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レクサプロ 10mg 服用される患者さまへ 監修:東京女子医科大学東医療センター 精神科臨床教授 大坪 天平 先生 2017年6月作成 2017.06. 12744-10 83 GMJ05

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レクサプロⓇ錠10mgを服用される患者さまへ

監修:東京女子医科大学東医療センター 精神科臨床教授 大坪 天平 先生

2017年6月作成 2017.06. 12744-10 83 GMJ05

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レクサプロⓇ錠は、服用後に脳内に作用し、うつ病やうつ状態の原因のひとつと考えられている「神経伝達物質(セロトニン)の量の低下」を改善することによって、症状を和らげます。

レクサプロⓇ錠は、うつ病やうつ状態を改善するお薬です。

レクサプロⓇ錠とは1

レクサプロⓇ錠で治療することにより、セロトニンの量が増え、うつ病の症状が改善していきます。

レクサプロⓇ錠の働き

次のような場合には、レクサプロⓇ錠を使用することができません。レクサプロⓇ錠を服用する前に、必ず主治医に相談してください。

レクサプロⓇ錠 服用前の注意点

1 以前にレクサプロⓇ錠を服用して、アレルギーなどの過敏症が出たことがある方。

2 セレギリン塩酸塩錠(エフピー錠など)と呼ばれる薬を服用中、あるいは服用中止後14日以内の方。

4 QT延長のある方(先天性QT延長症候群など)―現在、心臓の病気(不整脈、狭心症、心筋梗塞、心不全)の治療を受けていたり、今まで心電図検査で何らかの指摘を受けたことがある方は、主治医にお伝えください。

3 ピモジド(オーラップ錠・細粒)を服用中の方。

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うつ病になると…健康なとき

※1 :他の薬を服用している場合や、新たに服用する場合は、主治医に相談してください。※2 :6~11歳のうつ病の方がこの薬を飲んだ場合、有効性が確認できなかったと

いう報告があるため、12歳未満の方は主治医と十分に相談してください。

神経伝達物質

神経

神経

健康なときには、脳内の神経伝達物質(セロトニン等)の量が一定に保たれています。

神経伝達物質(セロトニン等)の量が減り、神経伝達がうまくできなくなります。

神経伝達物質

神経

神経

神経伝達物質

神経

神経

レクサプロⓇ錠で治療すると…

レクサプロⓇ錠服用

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レクサプロⓇ錠の 服用方法3

レクサプロⓇ錠を服用しているときには、次のようなことに注意してください。

レクサプロⓇ錠 服用中の注意点4

1 飲み忘れないように、毎日夕食後にきちんと飲みましょう。飲み忘れても、一度に2回分を飲まないでください。間違えて多く飲みすぎてしまったときには、主治医に連絡をしてください。

2 定期的に診察を受けましょう。うつ病の治療中は、薬の効果の確認や副作用を早くみつけるためにも、定期的に診察を受けてください。

3「治った」と感じても、飲み続けましょう。うつ病の症状が少しずつよくなると、「治った」「回復した」と感じるときがあります。このような場合でも、自分の判断でお薬の服用をやめたり、量を減らしたりすると、些細なことでも心配になる、いらいら、あせりなどの症状があらわれることがあります。主治医と相談しながら指示どおりに飲み続け、最後まで治療を続けてください。

4 不安感が強くなり死にたいと思うなどの症状があらわれた場合は、主治医に相談しましょう。うつ病やうつ状態の人は死んでしまいたいと感じることがあります。この薬を飲んでいる間、特に飲みはじめや飲む量を変更した時に、このような症状がでることがあります。

5 敵意を持つ、攻撃的になるなどの症状があらわれた場合は、主治医に相談しましょう。この薬との関連性は明らかではありませんが、敵意を持つ、攻撃的になる、衝動的に行動する、じっとしていることができないなどの症状があらわれた人の中には、うつ症状などが悪化する場合や、死んでしまいたいと感じたり、他人に対して危害を加えたりする場合があります。

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6 ご家族の方は、患者さんの状態を観察し、変化がみられた場合は主治医に相談しましょう。ご家族の方は、患者さんの状態が  、  のように変化する可能性について、主治医から十分に説明を受け、患者さんをよく観察してください。また、患者さんご自身も症状に変化があったと感じた場合にはご家族の方に伝えるようにしてください。

1日1回 夕食後に決められた錠数をお水と一緒に 服用してください。

「うつ病・うつ状態」と診断された場合に・・・

表面 裏面

初期 回復期 維持期

改善・回復

うつ状態服用開始

症状の改善が みられる時期

症状の改善後、 継続して服用する時期

症状が改善した状態を、 維持するために 服用する時期

効果が出始めるまでの時期

症状の改善・回復

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治療の 効果とレクサプロⓇ錠 の副 作用5レクサプロⓇ錠は、飲み続けることで脳内 に作用し、うつ症状を和らげます。

※ 治療の効果(経過)は患者さんによって異なります。

このような副作用がみられた場合には、主治医に相談してください。●悪心  ●眠気  ●頭痛  ●口の渇き  ●めまい  ●倦怠感  ●下痢  ●腹部不快感  ・・・などまた、射精障害、射精遅延、性的な関心や性欲の低下などの症状がみられることもあ ります。 これらの症状を自覚された場合には、主治医や薬剤師に相談してください。

レクサプロⓇ錠を服用中にみられる主な副作用

レクサプロⓇ錠を服用してから症状が改善していく期間は、「悪心(嘔吐したいという不快感やむかつき)」、「眠気」、「頭痛」など、不快な症状(副作用)が出やすい時期です。このような副作用はとくに飲み始めの数日~ 2週目にみられますが、その後次第に軽減していきますので、継続して服用してください。その他、不安なことや不快な症状がみられる場合には主治医に相談してください。

服用後、初期にみられる不快な症状(副作用)