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皆様の合格を心より お祈り申し上げます 皆様の合格を心より お祈り申し上げます 資格の大原 税理士講座 職員一同 資格の大原 税理士講座 職員一同 検索 大原・税理士・WIN https://www.o-hara.ac.jp/best/zeirishi/win/ 1 特集 ズバリ!今年のヤマはこれ!! ズバリ!今年のヤマはこれ!! ~本試験出題予想~ 2 特集 本試験まで残り2ヶ月!これからの学習法! 本試験まで残り2ヶ月!これからの学習法! ~諦めずに、粘り強く、最後まで継続しよう~ Certified Public Tax Accountant information magazine 大原税理士受験生のための情報誌 大原税理士受験生のための情報誌 WIN WIN 2021 受験対策 Vol. 6

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皆様の合格を心よりお祈り申し上げます皆様の合格を心よりお祈り申し上げます

資格の大原 税理士講座 職員一同資格の大原 税理士講座 職員一同

  検索大原・税理士・WIN� https://www.o-hara.ac.jp/best/zeirishi/win/

1特集 ズバリ!今年のヤマはこれ!!ズバリ!今年のヤマはこれ!!

~本試験出題予想~

2特集 本試験まで残り2ヶ月!これからの学習法!本試験まで残り2ヶ月!これからの学習法!

~諦めずに、粘り強く、最後まで継続しよう~

Certified Public Tax Accountantinformation magazine

大原税理士受験生のための情報誌大原税理士受験生のための情報誌

WINWIN 2021受験対策 Vol.6

財務諸表論

⑴出題が予想される項目は?(理論・計算別)

●理論

企業会計原則を中心とした従来からの基本的な

考え方(実現、発生、対応、配分等)から毎年出

題がございます。また、会計全般に関わる論点と

して、概念フレームワークによる「財務報告の目的」

に沿った考え方、会計観(収益費用中心観・資産

負債中心観)より導かれる利益概念(純利益・包

括利益)や資産・負債の評価(原価・公正価値)

についての考え方は個別論点にも結び付く非常に

重要なポイントとなります。

なお、個別論点として注目すべきものは以下の

ものとなります。

①収益認識(実現から投資のリスクからの解放、

新基準からの内容)②金融商品(発生・消滅の

認識、有価証券やデリバティブ、ヘッジ会計等)

③事業用資産(棚卸資産、固定資産等)の評価、

収益性の低下、のれんに関する考え方④リース

会計⑤企業結合会計・事業分離会計

その他、出題サイクルや試験委員等を考慮する

と資産除去債務や退職給付等の負債会計、キャッ

シュ・フロー計算書なども出題可能性が十分にあ

ると言えます。

●計算

本試験では総合問題が問われますが、各個別論

点は過去の本試験で出題された内容を踏襲したも

のが多くを占めます。注記事項等も含め、基本的

な内容でミスなく解答できるかが重要です。また、

差のつきやすい貸倒引当金や固定資産、棚卸資産、

退職給付、税効果会計の集計等で得点できればと

ても有利となります。

⑵どんな対応が必要?

●理論

合格するために必須となるのは、問題文を読み

取るための理解と文章作成力です。何を解答すべ

きかをその場で考え、判断できるかが近年の本試

験では試されています。これを直前答練で練習し

ていくことが非常に大切になります。近年、非常

に出題の多い形式となる理解を問うための記号選

択問題に対応する力は重要です。また、文章を作

成する際にもベースとなる正確な暗記(インプット)

は欠かせません。

●計算

各種答練や総合問題解答時に、ミスしたところ

の原因を把握し、対策を考えてその後の問題解答

時に実践することが重要です。この積み重ねが点

数の安定につながります。なお、見慣れない資料

であっても問題文をよく読めば解答が導ける場合

が多いため、読み飛ばさないようにしましょう。

また、問題解答後に効率的な順序で解答できてい

たか、時間配分は適切であったかなども振り返る

ようにしましょう。

⑶本試験までに優先的に学習するポイントは?

●理論

毎年広範囲に出題される傾向がありますので、

もちろんヤマは重点的に対策する必要がありますが、

それ以外の項目についても網羅的に対策をするよ

うにしましょう。また、答練の問題と解答を横に

並べ、問いとその解答を結びつけ、対応可能な状

態を作ることがポイントです。

●計算

まずは基本項目を固め、ボリュームのある問題

に対する対応力をアップするために実力判定公開

模試の解き直しや見直しを実施しましょう。並行

して表示面(表示区分や注記事項)で忘れている

部分が無いか確認しておくようにしましょう。過

去試験問題は上述したように、繰り返し出題され

ることが多いため、解答後に複数回目を通す機会

を作るようにしましょう。

簿 記 論

⑴出題が予想される項目は?

近年の本試験は第一、二問では個

別問題、第三問では総合問題の形式

で出題がされています。第一、二問

では、商品売買の記帳方法、特殊商

品売買、純資産会計、リース会計、

組織再編会計、連結会計(持分法を

含む)、建設業会計、帳簿組織といっ

た項目の出題が予想されます。

第三問で出題が予想される項目は、

現金預金、債権債務、固定資産、有

価証券、引当金、税効果会計といっ

た、近年の本試験に出題されている

ものになります。

⑵どんな対応が必要?

第一、二問は簿記の基本である帳

簿記入や最新の会計基準など、幅広

く出題がされております。テキスト

や問題集、直前答練で掲載または出

題されている項目は仕訳、金額算定

を過不足なく習得する必要がありま

す。なお、近年の本試験では1つの

項目について会計処理の異同、立場

の違い、連年の会計処理などが出題

されているため、これらを意識して

模擬試験等の対策を行う必要がござ

います。

第三問の出題項目や出題傾向は安

定しているため、毎年のように出題

がされている項目は、解答アプロー

チが瞬時にイメージできるように完

成度を高める必要があります。なお、

問題資料について読取が困難なもの

が毎年のように出題されているのも

事実です。このような項目は、なぜ

手を付けなくても良い項目なのかを

明確にするために、解答後に基本的

な解答アプローチと照らし合わせ、

解答の過程で必要となる数値情報等

について、読み取ることができない

要因などを把握する必要があります。

⑶本試験までに優先的に学習するポイントは?

全体をとおして言えることは、各

項目について精度の高いインプット

が必要であるということです。苦手

な項目がある場合には、ポイントを

整理しインプットの精度を高めましょ

う。し

かし、インプットの精度を上げ

るだけでは合格答案は作成できませ

ん。簿記論の本試験は、毎年のよう

に部分的に解答が困難なものが出題

されており、どのように合格答案を

作り上げるかというアウトプットト

レーニングが非常に重要です。その

アウトプットトレーニングでは、合

格するために正答すべき箇所はどこ

であるかを判断する力を養う必要が

あります。過去試験問題集及び直前

答練の白星・黒星や正答率表などを

参考にしながら、各解答要求箇所が

どのような局面で正答率が下がるの

かを把握しておきましょう。

また、得点する能力を鍛えるだけ

ではなく、失点しない能力を鍛える

ことも重要です。自分がどのような

ミスをするのかを把握して、ミスの

蓄積を行い、同じミスを繰り返さな

いように対策をしていきましょう。

〜本試験出題予想〜

ズバリ!今年のヤマはこれ!!

1特集

2

所得税法

法人税法

⑴出題が予想される項目は?(理論・計算別)

●理論

所得税法では、『各種所得の金額の計算』

『確定申告』『源泉徴収』といった本質的

なものが中心ですが、特に近年では『帳

簿書類』『届出・申請書類』といった手続

規定、前回においては『通達・判例』が

出題されるなど幅広く出題される傾向と

なっています。

第71回本試験では、居住用財産の取得

等・譲渡、株式等の配当及び譲渡による

課税関係、所得控除、資産について生じ

た損失、確定申告について出題の可能性

が高いと思われます。

出題形式は、直接的に規定内容を問う

問題を中心とし、適用するに当たっての

届出又は申請といった手続も併せて解答

要求とされることが予想されます。

●計算

計算問題では、所得税法特有の論点か

ら実務的な論点まで、また、テキストレ

ベルの基本的な項目から難解な項目まで

幅広く出題される傾向にあります。また、

特別償却や特別税額控除といった、法人

税においても同様の取扱いが存在する規

定も頻繁に出題されています。

第71回本試験では、複数題の総合問題

からなる形式で、不動産・事業・譲渡所

得を中心とし、雑損控除・医療費控除・

寄附金控除・配偶者控除等の所得控除、

住宅借入金等特別税額控除等の出題の可

能性が高いと思われます。

⑵どんな対応が必要?

●理論

理論テキストどおりに高い精度で解答

することはもちろん、優先順位の高いも

のから解答する必要があります。また、

問題によっては「概要」等で解答を自分

の言葉で要約することや、事例に即した

解答(事例分析)を行うなどの対応力も

必要です。

●計算

計算は項目ごとの難易度の高低差が大

きいため、難解な項目をうまく回避し、

基本的な項目で多くの正解数を積み重ね

る必要があります。また、理論・計算を

合わせてボリューム過多となる問題も予

想されますので、時間配分や解答順序を

適切に判断しなければなりません。

⑶本試験までに優先的に学習するポイントは?

●理論

暗記の精度を高めることを前提として、

模擬試験の問題や応用理論テキスト内の

過去試験問題といった難易度の高いもの

に慣れておきましょう。また、解説にも

目を通し、出題の意図・解答の優先順位

を理解するよう努めてください。他にも、

解答ボリューム・所要時間が判断できる

ように、実際に書く練習も取り入れると

効果的です。

●計算

実力判定公開模擬試験や総まとめ問題

集を通じ、基本項目の習熟度を向上させ

ましょう。また、難しい項目に固執する

のではなく、基本項目のうち苦手箇所を

克服することに努め、基本項目を正確か

つスピーディーに解答できるような練習

が必要です。

⑴出題が予想される項目は?

理論問題は、基本的な1つの論点につい

て深く問われる傾向にあります。一方で、昨

年出題された複数規定列挙型の他、法人税法

第22条(所得金額)、税制改正後未出題の論点、

改正が予定されている論点についても視野に

入れておくべきです。具体的には、法人税法

第22条・帰属、資産関係、リース取引、合併

を中心とした組織再編税制、欠損金・含み損

を利用した租税回避防止規定、中間申告・確

定申告、過少資本・過大支払利子、譲渡制限

付株式等の出題可能性が高いと考えられます。

また、近年の傾向である用語の意義、法的な

理由・考え方、事例分析といった形式で問わ

れると予想されます。

計算問題は、近年グループ法人税制、組

織再編税制の出題がなされていることから、

租税公課、減価償却、交際費等、寄附金等、

貸倒引当金、役員給与などの頻出項目を中心

にオーソドックスな出題がなされることが予

想されます。また、本年度の改正項目である

賃上げ・投資促進税制、試験研究税制も問わ

れる可能性があると考えられます。

⑵どんな対応が必要?

理論については、まずは用語の意義、適

用要件(適用除外要件)を中心に暗記の精度

を上げておくことが必要です。また、適用要

件などを中心に計算項目との連動を意識して

学習を進めることも必要です。解答作成にあ

たっては、問題から想定される論点を幅広く

捉え、続いてその中で要求されているポイン

トを的確に捉える、といった意識を持つこと

が必要です。行き当たりばったりの解答作成

ではなく、ある程度分析のパターンを作り上

げていくようにしましょう。そのことにより、

結果として分析の精度とスピードが上がるこ

とになります。

計算問題について、昨年度は基本項目が

多く出題されました。その傾向が続く可能性

も有りますが、基本項目から難易度の高い項

目まで幅広く問われることを前提に心づもり

をしておくべきです。いずれにしても合否の

ポイントはいかに正解数を積み重ねるかです。

正解数を増やすためには確実に解答できる基

本項目をミスなく解答することが大切です。

何となく解けている状況はリスクが有ります

ので、頻出項目を中心に1つ1つの知識を

100%にすることを心がけましょう。

⑶本試験までに優先的に学習するポイントは?

理論は、理論テキストの暗記はもちろん

のこと、暗記に加えて各規定の適用要件を整

理・把握しましょう。適用要件の整理にあたっ

ては取引事例(直前対策テキスト№1や実力

判定公開模擬試験など)から適用の可否を判

断するポイントを確認すると良いでしょう。

また、分析型の問題については、その解答

フォーマットを固めること、複数規定列挙型

の論点については、各々列挙できる状態にし

ておくことが大切です。

計算は、実力判定公開模擬試験や総まと

め問題集を通じて基本項目の習熟度を上げま

しょう。過去に間違えた問題・項目を優先し

て解答するようにし、苦手項目を克服しましょ

う。その中でも、実力判定公開模擬試験の正

答率が高い項目を間違えた場合には、最優先

で復習を行いましょう。

特集 1

3

固定資産税

⑴出題が予想される項目は?(理論・計算別)

●理論

・宅地(農地)の課税

・申告

・課税客体

●計算

・土地全般(宅地、農地、宅地以外の宅地等)

・区分所有関係

・大規模の償却資産

⑵どんな対応が必要?

●理論

・負担調整措置の改正に伴い、理論問題でも計算規定の出題

可能性は高いと考えられます。土地の種類及び計算年度等

の違いにより、どのように計算方法が異なるかを整理して

おきましょう。また、改正内容の理解のみならず、問われ

ている土地の種類・状況を的確に判断できるよう改正レジュ

メや応用理論テキストに掲載されている過去の試験問題な

ども参考にしてください。

・「申告」は、頻出項目ですがここ数年出題されていません。

理論テキスト解説ページの罰則規定や納税管理人の申告に

ついても、問われた場合に全く手が出ないといったことが

無いよう、要点の確認はしておきたいところです。また、

課税団体や価格の評価・決定と併せて問われることも多い

ため、応用理論テキストを確認しておきましょう。

・「課税客体」については、規定の内容及び理論テキストの

解説ページを確認し、どのような資産が課税客体に含まれ

る(又は除かれる)か理解を深めておきましょう。

●計算

・改正の内容自体は難しくありませんが、慣れが必要ですの

で、改正講義以降の配付教材を活用し解答に慣れておきま

しょう。

・いずれの項目も、ケアレスミスの有無が明暗を分けること

が少なくありません。どの項目が出題されても(予想外の

出題項目であっても)落ち着いて対応できるよう、一通り

の項目について計算練習を怠らないようにしましょう。

⑶7月に優先的に学習するポイントは?

計算は過去試験問題集、総まとめ問題集、最終チェックテ

キスト、改正レジュメ、直前対策模試以降の模擬試験を練習

材料に、本試験レベルの問題で計算練習を積んで下さい。

理論は個別理論の反復暗記と並行して、応用理論テキスト

や模擬試験を練習材料に、応用問題に対する項目挙げ及び解

答構成を考える練習を行ってください。また、ときには実際

に時間を計って解答し、解答量に対する所要時間を体感して

おきましょう。

消費税法

⑴出題が予想される項目は?(理論・計算別)

●理論

①個別(複合)問題

・�

国内取引の判定、非課税、輸出物品販売場における

免�

・�

居住用賃貸建物に関する取扱い(非課税、高額特定

資産を取得した場合等の納税義務の免除の特例、仕

入税額控除、課税賃貸用に供した場合等の税額調整、

簡易課税制度)

・法人の確定申告書の提出期限の特例

②事例理論問題

・売上げ・仕入れの区分に関する事例問題

・�

近年出題が続いている申告・届出・申請等の手続き

に関する事例問題

・�

国・地方公共団体等に対する特例に関する事例問題

●計算

・�

出題頻度の高い製造業・不動産業や、軽減税率をテー

マとした飲食店業・飲食料品の販売業

・�

居住用賃貸建物に係る税額調整を含む原則計算と簡

易課税制度の二問形式

⑵どんな対応が必要?

近年は、理論問題は難易度がやや高く、計算問題は平

易なレベルでの出題が続いています。

理論対策は、理論暗記の定着を図ることはもちろんの

こと、理論テキストの解説を定期的に確認し理解度を向

上させましょう。そして、理論問題集を使って問題文か

ら解答すべきポイントを絞り込む視点で過去試験問題を

読解するトレーニングを行いましょう。

計算問題は、スピーディーに、かつ、精度高く解答す

ることが求められます。スピードアップ及びケアレスミ

スを最少限に抑えるために、基本的な問題を用いてトレー

ニングを行いましょう。特に、集計作業に時間を必要と

する複数税率の出題を想定しておきましょう。

⑶本試験までに優先的に学習するポイントは?

各模擬試験を必ず受験し、添削を受けましょう。特に

理論解答は添削を受け、自身の解答がどのように評価さ

れるかを確認しなければ上達しません。多少学習の遅れ

があっても、模擬試験のペースに合わせて学習すれば、

学習のペースや押さえどころも見えてきます。

また、改正講義で今年度の改正項目を習得しましょう。

最新の改正項目はその年の本試験で最も出題の可能性が

高いと言っても過言ではありません。この時期からの頑

張りで差がつきやすい項目となります。

相続税法

⑴出題が予想される項目は?(理論・計算別)

●理論

理論の傾向は、①近年の改正項目、②過去に出題されている応

用論点、③基本的な個別理論、の3点で安定していましたが、昨

年の出題では昭和32年本試験(第7回)以来の全て事例問題とい

う出題になりました。内容面を見た場合には、問1は近年の改正

項目の出題であり、難易度はそれほど高くない出題でした。ただ

し、問2が非常に難解な論点の出題となっており、読み取りが非

常に難しく、かつ、高度な知識等が必要でした。非常に難解な論

点は10年~15年に1度の頻度で出題されていますが、毎年の出題

は考えにくいため、今年の本試験も上記①から③を前提とした切

り口を想定して差支えないと思います。なお、昨年同様に全て事

例問題で出題されることも想定しておきましょう。

●計算

昨年の問題に準拠した出題が予想されます。ボリュームが比較的

多くなり、宅地を中心とした相続税の計算の基本問題となると思

われます。昨年は取引相場のない株式の出題が少なめでしたが、今

年は多く出題されるものと想定しておいた方が良いと思われます。

⑵どんな対応が必要?

事例問題を前提としても、理論はとにかく重要理論の暗記を繰

り返してください。事例問題であっても、根拠規定となる理論の

暗記精度が合否を分けるのが、近年の本試験です。特に、近年の

改正項目(納税義務者、配偶者居住権、遺留分侵害額の請求、教

育資金贈与、結婚・子育て資金贈与、個人の事業用資産の納税猶

予など)は、確実に暗記を進めて下さい。事例問題対策としては、

個々の理論の内容理解を進めるとともに、事例問題に対する概要

説明及び根拠規定の書き方を確認しておきましょう。応用理論は、

過去の頻出理論(納税義務者関係、配偶者などの対象者関係、課

税価格及び税額計算関係など)を中心に確認をしましょう。計算

は、既学習項目を前提とし、「宅地」「小規模宅地等の特例」「取

引相場のない株式」を悩まずにスムーズに解答できるようにしま

しょう。近年の改正項目のうち、計算に影響のある項目も確実に

おさえて下さい。相続税法の本試験は、ケアレスミスをせずに、

得点できる所を確実に得点することが重要です。

⑶本試験までに優先的に学習するポイントは?

改正が関連する理論は、優先的に確実に暗記を行いましょう。

また、本試験に持って行く理論は、一度は高い精度での暗記が必

要です。苦手理論や、あやふやな理論も確実にインプットを行い

ましょう。同時に、個々の理論の内容理解を進めて、事例問題対

策を並行して行えると良いです。計算は、改正項目の復習を確実

に行うとともに、カリキュラム内で定期的に総合問題や答練を通じて、

「ミスした部分」「正答したものの、解いていて悩んでしまった部

分」の復習を徹底しておきましょう。本試験まではすべてが弱点

を補強する機会と思って、一つ一つ確実に復習していきましょう。

4

住 民 税

酒 税 法

⑴出題が予想される項目は?(理論・計算別)

理論については、出題サイクル的に「納税の担

保」の出題可能性が比較的高いといえます。また、

近年は重要・頻出項目の「免税・税額控除」のジャ

ンルより、第64回では「輸出免税」が、第66回で

は「未納税移出(趣旨)」が、第67回では「酒税

額の控除等(事例形式)」が、第69回では「輸出

免税(趣旨)」が出題されていますが、あらため

て「未納税移出」「輸出免税」「酒税額の控除等」

の出題も想定できます。なお、第68回や第70回に

おいて一部出題はされていますが、重要・頻出項

目である「納税義務の成立」「申告・納付等」は、

いつ出題されても対応できるように対策しておく

必要があります。

計算については、試験傾向は比較的安定してい

ますので、過去の本試験と同様の出題が予想され

ます。

⑵どんな対応が必要?

理論については、近年は「趣旨」が問われる傾

向が非常に強く、「制度全般に係る趣旨」ととも

に「個別規定に係る趣旨」も確認を怠らないよう

にしましょう。また、近年では第67回、第68回、

第70回において事例形式の出題も頻出しています

ので注意が必要です。なお、過去の本試験問題の

類似問題も繰り返し出題されていますので注意が

必要です。

計算については、過去試験問題対策が先決とい

えるでしょう。また、本試験では高得点が望まれ、

年度によっては最終値を合わせることが必須とい

えることもありますので、ミスをしないことが非

常に重要です。

⑶本試験までに優先的に学習するポイントは?

理論については、あまり出題予想にこだわらず、

個別理論全般について暗記の完成度を高めておく

ことが必要です。また、「主語、要件、結論等」

を意識し根本的な理解を心がけるとともに、「制

度全般に係る趣旨」「個別規定に係る趣旨」につ

いて理解と暗記を心掛けましょう。また、事例形

式などの応用理論問題への対策も忘れずに行って

おきましょう。

計算については、各項目の内容把握、本試験を

意識した演習(過去試験問題や模擬試験)、ケア

レスミスの防止に努めましょう。

⑴出題が予想される項目は?(理論・計算別)

●理論

近年の改正や基本項目から問われる傾向

にあり、「個人住民税の申告義務」「個人の

均等割(納税義務者、非課税、税率、賦課

徴収等)」、「住宅借入金等特別税額控除、

寄附金税額控除」、計算項目的な出題です

が「個人の非課税」「所得控除(寡婦、ひ

とり親、雑損、医療費、基礎)」「調整控除、

外国税額控除、所得割の調整」があげられ

ます。

●計算

個人住民税が予想されます。各種所得で

は、利子所得(上場分離)、給与所得、退

職所得、公的年金等控除額の算定、一時所

得、非課税の所得が予想され、所得控除と

しては、配偶者控除、配偶者特別控除、ひ

とり親控除、雑損控除、医療費控除、生命

保険料控除、地震保険料控除、基礎控除が

予想されます。また、住民税の特別徴収に

係る計算として配当割(上場株式等に係る

譲渡損失の損益通算を絡めて)、株式等譲

渡所得割、分離課税に係る所得割、公的年

金が要注意です。税額控除は全般(調整控

除、配当控除、住宅借入金等特別税額控除、

寄附金税額控除、外国税額控除、所得割の

調整、配当割額及び株式等譲渡所得割額の

控除)的に要注意です。非課税判定も予想

されます。

⑵どんな対応が必要?

理論であれば暗記が必要です。計算は、

個別項目ごとの理解に重点を置き、基本項

目を中心に繰返し練習してください。具体

的には今までのテキスト、問題集などの復

習や計算練習をすることです。

⑶本試験までに優先的に学習するポイントは?

理論については、実力判定公開模擬試験

や直前対策模擬試験の出題理論範囲に従い

理論暗記を進めてください。計算では、模

擬試験の解き直しや過去試験問題集の総合

問題を解いて基本項目に漏れがないかの確

認をしてください。また、2時間の本試験

を想定した時間配分も体験してください。

事 業 税

⑴出題が予想される項目は?(理論・計算別)

理論は、個別的な論点として「付

加価値割・収入割の課税標準」「法

人事業税の確定申告納付制度」「分

割基準」の出題が想定されます。

事業税の試験には必須である「外

形標準課税」は個別理論の他、事例

形式の応用理論として「外形対象法

人の課税標準・税額算定」の出題が

想定されます。また「個人事業税の

税額算定」「個人事業税の申告」「外

形対象法人の徴収猶予」等の理論項

目も要注意です。

計算は、本年度も「外形標準課税」

の出題が想定されます。その他は「個

人事業税の税額算定」や「特定内国

法人」「鉄軌道事業」等も要注意です。

⑵どんな対応が必要?

平易な内容である一方で解答量の

多い出題が続いているため、限られ

た時間内で、解答の正確性とスピー

ドが求められています。普段から時

間を計った反復練習を行い、時間に

対する感覚を磨きましょう。

また、理論は、解答骨子をもれな

く述べられるかが重要となります。

1つの内容を深く解答しすぎずに、

万遍なく解答することが必要です。

計算は、転記ミスや電卓ミスなどな

く正確に計算できるかが合格のカギ

です。制限時間の中で、最大限の結

果を出すことが求められています。�

⑶7月に優先的に学習するポイントは?

理論・計算ともに「所得割」「付

加価値割」「資本割」「収入割」「個

人事業税(青色・白色)」「分割基準」

の主要項目を中心に知識の整理をし、

解答の精度を上げるように、しっか

り復習しましょう。また、理論項目

である「是正措置」などは受験生の

方の多くが苦手とする項目です。今

のうちに攻略しましょう。

国税徴収法

⑴出題が予想される項目は?(理論・計算別)

理論については、近年の改正項目が出題の

可能性が高い項目と考えられます。第二次納

税義務に関する項目としては合名会社等の社

員の第二次納税義務、換価、配当に関する項

目としては暴力団員等に該当しないこと等の

陳述、公売実施の適正化のための措置、換価

執行決定、その他の項目に関しては不服申立

てと国税の徴収との関係は、必ず暗記の対象

にしておいてください。

改正点以外の項目については、出題頻度の

高い各種財産の差押手続に関する項目につい

ても、確認をしておきましょう。

計算については、テキストレベルの論点に

ついて万遍なく対策を立てておいてください。

⑵どんな対応が必要?

理論については、すべてのエリアから出題

されることを前提にして、各エリアで出題の

可能性の高い理論から、優先的に暗記の精度

を上げていってください。と言っても、一字

一句の暗記が必要というわけではなく、制度

趣旨等を理解したうえで、内容をしっかり説

明できるように学習を進めてください。

計算については、近年出題されないことが

多くなってきていますが、計算問題集で、基

本的な問題の演習を行っておきましょう。

⑶本試験までに優先的に学習するポイントは?

近年の本試験問題は、多くが事例形式で出

題されています。合格するためには、読解力

を磨くことが必要になります。まず、応用理

論テキスト、過去試験問題集で、事例問題対

策を行ってください。

7月頃には、暗記している理論の数も多く

なってきているはずです。問題を読んで、解

答の範囲を簡単にメモして、答え合わせを行っ

てみてください。このとき、条件反射的に答

えを予想するのではなく、しっかり問題文を

読み取る練習を重ねてください。基本的には、

応用理論テキスト、過去試験問題集は、解答

を暗記する教材ではありません。読解力を磨

くための教材として利用してください。

特集 1

5

〜諦めずに、粘り強く、最後まで継続しよう〜

本試験まで2ヶ月を切りまし

た。今年もまた大変な中での税理

士試験となりそうですが、税理士

試験に向けてやるべきことに変わ

りはありません。とは言っても、

「今までと同じ学習方法で大丈夫

なのか」、「これからのレベルアッ

プは可能なのか」等々、この時期

だからこその悩みや不安があると

思います。そこで、少しでもその

不安や悩みが解決するよう、残り

2ヶ月で何をすれば良いのか、ど

のようにすれば良いのかをお伝え

していきます。ぜひ参考にしてみ

て下さい!

学習を開始した当初から計画を

立てることの重要性をお伝えして

きましたが、本試験直前でもこの

重要性は変わりません。学習を開

始したときや、これまでの答練な

どと大きく異なることは、これか

ら実施する全国統一公開模擬試験

及び直前予想模擬試験には範囲表

がないことです。これまでは学習

計画表や範囲表が学習計画を立て

る一つの材料となっていましたが、

今後の学習項目は自分自身で決め

る必要があります。したがって、

これまでより計画することの重要

性が増します。

まず、早急に確認していただき

たいことは「解ける問題」と「解

けない問題」、「暗記できている理

論」と「暗記できていない理論」

を把握することです。「解けない

問題」、「暗記できていない理論」

計画を立てる

は自分の弱点になりますので、そ

れらの項目のうち重要性が高い項

目を優先的に学習計画の中に入れ

ましょう。弱点を克服しないまま

本試験を迎えると精神的に不安に

なりますし、本試験でその項目が

問われた場合には、焦りが生じて

しまい、「解ける問題」にも少な

からず影響を与えます。自信を持っ

て本試験を迎えるために、弱点を

把握し、重要性の高いものから消

化していきましょう。

また、本試験の直前であるから

こそ、「あれもこれもやらない

と!」という思考に陥りがちです。

受験勉強にいわゆる「追い込み」

は必要だと思いますが、消化しき

れない計画を立ててしまうと「全

然出来ていない、思ったより進ん

でいない」と感じ、やがて「消化

できない→焦る→勉強が手につか

ない→最初の計画を消化するため

の計画を立てる…」という負の悪

循環に陥ります。精神的に不安定

のまま学習をすると効率が落ちて

しまいますので、現実的な、確実

に消化できる計画を立てましょう。

最後に、ここからのカリキュラ

ムは答練が中心となります。その

答練をいつ受験するのか、いつ見

直しをするのか、いつ解き直し(振

り返り)をするのかを決めましょ

う。くれぐれも未受験、解きっぱ

なしにならないようにご注意くだ

さい。

直前答練から徐々に点数が伸び

悩んでいないでしょうか?それは

当然と言えば当然です。それは直

前期の模擬試験は本試験を意識し

計算の

学習について

た問題であるため、初めて見る論

点(未学習項目)や時間内に終わ

らないボリュームでの出題もある

ため、今までのように得点をとる

のが難しくなっているからです。

したがって、そのような項目には

時間を掛けず、基本的な項目で確

実に点数を取れているかを中心に

振り返りをして下さい。各科目に

おいて計算の出題形式は異なって

も、基本的な項目で確実に点数を

取るということは全科目において

共通しています。前述しましたが、

基本項目で抜けが無いかを確認し、

それをリスト化したうえで1つ1

つの論点をつぶしていきましょう。

また、模擬試験の解き直しにつ

いて、次のように目的別に解き直

しをすると効果的です。

本試験まで残り2ヶ月!これからの学習法!

2特集

6

❶�

項目の取捨選択、優先順位

を確認したいとき

❷�ある1つの項目を確認した

いとき

❶を目的とする解き直しは、問

題の全体を解答する必要がありま

すので、通常の模擬試験と同じよ

うに解答を行います。その中で手

を付けた項目が確実に正答できて

いるかどうか、☆★項目に手を付

けていないかを中心に振り返りを

行いましょう。

❷を目的とする解き直しをする

際は、例えば第1回直前対策模擬

試験の固定資産、第2回直前対策

模擬試験の固定資産…というよう

にその項目のみを解答しましょう。

このように解答することでその項

目の形式や、どういった情報が加

わると難易度が高くなるのか、と

いったことが確認できます。

範囲指定がない理論暗記ほど辛

いものはないですよね。しかし、

必ずしも範囲がないという訳では

ありません。ある程度の優先順位

は付けることはできます。各科目

の最終チェックテキストなどに理

論のランク表が記載されていると

思います。それが出題可能性の高

い理論となりますので、この理論

を優先的に暗記しましょう。そう

することで効果的に理論の暗記を

進めることができます。理論サイ

クル表などを参考にして、学習計

画を立てるのもアリです。近年の

本試験では、事例分析問題や制度

趣旨なども問われていますので、

条文暗記だけではなく、理論テキ

ストの内容解説ページや答練の事

例問題も定期的に見返すようにし

ましょう。

また、学習の進捗状況によって

は、ヤマを張る(理論暗記の範囲

を絞る)ことも1つの選択肢です。

この場合は自分自身で範囲を絞る

のではなく、受験指導のプロであ

る我々講師にぜひご相談くださ

い!また、理論暗記の範囲を絞っ

理論の

学習について

た場合には、やると決めたものを

完璧にすることを意識しましょう。

他の理論の出題可能性を考え出す

とキリがありませんし、精神衛生

上も良くありません。いい意味で

割り切った方がメリハリのある学

習ができ、合格可能性が高まりま

す。昨

年の税理士試験は多くの科目

で合格率が例年より高い水準となっ

ていました。結果発表を受けて、

昨年思うように学習が進まず受験

自体を断念してしまった方から、

「諦めないで勉強しておけば良かっ

た」という声がありました。本試

験は何が出題されるか分かりませ

んし、合格率もどの水準か蓋を開

けてみなければ分かりません。今

の時期にできることは、「諦めず

に学習を継続すること」です。今

現在、どのような状況にあっても

これからひたすらに勉強に打ち込

最後に

み、答練の成績に一喜一憂せず、

前へと歩き続けられた方が合格へ

と辿りつきます!これまで順調に

来られた方もそうでない方も、受

験に絶対はありません。皆様の合

格を心より願っております。

今年度のWINの発刊も今号で最後となりました。講師の

仕事のうち、今回は「イベント運営」について、紹介させて

いただきます。

税理士講座のイベントはいくつかありますが、代表的なも

のとして「夏のスペシャルイベント」、「冬のスペシャルイベ

ント」があります。夏は本試験の自己採点を踏まえて次年度

の受験のプランニング、冬は合格発表を受けての今後の受験

のプランニングを主に行っております。税理士試験は1年に

1回の試験ですので、適切な時期に適切なコースで学習して

いただき、1年でも早い官報合格をしていただけることを第

一に考えております。今年の本試験まであと少しですが、1

年でも早い官報合格を目指して、本試験後にはぜひ夏のスペシャ

ルイベントにご参加ください!

講義編からお読みいただきありがとうございました。少し

でも講師業に興味がございましたら、

次の電話番号にお問い合わせください!

(東京校 税理士講座:03-

3237-

7369)

講師の仕事

~イベント運営編~

特集 2

7

WIN

各エリア開催(予定)

税理士法人・会計事務所・コンサルティングファーム等

ベルサール渋谷ファースト

● 税理士業界大規模 就職・転職イベント!● 個別ブースにて、採用担当者と面談いただけます。● 安心・安全でゆとりある会場で実施いたします。

13:00~16:00土

概 要

参加法人・事務所

詳細は、7月中旬頃大原キャリアナビ(https://www.o-hara-cs.jp/)にてご案内いたします。

※ ご来場いただくすべての皆様の健康・安全を配慮して新型コロナウイルス感染予防対策を実施してまいります。  詳細は事前エントリー後の受付案内メール等をご確認ください。

東 京

大原キャリアスタッフ

14:00~16:00北海道自治労会館

詳しくはこちら

札 幌 名 古 屋 大 阪

10 :30~13 :30大原簿記専門学校 大阪校(新大阪)

土13 :30~15 :30大原簿記情報医療専門学校 名古屋校

※状況により、イベントの開催を中止する場合や各種変更が発生する場合がございます。詳細及び最新情報はホームページでご確認ください。

2021 Summer

[発刊予定日]就職情報誌  東日本版 7/ 9(金)中日本版 西日本版 6/28(月)

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oukaku

ウィンVol.6

●第25巻第6号通巻217号 ●2021

年6月17日

発行

●発行所/大原簿記学校 〒101-0065

東京都千代田区西神田1-2-10