jpp japan pathologists philharmonic 第3回演奏会jpp.sakura.ne.jp/3rdconcert.pdf3 jpp...
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日本病理医フィルハーモニー(JPP)
Japan Pathologists Philharmonic
第3回演奏会
場所:広島国際会議場・フェニックスホール
日時:2014年 4月 26日(土)
18:30開場 19:00開演 (20:30終演予定)
入場:無料(事前申し込み不要)
(第2回 JPP演奏会 in 札幌、2013. 6)
JPPは、病理診断を専門とする医師(病理医)が中心となって結成した
フルオーケストラです。
このコンサートは、病理医から市民、患者さんへのプレゼントです。
ぜひ、病理医の顔をみてください!
問い合わせ先:堤 寛 (JPP団長)
藤田保健衛生大学医学部病理学 (オーボエ担当)
電話:0562-93-2439、ファックス:0562-93-3063、e-mail:[email protected]
URL1:http://jpp.sakura.ne.jp/
URL2:http://info.fujita-hu.ac.jp/pathology1/JPP/index.htm
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プログラム
第一部(指揮:秋山 隆)
G. ビゼー 『カルメン』前奏曲
L.H. ベルリオーズ 『幻想交響曲』より第4楽章
保科 洋 歌劇『はだしのゲン』より
「序奏」と「麦の歌&フィナーレ」
バリトン独唱:鎌田 直純
(合唱つき)
第二部(指揮:岡 輝明)
L.v. ベートーヴェン ピアノ協奏曲第5番『皇帝』より第2、第3楽章
ピアノ独奏:瀧山 晃弘
J. プッチーニ 歌劇『トゥーランドット』より「誰も寝てはならぬ」
テノール独唱:米澤 傑
W.A. モーツァルト アヴェ・ヴェルム・コルプス
(合唱つき)
J. プッチーニ 歌劇『トスカ』より「星は光りぬ」
テノール独唱:米澤 傑 (女声合唱つき)
J. シベリウス 交響詩『フィンランディア』
(合唱つき)
ロビーで、「病理医」や「病理診断」に関する情報を展示します。
開演前、休憩時間にご覧いただければ幸いです。
米澤 傑、瀧山 晃弘、鎌田 直純の CD も販売します。
JPPグッズ(オリジナル Tシャツ、びょぅりぃさんタオル、びょぅりぃさんクリアファイル)も販売します。
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JPP団長挨拶
みなさま、本日は日本病理医フィルハーモニー(JPP)の第3回演奏会にお越しいただき、本当
にありがとうございます。私は、JPP 団長を勤める病理医で、オーボエパートを担当する堤寛(つ
つみ ゆたか)と申します。愛知県豊明市にある藤田保健衛生大学医学部に勤務しております。
JPPは、(社)日本病理学会会員の音楽を愛する病理医を中心とするオーケストラです。JPP登
録団員・団友の総数は 150名を超えています。本演奏会の演奏者 78名のうち、約半数(45%)の
35 名が病理医ですが、臨床検査技師、看護師、薬剤師、法医学や放射線科など他科の医師、病
理医の家族が加わり、多くの団友や賛助の絶大なる支援も得ています。年齢、性別、大学、地域、
分野・専門・職種の枞を越えた多くの人の協力で初めて成り立つアマチュアオケです。
JPPには細々とした合唱団があります。JPPC(JPP Choir)です。JPPCの出演者はたったの 8
名ですが、地元広島の合唱団の支援を得て初めて 50名の合唱団となるよちよちコーラス隊です。
第1回演奏会は 2012年 4月 29日(日)に横浜みなとみらいホール、大ホールで開催しました。
何と、満席のお客さまを得て、成功裏に終了しました。実は、2011 年4月、(社)日本病理学会創
立 100周年を記念して、祝賀コンサートを開催する予定でしたが、同年 3月の東日本大震災のた
め、演奏を自粛させていただきました。そのため、1年待っての満を持しての演奏となり、その分、
気持ちが込められたと思います。第2回演奏会は、昨年 2013年 6月 8日(土)に、さっぽろ芸文館
大ホールで開催しました。このときが JPPCのデビュー公演となりました。
病理医は「病理診断」を生業とする病気を診断するプロです! がんをはじめとするさまざまな病
気の最終診断を担っています。2008年 4月より、「病理診断科」が標榜ひょうぼう
科(臨床科)として法的に
認知されました。残念ながら、まだまだ病理医の業務内容の認知度は低く、病理医の存在そのも
のすら十分に市民に知られていないのが現状です。そこで、広く市民、患者さんやその家族に病
理医の存在を訴えかけること、顔のみえる病理医に変身することを最大の目的として、今回の無料
コンサート(病理医からみなさまへのご招待コンサート)を企画させていただきました。
全国から一堂に会して練習することがままならず、練習時間が十分とれないのは紛れもない事
実なのですが、こころを込めて精一杯演奏させていただきます。計 90分の演奏を通じて、どうか病
理医のこころを感じていただければ幸いです。そして、病理医たちの「顔」をじっくりご覧ください。
JPP には誇るべき指揮者兼病理医が2名います。第一部は秋山隆の指揮で、ビゼーの『カルメ
ン』前奏曲、ベルリオーズの『幻想交響曲』第4楽章、そして、秋山隆の師匠である保科洋氏作曲
の歌劇『はだしのゲン』より「序奏」と「麦の歌&フィナーレ」を演奏します。バリトン歌手、鎌田直純
氏の美声、JPPC のハーモニーとともにお届けします。第二部の指揮は岡輝明です。(社)日本病
理学会が誇るピアニスト、瀧山晃弘(北海道大学病理学)とテノール歌手、米澤傑(鹿児島大学病
理学)が登場します。ベートーヴェンのピアノ協奏曲「皇帝」を奏で、プッチーニのオペラ2曲を歌
い上げます。助っ人を得た JPPCの歌声がさらに響くことを期待します。ぜひ、お楽しみください。
2014年 4月
藤田保健衛生大学医学部第一病理学教授、JPP団長(オーボエ担当)
堤 寛 Yutaka Tsutsumi, M.D.
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指揮者挨拶
秋山 隆
本日はご来場、誠にありがとうございます。第一部の指揮を担当します秋山隆です。岡山生まれ
の岡山育ちで、地元岡山をこよなく愛しております。母校である「岡山大学交響楽団」と、その OB
有志で組織される「保科アカデミー室内管弦楽団」の指揮者をしています。勤務先は岡山県倉敷
市の川崎医科大学です。「現代医学教育博物館」というユニークな博物館を併設しております。医
師・医学生・医療関係者はもちろんですが、一般の方にも十分楽しんでいただける素晴らしい施
設です。お近くにお越しの節は、ぜひお立ち寄りください。
さて本日の演奏会ですが、最初はにぎやかで楽しい『カルメン』前奏曲(ビゼー作曲)で幕を開
けます。続いて、同じくフランスの作曲家ベルリオーズの代表作である『幻想交響曲』から第4楽章
を演奏します。 「断頭台への行進」というタイトルがついているように、基本的には行進曲ですが、
かなりユニークなマーチです。どうぞお楽しみに。その次は、広島にちなんで、オペラ『はだしのゲ
ン』から「序奏」と「麦の歌&フィナーレ」を演奏いたします。このオペラを作曲した保科洋先生は私
の恩師であり、50 年近く岡大オケの指揮/指導をしておられます。 今回の演奏会のために、バリ
トン独唱と混声合唱を加えたバージョンを特別に用意してくださいました。この曲を平和公園の中
で演奏することに大きな意義を感じています。
それでは最後まで、どうぞごゆっくりお楽しみください。
岡 輝明
東京の下町、本所緑町で育ちました。近くに東京都慰霊堂(元陸軍被服廠跡地)があり、毎年9月1日に霊堂の
前の道に露店が並び、子供時分にはお祭りだと思って楽しみにしていたものです。これが、関東大震災の慰霊
堂だと知ったのは随分経ってからのことでした。祖母は関東大震災を経験し、ぐずぐずしていて被服廠に辿り着
けなかったために、かえって劫火に焼かれることなく九死に一生を得たのだそうです。今は亡き祖母を想うとき、
不思議と被服廠跡の風景が思い出されます。このオーケストラの第1回演奏会の準備をしているさ中の 3月11日、
東日本大震災が起きました。第1回演奏会は幻の演奏会となりました。そのせいでしょうか、わが病理医フィルハ
ーモニーの演奏会と東日本大震災に連動した津波の記憶は、切っても切れぬものとなりました。
さて、ぼくと音楽の何度目かの出会いはコーラスで、高校時代はのどが涸れるまで歌いまくる日々 でした。本
日の後半のプログラム(第二部)は、オペラのアリアや合唱のついた曲目が並んでいます。人の声に深く関係し
たものばかりです。人の声の深さ、輝かしさ、暖かさ、気高さ、はかなさ、そして力強さをお聴きいただけるので
はないかと存じます。ぼくも楽しみたいと思っています。ご一緒にお楽しみいただければ幸甚です。
プレパパートくん
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~JPPC (日本病理医フィルハーモニー合唱団:JPP choir) からのご挨拶~
覚野 綾子 (JPPC責任者)
皆さま、こんばんは。本日はお忙しいところ、第 3回 JPP演奏会にお越しいただきましてありがとう
ございます。JPPC責任者の覚野綾子と申します。JPPC としての活動は今年で 2回目となります。
本日、皆さまの前で歌わせていただけることに喜びと感謝でいっぱいでございます。第 1 回 JPP
演奏会(横浜)の際にソプラノ、脇屋緑先生がカバレリア・ルスティカーナ間奏曲のソプラノ独唱をさ
れました。その際に、私は観客席で聴かせていただいておりました。合唱でなら参加させていただ
きます、とアンケートにお答えしたのがこの JPPC との出会いでした。
団長の堤寛先生から JPPC(日本病理医フィルハーモニー合唱団)を設立しなさい、とのご許可
をいただきまして本日に至っております。ところが、想像を絶する人数不足です(わずか 7 名!)。
昨年の札幌での第 2回 JPP演奏会では、札幌アカデミー合唱団という大きな合唱団と札幌医科大
学混声合唱団に支えられ、何とか無事に終えることができました(表紙の写真をご参照ください)。
この合唱団結成の際、いったん 1976年の学生運動の際に消滅したはずの水口國雄先生をはじ
めとする札幌医科大学混声合唱団 OG、OB が現役学生と邂逅して感動の再会を果たされ、世代
の枞を越えた強い絆がしっかりと繋がりました。静岡がんセンター渡邉麗子先生も札幌医科大学混
声合唱団 OG兼 JPPC として参加されました。
今回、第 3回 JPP演奏会の練習開始時には、堤先生からの叱咤激励にもかかわらず、参加者を
8 名しか集めることができませんでした。堤先生や脇屋先生の力添えのお陰で、広島在住の合唱
団の皆さま、広島大学の2つの混声合唱団の皆さまにご協力いただき、さらに、本来楽器を演奏し
ておられるはずの JPP団員(トランペット大橋瑠子先生、フルート長谷川智華先生、トランペット宮崎
龍彦先生、ファゴット山下修平先生)まで巻き込みながら、気がつけば 50 名の合唱団として本日を
迎えることができました。“JPPCの奇跡”と呼びたくなるほどの不思議な現象でございます。
これまでの個人練習、広島練習、東京練習、秘密練習等々、涙と汗にまみれた練習の成果を皆
さまにお聴きいただきたく存じます。今夜は、普段は年齢、性別、職業、地域がバラバラの私たちが、
心を合わせて一つになって歌います。どうぞお聴きください。
最後になりましたが、JPPC への熱いご指導を賜りました JPP 常任指揮者の岡 輝明先生、秋山
隆先生に深謝します。
JPPマネージャーからのご挨拶
宮崎 龍彦 (マネージャー・トランペット奏者)
皆さま、本日はご来聴誠にありがとうございます。私は JPP のマネージャーを務めます、宮崎龍
彦と申します。普段は、岐阜大学医学部附属病院で病理部を担当しております。今回の演奏会で
は、マネージングとトランペットを担当いたします。全く土地勘のない広島での演奏会、どうなること
かと途方に暮れておりましたところ、広島交響楽団の名ステマネ、荻原忠浩さまはじめ、皆さまのお
力を借りることができました。今回のステージマネージングは完璧かと存じます。また、旧知の仲で
ある広響チューバ奏者の盛田正輝さんにもご出演いただきます。このように、地元の皆さまのお力
添えで演奏会が開催できること、心から感謝申し上げます。どうかごゆっくりお楽しみください。
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人物紹介(団長&指揮者)
堤 寛 Yutaka TSUTSUMI (JPP団長、オーボエ)
藤田保健衛生大学医学部第一病理学教授。研究・教育、感染症の病理診
断や単著教科書の執筆といった仕事のほか、「患者さんに顔のみえる病理
医」として、病理診断の相談や説明を地道にボランティアしている。オ
ーボエは、文字通り“40の手習い”。師匠は、もと東京フィルハーモニー
団員の湊貞男氏。オーボエの命であるリードを常に供給してもらってい
る。NPO法人ぴあサポートわかば会監事として、理事長の寺田佐代子氏と
ともに、音楽を通したがん患者支援、心のケアを実践する。JPP立ち上げ
に奮闘努力して、現在のJPPの成長に至る。
秋山 隆 Takashi AKIYAMA (指揮)
昭和40年、岡山市生まれ。川崎医科大学病理学1・准教授。昭和58
年、岡山一宮高校で初の学生指揮者による吹奏楽コンクールA部門金賞
受賞。昭和 59 年、岡山大学医学部入学と同時に、岡山大学交響楽団に
トランペット奏者として入部。昭和 62 年、学生指揮者として、第2回
全日本大学オーケストラコンクール第1位獲得。現在、常任指揮者、保
科洋氏のアシスタント。平成 6 年、「保科アカデミー室内管弦楽団」を
組織し、責任者兼指揮者となる。今年の年末に、創立 20 周年記念で、
ベートーヴェンの第九を演奏する。トランペットを鈴木勝久氏に師事。
指揮法を奥原弘巳氏、保科洋氏、David Milnes 氏に師事。
岡 輝明 Teruaki OKA (指揮)
公立学校共済組合関東中央病院病理科部長。1979 年、岩
手医科大学卒業。東京大学大学院医学系研究科人体病理学教
室講師を経て、1999 年から現職。この間、呼吸器病理学を
聖路加国際病院山中晃博士に師事。2006 年から、環境省中
央環境審議会石綿健康被害判定小委員会委員として、悪性中
皮腫患者の認定に携わる。
成蹊高等学校でコーラス部に所属。顧問の高井寿雄氏(聖ニ
コライ合唱団指揮者)に指揮を学ぶ。1973 年、岩手医科大学管
弦楽団に指揮者として入団し、2013 年まで音楽監督兼首席指
揮者。岩手医大在学中、前田幸一郎氏(宗教音楽)に師事。
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瀧山 晃弘 Akihiro TAKIYAMA (ピアノ)
北海道大学理学部物理学科(宇宙物理学教室)および医学
部医学科卒業。同大学院理学研究科数学専攻修士課程(特
異点論)および医学研究科脳科学専攻博士課程修了。病理専
門医。現在、北海道大学大学院医学研究科探索病理学講座
特任助教。北海道大学探索医療教育研究センター、北海道大
学病院高度先進医療支援センター兼任。ピアノをE.ヘゲドシュ、
V.ナイデン、P.ジュジアーノ、A.ピサレフ、P.レアク、B.エイディ
各氏等に学ぶ。第9回JPTA日本ピアノ教育連盟ピアノオーディ
ション奨励賞、第 20回ペトロフピアノコンクール最高位、第 4回
東京ピアノコンクール第 3位、第 6回近・現代音楽コンクール入
選、第 15回万里の長城杯国際音楽コンクール最高位、第 13回ノーヴイ国際音楽コンクール入選、
第 8回セシリア国際音楽コンクール第 3位。
米澤 傑 Suguru YONEZAWA (テノール)
鹿児島大学医学部卒業、同学部病理学教授。松本美和子氏
他に師事。日伊コンコルソ入選、太陽コンコルソ・カンツォーネ・イ
タリアーナ優勝、日本クラシック音楽コンクール第 1位グランプリ。
蝶々夫人やカルメンの主役、第九、メサイア、ヴェルディ「レクイエ
ム」等のソリスト。イタリアと日本でのオペラ「トゥーランドット」のカラ
フ王子で大絶賛を博す。NHK 芸術劇場やラジオ深夜便に出演。
2012年サントリーホールでのモーツァルト「レクイエム」のソリストで
大成功を収める。CD「誰も寝てはならぬ/米澤 傑、テノール・オ
ペラアリア集(検索:楽天市場 米澤傑)」はヒットチャートでたびた
び 1 位を獲得するなど、日本の第 1 級のテノールのひとり。2010
年、「日本病理学賞」受賞。「検索:YouTube 米澤 傑」(美声が聴けます!)
鎌田 直純 Naoyoshi KAMATA (バリトン、客演)
東京芸術大学大学院修了。大学院在学中の1982年、 『ペレア
スとメリザンド』のペレアス役に抜擢される。同年渡欧。パリ・エコー
ル・ノルマル音楽院首席修了。パリを中心に演奏活動をする。1992
年に帰国後、オペラ『ロミオとジュリエット』、『ホフマン物語』など多
数の舞台に出演。ジャン・フルネ指揮による東京都響の定期演奏
会『ペレアスとメリザンド』のペレアス、フォーレ『レクイエム』のCDで
バリトン・ソロを歌う。フランスの歌曲を中心に、幅広い活動をしてい
る。二期会、日本フォーレ協会、日本セヴラック協会、コンセール
C会員。現在、東京学芸大学教授および芸術スポーツ科学系長。
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曲目解説
歌劇『カルメン』組曲より前奏曲 (G. ビゼー作曲)
歌劇『カルメン』は、フランスの天才作曲家、ジョルジュ・ビゼー(1838~1875)の代表作である。
劇音楽『アルルの女』が好評を得た 1873年、不遇のビゼーは新作オペラの注文を受けた。最悪の
健康状態の中でようやく完成したのが、男女の三角関係から最後に殺人に及ぶストーリーをもつ
『カルメン』だった。スペインの地方色が鮮やかで、フランス風エスプリに富むドラマが描かれ、官能
と情熱に満ちた傑作である(フランス語のオペラ)。パリでの初演の 3 ヵ月後、ビゼーは 36歳の若さ
でパリ郊外に没した。
歌劇第1幕への前奏曲では歌劇中の有名な主題が組み合わされている。冒頭のテーマは,第
4幕の闘牛士の入場行進、中間部では第2組曲「闘牛士の歌」のメロディが奏される。開幕にふさ
わしい華々しい作品である。
『幻想交響曲』より第4楽章(L.H. ベルリオーズ作曲、作品 14)
ルイ・エクトル・ベルリオーズ(Louis Hector Berlioz、1803~1869)は、開業医の長男としてフラン
スの地方都市に生また。幼い頃から音楽の才能を発揮していたが、父の意向によってパリで医学
の勉強を始めた。しかし、解剖学よりもオペラやベートーヴェンの交響曲に魅せられて、最終的に
医師ではなく音楽家を志望した。紆余曲折ののち、ようやく父の許しを得てパリ音楽院の作曲クラ
スに入学した。そのころ、多感な青年期であったベルリオーズは大恋愛と失恋を経験し、その体験
から生まれたのが彼の代表作となる『幻想交響曲』 (1830年初演)である。
計5つの楽章から構成され、各楽章にタイトルがある。第1楽章「夢、情熱」、第2楽章「舞踏会」、
第3楽章「野の風景」、第4楽章「断頭台への行進」、第5楽章「魔女の夜宴の夢」。それぞれ、ベル
リオーズ自身の解説があるが、本日演奏する第4楽章の解説を以下に引用する。
「彼は夢の中で愛していた彼女を殺し、死刑を宣告され、断頭台に引かれていく。行列は行進
曲にあわせて前進し、その行進曲は時に暗く荒々しく、ときに華やかに厳かになる。その中で鈍く
重い足音に切れ目なく続くより騒がしい轟音。ついに、固定楽想(イデー・フィクス)が再び一瞬現
れるが、それはあたかも最後の愛の思いのように死の一撃によって遮られる。」
歌劇『はだしのゲン』より、「序奏」と「麦の歌&フィナーレ」(保科 洋作曲)
~バリトン独唱:鎌田 直純、合唱つき~
歌劇『はだしのゲン』は、広島国際芸術文化推進委員会の委嘱により作曲された2幕6場、2時
間の創作オペラ。中沢啓治の漫画「はだしのゲン」をもとにしている(台本は清水高範)。1981 年、
広島メルパルクホールで初演(演出/粟国安彦、指揮/井上一清、演奏/広島交響楽団)。
作曲者の保科洋は 1936年東京生まれ。両国高校を経て東京藝術大学作曲科に進み、卒業後
は東京音楽大学、愛知県立芸術大学、兵庫教育大学で教鞭をとり、2002 年、定年退官。国外で
高い評価を受けつつ、作曲・指揮の両面で活躍している。1966 年以降、岡山大学交響楽団の指
揮/指導を担当している。
オペラの序奏やアリア、原爆投下!、フィナーレなどの抜粋からなる《セレクション》をまず吹奏楽
のために編纂され、のちに管弦楽版にされた。管弦楽バージョンは 2008年 12月に岡山大学交響
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楽団第 55 回定期記念大阪公演(大阪・ザ・シンフォニーホール)において初演(指揮/秋山 隆)
された。《セレクション》は 20 分ほどの連続して演奏される作品であり、当初は独唱も合唱もない完
全な器楽バージョンだった、のちに、バリトンとソプラノの独唱を加えたバージョンが作られた。今回、
広島での日本病理学会ということで『はだしのゲン』を取りあげることにしたが、時間の関係で、《セ
レクション》の冒頭と最後の部分のみを演奏する。保科氏がバリトン独唱と混声合唱の加わるバー
ジョンを特別に用意してくださり、本日はそのバージョンによる初演となる。
「序奏」では、“広島の平和の鐘”が鳴り響く中から、戦争の悲惨さを表すモティーフ(上行する増
4度の音階)が不気味に物悲しく奏される。これが盛り上がって、戦争の愚かさを象徴するファンフ
ァーレが鳴り響く。続く「麦の歌」は、ゲンの父親が子供たちの将来を願って歌う重要なアリアである。
バリトン独唱のあと、合唱が加わり、クライマックスになる。コーダでは、冒頭の戦争の悲惨さを表し
た上行するモティーフが明るい音階に変形されて、ゲンの不屈の生きる力を歌い上げるとともに、
平和の鐘が鳴り響く中、明るい未来を確信して曲は閉じる。
『麦の歌』の歌詞: “霜柱を押しのけて 冷たい冬に芽を吹いた麦は何回も何回も踏まれる 踏
まれた麦はたくましい根を大地に張り 霜柱や風雪に耐え大きくまっすぐに伸びて行く おまえた
ち おまえたち 麦のように強くなれ(繰り返し)”
終盤、ゲンは「ピカドンなんかに負けないぞ!」と大声で叫ぶ。ゲン役はだれ? バリトン独唱に
は、東京学芸大学の鎌田直純氏をお迎えした。あわせて、お楽しみに。(by Akiyama)
ピアノ協奏曲第5番『皇帝』より第2、第3楽章(L.V. ベートーヴェン作曲、作品 73)
~ピアノ独奏:瀧山 晃弘~
ルートヴェヒ・ファン・ベートーヴェン(1770~1827)は、この作品を 1809 年末に完成した(中期
作品の一つ)。全 3 楽章からなるピアノ協奏曲であり、5 曲あるピアノ協奏曲の中で最大の規模を
誇っている。『皇帝』の別名で知られるが、ベートーヴェン自身による命名ではない。ベートーヴェ
ンは終楽章に第 1 楽章と対をなす重い内容を置いた最初の作曲家だが、本作品における構成は
比較的古典的である。しかし、フィナーレを目指すいわゆる「統合型」の作品系列に含まれると考
えてよいだろう。これらの作品系列と対照的なのが、最後の 3 つのピアノ・ソナタに見られるような
「拡散型」の作品系列であり、とくにピアノ・ソナタ第 32番ハ短調Op.111の第 2楽章は、この世の
ものではない聖なる世界、音で語ることのできない究極の真実を表現する。では、中期作品にこの
ような「拡散型」の作品系列の要素はないだろうか。本作品の第 2楽章における連続するトリルは、
次元の違いはあるものの、最後のピアノ・ソナタ第 2 楽章に現れる連続するトリルを思い起こさせる。
第 2楽章の piano soloの冒頭にドイツ語で dämmert (the fading of day)と記されているが、そ
の予兆だったのかもしれない。今回は、連続する第 2、第 3楽章が演奏される。(by Takiyama)
「誰も寝てはならぬ」 (歌劇『トゥーランドット』、第3幕より、G. プッチーニ作曲)
~テノール独唱:米澤傑、女声合唱つき~
トゥーランドット(Turandot 全 3 幕)は、イタリアの作曲家、ジャコモ・プッチーニ(1858~1924)の
最後のオペラだが、プッチーニはこの作品を完成させずに他界したため、弟子のフランコ・アルフ
ァーノが完成させた(1926年)。「誰も寝てはならぬ(Nessun dorma!)」は第 3 幕(第 1 場)で、ダッ
10
タン(タタール)人のカラフ王子(Prince Calaf)によって朗々と歌われる。トゥーランドット姫からの謎
を解いたカラフ王子が、逆に自分の名は何かという謎を姫に出す。そして、「この不思議な若者の
名がわかるまでは、誰も寝てはならぬ!」という姫の命令をふれ歩く使者の声を聞き、謎解きの期
限の明朝にはわが愛は勝つと、カラフは姫への熱烈な思いを歌う。
テノールのアリアの中で最も有名な曲の一つであり、本オペラの“聴かせどころ”といえる。2005
年、米澤 傑氏はイタリア(G. プロイエッティ指揮)と日本(若杉 弘指揮、ベリオ版日本初演)で「ト
ゥーランドット」のカラフ王子を演じ、大好評を博した。
アヴェ・ヴェルム・コルプス(W.A. モーツァルト作曲、K. 618)
~弦楽演奏、合唱つき~
アヴェ・ヴェルム・コルプス(Ave verum corpus “おお、まことのからだよ”)は、カトリックで用いら
れる聖体の聖歌である。主に「聖体の祭日」のミサで歌われる。数ある同名曲で最も有名なこの曲
は、ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト(1756~1791)が妻コンスタンツェの療養を世話した
合唱指揮者アントン・シュトルのために作曲したものである。モーツァルトの亡くなる半年前だった。
今夜は、原語のラテン語で歌われるが、次のような意味である。
めでたし、乙女マリアより生まれ給いしまことのお体よ。人々のため犠牲となりて十字架上でまことの苦し
みをうけ貫かれたその脇腹から血と水を流し給いし方よ。我らの臨終の試練をあらかじめ知らせ給え。
歌劇『トスカ』より「星は光りぬ」(J. プッチーニ作曲)
~テノール独唱:米澤 傑~
ヴェルディと並んでイタリアオペラを代表する作曲家、プッチーニは生涯に 10 作のオペラを書
いた。「トスカ(Tosca)」(全3幕)は第9作目のオペラで、1900年にローマで初演された。
第 1幕の舞台はローマの聖アンドレア・デッラ・ヴィッレ教会。画家カヴァラドッシは壁画のマグダ
ラのマリア像を描いているが、モデルとなっているのは、この教会に祈りに来ている見知らぬ美人。
彼はメダルの中の恋人である歌姫トスカの肖像と見比べながら、「見知らぬ美人は金髪で青い目。
トスカは黒髪で目も黒い」とアリア《妙なる調和》を歌い、いかなるときにも変わることのないトスカへ
の愛を誓う。第 3 幕の舞台は聖アンジェロ城。政治犯として捕まっていた友人の脱走を手伝ったと
して反逆罪で処刑されるカヴァラドッシは、愛するトスカへの手紙を書くが、愛の想い出が胸に迫っ
てきて書けなくなり、泣き崩れる。「絶望の中で死んでゆく自分の命をいとおしいと思ったことはな
い」と歌われるのが、アリア《星は光りぬ》である。
交響詩「フィンランディア」 (J. シベリウス作曲、作品 26)
~合唱つき~
フィンランディアは、フィンランドの作曲家、ジャン・シベリウス(1865~1957)によって 1899 年に
作曲された交響詩で、シベリウスの作品中最も有名である。作曲当時、フィンランドは帝政ロシアの
傍若無人な圧政から逃れようとする独立運動のさなかだった。シベリウスがこの曲を書かなければ、
フィンランドという国家は存続しなかったといわれるほど、社会的インパクトの強烈な音楽である。
アンダンテ・ソステヌート:金管楽器による重苦しい序奏で幕を開ける。その後、木管楽器による
甲高い悲痛と弦楽器・ティンパニの重苦しい響きが交錯する。
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アレグロ・モデラート:緊迫したこの部分では、ティンパニのトレモロに乗って、金管楽器群がロシ
ア軍の銃撃や爆撃を思わせるリズムをきざんで、緊迫感が高まる。
アレグロ:曲調は一転して、軽快な長調の主部となる。中間部では、のちに「フィンランディア賛
歌」と名づけられた美しいコラールが演奏される。今回は、オーケストラとともに、JPPC が日本語で
賛歌を奏でる。快活な主部が再現され、勝利感に満ちた中で、曲は幕を閉じる。
「フィンランディア賛歌」は、ヨシフ・スターリン率いるソビエト軍による侵略で国家存続の危機に
あった 1941 年、詩人ヴェイッコ・アンテロ・コスケンニエミによって作詞された。合唱用には、シベリ
ウス本人が編曲した。当時、フィンランドの人々を奮い立たせたこの歌は、ロシア圧政時代、歌うこ
とを禁止されても密かに歌い継がれ、現在では、第二の国歌として広く歌われている。
今夜は、原語のフィンランド語ではなく、日本語で高らかに歌われる。
JPPのあゆみ
2006 年 11 月:第 52 回日本病理学会秋期特別総会の市民公開講座に引き続いて、病理医によ
る患者・市民のためのミニコンサートを開催
2009年 11月:第 55回日本病理学会秋期特別総会(北九州)の会場で、堤(団長)と宮崎(ステー
ジマネージャー)が病理医によるオーケストラ結成を発案
2010年 4月:第 99回日本病理学会総会(新宿)の期間中に新宿村スタジオで初練習。
会長招宴懇親会会場で、有志による弦楽アンサンブル演奏
2010年 8月:夏合宿(東京女子医大)
2010年 11月:秋合宿(東京女子医大)
2011年 1月:冬合宿(岡山バプテスト教会)
2011年 3月:春合宿(東日本大震災のため中止)
2011年 4月:第 100回日本病理学会総会初日に予定していた「日本病理学会 100周年記念式
典前夜祭コンサート」(パシフィコ横浜メインホール)は東日本大震災のため自粛。その
代わり、みなとみらいホール小ホールを借り、有志によるミニコンサートと懇親会を開催
2011年 8月:夏合宿(東京女子医大)
2012年 1月:冬合宿(東京女子医大)
2012年 3月(3/31~4/1):春合宿(東京医大)
2012年 4月:第 101回日本病理学会総会期間中(4/26~4/28)の時間外に、東京女子医大と四
谷区民ホールで練習
2012年 4月 29日(日):第一回演奏会(横浜みなとみらいホール、大ホール)
2013年 1月:冬合宿(東京女子医大)
2013年 4月:春合宿(札幌医大)
2013年 6月:第 102回日本病理学会総会期間中(6/6~6/7)、芸文館ホールで練習
2013年 6月 8日(土):第二回演奏会(さっぽろ芸文館、大ホール)
2013年 8月(8/31~9/1):夏合宿(東京女子医大)
2014年 1月:冬合宿(東京女子医大)
2014年 3月:春合宿(広島、アステールプラザ)
2014年 4月 6日(日):直前合宿(東京女子医大)
2014年 4月 25日(金):直前練習(広島、アステールプラザ)
2014年 4月 26日(土):第三回演奏会(広島国際会議場、フェニックスホール)
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JPP出演メンバー一覧
☆ 団長、*コアメンバー、◎パートリーダー、◇ステージマネージャー
指揮 conductor(2)
*秋山 隆 (川崎医大、病理)
*岡 輝明 (関東中央病院、病理)
バイオリン violin(17)
1st violin(8)
*藤島 史喜 (東北大、病理)
高松 学 (がん研、病理)
原 明 (岐阜大、病理)
加藤 寿一 (済生会滋賀県病院、病理)
飯田 夕紀子 (飯田歯科医院、歯科)
原 美希子 (小学校教員)
竹居 セラ (岡大医学部、学生)
大塚 聖莉 (岡山大教育学部、学生)
2nd violin(9)
*◎澤田 達男 (東京女子医大、病理)
山口 岳彦 (自治医大、病理)
峰 宗太郎 (国立国際医療 C、病理)
河原 明奈 (岡山大、病理)
廣瀬 晴美 (日大駿河台病院、救急科)
飯田 倫公 (岡山大医学部、学生)
金 蒼美 (山口大医学部、学生)
青木 雄司 (会社員、情報技術系)
石下 裕子 (笠岡信用組合)
ビオラ viola(7)
◎伊藤 秀明 (山口大、病理)
秋山 すなほ (病理医家族)
枝川 佳代 (聖路加国際病院、看護師)
伊部 久仁子 (DNPテクノパック)
大後 徳彦 (山口大医学部、学生)
木村 楓 (岡山大医学部、学生)
花澤 理恵 (おかやま信用金庫)
チェロ cello(7)
◎内田 温 (筑波メディカル C、病理)
佐竹 宣法 (徳島県立中央病院、病理)
石原 明 (宮崎県立延岡病院、病理)
長田 道夫 (筑波大、病理)
天尾 優希 (山口大生体情報検査学技師)
滝 貴大 (岡山大医学部、学生)
前田 愛梨 (リクルートライフスタイル)
コントラバス contrabass(4)
◎坂本 啓 (東京医科歯科大、口腔病理)
今井 幸弘 (神戸市民病院、病理)
岩田 剛 (友愛会南部病院、リハビリ科)
魚住 菜月 (倉敷中央病院、薬剤師)
フルート flute・ピッコロ piccolo(5)
◎長谷川 智華 (東邦大、法医)
芹澤 博美 (東京医大八王子医療 C、病理)
小田 薫 (上野学園大、学生)
木村 麻衣子(北鎌倉学園、フルート奏者)
松本 嘉樹 (広島銀行)
オーボエ oboe・イングリッシュホルン English horn(5)
◎黒岩 俊彦 (なめがた地域総合病院、病理)
清水 健 (埼玉メディカル C、病理)
中島 広聖 (一宮市立病院、病理)
☆堤 寛 (藤田保健衛生大、病理)
白尾 謙一郎 (広島西医療 C、小児科)
クラリネットclarinet・バスクラリネット bass clarinet(3)
岩田 友希江 (豊見城中央病院整形外科)
伏木 雅人 (市立長浜病院、放射線科)
藤井 優子 (広島ターフェルオーケストラ)
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ファゴット faggot(4)
◎山下 修平 (浜松医大、放射線科)
内ヶ崎 西作 (日本大学、法医)
山崎 学 (新潟大、口腔病理)
斉藤 善彦 (ヤマハマスターズバンド)
ホルン horn(6)
◎鈴木 誠 (静岡県立総合病院、病理)
大石 直輝 (山梨大、病理)
岩崎 靖 (愛知医大、神経内科)
大下 富士夫 ((有)パソロジーサービス)
柴山 千秋 (会社員、東京)
三谷 祐生 (就実大薬学部、学生)
トランペット trumpet(5)
◎大橋 瑠子 (新潟大、病理)
*◇宮崎 龍彦 (岐阜大、病理)
堀田 真智子 (倉敷中央病院、病理)
原田 英一 (浜松医大病院、技師)
佐藤 哲弘 (ゼク・テック(株))
トロンボーン trombone(3)
◎谷 優佑 (新潟大、病理)
西村 哲夫 (静岡がんC、放射線治療)
綿野桂子(グローバルヘルスコンサルティング)
チューバ tuba(2)
◎山高 能 (愛媛大法文学、大学院)
盛田 正輝(広島交響楽団チューバ奏者)
打楽器 percussion(5)
◎笠原 一郎 (青梅市立総合病院、病理)
猪瀬 悠理 (東京女子医大、病理)
田中 文彦 (帝京大、病理)
藤原 英世 (川崎医大、病理)
中尾 あかね (フリー奏者)
ピアノ piano(1)
瀧山 晃弘 (北海道大、病理)
テノール tenor(1)
*米澤 傑 (鹿児島大、病理)
バリトン baritone(1)
鎌田 直純 (東京学芸大学、歌手)
総勢(含むソリスト) 78名
病理医 35名
臨床検査技師 2名
看護師・薬剤師・事務 3名
他科の医師・歯科医 11名
病理医家族 1名
学生・大学院生 9名
企業関係 11名
音楽家 6名
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JPP コーラス出演メンバー
日本病理医フィル合唱団(JPPC) ソプラノ
脇屋 緑 (東京医大八王子医療 C病理)
渡邊 麗子 (静岡がん C病理)
アルト
☆覚野 綾子 (明和病院 病理)
高橋 美紀子 (帝京大病理)
テノール
伊藤 以知郎(静岡がんC病理)
水口 國雄 (東京CPラボ 病理)
柳橋 明徳 (会社員、団友)
バス
宇都宮康広(滋賀県立聾話学校団友)
広島大学東雲パストラール合唱団
アルト
縄田 藍
テノール
余田 誠
寳來 政志
広島大学合唱団
アルト
イ・ジヨン
越智 穂花
吉野 裕子
バス
中平 拓也
吉岡 和男(OB)
呉市民合唱団
ソプラノ
恵藤 美奈子
広島中央合唱団
ソプラノ
為汲 玲子
アルト
岡田 和子
築澤 澄子
吉岡 智恵子
バス
岡田 洋
広島女声合唱団
ソプラノ
浅田 悦子
岩本 和恵
笠井 和子
三小田 典子
田村 恵子
津島 郁子
中井 宣子
中村 靖子
森田 早苗
森橋 佳子
森 暁子
アルト
野口 光代
広島メンネルコール
テノール
久保田 秀男
間宮 達夫
安村 昭博
山岡 順三
バス
江川 和禧
岡崎 健
空尾 弘
高野 孝二
宮城 信幸
広島合唱団
バス
竹谷 一夫
広島カンマーコール
ソプラノ
岡崎 楸
小野村 美智子
福間 まゆみ
馬杉 香代子
アルト
河野 澄子
高山 智子
総勢 128名
ソリスト
団員 2名
客演 1名
オーケストラ
団員 41名
団友 11名
賛助 23名
計 75名
合唱
ソプラノ 19名
アルト 12名
テノール 9名
バス 10名
計 50名
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病理診断科標榜をきっかけに、患者さんに顔のみえる病理医に
2008 年 4 月に、病理診断科の標榜(病理外来の設置)・開業が可能になりました。病気の診断
や治療方針の決定に病理医の果たす役割はとても大きいのですが、病理診断は検査の一部だと
いう誤った考え方が長く続いたことで、病理医自体もそれに甘えてきた側面があります。正直、病
理医に患者さんの顔がみえていなかったのです。標本の向こうに患者さんがいる、自らの病理診
断によって患者さんがどんなふうになるのかをよく認識する必要があるのは当然です。患者さんに
とって、病理診断は決定的なのですから!
そう、「患者さんに顔のみえる病理医」が強く望まれます。病理医との面談を希望する患者さん
に病理医が直接会って、臨床医にわかりにくい病理診断の中身を丁寧に病理医自身が説明す
る、場合によってはセカンドオピニオンを受けることが求められます。結果的に、患者さんが心から
納得できる医療につながりますし、医療の質が向上するでしょう。 (堤記)
JPP活動の3つの目的
1)日本病理学会会員が音楽を通して交流し、理解し合い、音を楽しむ。
2)日本病理学会にはオーケストラという”クラブ活動”があることを示して、若手病理医のリクルート
に資する。
3)患者・市民に病理医の存在をアピールする機会とする。
医系学会がつくるオーケストラ
1) Musica Neurochirurgiana(日本脳外科学会会員による管弦楽団)、1987年~
http://www.geocities.jp/musicaneurochirurgiana/
2) 日本放射線腫瘍学会(JASTRO)オーケストラ、2008年~ (JPP との交流あり)
http://jastroo.web.fc2.com/
(本年、日本放射線学会(JRC)2014フェスティバルオーケストラを結成.指揮:岡輝明)
3) Nissanpu Sound Team(NST:日本産婦人科学会会員による管弦楽団)、2011年~
http://www.chinamantis.com/youtube/tag/NST%20Orchestra
4) 日本病理医フィルハーモニー(JPP)、2012年~(活動自体は 2010年開始)
http://info.fujita-hu.ac.jp/pathology1/JPP/index.htm
~JPPオリジナルタオルのデザイン:販売中~
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ご来場、本当にありがとうございました!
来年は、第 104回日本病理学会総会(会場:名古屋国際会議場)の期間中に、
第4回 JPP演奏会を開催する予定です。ぜひまたお越しください。
アンケート記入にご協力いただければ幸いです! よろしくお願いします。
編集: JPP団長 堤 寛(オーボエ、藤田保健衛生大病理)
印刷: 山菊印刷(代表取締役:楜澤 茂己) 〒464-0858 名古屋市千種区千種 3-33-11
TEL:052-731-1525、FAX:052-731-5549
URL: http://jpp.sakura.ne.jp/
http://info.fujita-hu.ac.jp/pathology1/JPP/index.htm
JPP ロゴマークの意味: JPPをリピート記号で挟み、いつまでも続くオーケストラでありたいとの思いを表現
(トランペット:佐藤哲弘作)
びょぅりぃさん・顕くん:長谷川智華(フルート)の斬新なデザインをお楽しみあれ!
(長谷川智華は、今回、第一部ではだしのゲン役を演じました)。