hp loadrunner hp loadrunner softwaresoftware

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“選ばれる情報システム部門”になるために 必須だったアプリケーション品質保証。 それを定量提示できる道具として 「HP LoadRunner software」を徹底活用。 同社のグループ共通統括部 システム開 発部は、富士電機グループにおいて、幅広く システム開発を担っています。この部門を 管掌すべく着任した部長 井上俊雄氏は、部 門においてシステムの負荷テスト・プロセス が確立されていないことに気づきました。 以前の職場では、実際に40~50名のテス ト要員を集めて大がかりな負荷テストを実 施。これに問題を感じていたものの、アプリ ケーションの品質保証は絶対です。そうした 中、すでに導入されていた負荷テストツール 「HP LoadRunner software」を活用しよ うと考えました。 利用背景 少ない要員、時間で、必要十分な 負荷テストがフルカバーできる 実際の業務環境を想定した リアルなテストができる 定量的な数値による性能把握により、 顧客との交渉を スムーズに進められる 1 2 3 POINT 利用理由 利用成果 最も高く評価されているのは、実際の ユーザのアプリケーション利用に基づいた シナリオを短時間で作成し、実際の運用環 境に近い負荷を生成して少ないテスト要員 でこれを実施し、レスポンスを正確に測れる 点です。取得した数値は顧客との交渉をス ムーズに行う材料にもなっています。 また、LoadRunnerの持つ豊富なグラフ 表示機能により、サーバのCPUの利用率や メモリの使われ方が変化していく様子が、視 覚的かつリアルタイムに把握できます。この ため、その次のアクションをすばやく判断可 能です。 テスト要員を集めるところから始めなけ ればならない人海戦術で行うのに比べて、 LoadRunnerによる負荷テストは、工数、負 荷、時間にして約1/10へと大幅な削減が 可能になっています。 また、定量的なレスポンス把握によりボト ルネックの追求が容易で、迅速かつ確実な 問題解決が可能になりました。 さらに、プログラマー自身が利用すること で自分の記述したプログラムの弱点克服が 可能になるとともに、最終的にプログラムの 品質に自信を持てるようになりました。 人手による負荷テストに比べて工数、負荷、時間も約1/10に 富士電機ITセンター株式会社は、富士電機グループの一員として、幅広 い情報サービス・ビジネスを展開するシステム・インテグレータです。 同社のグループ共通統括部 システム開発部では、システムの負荷テ ストプロセスが確立されていませんでした。そのことに懸念を抱いた部 門トップが、アシストの販売した負荷テストツール「HP LoadRunner software」の存在を気づき、積極的な活用を目指しました。 部長自ら、既存アプリケーションの性能評価や製造拠点基幹システム のレスポンス調査にLoadRunnerを利用。目標とするアプリケーション 品質を達成するツールとして効果が明確なことから、現在では部門のシ ステム開発案件はすべて、LoadRunnerによる負荷テストを必須の開発 最終プロセスとして定めています。 本 社: 〒141-0032 東京都品川区大崎一丁目11番2号 設 立:1994年3月11日 資本金:4億1000万円 従業員数:343名(2010年4月現在) URL : http://www.fujielectric.co.jp/fitc/ 富士電機ITセンター株式会社 導入事例 HP LoadRunner HP LoadRunner software software

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Page 1: HP LoadRunner HP LoadRunner softwaresoftware

“選ばれる情報システム部門”になるために必須だったアプリケーション品質保証。それを定量提示できる道具として

「HP LoadRunner software」を徹底活用。

 同社のグループ共通統括部 システム開発部は、富士電機グループにおいて、幅広くシステム開発を担っています。この部門を管掌すべく着任した部長 井上俊雄氏は、部門においてシステムの負荷テスト・プロセスが確立されていないことに気づきました。以前の職場では、実際に40~50名のテスト要員を集めて大がかりな負荷テストを実施。これに問題を感じていたものの、アプリケーションの品質保証は絶対です。そうした中、すでに導入されていた負荷テストツール「HP LoadRunner software」を活用しようと考えました。

利用背景

少ない要員、時間で、必要十分な負荷テストがフルカバーできる

実際の業務環境を想定したリアルなテストができる

定量的な数値による性能把握により、顧客との交渉を

スムーズに進められる

1 2 3

POINT

利用理由 利用成果

 最も高く評価されているのは、実際のユーザのアプリケーション利用に基づいたシナリオを短時間で作成し、実際の運用環境に近い負荷を生成して少ないテスト要員でこれを実施し、レスポンスを正確に測れる点です。取得した数値は顧客との交渉をスムーズに行う材料にもなっています。 また、LoadRunnerの持つ豊富なグラフ表示機能により、サーバのCPUの利用率やメモリの使われ方が変化していく様子が、視覚的かつリアルタイムに把握できます。このため、その次のアクションをすばやく判断可能です。

 テスト要員を集めるところから始めなければならない人海戦術で行うのに比べて、LoadRunnerによる負荷テストは、工数、負荷、時間にして約1/10へと大幅な削減が可能になっています。 また、定量的なレスポンス把握によりボトルネックの追求が容易で、迅速かつ確実な問題解決が可能になりました。 さらに、プログラマー自身が利用することで自分の記述したプログラムの弱点克服が可能になるとともに、最終的にプログラムの品質に自信を持てるようになりました。

人手による負荷テストに比べて工数、負荷、時間も約1/10に

富士電機ITセンター株式会社は、富士電機グループの一員として、幅広い情報サービス・ビジネスを展開するシステム・インテグレータです。 同社のグループ共通統括部 システム開発部では、システムの負荷テストプロセスが確立されていませんでした。そのことに懸念を抱いた部門トップが、アシストの販売した負荷テストツール「HP LoadRunner software」の存在を気づき、積極的な活用を目指しました。 部長自ら、既存アプリケーションの性能評価や製造拠点基幹システムのレスポンス調査にLoadRunnerを利用。目標とするアプリケーション品質を達成するツールとして効果が明確なことから、現在では部門のシステム開発案件はすべて、LoadRunnerによる負荷テストを必須の開発最終プロセスとして定めています。 本 社 : 〒141-0032 東京都品川区大崎一丁目11番2号

設 立 : 1994年3月11日資本金 : 4億1000万円従業員数 : 343名(2010年4月現在)URL : http://www.fujielectric.co.jp/fitc/

富士電機ITセンター株式会社

導入事例

HP LoadRunner HP LoadRunner softwaresoftware

Page 2: HP LoadRunner HP LoadRunner softwaresoftware

富士電機グループで幅広く ITサービスを担うシステム・インテグレータ  富士電機ITセンター株式会社は、富士電機グループの一員として、情報システム分野におけるシステム導入から運用、保守まで、コンサルティングや教育も含めた幅広いサポート事業と、各種パッケージ・ソフトウェアの開発、外販に至るまで、トータルなソリューションを提供するシステム・インテグレータです。 人海戦術に頼らず負荷テストを 行うにはどうしたらいいか  同社のグループ共通統括部 システム開発部は、富士電機グループにおいて、大きく3つの領域のシステム開発を担っています。1つめは同グループ全体で利用する共通システムのシステム開発、2つめは富士電機の各製造拠点で利用する基幹システム開発、3つめが、利用範囲や用途が事前に特定されていないソリューション・システムの開発です。 3つめのソリューション・システム開発は、寄せられる要望が実に様々です。アプリケーション開発だけを依頼されることもあれば、ハードウェアの選定を含めたトータル・ソリューションの提供がプロジェクト・スコープとなることもあります。 2007年、この部門を管掌するべく着任したのが、富士電機ITセンター株式会社 グループ共通統括部 システム開発部長 井上俊雄氏です。そこでまもなく気づいたのが、部門において納品システムの負荷テスト・プロセスが確立されていないことでした。同氏は以前、富士電機の製造拠点の1つである関東圏のシステム課に所属しており、負荷テストを推進する立場にありました。その時の実施の模様は、工場内でそのつど40~50名のテスト要員を集め、人数分の環境整備したPCを用意し、テスト実施資料を作成して一斉に負荷テストを行うというものでした。井上氏は当時を振り返って次のように語ります。「まず人を集めるのが一苦労でした。メンバーの上司に許可をもらわなければいけませんし、許可をもらっても当日仕事で都合がつかないといったことも多々ありました。 またPCも余剰分などありませんから、そのつどかき集めて、テストするアプリケーションに合わせて設定しなければなりません。 実施マニュアルも作成するのですが、40~50人に“こういう画面を表示させてほしい”“ここで時間を計測してほしい”と依頼しながら、そのとおり実行してもらうのは大変でしたし、いたずらにメンバーの時間を浪費しているという思いがありました」 このように、井上氏は過去の負荷テストには問題を感じていましたが、一方で、アプリケーションの品質は絶対に担保する必要があります。そうした中、部門スタッフから聞いたのが、負荷テストツール「HP LoadRunner Software」(以下、LoadRunner)が導入されているということでした。“それならこのツールをもっと積極的に活用していけばいい”と考えたのです。 部長自らLoadRunnerに習熟し、 必須の負荷テスト・ツールに指定  井上氏は何ごとも、“人にやれというからにはまず自分から”という率先垂範を旨としており、この時も自らLoadRunnerの使い方をマスターし、まずレスポンス低

富士電機ITセンター株式会社

下が発生していた全グループ共通アプリケーションを性能評価してみました。その結果、調査したアプリケーションは、もともと小規模利用される前提で設計されていたものが、利便性が評価されてエンドユーザが飛躍的に増加していったためにレスポンス低下を起こしていたのです。LoadRunnerで明確に原因を追求できることに自信を得た井上氏は、これを次々と開発プロジェクトに適用していきます。なかでも劇的だったのは、これも富士電機の製造拠点の1つである関西圏の工場の新しい基幹システムの性能評価でした。このアプリケーションは首都圏のデータ・センターにサーバを設置し、WAN環境で利用します。仮説として立てた5秒という許容レスポンスがこれで得られるものか、1台のサーバで何台のクライアントからの同時接続が処理できるかを検証することになりました。LoadRunnerで計測したところ、WAN環境はアプリケーションの全体レスポンスに影響しないこと、プログラムの記述やデータベース接続などに問題があることまでわかりました。その後、それらを改修しながら計測を反復、結果的に1台のサーバにつき同時接続30名程度なら許容レスポンス5秒を達成できるというはっきりしたしきい値を設定可能になり、利用部門からも了承を得ることができました。ここまでの業務をわずか2名で担ったといいます。 利用効果が明らかであることから、現在では井上氏は同部門が担当するすべてのシステム開発案件はすべて、LoadRunnerによる負荷テストを必須の開発最終プロセスとしています。

どうして負荷テストが 必須のプロセスなのか

 なぜ井上氏は負荷テストを必須と考えるのか。その理由を次のように語ります。「システム開発において、顧客がグループ企業であろうがなかろうが、品質に対する甘えは許されません。一度質の悪いものを納めてしまったら、『あそこに頼んでも良いものはできない。他へ頼もう』ということになってしまいます。逆に品質が良ければ、他へ頼んでいた案件もこちらへ回してくれるかもしれません。システム開発ビジネスの成否はいかに閑散期を最小化するかにかかっていますから、『あそこなら品質の高いものを作ってくれる』という評判は非常に重要です」 また同社では、取得したISOやITSMSなどの規格に基づいて厳密に品質およびサービス管理を進めています。そのいずれもが良好なPlan-Do-Check-Action循環を求めている中、負荷テストを行うことで、Plan部分を“同時接続30名であれば5秒以内のレスポンスを維持可能”といったように定量提示できるといいます。またそうした数値による表現は、顧客への説得や納得が容易で、何事につけ“話が早くなる”のだそうです。 さらに、顧客からの依頼でハードウェアの選定をする際にも、負荷テストは有効だそうです。カタログ・スペックを鵜吞みにすることはできないため、負荷テストを行うことで、“このサーバをこの用途に使うのであれば、何名規模

で共有するのが適切”といった具合に確かなサイジングが可能だといいます。 LoadRunnerの利用で 工数、負荷、時間が約1/10に

 具体的に、LoadRunnerを利用するメリットは、実際のユーザのアプリケーション利用に基づいたシナリオを短時間で作成し、実際の運用環境に近い負荷を生成してテストを行い、レスポンスを測れる点だと井上氏は語ります。「ユーザが使うのはハードウェアやネットワークではなくて、アプリケーションです。アプリケーションのレスポンスを正しく測れなければ性能を評価したことになりません。それも繰り返し実施する必要がありますが、人間なら疲れたり飽きたりしてしまうところを、LoadRunnerを使えば少ない人数で効率よく行えます」 また豊富なグラフ表示がレスポンスの判定に役立っているといいます。「LoadRunnerのグラフはみんな良いですね。負荷をかけるにつれてCPUの利用率やメモリの使われ方が変化していく様子が視覚的かつリアルタイムに把握可能で、次にとるべきアクションをすばやく判断することができます。」(井上氏) 要員を集めるところから始めなければならない人海戦術で行う負荷テストに比べると、LoadRunnerによるそれは、工数、負荷、時間にして1/10ぐらいで済むと井上氏は語ります。 加えて、アプリケーションを開発するプログラマ自身がLoadRunnerを利用することで、自分の弱点を認識してそれを克服できるようになるとともに、自分の納めるアプリケーションの品質に自信を持つようになったといいます。 LoadRunnerを必須の負荷テスト・ツールとして2年半。こうした品質重視姿勢がグループ内外に十分伝わったのかもしれません。2009年度の同部門受注案件は前年に比してかなり増加したそうです。 今後は、部門内でLoadRunner習熟者を増やし、そのスキルやノウハウを蓄積、共有できる“技術ラボ”のようなものを作っていきたいと井上氏。これによって“あの「人」に頼みたい”ではなく、“あの「会社」に頼みたい”と言われる組織を目指すのだそうです。それを井上氏は逆説的に“誰がやっても同じ品質の仕事ができる金太郎飴のような組織”と表現します。理想は、グループ内でアプリケーションや情報インフラストラクチャに関して品質上の問題が生じた時、この技術ラボが一元的に引き受けて解決できるようになることです。 また、一定規模のアプリケーション開発に関しては、同社の開発標準の中に“LoadRunnerで負荷テストを行う”という1項目を設けることも構想中とのことで、さらなる利用浸透が図られていく予定です。

【取材にご協力いただいた方】

 

富士電機ITセンター株式会社 グループ共通統括部

システム開発部長 井上俊雄氏

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HP-076-MAR10

井上 俊雄氏

HP LoadRunner softwareHP LoadRunner software

(2010年4月現在の取材内容です)