新数を含む新規レコードが作成されます。 外部データベースから FAST/TOOLS にデータを書き戻す場合、特殊なテーブルが提供され、アプリケーションがあらかじめ定義したアイテムの値、クオリティ、ステータスを更新できるようにします。RDBMS エンジンはこのテーブルへの更新でトリガされ FAST/TOOLS へアイテムの書き込みを行います。この機能は有用なデータが顧客の RDBMS で外部的に計算される場合に必要になりますが、その後も FAST/TOOLS 環境内でアラームやトレンドなど用に公開され役に立ちます。

データセキュリティこの機能にはいくつかのセキュリティ的な側面が関係しています。まず RDBMS コネクタを通して見えるデータは、アプリケーションで書き戻すことができるアイテムを含みエンジニアリング時点で明示的にマッピングされたものだけです。マッピングされなかったデータはアプリケーションでは利用できません。次に、テーブルは FAST/TOOLS サーバ上で動作していない ODBC インタフェースを通して見えますから、データベース管理者は FAST/TOOLS データを含まないリンクテーブル(GRANT、 DENY)へのユーザのアクセスをコントロールする責任があります。

セットアップオプション特定の顧客やパフォーマンス要求に合わせるためにいくつかのセットアップオプションを用意しています。下図では各機能モジュールは独立に動作し 1 台から 3 台の物理(あるいは仮想)マシンのどのような組み合わせでも実装することができます。

F21.ai

FAST/TOOLSサーバ

RDBMSエンジン

BUS/FAST ODBC/リンクサーバ

顧客RDBMS

例えば、これら 3 つのモジュールすべてを 1 台のマシン上で動作させたり、それぞれのモジュールを別の専用マシン(サーバもしくは PC)で動作させたりすることができます。もう 1 つの可能性としては RDBMS エンジン(データ提示モジュール)を顧客の RDBMS システムがある物理マシン上で動作させることです。この機能により追加される負荷が RDBMS サーバの既にある目的を妥協することで影響を与えないならば、これは良いソリューションかもしれません。これら 3 つの各モジュール間の通信がこれらの接続コンフィグレーションが完了してからも透過的でなくてはいけないという点が重要です。FAST/TOOLS サーバ(左側のモジュール)と RDBMS エンジン(中央のモジュール)間の接続(上図参照)はドメインやメディアに縛られない FAST/TOOLS 内部のセキュアな通信インフラである BUS/FAST を介して確立されます。これは分散アーキテクチャにおいて FAST/TOOLS サーバ(ノード)間の接続を行う場合と同じ方法です。右側のモジュールは組み込みの RDBMS エンジンに格納された FAST/TOOLS データにアクセスする為に使いたい既設の顧客 RDBMS システムを示しています。FAST/TOOLS サーバとその RDBMS エンジンが異なる物理サーバで動作していてネットワーク接続が切れた場合にはすべてのデータの送り先はローカルディスクの保存場所に一時的に切り替えられ、ネットワーク接続が復旧したときに適切に送信されます。

2020.01.31-00

Page 26: General FAST/TOOLS 6SHFL¿FDWLRQV · fast/toolsシステムの最大接続台数 fast/toolsシステムで使用される各コンポーネントの最大接続台数などについて以下の表に示します。

26<< 目次 >> << 索引 >>

All Rights Reserved. Copyright © 2014, Yokogawa Electric Corporation GS 50A01A10-01JA

●OPCUAFAST/TOOLS は相互運用性と安定したパフォーマンスに優れた組み込み型の OPC UA(Unified Architecture)環境を提供します。OPC UA は最新の OPC 規格であり、リアルタイムデータ、ヒストリデータ、イベントへのアクセスに対する一貫したセキュアで信頼性の高いクロスプラットフォームのフレームワークです。OPC UA はデータアクセス(DA)、アラーム&イベント(AE)、ヒストリアクセス(HDA)などの従来の OPC のすべての機能を持っておりシステムインテグレーションのコストを効果的に削減します。FAST/TOOLS は OPC UA のサーバ機能(DA、A&C、HDA)とクライアント機能(DA)の両方をサポートします。OPC UA サーバは上位レイヤにある管理システムとの通信を必要とするユーザに対するシンプルで効果的なソリューションになります。OPC UA のテクノロジーは実証済みのセキュリティコンセプトを使用しており、無資格アクセス、妨害、プロセスデータの改変、不注意なオペレーションを防御します。OPC UA のセキュリティコンセプトにはユーザとアプリケーションの認証、およびメッセージに対する署名と送信データそのものの暗号化が含まれています。OPC UA を使用することにより、ユーザは新規あるいは既存の機器を FAST/TOOLS の豊富なライブラリを活用してセキュアで信頼性の高い管理ネットワーク接続することができるようになります。FAST/TOOLS は従来の OPC サーバとクライアント機能もサポートしており、これにはネットワークインフラにリンクする DCOM 分散型通信に対応する OPC トンネラーも含まれます。OPC トンネラーは分散構成でドメインをまたぐ際の OPC の一般的な既知の問題を回避するセキュアで安定したインタフェースを提供します。

●モバイルHMI クライアントタブレットコンピュータやスマートフォン、PDA などブラウザ機能をサポートするモバイルデバイスから、FAST/TOOLS の HMI グラフィックにアクセスすることができます。通常これらのデバイスでは、FAST/TOOLS のHMI 表示に必要な Java VM をサポートしておらず、画面のアスペクト比も異なります。

F23.ai

HTTPS://

FAST/TOOLSサーバパッケージ

+オプション

FAST/TOOLSHMI Webサーバ FAST/TOOLS

HMIL5クライアント

FAST/TOOLSHMIクライアント

数値データやその他グラフィックの表示画面は、以下に述べるような一定の制限内で FAST/TOOLS 標準の HMI エディットモジュールで作成できます。モバイルクライアントには、FAST/TOOLS で作成した表示画面を HTML5フォーマットに自動変換するツールを使うことで表示できます。以下に FAST/TOOLS のオペレータクライアント接続のオプションを示します。

2020.01.31-00

Page 27: General FAST/TOOLS 6SHFL¿FDWLRQV · fast/toolsシステムの最大接続台数 fast/toolsシステムで使用される各コンポーネントの最大接続台数などについて以下の表に示します。

27<< 目次 >> << 索引 >>

All Rights Reserved. Copyright © 2014, Yokogawa Electric Corporation GS 50A01A10-01JA

F24.ai

URL

FAST/TOOLSWebサーバ

Web-HMIクライアント

モバイルクライアント

• FAST/TOOLS Web サーバ:Web-HMI クライアントとモバイルクライアント用の HMI サーバ• Web-HMI クライアント:Java VM ベースのオペレータインタフェースを持つ Web クライアント• モバイルクライアント:HTML5 ベースのオペレータインタフェースを持つ Web クライアント

HTML5 インタフェースはモバイルデバイスや一時的なユーザが簡単な HMI 機能を使用することを意図しており、表示する情報量は制限されています。従って、ボードディスプレイや連続運転のオペレータスクリーンには Java ベースのオペレータインタフェースを使用する必要があります。

グラフィックエディタのすべての機能が HTML5 でサポートされているわけではありません。サポートされていないコンポーネントは変換されないためディスプレイの該当部分は空白の状態になります。サポートされているコンポーネントとそのプロパティの完全なリストはユーザマニュアルにあります。HTML5 の使用をベースとしたモバイルデバイス用の表示画面を作成、実装するためのガイドとしてそれらのいくつかを以下に示します。HTML5 サポート範囲の強化は FAST/TOOLS ソフトウェアパッケージのサービスパックや新バージョンのリリースの中で継続的に行われていきます。

• 変換は、FAST/TOOLS 標準⇒ HTML5 フォーマットの一方向のみ可能• 変換ツールで作成される HTML5 ファイル名は、変換前の FAST/TOOLS 画面名と同一• 変換ツールでサポートする描画コンポーネント:

線、長方形、円弧、多角形、楕円、曲線、テキスト、数値、アイコン、入力コンポーネント、押しボタン、トグルボタン、チェックボックス、ラジオボタン、スライダー、スピナー、コンボボックス、リスト、テキストフィールド、パスワードフィールド、テキストエリア、数値フィールド、日付/時刻フィールド

• レイヤの表示/非表示、透過度のプロパティへのアイテム接続が可能• 上下/左右方向の裏返し、レイヤへのアレンジ、グループ化・解除、シェイプ(結合、切り取り、交差)など

の編集されたコンポーネントの変換が可能• 名前、タブアイコン、横幅・高さ、背景の色/イメージ/点滅、イベントでのオープンなどのディスプレイプ

ロパティのサポート• アイテム属性値やオブジェクトシグナルの FAST/TOOLS サーバへの読み書きは、ユーザ権限のある場合のみ可

能• アラーム確認機能

2020.01.31-00

Page 28: General FAST/TOOLS 6SHFL¿FDWLRQV · fast/toolsシステムの最大接続台数 fast/toolsシステムで使用される各コンポーネントの最大接続台数などについて以下の表に示します。

28<< 目次 >> << 索引 >>

All Rights Reserved. Copyright © 2014, Yokogawa Electric Corporation GS 50A01A10-01JA

• 基本的なトレンド機能のサポート• セキュリティを改善した通信レイヤ(Web ソケット)• サブディスプレイへのパラメータの受け渡しをサポート• ディスプレイに指定された対応するレイアウトを使用して HTML5 ページでのコンポーネントのロケーションを

決定• フェースプレートを(レイアウトファイルでの指定に応じて)別のウィンドウでオープン可能• レポートコンポーネントをサポート• AOG コンポーネント(HTML5 シンボル未対応)• アラームオーバービューのブロック機能• データセットテーブル• Java スクリプト

変換ツールによって生成される HTML5 ファイルは W3C に準拠しており、HTML5 と SVG1.1 の仕様に基づいています。このファイルは、HTML5、SVG、Java スクリプト をサポートするすべてのブラウザで表示できます。現在 インライン SVG はモバイル HTML5 クライアントでサポートされています。HTML5 ファイルの表示は、OS ではなくブラウザによっておこなわれるので、OS には関係なく、使用する Web ブラウザに依存します。HTML5 ベースのモバイルクライアント HMI を使用する場合、ターゲットデバイスの画面のフォームファクタを考慮する必要があります。ディスプレイのロケーションやポジションを定義する FAST/TOOLS のプロセス表示に使用するレイアウトファイルは表示デバイスの解像度やコントロールを適切に反映するように作成しなくてはなりません。

注: HTML5 に準拠しているブラウザであっても、ブラウザ間のレンダリングエンジンの相違によりブラウザによって表示が異なる場合があります。。

FAST/TOOLS はモバイルクライアント HMI(HTML5)に対して広範なグラフィック機能をサポートします。サポートする機能の詳細は「USER/FAST エディタユーザマニュアル」(IM 50A03D00-00JA)を参照してください。

形名と仕様コードモデル:HMIMOB-S10デフォルトのログインウィンドウは、標準のオペレータインタフェースとほぼ同じで、Web サーバのデフォルトフォルダの index.html を指定すると表示されます。

F25.ai

OK ボタンを押すとユーザ名とパスワードが Web HMI サーバに送られます。その後、そのユーザ用に定義したレイアウトと初期画面を表示します。セキュリティ上の観点から、HTTPS 通信の使用を推奨します。

2020.06.05-00

Page 29: General FAST/TOOLS 6SHFL¿FDWLRQV · fast/toolsシステムの最大接続台数 fast/toolsシステムで使用される各コンポーネントの最大接続台数などについて以下の表に示します。

29<< 目次 >> << 索引 >>

All Rights Reserved. Copyright © 2014, Yokogawa Electric Corporation GS 50A01A10-01JA

●CDSS(CollaborationDecisionSupportSolution)

機能FAST/TOOLS CDSS は、生産現場オペレーション全体のキーとなるデータを俯瞰視し、(石油)化学工場、電力プラントのような主要な生産設備やそれらのサブプロセスである、ユーティリティ、リアクター、タンクファーム、ローディング・オフローディング設備などの監視が可能になる機能です。

F26.ai

FAST/TOOLS CDSS は、ビデオストリーミング(CCTV、ビデオカメラなど)や URL(インターネット/イントラネット)、データベース、スプレッドシート、PDF ドキュメントなど、あらゆる種類のデータソースからの情報を統合できます。これらは標準コンポーネントとして提供されるので、いわゆるダッシュボードのような画面を最小限のエンジニアリングで実現できます。

表示FAST/TOOLS CDSS では、現場に限らず多方面からのデータ・情報を集約・統計的に整理し、新設あるいは既設の生産管理システムの効率やパフォーマンス改善に寄与する目的に応じて使用することができます。例えば以下のことが可能になります。• 事前に定義したトレンドとレポートを利用して、接続されたすべてのデータソースから集めた重要な情報をエ

ンタープライズグループで共有できるようにします。• トランザクションプロセスからリアルタイムでのやり取りへの移行をサポートし、エンタープライズ情報監視

システムとして機能します。• より効果的かつ確実な知識、情報の中央集約化によって、ローカル/リモートの生産設備を効率的に運用し、

人材コストの最適化を図ることができます。

コンポーネントWeb ブラウザ(コンポーネントは、オペレータ画面・メニューのサイドバーやバナーでウェブ画面を表示できます。たとえば、天気予報のサイトや社内イントラネットの掲示板情報などを見せておくことが可能です。また押しボタンコンポーネントとの組み合わせにより、「戻る」「進む」「ホームに戻る」「再読込」「中止」などの操作ができます。またテキストフィールドとの組み合わせで、URL の直接入力による表示も可能です。Web ブラウザコンポーネントは、Web-HMI クライアントが Microsoft Windows OS ベースである場合のみ表示できます。もし Windows 以外のプラットフォームで Web-HMI クライアントを使用したい場合は、Java ベースのWeb ブラウザコンポーネントを使用してください。この Java ベースのコンポーネントでは、コマンドやナビゲーションのプロパティに一部制限があります。

2020.01.31-00

Page 30: General FAST/TOOLS 6SHFL¿FDWLRQV · fast/toolsシステムの最大接続台数 fast/toolsシステムで使用される各コンポーネントの最大接続台数などについて以下の表に示します。

30<< 目次 >> << 索引 >>

All Rights Reserved. Copyright © 2014, Yokogawa Electric Corporation GS 50A01A10-01JA

メディアプレイヤ(Windows Media Player)コンポーネントは、オペレータインタフェースでのサウンドまたはビデオファイルの再生ができます。たとえば、操作手順教育用のビデオなどを再生させることが可能です。コンポーネントのプロパティで、「再生」「停止」「早送り」「巻戻し」などの操作ボタンの表示/非表示を制御できます。メディアプレイヤコンポーネントは、Web-HMI クライアントが Microsoft Windows OS の場合のみ利用できます。再生可能なファイルについては、Microsoft が提供する情報を参照してください。

PDF 表示コンポーネントは、オペレータインタフェースで PDF ドキュメントを表示できます。たとえば、オペレータガイドなどのドキュメントを表示させることが可能です。コンポーネントのプロパティで、「次ページ」「前ページ」「ズームイン/アウト」「印字」などの操作ボタンの表示/非表示を制御できます。またボタンや数値表示コンポーネントとの組み合わせにより、ドキュメント表示や印字をページ指定で行うことも可能です。

サポート環境:Microsoft プラットフォーム

●アドバンストオペレーティンググラフィックス(AOG)アドバンストオペレーティンググラフィックス(AOG)は横河が提供するコンサルティングサービスであり、ユーザの状況認識を改善するための人間的なファクタと知見に基づくエンジニアリングをベースとした PCS ユーザインタフェースをデザインします。• HMI サポートを必要とするオペレーションに対するユーザ、タスク、機能上の要件を特定します。• プロジェクトにおけるニーズや条件にマッチする決定を行うために要件分析を行います。• ディスプレイレイアウト、ナビゲーション、階層構成、カラーパレット、データ表示を含むユーザインタフェー

スのデザインと開発のためのガイドラインを提供します。• プロジェクトでの最終成果レポートを提出します。

AOG コンサルティングプロセスを以下に示します:

F27.ai

より効率的な HMI ストラテジーをサポートするために、ISA-101 フィロソフィーを採用したシンボルライブラリを開発しました。ISA-101 規格はこれらのコンセプトが何を意味しているか、どのように実装するか、をユーザが理解する助けとなります。このライブラリは製造業、特にプロセス産業における効率的な HMI 開発と実装に対する一貫したアプローチを行えるようにデザインされています。エンドユーザ、オートメーションサプライヤ、そしてシステムインテグレータはより効率的な HMI を作成するためにこの標準を使用することができ、生産性の高い安全な操業環境を実現することができます。従って、アドバンストオペレーティンググラフィックスでは単なる数値の表示ではなく意味のある情報として表示することを強調しています。

2020.01.31-00

Page 31: General FAST/TOOLS 6SHFL¿FDWLRQV · fast/toolsシステムの最大接続台数 fast/toolsシステムで使用される各コンポーネントの最大接続台数などについて以下の表に示します。

31<< 目次 >> << 索引 >>

All Rights Reserved. Copyright © 2014, Yokogawa Electric Corporation GS 50A01A10-01JA

ハイパフォーマンス HMI は以下の原則に基づいて実現されます:

情報の強調一般にデータは単なる数値です。それらの数値にユーザにとって何らかの役に立つ情報である意味を与えるには文脈が必要となります。

F28.ai

文脈内でデータが表示されると、そのデータは特定のタスクの実行に関連することになります。従って、文脈とその関連性はデータを情報に変換する際のキーワードです。

必要な場合にのみオペレータの注意を引くカラフルなディスプレイの表示はオペレータにとって異常状態の判別を困難にします。カラーとそれに関連する情報の使用を制限することにより、オペレータは何が起こったかをすぐに見つけることができます。AOG シンボルライブラリとテンプレートは FAST/TOOLS エディタ内で標準的に利用可能であり、FAST/TOOLS エディタが従来から持っているその他のすべてのシンボルやテンプレートと一緒にあなたのディスプレイでいつでも利用できます。

F29.ai

AOG コンサルティングサービスに関しては別途、当社営業へお問い合わせください。

2020.01.31-00

Page 32: General FAST/TOOLS 6SHFL¿FDWLRQV · fast/toolsシステムの最大接続台数 fast/toolsシステムで使用される各コンポーネントの最大接続台数などについて以下の表に示します。

32<< 目次 >> << 索引 >>

All Rights Reserved. Copyright © 2014, Yokogawa Electric Corporation GS 50A01A10-01JA

●エンタープライズオペレーションエンタープライズオペレーションでは、すべてのレベルのユーザに対してプロセスデータを提供することが可能となります。(下図参照)プロセスを制御するプロセスレベルから、企業のファイナンシャルシステムに提供される KPI データを扱うコーポレートレベルまでカバーします。

F30.ai

コーポレートレベル

ビジネスレベル

エリアレベル

プロセスレベル

他のビジネスユニット

FAST/TOOLSコーポレートサーバ

他のエリア

FAST/TOOLSビジネスサーバ

FAST/TOOLSエリアサーバ

他のプロセスエリア

FCS

ENGHIS RGS

SCS RTU PLC

FAST/TOOLSプロセスサーバ

FAST/TOOLS エンタープライズオペレーションモジュールは、画面に表示されるデータを収集し、ユーザのレスポンスを処理する役割を担います。このため、ネームスペースサーバを使用し、ユーザに提供するデータにアクセスするための最適なパスを確立します。特定サーバへのアクセスが一時的に中断された場合は代替パスを探します。ユーザの操作権限は、ルールベースのセキュリティモデルによって与えられます。上図では、コーポレートネットワーク、ビジネスユニットネットワーク、エリアネットワーク、プロセスネットワークの 4 つのネットワークが描かれています。これらのネットワークはセクションがルーターやファイアウォールで区切られた1つの物理ネットワークでも、物理的に分離されていてもかまいません。後者の場合、ビジネスユニットサーバは、サーバをビジネスユニットネットワークに接続するネットワークカードと、ビジネスユニットサーバをコーポレートネットワークに接続する2つのネットワークカードを持ちます。

このネットワークではプラグアンドプレイがサポートされます。サーバが物理ネットワークに追加されるとこれが検出され、ルーティングテーブルにこのサーバが追加されます。

2020.06.05-00

Page 33: General FAST/TOOLS 6SHFL¿FDWLRQV · fast/toolsシステムの最大接続台数 fast/toolsシステムで使用される各コンポーネントの最大接続台数などについて以下の表に示します。

33<< 目次 >> << 索引 >>

All Rights Reserved. Copyright © 2014, Yokogawa Electric Corporation GS 50A01A10-01JA

F31.ai

コーポレートレベル

ビジネスレベル

エリアレベル

プロセスレベル

FAST/TOOLSコーポレートサーバ

FAST/TOOLSビジネスサーバ

FAST/TOOLSエリアサーバ

FAST/TOOLSプロセスサーバ

エンタープライズエンジニアリングモジュール

:論理的通信バス

上図では、コーポレートレベルに位置するエンタープライズオペレーションモジュールと 現場情報を収集するプロセスサーバ間の論理的接続が示されています。これにより、エンタープライズオペレーションモジュールは各レベルで複数の FAST/TOOLS サーバに接続し、以下に示すように収集した情報を視覚化することができます。

F32.ai

さまざまなFAST/TOOLSサーバから1つのグラフィック画面に統合表示

トレンド

アラーム

プロセス値

2020.01.31-00

Page 34: General FAST/TOOLS 6SHFL¿FDWLRQV · fast/toolsシステムの最大接続台数 fast/toolsシステムで使用される各コンポーネントの最大接続台数などについて以下の表に示します。

34<< 目次 >> << 索引 >>

All Rights Reserved. Copyright © 2014, Yokogawa Electric Corporation GS 50A01A10-01JA

●エンタープライズエンジニアリングFAST/TOOLS はマルチレベルのマルチシステムアーキテクチャをサポートし、それらのシステム間のエンジニアリング定義の一貫性を維持します。これらの地理的に分散した大規模なシステムにはコンフィグレーションの集中エンジニアリングと管理された配置に対してエンジニアリングの観点から異なるアプローチが必要となります。FAST/TOOLS エンタープライズエンジニアリングモジュールはすべてのサーバと配置情報(何がどこで動作するか)に関するすべてのマスタエンタープライズ定義が入ったエンタープライズエンジニアリングデータベースを持っており、システム全体のエンジニアリングを担当します。エンジニアリングは統合されたエンタープライズエンジニアリング環境上で、ローカルおよびリモートのエンジニアによってオンラインとオフラインで同時に行うことができます。これは管理が容易で複雑さも減らせます。専用のエンジニアリングワークステーションは他のシステムをロードすることなく、エンジニアリング中にサーバにアクセスするためのネットワークを必要とせずに、サーバ横断の標準化されたエンジニアリングコンフィグレーションを行う手段を提供します。これによりプロジェクトとエンジニアリングのコストは大幅に削減されます。

F33.ai

コーポレートレベル

ビジネスレベル

エリアレベル

プロセスレベル

他のビジネスユニット

FAST/TOOLSコーポレートサーバ

他のエリア

FAST/TOOLSビジネスサーバ

他のプロセスエリア

FAST/TOOLSエリアサーバ

FCS

ENGHIS RGS

SCS RTU PLC

FAST/TOOLSプロセスサーバ

中央集権化エンジニアリング環境

エンタープライズエンジニアリングステーションには以下のものが含まれます:• すべてのエンタープライズ共通の定義と配置データを持つ単一のエンジニアリング環境• 単一のデータベースから複数のレベルとエリアへの配置と同期• 統合されたエンタープライズエンジニアリング環境での複数のエンタープライズエンジニアに対するローカル

およびリモートでのアクセス

形名と仕様コード統合システムで使用する EES に対しては、EES のノードライセンスが必要です。モデル:FTEES(HAC EES の場合、2 つのライセンスが必要です)エンタープライズエンジニアリングはエンタープライズエンジニアリングサーバ(EES)上で動作するエンタープライズエンジニアリングモジュールを使って行います。EES は Web-HMI クライアントに接続されます。

2020.01.31-00

Page 35: General FAST/TOOLS 6SHFL¿FDWLRQV · fast/toolsシステムの最大接続台数 fast/toolsシステムで使用される各コンポーネントの最大接続台数などについて以下の表に示します。

35<< 目次 >> << 索引 >>

All Rights Reserved. Copyright © 2014, Yokogawa Electric Corporation GS 50A01A10-01JA

F34.ai

コーポレートレベル

ビジネスレベル

エリアレベル

プロセスレベル

他のビジネスユニット

FAST/TOOLSコーポレートサーバ

他のエリア

FAST/TOOLSビジネスサーバ

他のプロセスエリア

FAST/TOOLSエリアサーバ

FCS

ENGHIS RGS

SCS RTU PLC

FAST/TOOLSプロセスサーバ

エンタープライズ

エディットモジュール

作成、編集、コピー、削除

シンボルとディスプレイをコピー

エンタープライズエディットモジュールには以下のものが含まれます:• エンタープライズディスプレイ管理機能• エンタープライズディスプレイのローカルおよびリモートでの編集• ディスプレイを他のノードにコピー• あらゆるエンタープライズノードから起動可能

エンタープライズサーバライセンスに必要なアイテム数の計算エンタープライズサーバ(ES)(モデル RVSVRN、UNSVRN)はそこで使用するアイテム数以上のアイテムを利用できるようにする適切なライセンスも必要となります。以下に各 ES に必要となるアイテム数計算のガイドラインを示します。アイテム数の計算は次の 4 つのケースに分類されます。

ケース 1:ES は他の ES 上にあるアイテムを表示(*1)ES が他の ES 上にあるアイテムだけをそのまま何の変更も計算も行わずに表示する場合、その ES はそれらのアイテムを自分自身のアイテムとして持つ必要はありません。その ES にはそれらのアイテムのライセンスは不要です。

*1: この場合の「表示」とはグラフィック上でのアイテムデータの読み込みと書き戻しの両方を含みます。

2020.01.31-00

Page 36: General FAST/TOOLS 6SHFL¿FDWLRQV · fast/toolsシステムの最大接続台数 fast/toolsシステムで使用される各コンポーネントの最大接続台数などについて以下の表に示します。

36<< 目次 >> << 索引 >>

All Rights Reserved. Copyright © 2014, Yokogawa Electric Corporation GS 50A01A10-01JA

F35.ai

アイテムアイテム

アイテム値

アイテム値

例:– サーバ A に接続されたディスプレイはサーバ A を経由してサーバ B にあるアイテムのデータ表示のみを行う。– サーバ B にはエンタープライズエンジニアリングサーバ(EES)から 1000 アイテムが配置されている。この場合、サーバ B のアイテムのライセンスのみが必要です。

F36.ai

コーポレートレベル

ビジネスレベル

エリアレベル

プロセスレベル

エンタープライスエンジニアリングサーバ(EES)サーバA

1000スレーブアイテム

サーバBRVSVRN-S10-SC(1000アイテム)

EESから1000アイテムをサーバBに配置

2020.01.31-00

Page 37: General FAST/TOOLS 6SHFL¿FDWLRQV · fast/toolsシステムの最大接続台数 fast/toolsシステムで使用される各コンポーネントの最大接続台数などについて以下の表に示します。

37<< 目次 >> << 索引 >>

All Rights Reserved. Copyright © 2014, Yokogawa Electric Corporation GS 50A01A10-01JA

ケース 2:ES は他の ES 上にあるアイテムを使用(*2)ES が他の ES 上にあるアイテムを使用する場合、その ES は使用する他の ES 上のアイテム数と同じアイテム数を自分自身のアイテムとして持つ必要があります。その ES にはそれらのアイテム数分のライセンスが必要です。

*2: この場合の「使用」とは以下の場合を言います: • プログラムでそのアイテムを使用。 ユーザは FAST/TOOLS が備えているプログラミング言語(Java や FAST/TOOLS 言語)を使用して様々なプログラムを作

成することができます。プログラムによりアイテムに対して計算、コピー、参照などの処理を行うことができます。ES が他の ES 上のアイテムをプログラムで使用する場合、その ES はそれらのアイテムを自分のアイテムとして持たなくてはならないので、そのアイテム数分のライセンスが必要です。(プログラムはオブジェクトとも呼ばれます。)

• そのアイテムをローカルヒストリデータとして保存。ES が他の ES 上のアイテムを自分自身のヒストリデータとして保存する場合、その ES はそれらのアイテムを自分のアイテムとして持たなくてはならないので、そのアイテム数分のライセンスが必要です。

このケースでは同じアイテムがそのアイテムを使用する複数の ES 上に存在することになり、それらのアイテムの値は ES 間で常時同期されています。FAST/TOOLS はこれらのアイテムを処理するために「配置グループ」というコンセプトを持っています。複数の ES に存在するこれらのアイテムは同じ配置グループにあります。配置グループはアイテム、オブジェクト、そしてそのアイテムやオブジェクトが配置される ES の情報から構成されています。配置グループは ESS 上でユーザによってコンフィグレーションされます。例:– サーバ A とサーバ B は配置グループを構成している。– ディスプレイはその配置グループのアイテムを表示。– EES からその配置グループの ES(サーバ A と B)に対して 1000 アイテムを配置。この場合、サーバ A と B はそれぞれ 1000 アイテムのライセンスが必要です。

F37.ai

コーポレートレベル

ビジネスレベル

エリアレベル

プロセスレベル

EESから1000アイテムを配置グループに配置

エンタープライスエンジニアリングサーバ(EES)

1000マスターアイテム

サーバA

サーバB

RVSVRN-S10-SC(1000アイテム)

RVSVRN-S10-SC(1000アイテム)

1000スレーブアイテム

2020.01.31-00

Page 38: General FAST/TOOLS 6SHFL¿FDWLRQV · fast/toolsシステムの最大接続台数 fast/toolsシステムで使用される各コンポーネントの最大接続台数などについて以下の表に示します。

38<< 目次 >> << 索引 >>

All Rights Reserved. Copyright © 2014, Yokogawa Electric Corporation GS 50A01A10-01JA

ケース 3: ES は他の ES 上にあるオブジェクトを使用し、オブジェクトはオブジェクト自身が作成したアイテムを持っている。

ES は他の ES 上にあるオブジェクト(プログラム)を使用することができます。ES が他の ES 上にあるオブジェクトを使用し、そのオブジェクトが自分自身で作成したアイテムを含んでいる場合、その ES にはオブジェクト自身が作成し使用する分を含むアイテム数が必要です。アイテム数の計算はケース 2 の場合と同じです。そのES にはそれらのアイテム数分のアイテムライセンスが必要です。

ケース 4: ES がローカルアイテムを持っている。ES が自分自身で定義したアイテムを持つ場合、その ES にはそれらのアイテム数分のライセンスが必要です。

役割ベースの権限と認証エンタープライズ環境ではさまざまな情報要件をもつ複数の役割があります。これらの役割にも誰が何にアクセスできるという機能的な権限とエリア的な権限が必要です。従って、役割ベースの権限と認証が必要になります。

F38.aiプロセスレベル エリアレベル ビジネスレベル コーポレートレベル

モニタリング

コントロール

監視指示

アラーム設定

エンジニアリング

ローカルオペレータ

リジョナルアラームエキスパート

ビジネスマネージャ

ストラテジーエンジニア

役割サンプル

これらの役割を、セキュリティを考慮して可能にするには IT ベースや OS ソフトウェアベースのセキュリティだけでなく、SCADA ベースのアプリケーションセキュリティを調和する形で機能させる必要があります。このため FAST/TOOLS は Active Directory との統合をサポートしています。ユーザは Active Directory がすべてのユーザのプロファイルとドメイン内のすべてのアプリケーションに対するユーザの権限を保持している環境に Windows の ID とパスワードでログインすることができます。このユーザに対する FAST/TOOLS ユーザグループ名は AD に保存されており AD からのユーザグループ名が FAST/TOOLS のユーザグループ名にマッピングされます。これがいわゆるシングルサインオンです。オペレータインタフェース、エンジニアリング環境、クライアントアプリケーションのログイン機能は、ひとつの機能に統合されています。Active Directory ユーザに割り当てられている複数の FAST/TOOLS ユーザのプロファイルもマージされます。Active Directory が有効になっている場合は、ユーザの操作が Windows ユーザ名で Audit Trail に記録されます。セキュリティレベルをさらに高めるために、FAST/TOOLS にログインしたすべてのユーザをオペレータ画面に表示したり、アプリケーションで使用したりすることができます。

2020.06.05-00

Page 39: General FAST/TOOLS 6SHFL¿FDWLRQV · fast/toolsシステムの最大接続台数 fast/toolsシステムで使用される各コンポーネントの最大接続台数などについて以下の表に示します。

39<< 目次 >> << 索引 >>

All Rights Reserved. Copyright © 2014, Yokogawa Electric Corporation GS 50A01A10-01JA

F39.ai

これは、ユーザの役割がどのデータとどのコントロールにアクセス可能かを決定する環境にユーザが Windowsの ID とパスワードでログインできることを意味しています。FAST/TOOLS のデータベースは許可され使用可能なデータを有効化し、それをユーザプロファイルにアサインされたデバイスに表示することができます。

F39.ai

F/T DB

ユーザの役割と権限

セキュアで堅牢なネットワーキングとルーティング組織レイヤ間のアプリケーション通信は FAST/TOOLS のネットワーキングとルーティングを使用します。新しい堅牢なルーティングプロトコル機能が導入され、要求されたタグを見つけます。FAST/TOOLS のマルチノード通信では UDP ポートしか必要としませんが、これはレイヤ間のファイアウォールを通過して利用できる必要があります。既存の FAST/TOOLS データセット権限とプロセスエリアメカニズムはエンタープライズコンフィグレーションとローカルエンジニアリング機能へのアクセスをコントロールします。

2020.01.31-00

Page 40: General FAST/TOOLS 6SHFL¿FDWLRQV · fast/toolsシステムの最大接続台数 fast/toolsシステムで使用される各コンポーネントの最大接続台数などについて以下の表に示します。

40<< 目次 >> << 索引 >>

All Rights Reserved. Copyright © 2014, Yokogawa Electric Corporation GS 50A01A10-01JA

SPNEGO認証SPNEGO(The Simple and Protected GSS-API Negotiation Mechanism)を使用した HTTP 要求のシングルサインオン(SSO)による Web 認証がサポートされました。これはブラウザ環境や MS Excel などからの AD SSO に対するサポートを含む Web サーバのユーザ認証用の標準的な方法です。これはクライアント/サーバソフトウェアによってセキュリティテクノロジーの選択をネゴシエーションするために使用される疑似的なメカニズムです。SPNEGO はクライアントアプリケーションがリモートサーバの認証が欲しいときにもう一方がどんな認証プロトコルをサポートしているかが双方ともに確信がない場合に使用されます。ユーザは FAST/TOOLS アプリケーションサーバ用の Web 認証サービスとして SPNEGO を使用することによって、FAST/TOOLS のホスト/アプリケーションサーバにある保護されたリソースに対する HTTP 要求を安全にネゴシエーションして認証することができます。SPNEGO は標準 HTTP プロトコルを使って Web アプリケーションへの Kerberos を拡張するメカニズムを提供します。Kerberos はクライアント/サーバアプリケーション用のネットワーク認証プロトコルです。AD へのダイレクトアクセスを提供しないかもしれない異なるテクノロジーを使って多くのクライアントタイプ、特にブラウザベースのもの(例:HTML5、JAVA、Web Start)が同じ Web サーバに接続します。FAST/TOOLS は FAST/TOOLS Web Start や Web サーバ用の他のクライアントアプリケーション、具体的にはHTML5 を実装してビルドされたものに対するシングルサインオンを提供します。

(Active Directory が利用できるシステムに FAST/TOOLS の最新のシングルサインオン実装を組み込みます。)

2020.01.31-00

Page 41: General FAST/TOOLS 6SHFL¿FDWLRQV · fast/toolsシステムの最大接続台数 fast/toolsシステムで使用される各コンポーネントの最大接続台数などについて以下の表に示します。

41<< 目次 >> << 索引 >>

All Rights Reserved. Copyright © 2014, Yokogawa Electric Corporation GS 50A01A10-01JA

●ASPA(AlarmSystemPerformanceAnalysis)ASPA は、オペレータの負担軽減などを目的とするアラームシステムのパフォーマンス向上に寄与し、生産の継続性や品質を安全に管理できるよう、見落としや判断の間違い・遅延などによる致命的なアラームに対するリスクを回避できます。

機能FAST/TOOLS ASPA は、重要な統計手法や表示・ツールを提供することで、EEMUA191 や ISA18.2 といった、アラームシステムの品質と効果を保証するガイドラインに関連したパフォーマンス解析を実現します。キーとなるパフォーマンス指標をベースに、アラームシステムの動作を別の角度から見ることができます。これによりパフォーマンス向上に寄与できる、全体的でかつ有用な表示を提供します。

表示FAST/TOOLS ASPA では、既存の FAST/TOOLS アラームシステムに対して、効果的かつ高パフォーマンスに、数多くの統計情報を表示できます。FAST/TOOLS ASPA によって可能な応用例を以下に示します。• 品質向上のために、キーとなるパフォーマンス情報を定義・測定• 既存アラームシステムの効果を分析• Human Centric Operation(人間中心のオペレーション)のような、改善プログラムの管理ツールとして使用• 無駄なアラームや、継続、遅延、抑制アラーム数の計測

EEMUA191–ANSI/ISA18.2指標(やグラフ)は、オペレータがアラームを簡単に判別できるかどうか、かつ人間工学的に許容できる負荷と品質であるかどうか、を基準にしています。これはアラームシステムパフォーマンス状態を EEMUA 191 によって定義されている 5 つのレベルに分類することで可視化されます。ASPA では、10 分ごとの最悪の負荷状態を特定し、それを EEMUA 191 に準拠したアラームシステムパフォーマンスのレベルに分類します。

サポートするアラーム解析レポート/グラフASPA では以下のレポート/グラフを提供します。負荷レポートは、EEMUA 191 の 4.1.1 章をベースにしています。10 分ごとのアラーム数を元にオペレータ負荷状況を表示します。

F41.ai

2020.01.31-00

Page 42: General FAST/TOOLS 6SHFL¿FDWLRQV · fast/toolsシステムの最大接続台数 fast/toolsシステムで使用される各コンポーネントの最大接続台数などについて以下の表に示します。

42<< 目次 >> << 索引 >>

All Rights Reserved. Copyright © 2014, Yokogawa Electric Corporation GS 50A01A10-01JA

アラームパフォーマンスサマリーには指定した日数にわたって計算したあなたのアラームシステムの 9 個の重要な測定ポイントを示しています。(ISA18.2 の 16.5 章を参照)確認レポートは、オペレータによってアラーム確認されるまでの時間の概要を表示します。カウントレポートは、EEMUA 191 の 4.2.1 章をベースにしており、アラーム発生数の情報を表示します

F42.ai

洪水レポートは、EEMUA 191 の 4.2.1 章、および付録 12.7 章をベースにしています。カウントレポートに似ていますが、アラーム発生数が特に高い期間が分かるようにフィルタ表示できます。通常これらの期間は、大きなプロセス変更やプラントトリップ、スタートアップに関連しています。

F43.ai

2020.01.31-00

Page 43: General FAST/TOOLS 6SHFL¿FDWLRQV · fast/toolsシステムの最大接続台数 fast/toolsシステムで使用される各コンポーネントの最大接続台数などについて以下の表に示します。

43<< 目次 >> << 索引 >>

All Rights Reserved. Copyright © 2014, Yokogawa Electric Corporation GS 50A01A10-01JA

トップ 10 レポートは、EEMUA 191 の 4.2.1 章、および付録 12.6 章をベースにしています。これは多くのアラームが発生している(全グループフィルタ内の)FAST/TOOLS アイテムのうち、トップ 10 を抽出して表示できます。これはトップ 10 だけでなく、トップ 3 やトップ 20 などに変更可能です。

長期発生レポートは、EEMUA 191 の 4.2.1 章をベースにしています。これは長時間に渡って発生し続けているアラームの FAST/TOOLS アイテムを表示します。また逆に、短時間しか発生しないアラームのアイテムを表示することもできます。この表示では、統計の終了時刻に発生状態のアラームについては、アラーム発生期間の計算から除外されます。

繰り返しレポートは、何度も繰り返して発生しているアラームの FAST/TOOLS アイテムを表示します。これは一部のアイテムのみ対象となります。それは、繰り返しアラームが定義されていて、かつ長時間アラームが発生し続けているアイテムです。アイテムステータスレポートは、EEMUA 191 の 4.2.1 章をベースにしており、ステータスごとのアラーム数を表示します。(HIGH アラームや LOW アラームの発生数など)

相関レポートは、EEMUA 191 の 4.2.1 章、および付録 12.11 をベースにしており、アラームの(単純な)パターンにフォーカスした表示です。たとえば、アラーム A のすぐ後にアラーム B が発生しているのは何回あるのか、などです。

タイムラインレポートは、時刻順のアラームを様々な方法で表示します。

全アラームレポートは、解析対象期間の全アラームを表にして表示します。これらすべてのグラフやレポートは、印字、スクリーンショット(PNG 形式)、CSV または XML 形式でのファイル出力ができます。

比較機能次のレポートには過去に生成されたレポートを見る比較機能があります。• 負荷レポート• 確認レポート• カウントレポート• 洪水レポート• トップ 10 レポート• 長期発生レポート• 繰り返しレポート• アイテムステータスレポート• 全アラームレポート

コンフィグレーションASPA ソフトウェア(FTASPA-S10)は、FAST/TOOLS Web-HMI サーバもしくは FAST/TOOLS アプリケーションサーバプラットフォーム(RVSVRN)上にインストールできます。FAST/TOOLS サーバ(二重化 HAC 時はアクティブサーバ)に接続する Web-HMI サーバ当たりに、一つライセンスが必要です。ASPA ソフトウェアモジュールを FAST/TOOLS Web-HMI サーバにインストールした場合、Web-HMI サーバ機能自体を動作させるために HMIWEB-S10 ライセンスが必要となります。

2020.01.31-00

Page 44: General FAST/TOOLS 6SHFL¿FDWLRQV · fast/toolsシステムの最大接続台数 fast/toolsシステムで使用される各コンポーネントの最大接続台数などについて以下の表に示します。

44<< 目次 >> << 索引 >>

All Rights Reserved. Copyright © 2014, Yokogawa Electric Corporation GS 50A01A10-01JA

F44.ai

スタンドアローンRVSCVRN-S10-SASVACC28-RV-SA(最小ライセンス)

ASPA ソフトウェアは、RVSRN上にインストールされます。モデル: FTASPA-S10

リモートWeb-HMI サーバ/クライアント

HMIWEB-S10-S01SVACC28-HMI-001(最小ライセンス)

ASPAソフトウェアは、Web HMIサーバ上にインストールされます。モデル: FTASPA-S10

Web HMI サーバ/クライアント

RVSVRN-S10-SASVACC28-RV-SA(最小ライセンス)

SCADAサーバ

ユーザが作成したフィルタ設定を ASPA ソフトウェア内に保存し、効率化の確認や一貫性のあるレポートに反映することができます。またこのフィルタ設定情報を、ファイルにエクスポートすることもできます。

形名と仕様コードモデル:FTASPA-S10サポート環境:Microsoft プラットフォームハードウェア環境については、「システム要件」の項を参照してください。

●AGA 演算AGA 演算機能は複数の機能から構成されています。AGA 演算機能は下記の規格を含んでいます。

• AGA3 - オリフィスによる天然ガスおよび炭化水素ガス計量• AGA7 - ビンメータによる天然ガス計量• AGA8 - 天然ガスおよび炭化水素ガスの圧縮率演算• AGA9 - マルチパス超音波流量計による計量• AGA10 - 天然ガスおよび炭化水素ガスにおける音速演算• AGA11 - コリオリ流量計における天然ガス計量• V-Cone - V-cone における天然ガス計量• Wafer - Cone - Water-cone における天然ガス計量

さらに次の追加演算機能がサポートされています。• AGA5 または GPA2172 法による、組成分析から天然ガス混合物の総発熱量、相対密度、圧縮率の計算• 緯度と高度に応じた気圧の計算

2020.01.31-00

Page 45: General FAST/TOOLS 6SHFL¿FDWLRQV · fast/toolsシステムの最大接続台数 fast/toolsシステムで使用される各コンポーネントの最大接続台数などについて以下の表に示します。

45<< 目次 >> << 索引 >>

All Rights Reserved. Copyright © 2014, Yokogawa Electric Corporation GS 50A01A10-01JA

●プロセスフィールド入出力との通信FAST/TOOLS では、通信の効率と信頼性を向上させるために、データ収集用に開発された多くのネイティブなPLC/RTU ドライバプロトコルをサポートしています。FAST/TOOLS は各種 DCS / PLC / RTU と直接接続することが可能です。光ファイバ、シリアルライン、無線、衛星、PSTN など実績のある多くのの通信インタフェースを利用することも可能です。RTU や分散 I/O、PLC などの入出力デバイスとの通信を担当する FAST/TOOLS のソフトウェアモジュールはEQUIPMENT/FAST と呼ばれます。デバイス固有の入出力ドライバを使用し、各デバイスをポーリングし、リアルタイムデータベースを更新します。FAST/TOOLS は、以下のデバイスを標準サポートします。

EQUIPMENT/FAST ドライバ通信方式

TCP/IP ターミナルサーバ(*4) シリアルYokogawaSTARDOM (*1) ○

YokogawaDAQStation (*1) ○

YokogawaDAQMaster (*1) ○

YokogawaSMARTDAC+ (*1) ○

YokogawaFA-M3 (*1) ○

YokogawaProSafe-COM (*1) ○ ○ ○

Yokogawaホスト - ホスト(*9) (*1)Modbus スレーブ (*1) ○ ○ ○

Modbus マスター (*1) ○ ○ ○

BeckhoffBK8100 (*1) ○

RockwellCIP EQP-S10-ROC ○

RockwellDF1 EQP-S10-ROC ○ ○

RockwellDH+ EQP-S10-ROC ○

Siemens3964R EQP-S10-SIE ○

SiemensSAPI-S7(*2)(*3) EQP-S10-SIE ○

EmersonBSAP EQP-S10-EME ○ ○

EmersonFisherROC EQP-S10-EME ○ ○

WITS レベル 0スレーブ(*3)(*5) EQP-S10-RTU ○ ○

WITS レベル 0マスター(*3)(*5) EQP-S10-RTU ○ ○

DNP3 マスター EQP-S10-RTU ○ ○ ○

HEX リピータ EQP-S10-RTU ○

TIE(*6) EQP-S10-GEN ○

HART ルータ EQP-S10-GEN ○

YokogawaProSafe-RS(*7) EQP-S10-SCSMitsubishiMelsec ドライバ(*8) EQP-S10-MEL ○ ○

IEC60870-5-101 EQP-S10-IEC ○ ○

IEC60870-5-102 EQP-S10-IEC ○ ○

IEC60870-5-103 EQP-S10-IEC ○ ○

IEC60870-5-104 EQP-S10-IEC ○

IEC-61850(*10) EQP-S10-IEP ○

OmronFINS ドライバ EQP-S10-OMR ○ ○ ○

*1: サーバパッケージ RVSVRN および UNSVRN の標準ドライバです。*2: Siemens で必要なソフトウェア。SIMATIC.NET SAPI-7 ソフトウェアパッケージ(Windows OS のみ)*3: Windows OS 上のみ*4: FAST/TOOLS システムは TCP/IP 経由でターミナルサーバと通信し、ターミナルサーバはシリアルライン経由でデバイスと

通信します。*5: Well site Information Transfer Specification (WITS)*6: Telemetry Integration Environment (TIE) *7: Vnet/IP ネットワーク接続です。CHS5700 ソフトウェアと Vnet IP カード(VI702)が FAST/TOOLS サーバに必要です。

Windows OS のみ対応。*8 Mitsubishi EZSocket ソフトウェアが FAST/TOOLS の製品 DVD に含まれています。EZSocket は Windows OS(クライアン

ト OS)のみ対応しています。*9 FAST/TOOLS の DURM ネットワークを使用します。*10 MMS 仕様をサポートし、タグへの読書可。SISCO ストックレイヤソフトウェアを含みます。

2020.06.05-00

Page 46: General FAST/TOOLS 6SHFL¿FDWLRQV · fast/toolsシステムの最大接続台数 fast/toolsシステムで使用される各コンポーネントの最大接続台数などについて以下の表に示します。

46<< 目次 >> << 索引 >>

All Rights Reserved. Copyright © 2014, Yokogawa Electric Corporation GS 50A01A10-01JA

●分散温度センサ機能DTS (分散温度センサ)は光ファイバを使って光パルスによりそのケーブルの長さ方向に沿って温度を測定する技術です。FAST/TOOLS には DTSX200/3000 モジュールの DTS データを取り出して保存するイクイップメントドライバがあります。さらにこの情報を表示する為の高度なトレンドコンポーネントも用意しています。FAST/TOOLS の DTSX ディスプレイ用のトレンドコンポーネントは次の表示ができます:• DTSX データの 3 次元表示• 光ファイバの長さ方向の各ポイントの温度をそれぞれのサンプル間隔で計測• 距離対温度や時間帯温度のトレンド表示

ネットワーク障害で DTSX サンプルデータを消失することはありません。FAST/TOOLS は DTSX ユニットに保存された DTSX サンプルデータを自動的にリカバーします。

形名と仕様コードモデル:FTDTSX-S10FTDTSX は 1 台の FAST/TOOLS サーバ(モデル RVSVRN)上で動作します。冗長型(二重化)の FAST/TOOLS サーバ構成ではこのパッケージが 2 本必要です。ドライバは TCP/IP 通信のみサポートします。DTSX200-N0EN バージョン 1.05 以降との通信は WITSML(Wellsite Information Transfer Standard Markup Language;井戸元情報送信標準マークアップ言語)をベースにしています。

●システムサポート機能FAST/TOOLS の診断ツールにより以下の項目をオンラインで監視することが可能です。• 設定したコンフィグレーション情報• アイテムの現在値、通信の統計情報、プロセスの負荷情報• 異常発生時のログ情報• 各モジュールのステータス情報• モジュール固有のパラメータ情報

本診断ツールを使って、どこに問題があるかを特定していくことができます。システムを最適化するには以下の方法があります。• 冗長化ネットワーク内のサーバとワークステーションの間などのトラフィックをバランスさせます。• FAST/TOOLS プロセスのキューサイズを調整して、キューのオーバーフローを防ぎます。• 外部プロセス変数のスキャン時間を調整します。

また診断データをディスク上に記録し、それを分析に利用することもできます。

●OracleJavaSEオペレータインタフェースには Java FX 技術を利用したコンポーネントがいくつか提供されています。 Java FX は、オープンソース版の Java ランタイムではサポートされません。Oracle Java ランタイムが使用されている場合のみサポートされます。以下のグラフィックコンポーネントを使用する場合は、FAST/TOOLS をインストールした後に Oracle Java SE ランタイム(*1) をダウンロードしてインストールする必要があります。• Web ブラウザコンポーネント• Web ブラウザ (Lite) コンポーネント

*1: Oracle 社は、 Java SE に関するライセンス規約を改定しました。 セキュリティパッチが必要な場合は、ユーザはインストールされた各クライアントに対する有償サポート契約を Oracle 社と締結する必要があります。

この契約により、Oracle のサポートおよび、製品アップデートを受けることが可能になります。

Oracle Java SE のアップデートを必要とするお客様は、最寄りの Oracle 社または再販業者にお問合せください。

2020.06.05-00

Page 47: General FAST/TOOLS 6SHFL¿FDWLRQV · fast/toolsシステムの最大接続台数 fast/toolsシステムで使用される各コンポーネントの最大接続台数などについて以下の表に示します。

47<< 目次 >> << 索引 >>

All Rights Reserved. Copyright © 2014, Yokogawa Electric Corporation GS 50A01A10-01JA

■ 機能仕様FAST/TOOLS ソフトウェアパッケージの機能仕様を次に示します。

機能要素 詳細 制限 注釈

アイテムタグ

名前の長さ 256 文字

セクションの階層は 0~128 レベルまで可能。ただしパス全体の文字数は 256 文字

(ANSI)以内。セクション名の最大長は 31文字(ANSI)。

説明フィールド 80 文字

値のクランプ アラームの制限とプロセス値スケールに適用可

サブアイテム アイテムごとに 16

積分器 1 秒の分解能

パルスカウンター 倍長整数

最大/最小の表示

変化率 1 秒の分解能

リミットとデッドバンド HH、H、L、LL、デッドバンドアイテム、ユニットおよびインストレーションのブロック 現行の値を保存

データ圧縮 平均で 30 %

ディスプレイ/シンボル

名前の長さ 31 文字

ディスプレイとシンボルの数 無制限

シンボルライブラリ 標準ライブラリには 3,000 以上のシンボルが含まれている

複数モニタサポート 2 台または 4 台 使用可能なデスクトップの解像度とビデオハードウェアの性能に従う

多言語サポート

UTF-8 文字セット

接続性

OPC サーバと OPC クライアント

OPC DA 2.0 サーバ v1.3 + AE (v1.02)(コンプライアンスツール v2.05a でテスト済)OPC UA DA クライアント v1.0.3OPC UA サーバ(DA、AC、HDA)v1.0.0

RDBMS エンジン 高性能双方向 RDBMS 接続性

ODBC サーバプロセスおよびコンフィグレーションデータに対する ODBC API 適合性はレベル 1、SQL 適合性レベルは初級

サードパーティソフトウェアを簡単に接続するための API C、Java および VB .NET で使用可能

EQUIPMENT/FAST ドライバ SACDA サーバごとに最大 10,000 台

各 FAST/TOOLS サーバあたり、TCP/IP 接続ベースで、STARDOM や DNP3のように TCP/IP をサポートするプロトコルが前提。

アラーム管理

アラーム数 無制限

アラームの確認 自由に定義できるアラーム状態と確認方法

アラームの遅延 1 秒単位で最大 18 時間(65,535 秒)

アラームの繰り返し 1 秒単位で最大 18 時間(65,535 秒)

アラームの収集 最大 32,767ファーストアウト/ファーストアップ告知 無制限

監視対象エリア 最大 16

アラーム優先度グループ 最大 16

アラームの転送 アラームを電子メール、SMS、ページャーなどに自由に転送できる

オペレータログ/履歴管理

ユーザと SCADA システムのアクションを保存する(誰が、どこで、いつ、なぜ)

2020.01.31-00

Page 48: General FAST/TOOLS 6SHFL¿FDWLRQV · fast/toolsシステムの最大接続台数 fast/toolsシステムで使用される各コンポーネントの最大接続台数などについて以下の表に示します。

48<< 目次 >> << 索引 >>

All Rights Reserved. Copyright © 2014, Yokogawa Electric Corporation GS 50A01A10-01JA

機能要素 詳細 制限 注釈

トレンド

ペンの数 トレンドごとに最大 50

ズームとパン

サンプル周期 最小 1 ミリ秒 トレンドが表示可能な最小時間単位

更新周期 最小 1 秒

ヘアラインのカーソル

アラーム表示との同期スケーラブルな時間線と分解能

レポート

レポートの生成レポートブラウザ/マネージャ

アドホック、スケジュールベース、イベントベース

プリンタ管理

データのアーカイブ

ヒストリ値の平均 スキャンベース、またはイベントベース

ヒストリカルファイルの管理

自動アーカイビング すべての新規ヒストリカルデータの外部保管

セキュリティ

登録ユーザ数 無制限

登録ユーザグループ数 無制限

プロセスエリア 0 - 999 エリアごとのオペレータアクセスレベル

自動ログイン システムにログイン後

エリアオブインタレスト アイテムごとに最大 32 エントリー プロセスタグの機能エリアを説明するラベル

■ ソフトウェアのパフォーマンス以下の SCADA サーバのハードウェア構成と仕様のシステムで、FAST/TOOLS のパフォーマンスをテストしています。

Dell PowerEdge 2900:タワー型シャーシ

Quad core Intel Xeon E5410 2 x 6 MB キャッシュ、2.33 GHz 1333MHZ FSB

4 GB FB 677 MHz メモリー(2 x 2 GB 二重ランク DIMMs) (Windows2003 では最大 2,99 GB を使用)

2 * 146 GB、SAS、3.5 インチ、15.000 rpm ハードドライブ

3 * Broadcom NextXtreme II 5708 1-Port Gb Ethernet NIC (TOE, Cu, PCIe 付き)

48x SATA CDRW/DVD コンボドライブ、IDE、ハーフハイト

Windows オペレーティングシステム

テストで使用したシステム負荷は、ネットワーク越しでの毎秒最大 10 万アイテムの更新ですが、FAST/TOOLS はイベント駆動型のシステムであるため、これは非常に大きなシステム構成を想定しています。パフォーマンステストの結果を次の表に示します。

SCADA サーバの CPU負荷

データベース内のアイテム数 毎秒更新されるアイテム数 サーバの CPU負荷

10,000 10,000 4%

20,000 20,000 4%

50,000 50,000 4%

100,000 100,000 5%

150,000 100,000 5%

200,000 100,000 5%

500,000 100,000 5%

1,000,000 150,000 5%

2020.01.31-00

Page 49: General FAST/TOOLS 6SHFL¿FDWLRQV · fast/toolsシステムの最大接続台数 fast/toolsシステムで使用される各コンポーネントの最大接続台数などについて以下の表に示します。

49<< 目次 >> << 索引 >>

All Rights Reserved. Copyright © 2014, Yokogawa Electric Corporation GS 50A01A10-01JA

SCADA システムのネットワーク負荷

データベース内のアイテム数 100,000

毎秒の更新数 ネットワーク負荷(単位:Kb/s)

0 25

500 35

1,000 45

1,500 55

2,000 65

2,500 75

3,000 85

3,500 95

7,500 165

10,000 215

12,500 260

17,500 350

22,500 445

27,500 535

30,000 590

32,500 630

37,000 715

42,500 815

47,500 910

49,500 945

50,000 955

60,000 1140

70,000 1325

80,000 1515

90,000 1700

100,000 1845

注: 実際には、システムのオープン性と認定された規格品であればどのようなシステムやネットワークハードウェアでも自由に使えることから、上記の結果と偏差が生じることがあります。

■ 動作環境

●プラットフォームFAST/TOOLS は、以下に定義されるプラットフォームをサポートします。個々のプラットフォームについて必要なオペレーティングシステムを指定します。

プラットフォーム オペレーティングシステム

Microsoft

・ Windows 10 Pro(64 ビット)・ Windows 10 Enterprise(64 ビット)・ Windows 10 Enterprise 2016 LTSB(64 ビット)・ Windows 10 IoT Enterprise 2016 LTSB(64 ビット)・ Windows 7 Professional SP1(64 ビット)・ Windows Server 2012 R2(64 ビット)・ Windows Server 2016(64 ビット)

LINUX Red Hat Enterprise Linux 7.4(64 ビット)、CentOS 7.4(64 ビット)

HP HP-UX(お問い合わせください。)

注: Web-HMI サーバのエンジニアリング機能には、Windows OS が必要です。注: Windows OS で SCADA サーバを冗長化する場合は、Windows Server OS を使用してください。注: リモート・ゲートウェイ・ステーションの動作環境の詳細は GS 50A01A12-01 を参照ください。

2020.01.31-00

Page 50: General FAST/TOOLS 6SHFL¿FDWLRQV · fast/toolsシステムの最大接続台数 fast/toolsシステムで使用される各コンポーネントの最大接続台数などについて以下の表に示します。

50<< 目次 >> << 索引 >>

All Rights Reserved. Copyright © 2014, Yokogawa Electric Corporation GS 50A01A10-01JA

●ソフトウェア

VisualStudio2017FAST/TOOLS の .NET API を使用してユーザアプリを作成する場合に必要です。

SimbaServerODBC インターフェイスを介して FAST/TOOLS データセットにアクセスする場合に必要です。FAST/TOOLS サーバにインストールします。SimbaServer は FAST/TOOLS DVD からインストールできます。

MicrosoftExcelExcel Add-in データ分析 / 帳票ツールは、Microsoft Excel 2013 以降(32 ビット/ 64 ビット)をサポートしています。

■ システム要件ここで指定したハードウェアは、ソフトウェア性能を得るために、最小限必要なシステム要件です。FAST/TOOLS以外のアプリケーションソフトウェアを追加する場合、より高性能なハードウェアリソースが必要になります。PC 冗長化プラットフォームのシステム要件は GS 30A05C10-01JA(PC 冗長化プラットフォーム)を参照してください。

●SCADA サーバ

アイテム 仕様

CPU

Microsoft Intel®Core ™ i7, 3.40 GHz 以上

LINUX Intel®Core ™ i7, 3.40 GHz 以上

HP お問い合わせください。

RAM 8 GB 以上(ASPA 使用時は 16 GB 以上)

ハードディスク

1 TB (7200 rpm)300 MB 以上の空きスペースが必要です。コンフィグレーションデータとヒストリカルデータを保管するためには、さらにディスクスペースが必要です:1 アイテムの定義ごとに 2150 バイト、1 ヒストリカルサンプルごとに 100 バイト、1 イベントサンプルごとに 550 バイト、1 クラスごとに 18 KB、1 オブジェクトごとに 2 KB、1 レポートごとに 2 KB、および 1 表示シンボルごとに 30 KB が必要になります。

イーサネットアダプタインストールの際に、使用するオペレーティングシステムがサポートしているイーサネットアダプタが必要です。HAC(高可用性機能)用には専用のネットワークアダプタを用意することを推奨します。

DVD-ROM ドライブ オペレーティングシステムが対応している DVD-ROM ドライブが必要です。

●Web-HMI サーバ

アイテム 仕様

CPU Microsoft Intel®Core ™ i7, 3.40 GHz 以上

RAM 8 GB 以上(ASPA 使用時は 16 GB 以上)

ハードディスク1 TB (7200 rpm)200 MB 以上の空きスペースが必要です。ディスプレイとシンボルを保管するためにはより多くのディスクスペースが必要です

イーサネットアダプタ インストールの際に、使用するオペレーティングシステムがサポートしているイーサネットアダプタが必要です。

DVD-ROM ドライブ オペレーティングシステムが対応している DVD-ROM ドライブが必要です。

周辺機器 音声メッセージのためにサウンドカードとスピーカーが必要です。

Web ブラウザGoogle Chrome 71Mozilla Firefox 64Microsoft Edge 44

2020.01.31-00

Page 51: General FAST/TOOLS 6SHFL¿FDWLRQV · fast/toolsシステムの最大接続台数 fast/toolsシステムで使用される各コンポーネントの最大接続台数などについて以下の表に示します。

51<< 目次 >> << 索引 >>

All Rights Reserved. Copyright © 2014, Yokogawa Electric Corporation GS 50A01A10-01JA

●Web-HMI クライアント

アイテム 仕様

CPU Microsoft Intel®Core i5 ™ , 2.50 GHz 以上

RAM 4 GB 以上

ハードディスク 500 GB (7200 rpm)1 GB 以上の空きスペースが必要です。

イーサネットアダプタ インストールの際に、使用するオペレーティングシステムがサポートしているイーサネットアダプタが必要です。

DVD-ROM ドライブ オペレーティングシステムがサポートしている DVD-ROM ドライブが必要です。

周辺機器 音声メッセージにはサウンドカードとスピーカーが必要です。

Web ブラウザGoogle Chrome 71Mozilla Firefox 64Microsoft Edge 44

●Web-HMI モバイルクライアント

アイテム 仕様

HTML5 をサポートする Web ブラウザ Google Chrome 71

■ サードパーティ製品に関する注意FAST/TOOLS は市販のソフトウェアを使用していますから FAST/TOOLS の要件を満たすサードパーティ製品は無数にあります。FAST/TOOLS の GS やユーザマニュアルで説明しているソフトウェアは仕様の範囲で正しく動作します。横河は FAST/TOOLS と一緒に使用する希望の多いサードパーティ製品については組み合わせテストを実施しています。これらのテストは必要に応じて新しいサードパーティ製品についても行いますが、テストは FAST/TOOLS と組み合わせた基本的な動作チェックであり、サードパーティ製品の正しい動作を保証するものでは有りません。

2020.01.31-00

Page 52: General FAST/TOOLS 6SHFL¿FDWLRQV · fast/toolsシステムの最大接続台数 fast/toolsシステムで使用される各コンポーネントの最大接続台数などについて以下の表に示します。

52<< 目次 >> << 索引 >>

All Rights Reserved. Copyright © 2014, Yokogawa Electric Corporation GS 50A01A10-01JA

■ 形名と仕様コード

●FAST/TOOLS パッケージの構造FAST/TOOLS のソフトウェアパッケージの構造を以下に示します。

USER/FAST Web-HMI クライアント/Web-HMIモバイルクライアント

F45.ai

Web-HMIサーバ

パッケージ

サーバパッケージ

サーバパッケージオプション

サーバ パッケージ(RVSVRN - UNSVRN)

USER/FAST Web-HMI サーバ(HMIWEB - HMIMOB)

オプションパッケージ(EQP- ACCFSTN - AUDFSTN - FTDTSX)

注: 太字のアイテムは、指定されたソフトウェアパッケージを注文するために必要な形名です。注: HMIMOB は Web-HMI サーバパッケージの拡張ですから、HMIWEB も必ず必要です。注: OPC クライアント(DA/AE/UA)は OPC サーバパッケージに含まれています。

●FAST/TOOLS のパッケージの構造1 台のコンピュータシステム上または複数のコンピュータシステム間で可能な FAST/TOOLS サーバ構成の組み合わせを次に示します。

F46.ai

Web - HMIクライアント パッケージ

Web - HMIクライアント パッケージ

Web - HMIサーバ パッケージ

Web - HMIクライアント パッケージ

Web - HMIサーバ パッケージ

+サーバ パッケージ

+サーバ パッケージ

オプション

サーバ パッケージ(サーバに Web HMIと1ク

ライアントを含む )(サーバに Web HMIと1ク

ライアントを含む )+

サーバ パッケージオプション

Web - HMIサーバ パッケージ

サーバ パッケージ

+サーバ パッケージ

オプション

Web - HMIサーバ パッケージ

(サーバ上に1クライアント)

(サーバ上に1クライアント)

サーバ パッケージ+

サーバ パッケージオプション

パッケージ

= コンピュータシステム

サーバ 、Web - HMIサーバ 、Web - HMI クライアントをそれぞれセパレートにした

システム

Web - HMIサーバとWeb-HMIクライアントを同居 させ、サーバをセパレートに

したシステム

サーバとWeb - HMIサーバを同居 させ、Web - HMIクライアントをセパレートにした

システム

スタンドアロンシステム

Web-HMI クライアントはオペレータインタフェースとアプリケーションデータベースコンフィグレーションインタフェースの両方を実行できます。

2020.01.31-00

Page 53: General FAST/TOOLS 6SHFL¿FDWLRQV · fast/toolsシステムの最大接続台数 fast/toolsシステムで使用される各コンポーネントの最大接続台数などについて以下の表に示します。

53<< 目次 >> << 索引 >>

All Rights Reserved. Copyright © 2014, Yokogawa Electric Corporation GS 50A01A10-01JA

●FAST/TOOLSWindows&Linux サーバパッケージ

説明形名 RVSVRN FAST/TOOLS Microsoft Windows & Linux サーバパッケージ

仕様コード

-S ソフトウェアライセンス

1 標準版

0 常に 0(日本国内向け)

-SA 最大アイテム数:250

-SB 最大アイテム数:500

-SC 最大アイテム数:1,000

-SD 最大アイテム数:2,000

-SE 最大アイテム数:4,000

-SF 最大アイテム数:8,000

-SG 最大アイテム数:16,000

-SH 最大アイテム数:32,000

-SJ 最大アイテム数:64,000

-SK 最大アイテム数:128,000

-SL 最大アイテム数:256,000

-SU 最大アイテム数:無制限

-RA 最大アイテム数:250(PC 冗長化プラットフォーム)

-RB 最大アイテム数:500(PC 冗長化プラットフォーム)

-RC 最大アイテム数:1,000(PC 冗長化プラットフォーム)

-RD 最大アイテム数:2,000(PC 冗長化プラットフォーム)

-RE 最大アイテム数:4,000(PC 冗長化プラットフォーム)

-RF 最大アイテム数:8,000(PC 冗長化プラットフォーム)

-RG 最大アイテム数:16,000(PC 冗長化プラットフォーム)

-RH 最大アイテム数:32,000(PC 冗長化プラットフォーム)

-RJ 最大アイテム数:64,000(PC 冗長化プラットフォーム)

-RK 最大アイテム数:128,000(PC 冗長化プラットフォーム)

-RL 最大アイテム数:256,000(PC 冗長化プラットフォーム)

-RU 最大アイテム数:無制限(PC 冗長化プラットフォーム)

注: 標準のドライバ:STARDOM, DAQStation、DAQMaster、SMARTDAQ+、FA-M3、ホスト・ホスト、Modbus スレーブ、Modbus マスターおよび Beckhoff BK8100

注: FAST/TOOLS サーバ/クライアント構成のみ注: オーディットモジュール(形名:AUDFSTN)は含まれません。注: サーバの拡張については、本セクションのアップグレード用の形名コードを参照してください。注: HAC 構成(高可用性機能)ではサーバパッケージおよびサーバパッケージオプションが 2 セットずつ(二重化の場合)

必要です。注: OPC クライアント(DA/AE/UA)は OPC サーバパッケージに含まれています。OPC クライアントは Windows プラットフォー

ムの場合のみ利用可能です。注: エンジニアリング環境用とオペレータ環境用にサーバに Web-HMI サーバ/クライアントが 1 つ含まれています。注: 「FAST/TOOLS プロダクト保守契約 」 が必須です。注 : Visual Basic .NET API は標準に含みます。注 : 協調型デシジョンサポートソリューション(CDSS) は標準に含みます。

2020.01.31-00

Page 54: General FAST/TOOLS 6SHFL¿FDWLRQV · fast/toolsシステムの最大接続台数 fast/toolsシステムで使用される各コンポーネントの最大接続台数などについて以下の表に示します。

54<< 目次 >> << 索引 >>

All Rights Reserved. Copyright © 2014, Yokogawa Electric Corporation GS 50A01A10-01JA

●FAST/TOOLSUNIX サーバパッケージ

説明形名 UNSVRN FAST/TOOLS UNIX サーバパッケージ

仕様コード

-S ソフトウェアライセンス

1 標準版

0 常に 0(日本国内向け)

-SA 最大アイテム数:250

-SB 最大アイテム数:500

-SC 最大アイテム数:1,000

-SD 最大アイテム数:2,000

-SE 最大アイテム数:4,000

-SF 最大アイテム数:8,000

-SG 最大アイテム数:16,000

-SH 最大アイテム数:32,000

-SJ 最大アイテム数:64,000

-SK 最大アイテム数:128,000

-SL 最大アイテム数:256,000

-SU 最大アイテム数:無制限

注: 標準のドライバ:STARDOM、DAQStation、DAQMaster、SMARTDAC+、FA-M3、ホスト - ホスト、Modbus スレーブ、Modbus マスターおよび Beckhoff BK8100

注: サーバの拡張については、本セクションのアップグレード用の形名コードを参照してください。注: HAC 構成(高可用性機能)ではサーバパッケージおよびサーバパッケージオプションが 2 セットずつ(二重化の場合)

必要です。注: 「FAST/TOOLS プロダクト保守契約 」 が必須です。注: UNSVRN は横河がプロジェクト管理を行う場合にのみ発注できます。FAST/TOOLS が動作する OS を発注時に連絡してく

ださい。

2020.01.31-00

Page 55: General FAST/TOOLS 6SHFL¿FDWLRQV · fast/toolsシステムの最大接続台数 fast/toolsシステムで使用される各コンポーネントの最大接続台数などについて以下の表に示します。

55<< 目次 >> << 索引 >>

All Rights Reserved. Copyright © 2014, Yokogawa Electric Corporation GS 50A01A10-01JA

●EQUIPMENT/FAST

説明形名 EQP FAST/TOOLS EQUIPMENT/FAST(ドライバ)

仕様コード

-S ソフトウェアライセンス

1 常に 1

0 常に 0(日本国内向け)

-XCS 横河 Vnet/IP ドライバ(*7)

-ROC Rockwell Automation ドライバ(*1)

-SIE Siemens ドライバ(*2)(*8)

-EME Emerson ドライバ(*3)

-RTU RTU プロトコルドライバ(*4)

-GEN 汎用ドライバ(*5)

-IEC IEC 60870-5 プロトコル(*6)

-IEP IEC 61850 プロトコル

-MEL Melsec ドライバ(*8)

-OMR Omron FINS ドライバ

注: OS によってはサポートできないドライバがあります。いくつかのドライバでは、サードパーティのソフトウェアが必要です。TCP/IP またはシリアルラインのみをサポートするドライバもあります。詳細は「プロセスフィールドの入出力通信」セクションを参照してください。

注: 本書に記載されていないドライバについては、当社担当営業にお問い合わせください。

*1: CIP、DH+ および DF1 プロトコルを含む。例:.ControlLogix または PLC5*2: 3964R および SAPI-S7 ドライバを含む。例:Siemens S5 および S7 PLC*3: BSAP および Fisher ROC ドライバを含む。例:Bristol Babcock RTU*4: WITS レベル 0 スレーブ、WITS レベル 0 マスター、DNP3 および HEX リピートドライバを含む。*5: TIE および HART ルータドライバを含む。*6 IEC 60870-5-101、IEC 60870-5-102、IEC 60870-5-103 および IEC 60870-5-104 を含む。*7 「ProSafe-RS (for Vent/IP-Upstream)」専用*8 Windows クライアント OS のみ。

●ACCESS/FAST

説明形名 ACCFSTN ACCESS/FAST

仕様コード

-S ソフトウェアライセンス

1 常に 1

0 常に 0(日本国内向け)

-ODC ODBC サーバ(Windows OS のみ)

-DAS OPC UA サーバ(DA/AC/HDA)(Windows OS のみ)、OPC DA & AE サーバ(Windows OS のみ)

-TUN OPC トンネラークライアント / サーバ(Windows OS のみ)

注: OPC クライアント(DA/AE/UA)はサーバパッケージに含まれています。

●AUDFSTN/FAST

説明形名 AUDFSTN AUDIT/FAST

仕様コード-S ソフトウェアライセンス

1 常に 1

0 常に 0(日本国内向け)

注: 操作履歴をレポートで出力するためのオプションパッケージです。

2020.01.31-00

Page 56: General FAST/TOOLS 6SHFL¿FDWLRQV · fast/toolsシステムの最大接続台数 fast/toolsシステムで使用される各コンポーネントの最大接続台数などについて以下の表に示します。

56<< 目次 >> << 索引 >>

All Rights Reserved. Copyright © 2014, Yokogawa Electric Corporation GS 50A01A10-01JA

●Web-HMI サーバパッケージ

説明形名 HMIWEB Web-HMI サーバパッケージ(Web-HMI サーバ上の 1 個のエンジニアリング環境を含む)

仕様コード

-S ソフトウェアライセンス

1 標準版

0 常に 0(日本国内向け)

-S01 同時接続クライアント数:1

-S02 同時接続クライアント数:2

-S03 同時接続クライアント数:3

-S04 同時接続クライアント数:4

-S05 同時接続クライアント数:5

-S06 同時接続クライアント数:6

-S07 同時接続クライアント数:7

-S08 同時接続クライアント数:8

-S09 同時接続クライアント数:9

-S10 同時接続クライアント数:10

-S15 同時接続クライアント数:15

-S20 同時接続クライアント数:20

-S25 同時接続クライアント数:25

-SXX 同時接続クライアント数:xx

-R01 同時接続クライアント数:1(PC 冗長化プラットフォーム)

-R02 同時接続クライアント数:2(PC 冗長化プラットフォーム)

-R03 同時接続クライアント数:3(PC 冗長化プラットフォーム)

-R04 同時接続クライアント数:4(PC 冗長化プラットフォーム)

-R05 同時接続クライアント数:5(PC 冗長化プラットフォーム)

-R06 同時接続クライアント数:6(PC 冗長化プラットフォーム)

-R07 同時接続クライアント数:7(PC 冗長化プラットフォーム)

-R08 同時接続クライアント数:8(PC 冗長化プラットフォーム)

-R09 同時接続クライアント数:9(PC 冗長化プラットフォーム)

-R10 同時接続クライアント数:10(PC 冗長化プラットフォーム)

-R15 同時接続クライアント数:15(PC 冗長化プラットフォーム)

-R20 同時接続クライアント数:20(PC 冗長化プラットフォーム)

-R25 同時接続クライアント数:25(PC 冗長化プラットフォーム)

-RXX 同時接続クライアント数:xx(PC 冗長化プラットフォーム)

注: Web-HMI クライアントは個々の Web-HMI サーバ上で稼働します(エンジニアリング環境とオペレータ環境)。注: Web-HMI クライアントの拡張については、本セクションのアップグレード用の形名コードを参照してください。注: 「FAST/TOOLS プロダクト保守契約 」 が必須です。

2020.01.31-00

Page 57: General FAST/TOOLS 6SHFL¿FDWLRQV · fast/toolsシステムの最大接続台数 fast/toolsシステムで使用される各コンポーネントの最大接続台数などについて以下の表に示します。

57<< 目次 >> << 索引 >>

All Rights Reserved. Copyright © 2014, Yokogawa Electric Corporation GS 50A01A10-01JA

●WindowsRGS パッケージ

説明形名 FTRGS FAST/TOOLS Microsoft Windows RGS パッケージ

仕様コード

-S ソフトウェアライセンス

S シングルプラットフォーム

R PC 冗長化プラットフォーム

0 常に 0(日本国内向け)付加仕様コード /UA OPC UA サーバ

注: RGS の二重化構成の場合、同一パッケージを 2 つオーダしてください。注: Web-HMI クライアントはエンジニアリング用のみです。注: 「FAST/TOOLS プロダクト保守契約 」 が必須です。注:Vnet/IP カードが必要です。

●エンタープライズエンジニアリングサーバパッケージ

説明形名 FTEES FAST/TOOLS Microsoft Windows エンタープライズエンジニアリングサーバパッケージ

仕様コード

-S ソフトウェアライセンス

S シングルプラットフォーム

R PC 冗長化プラットフォーム

0 常に 0(日本国内向け)

●ASPA(アラームシステムパフォーマンス分析)

説明形名 FTASPA アラームシステムパフォーマンス分析

仕様コード-S ソフトウェアライセンス

1 常に 1

0 常に 0(日本国内向け)

注: ASPA は 1 つの FAST/TOOLS サーバ(RVSVRN)に接続可能

●モバイル用Web-HMI サーバパッケージ

説明形名 HMIMOB モバイル用 Web-HMI サーバパッケージ

仕様コード

-S ソフトウェアライセンス

1 常に 1

0 常に 0(日本国内向け)

-005 5 個のモバイルクライアント

-010 10 個のモバイルクライアント

-020 20 個のモバイルクライアント

-XXX xxx 個以上のモバイルクライアント

注: サポートする Web ブラウザは、「モバイル HMI クライアント」を参照注: HMIMOB は Web-HMI サーバパッケージの拡張ですから、HMIWEB が必ず必要です。

2020.01.31-00

Page 58: General FAST/TOOLS 6SHFL¿FDWLRQV · fast/toolsシステムの最大接続台数 fast/toolsシステムで使用される各コンポーネントの最大接続台数などについて以下の表に示します。

58<< 目次 >> << 索引 >>

All Rights Reserved. Copyright © 2014, Yokogawa Electric Corporation GS 50A01A10-01JA

●分散温度センサ機能

説明形名 FTDTSX DTSX ドライバおよびトレンドモジュール

仕様コード-S ソフトウェアライセンス

1 常に 1

0 常に 0(日本国内向け)

注: FTDTSX は 1 台の FAST/TOOLS サーバ(形名 RVSVRN の Windows 版)上で動作します。注: 冗長型 FAST/TOOLS サーバ構成の場合はこのパッケージが 2 個必要です。注: DTSX ドライバは横河製 DTSX200、DTSX3000 との TCP/IP 通信のみサポートします。

●拡張用Windows&Linux サーバパッケージ

説明形名 RVSVRN FAST/TOOLS Windows & Linux サーバパッケージ

仕様コード

-S ソフトウェアライセンス

2 拡張版

0 常に 0(日本国内向け)

-S0 ライセンスをアップグレード(アイテム数:250 → 500)

-S1 ライセンスをアップグレード(アイテム数:500 → 1,000)

-S2 ライセンスをアップグレード(アイテム数:1,000- → 2,000)

-S3 ライセンスをアップグレード(アイテム数:2,000 → 4,000)

-S4 ライセンスをアップグレード(アイテム数:4,000 → 8,000)

-S5 ライセンスをアップグレード(アイテム数:8,000 → 16,000)

-S6 ライセンスをアップグレード(アイテム数:16,000 → 32,000)

-S7 ライセンスをアップグレード(アイテム数:32,000 → 64,000)

-S8 ライセンスをアップグレード(アイテム数:64,000 → 128,000)

-S9 ライセンスをアップグレード(アイテム数:128,000 → 256,000)

-SX ライセンスをアップグレード(アイテム数:256,000 →無制限)

-R0 ライセンスをアップグレード(アイテム数:250 → 500)(PC 冗長化プラットフォーム)

-R1 ライセンスをアップグレード(アイテム数:500 → 1,000)(PC 冗長化プラットフォーム)

-R2 ライセンスをアップグレード(アイテム数:1,000 → 2,000)(PC 冗長化プラットフォーム)

-R3 ライセンスをアップグレード(アイテム数:2,000 → 4,000)(PC 冗長化プラットフォーム)

-R4 ライセンスをアップグレード(アイテム数:4,000 → 8,000)(PC 冗長化プラットフォーム)

-R5 ライセンスをアップグレード(アイテム数:8,000 → 16,000)(PC 冗長化プラットフォーム)

-R6 ライセンスをアップグレード(アイテム数:16,000 → 32,000)(PC 冗長化プラットフォーム)

-R7 ライセンスをアップグレード(アイテム数:32,000 → 64,000)(PC 冗長化プラットフォーム)

-R8 ライセンスをアップグレード(アイテム数:64,000 → 128,000)(PC 冗長化プラットフォーム)

-R9 ライセンスをアップグレード(アイテム数:128,000 → 256,000)(PC 冗長化プラットフォーム)

-RX ライセンスをアップグレード(アイテム数:256,000 →無制限)(PC 冗長化プラットフォーム)

2020.01.31-00

Page 59: General FAST/TOOLS 6SHFL¿FDWLRQV · fast/toolsシステムの最大接続台数 fast/toolsシステムで使用される各コンポーネントの最大接続台数などについて以下の表に示します。

59<< 目次 >> << 索引 >>

All Rights Reserved. Copyright © 2014, Yokogawa Electric Corporation GS 50A01A10-01JA

●拡張用 FAST/TOOLSUNIX サーバパッケージ

説明形名 UNSVRN FAST/TOOLS Microsoft UNIX サーバパッケージ

仕様コード

-S ソフトウェアライセンス

2 拡張版

0 常に 0(日本国内向け)

-S0 ライセンスをアップグレード(アイテム数:250 → 500)

-S1 ライセンスをアップグレード(アイテム数:500 → 1,000)

-S2 ライセンスをアップグレード(アイテム数:1,000 → 2,000)

-S3 ライセンスをアップグレード(アイテム数:2,000 → 4,000)

-S4 ライセンスをアップグレード(アイテム数:4,000 → 8,000)

-S5 ライセンスをアップグレード(アイテム数:8,000 → 16,000)

-S6 ライセンスをアップグレード(アイテム数:16,000 → 32,000)

-S7 ライセンスをアップグレード(アイテム数:32,000 → 64,000)

-S8 ライセンスをアップグレード(アイテム数:64,000 → 128,000)

-S9 ライセンスをアップグレード(アイテム数:128,000 → 256,000)

-SX ライセンスをアップグレード(アイテム数:256,000 →無制限)

●拡張用 USER/FASTWeb-HMI サーバパッケージ

説明形名 HMIWEB USER/FAST Web-HMI サーバパッケージ

仕様コード

-S ソフトウェアライセンス

2 拡張版

0 常に 0(日本国内向け)

-SP1 拡張ライセンス 同時接続クライアント数:1

-SP5 拡張ライセンス 同時接続クライアント数:5

-RP1 拡張ライセンス 同時接続クライアント数:1(PC 冗長化プラットフォーム)

-RP5 拡張ライセンス 同時接続クライアント数:5(PC 冗長化プラットフォーム)

■ ソフトウェアの提供形態

ソフトウエア媒体ソフトウェア及び電子ドキュメントは、DVD-ROM で提供されます。このため、パソコンへのインストール時には DVD-ROM ドライブが必要です。なお、プログラムを動作させるためには DVD-ROM のほか、ラインセンスが必要です。

ライセンスソフトウェアをインストールしたパソコンで、ライセンスリクエストファイルを作成し、下記メールアドレスにライセンス要求を行います。その後ライセンスファイルが送られてきますので、ライセンス登録をすることによってプログラムを動作させることができます。

mail : [email protected]

■ ご注文事指定事項ご注文の際は形名と基本仕様コードを指定してください。

2020.01.31-00

Page 60: General FAST/TOOLS 6SHFL¿FDWLRQV · fast/toolsシステムの最大接続台数 fast/toolsシステムで使用される各コンポーネントの最大接続台数などについて以下の表に示します。

60<< 目次 >> << 索引 >>

All Rights Reserved. Copyright © 2014, Yokogawa Electric Corporation GS 50A01A10-01JA

■ FAST/TOOLSサポート契約サーバパッケージおよび RGS パッケージ手配時は必ず、『FAST/TOOLS プロダクト保守契約』を手配してください。詳細は販売ニュース『FAST/TOOLS プロダクト保守契約』提供開始のお知らせ (No.11-134),GS『FAST/TOOLSプロダクト保守契約』(GS 43D02L22-11)をご参照願います。

・手配形名:SVC01ACD168 FAST/TOOLS プロダクト保守契約

■ 商標本文中に使用されている会社名、団体名、商品名、およびロゴなどは、横河電機株式会社、各社または各団体の登録商標または商標です。

記載内容はお断りなく変更することがありますのでご了承ください。2020.01.31-00