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Title ストループ・テストの標準化(琉大版)の試み Author(s) 富永, 大介 Citation 琉球大学教育学部紀要(72): 27-32 Issue Date 2008-03 URL http://hdl.handle.net/20.500.12000/7249 Rights

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Title ストループ・テストの標準化(琉大版)の試み

Author(s) 富永, 大介

Citation 琉球大学教育学部紀要(72): 27-32

Issue Date 2008-03

URL http://hdl.handle.net/20.500.12000/7249

Rights

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ストループ・テストの標準化(琉大版)の試み

富永大介')

TheStandardizationoftheRyudaiisStroopTest(RST)

DaisukeToMINAGA

脳障害者の認知機能評価が病院臨床心理学領域

で重要なテーマの一つになりつつある。脳の働き

と心理的機能との関連性について研究する領域は、

心理学の中でも、特に、神経心理学といわれる学

問である。その中で何らかの脳の損傷を被ったク

ライアントの心理的機能、言い換えると認知機能

を心理学的検査によって、心理学的観点から説明

しようとする実践的な研究は、臨床神経心理学と

いわれる学問領域である。

日本では、この領域は医学的領域と重畳してお

り、医師の仕事のように捉えられる傾向にある。

一方、米国の心理学では、まったく逆の傾向がみ

られる。アメリカ心理学会の40分野は臨床神経心

理学の分野である。このホームページの紹介を読

むと、アメリカ心理学会の52分野の中で、臨床神

経心理学の領域に所属する会員数が一番多く、更

に、毎年、この分野の会員の増加がめざましいと

いうことである。脳損傷者らの認知機能評価は臨

床神経心理学者の重要な仕事になっていることが

わかる。又、この臨床神経心理学は、大きくは臨

床心理学の中に包含される領域でもある。

ところで、日本の臨床心理学は臨床神経心理学

を包含するような教育システムを取っていない。

脳と心理機能の関連性を捉えるような教育カリキュ

ラムは殆ど存在しないのが実情である。しかし、

今後の心理学の発展を考えるとき、この領域の教

育を無視することができない。特に、査定技法は

臨床心理学の3つの教育柱であり、臨床心理査定

技法、臨床心理面接技法と、臨床心理学地域援助

の一つをなす。その臨床心理査定学で扱う心理検

査は、基本的にはロールシャッハなどの投影法と

知能検査や'性格検査などの心理測定学(psycho-

metrics)である。

病院臨床ではクライアントの実施した心理検査

の評価・解釈の視点に、脳と心理機能との関係か

らの考察は殆どみられない。

代表的な知能検査であるWAISやWISCの日

本版が最近改訂された。従来の言語性IQと動作

性IQの2大分類以外に、言語理解、知覚統合、

作動記憶と処理速度の項目毎の評価点の算出欄が

設けられている。この設定の背景には、クライア

ントの障害のアセスメントに、現在の脳科学の研

究成果と従来の心理検査との関連性の新しい方向

`性が伺える。

心理測定学的評価で考慮すべき点は、次の2点

であると考えられる。その1つは、上述したよう

に昨今の神経科学の進歩からの成果(evidence)

を心理検査の検査結果の評価と解釈に導入するこ

とが要求されてきている点である。健常者や脳損

傷者の心理的活動時の脳内活動を瞬時に観察する

ことが可能な時代になってきた。例えば、知能検

査などの何らの心理的課題を負荷したとき、非侵

襲的な近赤外分光法で、脳内の血液量を一目瞭然

に知ることができ、その課題に対応した脳の部位

を同定することができる。

このような背景を鑑み、病院臨床で用いる心理

検査による脳内過程の分析を、同様な方法によっ

て行なうことか必要であると考えられる。

1)学部:教育カウンセリングコース、大学院:臨床心理学専攻所属教授

注)この研究は、平成18.19年度科学研究費補助金(課題番号18530537)の助成を受けて行なわれた。

-27-

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琉球大学教育学部紀要第72集

lModifiedMini-MentalTest(3MS)全体

的認知様相

2DigitSymbolTest(DST)認知,情報処理

速度

3TrailMakingTest(TMT)&Stroop

tesMST)前頭葉機能

4DigitSpanTest(DS)記憶容量とワーキ

ングメモリーの成分

5BlockConstructionTest(積木構成)

構成障害

6CubeDrawingTest(立方体模倣)構成

障害

7展望記憶の簡易検査項目

その例として、前頭葉機能を評価する心理検査

である、TrailMakingTest(TMT)時のfMRl

用いた研究(Konstantmeetal、2005)や、

StroopTest(ST)時の脳内処理過程をfMRI

で検討した研究(ZyssetetaL2007)などが見

られるようなってきた。検査時の処理過程で、脳

のどの部位が関与するのかが少しずつ分かるよう

になってきている。病院臨床領域で心理検査の更

なる重要性を示すためには、行動的指標と同時に、

このような生理的指標を駆使した検査方法が望ま

れる。

心理査定で考慮すべき第2の点は、心理検査の

評価・解釈に、認知心理学のモデルの導入にある。

WAISやWISCなどの多くの心理検査は、認知

心理学の理論構成から演鐸的に作成されたもので

はない。検査内容は現象学的な観点から揃えられ

た項目から構成されている。しかし、このような

検査内容であっても、認知的枠組みで解釈するこ

とによって、クライアントの知能という認知の障

害を説明することができるし、そのことによって、

その障害の因果的関係を構成概念を用いて説明す

ることが可能になる。又、上述したTMTやST

においても同様なことがいえる。特に、STは、

Stroopが1935年発表して以来今日まで、心理学

のあらゆる領域でこの現象について研究がなされ

てきおい特に、stroop現象の認知心理学的ア

プローチは、脳損傷者の認知機能評価に重要な示

唆を与えている。

このように、注意や記憶過程などの心的活動を

認知心理学の枠組みで解釈することによって、脳

損傷者の認知機能障害の解明に重要な示唆を与え

てくれる。

筆者は現在、R大学附属病院に入院・通院して

いる多種多様な脳損傷患者群の認知機能障害の査

定を行ない、心理検査の臨床上の有用J性を検討し

ている。ここで関わる脳損傷者は、精神科、脳神

経外科、神経内科、放射線科などの各臨床医から

紹介されたクライアントである。これらの患者

群に共通の心理検査を実施するために、簡易認

知機能検査バッテリーを開発した(琉大式簡易

認知機能検査バッテリー:RyudarsBrief

NeuropsychologicalTestBatteryRBNB)。以

下にRBNBの項目を挙げる。

3MSは、医療分野では既知のMMSEの項目を

Tuung&Chui(1987)が修正したものを日本

語に訳して利用しているものである。MMSEは

HDS-Rと同じく、本邦では高齢者や認知症の評

価に用いられる簡易認知機能検査である。また、

DST、DS、や積木構成は、WAISの下位項目か

ら選択されたものてある。RBNBの検査項目の

選定にあたっては、日本国内ばかりでなく、世界

的に有名な検査であり、かつ、標準化ができてい

るものか、標準化をすることのメリットのある検

査項目を抽出した。同一の検査を多くのクライア

ントに実施することによって、多種多様な患者の

プロフィールを描くことが可能になる。ロールシヤッ

ハ検査を多数の異質の被験者群に実施することで、

多様なプロフィールを描くことが可能になり、そ

のことによって、それぞれのクライアントの精神

症状の説明が明確になるのと同様な発想で、

RBNBを作成した。

このRBNBの中で、前頭葉`性の実行機能系の

成分を測るTMTに関しては既に標準化を行なっ

た(富永、2005)。本研究の目的は、前頭葉機能の成

分を評価する目的で設定した、STの標準化を行

なうことにある。STの標準化データによる同年

齢群の健常者との比較によって、患者の成績の相

対的評価ができ、更に、他の検査項目との比較検

討も可能になる。たとえば、前頭葉性の実行機能の

成分を捉える検査であるTMTとの比較を通して、

患者の前頭葉機能障害の相違をより詳細に分析す

ることができると考えられる。そのためには、年

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富永大介:ストループ・テストの標準化(琉大版)の試み

齢群毎の両検査の標準化データは必須となる。 『今度は少し難しいですよ。いいですか。(最初

の文字を指さして)この文字はどんな色(インク)

で書かれていますか。』-列目を言わせる。『はい、

このように、今度は文字を読むのではなく、イン

クの色を言ってください。これも今までと同じよ

うに時間を計りますのでできるだけ速く言ってく

ださい。もし途中で間違ったことに気付いたら、

直して(訂正して)、続けてください。いいです

か。いきます。はいどうぞ。」

標準化の手続きは、WAIS-Rと同様な年齢区

分を行い、各年齢群ごとに被験者の素点を平均100、

標準偏差10の正規分布により、Z得点に換算した。

評価点は、表2に示すWAIS-RのIQ得点と同様

な区分をとり、1標準偏差を3区分で表現し、1

から19までの評価点の分布を得た。参考までに、

図1に正規分布曲線とその区分よる得点表示法、

表2にWAIS-Rの評価点算出を示した(品川他、

1990)。

StroopTestの標準化

被験者の内訳

30歳代から70歳代までの健常成人に実施した。

被験者の内訳は表1の通りである。今回のSTの

標準化の対照群は、この検査と同時に実施した

TMTの標準化のためにも協力した健常者成人で

ある。先のTMTの標準化では更に多くの健常者

の協力を得た。

表1正常健常者の各年齢群の内訳

年齢群’25-3435-4445-55556465-7070-751144362432S21

検査道具

琉大式STは9cmx9cluの用紙に赤、青、黄、

青の4組の文字と色を用いた(48個)、文字図版

色図版、Stroop図版からなる。

教示

・文字図版(Reading条件)

ここにいくつか文字が書かれて

います。少し読んでみてください。

-列目を読ませる。文字が読める

かどうか確認。『いいですね、では

これから本番です。始めから順番

に最後の文字まで読んでいってく

ださい。時間を計りますので、で

きるだけ速く正確に読むようにが

んばってください。はいどうぞ。』

1%0,

索点

パーセンタイル

柵点181位11点’

(人数の割合%)5段階肝定

に一挫甑

-3□-2ぴ-1汀及十1口+2ぴ+3.

5102,.04050印70凶9095”

変換定数

ab

OI

5010

10015

鰯ZzZ笏iiZ勿搦霧1241霧:Z飼珍Z2lrr□EZZZ溺溺鰯詞U”ZZ溺引

12345

-3-2-10123

…ば。20304050607080

557085100115130145

図1正規分布曲線と得点表示法

表2WAIS-Rの評価点算出法(品川他1990)・色図版(naming条件)

『次にこれをやってもらいます。

ここにはいくつかのインク色で描

かれた文字があります。」『今度は、

それぞれインクの色の名前をでき

るだけ速く、最後まで言ってくだ

さい。時間を計りますのでがんばっ

てください。はいどうぞ。』-列目

を言わせる。緑と青の区別が付か

ない人は除外する。

蝋…:鯛蝋臘…騨鮴藍

J均平Ⅸ脇汎1必噸2恥泌3

145以上

l40

135

130

125

l20

115

110

105

下以0505050505

0998877665

1 098【I65432

41

0756952100

5321

9876-口4321

11-111111

+3

+2%

.}2%

+2

+1%

+'兆

十1

十%

十%

96

999851453

999999876

ストループ図版(Stroop条件)

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琉球大学教育学部紀要第72集

たとえば、読み条件(kana)の70歳代の評・価点1

0の範囲に入る遂行時間は、32から37秒の範囲で

ある。高年齢群では1評価点にはいる遂行時間の

バラツキが大きいが、年齢が低下するに従って、

その範囲が狭くなっていくのがわかる。70歳代で

はバラツキが大きくなり、個人差が大きいことを

意味する。

結果

図2に、各ST条件(kana、color、Stroop)に

よる遂行測度を各年齢群毎にプロットしたもので

ある。統計的検定は行なっていないが、どの年齢

群においても、ストループ(Stroop)条件、色名

条件(color)、読み(kana)条イI甚の111面に遂行時間

の延長が見られる。特に、ストループ条件では、

60歳から70歳代の間に大きな差を生じさせている

が、他の条件ではその差は小さいといえる。この

ことは、自動化された習慣化した文字を読むとい

う活動を抑制して、色名をいう課題の持つ機能が

大きく低下していることがいえる。この効果が60

歳代と70歳,代の間に顕著にみられることになる。

60

50

釦04反応時間

弧00

<秒)Ⅱ的創刊凹凹Ⅲ刺別Ⅱ0

反応時間

901t40代釦1t帥R

年齢(歳)

図3各年齢群のStroopeffeotと干渉効果の比較

脚代

StroopTestの標準化の全体的な考察

筆者が病院臨床で用いるRBNBの中のSTと

TMTは、前頭連合野の機能成分である認知的抑

flill機能や注意や構えの転換もしくは切替などの評

価の指標である。この評価について、一般的表現

で表わすとすれば、思考の柔軟性や干渉の程度を

評価することになる。本論文では各年齢群の標準

化表の作成についての報告が主たるF1的であった。

STによる認知機能障害の評価には、このような

量的評価と、検査時の観察による誤謬分析や、遂

行過程分析による質的データの分析も、標準化と

同様に重要な病理に関わる評価になる。STの

誤謬では、モニタリング誤謬と普通の誤謬がある。

モニタリング誤謬とは、Stroop条件で色の名前

をいわなければならないところを間違えて、文字

を読んでしまうが、途中で気づき訂正したものを

さす。普通誤謬とは最後まで気づかずに間違った

ものをさす。図4に示した誤謬分析では興味ある

結果を示した。すなわち、モニタリングの誤謬は、

30歳代から見られ、60歳まで徐々にではあるが誤

謬が増加傾向を示すが、70歳代になると急激に増

加することが分かる。また、気づかずに誤謬にな

卜。-.-.-・学。-.-.-・伊・ ̄

30代401《50{!側Ⅱ70N

年齢(識)

図2各年齢群のkana、oolorpStroop課題の加齢による反応時間の変化

さらに、図3にストループ条件から読み条件の

遂行時間を引いた値(Stroop-kana)と、ストルー

プ条件から、仮名読みと色命名にかかった時間の

差を引いた値Stroop-[(kana÷color)/2]をプロッ

トした。前者はストループ効果とⅡ平ばれている。

後者の値を本論文では、ストループ効果と区別す

る意味で干渉効果と呼ぶことにする。ストループ

効果は、前述したように日常的に学習した自動的

な文字の読みに対して、色名をいうということで、

習慣化した行動の抑制機能を反映した指標である。

次ぎに、表2は、読み条件、色名条件と、スト

ループ条件の各年齢群ごとの値を、WAISの下

,位項目の評螂価点と同じ方法で、正常範囲を10とし

て表わした。この換算表を用いて、各年齢群の評

価値を年齢を超えて比較することが可能である。

-30-

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富永大介:ストループ・テストの標準化(琉大版)の試み

表2strooptestの各条件と各指標の評価点

Stroop文字

評価点’’25-34135-44145-54155-6465-6970-74139-29-33-38-47-78-

237-382831-3236-3745-4673-77

335-3627303543-4468-72

433-342628鏡2933章3441-4263-67

530-32252731-3239-4058-62

628-2923-2425-2629-3037-3853-57

726-27222427-2835-3648-52

824-2521232632-3443-47

922-232021-2224-2530-3138-42

1019-21192022-2328-2932-37

1117-181818-1920-2126-2727-31

1215-1616-171718-1924-2522-26

1313-141515-{61722-2317-21

1411-12141415-1620-2112-16

158-101312-1313-1417-197-11

166-7121111-1215-162-6

174-511101013-14

182-3108-98-911-12

19[-91-71‐71冑10

Stroop色

評価点’’25-34135-44145-54155-64165-69170-74135-43-46-56-7087-

23441-4244-4553-556,6982-86

332-3339-4042-4351-5263-6577-81

43137-3840-4148-5059-6271-76

5303638-3945-4755-5866-70

62934-3536-3743-4452-5461-65

727-2832-3334-3540-4248-5156-60

82630-3132-3338-3945-4751-55

9252930-3135-3741-4446-50

1023-2427-2828-2933-3437-4041-45

112225-2626-2730-3234-3636-40

122123-2424-2527-2930-3330-35

132021-2222-2325-2627-2925-29

1418-192020-2122-2428-2620-24

151718-1918-1920-2119-2215-19

161616-1716-1717-1916-1810-14

1714-1514-1514-1514-1612-155-9

18131312-1312-139-111-4

191戸121-121-111-111-8

Stroop干渉効果Stroop-[(文字+色)/2]

評価点’’25-34135-4445-54155-64165-69170-74

1137-’41-41-64-’62-’114-21135-36139-4039-4060-63158-611105-113

StroopStroop

l評価点’’25-341135-44145-54155-641165-69170-74

11159-170-’71-l101-lll3-ll77-’21156-58167-69168-70195-10011107-1111165-176

354-5564-6665菌6790爵94101歸106154-164

452-5361-636卜6485点8995-100142-153

550-5157-6058-6079-8489-94131-141

647-4954-5655-5774-7883-88119-130

745-4651-5352-5469-7377-82108-118

8143-4448-5049-5163-6871-7696-107941-4244-4746-4858-6265-7085-95

1038-4041-4343=4553-5760-6473-84

1136-3738-4040-4247-52545961-72

1234-3535-3737-3942-4648-5350-60

1332-3331-3434-3637菌4142-4738-49

1429-3128-3031-3331-3636-4127-37

1527-2825-2728-3026-3030-3515-26

1625-2622-2425-2721‐2524-294-14

1723-2418-2122-2415-2018-231-3

1820-2215-17192110-1412-17

3133-3436-3837-3856-5954-5796-104

430-3234-35343651-5551-5388-95

528-2931-3332-3347藁5047-5079-87

626-2728-3029-3143-4643-4670-78

723-2526-2727-2838-4239-4262-69

821-2223-2524-2634-3735-3853-61

919-2021-2222-2330-3331-3444-52

1017-1818-2019-21,25-2927-3036-43

11114-1616-1717-1821-2423-2627-351212-'313-1514-1617-2019-2218-26

1310-1111-1212-1312-1615-1810-17

1417-98-1010-118-1111-141-9

1515-66.77-94-77-10

16,3-43-55-61-33-6

171-21‐22-41-2

18

19111-1911-1411-1811-911-11 19

Stroop干渉効果Stroop-文字

評価点’25-34135-44145-5455-64165-69170-74

1,42-48-48-76-76-126-

240-4145-4746-4771-7571-75116-125

337-3943-4443-4566-7066-70107-115

43牛3640-4240-4261-6561-6597-106

532-3337-3937-3956-6056-6088-96

6129-3134-3635-3651-5551-5578-87726-2831-3332-3446-5046-5068-77

824-2528-3029-3140-4541-4559-67

9,21-2325-2726-2835-3936-4049-58

1018-2022-2423-2530-3431-3539章48

1115痔17202121-2225-2926-3030再38

1213-1417-1918-2020-2421-2520-29

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琉球大学教育学部紀要第72集

453頭25

数3

ロモニタリング・エラー

■エラー

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30fejlo代60代G0代

年齢(歳)

図4Stroop条件での各年齢群のモニタリング・エラー分析

70代

るものは、70歳まで徐々に増加の一途を辿る結果

になった。

今日、臨床の場でしばしば用いられる心理検査

を、新らたに実施方法や採点方法を工夫すること

によって、患者の認知障害の更なる分析が可能に

なるにちがいない。今回の分析にはないが、ST

の採点方法を補完する目的で、6行の文字列を前

半3行と後半3行を測定し、前半部の成績と後半

部の成績を比較することで、認知機能障害の新た

な側面の分析が示唆される。すなわち、後半。前

半の分析を通して、前半大きく関わる心理的機能

と後半にみられる機能の差異を比較検討すること

ができる。今後は、今回のデータをもとに、脳損

傷者に実施した結果を正常健常者のそれとを比較

検討することが可能になった。

vonCramonD、2007Stroopinterference,

hemodynamlcresponseandaging:An

event-relatedMRIstudyNeurobiologyof

Aglng937-946

参考文献

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