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日時:2013年 7月 3日(水)16:00 ~17:00 場所: バイオリソースセンター1F 森脇和郎ホール 次世代シーケンサーを用いた疾患ゲノム研究 国立遺伝学研究所人類遺伝研究部門 BRC SEMINAR The 114th RIKEN 井ノ上 逸朗 先生 「病気の原因を診断し、病態を理解し、治療へ結びつける」 ことを最終的なゴールと してゲノム医科学研究を推進しています。対象とする疾患はいわゆるありふれた疾患 から希少難治性疾患までさまざまです。ありふれた疾患としては脳動脈瘤、男性不妊 症、子宮内膜症、後縦靱帯骨化症などです。遺伝性疾患としては、1家系しかなくこれ までの手法では解析困難であった疾患を中心に解析しています。そのため次世代シ ーケンサーを用い、膨大な塩基配列情報の中から原因遺伝子変異を探し出します。 遺伝要因はまさしく病気の原因であるので、このような疾患の遺伝要因を明らかに することにより、病気の原因、病態を明らかにできます。そして、個々人のゲノム情報の 違いを調べることにより、 病気に罹りやすいかどうかを診断し、予防、 病気への進展 の予測、薬剤の選択、投与量の決定、その人にあった栄養指導などを行う、テーラー メイド医療が実現できると期待されます。 突然変異のために病気になることもありま すが、進化的な意義があったうえで病気になっているケースもあります。病気の原因、 メカニズム追求のみでなく、その進化的意義についても研究しています。 連絡先: 新規変異マウス研究開発チーム 権藤 洋一(029-836-9232) 開始時刻が変更になりました

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  • 日時:2013年 7月 3日(水)16:00 ~17:00場所:バイオリソースセンター1F 森脇和郎ホール

    次世代シーケンサーを用いた疾患ゲノム研究国立遺伝学研究所人類遺伝研究部門

    BRC SEMINARThe 114th RIKEN

    井ノ上 逸朗 先生

    「病気の原因を診断し、病態を理解し、治療へ結びつける」 ことを最終的なゴールとしてゲノム医科学研究を推進しています。対象とする疾患はいわゆるありふれた疾患から希少難治性疾患までさまざまです。ありふれた疾患としては脳動脈瘤、男性不妊症、子宮内膜症、後縦靱帯骨化症などです。遺伝性疾患としては、1家系しかなくこれまでの手法では解析困難であった疾患を中心に解析しています。そのため次世代シーケンサーを用い、膨大な塩基配列情報の中から原因遺伝子変異を探し出します。遺伝要因はまさしく病気の原因であるので、このような疾患の遺伝要因を明らかにすることにより、病気の原因、病態を明らかにできます。そして、個々人のゲノム情報の違いを調べることにより、 病気に罹りやすいかどうかを診断し、予防、 病気への進展の予測、薬剤の選択、投与量の決定、その人にあった栄養指導などを行う、テーラーメイド医療が実現できると期待されます。 突然変異のために病気になることもありますが、進化的な意義があったうえで病気になっているケースもあります。病気の原因、メカニズム追求のみでなく、その進化的意義についても研究しています。

    連絡先:新規変異マウス研究開発チーム権藤 洋一(029-836-9232)

    開始時刻が変更になりました