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SUSTAINABILITY REPORT 2010 社会・環境報告書 2010 会社概要・編集方針 1-2 トップメッセージ 3-4 特集 「お~いお茶」ができるまでの厳しい品質管理 伊藤園製品の原料調達 茶殻リサイクルシステム 伊藤園グループの取り組み紹介 5 -14 マネジメント報告 15-16 社会性報告 17-22 環境報告 23-32 社会から信頼され続ける企業であるために、 実践していること。 第三者意見 34 33

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Page 1: SUSTAINABILITY REPORT 2010...5 ITO EN S-book 2010 ITO EN S-book 2010 6 「お~いお茶」はいくつもの厳しい品質検査を経てつくられています。ほかにも野菜飲料など

株式会社         http://www.itoen.co.jp

環境部 〒151-8550 東京都渋谷区本町3丁目47番10号 TEL 03-5371-7213発行月 ◎2010年9月  次回発行予定 ◎2011年9月

●この報告書は、表紙に「お~いお茶」の茶殻をリサイクルした茶配合紙、本文には、使用することで森を元気にすることに役立つ 「森の町内会 間伐に寄与する紙」を使用し、VOC(揮発性有機化合物)成分ゼロの100%植物油インキ、有害廃液を出さない水なし印刷方式で制作しています。

SUSTAINABILITY REPORT 2010

社会・環境報告書 2010

会社概要・編集方針1-2

トップメッセージ3-4

特集「お~いお茶」ができるまでの厳しい品質管理

伊藤園製品の原料調達

茶殻リサイクルシステム

伊藤園グループの取り組み紹介

5-14

マネジメント報告15-16

社会性報告17-22

環境報告23-32

社会から信頼され続ける企業であるために、実践していること。

第三者意見34

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■ 売上高 (単位:百万円) ■ 営業利益 (単位:百万円)

■ 経常利益 (単位:百万円) ■ 従業員数 (単位:名)※出向社員を除く

編集方針 参考にしたガイドラインGRI「サステナビリティ・レポーティング・ガイドライン第3版」環境省「環境報告ガイドライン(2007年版)」

報告書の対象範囲※一部、対象期間以前、もしくは以後の活動内容やグループ会社の活動内容も含まれます

対象組織 株式会社 伊藤園 単体対象期間 2009年5月1日~2010年4月30日対象分野 持続可能性にかかわる、     伊藤園の経済・社会・環境の3側面

発行月と次回発行予定発行月     2010年9月次回発行予定  2011年9月

お問い合わせ先株式会社 伊藤園 環境部 〒151-8550 東京都渋谷区本町3丁目47番10号TEL 03-5371-7213 e-mail:[email protected] 03-5371-7184 URL:http://www.itoen.co.jp/inquiry/index.htmlアンケート用紙はホームページに掲載されています。お手数ですがダウンロード・ご記入のうえ、上記へお送りいただくか、ホームページでご回答・送信くださいますようお願い申し上げます。URL:http://www.itoen.co.jp/csr/report/question/index.html

本レポートの表紙以外のP2-33の紙には、森林認証紙を使用しています。

 伊藤園が社会から信頼していただける企業であり続けるため、事業活動を通じて行っている活動を中心に報告しています。 2010年度もS-book2009を読んでいただいた、社外の方や社員から集まったアンケートを参考にして、読者が知りたいと考えている項目で本報告書を構成しました。 特集記事では、読者の関心が高かった「安全で高品質な製品の提供」「伊藤園製品の原料調達」について、お客様を代表して、ももせいづみ氏に茶園や製造委託工場、静岡相良工場などの実地取材(熊本県、宮崎県、鹿児島県、静岡県)をしていただきました。また、「茶殻リサイクル」について、お茶入り段ボールづくりをご協力いただいているレンゴー様と伊藤園の開発担当者同士の対談を紹介しています。 本誌全体を通じて、国内および海外のグループ会社の活動報告をより拡充するとともに、現場の「顔」をより見せることに努めて報告しています。

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312,622308,631297,881283,790

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5,3465,2235,0104,817

経営理念

お客様第一主義

製品開発コンセプト

自然、健康、安全、良いデザイン、おいしい

・消費者の皆様  ・株主の皆様・販売先の皆様  ・仕入先の皆様・金融機関の皆様 ・地域社会の皆様

ーみんなでつくる これからの伊藤園ー

お客様の定義

会社概要

会社名         株式会社 伊藤園英文社名        ITO EN,LTD.本社所在地       東京都渋谷区本町3丁目47番10号設立          1966年8月22日資本金         19,912百万円従業員数        5,237名支店・営業所・出張所    全国31地区 204拠点直営店(専門店)     全国159店舗工場          静岡相良工場(静岡県牧之原市女神21)            浜岡工場(静岡県御前崎市新野3406-4)            福島工場(福島県福島市荒井北1-2-9)            沖縄名護工場(沖縄県名護市伊差川112)研究所         中央研究所(静岡県牧之原市女神21)主な事業        茶葉および飲料製品の製造、販売伊藤園グループ主要各社 伊藤園産業 株式会社             株式会社 沖縄伊藤園            株式会社 伊藤園関西茶業            タリーズコーヒージャパン 株式会社            株式会社 日本廣告社            伊藤園・伊藤忠ミネラルウォーターズ 株式会社            株式会社グリーンバリュー            ITO EN(North America)INC.            ITOEN(USA)INC.            寧波舜伊茶業有限公司            福建新烏龍飲料有限公司            ITO EN AUSTRALIA PTY. LIMITED            Mason Distributors, Inc.

2010年4月30日現在

1 2ITO EN S-book 2010 ITO EN S-book 2010

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■ 売上高 (単位:百万円) ■ 営業利益 (単位:百万円)

■ 経常利益 (単位:百万円) ■ 従業員数 (単位:名)※出向社員を除く

編集方針 参考にしたガイドラインGRI「サステナビリティ・レポーティング・ガイドライン第3版」環境省「環境報告ガイドライン(2007年版)」

報告書の対象範囲※一部、対象期間以前、もしくは以後の活動内容やグループ会社の活動内容も含まれます

対象組織 株式会社 伊藤園 単体対象期間 2009年5月1日~2010年4月30日対象分野 持続可能性にかかわる、     伊藤園の経済・社会・環境の3側面

発行月と次回発行予定発行月     2010年9月次回発行予定  2011年9月

お問い合わせ先株式会社 伊藤園 環境部 〒151-8550 東京都渋谷区本町3丁目47番10号TEL 03-5371-7213 e-mail:[email protected] 03-5371-7184 URL:http://www.itoen.co.jp/inquiry/index.htmlアンケート用紙はホームページに掲載されています。お手数ですがダウンロード・ご記入のうえ、上記へお送りいただくか、ホームページでご回答・送信くださいますようお願い申し上げます。URL:http://www.itoen.co.jp/csr/report/question/index.html

本レポートの表紙以外のP2-33の紙には、森林認証紙を使用しています。

 伊藤園が社会から信頼していただける企業であり続けるため、事業活動を通じて行っている活動を中心に報告しています。 2010年度もS-book2009を読んでいただいた、社外の方や社員から集まったアンケートを参考にして、読者が知りたいと考えている項目で本報告書を構成しました。 特集記事では、読者の関心が高かった「安全で高品質な製品の提供」「伊藤園製品の原料調達」について、お客様を代表して、ももせいづみ氏に茶園や製造委託工場、静岡相良工場などの実地取材(熊本県、宮崎県、鹿児島県、静岡県)をしていただきました。また、「茶殻リサイクル」について、お茶入り段ボールづくりをご協力いただいているレンゴー様と伊藤園の開発担当者同士の対談を紹介しています。 本誌全体を通じて、国内および海外のグループ会社の活動報告をより拡充するとともに、現場の「顔」をより見せることに努めて報告しています。

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5,3465,2235,0104,817

経営理念

お客様第一主義

製品開発コンセプト

自然、健康、安全、良いデザイン、おいしい

・消費者の皆様  ・株主の皆様・販売先の皆様  ・仕入先の皆様・金融機関の皆様 ・地域社会の皆様

ーみんなでつくる これからの伊藤園ー

お客様の定義

会社概要

会社名         株式会社 伊藤園英文社名        ITO EN,LTD.本社所在地       東京都渋谷区本町3丁目47番10号設立          1966年8月22日資本金         19,912百万円従業員数        5,237名支店・営業所・出張所    全国31地区 204拠点直営店(専門店)     全国159店舗工場          静岡相良工場(静岡県牧之原市女神21)            浜岡工場(静岡県御前崎市新野3406-4)            福島工場(福島県福島市荒井北1-2-9)            沖縄名護工場(沖縄県名護市伊差川112)研究所         中央研究所(静岡県牧之原市女神21)主な事業        茶葉および飲料製品の製造、販売伊藤園グループ主要各社 伊藤園産業 株式会社             株式会社 沖縄伊藤園            株式会社 伊藤園関西茶業            タリーズコーヒージャパン 株式会社            株式会社 日本廣告社            伊藤園・伊藤忠ミネラルウォーターズ 株式会社            株式会社グリーンバリュー            ITO EN(North America)INC.            ITOEN(USA)INC.            寧波舜伊茶業有限公司            福建新烏龍飲料有限公司            ITO EN AUSTRALIA PTY. LIMITED            Mason Distributors, Inc.

2010年4月30日現在

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4ITO EN S-book 2010

重要なことは小さな信頼の積み重ね 企業が社会の中で存続していくために、何よりもまず重要なことはお客様からの「信頼」です。そして、その信頼を生み出すのは、「お客様との約束を守る」「やるべきことをきちんとやる」といった、毎日の小さな積み重ねだと考えています。 例えば、伊藤園の営業システムは、今も昔もルートセールスです。全国に200以上ある営業所の社員が毎日自分たちの足で歩き、お客様の声に直接耳を傾けながら、一対一の関係を築き上げています。 品質管理についても同様です。製品開発のコンセプトは「自然」「健康」「安全」「良いデザイン」「おいしい」。これまで、ほかのどの会社にも負けない、自信を持っておすすめできる高い品質の製品だけを提供し続けてきたと自負しています。 そうした着実な積み重ねこそが、お客様の当社に対する信頼の基盤となっているのではないでしょうか。

変わらない「お客様第一主義」 もちろん、一方で時代の変化に伴い、今までのやり方にとらわれ過ぎない新しい試みも重要だと認識しています。 特に近年は、小売店に代わってコンビニエンスストアが台頭するなど、お客様の業態そのものが大きく変化してきました。パーキングエリアや道の駅、自動販売機などについても、きめ細かな営業活動を通じて、これまで以上に当社の製品を充実させていきたいと考えています。スーパーマーケットや小売店では、当社の営業社員が売り場づくりに直接かかわり、陳列などの工夫で最終消費者のお客様が「より買いやすい」売り場にしていく取り組みにもいっそう力を入れていきます。 また、コーヒーブランドの「TULLY’S」、紅茶

ブランドの「TEAS’ TEA」などの新しい製品が、幅広い層のお客様にご好評をいただき、かつては「お茶」が中心であった製品の幅も、ますます広がってきています。健康志向の高まりを背景に、機能性飲料や特定保健用食品についても、さらに新しい製品を開発・販売していく予定です。 今後も、お客様の多様なニーズに応える製品を開発するとともに、それをお客様が「飲みたい」と思ったときに、いつでも、どこでも手に入りやすいような環境を整えていきます。そうした「お客様第一主義」の姿勢を変わらず貫いていくことが、当社の原点であり、すべての活動に通じる考え方なのです。

日本の文化を世界へ発信する「世界最強のティーカンパニー」へ 社会貢献活動という点では、2009年まで関西地区のみで実施していた環境保全活動キャンペーン「お茶で琵琶湖を美しく。」を、2010年度から全国に対象を広げ「お茶で日本を美しく。」として実施しています。これは、当社の「お~いお茶」シリーズの売り上げの一部を、富士山をはじめ貴重な自然環境の美化・保全活動に寄付するというものです。まだ始まったばかりですが、今後さらに力を入れていきたい取り組みの一つです。 また、各地の茶生産家との契約栽培や、遊休地を活用した「茶産地育成事業」にも取り組んでいます。製品の原料となる高品質な茶葉を安定的に確保するために開始した事業ですが、危機に瀕している日本の農業を守り、そこに携わる人材を育成するという意味でも、重要な取り組みだと考えています。 さらに、茶葉と急須を使って丁寧にお茶を淹れる、春には薫り高い新茶を楽しむ、といった日本の豊かな文化を守り伝えるため、ホームページなどを通じた情報発信にも力を入れています。近年

は、アメリカをはじめ海外でも事業展開を進めていますので、そこでも日本の食文化としての「お茶」を伝え、広めていきたい。そして、世界に「ティーカンパニー」としての伊藤園のイメージを定着させ、いずれは「世界最強のティーカンパニー」を目指したい。そんな夢を、思い描いています。

常に相手の立場に立って考える社員が支える伊藤園 また、当社が誇れる最大の財産は「人」です。社内を見回してみても、本当に真面目で、誠実に仕事に取り組んでいる人材が多いというのが実感です。社員には、常に相手の立場に立って物事を考える人になってもらいたいと考えています。売る側の私たちの立場ではなく、お客様の立場に立って考える。それはマーケティングの考え方にもつながります。 そして私自身の役割は、社員全員が、働いていて楽しい、ここで働くことができてうれしいと思うような会社にしていくことだと考えています。

 2016年には、「伊藤園」という会社がスタートしてからちょうど50周年の節目を迎えます。しかし、それはもちろんゴールではなく、一つの通過点に過ぎません。より良い「これからの伊藤園」をつくっていくため、社員全員が力を合わせ、未来へ向けて邁進していきます。

株式会社代表取締役社長 本庄 大介

社会から信頼を得られる企業であり続けるために私たちが取り組むべきこと

ト ッ プ メ ッ セ ー ジT O P M E S S A G E

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Page 5: SUSTAINABILITY REPORT 2010...5 ITO EN S-book 2010 ITO EN S-book 2010 6 「お~いお茶」はいくつもの厳しい品質検査を経てつくられています。ほかにも野菜飲料など

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重要なことは小さな信頼の積み重ね 企業が社会の中で存続していくために、何よりもまず重要なことはお客様からの「信頼」です。そして、その信頼を生み出すのは、「お客様との約束を守る」「やるべきことをきちんとやる」といった、毎日の小さな積み重ねだと考えています。 例えば、伊藤園の営業システムは、今も昔もルートセールスです。全国に200以上ある営業所の社員が毎日自分たちの足で歩き、お客様の声に直接耳を傾けながら、一対一の関係を築き上げています。 品質管理についても同様です。製品開発のコンセプトは「自然」「健康」「安全」「良いデザイン」「おいしい」。これまで、ほかのどの会社にも負けない、自信を持っておすすめできる高い品質の製品だけを提供し続けてきたと自負しています。 そうした着実な積み重ねこそが、お客様の当社に対する信頼の基盤となっているのではないでしょうか。

変わらない「お客様第一主義」 もちろん、一方で時代の変化に伴い、今までのやり方にとらわれ過ぎない新しい試みも重要だと認識しています。 特に近年は、小売店に代わってコンビニエンスストアが台頭するなど、お客様の業態そのものが大きく変化してきました。パーキングエリアや道の駅、自動販売機などについても、きめ細かな営業活動を通じて、これまで以上に当社の製品を充実させていきたいと考えています。スーパーマーケットや小売店では、当社の営業社員が売り場づくりに直接かかわり、陳列などの工夫で最終消費者のお客様が「より買いやすい」売り場にしていく取り組みにもいっそう力を入れていきます。 また、コーヒーブランドの「TULLY’S」、紅茶

ブランドの「TEAS’ TEA」などの新しい製品が、幅広い層のお客様にご好評をいただき、かつては「お茶」が中心であった製品の幅も、ますます広がってきています。健康志向の高まりを背景に、機能性飲料や特定保健用食品についても、さらに新しい製品を開発・販売していく予定です。 今後も、お客様の多様なニーズに応える製品を開発するとともに、それをお客様が「飲みたい」と思ったときに、いつでも、どこでも手に入りやすいような環境を整えていきます。そうした「お客様第一主義」の姿勢を変わらず貫いていくことが、当社の原点であり、すべての活動に通じる考え方なのです。

日本の文化を世界へ発信する「世界最強のティーカンパニー」へ 社会貢献活動という点では、2009年まで関西地区のみで実施していた環境保全活動キャンペーン「お茶で琵琶湖を美しく。」を、2010年度から全国に対象を広げ「お茶で日本を美しく。」として実施しています。これは、当社の「お~いお茶」シリーズの売り上げの一部を、富士山をはじめ貴重な自然環境の美化・保全活動に寄付するというものです。まだ始まったばかりですが、今後さらに力を入れていきたい取り組みの一つです。 また、各地の茶生産家との契約栽培や、遊休地を活用した「茶産地育成事業」にも取り組んでいます。製品の原料となる高品質な茶葉を安定的に確保するために開始した事業ですが、危機に瀕している日本の農業を守り、そこに携わる人材を育成するという意味でも、重要な取り組みだと考えています。 さらに、茶葉と急須を使って丁寧にお茶を淹れる、春には薫り高い新茶を楽しむ、といった日本の豊かな文化を守り伝えるため、ホームページなどを通じた情報発信にも力を入れています。近年

は、アメリカをはじめ海外でも事業展開を進めていますので、そこでも日本の食文化としての「お茶」を伝え、広めていきたい。そして、世界に「ティーカンパニー」としての伊藤園のイメージを定着させ、いずれは「世界最強のティーカンパニー」を目指したい。そんな夢を、思い描いています。

常に相手の立場に立って考える社員が支える伊藤園 また、当社が誇れる最大の財産は「人」です。社内を見回してみても、本当に真面目で、誠実に仕事に取り組んでいる人材が多いというのが実感です。社員には、常に相手の立場に立って物事を考える人になってもらいたいと考えています。売る側の私たちの立場ではなく、お客様の立場に立って考える。それはマーケティングの考え方にもつながります。 そして私自身の役割は、社員全員が、働いていて楽しい、ここで働くことができてうれしいと思うような会社にしていくことだと考えています。

 2016年には、「伊藤園」という会社がスタートしてからちょうど50周年の節目を迎えます。しかし、それはもちろんゴールではなく、一つの通過点に過ぎません。より良い「これからの伊藤園」をつくっていくため、社員全員が力を合わせ、未来へ向けて邁進していきます。

株式会社代表取締役社長 本庄 大介

社会から信頼を得られる企業であり続けるために私たちが取り組むべきこと

ト ッ プ メ ッ セ ー ジT O P M E S S A G E

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Page 6: SUSTAINABILITY REPORT 2010...5 ITO EN S-book 2010 ITO EN S-book 2010 6 「お~いお茶」はいくつもの厳しい品質検査を経てつくられています。ほかにも野菜飲料など

5 6ITO EN S-book 2010 ITO EN S-book 2010

「お~いお茶」はいくつもの厳しい品質検査を経てつくられています。ほかにも野菜飲料など伊藤園のすべての製品は、安全性が確認されたものだけが、お客様のもとへ届けられています。

お客様代表として、生活コラムニスト ももせいづみ氏に

取材をしてもらいました。

茶生産家の方とは、普段どのようなコミュニケーションをとっていますか?

生産家を訪問して、顔と顔を合わせてコミュニケーションをとることが基本です。栽培管理や、機械、天気などについて、生産家の方が抱える課題を共有し、それを一緒に解決できるよう心掛けています。

第一製造部 浜岡工場増田 剛

農薬の使用記録について、生産家の方に正確な情報を確実につけてもらうために、どんな工夫をしていますか?

栽培管理記録に記入する際、容器にある農薬固有の番号も書いてもらうようにしたところ、農薬の名前の記入ミスによる間違いが大きく減りました。

製品の品質を高めるために大切なのはどんなことですか?

良い事例も悪い事例も、情報を水平展開して共有することが、意識の向上や気づきを生み、品質の維持や向上につながると感じています。

緑茶の生産履歴がちゃんととれているかは、どうやって確かめていますか?

毎年、製品を数点選び、それが生産者までさかのぼれるかテストしています。始めた当初に比べると、ずいぶん早く、確実な返事が戻ってくるようになりました。

工場で「お~いお茶」をつくるとき、どんなことに気を付けていますか?

「お~いお茶」に使うのは、深さ230mの井戸からくみ上げたおいしい水。毎年50項目以上の水質検査を実施しています。安全でおいしい製品をつくるため、製造環境にも配慮しています。

茶生産家の方には、栽培管理記録で使用した農薬や化学肥料の種類、濃度、使用時期などを記録していただいています。伊藤園の農業技術部の担当者は、より安全で高品質な茶葉を生産していただけるよう、生産家を定期的に訪問し、顔を合わせてコミュニケーションをとりながら、情報交換やアドバイスを行っています。

茶の問屋・仲介業者から仕入れる場合も、生産履歴が明らかな茶葉だけを購入しています。仕入担当者は問屋・仲介業者と情報を共有し協力しながら、その先の茶生産家や荒茶工場の安全性や品質の向上に取り組んでいます。栽培管理記録

(使用した農薬や肥料、茶園管理など、 茶葉を栽培する際の記録)

荒茶工場では、茶葉の納入の際に栽培管理記録をチェックし、農薬などが不適切に使われていないかを確認します。納入された茶葉は「蒸す→揉む→乾燥」という工程を経て、色や香味について保存性の良い荒茶に加工されます。

トレーサビリティ

仕入れた茶葉は、すべて静岡相良工場に送られ、伊藤園の仕入担当者や品質管理担当者が、香味の確認や残留農薬、成分分析、微生物などの検査を適時実施。合格したものだけが、その後、火入れ、ブレンドなどの工程に進みます。そこでさらに検査を実施し、合格基準に達した茶葉だけが、飲料製造工場へと送られます。

製造管理記録(原料となる荒茶や加工日時など、 荒茶を加工し、飲料用原料に加工する際の記録)

伊藤園の飲料製品のほとんどは、委託先で製造されています。そのすべての製造委託工場が、衛生管理や環境への配慮などの基準を満たしています。完成した製品は製造ごとにサンプルを採り、伊藤園と委託先の品質担当者の両者が、香味、残留農薬および微生物の検査を実施しています。

製造管理記録(伊藤園から有償支給した原料ロットや製造ライン、 日時など緑茶飲料を製造する際の記録)

トレーサビリティ

荒茶製造管理記録(原料となる生葉を摘採した茶畑や生産者、 荒茶製造日時など、荒茶を製造する際の記録)

トレーサビリティ

荒茶工場情報

トレーサビリティ

しル

茶生産家

仕入れた茶葉は すべて静岡相良工場に送ら

静岡相良工場

トレーサビリティ

製造委託工場

荒茶工場

茶の問屋・仲介業者

ないかを確認します。納入されという工程を経て、色や香味にされます。

生産者、際の記録)

業者合も、生産ています。を共有し荒茶工場います。

茶 畑 荒 茶 工 場静 岡 相 良 工 場 製 造 委 託 工 場

茶 の 問 屋 ・ 仲 介 業 者

「お~いお茶」ができるまでの

厳しい品質管理「お~いお茶」ができる

までの

厳しい品質管理厳しい品質管理厳しい品特 集①

お客様代表と生活コラムニストもも

おラム

品質管理二部村松浩明

仕入部亀山和明

宮崎県農協果汁株式会社品質保証部 白坂宏樹 氏

農業技術部一氏秀樹

産家の方には、栽培管理記録で使用したや化学肥料の種類、濃度、使用時期などを

荒農たつ

荒荒(原(荒

茶生産家家

Page 7: SUSTAINABILITY REPORT 2010...5 ITO EN S-book 2010 ITO EN S-book 2010 6 「お~いお茶」はいくつもの厳しい品質検査を経てつくられています。ほかにも野菜飲料など

5 6ITO EN S-book 2010 ITO EN S-book 2010

「お~いお茶」はいくつもの厳しい品質検査を経てつくられています。ほかにも野菜飲料など伊藤園のすべての製品は、安全性が確認されたものだけが、お客様のもとへ届けられています。

お客様代表として、生活コラムニスト ももせいづみ氏に

取材をしてもらいました。

茶生産家の方とは、普段どのようなコミュニケーションをとっていますか?

生産家を訪問して、顔と顔を合わせてコミュニケーションをとることが基本です。栽培管理や、機械、天気などについて、生産家の方が抱える課題を共有し、それを一緒に解決できるよう心掛けています。

第一製造部 浜岡工場増田 剛

農薬の使用記録について、生産家の方に正確な情報を確実につけてもらうために、どんな工夫をしていますか?

栽培管理記録に記入する際、容器にある農薬固有の番号も書いてもらうようにしたところ、農薬の名前の記入ミスによる間違いが大きく減りました。

製品の品質を高めるために大切なのはどんなことですか?

良い事例も悪い事例も、情報を水平展開して共有することが、意識の向上や気づきを生み、品質の維持や向上につながると感じています。

緑茶の生産履歴がちゃんととれているかは、どうやって確かめていますか?

毎年、製品を数点選び、それが生産者までさかのぼれるかテストしています。始めた当初に比べると、ずいぶん早く、確実な返事が戻ってくるようになりました。

工場で「お~いお茶」をつくるとき、どんなことに気を付けていますか?

「お~いお茶」に使うのは、深さ230mの井戸からくみ上げたおいしい水。毎年50項目以上の水質検査を実施しています。安全でおいしい製品をつくるため、製造環境にも配慮しています。

茶生産家の方には、栽培管理記録で使用した農薬や化学肥料の種類、濃度、使用時期などを記録していただいています。伊藤園の農業技術部の担当者は、より安全で高品質な茶葉を生産していただけるよう、生産家を定期的に訪問し、顔を合わせてコミュニケーションをとりながら、情報交換やアドバイスを行っています。

茶の問屋・仲介業者から仕入れる場合も、生産履歴が明らかな茶葉だけを購入しています。仕入担当者は問屋・仲介業者と情報を共有し協力しながら、その先の茶生産家や荒茶工場の安全性や品質の向上に取り組んでいます。栽培管理記録

(使用した農薬や肥料、茶園管理など、 茶葉を栽培する際の記録)

荒茶工場では、茶葉の納入の際に栽培管理記録をチェックし、農薬などが不適切に使われていないかを確認します。納入された茶葉は「蒸す→揉む→乾燥」という工程を経て、色や香味について保存性の良い荒茶に加工されます。

トレーサビリティ

仕入れた茶葉は、すべて静岡相良工場に送られ、伊藤園の仕入担当者や品質管理担当者が、香味の確認や残留農薬、成分分析、微生物などの検査を適時実施。合格したものだけが、その後、火入れ、ブレンドなどの工程に進みます。そこでさらに検査を実施し、合格基準に達した茶葉だけが、飲料製造工場へと送られます。

製造管理記録(原料となる荒茶や加工日時など、 荒茶を加工し、飲料用原料に加工する際の記録)

伊藤園の飲料製品のほとんどは、委託先で製造されています。そのすべての製造委託工場が、衛生管理や環境への配慮などの基準を満たしています。完成した製品は製造ごとにサンプルを採り、伊藤園と委託先の品質担当者の両者が、香味、残留農薬および微生物の検査を実施しています。

製造管理記録(伊藤園から有償支給した原料ロットや製造ライン、 日時など緑茶飲料を製造する際の記録)

トレーサビリティ

荒茶製造管理記録(原料となる生葉を摘採した茶畑や生産者、 荒茶製造日時など、荒茶を製造する際の記録)

トレーサビリティ

荒茶工場情報

トレーサビリティ

しル

茶生産家

仕入れた茶葉は すべて静岡相良工場に送ら

静岡相良工場

トレーサビリティ

製造委託工場

荒茶工場

茶の問屋・仲介業者

ないかを確認します。納入されという工程を経て、色や香味にされます。

生産者、際の記録)

業者合も、生産ています。を共有し荒茶工場います。

茶 畑 荒 茶 工 場静 岡 相 良 工 場 製 造 委 託 工 場

茶 の 問 屋 ・ 仲 介 業 者

「お~いお茶」ができるまでの

厳しい品質管理「お~いお茶」ができる

までの

厳しい品質管理厳しい品質管理厳しい品特 集①

お客様代表と生活コラムニストもも

おラム

品質管理二部村松浩明

仕入部亀山和明

宮崎県農協果汁株式会社品質保証部 白坂宏樹 氏

農業技術部一氏秀樹

産家の方には、栽培管理記録で使用したや化学肥料の種類、濃度、使用時期などを

荒農たつ

荒荒(原(荒

茶生産家家

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7 8ITO EN S-book 2010 ITO EN S-book 2010

伊藤園の考え方「生産者と伊藤園、双方にとってのメリットを追求」 現在日本では茶葉の需要が増える一方、就農者の高齢化や後継者不足が深刻化し、茶生産農家が減少するとともに耕作放棄地が増加しています。私たちは「お茶の伊藤園」として、「お客様に満足いただける緑茶飲料をつくること」、「日本の茶生産を支援すること」を目指して、2001年から茶産地育成事業に取り組んでいます。耕作放棄地を活用して、高品質な茶葉を安定的に確保しながら、雇用創出などによる地域の活性化や、茶生産農家の経営安定を支援し、持続可能な日本農業の育成を目指しています。

地域社会活性化への貢献 耕作放棄地の有効活用や雇用の創出、若い世代の就農による後継者不足の解消など、地域社会や農業の活性化への貢献も目指しています。

環境への配慮 「環境と共存する茶園経営」も茶産地育成事業の方針の一つです。伊藤園の環境保全型農業には次のようなポイントがあります。

高品質な茶葉の安定調達 高品質な茶葉の安定調達のため、生産者と伊藤園の担当者がきめ細かく情報を交換しながら、伊藤園の求める品質に沿った茶葉を栽培していただいています。 こうして生産される茶葉は、伊藤園が全量を一定価格で買い取る長期契約を結んでおり、伊藤園は緑茶飲料に適した高品質な茶葉の継続的な確保ができます。生産者は茶葉の市場価格の変動に影響を受けない安定した農業経営が可能となっています。

伊藤園担当者の声

農業技術部 一氏秀樹

2007年から産地育成事業に携わっています。暑

さ、寒さや風雨に耐え、必死に根を張り、枝葉を茂らせようとしている茶樹を、幼木の状態から見ているので、自分の子どもの成長を見守るような気持ちで仕事をしています。伊藤園が高品質な茶葉を安定的に調達するには、産地と伊藤園がお互いに理解し合い、高みを目指す向上心を持つことが必要です。そのためにも、引き続き、誠意を持って粘り強く、生産家の方々に私たちの思いを伝え、協力関係を築いていきたいと思います。

農業生産法人 有限会社アグリセンター都城 茶事業部大坪伸光 氏

産地からの声

アグリセンター都城の茶部門では、20代の若者が15人ほど働いています。茶栽培は初めての人がほとんど。一度違う仕事に就いて、それを辞めて都城に戻ってきた人もいるんです。最初は不安そうでも、働き始めると「仕事が楽しい」と言ってくれるのがうれしいですね。将来的には彼らが独立して茶園経営をやっていけるくらいに成長してほしいと考えています。茶園と後継者の育成を長期的に考えられるのも、伊藤園との安定した関係があってこそだと思います。

伊 藤 園 製 品 の 原 料 調 達

茶産地育成事業

肥料や農薬は、法律の遵守はもちろんのこと、茶園の状態に応じて時期や量を調整し、品質や収穫量の確保と、環境負荷の低減の両立を追求。

地域の食品残渣や畜産廃棄物を堆肥として利用し、土壌を豊かにするとともに、循環型の農業を推進。

耕作放棄地を茶園にすると、CO2を約40年間も吸収・固定できる茶樹を大規模に植えることになるため、地球温暖化防止にも貢献。

茶産地育成事業(新産地)の概要 耕作放棄地などを利用した大規模な茶園造成による茶産地育成事業は、現在、九州の4県6地区で立ち上がり、茶園面積250ヘクタール、生産量314トンに達しています。将来的には1,000ヘクタール規模への拡大を計画しています。伊藤園の役割は、茶葉生産に関する技術を提供し、生産された茶葉をすべて買い取ること。茶園の造成、栽培は伊藤園と契約した、農業振興に取り組む団体(自治体、農業協同組合、農業生産法人など)が主体として行います。

ポイント①

ポイント②

ポイント③

■茶産地と伊藤園の役割とメリット

・耕作放棄地を活用した 茶園の造成・茶栽培、荒茶加工

・原料の安定調達、品質向上・生産の低コスト化による 原価低減

・安定的、持続的な農業経営・雇用の創出、 後継者不足の解消・大規模化・機械化・IT化による 生産コスト低減

役割

メリット

・技術の提供 (品種選定、栽培、収穫、加工)・茶葉の全量買い取り

農業振興に取り組む団体 伊藤園

茶産地育成事業

伊藤園製品の

原料調達特 集②

■日本の茶生産現場の現状

・茶園面積減少・就農人口減少

茶の供給 減・緑茶飲料人気

茶の需要 増 ・就農者の高齢化・後継者不足・相場の乱高下による 経営不安

■茶産地育成事業の状況

0

200

400

600

800(ha) (t)■ 面積(新産地) ■ 面積(契約栽培)

● 生産量2,121

1,905

‘06 ‘07 ‘08 ‘09 (年度)

1,214

788

538

250

688

478

210

380232

148

475298

177700

1,000

1,300

1,600

1,900

2,200

799

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7 8ITO EN S-book 2010 ITO EN S-book 2010

伊藤園の考え方「生産者と伊藤園、双方にとってのメリットを追求」 現在日本では茶葉の需要が増える一方、就農者の高齢化や後継者不足が深刻化し、茶生産農家が減少するとともに耕作放棄地が増加しています。私たちは「お茶の伊藤園」として、「お客様に満足いただける緑茶飲料をつくること」、「日本の茶生産を支援すること」を目指して、2001年から茶産地育成事業に取り組んでいます。耕作放棄地を活用して、高品質な茶葉を安定的に確保しながら、雇用創出などによる地域の活性化や、茶生産農家の経営安定を支援し、持続可能な日本農業の育成を目指しています。

地域社会活性化への貢献 耕作放棄地の有効活用や雇用の創出、若い世代の就農による後継者不足の解消など、地域社会や農業の活性化への貢献も目指しています。

環境への配慮 「環境と共存する茶園経営」も茶産地育成事業の方針の一つです。伊藤園の環境保全型農業には次のようなポイントがあります。

高品質な茶葉の安定調達 高品質な茶葉の安定調達のため、生産者と伊藤園の担当者がきめ細かく情報を交換しながら、伊藤園の求める品質に沿った茶葉を栽培していただいています。 こうして生産される茶葉は、伊藤園が全量を一定価格で買い取る長期契約を結んでおり、伊藤園は緑茶飲料に適した高品質な茶葉の継続的な確保ができます。生産者は茶葉の市場価格の変動に影響を受けない安定した農業経営が可能となっています。

伊藤園担当者の声

農業技術部 一氏秀樹

2007年から産地育成事業に携わっています。暑

さ、寒さや風雨に耐え、必死に根を張り、枝葉を茂らせようとしている茶樹を、幼木の状態から見ているので、自分の子どもの成長を見守るような気持ちで仕事をしています。伊藤園が高品質な茶葉を安定的に調達するには、産地と伊藤園がお互いに理解し合い、高みを目指す向上心を持つことが必要です。そのためにも、引き続き、誠意を持って粘り強く、生産家の方々に私たちの思いを伝え、協力関係を築いていきたいと思います。

農業生産法人 有限会社アグリセンター都城 茶事業部大坪伸光 氏

産地からの声

アグリセンター都城の茶部門では、20代の若者が15人ほど働いています。茶栽培は初めての人がほとんど。一度違う仕事に就いて、それを辞めて都城に戻ってきた人もいるんです。最初は不安そうでも、働き始めると「仕事が楽しい」と言ってくれるのがうれしいですね。将来的には彼らが独立して茶園経営をやっていけるくらいに成長してほしいと考えています。茶園と後継者の育成を長期的に考えられるのも、伊藤園との安定した関係があってこそだと思います。

伊 藤 園 製 品 の 原 料 調 達

茶産地育成事業

肥料や農薬は、法律の遵守はもちろんのこと、茶園の状態に応じて時期や量を調整し、品質や収穫量の確保と、環境負荷の低減の両立を追求。

地域の食品残渣や畜産廃棄物を堆肥として利用し、土壌を豊かにするとともに、循環型の農業を推進。

耕作放棄地を茶園にすると、CO2を約40年間も吸収・固定できる茶樹を大規模に植えることになるため、地球温暖化防止にも貢献。

茶産地育成事業(新産地)の概要 耕作放棄地などを利用した大規模な茶園造成による茶産地育成事業は、現在、九州の4県6地区で立ち上がり、茶園面積250ヘクタール、生産量314トンに達しています。将来的には1,000ヘクタール規模への拡大を計画しています。伊藤園の役割は、茶葉生産に関する技術を提供し、生産された茶葉をすべて買い取ること。茶園の造成、栽培は伊藤園と契約した、農業振興に取り組む団体(自治体、農業協同組合、農業生産法人など)が主体として行います。

ポイント①

ポイント②

ポイント③

■茶産地と伊藤園の役割とメリット

・耕作放棄地を活用した 茶園の造成・茶栽培、荒茶加工

・原料の安定調達、品質向上・生産の低コスト化による 原価低減

・安定的、持続的な農業経営・雇用の創出、 後継者不足の解消・大規模化・機械化・IT化による 生産コスト低減

役割

メリット

・技術の提供 (品種選定、栽培、収穫、加工)・茶葉の全量買い取り

農業振興に取り組む団体 伊藤園

茶産地育成事業

伊藤園製品の

原料調達特 集②

■日本の茶生産現場の現状

・茶園面積減少・就農人口減少

茶の供給 減・緑茶飲料人気

茶の需要 増 ・就農者の高齢化・後継者不足・相場の乱高下による 経営不安

■茶産地育成事業の状況

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800(ha) (t)■ 面積(新産地) ■ 面積(契約栽培)

● 生産量2,121

1,905

‘06 ‘07 ‘08 ‘09 (年度)

1,214

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1,300

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9 10ITO EN S-book 2010 ITO EN S-book 2010ITO EN S-book 201

伊 藤 園 製 品 の 原 料 調 達

契約農家とのかかわり 担当者が契約農家を定期的に訪問し、お互いが顔を合わせてコミュニケーションをとることを基本に、良好な関係を構築できるよう努めています。

濱野製茶 濱野政彦 氏

化学肥料を使わない、茶の「無化学栽培」に取り組んでいます。良いものをつくれば伊藤園が必

ず買ってくれるという安心感や、顔が見える取引をできることが、お互いの信頼関係に結びついているんだと思います。伊藤園との長期的な契約は、収入の安定につながり、機械の更新など設備投資の計画が立てやすくとても助かっています。これからも、おいしくて安全なお茶づくりを続けていきたいと思います。

野菜飲料の原料調達

タリーズコーヒーの原料調達

 タリーズコーヒーでは、世界各国のさまざまな産地からコーヒー豆を調達し、お客様に安全で高品質なコーヒーを提供しています。コーヒー農園から焙煎工場を経て店舗に届くまで、何度も味のチェックを行い、タリーズが求める味わいのコーヒー豆のみを、店舗で使用・販売しています。 タリーズコーヒーでは新鮮なコーヒー豆をできるだけ早くお客様のお手元に届ける

ため、ほかのスペシャリティコーヒーショップに先駆けて国内焙煎を実現し、さらに少ロットで店舗へ出荷しています。また、豆の生産地を訪問し、お客様の声を生産者に届け、意見交換をするとともに、品質や農園の管理体制を確認し、コーヒー豆の開発に活かしています。このようなコミュニケーションをとることで、生産者、店舗、お客様をつなぎ、生産国と消費国、双方の理解を深めています。

取引開始時

輸入前

定期訪問

 野菜飲料の原料となる果実や野菜は、日本をはじめ約13カ国から調達しています。ここでは、原料調達にあたっての伊藤園の品質管理を紹介。厳しい検査に合格した原料のみが伊藤園製品として使用されます。

取引先に栽培管理記録などを含めた品質保証書の提出を要求。

日本の法律に準拠した肥料や農薬が使用されているか、品質保証書を確認。

3年に1回以上、調達先を現地訪問して「品質保証書」の記載内容と照合確認。

原料の残留農薬検査を行い、規定以上に残留していないか、品質保証書に記載のないものが使われていないかを検証。

た料のみが伊藤園製品として使

製品に生まれ変わった後も、たくさんの厳しい検査を経て、

安全な製品だけがお客様の手に届けられます。

静岡から大分県杵築へ移動

茶畑を定期巡回し、生育状況の確認

摘採時期の予測と摘採計画を、生産家の方々と協議し検討

摘採、加工指導のため、生産家を訪問

一番茶の収穫後、栽培管理の打ち合わせ

出荷手続きをフォロー 

静岡へ戻る

4月上旬

4月下旬

6月第1週

6月上旬

静岡から大分県杵築へ移動

茶畑を定期巡回し、生育状況の確認4月上旬

一番茶収穫時期の

農業技術部担当者スケジュール

プッ産意理てる産

■定期訪問の様子

 「生産履歴の取れない茶葉は仕入れない」という方針を徹底し、安全性を確保しています。仕入れた

茶葉は味や香味、色などを必ず検茶し、伊藤園が求める品質に合うものだけを仕入れています。

茶の問屋・仲介業者とのかかわり

約40年の付き合いの中で、伊藤園からは生産履歴の提出や環境に関する工場チェックなど

の依頼を受けてきました。そういった伊藤園の品質を追求する姿勢に、「ここまでやるのか」と驚いたこともありましたよ。でも、高い要求に応えていたことで、その後の農薬などに関する法規制にもスムーズに対応でき、何より生産家の方々の意識や行動が変わってきたんです。以前は各農家で差のあった意識や品質も、今では高いレベルで保たれてきています。

一番茶の時期は、朝の5時半から荒茶サンプルの検茶と仕分けを終日行っています。ハードな仕

事ですが、私たちの仕入れが伊藤園のお茶の味を決めるので、一切妥協はできません。問屋や仲介業者の方々とは、日常的な情報交換に加え、年に1度、緑茶の品質会議を開き、事例の水平展開を行うほか、荒茶工場のチェックを行い、問題がある場合は改善をお願いしています。これからもご協力いただきながら、高い品質を追求していきます。

仕入部 亀山和明

産地茶問屋 株式会社堀口園堀口常弘 氏

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伊 藤 園 製 品 の 原 料 調 達

契約農家とのかかわり 担当者が契約農家を定期的に訪問し、お互いが顔を合わせてコミュニケーションをとることを基本に、良好な関係を構築できるよう努めています。

濱野製茶 濱野政彦 氏

化学肥料を使わない、茶の「無化学栽培」に取り組んでいます。良いものをつくれば伊藤園が必

ず買ってくれるという安心感や、顔が見える取引をできることが、お互いの信頼関係に結びついているんだと思います。伊藤園との長期的な契約は、収入の安定につながり、機械の更新など設備投資の計画が立てやすくとても助かっています。これからも、おいしくて安全なお茶づくりを続けていきたいと思います。

野菜飲料の原料調達

タリーズコーヒーの原料調達

 タリーズコーヒーでは、世界各国のさまざまな産地からコーヒー豆を調達し、お客様に安全で高品質なコーヒーを提供しています。コーヒー農園から焙煎工場を経て店舗に届くまで、何度も味のチェックを行い、タリーズが求める味わいのコーヒー豆のみを、店舗で使用・販売しています。 タリーズコーヒーでは新鮮なコーヒー豆をできるだけ早くお客様のお手元に届ける

ため、ほかのスペシャリティコーヒーショップに先駆けて国内焙煎を実現し、さらに少ロットで店舗へ出荷しています。また、豆の生産地を訪問し、お客様の声を生産者に届け、意見交換をするとともに、品質や農園の管理体制を確認し、コーヒー豆の開発に活かしています。このようなコミュニケーションをとることで、生産者、店舗、お客様をつなぎ、生産国と消費国、双方の理解を深めています。

取引開始時

輸入前

定期訪問

 野菜飲料の原料となる果実や野菜は、日本をはじめ約13カ国から調達しています。ここでは、原料調達にあたっての伊藤園の品質管理を紹介。厳しい検査に合格した原料のみが伊藤園製品として使用されます。

取引先に栽培管理記録などを含めた品質保証書の提出を要求。

日本の法律に準拠した肥料や農薬が使用されているか、品質保証書を確認。

3年に1回以上、調達先を現地訪問して「品質保証書」の記載内容と照合確認。

原料の残留農薬検査を行い、規定以上に残留していないか、品質保証書に記載のないものが使われていないかを検証。

た料のみが伊藤園製品として使

製品に生まれ変わった後も、たくさんの厳しい検査を経て、

安全な製品だけがお客様の手に届けられます。

静岡から大分県杵築へ移動

茶畑を定期巡回し、生育状況の確認

摘採時期の予測と摘採計画を、生産家の方々と協議し検討

摘採、加工指導のため、生産家を訪問

一番茶の収穫後、栽培管理の打ち合わせ

出荷手続きをフォロー 

静岡へ戻る

4月上旬

4月下旬

6月第1週

6月上旬

静岡から大分県杵築へ移動

茶畑を定期巡回し、生育状況の確認4月上旬

一番茶収穫時期の

農業技術部担当者スケジュール

プッ産意理てる産

■定期訪問の様子

 「生産履歴の取れない茶葉は仕入れない」という方針を徹底し、安全性を確保しています。仕入れた

茶葉は味や香味、色などを必ず検茶し、伊藤園が求める品質に合うものだけを仕入れています。

茶の問屋・仲介業者とのかかわり

約40年の付き合いの中で、伊藤園からは生産履歴の提出や環境に関する工場チェックなど

の依頼を受けてきました。そういった伊藤園の品質を追求する姿勢に、「ここまでやるのか」と驚いたこともありましたよ。でも、高い要求に応えていたことで、その後の農薬などに関する法規制にもスムーズに対応でき、何より生産家の方々の意識や行動が変わってきたんです。以前は各農家で差のあった意識や品質も、今では高いレベルで保たれてきています。

一番茶の時期は、朝の5時半から荒茶サンプルの検茶と仕分けを終日行っています。ハードな仕

事ですが、私たちの仕入れが伊藤園のお茶の味を決めるので、一切妥協はできません。問屋や仲介業者の方々とは、日常的な情報交換に加え、年に1度、緑茶の品質会議を開き、事例の水平展開を行うほか、荒茶工場のチェックを行い、問題がある場合は改善をお願いしています。これからもご協力いただきながら、高い品質を追求していきます。

仕入部 亀山和明

産地茶問屋 株式会社堀口園堀口常弘 氏

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11 12ITO EN S-book 2010 ITO EN S-book 2010

―お茶入り段ボール開発のきっかけは?

佐藤:お茶入り段ボールはもともとレンゴーさんからいただいたお話なんです。中西:当社でも、「環境にやさしい事業」に力を入れていこうとしていた時期で、環境配慮型の製品を模索していました。佐藤:こちらからは、茶殻リサイクルシステムの強みである水を含んだ状態のまま茶殻を配合することをご提案しました。―大変だったことは?

佐藤:材料の配合に頭を悩ませましたね。茶殻の配合割合は段ボールの強度や生産量に影響するので。手漉きの形で何度も何度も実験を繰り返し、両社で検討を重ね、製造開始まで数カ月かかりました。中西:あとは、製造途中で機械が茶殻を「異物」として認識しないように、段ボールの中に規定量の茶殻を配合するのが大変でしたが、伊藤園さんの茶殻リサイクルシステムのノウハウを共有し、既存設備の調整に工夫を重ね、大きな設備投資をすることなく解決しました。

佐藤:今後は、お茶入り段ボールの生産量増加に伴う茶殻の安定供給が課題ですね。現在もレンゴーさんが段ボールを運んだ帰りの便を利用して茶殻を積んでいますが、飲料の製造委託先の方とも今以上に綿密な調整をしながら、取り組んでいきたいと思います。―今後の目標は?

佐藤:今は「お~いお茶」の500㎖製品の箱を茶殻入りにしているんですが、一般のお客様からも「伊藤園らしい」と好評です。将来的には、ほかのお茶製品にも展開し、よりお客様の目に触れる機会を増やしたい。そのためにも、原材料の茶殻を安定供給できるよう努力しないと。中西:私は、茶殻の配合量をさらに増やすなどして、より「茶殻入り」をアピールできる製品をつくりたいと考えています。佐藤:まずは「茶殻入り段ボールを2010年度に2,000万ケースにすること」が一番の目標ですね。今後もご協力よろしくお願いします。

~いお茶を製造するときに発生する大量の茶殻を「有効資源」としてよみがえらせる伊藤園の

「茶殻リサイクル」。紙製品や建材など、緑茶の効能を活かしたさまざまなリサイクル製品に生まれ変わっています。 レンゴー株式会社と共同開発した「お茶入り段ボール」もその一つ。伊藤園製品の梱包材として使われているこの段ボールがどのように誕生したのか、研究開発にかかわったレンゴー株式会社の担当者中西武文氏と、伊藤園開発部の佐藤崇紀に、その誕生秘話を語ってもらいました。

茶殻リサイクルシステム

特 集③

茶殻リサイクルの流れ

お茶殻入り封筒

茶殻入り紙ナプキン

追跡!  お茶入り段ボー

  伊藤園「茶殻リサイクル」の  ポイント◎乾燥させる必要がありません!! これまでは、茶殻をリサイクルするときに濡れた茶殻を使用すると、カビが発生し、長期保存できないという問題がありました。しかし、茶殻を乾燥させるには、エネルギーを使用し、余分なCO2を排出します。そこで伊藤園は、茶殻の輸送形態や保存方法についての実験を重ね、独自の保存・輸送技術を確立させ、茶殻を乾かさなくてもリサイクルできる仕組みを開発。茶殻を乾燥させずに、水を含んだ状態のままで利用できることが最大の特徴です。

◎原料の削減に貢献!! リサイクル製品を生産するときに使用する原料を、茶殻で補うことができるため、原料の削減につながります。 例えば、レンゴーで製造されている段ボールの「中しん」原紙。ここに茶殻を混ぜることで、通常の主要原材料である古紙原料の使用量を減らすことができます。また、使用後のお茶入り段ボールは通常の古紙と同様に再びリサイクルが可能なため、その意味でも「環境にやさしい」のです。

茶殻に水を加えてよく混ぜます。これを古紙と水と

を混ぜた通常の段ボール原料に加え、さらに混合します。

混ざった原料を、細かい穴の開いたワイヤーの上に

流し、高速で水を切ります。さらに圧力をかけて水を搾り、湿紙水分量を約半分程度に。

最後に乾燥させ、大きなロールに巻き取って完成。

この後、各地の工場に送られ、おなじみの「段ボール」に加工されます。

~いおを「有

殻リサイクルたさまざまなリサ

ゴ 株式会

~いを

「茶殻リサたさ

1 2 3

茶殻入り名刺

断面図

取材にご協力いただいたレンゴー(株)の皆様と佐藤(写真左)

茶殻入りパッケージ

段ボール原紙製造工程

(写真右)株式会社伊藤園開発部 佐藤崇紀

(写真左)レンゴー株式会社 金津事業所 製紙工場 製紙部 中西武文 氏

取材にご協力 ただ たレ ゴ (株)の皆様と佐藤(写真左)

茶配合ボード

環境配慮型自動販売機

お茶入り畳「さらり畳」

お茶入りベンチ

茶殻入りデザインウォール「エコアートプラス」

お茶入りせっこうボード

茶殻配合建材

茶入り紙製品

茶配合ボード

茶配合樹脂

販売

茶殻

栽培 製造

2010年3月8日に茶配合ボード(インシュレーションボード)が、住宅版エコポイントの対象商品として登録されました。食品企業としては唯一の登録企業です。

お茶入り日用品

お茶入りフィルム

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11 12ITO EN S-book 2010 ITO EN S-book 2010

―お茶入り段ボール開発のきっかけは?

佐藤:お茶入り段ボールはもともとレンゴーさんからいただいたお話なんです。中西:当社でも、「環境にやさしい事業」に力を入れていこうとしていた時期で、環境配慮型の製品を模索していました。佐藤:こちらからは、茶殻リサイクルシステムの強みである水を含んだ状態のまま茶殻を配合することをご提案しました。―大変だったことは?

佐藤:材料の配合に頭を悩ませましたね。茶殻の配合割合は段ボールの強度や生産量に影響するので。手漉きの形で何度も何度も実験を繰り返し、両社で検討を重ね、製造開始まで数カ月かかりました。中西:あとは、製造途中で機械が茶殻を「異物」として認識しないように、段ボールの中に規定量の茶殻を配合するのが大変でしたが、伊藤園さんの茶殻リサイクルシステムのノウハウを共有し、既存設備の調整に工夫を重ね、大きな設備投資をすることなく解決しました。

佐藤:今後は、お茶入り段ボールの生産量増加に伴う茶殻の安定供給が課題ですね。現在もレンゴーさんが段ボールを運んだ帰りの便を利用して茶殻を積んでいますが、飲料の製造委託先の方とも今以上に綿密な調整をしながら、取り組んでいきたいと思います。―今後の目標は?

佐藤:今は「お~いお茶」の500㎖製品の箱を茶殻入りにしているんですが、一般のお客様からも「伊藤園らしい」と好評です。将来的には、ほかのお茶製品にも展開し、よりお客様の目に触れる機会を増やしたい。そのためにも、原材料の茶殻を安定供給できるよう努力しないと。中西:私は、茶殻の配合量をさらに増やすなどして、より「茶殻入り」をアピールできる製品をつくりたいと考えています。佐藤:まずは「茶殻入り段ボールを2010年度に2,000万ケースにすること」が一番の目標ですね。今後もご協力よろしくお願いします。

~いお茶を製造するときに発生する大量の茶殻を「有効資源」としてよみがえらせる伊藤園の

「茶殻リサイクル」。紙製品や建材など、緑茶の効能を活かしたさまざまなリサイクル製品に生まれ変わっています。 レンゴー株式会社と共同開発した「お茶入り段ボール」もその一つ。伊藤園製品の梱包材として使われているこの段ボールがどのように誕生したのか、研究開発にかかわったレンゴー株式会社の担当者中西武文氏と、伊藤園開発部の佐藤崇紀に、その誕生秘話を語ってもらいました。

茶殻リサイクルシステム

特 集③

茶殻リサイクルの流れ

お茶殻入り封筒

茶殻入り紙ナプキン

追跡!  お茶入り段ボー

  伊藤園「茶殻リサイクル」の  ポイント◎乾燥させる必要がありません!! これまでは、茶殻をリサイクルするときに濡れた茶殻を使用すると、カビが発生し、長期保存できないという問題がありました。しかし、茶殻を乾燥させるには、エネルギーを使用し、余分なCO2を排出します。そこで伊藤園は、茶殻の輸送形態や保存方法についての実験を重ね、独自の保存・輸送技術を確立させ、茶殻を乾かさなくてもリサイクルできる仕組みを開発。茶殻を乾燥させずに、水を含んだ状態のままで利用できることが最大の特徴です。

◎原料の削減に貢献!! リサイクル製品を生産するときに使用する原料を、茶殻で補うことができるため、原料の削減につながります。 例えば、レンゴーで製造されている段ボールの「中しん」原紙。ここに茶殻を混ぜることで、通常の主要原材料である古紙原料の使用量を減らすことができます。また、使用後のお茶入り段ボールは通常の古紙と同様に再びリサイクルが可能なため、その意味でも「環境にやさしい」のです。

茶殻に水を加えてよく混ぜます。これを古紙と水と

を混ぜた通常の段ボール原料に加え、さらに混合します。

混ざった原料を、細かい穴の開いたワイヤーの上に

流し、高速で水を切ります。さらに圧力をかけて水を搾り、湿紙水分量を約半分程度に。

最後に乾燥させ、大きなロールに巻き取って完成。

この後、各地の工場に送られ、おなじみの「段ボール」に加工されます。

~いおを「有

殻リサイクルたさまざまなリサ

ゴ 株式会

~いを

「茶殻リサたさ

1 2 3

茶殻入り名刺

断面図

取材にご協力いただいたレンゴー(株)の皆様と佐藤(写真左)

茶殻入りパッケージ

段ボール原紙製造工程

(写真右)株式会社伊藤園開発部 佐藤崇紀

(写真左)レンゴー株式会社 金津事業所 製紙工場 製紙部 中西武文 氏

取材にご協力 ただ たレ ゴ (株)の皆様と佐藤(写真左)

茶配合ボード

環境配慮型自動販売機

お茶入り畳「さらり畳」

お茶入りベンチ

茶殻入りデザインウォール「エコアートプラス」

お茶入りせっこうボード

茶殻配合建材

茶入り紙製品

茶配合ボード

茶配合樹脂

販売

茶殻

栽培 製造

2010年3月8日に茶配合ボード(インシュレーションボード)が、住宅版エコポイントの対象商品として登録されました。食品企業としては唯一の登録企業です。

お茶入り日用品

お茶入りフィルム

Page 14: SUSTAINABILITY REPORT 2010...5 ITO EN S-book 2010 ITO EN S-book 2010 6 「お~いお茶」はいくつもの厳しい品質検査を経てつくられています。ほかにも野菜飲料など

 無農薬、有機農法、低コストの緑茶生産を目的として設立された当社は、日本と同様の厳しい品質管理のもと生産された、インスタント製品やティーバッグ製品用の荒茶を伊藤園に送り出しています。 茶生産家の方とは、当社の担当者が茶園を訪問して、整枝の仕方や、農薬・肥料の適性使用の確認を行うなどのコミュニケーションをとっています。今後も継続して、農家の収入と品質向上のバランスをとりながら、両者の良好な関係を築いていきます。

 茶園の造成から、大型機械の導入による低コストの茶生産を行っています。日本とは気候などの栽培環境が違うため、必要となる化学肥料や農薬が異なる場合があります。その際は、茶生産家と当社が協力して、種類や使用方法、効果を検討し、使用後の茶葉の分析などを行って、安全性が確実に実証されたもののみを使用。すべての荒茶について、トレーサビリティも徹底しています。 また、生産家を定期的に訪問し、問い合わせや要望などをいただいた場合は、迅速かつ確実な回答を心掛けています。生産家を交えたバーベキューなどの交歓会も実施し、交流を深めています。

 ハワイには多くの自然があります。この美しい自然を守るために、当社では社員の意識向上や設備の更新などを通じて、廃棄物(不良品)の削減や、省エネルギー・省電力に積極的に取り組んでいます。 また、高品質で安全な製品を製造するために、衛生環境の向上、不具合品発生時の徹底した原因の追究、製品検査機など品質を確保するために必要な設備の計画的な導入などに取り組んでいます。

 健康志向の高まりで緑茶の健康性が注目されているアメリカで、茶葉や飲料製品の販売を行っている当社は、日本と同様にルートセールスを展開。お店を定期的に訪問し、お客様との信頼関係を築くことを心掛けています。お客様と深く接することで、地域や人種ごとのマーケットの嗜好や変化がタイムリーに詳しくつかめることも、ルートセールスの大きなポイントです。また、将来的には飲料製品の現地生産比率を高め、製品の輸送にかかる環境負荷を低減するなど、今後も環境の分野でリードしていきたいと考えています。

寧波舜伊茶業有限公司

IIIIIIIIIIIIIIITTTTTTTTTTOOOOOOOOOOOOO EEEEEEEEEEEENNNNNNNNNN AAAAAAAAAAUUUUUUUUUUUSSSSSSSSSSSSTTTTTTTTTTTTRRRRRRRRRRRRRRRRRAAAAAAAAAAAAAALLLLLLLLLIIIIIAAAAAAAAAAAAAAAA PPPPPPPPPPPPPPTTTTTTTTTTYYYYYYYYYYYYY..LLLLLLLLLIIIIIIIMMMMMMMMMMMMIIIIIIIIITTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDD

T hT hT hT hT h e e e ee I TI TI TI T O EO EO EO EO E N N N NN G rG rG rG rG o uo uo uo u p p p pp i ni ni ni ni tt ttt h eh eh eh eh W W W WW o ro ro ro ro l dl dl dl dl d

ITOEN (USA) INC.

ITO EN (North America) INC.

日本だけでなく、世界各地に伊藤園グループは広がっています。ここでは、4つのグループ会社の取り組みをご紹介します。

ー海外の伊藤園グループー

伊藤園グループの

取り組み紹介

ー海外の伊藤園グループー

伊藤園グループの

取り組み紹介特 集④

ていま農薬類やが確実ティも

れている当社は、期的に訪期的に訪います。マーケッことも、来的にはにかかるでリード

)

13131313 141414ITOITOITO EN EN ENEN SSSS--boobooboobook 2k 2k 20100100100 ITOITOITOO ENEN EN N SSSS--boobooboobook 2k 2k 2k 20100100101

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 無農薬、有機農法、低コストの緑茶生産を目的として設立された当社は、日本と同様の厳しい品質管理のもと生産された、インスタント製品やティーバッグ製品用の荒茶を伊藤園に送り出しています。 茶生産家の方とは、当社の担当者が茶園を訪問して、整枝の仕方や、農薬・肥料の適性使用の確認を行うなどのコミュニケーションをとっています。今後も継続して、農家の収入と品質向上のバランスをとりながら、両者の良好な関係を築いていきます。

 茶園の造成から、大型機械の導入による低コストの茶生産を行っています。日本とは気候などの栽培環境が違うため、必要となる化学肥料や農薬が異なる場合があります。その際は、茶生産家と当社が協力して、種類や使用方法、効果を検討し、使用後の茶葉の分析などを行って、安全性が確実に実証されたもののみを使用。すべての荒茶について、トレーサビリティも徹底しています。 また、生産家を定期的に訪問し、問い合わせや要望などをいただいた場合は、迅速かつ確実な回答を心掛けています。生産家を交えたバーベキューなどの交歓会も実施し、交流を深めています。

 ハワイには多くの自然があります。この美しい自然を守るために、当社では社員の意識向上や設備の更新などを通じて、廃棄物(不良品)の削減や、省エネルギー・省電力に積極的に取り組んでいます。 また、高品質で安全な製品を製造するために、衛生環境の向上、不具合品発生時の徹底した原因の追究、製品検査機など品質を確保するために必要な設備の計画的な導入などに取り組んでいます。

 健康志向の高まりで緑茶の健康性が注目されているアメリカで、茶葉や飲料製品の販売を行っている当社は、日本と同様にルートセールスを展開。お店を定期的に訪問し、お客様との信頼関係を築くことを心掛けています。お客様と深く接することで、地域や人種ごとのマーケットの嗜好や変化がタイムリーに詳しくつかめることも、ルートセールスの大きなポイントです。また、将来的には飲料製品の現地生産比率を高め、製品の輸送にかかる環境負荷を低減するなど、今後も環境の分野でリードしていきたいと考えています。

寧波舜伊茶業有限公司

IIIIIIIIIIIIIIITTTTTTTTTTOOOOOOOOOOOOO EEEEEEEEEEEENNNNNNNNNN AAAAAAAAAAUUUUUUUUUUUSSSSSSSSSSSSTTTTTTTTTTTTRRRRRRRRRRRRRRRRRAAAAAAAAAAAAAALLLLLLLLLIIIIIAAAAAAAAAAAAAAAA PPPPPPPPPPPPPPTTTTTTTTTTYYYYYYYYYYYYY..LLLLLLLLLIIIIIIIMMMMMMMMMMMMIIIIIIIIITTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDDD

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ITOEN (USA) INC.

ITO EN (North America) INC.

日本だけでなく、世界各地に伊藤園グループは広がっています。ここでは、4つのグループ会社の取り組みをご紹介します。

ー海外の伊藤園グループー

伊藤園グループの

取り組み紹介

ー海外の伊藤園グループー

伊藤園グループの

取り組み紹介特 集④

ていま農薬類やが確実ティも

れている当社は、期的に訪期的に訪います。マーケッことも、来的にはにかかるでリード

)

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風薫るこの町出ればさぁ大人

21第 回     

新俳句大賞 文部科学大臣賞

ストーブをつけたら教室汽車になる

21第 回   

 

新俳句大賞 大賞(小学生の部・幼児含む)

15 16

全役員

■コーポレートガバナンスに対する考え方 伊藤園グループは、「企業価値の向上」を図るために、コーポレートガバナンス※の充実を経営上の最重要課題の一つであると位置付けています。内部統制のしくみの強化や、情報開示体制の確立に取り組むことで、経営の透明性を確保し、健全な経営システムのもとで事業活動を継続していくことが、社会における責任を果たすうえで重要であると考えています。

■コーポレートガバナンス体制 伊藤園は監査役設置会社です。社内監査役1名、社外監査役4名が取締役会に毎回出席し、個別案件ごとに客観的かつ公平に監査意見を述べるとともに、監査役会での監査方針に従い、取締役の業務執行を監査しています。

の整備・運用状況については、内部監査室が独立的・客観的立場から定期的に監査を実施しています。 また、業務運営の基本方針では、長期にわたり永続的な成長・発展と企業価値を高めるために、国、地域社会、消費者、株主、販売先、仕入先、金融機関などと協調して企業の社会的責任を果たし、すべてのステークホルダーの信頼に応えるための経営体制を確立することを掲げています。

■リスク管理体制 伊藤園グループは、リスク担当部署を設け、規程やガイドラインを策定し、組織横断的なリスク管理体制を構築して対応の強化に努めています。事業活動を遂行するうえでのリスクについて、以下のように認識しています。

① コンプライアンス上のリスク法務部コンプライアンス室が中心となり全社的なコンプライアンス教育を実施、推進しています。② 情報セキュリティー上のリスク個人情報保護方針を定め、個人情報の漏洩を未然に防止するとともに、コンピューターのセキュリティーを強化して不正アクセス等を防止しています。③ 品質および環境上のリスク製品管理基準ガイドラインを定め、品質や製造物責任の対応も含め、組織的な管理体制を構築しています。環境リスクに関しては、環境マネジメントシステムの管理手法により、全社的な問題として取り組んでいます。④ 債権回収上のリスク債権管理基準に従い、与信管理および債権回収管理を徹底し、貸倒損失発生の未然防止に努めています。⑤ 災害および事故のリスク安全衛生委員会・防災管理委員会において災害発生時の対処方法および緊急マニュアルを策定し、被害を最小限にとどめる体制を整えています。

■情報開示(ディスクロージャー) 伊藤園グループでは、ディスクロージャーポリシーに沿った情報の開示を行い、基本姿勢を掲げるとともに、情報の開示に関して、金融商品取引法および東京証券取引所の定める適時開示規則に従っています。 また、伊藤園を理解していただくために、公平性、迅速性の観点から積極的な情報開示に努めています。

■コンプライアンスに対する考え方 企業経営や業務遂行の適法性および適正性を確認し、消費者、投資家、地域の方々など伊藤園グループを支えてくださるすべての皆様の期待を受け止め、誠実に対応していくことがコンプライアンスの基本理念であると考えています。

■コンプライアンス体制 取締役会の諮問機関「コンプライアンス委員会」を設置し、審議結果は取締役会に答申しています。専属部署の法務部コンプライアンス室では、内部通報等で把握した事案をコンプライアンス委員会に報告し、顧問弁護士などと連携をとりながら対処しています。

■個人情報の保護 伊藤園では、お客様の個人情報については適正な方法で取得し、「個人情報の保護に関する法律」などを遵守し、適正な保護・維持・管理をしています。また、ホームページを通して取得した情報は「伊藤園ホームページ プライバシー・ポリシー」に基づき厳正に管理しています。 伊藤園ホームページには「個人情報保護方針」、「プライバシー・ポリシー」、「個人情報保護法に基づく公表事項」を掲載しています。

■コンプライアンス強化への取り組み2009年度の実績●社員教育・研修を53回実施、894名受講。    (2007年度からの累計5,634名)

2010年度の目標●違反事案の未然防止・再発防止を目的とした現場対応力の強化を図るため、「コンプライアンスリーダー」「推進責任者」を育成し、全国各地域への配置を行います。

■内部統制システム 伊藤園は、内部統制のしくみを構築する目的を以下のように考えています。(1)事業活動における業務の有効性・効率性の向上(2)企業の財務報告の信頼性の確保(3)事業活動にかかわる法令その他規範の遵守(4)正当な手続きおよび承認による企業資産の保全 これらの達成と、2006年5月施行の新会社法への対応を目的に内部統制システムの基本方針を定めました。情報管理や実効的な監査のための体制、業務運営の基本方針などが定められています。内部統制システム

ITO EN S-book 2010 ITO EN S-book 2010

教えて!企業倫理ホットライン 内部通報の受理窓口として「企業倫理ホットライン」を設けています。この体制により、社内の法令違反や不正行為に対して、迅速で適切な措置をとることができます。

コンプライアンス室と顧問弁護士2名が受理窓口となり、面談、電話、郵送、FAX、e-mailで受け付けています。また、通報者の保護や秘密保持は、公益通報者保護法に基づく「内部通報内規」によって厳守されます。

通報内容は、公正に調査が行われます。

調査内容の結果は、通報者に連絡されます。また、コンプライアンス委員会にも報告され、再発防止に役立てています。

その① 通報

その② 調査

その③ 結果の連絡・報告

コーポレートガバナンス・リスクマネジメント

経営の透明性、健全性、遵法性の確保や迅速かつ適切な情報開示などを実践することにより、企業価値の向上を目指します。

コンプライアンス

すべての社員が法令および企業倫理を遵守し、「コンプライアンス企業・伊藤園グループ」の実現を目指します。 

マネジメント報告

マネジメント報告

※コーポレートガバナンス:企業を健全に運営するためのしくみ

「伊藤園グループ行動規範」については、伊藤園ホームページをご覧ください。

その② 調査

その③連絡・報告

その① 通報

制度の利用が可能なのは正社員にとどまりません!

顧問弁護士

伊藤園グループ全社員・クローバー※およびお客様

内部通報

通報

社外

公正に調査が行われます!

通報者の保護と秘密保持は厳守!

調査結果は、しっかりと再発防止に役立てられます!

面談、電話、郵送、FAX、e-mailで受け付けています!

調査担当部署

グループ企業連絡会

伊藤園グループ

社長・各部長

取締役会

コンプライアンス委員会

企業倫理担当役員

企業倫理担当部署法務部コンプライアンス室

伊藤園各部署

コンプライアンス担当者(各部署長)

※クローバー:パート・アルバイト

■コーポレートガバナンス体制

監査役会【経営監視】

法務部コンプライアンス室

代表取締役

選任・解任 選任・解任 選任・解任

監査

助言・指導

監査

監査選任・監督

【経営執行】

内部監査室

【内部統制】 会計監査人

各種専門委員会・予算・長期経営計画・人事制度改善

・内部統制推進・環境 ほか

社外弁護士等

経営執行会議

コンプライアンス委員会

株主総会

取締役会【経営・監督】

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風薫るこの町出ればさぁ大人

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新俳句大賞 文部科学大臣賞

ストーブをつけたら教室汽車になる

21第 回   

 

新俳句大賞 大賞(小学生の部・幼児含む)

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全役員

■コーポレートガバナンスに対する考え方 伊藤園グループは、「企業価値の向上」を図るために、コーポレートガバナンス※の充実を経営上の最重要課題の一つであると位置付けています。内部統制のしくみの強化や、情報開示体制の確立に取り組むことで、経営の透明性を確保し、健全な経営システムのもとで事業活動を継続していくことが、社会における責任を果たすうえで重要であると考えています。

■コーポレートガバナンス体制 伊藤園は監査役設置会社です。社内監査役1名、社外監査役4名が取締役会に毎回出席し、個別案件ごとに客観的かつ公平に監査意見を述べるとともに、監査役会での監査方針に従い、取締役の業務執行を監査しています。

の整備・運用状況については、内部監査室が独立的・客観的立場から定期的に監査を実施しています。 また、業務運営の基本方針では、長期にわたり永続的な成長・発展と企業価値を高めるために、国、地域社会、消費者、株主、販売先、仕入先、金融機関などと協調して企業の社会的責任を果たし、すべてのステークホルダーの信頼に応えるための経営体制を確立することを掲げています。

■リスク管理体制 伊藤園グループは、リスク担当部署を設け、規程やガイドラインを策定し、組織横断的なリスク管理体制を構築して対応の強化に努めています。事業活動を遂行するうえでのリスクについて、以下のように認識しています。

① コンプライアンス上のリスク法務部コンプライアンス室が中心となり全社的なコンプライアンス教育を実施、推進しています。② 情報セキュリティー上のリスク個人情報保護方針を定め、個人情報の漏洩を未然に防止するとともに、コンピューターのセキュリティーを強化して不正アクセス等を防止しています。③ 品質および環境上のリスク製品管理基準ガイドラインを定め、品質や製造物責任の対応も含め、組織的な管理体制を構築しています。環境リスクに関しては、環境マネジメントシステムの管理手法により、全社的な問題として取り組んでいます。④ 債権回収上のリスク債権管理基準に従い、与信管理および債権回収管理を徹底し、貸倒損失発生の未然防止に努めています。⑤ 災害および事故のリスク安全衛生委員会・防災管理委員会において災害発生時の対処方法および緊急マニュアルを策定し、被害を最小限にとどめる体制を整えています。

■情報開示(ディスクロージャー) 伊藤園グループでは、ディスクロージャーポリシーに沿った情報の開示を行い、基本姿勢を掲げるとともに、情報の開示に関して、金融商品取引法および東京証券取引所の定める適時開示規則に従っています。 また、伊藤園を理解していただくために、公平性、迅速性の観点から積極的な情報開示に努めています。

■コンプライアンスに対する考え方 企業経営や業務遂行の適法性および適正性を確認し、消費者、投資家、地域の方々など伊藤園グループを支えてくださるすべての皆様の期待を受け止め、誠実に対応していくことがコンプライアンスの基本理念であると考えています。

■コンプライアンス体制 取締役会の諮問機関「コンプライアンス委員会」を設置し、審議結果は取締役会に答申しています。専属部署の法務部コンプライアンス室では、内部通報等で把握した事案をコンプライアンス委員会に報告し、顧問弁護士などと連携をとりながら対処しています。

■個人情報の保護 伊藤園では、お客様の個人情報については適正な方法で取得し、「個人情報の保護に関する法律」などを遵守し、適正な保護・維持・管理をしています。また、ホームページを通して取得した情報は「伊藤園ホームページ プライバシー・ポリシー」に基づき厳正に管理しています。 伊藤園ホームページには「個人情報保護方針」、「プライバシー・ポリシー」、「個人情報保護法に基づく公表事項」を掲載しています。

■コンプライアンス強化への取り組み2009年度の実績●社員教育・研修を53回実施、894名受講。    (2007年度からの累計5,634名)

2010年度の目標●違反事案の未然防止・再発防止を目的とした現場対応力の強化を図るため、「コンプライアンスリーダー」「推進責任者」を育成し、全国各地域への配置を行います。

■内部統制システム 伊藤園は、内部統制のしくみを構築する目的を以下のように考えています。(1)事業活動における業務の有効性・効率性の向上(2)企業の財務報告の信頼性の確保(3)事業活動にかかわる法令その他規範の遵守(4)正当な手続きおよび承認による企業資産の保全 これらの達成と、2006年5月施行の新会社法への対応を目的に内部統制システムの基本方針を定めました。情報管理や実効的な監査のための体制、業務運営の基本方針などが定められています。内部統制システム

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教えて!企業倫理ホットライン 内部通報の受理窓口として「企業倫理ホットライン」を設けています。この体制により、社内の法令違反や不正行為に対して、迅速で適切な措置をとることができます。

コンプライアンス室と顧問弁護士2名が受理窓口となり、面談、電話、郵送、FAX、e-mailで受け付けています。また、通報者の保護や秘密保持は、公益通報者保護法に基づく「内部通報内規」によって厳守されます。

通報内容は、公正に調査が行われます。

調査内容の結果は、通報者に連絡されます。また、コンプライアンス委員会にも報告され、再発防止に役立てています。

その① 通報

その② 調査

その③ 結果の連絡・報告

コーポレートガバナンス・リスクマネジメント

経営の透明性、健全性、遵法性の確保や迅速かつ適切な情報開示などを実践することにより、企業価値の向上を目指します。

コンプライアンス

すべての社員が法令および企業倫理を遵守し、「コンプライアンス企業・伊藤園グループ」の実現を目指します。 

マネジメント報告

マネジメント報告

※コーポレートガバナンス:企業を健全に運営するためのしくみ

「伊藤園グループ行動規範」については、伊藤園ホームページをご覧ください。

その② 調査

その③連絡・報告

その① 通報

制度の利用が可能なのは正社員にとどまりません!

顧問弁護士

伊藤園グループ全社員・クローバー※およびお客様

内部通報

通報

社外

公正に調査が行われます!

通報者の保護と秘密保持は厳守!

調査結果は、しっかりと再発防止に役立てられます!

面談、電話、郵送、FAX、e-mailで受け付けています!

調査担当部署

グループ企業連絡会

伊藤園グループ

社長・各部長

取締役会

コンプライアンス委員会

企業倫理担当役員

企業倫理担当部署法務部コンプライアンス室

伊藤園各部署

コンプライアンス担当者(各部署長)

※クローバー:パート・アルバイト

■コーポレートガバナンス体制

監査役会【経営監視】

法務部コンプライアンス室

代表取締役

選任・解任 選任・解任 選任・解任

監査

助言・指導

監査

監査選任・監督

【経営執行】

内部監査室

【内部統制】 会計監査人

各種専門委員会・予算・長期経営計画・人事制度改善

・内部統制推進・環境 ほか

社外弁護士等

経営執行会議

コンプライアンス委員会

株主総会

取締役会【経営・監督】

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ゆっくりな時間の流れ毛糸編む

21第 回     

新俳句大賞 大賞(中学生の部)

炎昼のビブラフォーンの青い風

21第 回   

 

新俳句大賞 大賞(高校生の部)

■品質管理についての考え方と取り組み 伊藤園は、安全でおいしい製品をお客様にお届けするため、創業以来一貫して厳しい品質管理活動に取り組んできました。食品の安全性についての社会からの要求がますます高まる中、お客様からの高い期待と信頼にお応えできるよう、原料調達から製造、流通のすべての過程において、製品の安全性確保に努めています。 原料となる茶葉や野菜・果実は、調達もしくは品質管理の担当者が産地に赴き、栽培・加工・管理の各工程において定められた方法で適切に行われているかを確認しています。 調達された原料は、味や香り、微生物や残留農薬などの検査を経て、品質と安全性が確認されたものだけが製品になります。 製品は伊藤園の管理基準を満たす工場で製造されています。委託製造の飲料製品は、伊藤園の品質管理部と工場の品質管理者の両者が、すべての製造ごとのサンプルについて、人の五感による官能検査と、機械による理化学検査を毎日行い、品質をチェックしています。 なお、ホームページおよび製品パッケージQRコードで主な飲料製品の原産地表示をしています。

■お客様満足についての考え方と取り組み 伊藤園の考え方の基本は「お客様第一主義」です。お客様から、電話、手紙、e-mail等で寄せられるお問い合わせやご意見・ご要望は、私たちにとって貴重な情報です。そのため、日々の営業活動においては、お客様からいただくご意見・ご要望に、営業員が一つひとつ丁寧に、そして誠実に対応するように心掛けています。 また、お客様の専用窓口として開設している「お客様相談室」では、常にお客様の立場に立って、誠実かつ迅速に対応する体制を整えています。 2007年度から、ご意見をいただいたお客様に対して、ご報告に至る各段階での対応について、満足度の調査を実施しています。2009年度からは、調査の回数を年1回から2回に、対象人数を50名様から各100名様に拡大しました。 調査結果は、ISO10002のPDCAサイクルに連動させ、発見した課題を修正するとともに、現場で直接お客様の対応をする担当者への定期的な教育材料として活かしています。 

■お客様とのコミュニケーション 伊藤園では、お客様と双方向のコミュニケーションをとることによって、信頼関係を構築し、皆様に親しんでいただける企業を目指しています。また、お客様の声を積極的に取り入れることで、より良い製品を提供していきます。 お客様からの声にお応えして、商品に記載している賞味期限を、昨年度より分かりやすい表示に変更しました。 その結果、賞味期限の読み方に対するお問い合わせが4分の1となり、記載場所へのお問い合わせも大幅に減少しました。今後も、お客様からのご意見・ご要望を、製品開発、パッケージの表示改善などに活かしていきます。

■2009年度に実施した お客様の声による改善事例 商品パッケージに記載されているお客様相談室のフリーコールの表示が小さくて分かりにくいというご指摘を受け、大きく分かりやすい表示に変更しました。

17 18ITO EN S-book 2010 ITO EN S-book 2010

社会性報告

社会性報告

お客様相談室 関連部署社員

お客様回答

報告

ご意見

ご提案

回答

報告

指導 改善指示

ご意見ご提案

報告

全役員

情報の共有化

■お客様からいただいたご意見・ご提案の流れ

■お客様相談室へのお問い合わせ内容(2009年度)

改善前 改善後

購入希望16.2%

製法・配合・成分11.4%

容器・包装9.0%

賞味期限8.5%

使用方法6.7%

製品へのご指摘 5.7%品質規格 5.6%

営業関連 4.8%

価格・種類・発売日 4.7%

ご感想・ご提案 3.0%

産地・農薬 1.9%その他商品関連 1.3%

その他16.6%

広告・販促関連 4.6%

2010年1月26日 2010年2月19日

高田さんは、とにかく積極的でよく喋るので会話がはずむし、対応も素早い。また、毎日ほぼ同じ時間に来てくれるので、在庫管理がしやすく、お店のことをよく考えた提案をしてくれます。まめに自作のP.O.P(販促ツール)を用意するなど、仕事に対する姿勢がとても誠実で、サービスも満点なので、こちらも毎日が楽しいですね。今後も引き続き、安心して仕事を任せていきたいと思います。

お客様に安心していただけるよう、笑顔と元気なあいさつはもちろん、毎日ほぼ同じ時間に訪問して、例えば、地元プロ野球球団の同じファンとして共通の話題で盛り上がるなど、お客様との共有時間をできる限り大切にするよう心掛けています。お客様の考えをよく知るため、積極的な会話や販促物の提案による適宜適切なサービスに努めてきたことで、「安心して毎日任せられる!」と評価いただき、信頼を寄せてくださっていることに喜びを感じています。これからも、お客様の声をよく聞き、販売動向をとらえて毎日タイムリーな情報提供と提案をしていきたいと思います。

Kinki(キンキ)様

お客様

伊藤園の品質管理(主な検査)飲料原料・官能検査 (形状、色つや、香り、水色検査)・微生物検査・理化学検査(残留農薬、成分分析)

水・水質検査

伊藤園と製造委託先によるサンプル検査・官能検査(味、香り)・理化学検査(農薬)・微生物検査

・お客様満足度調査の実施を年2回、 対象人数を200名様に拡大

・お客様の声をパッケージの表示改善に活かしたことで、 賞味期限表示に対するお問い合わせが大幅に減少

注 目 ポ イント

神戸西支店 高田尚紀営業担当者

お客様のご意見・ご要望に真摯に耳を傾け、双方向のコミュニケーションを図ることで、より良い信頼関係を築いていきます。

お客様とのかかわり

Page 19: SUSTAINABILITY REPORT 2010...5 ITO EN S-book 2010 ITO EN S-book 2010 6 「お~いお茶」はいくつもの厳しい品質検査を経てつくられています。ほかにも野菜飲料など

ゆっくりな時間の流れ毛糸編む

21第 回   

 

新俳句大賞 大賞(中学生の部)

炎昼のビブラフォーンの青い風

21第 回   

 

新俳句大賞 大賞(高校生の部)

■品質管理についての考え方と取り組み 伊藤園は、安全でおいしい製品をお客様にお届けするため、創業以来一貫して厳しい品質管理活動に取り組んできました。食品の安全性についての社会からの要求がますます高まる中、お客様からの高い期待と信頼にお応えできるよう、原料調達から製造、流通のすべての過程において、製品の安全性確保に努めています。 原料となる茶葉や野菜・果実は、調達もしくは品質管理の担当者が産地に赴き、栽培・加工・管理の各工程において定められた方法で適切に行われているかを確認しています。 調達された原料は、味や香り、微生物や残留農薬などの検査を経て、品質と安全性が確認されたものだけが製品になります。 製品は伊藤園の管理基準を満たす工場で製造されています。委託製造の飲料製品は、伊藤園の品質管理部と工場の品質管理者の両者が、すべての製造ごとのサンプルについて、人の五感による官能検査と、機械による理化学検査を毎日行い、品質をチェックしています。 なお、ホームページおよび製品パッケージQRコードで主な飲料製品の原産地表示をしています。

■お客様満足についての考え方と取り組み 伊藤園の考え方の基本は「お客様第一主義」です。お客様から、電話、手紙、e-mail等で寄せられるお問い合わせやご意見・ご要望は、私たちにとって貴重な情報です。そのため、日々の営業活動においては、お客様からいただくご意見・ご要望に、営業員が一つひとつ丁寧に、そして誠実に対応するように心掛けています。 また、お客様の専用窓口として開設している「お客様相談室」では、常にお客様の立場に立って、誠実かつ迅速に対応する体制を整えています。 2007年度から、ご意見をいただいたお客様に対して、ご報告に至る各段階での対応について、満足度の調査を実施しています。2009年度からは、調査の回数を年1回から2回に、対象人数を50名様から各100名様に拡大しました。 調査結果は、ISO10002のPDCAサイクルに連動させ、発見した課題を修正するとともに、現場で直接お客様の対応をする担当者への定期的な教育材料として活かしています。 

■お客様とのコミュニケーション 伊藤園では、お客様と双方向のコミュニケーションをとることによって、信頼関係を構築し、皆様に親しんでいただける企業を目指しています。また、お客様の声を積極的に取り入れることで、より良い製品を提供していきます。 お客様からの声にお応えして、商品に記載している賞味期限を、昨年度より分かりやすい表示に変更しました。 その結果、賞味期限の読み方に対するお問い合わせが4分の1となり、記載場所へのお問い合わせも大幅に減少しました。今後も、お客様からのご意見・ご要望を、製品開発、パッケージの表示改善などに活かしていきます。

■2009年度に実施した お客様の声による改善事例 商品パッケージに記載されているお客様相談室のフリーコールの表示が小さくて分かりにくいというご指摘を受け、大きく分かりやすい表示に変更しました。

17 18ITO EN S-book 2010 ITO EN S-book 2010

社会性報告

社会性報告

お客様相談室 関連部署社員

お客様回答

報告

ご意見

ご提案

回答

報告

指導 改善指示

ご意見ご提案

報告

全役員

情報の共有化

■お客様からいただいたご意見・ご提案の流れ

■お客様相談室へのお問い合わせ内容(2009年度)

改善前 改善後

購入希望16.2%

製法・配合・成分11.4%

容器・包装9.0%

賞味期限8.5%

使用方法6.7%

製品へのご指摘 5.7%品質規格 5.6%

営業関連 4.8%

価格・種類・発売日 4.7%

ご感想・ご提案 3.0%

産地・農薬 1.9%その他商品関連 1.3%

その他16.6%

広告・販促関連 4.6%

2010年1月26日 2010年2月19日

高田さんは、とにかく積極的でよく喋るので会話がはずむし、対応も素早い。また、毎日ほぼ同じ時間に来てくれるので、在庫管理がしやすく、お店のことをよく考えた提案をしてくれます。まめに自作のP.O.P(販促ツール)を用意するなど、仕事に対する姿勢がとても誠実で、サービスも満点なので、こちらも毎日が楽しいですね。今後も引き続き、安心して仕事を任せていきたいと思います。

お客様に安心していただけるよう、笑顔と元気なあいさつはもちろん、毎日ほぼ同じ時間に訪問して、例えば、地元プロ野球球団の同じファンとして共通の話題で盛り上がるなど、お客様との共有時間をできる限り大切にするよう心掛けています。お客様の考えをよく知るため、積極的な会話や販促物の提案による適宜適切なサービスに努めてきたことで、「安心して毎日任せられる!」と評価いただき、信頼を寄せてくださっていることに喜びを感じています。これからも、お客様の声をよく聞き、販売動向をとらえて毎日タイムリーな情報提供と提案をしていきたいと思います。

Kinki(キンキ)様

お客様

伊藤園の品質管理(主な検査)飲料原料・官能検査 (形状、色つや、香り、水色検査)・微生物検査・理化学検査(残留農薬、成分分析)

水・水質検査

伊藤園と製造委託先によるサンプル検査・官能検査(味、香り)・理化学検査(農薬)・微生物検査

・お客様満足度調査の実施を年2回、 対象人数を200名様に拡大

・お客様の声をパッケージの表示改善に活かしたことで、 賞味期限表示に対するお問い合わせが大幅に減少

注 目 ポ イント

神戸西支店 高田尚紀営業担当者

お客様のご意見・ご要望に真摯に耳を傾け、双方向のコミュニケーションを図ることで、より良い信頼関係を築いていきます。

お客様とのかかわり

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よく笑う我去りて父母雪深し

21第 回     

新俳句大賞 大賞(一般の部A)

木の実降る祖父にひとつの冒険談

21第 回   

 

新俳句大賞 大賞(一般の部B)

■人事と雇用に関する考え方 伊藤園は創業以来、「人を人として遇する」の理念のもと、学歴や性別にかかわらず誰にでも平等にチャンスが与えられ、公正に評価される「実力主義」を採用しています。社員一人ひとりがいきいきと働くことのできる職場環境を、さまざまな制度でサポートしており、例えば、職種にかかわらず全社員が新しい商品や販売促進などの幅広い提案を行える社内提案制度「VOICE制度」があります。2009年度は1万件以上の提案が集まりました。 社員の能力向上のため、教育制度を充実させ、知識や技術力の向上を支援しています。その顕在化した実績や能力の発揮度合いを評価する人事評価は、自己評価と直接・間接の上司による多段階評価で実施しています。結果は本人にフィードバックするとともに、次年度の個人目標設定に反映させています。

■人権尊重への取り組み 人権を守ることは社会の基本ルールです。伊藤園では、基本的人権の尊重を明記した行動規範と行動基準を策定し、これらをもとに、セクシャルハラスメントやパワーハラスメントの根絶や、性別・年齢・宗教・人種などによる差別を排除し、実力主義を徹底して働きやすい職場環境の整備に取り組んでいます。また、企業倫理ホットライン※を設置し、内部通報や相談、質問などを受け付けて、問題点の改善・再発防止を図っています。

■人材育成 伊藤園は、最も大切な財産は「人」であり、社員教育の根幹は「自己啓発」であると考え、社員が働きながら知識や能力の向上を図ることのできる社内制度を整えています。また、現場でのさらなる実践力につなげるため、知識教育の強化やe-ラーニング、学びの場の創設に取り組んでいきます。

伊藤園大学 営業の基礎から応用、財務関連、マーケティング、組織管理など豊富なカリキュラムを用意しています。2009年度には、伊藤園大学創設の意志を踏まえ、さらなる自己啓発に取り組む社員向けに、経営感覚を身につける場として「伊藤園大学院」を開校。1年を通し、市場分析、他社・自社分析を自己ワーク、ディスカッションを中心に深掘りし、施策提案するまでを実施しました。

ティーテイスター 「ティーテイスター(茶資格)」は、茶に関する知識の向上、社内外への茶文化および正しい知識の普及などを目指して、茶に関する高い知識と技術を持つ社員に資格を付与する制度です。毎年多くの社員が挑戦し、現在、全社員の19.9%が資格を保有しています。

19 20ITO EN S-book 2010 ITO EN S-book 2010

社会性報告

社会性報告

■多様性のある職場づくり 伊藤園は、社員の採用、昇進、昇格において、性別、年齢、学歴、国籍、障がいの有無等に関係なく、徹底した実力主義のもと公平な処遇を行っています。

男女機会均等 2009年度の従業員男女比率は、男性が91.1%、女性が8.9%となりました。 地域密着型のルートセールスという営業形態をとる伊藤園では、営業社員が自ら商品の積み下ろしなどの納品業務を行うこともあり、男性社員の比率が高いのが現状です。近年、女性採用者比率は増加傾向にあり、今後も職種の拡大や能力発揮の機会を増やすなど、女性がいきいきと働くことのできる職場づくりを推進していきます。

■障がい者雇用の推進 2010年4月現在、85名の障がいを持つ社員がさまざまな職種で働いており、障がい者雇用率は1.82%となっています。採用前に執務予定拠点にて、2週間の事前実習を行い、本人と職場との適性を確認することで、定着率の向上を図っています。 また、障がい者の営業支店での職場実習を実施し、働く場を提供することにより、就職に向けた支援を行っています。

■ワーク・ライフ・バランスの推進 ワーク・ライフ・バランス(社員の仕事と生活の調和)を推進するため、子どもが増えるに従って増額する扶養手当の継続や、育児や介護に携わる社員の支援のため各種制度の拡充を行ってきました。

男女従業員数(2010年4月末現在)

男性

4,773名(91.1%)

女性

464名(8.9%)

合計 

5,237名

男性

2,040名(98.6%)

女性

29名(1.4%)

合計

2,069名

男性

124名(80.5%)

女性

30名(19.5%)

合計

154名

男女別指導職・管理職者数(2010年4月末現在)

採用者数(2010年4月新卒者実績)

「TEAS’ TEA ベルガモット&オレンジティー」が2009年度VOICE大賞を受賞

※企業倫理ホットラインについてはP16をご覧ください。

新聞で目にしたリラックス関連記事と家庭での会話をきっかけに、ベルガモットの香りを楽しむリラックス系紅茶飲料を提案しました。採用された時は驚きましたが、自分のアイデアを形にしてもらえたことで、会社に貢献できていると改めて自覚することができ、仕事の励みになりました。今後も、まずお客様の話を聞くなど、日々の中でのヒントをいつも意識して行動していきます。

山口支店 支店長山下祐二

限られた時間を有効に使用するために、常に時間を意識して行動し、業務における目標時間を設定しています。支店全体で退社時間が早くなるよう、朝の準備や夜の出庫など全員の協力体制のもとに業務を行い、積極的に声掛けをすることで、社員全員で意識を共有しています。毎週水曜日のノー残業デーは、家族や友人との会話やコミュニケーションが増えるので、日々の仕事に対するモチベーションが上がるほか、体を休める時間が増えることで健康管理にもつながっています。

四日市支店 支店長 松山智一

 2009年度は、社員の労働環境をさらに整備するため、有給休暇や連続5日間以上のバカンス休暇の取得を推進し、「ノー残業デー」を全社で継続的に実施して、長時間労働抑制に取り組みました。 また、社員の育児休業については、女性社員のみならず、男性社員の積極的な制度取得を推進するため、自社ホームページによる行動計画の公表を通して、制度の周知徹底を行ってきました。その結果、男性の育児休業取得者も現れ、理解は高まっています。今後も社員の意識向上を図り、仕事と生活の両輪を充実したものとできるよう、各種制度の拡充を推進していきます。

■労働安全衛生 全社員対象の健康診断では、法定以上の検査を実施し、希望者に対しては、婦人科検診や前立腺検診を一部会社負担で行っています。そのほかにも健康診断再検査補助金制度などを通して社員とその家族の方の健康管理を支援しています。また、産業医のカウンセリングにより、健康相談や心の悩みについても対応することで、社員がいきいきと働くための支援をしています。 2009年度の労災発生件数は100件で、2004年度から引き続き減少傾向にあります。

「ノー残業デー」を上手に過ごすために!

・新卒採用者における女性の安定的採用

・労災発生件数は、2004年度より5年連続で減少傾向

注 目 ポ イント

いきいきと働ける職場環境の整備と社員の能力向上に取り組んでいます。

社員とのかかわり

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よく笑う我去りて父母雪深し

21第 回   

 

新俳句大賞 大賞(一般の部A)

木の実降る祖父にひとつの冒険談

21第 回   

 

新俳句大賞 大賞(一般の部B)

■人事と雇用に関する考え方 伊藤園は創業以来、「人を人として遇する」の理念のもと、学歴や性別にかかわらず誰にでも平等にチャンスが与えられ、公正に評価される「実力主義」を採用しています。社員一人ひとりがいきいきと働くことのできる職場環境を、さまざまな制度でサポートしており、例えば、職種にかかわらず全社員が新しい商品や販売促進などの幅広い提案を行える社内提案制度「VOICE制度」があります。2009年度は1万件以上の提案が集まりました。 社員の能力向上のため、教育制度を充実させ、知識や技術力の向上を支援しています。その顕在化した実績や能力の発揮度合いを評価する人事評価は、自己評価と直接・間接の上司による多段階評価で実施しています。結果は本人にフィードバックするとともに、次年度の個人目標設定に反映させています。

■人権尊重への取り組み 人権を守ることは社会の基本ルールです。伊藤園では、基本的人権の尊重を明記した行動規範と行動基準を策定し、これらをもとに、セクシャルハラスメントやパワーハラスメントの根絶や、性別・年齢・宗教・人種などによる差別を排除し、実力主義を徹底して働きやすい職場環境の整備に取り組んでいます。また、企業倫理ホットライン※を設置し、内部通報や相談、質問などを受け付けて、問題点の改善・再発防止を図っています。

■人材育成 伊藤園は、最も大切な財産は「人」であり、社員教育の根幹は「自己啓発」であると考え、社員が働きながら知識や能力の向上を図ることのできる社内制度を整えています。また、現場でのさらなる実践力につなげるため、知識教育の強化やe-ラーニング、学びの場の創設に取り組んでいきます。

伊藤園大学 営業の基礎から応用、財務関連、マーケティング、組織管理など豊富なカリキュラムを用意しています。2009年度には、伊藤園大学創設の意志を踏まえ、さらなる自己啓発に取り組む社員向けに、経営感覚を身につける場として「伊藤園大学院」を開校。1年を通し、市場分析、他社・自社分析を自己ワーク、ディスカッションを中心に深掘りし、施策提案するまでを実施しました。

ティーテイスター 「ティーテイスター(茶資格)」は、茶に関する知識の向上、社内外への茶文化および正しい知識の普及などを目指して、茶に関する高い知識と技術を持つ社員に資格を付与する制度です。毎年多くの社員が挑戦し、現在、全社員の19.9%が資格を保有しています。

19 20ITO EN S-book 2010 ITO EN S-book 2010

社会性報告

社会性報告

■多様性のある職場づくり 伊藤園は、社員の採用、昇進、昇格において、性別、年齢、学歴、国籍、障がいの有無等に関係なく、徹底した実力主義のもと公平な処遇を行っています。

男女機会均等 2009年度の従業員男女比率は、男性が91.1%、女性が8.9%となりました。 地域密着型のルートセールスという営業形態をとる伊藤園では、営業社員が自ら商品の積み下ろしなどの納品業務を行うこともあり、男性社員の比率が高いのが現状です。近年、女性採用者比率は増加傾向にあり、今後も職種の拡大や能力発揮の機会を増やすなど、女性がいきいきと働くことのできる職場づくりを推進していきます。

■障がい者雇用の推進 2010年4月現在、85名の障がいを持つ社員がさまざまな職種で働いており、障がい者雇用率は1.82%となっています。採用前に執務予定拠点にて、2週間の事前実習を行い、本人と職場との適性を確認することで、定着率の向上を図っています。 また、障がい者の営業支店での職場実習を実施し、働く場を提供することにより、就職に向けた支援を行っています。

■ワーク・ライフ・バランスの推進 ワーク・ライフ・バランス(社員の仕事と生活の調和)を推進するため、子どもが増えるに従って増額する扶養手当の継続や、育児や介護に携わる社員の支援のため各種制度の拡充を行ってきました。

男女従業員数(2010年4月末現在)

男性

4,773名(91.1%)

女性

464名(8.9%)

合計 

5,237名

男性

2,040名(98.6%)

女性

29名(1.4%)

合計

2,069名

男性

124名(80.5%)

女性

30名(19.5%)

合計

154名

男女別指導職・管理職者数(2010年4月末現在)

採用者数(2010年4月新卒者実績)

「TEAS’ TEA ベルガモット&オレンジティー」が2009年度VOICE大賞を受賞

※企業倫理ホットラインについてはP16をご覧ください。

新聞で目にしたリラックス関連記事と家庭での会話をきっかけに、ベルガモットの香りを楽しむリラックス系紅茶飲料を提案しました。採用された時は驚きましたが、自分のアイデアを形にしてもらえたことで、会社に貢献できていると改めて自覚することができ、仕事の励みになりました。今後も、まずお客様の話を聞くなど、日々の中でのヒントをいつも意識して行動していきます。

山口支店 支店長山下祐二

限られた時間を有効に使用するために、常に時間を意識して行動し、業務における目標時間を設定しています。支店全体で退社時間が早くなるよう、朝の準備や夜の出庫など全員の協力体制のもとに業務を行い、積極的に声掛けをすることで、社員全員で意識を共有しています。毎週水曜日のノー残業デーは、家族や友人との会話やコミュニケーションが増えるので、日々の仕事に対するモチベーションが上がるほか、体を休める時間が増えることで健康管理にもつながっています。

四日市支店 支店長 松山智一

 2009年度は、社員の労働環境をさらに整備するため、有給休暇や連続5日間以上のバカンス休暇の取得を推進し、「ノー残業デー」を全社で継続的に実施して、長時間労働抑制に取り組みました。 また、社員の育児休業については、女性社員のみならず、男性社員の積極的な制度取得を推進するため、自社ホームページによる行動計画の公表を通して、制度の周知徹底を行ってきました。その結果、男性の育児休業取得者も現れ、理解は高まっています。今後も社員の意識向上を図り、仕事と生活の両輪を充実したものとできるよう、各種制度の拡充を推進していきます。

■労働安全衛生 全社員対象の健康診断では、法定以上の検査を実施し、希望者に対しては、婦人科検診や前立腺検診を一部会社負担で行っています。そのほかにも健康診断再検査補助金制度などを通して社員とその家族の方の健康管理を支援しています。また、産業医のカウンセリングにより、健康相談や心の悩みについても対応することで、社員がいきいきと働くための支援をしています。 2009年度の労災発生件数は100件で、2004年度から引き続き減少傾向にあります。

「ノー残業デー」を上手に過ごすために!

・新卒採用者における女性の安定的採用

・労災発生件数は、2004年度より5年連続で減少傾向

注 目 ポ イント

いきいきと働ける職場環境の整備と社員の能力向上に取り組んでいます。

社員とのかかわり

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高くからがんばれよとふじの山

21第 回     

新俳句大賞 優秀賞(小学生の部・幼児含む)

風車色とりどりに風を待つ

21第 回   

 

新俳句大賞 優秀賞(中学生の部)

■社会貢献における考え方 明るく住みやすい社会を、地域の方々とともに築いていくことが社会への貢献の第一歩であると考え、取り組んでいます。

■静岡相良工場での取り組み 地域社会との親睦や近隣のお取引先との交流や、社員とその家族との懇親を目的に、毎年工場祭を開催しています。工場祭ではバザー、模擬店、お茶の手揉み実演やミニコンサートなどを開催。バザーなどで得た収益金はすべて地元の福祉施設に寄付しています。

■琵琶湖環境保全活動 滋賀県が推進している「マザーレイク21」に賛同し、社員による琵琶湖周辺の清掃活動や、お客様にも参加していただき、ヨシ刈りなどの環境保全活動を実施しています。 2009年度は、NPO法人 国際ボランティア学生協会(IVUSA)や東近江市、近江八幡市の皆様とも協力して、約1,000㎡のヨシを刈りました。また、関西地区における2009年11月から2010年1月までの「お~いお茶」売上の一部を滋賀県に寄付し、琵琶湖の環境保全に役立てていただいています。

■チャリティ募金 社員による年末チャリティ募金を1966年の会社設立以来、続けています。集まった募金で、福祉施設や養護施設などへ、希望される品物を寄贈しています。

■お~いお茶新俳句大賞 老若男女を問わず、毎年、多くの方にご応募いただき、2009年で21回目を迎えた「伊藤園お~いお茶新俳句大賞」。その特徴は、季語や五・七・五の定型などにとらわれず自由な感性を楽しむというコンセプトや、入賞作品を「お~いお茶」シリーズのパッケージに掲載していることです。 新俳句は学校教育でも取り入れられ、子どもたちの表現力の育成、情緒教育に適した教材として活用されています。[第21回応募総数] 1,657,098句[入賞作品] 2,000句[累計応募総数] 19,404,696句

■伊藤園レディスゴルフトーナメント 1985年から開催している伊藤園レディスゴルフトーナメントは、2003年からボランティア団体「伊藤園グリーンクラブ」が中心になって運営し、地域密着とチャリティによる社会貢献の充実を推進しています。2009年は、会場がある千葉県長南町の中学生48名を含む延べ1,522名のボランティアの方々にご協力いただきました。ボランティアの方が着用するジャンパーなどの販売金や、ギャラリー入場料は全額チャリティしています。女子プロゴルフの隆盛とともに金額も増え、2009年度は約850万円を日本女子プロゴルフ協会のゴルファー育成費用および千葉県内の社会福祉事業等に寄贈しました。これまでのチャリティ総額は、約7,385万円になりました。

21 22ITO EN S-book 2010 ITO EN S-book 2010

社会性報告

社会性報告

■関連会社の取り組み伊藤園産業(株) 毎年、地元の学校の課外授業として工場見学や職場体験を実施しています。見学会ではティーテイスターによるお茶の講義や、ティーバッグの製作体験を行っています。職場体験では衛生教育や箱詰めなどの作業実習を通して、働くことの喜びや社会人としての責任感を学んでいただいています。

(株)沖縄伊藤園 恩納村漁業協同組合が取り組むサンゴ礁の再生事業に協力するため、沖縄伊藤園が販売する「海と大地の湧昇水PET500ml」に配合する万座沖で汲み上げた海洋深層水を村漁協から購入する際、協力金を上乗せしてお支払いしています。

※伊藤園グループでは、このようなまち美化運動「アダプトプログラム」を 推進し、年々実施事業所が増えています。  実施事業所:本社ビル、西新宿ビル、台東浅草ビル、滋賀支店、大津支店、 神楽坂ビル(タリーズコーヒージャパン(株))

(株)伊藤園関西茶業 住みよい環境づくりのために、神戸市の「美ing神戸市民運動」に参加し、最寄駅から本社への通勤路の清掃や植込みの手入れをしています。毎月2回の活動は、伊藤園関西本部の営業スタッフなどと協力して行っています。

タリーズコーヒージャパン(株) 地域社会に根ざした“コミュニティーカフェ”として、「コーヒースクール」をはじめ、「絵本の読み聞かせ会」、父の日の「手作りタンブラーイベント」、病院店舗の「ラテアート教室」など、各店舗で立地や客層に合わせたさまざまなイベントを開催し、地域の方々との交流を深めています。好事例は全店で共有し、より工夫を凝らした取り組みをすることで“コミュニティーカフェ”の確立を目指しています。

社会を構成する企業市民として、各事業所でさまざまな取り組みを行っています。

地域・社会とのかかわり

■ 伊藤園グリーンクラブの皆様

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高くからがんばれよとふじの山

21第 回   

 

新俳句大賞 優秀賞(小学生の部・幼児含む)

風車色とりどりに風を待つ

21第 回   

 

新俳句大賞 優秀賞(中学生の部)

■社会貢献における考え方 明るく住みやすい社会を、地域の方々とともに築いていくことが社会への貢献の第一歩であると考え、取り組んでいます。

■静岡相良工場での取り組み 地域社会との親睦や近隣のお取引先との交流や、社員とその家族との懇親を目的に、毎年工場祭を開催しています。工場祭ではバザー、模擬店、お茶の手揉み実演やミニコンサートなどを開催。バザーなどで得た収益金はすべて地元の福祉施設に寄付しています。

■琵琶湖環境保全活動 滋賀県が推進している「マザーレイク21」に賛同し、社員による琵琶湖周辺の清掃活動や、お客様にも参加していただき、ヨシ刈りなどの環境保全活動を実施しています。 2009年度は、NPO法人 国際ボランティア学生協会(IVUSA)や東近江市、近江八幡市の皆様とも協力して、約1,000㎡のヨシを刈りました。また、関西地区における2009年11月から2010年1月までの「お~いお茶」売上の一部を滋賀県に寄付し、琵琶湖の環境保全に役立てていただいています。

■チャリティ募金 社員による年末チャリティ募金を1966年の会社設立以来、続けています。集まった募金で、福祉施設や養護施設などへ、希望される品物を寄贈しています。

■お~いお茶新俳句大賞 老若男女を問わず、毎年、多くの方にご応募いただき、2009年で21回目を迎えた「伊藤園お~いお茶新俳句大賞」。その特徴は、季語や五・七・五の定型などにとらわれず自由な感性を楽しむというコンセプトや、入賞作品を「お~いお茶」シリーズのパッケージに掲載していることです。 新俳句は学校教育でも取り入れられ、子どもたちの表現力の育成、情緒教育に適した教材として活用されています。[第21回応募総数] 1,657,098句[入賞作品] 2,000句[累計応募総数] 19,404,696句

■伊藤園レディスゴルフトーナメント 1985年から開催している伊藤園レディスゴルフトーナメントは、2003年からボランティア団体「伊藤園グリーンクラブ」が中心になって運営し、地域密着とチャリティによる社会貢献の充実を推進しています。2009年は、会場がある千葉県長南町の中学生48名を含む延べ1,522名のボランティアの方々にご協力いただきました。ボランティアの方が着用するジャンパーなどの販売金や、ギャラリー入場料は全額チャリティしています。女子プロゴルフの隆盛とともに金額も増え、2009年度は約850万円を日本女子プロゴルフ協会のゴルファー育成費用および千葉県内の社会福祉事業等に寄贈しました。これまでのチャリティ総額は、約7,385万円になりました。

21 22ITO EN S-book 2010 ITO EN S-book 2010

社会性報告

社会性報告

■関連会社の取り組み伊藤園産業(株) 毎年、地元の学校の課外授業として工場見学や職場体験を実施しています。見学会ではティーテイスターによるお茶の講義や、ティーバッグの製作体験を行っています。職場体験では衛生教育や箱詰めなどの作業実習を通して、働くことの喜びや社会人としての責任感を学んでいただいています。

(株)沖縄伊藤園 恩納村漁業協同組合が取り組むサンゴ礁の再生事業に協力するため、沖縄伊藤園が販売する「海と大地の湧昇水PET500ml」に配合する万座沖で汲み上げた海洋深層水を村漁協から購入する際、協力金を上乗せしてお支払いしています。

※伊藤園グループでは、このようなまち美化運動「アダプトプログラム」を 推進し、年々実施事業所が増えています。  実施事業所:本社ビル、西新宿ビル、台東浅草ビル、滋賀支店、大津支店、 神楽坂ビル(タリーズコーヒージャパン(株))

(株)伊藤園関西茶業 住みよい環境づくりのために、神戸市の「美ing神戸市民運動」に参加し、最寄駅から本社への通勤路の清掃や植込みの手入れをしています。毎月2回の活動は、伊藤園関西本部の営業スタッフなどと協力して行っています。

タリーズコーヒージャパン(株) 地域社会に根ざした“コミュニティーカフェ”として、「コーヒースクール」をはじめ、「絵本の読み聞かせ会」、父の日の「手作りタンブラーイベント」、病院店舗の「ラテアート教室」など、各店舗で立地や客層に合わせたさまざまなイベントを開催し、地域の方々との交流を深めています。好事例は全店で共有し、より工夫を凝らした取り組みをすることで“コミュニティーカフェ”の確立を目指しています。

社会を構成する企業市民として、各事業所でさまざまな取り組みを行っています。

地域・社会とのかかわり

■ 伊藤園グリーンクラブの皆様

Page 24: SUSTAINABILITY REPORT 2010...5 ITO EN S-book 2010 ITO EN S-book 2010 6 「お~いお茶」はいくつもの厳しい品質検査を経てつくられています。ほかにも野菜飲料など

マフラーの長さが僕と君の距離

21第 回     

新俳句大賞 優秀賞(高校生の部)

夏空を千切りにするブラインド

21第 回   

 

新俳句大賞 優秀賞(一般の部A)

■環境経営への取り組み 全拠点全部署へISO14001認証範囲を拡大し、環境負荷の低減と活動内容の向上を図っています。営業、生産、本社の各部門それぞれの業務に沿った環境目標を立て、継続的改善活動をしています。今後は、活動をグループ会社へ拡大していきます。

■環境教育への取り組み 「S-book」を全グループの従業員および配属前の新入社員にも毎年配布し、環境意識の向上に努めるほか、時事問題や環境用語を分かりやすく解説した教育冊子「ecoガイド」を毎月発行し、部署内教育に役立てています。本社部門、生産本部では、外部講師を招いての勉強会やISO14001の内部監査員教育を毎年実施しています。2009年度からは、環境部員が新任拠点長を現地訪問し、ISO14001の運用教育を行っています。 また、東京商工会議所主催の「環境社会検定試験(eco検定)」を受験する社員が増え、19名が合格しています。

■環境関連法令への対応 法律・条例で定められた規制値より厳しい自主基準を設け環境汚染を防止しています。また、全事業所が毎年、法規制登録簿で自己チェックを実施し、法務部・内部監査室・環境部による現地確認を行っています。さらに「産業廃棄物管理システム」で拠点の廃棄物の適正処分と管理状況をチェックしています。2009年度の法規制違反はありませんでした。

23 24ITO EN S-book 2010 ITO EN S-book 2010

環境報告

環境報告

静岡相良工場 2000年12月 茶葉製品、コーヒー原料の製造・包装

中央研究所 2000年12月 茶に関する研究、開発、品質管理

浜岡工場 2001年11月 荒茶製造

福島工場 2001年11月 茶葉製品の包装

飲料原料部 2003年11月 飲料原料の購買

飲料部 2003年11月 飲料製品・資材の購買

物流部 2003年11月 飲料製品の物流

沖縄名護工場 2009年1月 飲料製品の製造

営業拠点部門 2009年3月 茶葉および飲料製品の販売

伊藤園産業(株)2007年12月茶葉製品の製造・包装と物流

(株)グリーンバリュー 2010年3月 自動販売機等の選定、購入仲介、設置業務

本社部門 2007年4月 茶葉および飲料製品の販売とそれに伴う管理活動

取得事業所 取得年月 事業内容

■ ISO認証取得事業所(伊藤園および関連会社)

■グリーン購入への取り組み 「グリーン購入基本方針」と「グリーン購入ガイドライン」に沿って、原材料から事務用品、自動販売機、車両など環境に配慮したものを優先的に購入しています。2009年度のグリーン購入率は73.0%でした。

■環境コミュニケーション 社内外とのコミュニケーションも重要な課題と考え、取り組みを強化しています。2009年度は日本最大級の環境展示会「エコプロダクツ2009」に初出展し、『お~いお茶の一生』をテーマに、伊藤園の取り組みを広くお伝えしました。  また 、社 員 からS-bookの読後アンケートを集め、その意見は将来への取り組みに活かしています。

環境保全活動の一環として、原材料・資材・什器・備品・自動販売機・車両・設備などの調達にあたり、環境負荷の少ないグリーン製品の購入を積極的に推進します。これにより、環境にやさしい製品やサービスを提供していきます。

伊藤園グリーン購入基本方針

取得に向けて勉強したことで以前にも増して、環境への関心が高まりました。ecoピープルとして自分の周りの人だけでなく、より多くの人に興味を持ってもらえるような活動を行い、私自身もいろいろな活動に参加していきたいと思います。

広域流通営業管理部近藤聡実

eco検定合格者の声

【環境基本理念】伊藤園グループは、「お客様第一主義」に基づき、すべてのお客様の共有財産である地球環境を守り、次世代に継承することが最重要課題であることを強く認識し、あらゆる事業活動において法規制を遵守し、自主的・継続的に環境保全に取り組むとともに、自然と調和した食文化の発展に貢献いたします。

【環境行動指針】1.省資源化・省エネルギー化を推進します2.排出物の抑制、適正処分・リサイクルを推進します3.活動・製品・サービスにかかわる法規制や協定を遵守し、  環境汚染の予防を推進し、環境マネジメントシステムの継 続的改善を図ります4.地球温暖化・大気汚染の防止に努めます5.環境に配慮した製品開発、製品製造、研究に努めます6.環境に配慮した物品購入と仕組みづくりを推進します7.日常から地球環境への認識を高め、グループ内外とのコ ミュニケーションを推進し、一人ひとりが環境保全活動を 意識して行動します

伊藤園グループ環境方針

DO

経営執行会議

環境委員会

環境委員会事務局

本社部門【部門テーマ】

環境を思うしくみづくり【主な役割】

環境保全活動の政策立案・啓発

生産部門【部門テーマ】

環境を考えた製品づくり【主な役割】

生産・製品設計から取り組む環境保全活動

営業部門【部門テーマ】

地域を思いやる営業活動【主な役割】

環境保全活動の実行・情報収集

伊藤園全社員

■ 環境経営推進体制

 2009年度の集計結果を踏まえ、S-book2010では、特に関心が高かった項目の一部をより掘り下げて特集で掲載し、自社の取り組みに対する社内浸透がさらに進むことを目指しました。また、今回集まった

アンケートの中から、社員自身が「社会から信頼され続ける企業であるために、実践していること」について、回答の一部を本レポートP33で紹介しています。

S-book2009のアンケート結果 ここでは、社員から寄せられた感想や意見の一部を紹介します。2009年度は、3,251名の社員から回答がありました。

Q. 特に印象に残った項目や勉強になった項目(複数回答可)

知識を得るため

その他

興味があるから

社員として

知るべき内容だから

部・拠点内教育、

職位教育が

あったから

自分の仕事に

活かすため

Q. S-bookを読んだ理由(複数回答可)

0

500

1,000

1,500

2,000

2,5002,160件

1,474件

1,062件806件

112件 20件

茶産地育成事業

地域・社会との

かかわり

トップメッセージ

自動販売機への

取り組み

お〜いお茶の一生

茶殻リサイクル

システム

0

200

400

600

800

1,000

1,200 1,120件956件

894件 879件 837件760件

経営方針「みんなで環境を考える伊藤園」のもと、ISO14001(環境経営システム)に基づく活動を全部署全社員で取り組んでいます。 

環境経営

注 目 ポ イント ・全拠点全部署が、部署内教育で環境目標管理に沿った教育を実施

・(株)グリーンバリューにてISO14001認証取得(2010年3月)

・販促物のグリーン素材使用率97%

■ ecoガイド

Page 25: SUSTAINABILITY REPORT 2010...5 ITO EN S-book 2010 ITO EN S-book 2010 6 「お~いお茶」はいくつもの厳しい品質検査を経てつくられています。ほかにも野菜飲料など

マフラーの長さが僕と君の距離

21第 回   

 

新俳句大賞 優秀賞(高校生の部)

夏空を千切りにするブラインド

21第 回   

 

新俳句大賞 優秀賞(一般の部A)

■環境経営への取り組み 全拠点全部署へISO14001認証範囲を拡大し、環境負荷の低減と活動内容の向上を図っています。営業、生産、本社の各部門それぞれの業務に沿った環境目標を立て、継続的改善活動をしています。今後は、活動をグループ会社へ拡大していきます。

■環境教育への取り組み 「S-book」を全グループの従業員および配属前の新入社員にも毎年配布し、環境意識の向上に努めるほか、時事問題や環境用語を分かりやすく解説した教育冊子「ecoガイド」を毎月発行し、部署内教育に役立てています。本社部門、生産本部では、外部講師を招いての勉強会やISO14001の内部監査員教育を毎年実施しています。2009年度からは、環境部員が新任拠点長を現地訪問し、ISO14001の運用教育を行っています。 また、東京商工会議所主催の「環境社会検定試験(eco検定)」を受験する社員が増え、19名が合格しています。

■環境関連法令への対応 法律・条例で定められた規制値より厳しい自主基準を設け環境汚染を防止しています。また、全事業所が毎年、法規制登録簿で自己チェックを実施し、法務部・内部監査室・環境部による現地確認を行っています。さらに「産業廃棄物管理システム」で拠点の廃棄物の適正処分と管理状況をチェックしています。2009年度の法規制違反はありませんでした。

23 24ITO EN S-book 2010 ITO EN S-book 2010

環境報告

環境報告

静岡相良工場 2000年12月 茶葉製品、コーヒー原料の製造・包装

中央研究所 2000年12月 茶に関する研究、開発、品質管理

浜岡工場 2001年11月 荒茶製造

福島工場 2001年11月 茶葉製品の包装

飲料原料部 2003年11月 飲料原料の購買

飲料部 2003年11月 飲料製品・資材の購買

物流部 2003年11月 飲料製品の物流

沖縄名護工場 2009年1月 飲料製品の製造

営業拠点部門 2009年3月 茶葉および飲料製品の販売

伊藤園産業(株)2007年12月茶葉製品の製造・包装と物流

(株)グリーンバリュー 2010年3月 自動販売機等の選定、購入仲介、設置業務

本社部門 2007年4月 茶葉および飲料製品の販売とそれに伴う管理活動

取得事業所 取得年月 事業内容

■ ISO認証取得事業所(伊藤園および関連会社)

■グリーン購入への取り組み 「グリーン購入基本方針」と「グリーン購入ガイドライン」に沿って、原材料から事務用品、自動販売機、車両など環境に配慮したものを優先的に購入しています。2009年度のグリーン購入率は73.0%でした。

■環境コミュニケーション 社内外とのコミュニケーションも重要な課題と考え、取り組みを強化しています。2009年度は日本最大級の環境展示会「エコプロダクツ2009」に初出展し、『お~いお茶の一生』をテーマに、伊藤園の取り組みを広くお伝えしました。  また 、社 員 からS-bookの読後アンケートを集め、その意見は将来への取り組みに活かしています。

環境保全活動の一環として、原材料・資材・什器・備品・自動販売機・車両・設備などの調達にあたり、環境負荷の少ないグリーン製品の購入を積極的に推進します。これにより、環境にやさしい製品やサービスを提供していきます。

伊藤園グリーン購入基本方針

取得に向けて勉強したことで以前にも増して、環境への関心が高まりました。ecoピープルとして自分の周りの人だけでなく、より多くの人に興味を持ってもらえるような活動を行い、私自身もいろいろな活動に参加していきたいと思います。

広域流通営業管理部近藤聡実

eco検定合格者の声

【環境基本理念】伊藤園グループは、「お客様第一主義」に基づき、すべてのお客様の共有財産である地球環境を守り、次世代に継承することが最重要課題であることを強く認識し、あらゆる事業活動において法規制を遵守し、自主的・継続的に環境保全に取り組むとともに、自然と調和した食文化の発展に貢献いたします。

【環境行動指針】1.省資源化・省エネルギー化を推進します2.排出物の抑制、適正処分・リサイクルを推進します3.活動・製品・サービスにかかわる法規制や協定を遵守し、  環境汚染の予防を推進し、環境マネジメントシステムの継 続的改善を図ります4.地球温暖化・大気汚染の防止に努めます5.環境に配慮した製品開発、製品製造、研究に努めます6.環境に配慮した物品購入と仕組みづくりを推進します7.日常から地球環境への認識を高め、グループ内外とのコ ミュニケーションを推進し、一人ひとりが環境保全活動を 意識して行動します

伊藤園グループ環境方針

DO

経営執行会議

環境委員会

環境委員会事務局

本社部門【部門テーマ】

環境を思うしくみづくり【主な役割】

環境保全活動の政策立案・啓発

生産部門【部門テーマ】

環境を考えた製品づくり【主な役割】

生産・製品設計から取り組む環境保全活動

営業部門【部門テーマ】

地域を思いやる営業活動【主な役割】

環境保全活動の実行・情報収集

伊藤園全社員

■ 環境経営推進体制

 2009年度の集計結果を踏まえ、S-book2010では、特に関心が高かった項目の一部をより掘り下げて特集で掲載し、自社の取り組みに対する社内浸透がさらに進むことを目指しました。また、今回集まった

アンケートの中から、社員自身が「社会から信頼され続ける企業であるために、実践していること」について、回答の一部を本レポートP33で紹介しています。

S-book2009のアンケート結果 ここでは、社員から寄せられた感想や意見の一部を紹介します。2009年度は、3,251名の社員から回答がありました。

Q. 特に印象に残った項目や勉強になった項目(複数回答可)

知識を得るため

その他

興味があるから

社員として

知るべき内容だから

部・拠点内教育、

職位教育が

あったから

自分の仕事に

活かすため

Q. S-bookを読んだ理由(複数回答可)

0

500

1,000

1,500

2,000

2,5002,160件

1,474件

1,062件806件

112件 20件

茶産地育成事業

地域・社会との

かかわり

トップメッセージ

自動販売機への

取り組み

お〜いお茶の一生

茶殻リサイクル

システム

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400

600

800

1,000

1,200 1,120件956件

894件 879件 837件760件

経営方針「みんなで環境を考える伊藤園」のもと、ISO14001(環境経営システム)に基づく活動を全部署全社員で取り組んでいます。 

環境経営

注 目 ポ イント ・全拠点全部署が、部署内教育で環境目標管理に沿った教育を実施

・(株)グリーンバリューにてISO14001認証取得(2010年3月)

・販促物のグリーン素材使用率97%

■ ecoガイド

Page 26: SUSTAINABILITY REPORT 2010...5 ITO EN S-book 2010 ITO EN S-book 2010 6 「お~いお茶」はいくつもの厳しい品質検査を経てつくられています。ほかにも野菜飲料など

こんな日はスローなジャズで夕野分

21第 回     

新俳句大賞 優秀賞(一般の部B)

金かく寺美しすぎて泣けてくる

21第 回   

 

新俳句大賞 審査員賞

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環境報告

環境報告

★★★・・・中期目標達成に向け順調です。 ★★・・・中期目標達成に向け、取り組みを強化しました。 ★・・・取り組みをいっそう強化していきます。※原単位は、全社および本社、営業部門は売上高、生産部門は生産量で算出。2004年度比の項目は沖縄名護工場を含んでいません。

1.環境配慮型製品の開発 

2.グリーン調達・グリーン購入の 推進

3.廃棄物、副産物の抑制と 再資源化の推進

4.省資源、省エネルギーの推進

5.二酸化炭素排出量の抑制

6.容器包装の軽量化と リサイクル促進

7.環境マネジメントシステムの 拡大

8.社会貢献活動の推進

・有機原料市場の育成・啓発 有機緑茶売上 3億円

・新産地事業と新規定植茶園の拡大 

・環境保全型茶栽培の推進 (効率的な施肥管理、負荷の少ない農薬栽培)

・茶殻再利用製品のアイテム増加

・茶殻リサイクル段ボール使用の拡大  1,000万ケース/年

・販促物のグリーン素材使用率 100%

・グリーン購入率向上 80%・グリーン調達の推進

・ヒートポンプ式自動販売機の稼動台数 45,000台

・一般廃棄物の分別強化と削減

・産業廃棄物の発生抑制と再資源化

・全社の電力使用量削減  2004年度比 -20%[原単位](生産本部を除く)

・環境配慮型機器(設備・PC等)の積極導入

・新設備導入による、生産効率の向上

・ハイブリッド車の稼働台数 600台

・営業車両のCO2排出量  2007年度比 -3%[1台当たり]

・グリーン物流の推進

 ・全社 CO2排出量 2004年度比 -10%[原単位]

・回収空容器のリサイクル

・PETボトル樹脂量削減 2004年度比 -3%(1本当たり) 対象容器(単位ml):耐熱2000、1500、500、350          耐圧500、無菌2000、500

・リーフ資材の軽量化

・リサイクルしやすい容器の開発

・環境教育の推進

・ISO14001取得範囲の拡大

・グループ企業での環境経営の推進

・契約定期美化活動(アダプトプログラム)の実施拡大

・地域への社会貢献活動の推進を全事業所で実施

・有機緑茶売上 2.4億円

・新規定植茶園の拡大 40ha

・点滴栽培試験による施肥削減・管理コスト低減・ 早期成園化の効果測定実施・環境を配慮した防除体系の構築進行

・14アイテム製品化および茶殻再利用量拡大 537.6トン

・1,747万ケース使用

・97%

・本社・営業部門のグリーン購入率 73% ・生産関連協力企業124社への供給者評価実施 

・導入 15,604台、稼動 31,154台

・本社関連のコピー用紙使用枚数 2008年度比 +2.8%

・工場の廃棄物再資源化率 97.2%・動植物性残渣の有価売却推進

・商品廃却損削減 2008年度比 -37.0%

・2004年度比 -12.8%

・本社ビルと中央研究所の一部にLED照明設備の設置

・静岡相良工場の電力使用量 2008年度比 +3.3%・麦茶ティーバッグの高速4ライン(600→1000回転/分)体制完成・静岡相良工場に高速リーフ包装ラインの導入

・導入 27台、稼働 214台

・エコドライブ運動の徹底 2007年度比 -3%

・緑茶・コーヒー飲料加工委託先(広島・山口・宮崎)への 原料輸送の鉄道利用全量実施を維持

・福島工場および(株)伊藤園関西茶業の生産能力向上による ブロック生産・物流への変更実施

・ -7.2%

・全拠点での回収空容器のリサイクル化100%維持

・耐熱2000: -1.0% 耐熱1500: -9.6% 耐熱500: -1.7%  耐熱350: +0.6% 耐圧500: -4.0%  無菌2000: -0.6% 無菌500: -2.4%

・アルミ蒸着による軽量化製品2アイテム発売

・一部製品に七分丈ラベルを採用

・全拠点全部署が、部署内教育で環境目標管理に沿った教育を実施

・(株)グリーンバリューにてISO14001認証取得(2010年3月)

・本社アダプトプログラム参加人数 2008年度比 +5.8%  滋賀支店、大津支店が活動開始

・交通安全活動への積極参加 交通事故の減少 2008年度比 -2.7%

・地域社会への貢献活動 延べ74事業所で実施・事業所周辺清掃活動 実施率 69.5%

★★

★★★

★★★

★★★

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★★★

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★★★

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★★

P7-8P11-12

P24P28

P31

P32

P23-24

P21-22

P29-30

P29-30

・有機緑茶売上 3億円

・新規茶園の拡大 36ha増

・点滴栽培試験、施肥効率化、環境負荷低減のための施肥試験 3件(各1件)・環境を配慮した防除体系の運用

・茶殻再利用製品の製品化 8アイテム以上・茶殻再利用量の拡大 (2009年度比 +50トン)

・茶殻リサイクル段ボール使用 2,000万ケース

・販促物のグリーン素材使用率 100%

・本社・営業部門のグリーン購入システム導入と購入率向上 80%

・ヒートポンプ式自動販売機の積極導入 15,000台 稼動45,000台

・本社関連のコピー用紙使用枚数の削減 2009年度比 -5%

・適正処理強化による排出量削減

・茶葉製造工程の廃棄物再資源化率100%維持・動植物性残渣の有効利用推進とコスト削減(コーヒー薄皮、麦粉、茶粉の有価売却推進)

・商品廃却損削減 2009年度比 -10% ・電子マニフェスト導入による管理強化

・分別細分化による有価売却推進・雑紙ゴミの製紙会社への有価売却維持

・全社の電力使用量削減 2004年度比 -20%[原単位](生産本部除く)

・LED照明設備の設置等、節電・省エネルギー工事の推進

・生産効率向上による静岡相良工場の電力使用量削減2009年度比 -5%[原単位] 新高速パック茶包装機(120回転/分)1ライン導入による旧7ラインの廃止集約

・ハイブリッド車の積極導入50台、稼働260台

・エコドライブ運動の徹底 営業車のCO2排出量 2007年度比 -3%[1台当たり]

・モーダルシフトと積載効率の推進・緑茶・コーヒー飲料加工委託先(広島・山口・宮崎)への原料輸送の鉄道利用全量実施を維持・飲料製品のブロック物流の効率向上(生産から納品先までの輸送距離短縮)

・全社 CO2排出量 2004年度比 -10%[原単位] ・製造部門でのCO2排出量削減 2009年度以下[原単位]

・全拠点での回収空容器リサイクル化100%維持

・PETボトル樹脂量削減 2004年度比(1本当たり) 耐熱2000: -3% 耐熱1500: ±0% 耐熱500: -1.5% 耐熱350: -2.5% 耐圧500: -4.9% 無菌2000: -2% 無菌500: -1.5%

・環境配慮型資材および処方の検討(飲料、リーフ)・ロールラベルの採用推進・軽量化キャップの利用推進

・ISO14001に沿った教育の推進(拠点長への教育強化)

・国内生産系子会社へのISO14001導入・推進支援

・国内子会社への環境データ把握促進の強化

・本社アダプトプログラムの参加者数増加

・全拠点での地元への社会貢献(清掃・イベント参加・交通安全運動参加)の実施・事業所周辺清掃活動は、全事業所 月1回実施

重点課題 2010年度中期目標 2009年度の取り組みと成果 評価 関連ページ 2010年度短期目標

中期目標達成に向け、各部署ごとに取り組みを強化しています。

環境目標と実績

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こんな日はスローなジャズで夕野分

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新俳句大賞 優秀賞(一般の部B)

金かく寺美しすぎて泣けてくる

21第 回   

 

新俳句大賞 審査員賞

25 26ITO EN S-book 2010 ITO EN S-book 2010

環境報告

環境報告

★★★・・・中期目標達成に向け順調です。 ★★・・・中期目標達成に向け、取り組みを強化しました。 ★・・・取り組みをいっそう強化していきます。※原単位は、全社および本社、営業部門は売上高、生産部門は生産量で算出。2004年度比の項目は沖縄名護工場を含んでいません。

1.環境配慮型製品の開発 

2.グリーン調達・グリーン購入の 推進

3.廃棄物、副産物の抑制と 再資源化の推進

4.省資源、省エネルギーの推進

5.二酸化炭素排出量の抑制

6.容器包装の軽量化と リサイクル促進

7.環境マネジメントシステムの 拡大

8.社会貢献活動の推進

・有機原料市場の育成・啓発 有機緑茶売上 3億円

・新産地事業と新規定植茶園の拡大 

・環境保全型茶栽培の推進 (効率的な施肥管理、負荷の少ない農薬栽培)

・茶殻再利用製品のアイテム増加

・茶殻リサイクル段ボール使用の拡大  1,000万ケース/年

・販促物のグリーン素材使用率 100%

・グリーン購入率向上 80%・グリーン調達の推進

・ヒートポンプ式自動販売機の稼動台数 45,000台

・一般廃棄物の分別強化と削減

・産業廃棄物の発生抑制と再資源化

・全社の電力使用量削減  2004年度比 -20%[原単位](生産本部を除く)

・環境配慮型機器(設備・PC等)の積極導入

・新設備導入による、生産効率の向上

・ハイブリッド車の稼働台数 600台

・営業車両のCO2排出量  2007年度比 -3%[1台当たり]

・グリーン物流の推進

 ・全社 CO2排出量 2004年度比 -10%[原単位]

・回収空容器のリサイクル

・PETボトル樹脂量削減 2004年度比 -3%(1本当たり) 対象容器(単位ml):耐熱2000、1500、500、350          耐圧500、無菌2000、500

・リーフ資材の軽量化

・リサイクルしやすい容器の開発

・環境教育の推進

・ISO14001取得範囲の拡大

・グループ企業での環境経営の推進

・契約定期美化活動(アダプトプログラム)の実施拡大

・地域への社会貢献活動の推進を全事業所で実施

・有機緑茶売上 2.4億円

・新規定植茶園の拡大 40ha

・点滴栽培試験による施肥削減・管理コスト低減・ 早期成園化の効果測定実施・環境を配慮した防除体系の構築進行

・14アイテム製品化および茶殻再利用量拡大 537.6トン

・1,747万ケース使用

・97%

・本社・営業部門のグリーン購入率 73% ・生産関連協力企業124社への供給者評価実施 

・導入 15,604台、稼動 31,154台

・本社関連のコピー用紙使用枚数 2008年度比 +2.8%

・工場の廃棄物再資源化率 97.2%・動植物性残渣の有価売却推進

・商品廃却損削減 2008年度比 -37.0%

・2004年度比 -12.8%

・本社ビルと中央研究所の一部にLED照明設備の設置

・静岡相良工場の電力使用量 2008年度比 +3.3%・麦茶ティーバッグの高速4ライン(600→1000回転/分)体制完成・静岡相良工場に高速リーフ包装ラインの導入

・導入 27台、稼働 214台

・エコドライブ運動の徹底 2007年度比 -3%

・緑茶・コーヒー飲料加工委託先(広島・山口・宮崎)への 原料輸送の鉄道利用全量実施を維持

・福島工場および(株)伊藤園関西茶業の生産能力向上による ブロック生産・物流への変更実施

・ -7.2%

・全拠点での回収空容器のリサイクル化100%維持

・耐熱2000: -1.0% 耐熱1500: -9.6% 耐熱500: -1.7%  耐熱350: +0.6% 耐圧500: -4.0%  無菌2000: -0.6% 無菌500: -2.4%

・アルミ蒸着による軽量化製品2アイテム発売

・一部製品に七分丈ラベルを採用

・全拠点全部署が、部署内教育で環境目標管理に沿った教育を実施

・(株)グリーンバリューにてISO14001認証取得(2010年3月)

・本社アダプトプログラム参加人数 2008年度比 +5.8%  滋賀支店、大津支店が活動開始

・交通安全活動への積極参加 交通事故の減少 2008年度比 -2.7%

・地域社会への貢献活動 延べ74事業所で実施・事業所周辺清掃活動 実施率 69.5%

★★

★★★

★★★

★★★

★★

★★★

★★★

★★★

★★

★★★

★★★

★★★

★★

★★★

★★

★★★

★★

★★

★★

★★

★★

P7-8P11-12

P24P28

P31

P32

P23-24

P21-22

P29-30

P29-30

・有機緑茶売上 3億円

・新規茶園の拡大 36ha増

・点滴栽培試験、施肥効率化、環境負荷低減のための施肥試験 3件(各1件)・環境を配慮した防除体系の運用

・茶殻再利用製品の製品化 8アイテム以上・茶殻再利用量の拡大 (2009年度比 +50トン)

・茶殻リサイクル段ボール使用 2,000万ケース

・販促物のグリーン素材使用率 100%

・本社・営業部門のグリーン購入システム導入と購入率向上 80%

・ヒートポンプ式自動販売機の積極導入 15,000台 稼動45,000台

・本社関連のコピー用紙使用枚数の削減 2009年度比 -5%

・適正処理強化による排出量削減

・茶葉製造工程の廃棄物再資源化率100%維持・動植物性残渣の有効利用推進とコスト削減(コーヒー薄皮、麦粉、茶粉の有価売却推進)

・商品廃却損削減 2009年度比 -10% ・電子マニフェスト導入による管理強化

・分別細分化による有価売却推進・雑紙ゴミの製紙会社への有価売却維持

・全社の電力使用量削減 2004年度比 -20%[原単位](生産本部除く)

・LED照明設備の設置等、節電・省エネルギー工事の推進

・生産効率向上による静岡相良工場の電力使用量削減2009年度比 -5%[原単位] 新高速パック茶包装機(120回転/分)1ライン導入による旧7ラインの廃止集約

・ハイブリッド車の積極導入50台、稼働260台

・エコドライブ運動の徹底 営業車のCO2排出量 2007年度比 -3%[1台当たり]

・モーダルシフトと積載効率の推進・緑茶・コーヒー飲料加工委託先(広島・山口・宮崎)への原料輸送の鉄道利用全量実施を維持・飲料製品のブロック物流の効率向上(生産から納品先までの輸送距離短縮)

・全社 CO2排出量 2004年度比 -10%[原単位] ・製造部門でのCO2排出量削減 2009年度以下[原単位]

・全拠点での回収空容器リサイクル化100%維持

・PETボトル樹脂量削減 2004年度比(1本当たり) 耐熱2000: -3% 耐熱1500: ±0% 耐熱500: -1.5% 耐熱350: -2.5% 耐圧500: -4.9% 無菌2000: -2% 無菌500: -1.5%

・環境配慮型資材および処方の検討(飲料、リーフ)・ロールラベルの採用推進・軽量化キャップの利用推進

・ISO14001に沿った教育の推進(拠点長への教育強化)

・国内生産系子会社へのISO14001導入・推進支援

・国内子会社への環境データ把握促進の強化

・本社アダプトプログラムの参加者数増加

・全拠点での地元への社会貢献(清掃・イベント参加・交通安全運動参加)の実施・事業所周辺清掃活動は、全事業所 月1回実施

重点課題 2010年度中期目標 2009年度の取り組みと成果 評価 関連ページ 2010年度短期目標

中期目標達成に向け、各部署ごとに取り組みを強化しています。

環境目標と実績

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製造委託先から排出したもの

・・・・・・・・・・・・・・・CO2 166,051t

茶畑のみどりにはえる富士の雪

21第 回     

新俳句大賞 審査員賞

冬の薔薇トランペットに注すオイル

21第 回   

 

新俳句大賞 審査員賞

27 28ITO EN S-book 2010 ITO EN S-book 2010

環境報告

環境報告

INPUT OUTPUT

物流・販売

出 荷

大気排出

静岡相良工場 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・茶葉製品、原料茶葉、コーヒー原料

福島工場・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・茶葉製品

浜岡工場 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・茶葉

沖縄名護工場・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・飲料製品

25,112t

135t

13,317t

自社の工場

PETボトル入り飲料製品・・・・・・・

缶入り飲料製品・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

紙容器入り飲料製品・・・・・・・・・・・・・・

びん入り飲料製品・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

茶葉製品・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

2,440百万本545百万本293百万本2百万本

111百万本

自社の生産活動および製造委託先で使用したもの

資 材

PETボトル ・・・・・・・・・・・・スチール缶 ・・・・・・・・・・・・アルミ缶 ・・・・・・・・・・・・・・・・その他飲料容器 ・・・・・・・・・・段ボール ・・・・・・・・・・・・・・茶葉包装資材・・・・・・・・・・・・

79,006t16,201t1,614t1,943t62,177t4,151t

エネルギー

電 力・・・・・・・・・・・・・・・燃 料(原油換算)・・・・・・・・用 水 ・・・・・・・・・・・・・・・軽 油 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ガソリン ・・・・・・・・・・・・・・・・・・

867万kWh958

29,3841819

自社の生産活動で使用したもの

CO2・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・NOx・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・SOx・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

7,836t4.3t8.8t

自社の生産活動から排出したもの

自社の生産活動から排出したもの

廃棄物

排出物・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1,689t

大気排出の算出係数は、電力については各電力会社の公表している最も新しい係数を使用し、その他のエネルギーは、「環境省地球温暖化対策の推進に関する法律施行令第三条」に基づいて計算しています。

※車両 3,570台

自動販売機 141,423台

専門店(直営) 159店舗

営業拠点 204拠点

生 産

大気排出

CO2・・・・・・・・・・・・・・・・・・NOx・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・SOx・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

31,177t159.7t2.5t

2,202t

自動販売機および直営店舗で使用するエネルギーなど、正確な数量の把握が困難な数値については記載していません。

エネルギー

電 力・・・・・・・・・・・・・燃 料(原油換算)・・・・・・・・軽 油・・・・・・・・・・・・・・・・ガソリン・・・・・・・・・・・・・・LPG(車両燃料)・・・・・天然ガス・・・・・・・・・・・・・用 水・・・・・・・・・・・・・・・

1,509万kWh116

7,8571,63740,45633,69868,992

営業拠点、本社、研究所および車両で使用したもの

原 料自社の生産活動および

製造委託先で使用したもの

荒茶(緑茶原料)・・・・・・・

 ウーロン茶・紅茶 果汁原料等

その他原料 ・・・・・・・・・・・・24,320t65,254t

0

500

1,000

1,500 (kWh/年)

'04 '05 '06 '07 '08

1,498 1,470 1,415 950 920

'09(年度)

910

■自動販売機1台当たりの年間消費電力の推移 出典:サンデン株式会社

■ 自動販売機の処理の流れ

■ 24時間消灯ステッカー

■ 住所表示ステッカー

39%削減

事業活動と環境への影響

13,954,068㎥

飲料製品の製造委託について

飲料製品の原料と製造方法茶葉製品

製造委託先

伊藤園では製品開発および原料調達を行い、売上の89%を占める飲料製品のほとんどを外部に製造委託しています。

用水

大気排出大気排出

製造委託先で使用したもの

事業活動における環境負荷を把握し、環境負荷低減の継続を目指します。

自動販売機への取り組み 

環境配慮型の自動販売機を積極的に導入しています。

■伊藤園の考え方 伊藤園は、自動販売機を「いつでも、どこでも、誰にでも、お客様の意思で自由に伊藤園の商品をお選びいただける売り場」として、重要な販売チャネルと位置付け、設置台数を増やしていく予定です。 一方で、自動販売機が環境に負荷を与えていることも事実です。自動販売機でも環境に配慮していくことで、社会・環境と共生できるよう努めています。

■自動販売機における環境配慮 自動販売機の環境負荷は、使用時が最も高くなっています。そのため、伊藤園では、消費電力が少なく、環境貢献度の高いヒートポンプ式自動販売機※の積極的な採用を進めており、31,154台がヒートポンプ型となっています。今後も、展開を拡大し、2010年度末までに45,000台の展開台数を計画しています。 また、使用後の自動販売機は、部品を分解し、適正な処理を行っています。

※ヒートポンプ式自動販売機外気に放出される熱を利用して、商品を加温する「ヒートポンプ式」と呼ばれる仕組みにより、電力使用量ならびにCO2排出量も削減できる機能がついた自動販売機。

屋内自動販売機の24時間消灯 清涼飲料自販機協議会の自主行動計画に沿って、設置先オーナー様のご協力を得ながら、自動販売機の照明を屋内は24時間、屋外は昼間の12時間消灯しています。これにより、1台当たり約10%以上の電力が削減されます。

住所表示ステッカーによる社会貢献 屋外に設置した自動販売機に、住所表示のステッカーを貼付しています。これは外出先からの緊急通報時に、現住所が分からなく、消防、救急などの現場への急行が遅く

なってしまうという問題を背景に、全国消防長会と全国清涼飲料工業会が連携して始めたものです。

本体はシュレッダーで粉砕

フロンガスの回収

フロンガス処理電池類/蛍光管の取り外し

フロンガス破壊装置

フッ化カルシウムに

加工用の再生鉄に リサイクルへ フロンガスは完全に無害化され、埋立処分へ

・ヒートポンプ式自動販売機の導入台数15,604台、稼動台数31,154台注 目 ポ イント

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製造委託先から排出したもの

・・・・・・・・・・・・・・・CO2 166,051t

茶畑のみどりにはえる富士の雪

21第 回   

 

新俳句大賞 審査員賞

冬の薔薇トランペットに注すオイル

21第 回   

 

新俳句大賞 審査員賞

27 28ITO EN S-book 2010 ITO EN S-book 2010

環境報告

環境報告

INPUT OUTPUT

物流・販売

出 荷

大気排出

静岡相良工場 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・茶葉製品、原料茶葉、コーヒー原料

福島工場・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・茶葉製品

浜岡工場 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・茶葉

沖縄名護工場・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・飲料製品

25,112t

135t

13,317t

自社の工場

PETボトル入り飲料製品・・・・・・・

缶入り飲料製品・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

紙容器入り飲料製品・・・・・・・・・・・・・・

びん入り飲料製品・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

茶葉製品・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

2,440百万本545百万本293百万本2百万本

111百万本

自社の生産活動および製造委託先で使用したもの

資 材

PETボトル ・・・・・・・・・・・・スチール缶 ・・・・・・・・・・・・アルミ缶 ・・・・・・・・・・・・・・・・その他飲料容器 ・・・・・・・・・・段ボール ・・・・・・・・・・・・・・茶葉包装資材・・・・・・・・・・・・

79,006t16,201t1,614t1,943t62,177t4,151t

エネルギー

電 力・・・・・・・・・・・・・・・燃 料(原油換算)・・・・・・・・用 水 ・・・・・・・・・・・・・・・軽 油 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ガソリン ・・・・・・・・・・・・・・・・・・

867万kWh958

29,3841819

自社の生産活動で使用したもの

CO2・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・NOx・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・SOx・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

7,836t4.3t8.8t

自社の生産活動から排出したもの

自社の生産活動から排出したもの

廃棄物

排出物・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1,689t

大気排出の算出係数は、電力については各電力会社の公表している最も新しい係数を使用し、その他のエネルギーは、「環境省地球温暖化対策の推進に関する法律施行令第三条」に基づいて計算しています。

※車両 3,570台

自動販売機 141,423台

専門店(直営) 159店舗

営業拠点 204拠点

生 産

大気排出

CO2・・・・・・・・・・・・・・・・・・NOx・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・SOx・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

31,177t159.7t2.5t

2,202t

自動販売機および直営店舗で使用するエネルギーなど、正確な数量の把握が困難な数値については記載していません。

エネルギー

電 力・・・・・・・・・・・・・燃 料(原油換算)・・・・・・・・軽 油・・・・・・・・・・・・・・・・ガソリン・・・・・・・・・・・・・・LPG(車両燃料)・・・・・天然ガス・・・・・・・・・・・・・用 水・・・・・・・・・・・・・・・

1,509万kWh116

7,8571,63740,45633,69868,992

営業拠点、本社、研究所および車両で使用したもの

原 料自社の生産活動および

製造委託先で使用したもの

荒茶(緑茶原料)・・・・・・・

 ウーロン茶・紅茶 果汁原料等

その他原料 ・・・・・・・・・・・・24,320t65,254t

0

500

1,000

1,500 (kWh/年)

'04 '05 '06 '07 '08

1,498 1,470 1,415 950 920

'09(年度)

910

■自動販売機1台当たりの年間消費電力の推移 出典:サンデン株式会社

■ 自動販売機の処理の流れ

■ 24時間消灯ステッカー

■ 住所表示ステッカー

39%削減

事業活動と環境への影響

13,954,068㎥

飲料製品の製造委託について

飲料製品の原料と製造方法茶葉製品

製造委託先

伊藤園では製品開発および原料調達を行い、売上の89%を占める飲料製品のほとんどを外部に製造委託しています。

用水

大気排出大気排出

製造委託先で使用したもの

事業活動における環境負荷を把握し、環境負荷低減の継続を目指します。

自動販売機への取り組み 

環境配慮型の自動販売機を積極的に導入しています。

■伊藤園の考え方 伊藤園は、自動販売機を「いつでも、どこでも、誰にでも、お客様の意思で自由に伊藤園の商品をお選びいただける売り場」として、重要な販売チャネルと位置付け、設置台数を増やしていく予定です。 一方で、自動販売機が環境に負荷を与えていることも事実です。自動販売機でも環境に配慮していくことで、社会・環境と共生できるよう努めています。

■自動販売機における環境配慮 自動販売機の環境負荷は、使用時が最も高くなっています。そのため、伊藤園では、消費電力が少なく、環境貢献度の高いヒートポンプ式自動販売機※の積極的な採用を進めており、31,154台がヒートポンプ型となっています。今後も、展開を拡大し、2010年度末までに45,000台の展開台数を計画しています。 また、使用後の自動販売機は、部品を分解し、適正な処理を行っています。

※ヒートポンプ式自動販売機外気に放出される熱を利用して、商品を加温する「ヒートポンプ式」と呼ばれる仕組みにより、電力使用量ならびにCO2排出量も削減できる機能がついた自動販売機。

屋内自動販売機の24時間消灯 清涼飲料自販機協議会の自主行動計画に沿って、設置先オーナー様のご協力を得ながら、自動販売機の照明を屋内は24時間、屋外は昼間の12時間消灯しています。これにより、1台当たり約10%以上の電力が削減されます。

住所表示ステッカーによる社会貢献 屋外に設置した自動販売機に、住所表示のステッカーを貼付しています。これは外出先からの緊急通報時に、現住所が分からなく、消防、救急などの現場への急行が遅く

なってしまうという問題を背景に、全国消防長会と全国清涼飲料工業会が連携して始めたものです。

本体はシュレッダーで粉砕

フロンガスの回収

フロンガス処理電池類/蛍光管の取り外し

フロンガス破壊装置

フッ化カルシウムに

加工用の再生鉄に リサイクルへ フロンガスは完全に無害化され、埋立処分へ

・ヒートポンプ式自動販売機の導入台数15,604台、稼動台数31,154台注 目 ポ イント

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0

5

10

15

20

25(ℓ/t)

(t-CO2/百万円)

0

10,000

20,000

30,000

40,000

'08 '09(年度)'04 '05 '06 '07

(t-CO2) ■ 生産部門 ● 売上高 原単位(会社全体)■ 営業・事務・研究部門

31,342

30,43428,151 29,708 31,587 32,010 31,177

6,582

3,191

7,032 7,308 8,020 7,836

39,013

0

0.05

0.10

0.15

0.128 0.1250.121

0.130 0.123 0.126

40,03037,016 36,740

38,895

(kWh/百万円)

0

500

1,000

1,500

2,000

2,500

'08 '09(年度)'04 '05 '06 '07

(万kWh) ■ 生産部門 ● 売上高 原単位(会社全体)■ 営業・事務・研究部門

489

1,928

1,4041,439 1,412 1,491 1,521 1,509

2,065 2,0982,242

2,342 2,376

867

60

80

100

74.91 75.9774.1372.77

70.4372.64

821661 686 751

0

100

200

300

400

500

'08 '09(年度)'04 '05 '06 '07

(㎘:原油換算) ■ 燃料使用量● 生産量原単位

376 328453 456 444 404

11.913.3

19.5 18.5 18.7

16.5

主張する私でありたい空二月

21第 回     

新俳句大賞 審査員賞

小春日や双児のバギーのお通りだい

21第 回   

 

新俳句大賞 審査員賞

■地球温暖化防止に向けた取り組み 全社のCO2排出量2004年度比10%削減を中期環境目標として、使用エネルギー効率化による温暖化防止に努めています。 本社部門ではISO14001における全部署共通目標として、不要電灯の取り外しや昼休みの消灯など、不要電力の削減に取り組んでいます。 生産部門では効率の良い新設備への集約・切り替えによるCO2削減を推進しています。

物流・販売体制の効率化 全国204ヵ所の営業拠点に配属された営業員と3,570台の営業車両が、141,423台の自動販売機とお取引様に商品をお届けしています。事業の拡大に伴い車両台数や自動販売機の保有台数が増加しているため、車両1台当たりのエネルギー使用量の削減と、大気汚染物質の排出抑制は重要課題であると認識しています。 そのため、環境配慮型車両の積極的な導入や、営業ルートの効率化等による使用燃料の削減に取り組んでいます。全国を5つのブロックに分けた飲料製品の委託製造により、運送に要するエネルギー消費を抑制しています。また、飲料の原料輸送の一部を車両から鉄道に変更するなど、モーダルシフトにも積極的に取り組んでいます。

環境配慮型車両導入 車両導入時において国が定める基準をクリアした低公害車と、ハイブリッド車などの環境配慮型車両の全車両に占める割合が60.4%となりました。今後も乗用タイプの営業車を中心にハイブリッド車の導入を進めます。またNOx・PM法に基づき、特に規制の厳しい東京・埼玉・千葉・神奈川では、新車への早期台替に取り組みます。

29 30ITO EN S-book 2010 ITO EN S-book 2010

環境報告

環境報告

(台) (%)

'09'08 (年度)'05 '06 '070

500

1,000

1,500

2,000

2,500

1,9252,156

804

1,182

1,583

0

20

40

60

80

100

24.8

34.7

45.353.2

60.4

■ 天然ガス車 ● 環境配慮型車両比率■ ハイブリッド車 ■ LPG車■ 一般の低公害車

■ 環境配慮型車両導入の推移

■ LED照明にした部屋

環境重点課題として、地球温暖化防止に取り組んでいます。

地球温暖化防止への取り組み

注 目 ポ イント・全社CO2排出量 2004年度比 -7.2%(売上高 原単位)※沖縄名護工場を除く・営業車両のエコドライブ運動徹底によるCO2排出量削減 2007年度比 -3%(1台当たり)・グリーン物流の推進により、緑茶・コーヒー飲料加工委託先 (広島・山口・宮崎)への原料輸送の鉄道利用全量実施

省エネルギー設備の導入 クールビズ、ウォームビズの実施だけでなく、LED照明設備や人感センサー照明などの省エネルギー型設備への切り替えや太陽光発電などの自然エネルギー設備の導入も積極的に行っています。

■二酸化炭素排出量の推移

会社全体  全社のCO2排出量は生産量低下などにより、2008年度より2.5%減の39,013トンとなりました。全部門で省エネルギーに取り組み、原単位でも2.3%削減となりました。 また、環境目標で定めている「2010年度に売上高原単位2004年度比10%削減(沖縄名護工場を除く)」に対しては、7.2%の削減となっています。今後も、全社的にエネルギーの効率的利用に努め、排出量削減を推進します。

生産部門 生産ラインの切り替えと生産量低下により、総排出量、原単位ともに削減となりました。沖縄名護工場では4,209トン排出し、生産本部全体では2008年度比2.3%削減の7,836トンになりました。

営業・事務・研究部門 営業の効率化を図り、2008年度と比べて、排出量は2.6%、原単位では2.0%減少となりました。

■電力使用量の推移

生産部門  静岡相良工場において、電力へのエネルギー転換を進めたため、生産部門全体で使用量、原単位ともに増加しました。中でも、沖縄名護工場では生産ラインを増強したため、2008年度比18.8%増の265万kWhを使用しました。

営業・事務・研究部門 2008年度より、使用量で0.7%、原単位で0.8%削減しました。2010年度中期目標である、2004年度比20%削減(原単位)に対しては、12.8%の削減となっています。今後も営業・事務・研究部門全体で、省エネルギーの取り組みを進めます。

■燃料使用量の推移

生産部門  静岡相良工場におけるエネルギー転換により、2008年度から使用量は12.8%、生産量原単位では10.5%削減しました。沖縄名護工場では630㎘を使用し、生産本部全体でも、2008年度より使用量で17.2%減少、原単位で14.6%削減となりました。

地球温暖化防止に向けた施策一覧

電気・燃料の使用量削減 製品のブロック販売(生産-販売の輸送距離短縮)省燃費車両の導入

エコドライブの実施省エネ型自動販売機の導入茶殻リサイクル製品の開発クールビズウォームビズ

ブロック物流のエリア

'09'08 (年度)'05 '06 '07

■ ガソリン使用量 ■ 軽油使用量● 1台当たりガソリン使用量 ▲ 1台当たり軽油使用量

■ 営業車燃料使用量の推移

■ 二酸化炭素排出量(会社全体)

■ 電力使用量(会社全体) ※2005年度から、沖縄名護工場を含む

■ 燃料使用量(生産部門) ※沖縄名護工場を除く

0

3,000

6,000

9,000

0

1,000

2,000

4,000(㎘) (ℓ/台)

3,000

2,814

3,252

2,484

2,683

2,378

2,859

2,399

2,777

1,805

7,322

1,426

7,325

1,522

7,992

1,646 1,637

7,986 7,857

2,306

2,805

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5

10

15

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25(ℓ/t)

(t-CO2/百万円)

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20,000

30,000

40,000

'08 '09(年度)'04 '05 '06 '07

(t-CO2) ■ 生産部門 ● 売上高 原単位(会社全体)■ 営業・事務・研究部門

31,342

30,43428,151 29,708 31,587 32,010 31,177

6,582

3,191

7,032 7,308 8,020 7,836

39,013

0

0.05

0.10

0.15

0.128 0.1250.121

0.130 0.123 0.126

40,03037,016 36,740

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(kWh/百万円)

0

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1,000

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2,000

2,500

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(万kWh) ■ 生産部門 ● 売上高 原単位(会社全体)■ 営業・事務・研究部門

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1,4041,439 1,412 1,491 1,521 1,509

2,065 2,0982,242

2,342 2,376

867

60

80

100

74.91 75.9774.1372.77

70.4372.64

821661 686 751

0

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'08 '09(年度)'04 '05 '06 '07

(㎘:原油換算) ■ 燃料使用量● 生産量原単位

376 328453 456 444 404

11.913.3

19.5 18.5 18.7

16.5

主張する私でありたい空二月

21第 回   

 

新俳句大賞 審査員賞

小春日や双児のバギーのお通りだい

21第 回   

 

新俳句大賞 審査員賞

■地球温暖化防止に向けた取り組み 全社のCO2排出量2004年度比10%削減を中期環境目標として、使用エネルギー効率化による温暖化防止に努めています。 本社部門ではISO14001における全部署共通目標として、不要電灯の取り外しや昼休みの消灯など、不要電力の削減に取り組んでいます。 生産部門では効率の良い新設備への集約・切り替えによるCO2削減を推進しています。

物流・販売体制の効率化 全国204ヵ所の営業拠点に配属された営業員と3,570台の営業車両が、141,423台の自動販売機とお取引様に商品をお届けしています。事業の拡大に伴い車両台数や自動販売機の保有台数が増加しているため、車両1台当たりのエネルギー使用量の削減と、大気汚染物質の排出抑制は重要課題であると認識しています。 そのため、環境配慮型車両の積極的な導入や、営業ルートの効率化等による使用燃料の削減に取り組んでいます。全国を5つのブロックに分けた飲料製品の委託製造により、運送に要するエネルギー消費を抑制しています。また、飲料の原料輸送の一部を車両から鉄道に変更するなど、モーダルシフトにも積極的に取り組んでいます。

環境配慮型車両導入 車両導入時において国が定める基準をクリアした低公害車と、ハイブリッド車などの環境配慮型車両の全車両に占める割合が60.4%となりました。今後も乗用タイプの営業車を中心にハイブリッド車の導入を進めます。またNOx・PM法に基づき、特に規制の厳しい東京・埼玉・千葉・神奈川では、新車への早期台替に取り組みます。

29 30ITO EN S-book 2010 ITO EN S-book 2010

環境報告

環境報告

(台) (%)

'09'08 (年度)'05 '06 '070

500

1,000

1,500

2,000

2,500

1,9252,156

804

1,182

1,583

0

20

40

60

80

100

24.8

34.7

45.353.2

60.4

■ 天然ガス車 ● 環境配慮型車両比率■ ハイブリッド車 ■ LPG車■ 一般の低公害車

■ 環境配慮型車両導入の推移

■ LED照明にした部屋

環境重点課題として、地球温暖化防止に取り組んでいます。

地球温暖化防止への取り組み

注 目 ポ イント・全社CO2排出量 2004年度比 -7.2%(売上高 原単位)※沖縄名護工場を除く・営業車両のエコドライブ運動徹底によるCO2排出量削減 2007年度比 -3%(1台当たり)・グリーン物流の推進により、緑茶・コーヒー飲料加工委託先 (広島・山口・宮崎)への原料輸送の鉄道利用全量実施

省エネルギー設備の導入 クールビズ、ウォームビズの実施だけでなく、LED照明設備や人感センサー照明などの省エネルギー型設備への切り替えや太陽光発電などの自然エネルギー設備の導入も積極的に行っています。

■二酸化炭素排出量の推移

会社全体  全社のCO2排出量は生産量低下などにより、2008年度より2.5%減の39,013トンとなりました。全部門で省エネルギーに取り組み、原単位でも2.3%削減となりました。 また、環境目標で定めている「2010年度に売上高原単位2004年度比10%削減(沖縄名護工場を除く)」に対しては、7.2%の削減となっています。今後も、全社的にエネルギーの効率的利用に努め、排出量削減を推進します。

生産部門 生産ラインの切り替えと生産量低下により、総排出量、原単位ともに削減となりました。沖縄名護工場では4,209トン排出し、生産本部全体では2008年度比2.3%削減の7,836トンになりました。

営業・事務・研究部門 営業の効率化を図り、2008年度と比べて、排出量は2.6%、原単位では2.0%減少となりました。

■電力使用量の推移

生産部門  静岡相良工場において、電力へのエネルギー転換を進めたため、生産部門全体で使用量、原単位ともに増加しました。中でも、沖縄名護工場では生産ラインを増強したため、2008年度比18.8%増の265万kWhを使用しました。

営業・事務・研究部門 2008年度より、使用量で0.7%、原単位で0.8%削減しました。2010年度中期目標である、2004年度比20%削減(原単位)に対しては、12.8%の削減となっています。今後も営業・事務・研究部門全体で、省エネルギーの取り組みを進めます。

■燃料使用量の推移

生産部門  静岡相良工場におけるエネルギー転換により、2008年度から使用量は12.8%、生産量原単位では10.5%削減しました。沖縄名護工場では630㎘を使用し、生産本部全体でも、2008年度より使用量で17.2%減少、原単位で14.6%削減となりました。

地球温暖化防止に向けた施策一覧

電気・燃料の使用量削減 製品のブロック販売(生産-販売の輸送距離短縮)省燃費車両の導入

エコドライブの実施省エネ型自動販売機の導入茶殻リサイクル製品の開発クールビズウォームビズ

ブロック物流のエリア

'09'08 (年度)'05 '06 '07

■ ガソリン使用量 ■ 軽油使用量● 1台当たりガソリン使用量 ▲ 1台当たり軽油使用量

■ 営業車燃料使用量の推移

■ 二酸化炭素排出量(会社全体)

■ 電力使用量(会社全体) ※2005年度から、沖縄名護工場を含む

■ 燃料使用量(生産部門) ※沖縄名護工場を除く

0

3,000

6,000

9,000

0

1,000

2,000

4,000(㎘) (ℓ/台)

3,000

2,814

3,252

2,484

2,683

2,378

2,859

2,399

2,777

1,805

7,322

1,426

7,325

1,522

7,992

1,646 1,637

7,986 7,857

2,306

2,805

Page 32: SUSTAINABILITY REPORT 2010...5 ITO EN S-book 2010 ITO EN S-book 2010 6 「お~いお茶」はいくつもの厳しい品質検査を経てつくられています。ほかにも野菜飲料など

■ PETボトルのリサイクル率の推移 出典:PETボトルリサイクル推進協議会  ※2007年度から回収率定義の改訂が実施され、2005年度からの新回収率が公表されています。

69.266.361.7

'97 '98 '99 '00 '01 '02 '03 '04 '05 '07

77.9

46.0

24.6

'08(年)'06

日本の回収率日本の新回収率米国の回収率欧州の回収率

0

10

20

30

40

50

60

70

80

回収率(%)飲料容器のリサイクル率(2008年度)

繋がれているとは知らず凧泳ぐ

21第 回     

新俳句大賞 審査員賞

初夏が飛び込んでくる子の匂い

21第 回   

 

新俳句大賞 後援団体賞

■省資源化に向けた取り組み 工場では、貴重な天然資源である水の使用量削減に努めています。2009年度は貯水槽の入れ替えや、8月に起きた静岡地震によりスプリンクラーが作動したため大幅に増加しました。なお飲料生産を行う沖縄名護工場では、13,561㎥使用しました。

 商品開発においては、PETボトルの軽量化やラベル面積の縮小、また商品ダンボールの印刷面積と色数の削減による原料資源の削減に取り組んでいます。

■廃棄物削減に向けた取り組み 生産工場では、分別細分化を推進し、紙ゴミや茶袋を資源物として有価売却しています。また相良、浜岡、福島の茶葉生産工場ではゼロエミッションを維持し、総排出量も2008年度から1.4%削減しました。全社でも、コピー用紙の有効利用を強化し、紙資源の削減を推進しています。

■再資源化 ルートセールスマンが回収した空き容器や交換した自動販売機の使用済み蛍光管はすべて、適正な再資源化業者により、リサイクルされています。本社ビル、西新宿ビル、台東浅草ビルでは、事業系一般廃棄物の分別を徹底し、リサイクル率100%を維持しています。また飲料の製造委託工場から出る茶殻やコーヒー殻も肥料などにリサイクルしています。一部は茶殻リサイクルシステムで建材や紙などになり、社内でも積極的に活用しています。 今後も自社だけでなく、製造委託工場への省資源化、省エネルギーと再資源化の協力を継続していきます。

■製品開発時の取り組み 容器・包装は、製品の安全を守るための重要な役割を果たしますが、必要最小限の厚さや大きさと使用後も資源として活用しやすいよう、開発段階から減量や分別・リサイクルしやすい設計に取り組んでいます。

■容器包装リサイクルに向けた取り組み 日本容器包装リサイクル協会へ再商品化委託料を支払うことで事業者としての役割を果たすとともに、ルートセールスマンが直接、回収してくる空き容器もすべて契約業者により、リサイクルしています。また、PETボトルリサイクル推進協議会での活動を通して、リサイクルの啓発をしています。伊藤園でも制服や空き容器入れに、PETボトルのリサイクル品を積極的に採用しています。

31 32ITO EN S-book 2010 ITO EN S-book 2010

環境報告

環境報告

PETボトルリサイクルの流れ家庭

伊藤園

分別排出

自主回収営業拠点へ

自治体分別回収

委託回収業者

中間処理マテリアルリサイクル

成型品、繊維、シートなど

ボトルtoボトルPETボトル

※アルミ缶やスチール缶は溶解して、それぞれ素材として再生されます。

選別

圧縮

制服には、再生PET繊維が含まれています。

ワイシャツ・・・

ジャンパー・・・

スラックス・・・

PET

PET PET PET

PET PET PET

PET

(500mlPETボトル換算)

■ 充実野菜のラベル面積を縮小変更前 変更後

■ ホットPETボトルの一部の商品に 再生PETを含んだラベルを使用

■ はがしやすいラベル

ガラスびん

96.7%

PETボトル

77.9%

スチール缶

88.5%

アルミ缶

87.3%

■ 生産部門の用水使用量 ※沖縄名護工場を除く

0

5,000

10,000

15,000

20,000

0.3

0.4

0.5

0.6( ) ( )

'08 '09(年度)

■ 用水使用量 ● 使用量/生産量

14,196 12,477 12,747 10,785 15,823

'05 '06 '07

0.58 0.58

0.52 0.52

0.38

約30%削減しました

※PETボトルは回収率

・全拠点での回収容器のリサイクル化100%維持

・一部製品に七分丈ラベルを採用

注 目 ポ イント

古紙(段ボール、包装紙など)42.8%

その他 4.1%生ゴミ 0.5%繊維くず 2.6%金属くず 4.9%

廃プラスチック類(紙くず含む) 6.9%植物性残渣(茶殻・コーヒー殻)1.3%植物性残渣(リーフ製品)1.4%

アルミ蒸着包装材8.4%

植物性残渣(茶粉・油茶) 27.1%

肥料 78.2%

埋立 1.4%燃料化 14.7%

建材等 1.2%飼料 4.5%

(年度)

■ リーフ生産工場の廃棄物再資源化量の推移

0

200

400

600

800

1,000

1,200( ) ( )

944 892 1,057 1,174 1,158

'05 '06 '07 '08 '09

98.6 98.996.2

98.0 99.2

■ 廃棄物総排出量 ● 再資源化率

80

90

100

■ 当社生産工場の排出物の内訳(2009年度)

1,689t

■ 飲料残渣排出量と処理状況(2009年度)※飲料残渣には茶殻、コーヒー殻なども含めます。茶殻の排出量は41,794トンです。

※「茶殻リサイクルシステム」については、本レポートP11-12で紹介して います。

45,364t

3R[Reduce(排出抑制)、Reuse(再使用)、Recycle(再資源化)]の原則に基づき、省資源の取り組みに努めています。

省資源化と廃棄物削減に向けた取り組み

容器・包装も重要な資源と考え、さまざまな形で減量やリサイクルを推進しています。

容器・包装リサイクルの推進

注 目 ポ イント・工場の廃棄物再資源化率 97.2%

・茶殻再利用製品のアイテム増加 14アイテム  茶殻再利用量拡大 537.6トン

・商品廃却損削減 2008年度比 -37.0%

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■ PETボトルのリサイクル率の推移 出典:PETボトルリサイクル推進協議会  ※2007年度から回収率定義の改訂が実施され、2005年度からの新回収率が公表されています。

69.266.361.7

'97 '98 '99 '00 '01 '02 '03 '04 '05 '07

77.9

46.0

24.6

'08(年)'06

日本の回収率日本の新回収率米国の回収率欧州の回収率

0

10

20

30

40

50

60

70

80

回収率(%)飲料容器のリサイクル率(2008年度)

繋がれているとは知らず凧泳ぐ

21第 回   

 

新俳句大賞 審査員賞

初夏が飛び込んでくる子の匂い

21第 回   

 

新俳句大賞 後援団体賞

■省資源化に向けた取り組み 工場では、貴重な天然資源である水の使用量削減に努めています。2009年度は貯水槽の入れ替えや、8月に起きた静岡地震によりスプリンクラーが作動したため大幅に増加しました。なお飲料生産を行う沖縄名護工場では、13,561㎥使用しました。

 商品開発においては、PETボトルの軽量化やラベル面積の縮小、また商品ダンボールの印刷面積と色数の削減による原料資源の削減に取り組んでいます。

■廃棄物削減に向けた取り組み 生産工場では、分別細分化を推進し、紙ゴミや茶袋を資源物として有価売却しています。また相良、浜岡、福島の茶葉生産工場ではゼロエミッションを維持し、総排出量も2008年度から1.4%削減しました。全社でも、コピー用紙の有効利用を強化し、紙資源の削減を推進しています。

■再資源化 ルートセールスマンが回収した空き容器や交換した自動販売機の使用済み蛍光管はすべて、適正な再資源化業者により、リサイクルされています。本社ビル、西新宿ビル、台東浅草ビルでは、事業系一般廃棄物の分別を徹底し、リサイクル率100%を維持しています。また飲料の製造委託工場から出る茶殻やコーヒー殻も肥料などにリサイクルしています。一部は茶殻リサイクルシステムで建材や紙などになり、社内でも積極的に活用しています。 今後も自社だけでなく、製造委託工場への省資源化、省エネルギーと再資源化の協力を継続していきます。

■製品開発時の取り組み 容器・包装は、製品の安全を守るための重要な役割を果たしますが、必要最小限の厚さや大きさと使用後も資源として活用しやすいよう、開発段階から減量や分別・リサイクルしやすい設計に取り組んでいます。

■容器包装リサイクルに向けた取り組み 日本容器包装リサイクル協会へ再商品化委託料を支払うことで事業者としての役割を果たすとともに、ルートセールスマンが直接、回収してくる空き容器もすべて契約業者により、リサイクルしています。また、PETボトルリサイクル推進協議会での活動を通して、リサイクルの啓発をしています。伊藤園でも制服や空き容器入れに、PETボトルのリサイクル品を積極的に採用しています。

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環境報告

環境報告

PETボトルリサイクルの流れ家庭

伊藤園

分別排出

自主回収営業拠点へ

自治体分別回収

委託回収業者

中間処理マテリアルリサイクル

成型品、繊維、シートなど

ボトルtoボトルPETボトル

※アルミ缶やスチール缶は溶解して、それぞれ素材として再生されます。

選別

圧縮

制服には、再生PET繊維が含まれています。

ワイシャツ・・・

ジャンパー・・・

スラックス・・・

PET

PET PET PET

PET PET PET

PET

(500mlPETボトル換算)

■ 充実野菜のラベル面積を縮小変更前 変更後

■ ホットPETボトルの一部の商品に 再生PETを含んだラベルを使用

■ はがしやすいラベル

ガラスびん

96.7%

PETボトル

77.9%

スチール缶

88.5%

アルミ缶

87.3%

■ 生産部門の用水使用量 ※沖縄名護工場を除く

0

5,000

10,000

15,000

20,000

0.3

0.4

0.5

0.6( ) ( )

'08 '09(年度)

■ 用水使用量 ● 使用量/生産量

14,196 12,477 12,747 10,785 15,823

'05 '06 '07

0.58 0.58

0.52 0.52

0.38

約30%削減しました

※PETボトルは回収率

・全拠点での回収容器のリサイクル化100%維持

・一部製品に七分丈ラベルを採用

注 目 ポ イント

古紙(段ボール、包装紙など)42.8%

その他 4.1%生ゴミ 0.5%繊維くず 2.6%金属くず 4.9%

廃プラスチック類(紙くず含む) 6.9%植物性残渣(茶殻・コーヒー殻)1.3%植物性残渣(リーフ製品)1.4%

アルミ蒸着包装材8.4%

植物性残渣(茶粉・油茶) 27.1%

肥料 78.2%

埋立 1.4%燃料化 14.7%

建材等 1.2%飼料 4.5%

(年度)

■ リーフ生産工場の廃棄物再資源化量の推移

0

200

400

600

800

1,000

1,200( ) ( )

944 892 1,057 1,174 1,158

'05 '06 '07 '08 '09

98.6 98.996.2

98.0 99.2

■ 廃棄物総排出量 ● 再資源化率

80

90

100

■ 当社生産工場の排出物の内訳(2009年度)

1,689t

■ 飲料残渣排出量と処理状況(2009年度)※飲料残渣には茶殻、コーヒー殻なども含めます。茶殻の排出量は41,794トンです。

※「茶殻リサイクルシステム」については、本レポートP11-12で紹介して います。

45,364t

3R[Reduce(排出抑制)、Reuse(再使用)、Recycle(再資源化)]の原則に基づき、省資源の取り組みに努めています。

省資源化と廃棄物削減に向けた取り組み

容器・包装も重要な資源と考え、さまざまな形で減量やリサイクルを推進しています。

容器・包装リサイクルの推進

注 目 ポ イント・工場の廃棄物再資源化率 97.2%

・茶殻再利用製品のアイテム増加 14アイテム  茶殻再利用量拡大 537.6トン

・商品廃却損削減 2008年度比 -37.0%

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33 34ITO EN S-book 2010

企業が信頼されるためには、そこで働く人、自分自身が信頼されることが重要だと考えます。そのために、お客様との約束を一つひとつ実行し、お客様から信頼される人物になるよう努力しています。

お客様の声や要望を充分に受け止め、お客様が納得できる答えや提案をできるよう心掛けています。

お客様に「伊藤園の商品は安全で、安心だ」と常に思っていただけるように、店頭や社内における商品の管理に細心の注意を払っています。もちろん、自分自身の身だしなみにも気を付けています。

お客様からのお願いごとの返答は次の日に返すように心掛けています。

人間性を大事にし、「和」の心を忘れないように、日々努力し続けています。

札幌東部支店嶋田 登

仙台南部支店大橋 篤

渋川支店村田智之

調布支店 高橋麻由子

伊藤園TEA GARDEN京王桜ヶ丘店加藤啓子

信頼されるまでには長い期間が必要で、信頼をなくすことは簡単なことです。信頼を維持することは、生産側と消費側の両方を思いやりながら考えていくことだと思います。

工場の騒音、ばい煙など、近隣への影響を極力抑え、「地域の皆様に愛される工場」を常に考えています。

電話対応をするときは、丁寧に心を込めて出るようにしています。お客様に感謝の気持ちを常に持ち、対応することを心掛けています。

コーヒー原料の調達を担当しています。アフリカや南米、アジアなどの生産国の環境や労働条件などにも配慮して、公正な取引を心掛けています。

地域の皆様と、より接点を増やし、付き合うことを心掛けています。

広報部佐藤 輝

伊藤園産業(株)片浜工場清水京子

飲料原料部横山威一郎

社是に基づき、お客様を第一として誠実を売ること。伊藤園にかかわるすべての人々はお客様であり、礼儀・マナー、コンプライアンス、約束ごとを必ず守ることが、社会から信頼され続ける企業を築き上げていくと考え、実践しています。

賞味期限の管理、商品は大切に扱う、お客様に不快な思いをさせないなど、いつも、自分が買う立場だったらということを念頭に行動しています。

工場にいらっしゃった方々には、気持ちの良いあいさつをし、良い印象を持っていただくことと、当然ですが、品質の良い製品をつくることを常に心掛けています。

自分の行動を、お客様の目線で問い直すこと。しなければならないこと、守るべきこと、してはいけないことなど、日常の中で緩みがちな部分を正すよう意識しています。

品質管理の徹底!

(株)伊藤園関西茶業島田一男

京都支店 長尾圭悟

千葉支店 樫本利哉

小牧支店山本宏一

霧島営業所脇園道夫

製造管理部大束芳弘

ITO EN S-book 2010

高松支店 寺谷仁文

スクワットして梅の香の上下する

21第 回     

新俳句大賞 後援団体賞

からこそなのでしょう。 売れる商品を作るだけでなく、「つくり手の誇りを育てる」ことも、私は企業の大事な役目なのだと思います。その誇りを産む大きな要素に「社会と環境に貢献している」という実感があるのではないでしょうか。 今回の社会・環境報告書を見ても、伊藤園は多岐にわたって広い活動をしていることがよくわかります。今回の取材でも「そこまでやるの?」と思える高い要求に多く出会いました。でも、工場などで担当の方に大変ですね、と声をかけると「え?当たり前のことだと思ってました」と答える方が多いのです。当たり前のことを粛々と続ける人々のまじめな姿に、伊藤園という企業の底力を感じました。 一方で、当たり前であるがゆえに、せっかくの活動が社内であまり知られていない現実もあるのがもったいないと思いました。対外的な社会・環境活動報告に加えて、社内やつくり手への広報活動、つくり手同士の交流、新入社員の産地や工場見学・体験といった活動にも積極的に取り組んで欲しいというのが、私からの要望です。 誇りを持ってつくられた商品は何より強いのだと思います。社会・環境活動を通して、伊藤園にはそんな物づくり、人づくりを、これからもより一層期待しています。

 「説明と資料だけで、意見を書いていただくこともできます。でも、私たちはももせさんに、実際にちゃんと見ていただきたいのです」。 伊藤園さんから渡された書類には、熊本・宮崎・鹿児島・静岡を回るスケジュールがびっしりとありました。これは大変な事になった、と最初は思ったのです。 ところが、お茶畑や工場を回るうち、その言葉の意味が徐々にわかるようになってきました。お茶農家の方、茶問屋さん、工場、そして伊藤園の仕入部や品質管理部の方々。「お~いお茶」ができるまでにこんな多くの工程と人が関わっていることへの驚き。そこに共通して感じたのは、お茶への愛情と誇りでした。中でも心に残ったのは、お茶農家さんのこんな言葉です。「テレビで伊藤園のCMを見るでしょう。すると何ともいえない誇らしい気持ちになるんだ。このお茶の葉はうちがつくったんだ。この商品にうちは関わっているんだって、みんなに言って歩きたくなるんだよ」。 トレーサビリティの徹底のため、お茶農家は慣れない書類の提出を義務づけられ、最初は「そこまでやるの?」と戸惑うことも多かったといいます。でも、最後に誇らしい気持ちになれるのは、そこに「よりよく安全なお茶をつくる」という、伊藤園とつくり手双方の信念があった

管理本部 副本部長 環境部担当 水野俊作          

生活コラムニスト

ももせ いづみ 氏

 伊藤園は、社会から信頼していただける企業であり続けるために、事業を通じてさまざまな活動を行っています。今回、ももせ様からご指摘いただいた、社内外への発信と

浸透については、より積極的に行うことの大切さを再認識しているところです。社員の意識向上や、つくり手の方々とのより深い信頼関係の構築という点で、これまでさまざまな活動を展開してきましたが、それをより広げていくことが重要です。さらに、

「社会の役に立ちたい」という社員の自発的な意思や意識を拾い上げ、活動に反映していくことも大切だと考えています。 また、国内のみならず、海外への日本の食文化の発信・浸透も伊藤園の重要な使命であると考え、積極的に活動を展開していきます。 環境や地域・社会に貢献する活動が、真に社会の期待に応えるものとなるためには、揺るぎない目標を持ち、地道に継続的に行うことが重要です。今後もそれを念頭に、すべてのお客様からの信頼に応えるものとなるよう取り組みを進めていきます。

第三者意見を受けて

第三者意見

4月

5月

静岡県の荒茶工場、静岡相良工場を視察

熊本県、宮崎県、鹿児島県で、茶園や飲料製造工場を視察

第三者意見書執筆

第三者意見を執筆いただくまで

4月

5月

8月

一人ひとりの社員が伊藤園の代表として誠実に行動し、お客様や社会との間に小さな信頼を積み上げていくことが、伊藤園に対する社会からの大きな信頼を築き上げることにつながります。ここでは、社員が「社会から信頼され続ける企業であるために、実践していること。」の一部を紹介します。

社会から信頼され続ける企業であるために、実践していること。

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33 34ITO EN S-book 2010

企業が信頼されるためには、そこで働く人、自分自身が信頼されることが重要だと考えます。そのために、お客様との約束を一つひとつ実行し、お客様から信頼される人物になるよう努力しています。

お客様の声や要望を充分に受け止め、お客様が納得できる答えや提案をできるよう心掛けています。

お客様に「伊藤園の商品は安全で、安心だ」と常に思っていただけるように、店頭や社内における商品の管理に細心の注意を払っています。もちろん、自分自身の身だしなみにも気を付けています。

お客様からのお願いごとの返答は次の日に返すように心掛けています。

人間性を大事にし、「和」の心を忘れないように、日々努力し続けています。

札幌東部支店嶋田 登

仙台南部支店大橋 篤

渋川支店村田智之

調布支店 高橋麻由子

伊藤園TEA GARDEN京王桜ヶ丘店加藤啓子

信頼されるまでには長い期間が必要で、信頼をなくすことは簡単なことです。信頼を維持することは、生産側と消費側の両方を思いやりながら考えていくことだと思います。

工場の騒音、ばい煙など、近隣への影響を極力抑え、「地域の皆様に愛される工場」を常に考えています。

電話対応をするときは、丁寧に心を込めて出るようにしています。お客様に感謝の気持ちを常に持ち、対応することを心掛けています。

コーヒー原料の調達を担当しています。アフリカや南米、アジアなどの生産国の環境や労働条件などにも配慮して、公正な取引を心掛けています。

地域の皆様と、より接点を増やし、付き合うことを心掛けています。

広報部佐藤 輝

伊藤園産業(株)片浜工場清水京子

飲料原料部横山威一郎

社是に基づき、お客様を第一として誠実を売ること。伊藤園にかかわるすべての人々はお客様であり、礼儀・マナー、コンプライアンス、約束ごとを必ず守ることが、社会から信頼され続ける企業を築き上げていくと考え、実践しています。

賞味期限の管理、商品は大切に扱う、お客様に不快な思いをさせないなど、いつも、自分が買う立場だったらということを念頭に行動しています。

工場にいらっしゃった方々には、気持ちの良いあいさつをし、良い印象を持っていただくことと、当然ですが、品質の良い製品をつくることを常に心掛けています。

自分の行動を、お客様の目線で問い直すこと。しなければならないこと、守るべきこと、してはいけないことなど、日常の中で緩みがちな部分を正すよう意識しています。

品質管理の徹底!

(株)伊藤園関西茶業島田一男

京都支店 長尾圭悟

千葉支店 樫本利哉

小牧支店山本宏一

霧島営業所脇園道夫

製造管理部大束芳弘

ITO EN S-book 2010

高松支店 寺谷仁文

スクワットして梅の香の上下する

21第 回   

 

新俳句大賞 後援団体賞

からこそなのでしょう。 売れる商品を作るだけでなく、「つくり手の誇りを育てる」ことも、私は企業の大事な役目なのだと思います。その誇りを産む大きな要素に「社会と環境に貢献している」という実感があるのではないでしょうか。 今回の社会・環境報告書を見ても、伊藤園は多岐にわたって広い活動をしていることがよくわかります。今回の取材でも「そこまでやるの?」と思える高い要求に多く出会いました。でも、工場などで担当の方に大変ですね、と声をかけると「え?当たり前のことだと思ってました」と答える方が多いのです。当たり前のことを粛々と続ける人々のまじめな姿に、伊藤園という企業の底力を感じました。 一方で、当たり前であるがゆえに、せっかくの活動が社内であまり知られていない現実もあるのがもったいないと思いました。対外的な社会・環境活動報告に加えて、社内やつくり手への広報活動、つくり手同士の交流、新入社員の産地や工場見学・体験といった活動にも積極的に取り組んで欲しいというのが、私からの要望です。 誇りを持ってつくられた商品は何より強いのだと思います。社会・環境活動を通して、伊藤園にはそんな物づくり、人づくりを、これからもより一層期待しています。

 「説明と資料だけで、意見を書いていただくこともできます。でも、私たちはももせさんに、実際にちゃんと見ていただきたいのです」。 伊藤園さんから渡された書類には、熊本・宮崎・鹿児島・静岡を回るスケジュールがびっしりとありました。これは大変な事になった、と最初は思ったのです。 ところが、お茶畑や工場を回るうち、その言葉の意味が徐々にわかるようになってきました。お茶農家の方、茶問屋さん、工場、そして伊藤園の仕入部や品質管理部の方々。「お~いお茶」ができるまでにこんな多くの工程と人が関わっていることへの驚き。そこに共通して感じたのは、お茶への愛情と誇りでした。中でも心に残ったのは、お茶農家さんのこんな言葉です。「テレビで伊藤園のCMを見るでしょう。すると何ともいえない誇らしい気持ちになるんだ。このお茶の葉はうちがつくったんだ。この商品にうちは関わっているんだって、みんなに言って歩きたくなるんだよ」。 トレーサビリティの徹底のため、お茶農家は慣れない書類の提出を義務づけられ、最初は「そこまでやるの?」と戸惑うことも多かったといいます。でも、最後に誇らしい気持ちになれるのは、そこに「よりよく安全なお茶をつくる」という、伊藤園とつくり手双方の信念があった

管理本部 副本部長 環境部担当 水野俊作          

生活コラムニスト

ももせ いづみ 氏

 伊藤園は、社会から信頼していただける企業であり続けるために、事業を通じてさまざまな活動を行っています。今回、ももせ様からご指摘いただいた、社内外への発信と

浸透については、より積極的に行うことの大切さを再認識しているところです。社員の意識向上や、つくり手の方々とのより深い信頼関係の構築という点で、これまでさまざまな活動を展開してきましたが、それをより広げていくことが重要です。さらに、

「社会の役に立ちたい」という社員の自発的な意思や意識を拾い上げ、活動に反映していくことも大切だと考えています。 また、国内のみならず、海外への日本の食文化の発信・浸透も伊藤園の重要な使命であると考え、積極的に活動を展開していきます。 環境や地域・社会に貢献する活動が、真に社会の期待に応えるものとなるためには、揺るぎない目標を持ち、地道に継続的に行うことが重要です。今後もそれを念頭に、すべてのお客様からの信頼に応えるものとなるよう取り組みを進めていきます。

第三者意見を受けて

第三者意見

4月

5月

静岡県の荒茶工場、静岡相良工場を視察

熊本県、宮崎県、鹿児島県で、茶園や飲料製造工場を視察

第三者意見書執筆

第三者意見を執筆いただくまで

4月

5月

8月

一人ひとりの社員が伊藤園の代表として誠実に行動し、お客様や社会との間に小さな信頼を積み上げていくことが、伊藤園に対する社会からの大きな信頼を築き上げることにつながります。ここでは、社員が「社会から信頼され続ける企業であるために、実践していること。」の一部を紹介します。

社会から信頼され続ける企業であるために、実践していること。

Page 36: SUSTAINABILITY REPORT 2010...5 ITO EN S-book 2010 ITO EN S-book 2010 6 「お~いお茶」はいくつもの厳しい品質検査を経てつくられています。ほかにも野菜飲料など

株式会社         http://www.itoen.co.jp

環境部 〒151-8550 東京都渋谷区本町3丁目47番10号 TEL 03-5371-7213発行月 ◎2010年9月  次回発行予定 ◎2011年9月

●この報告書は、表紙に「お~いお茶」の茶殻をリサイクルした茶配合紙、本文には、使用することで森を元気にすることに役立つ 「森の町内会 間伐に寄与する紙」を使用し、VOC(揮発性有機化合物)成分ゼロの100%植物油インキ、有害廃液を出さない水なし印刷方式で制作しています。

SUSTAINABILITY REPORT 2010

社会・環境報告書 2010

会社概要・編集方針1-2

トップメッセージ3-4

特集「お~いお茶」ができるまでの厳しい品質管理

伊藤園製品の原料調達

茶殻リサイクルシステム

伊藤園グループの取り組み紹介

5-14

マネジメント報告15-16

社会性報告17-22

環境報告23-32

社会から信頼され続ける企業であるために、実践していること。

第三者意見34

33