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2014 Corporate Social Responsibility Report

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2014 Corporate Social Responsibility Report

社 会 環 境 報 告 書

Page 2: Corporate Social Responsibility Report 2014作成目的 対象期間 対象会社 参照した ガイドライン ステークホルダーの皆様とコミュニケーションを図るツールとして

会社概要

社   名 東武鉄道株式会社

TOBU RAILWAY CO.,LTD.

設 立 1897 年(明治 30 年)11 月1日

本 社 〒131-8522

東京都墨田区押上二丁目 18 番 12 号

U R L http://www.tobu.co.jp/

資 本 金 1,021 億 3,597 万 1,747 円

代 表 者 取締役社長 根津嘉澄

営業収益 2,294 億円

株式上場 東京証券取引所第一部

事業内容 鉄道事業・分譲事業・賃貸事業・

レジャー事業・その他

従業員数 4,315 名

財務状況

事業概要  鉄道をはじめとして、分譲・賃貸・レジャー等 、様々な事業に取り組んでいます。

東武鉄道の分譲・賃貸・レジャー事業は 、いずれも広範囲な

地域にわたって都市環境の改善を図り、消費構造の多様化に

対応した複合的な事業展開を行う等 、デベロッパーとしてその

機能を大いに発揮し、新しい街づくりを進めています。

分 譲賃 貸

レジャー事業 レジャー不 動 産 マンション 賃 貸

東武鉄道の鉄道路線網は東京 、千葉 、埼玉 、栃木 、群馬の

1 都 4 県にわたっています。浅草を起点として埼玉県東部を

通り、栃 木 県 、群 馬 県 、千 葉 県 に 広 がる東 武スカイツリー

ライン・伊勢崎線 、日光線 、東武アーバンパークライン(野田

線)等と、池袋を起点として埼玉県の中央を西北に延びている

東上線等から成り、全線の営業キロは 463.3km で 、1 日平均

245 万人のお客様にご利用いただいています。

駅 車 両 線 路 電 気

鉄道事業

● 住 宅 産 業 不動産 / 造園 / 建設 / 建物管理 / 熱供給● 流 通 産 業 百貨店 /ストア/ 飲食 / 駅売店 /

        コンビニエンスストア● レジャ−産業 遊園地・動物園 / 旅行 / ホテル /タワー● 交 通 産 業 バス /タクシー / 貨物運送

東武グループは、東武鉄道と東武鉄道指定の92社をあわせた計93社(2014年3月現在)から構成される企業集団です。グループ各社の事業分野は、住宅・流通・レジャー・交通の4産業部門に大別されます。

2014 年 3 月現在

グループ事業

(人)従業員数の推移25,000

(年度)

20,00015,000

5,0000

10,000

2009

4,659

19,636

2010

4,631

19,356

2011

4,621

18,948

2012

4,561

18,629

2013

4,315

19,799

(百万円)営業収益の推移 単体 連結800,000

(年度)

600,000

400,000

200,000

02011 2012

221,847

577,223

212,399

543,407

2009

223,628

579,382

2010

213,266

557,147

2013

229,453

593,649

(百万円)当期利益の推移50,000

(年度)

40,00030,00020,000

010,000

2009

9,59713,986

2010

8,64513,104 11,379

2011

16,019 17,824

2012

28,64820,188

2013

31,521

01

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作成目的

対象期間

対象会社

参照したガイドライン

ステークホルダーの皆様とコミュニケーションを図るツールとして

社会環境報告書を発行しています。

2013 年度(2013 年 4 月 1 日〜 2014 年 3 月 31 日)を対象期間とし

ましたが 、一部対象期間外の内容も含まれます。

東武鉄道を対象会社としましたが 、一部グループ会社も含まれます。

GRI(Global Reporting Initiative )の「サステナビリティレポーティ

ングガイドライン3.1 版」、環境省「環境報告ガイドライン2012 年版」

を参照しました。

編 集 方 針

2014 年 11月 発行

本書掲載の記事、写真、イラストの無断転載を禁じます。©TOBU RAILWAY CO.,LTD.2014

I N DEX

社会とのかかわり企業の社会的責任

東武グループ中期経営計画

コーポレート・ガバナンスの状況

01 お客さまに安全・安心と快適を

02 社会とともに

03 社員とのかかわり

04 コミュニケーション

環境への取り組み環境理念・環境方針・推進体制

05 環境保全への取り組み

06 環境マネジメントシステム

07 環境負荷データ

08 環境会計

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・   03

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・  04

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・   04

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・   05

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・   07

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・   10

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・   16

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・   17

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・   21

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・   22

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・   33

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・   35

・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・   36

ごあいさつ

02

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ごあいさつ

今日、企業が永続的に発展・成長するためには「企業の社会的責任(CSR)」という視点が欠かせなくなり、社会との共生が求められております。また、地球温暖化防止や持続可能な循環型社会の構築など、環境保全は国境を超えた人類共通の課題となっております。

これらを踏まえて、当社における社会とのかかわりと環境への取り組みについて、本報告書で紹介させていただきます。

東武鉄道を含む東武グループは、鉄道事業を中心に、住宅・流通・レジャー・交通などの各部門において、沿線地域等の皆様と長年にわたる信頼関係を構築し、各種事業のサービスを展開していくことで社会に貢献するという理念のもとに、企業の社会的責任を果たしてまいりました。

社会とのかかわりにつきましては、鉄道事業においては「安全」を基軸に、安心・便利で快適なサービスを提供することを社会的使命と考え、相互乗り入れによるシームレスなネットワークの構築と所要時間の短縮、バリアフリー・ユニバーサルデザイン化の推進などに努めるとともに、お客様や沿線にお住まいの皆様に鉄道を安全にご利用いただくための啓発活動を広く行っております。また、沿線価値向上策の一環として、野田線に「東武アーバンパークライン」の愛称名を導入したほか、このたび開業100周年を迎えました東上線をはじめとする各路線にて、沿線自治体等と一体となった観光キャンペーンを展開するなど、沿線の魅力の発信に注力しております。

開発事業および東武グループ各社の事業においても、その多くが沿線地域にお住まいの皆様の日常生活をサポートすることを目的としておりますので、各事業およびグループ各社が本業を誠実に遂行していくことが、東武グループのCSRの中核をなすものと考えております。

環境とのかかわりにつきましては、鉄道事業においては、マイカー等と比較するとエネルギー効率が高いという鉄道の環境優位性を活かすべく、身近な環境対策として鉄道利用を促すことにより、社会全体の環境負荷低減への寄与をめざしております。

一方で、鉄道は環境にやさしい輸送手段であるとはいえ、多くの電力を消費することも事実であり、安全対策やバリアフリー化での機器増設などエネルギー消費量の増加が見込まれる側面もあるため、環境負荷低減策として省エネルギー性能に優れた車両の導入などの施策に取り組むなど、CO₂排出量の削減に努めております。

開発事業においては、野田線への愛称名の導入にあわせて街開きを行った500区画の大規模戸建分譲開発「ソライエ清水公園アーバンパークタウン」にて、パッシブデザインを取り入れた環境配慮型住宅による街づくりを行うなど、周辺環境にも住まう方にも優しい街づくりを進めております。

グループ事業においては、昨年7月に東武グループとして初の大規模太陽光発電事業を葛生(栃木県佐野市)で開始いたしましたが、本年も新たに5か所で同事業を推進いたします。今後も太陽光利用をはじめとする発電事業や再生可能エネルギーの活用を通して、持続可能な社会の構築に貢献するべく、グループを挙げてさらなる事業展開を図るよう取り組んでまいります。

また、2012年5月に開業いたしました「東京スカイツリータウン®」には、おかげさまで多くの皆様にご来場いただいております。「東京スカイツリー®」は電波塔として、鉄道と同様に重要な社会インフラ機能を有していることから、その役割を50年、100年と守り続けていくことが東武グループの使命と考えておりますが、この「東京スカイツリータウン®」において採用している地域冷暖房システムについては、昨年に引き続き国内トップレベルの省エネルギー・省CO₂を達成いたしました。今後も、これまで以上に環境面での運用改善を図りつつ、東京の東エリアだけでなく、東武沿線全域の活性化、ひいては観光立国日本の世界的名所として、日本全体の活性化に貢献できるよう努めてまいります。

本報告書の発行を通じ、情報を積極的に開示することでステークホルダーの皆様とのコミュニケーションに努めたく、忌憚のないご意見・ご感想をいただければ幸いに存じます。

取締役社長

03

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東武鉄道を中心とする東武グループは鉄道事業を核と

して、住宅、流通、レジャー、交通等の各事業を展開しています。

現在 、企業に対しては 、企業価値の増大や利益の創出を

図りながら、社会に対して果たすべき役割があるという、

いわゆる「企業の社会的責任」に対する要請が高まって

います。民営鉄道各社は 、従来から地域社会の発展ととも

に成長するという事業モデルを展開してきましたが 、東武

グループにおいても、「雇用」、「納税」、「配当」という基本

となる企業活動の目的に加え、「安定したサービスの提供」、

「 沿 線 開 発 の 促 進 」、「 生 活 関 連 事 業 の 展 開 」、そして

「これらによるさらなる雇 用 の 創 出」等 、様々な 形で の

社会的責任を果たしてきました。

また 、地球温暖化防止という観点では 、鉄道はマイカー

と比較すると単位あたりのエネルギー効率が高く、環境に

やさしい交通手段であり、この環境優位性はより多くの

お客様にご利用いただくことで高まることから、なお一層

の利便性・快適性の向上に努め鉄道利用を促すことで、社会

全体の環境負荷低減に寄与することをめざしており、この

ことも鉄道事業者の社会的責任の 1 つと認識しています。

今後とも東武グループでは 、コーポレート・ガバナンス

体制の充実とコンプライアンス経営体制等の内部統制

システムの強化徹底を図り、企業の社会的責任への取り

組みを企業価値向上のために積極的に推進し、ステーク

ホルダーの皆様からの支持が得られる企業グループを

めざしていきます。

東武グループでは、2014(平成26)年度から2016(平成

28)年度までの3年間の中期経営計画を策定し、4 つの基本

戦略を掲げて、東武グループの持続的成長をめざします。

■ 基本戦略

(1)鉄道事業の利便性・安全性の向上

今後想定される人口減少社会や社会構造の変化等に

対応し、安全輸送とお客さまのニーズに合った質の高い

輸送サービスを提供することで 、鉄道需要を拡大します。

○東武アーバンパークラインの利便性・快適性の向上

○質の高い輸送サービスの提供

○安全性の向上

(2)東京スカイツリータウン ® の継続的な収益力強化

東京スカイツリータウン ® は観光立国日本のシンボルと

して「にぎわい」と「活力」を継続すべく、安定した顧客

づくりと新たなマーケット開拓による来場者の維持拡大に

向け、積極的な販売促進施策を展開します。

○東京スカイツリータウン来場者の維持拡大

○地域との連携によるエリア全体の活性化

○東武グループ各社による収益拡大

(3)沿線の生活価値の向上

沿線居住者やお客さまに対して、地域資源を活かしつ

つ 、鉄道事業と各事業との相乗効果を発揮した魅力ある

サービスを提供することで沿線の価値向上を図ります。

また 、各事業においては 、少子高齢化など経営環境の

変化に対応し、利益を確実に創出し続ける効率的で強固

な経営基盤を構築するとともに 、グループ各社・各事業の

自主自立経営や競争力の強化によりグループ全体の収益

性向上をめざします。

●社是奉仕 進取 和親

企業の使命を自覚し 誇りと自信をもって職責を完遂しよう輸送の安全 正確 迅速を期し 社会の信頼にこたえよう伝統をいかし 創造と開発につとめ 社業の発展をはかろう礼節を重んじ 規律を守り 協力して明るい職場をつくろう技能をみがき 知性を深め 品位の向上につとめよう

●信条

社是・信条

2014 TOBU Corporate Social Responsibility Report

社会とのかかわり

「鉄道事業の利便性・安全性の向上」「東京スカイツリータウンの継続的な収益力強化」「沿線の生活価値の向上」「観光戦略の展開」の 4 つを基本戦略として取り組み 、持続的成長をめざします。

企業の社会的責任民営鉄道会社という企業の社会的責任1 東武グループ中期経営計画

2014 〜 20162

04

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私たちは、一人ひとりが信頼される東武グループの推進者として誠実かつ適切な行動を心がけます。

●お客様に対して 私たちは 、安全・安心を第一に考え、お客様のニーズに合わせた高品質なサービス・商品を提供しつづけることによって、お客様からの期待にこたえます。

●投資家に対して 私たちは 、適時・適切な情報開示による投資家の皆様からの信頼をベースに、経営環境の変化に対応した事業展開によって企業価値増大を目指し、誠実な企業行動を推進します。

●お取引先に対して 私たちは 、お取引先と相互に信頼を築くために、法令に基づき、公平・公正かつ透明な取引を行います。

● 社 会 に 対 し て 私たちは、事業を通じて地域社会の魅力創造に努め、社会とのコミュニケーションや地球環境に配慮したよき企業市民として活動します。

●東武グループの 一 員 と し て

私たちは 、法令と規律を守り、礼節を重んじ、誇りと責任をもって自らの役割を果たすことにより、健全な職場を創出・維持します。

東武グループコンプライアンス基本方針(1)コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方

当社は、株主の皆様をはじめとするステークホルダーの

信頼をいただき、総合的な利益を図るためには、公正かつ

透明な経営体制を確立することが重要な課題であると考え

ています。今後も、取締役会と監査役制度をさらに充実

させ 、適時・適切かつ積極的に情報開示を行うとともに 、

企業倫理と遵法意識に則った誠実な企業行動を実践する

ことにより、コーポレート・ガバナンスの充実に努めていきます。

(2)会社の機関の内容

当社の取締役会は社外取締役 1 名を含む取締役 14 名で

構成されていて、経営に関する重要な事項について審議の

うえ意思決定を行うとともに業務執行状況の監督を行って

います。

○沿線拠点の強化

○駅直結・駅スペースを活用した商業施設の魅力向上

○定住化促進と生活支援事業の展開

(4)観光戦略の展開

 世界遺産の日光や、世界中から注目を集める東京スカイ

ツリータウン®などの観光資源を活かして、国内のみならず、

世 界 に目を向 けた 誘 客 施 策を展 開します。また 、地 域

の観光資源の活用や新たな観光資源の発掘など 、沿線

の自治体とも連携しながら交流人口の増加につなげます。

 ○訪日外国人観光客向けサービスの拡充

 ○日光・鬼怒川地区等沿線観光地の活力創出

■ 2016 (平成 28)年度の連結目標経営指標

営業利益           650 億円

当期純利益           320 億円

売上高営業利益率       10 %以上

有利子負債/ EBITDA 倍率      7 倍程度

また 、当社は監査役制度を採用し、社外監査役 3 名を

含む5名の監査役および監査役全員で構成される監査役会

により、取締役の業務執行状況について監査を行って

います。

(3)内部統制システムの整備の状況

①コンプライアンス経営体制

当社は 、遵法意識の一層の強化充実を図り、社会的

信頼を確立するため 、東武グループ全役職員の行動原則

となる「東武グループコンプライアンス基本方針」を制定

するとともに 、役員および全従業員への日常行動の具体

的な指針である「コンプライアンス・マニュアル」の配付

や 、教育研修の実施等により、コンプライアンス意識の

向上 、コンプライアンス経営の周知・徹底に努めています。

また 、コンプライアンスに関する通報・相談窓口である

「東武鉄道コンプライアンス・ホットライン」の設置 、公益

通報者に対する不利益取扱いの禁止等を定めた内部通報

者保護規程の制定 、コンプライアンス経営の推進状況の

監視機関である「コンプライアンス委員会」を設置する等 、

コンプライアンス経営体制の構築とその適正な運用 、推進

に努めています。

グループ各社においても、通報・相談窓口の設置をはじ

めとしたコンプライアンス経営体制を構築、推進しています。コーポレート・ガバナンスの状況公正かつ透明な経営体制を確立するために3

社会とのかかわり 2014 TOBU Corporate Social Responsibility Report

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当社のコーポレート・ガバナンス体制( 模式図 )

選任・解任 選任・解任

監査

監査

株 主 総 会

代 表 取 締 役 社 長

業 務 執 行 取 締 役

事 業 部 門一 般 管 理 部 門

コンプライアンス委員会

危機管理委員会

グ ル ー プ 会 社

取 締 役 会[取締役・社外取締役]

常 務 会

内 部 監 査 部 門

常勤監査役

社外監査役

  

②リスク管理体制

リスク管理体制の体系化と事業活動に関する様々な損失

リスクの最小化を図るため 、「危機管理規程」を制定すると

ともに、危機管理を統括する組織である「危機管理委員会」

を中心とした危機管理体制を構築、推進し、あらゆるリスク

に関する予防と対応、情報の共有化を図っています。

また 、電子情報資産の保護管理に関する「情報セキュリ

ティポリシー」や当社の保有する個人情報を的確に保護

するための「個人情報保護ポリシー」、「個人情報保護

規程」を制定し、危機管理体制の強化充実に努めています。

③業務の執行体制

当社は 、「職務執行規程」等に基づいた権限と責任の

もとに業務を執行しています。

原 則として月 1 回 開 催される取 締 役 会で は 、経 営 に

関する重要な事項についての審議 、意思決定を行うととも

に 、各取締役の業務執行状況を監督しています。また 、

役付取締役等と常勤監査役で構成される常務会を定期的

に開催し、取締役会付議案件を含む経営上の重要事項の

審議や 、事業運営等に関する重要情報の共有化を図って

います。

④グループ・ガバナンス

当社は 、「東武グループコーポレート会議」を定期的に

開催し、グループ各社へのグループ経営方針等の伝達・

周知 、経営情報の共有化を図るとともに 、グループ会社を

統括管理する専門部署を設置し、東武グループの経営方

針および「グループ会社管理規程」に基づきグループ会社

の業務執行を管理 、支援しており、グループ各社と連携し

てグループ全体でコンプライアンス経営を進めることで 、

グループ全体の内部統制システムの充実 、強化を図って

います。

また 、金融商品取引法その他法令に基づく「財務報告に

係る内部統制」の整備 ・ 運用状況の評価と継続的な改善

活動の実施により、財務報告の信頼性を確保していきます。

(4)監査体制

監査役監査について、各監査役は 、監査役会を定期的

に開催するとともに 、取締役会その他の重要な会議へ

出席するほか 、グループ会社を含む業務および財産の

状況の調査等を通じて、リスク管理をふまえた取締役の

職務執行の監査を行っています。

内部監査については 、内部統制システムの信頼性を

確保するため 、監理部内等に内部監査部門を設置し 、

「内 部 監 査 規 程」に基 づき 、適 正 な 業 務 運 営 の 維 持と

ともに業務改善および経営の効率化をめざして実施して

います。

会計監査については 、当社と監査契約を締結している

あずさ監査法人が実施しています。

これら監査役 、内部監査部門および会計監査人は 、監査

計画や監査実施結果等について適宜情報交換を行う等

連携を図っています。

社会とのかかわり 2014 TOBU Corporate Social Responsibility Report

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鉄道事業法に基づき、安全管理体制を確立し輸送の安全の水準の維持および向上を図ることを目的として、安全管理規程を

制定しています。同規程では 、鉄道事業における輸送の安全を確保するため 、「安全方針」・「安全行動規範」をはじめ 、社長

が選任した安全統括管理者のもと、安全を推進し管理する社内の体制や各部門の責任者の役割 、権限などを定めています。

1 安全方針当社は 、「社是・信条」を基に 、次に掲げる方針に従い 、お客さまへの「安全・安心」を確実なものとする。

(1)「安全は東武グループすべての事業の根幹である」との信念のもと「安全を最優先」し、「信頼される東武鉄道」を目指す。

(2)「東武グループコンプライアンス基本方針」の精神に基づき、関係法令および規程等を遵守する。

(3)「安全対策に終わりはない」ことを常に念頭に置き、安全推進体制の継続的な見直しを進める。

(4) 役職員一人ひとりが気付きの感度を高め 、自ら考え、自ら行動することにより安全文化を創造していく。

2 安全行動規範(1) 役職員全員は 、一致協力して輸送の安全の確保に努めます。

(2) 輸送の安全に関する法令および関連する規程等をよく理解するとともにこれを遵守し、忠実かつ正確に職務を遂行します。

(3) 常に輸送の安全に関する状況について、把握するよう努めます。

(4) 憶測に頼らず必要な確認の実行に努め 、判断に迷った時は 、最も安全と思われる取扱いをします。

(5) 事故・災害等が発生した場合 、組織や職責に拘ることなく、その状況を冷静に判断し 、人命救助を優先に行動し 、

すみやかに安全適切な処置をとります。

(6) 輸送の安全に関する情報は漏れなく迅速 、正確に伝え、情報の共有化に努めます。

(7) 常に輸送の安全に関し、問題意識を持ち、必要な対策を実施するよう努めます。

(8) 輸送の安全に関する知識・技能の習得・習熟に努めます。

安全方針と安全行動規範

「安全方針」および「安全行動規範」に基づき、社内に安全風土 、安全文化を構築・確立させ 、安全最優先の原則と関係法令

等の遵守を徹底し、

「重大事故・重大インシデントゼロ」の継続という安全目標を掲げ 、様々な安全性向上施策に取り組んでいます。その結果 、2013 年度も「重大事故・重大インシデント」の

発生はありませんでした。

今後ともお客さまへの「安全・安心」を確実なものとするため 、2014 年度以降も「重大事故・重大インシデントゼロ」の継続

をめざし、「輸送の安全」の確保に向けての取り組みを積極的に実施していきます。※当社における、「重大事故・重大インシデント」とは 、運輸安全委員会の調査対象となる、(1)列車衝突事故(2)列車脱線事故(3)列車火災事故(4)踏切障害・道路障害・

鉄道人身障害・鉄道物損の各事故のうち乗客 、乗務員等の死亡があったもの 、5 人以上の死傷で死亡者を生じたもの 、鉄道係員の取扱い誤り又は車両若しくは鉄道施設の故障 、損傷 、破壊等に原因があるおそれがあると認められるものであって 、死亡者を生じたもの 、特に異例のもの(5)重大インシデント(事故が発生するおそれがあると認められる事態)をいいます。

安全目標

当社の安全に関する取り組みの詳細については「2014 安全報告書」をご覧ください。当社ホームページ( http://www.tobu.co.jp/ )からご覧いただけます。

01 お客さまに安全・安心と快適を

社会とのかかわり 2014 TOBU Corporate Social Responsibility Report

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バリアフリー

本格的な超高齢社会の到来や障がい者の社会参加の要請が高まる中 、すべてのお客さまがより快適により円滑に鉄道

をご利用できるよう、駅施設や車両のバリアフリー化を積極的に進めています。2013 年度には 、大袋・新伊勢崎・運河・高柳・

越生駅のバリアフリー化および車いすスペース 、LCD(液晶ディスプレイ)車内表示器等を搭載した新型車両(60000 系)

を 6 編成 36 両導入しました。

[ 公共交通機関として ] 公共交通機関の重要性を認識し、高齢者や障がい者をはじめとした移動制約者のためのバリアフリー化等に努めています。

当社では 、「バリアフリー法」の基本方針の整備目標

に沿って、車いすスペース、車内表示器の設置を進めて

います。

当社所属車両のバリアフリー整備率は 、2014 年 3 月

末時点で約 57%となっています。

車両のバリアフリー化

駅施設のバリアフリー化

当社では 、「バリアフリー法」の基本方針の整備目標

に沿って 、エレベーター等による段差の解消 、多機能

トイレの設置を進めています。

2011 年 3 月に 改 正され た 基 本 方 針 の 整 備 対 象 駅

(1日あたりの利用者数 3,000 人以上)に対する整備率

は 、2014 年 3 月末時点で段差の解消が 92%、多機能

トイレが 92%となっています。

多機能トイレ(高柳)エレベーター(越生) 可動式ホーム柵(船橋)

LCD 車内表示器(60000 系)車いすスペース(60000 系)

この他にも、お客さまに改札口 、階段 、トイレ 、点字

案内板およびエスカレータ等の位置をお知らせする

音響案内装置の主要な駅への整備を進めています。

また 、国土交通省から2011 年 8 月に示された「ホーム

ドア整備促進等に関する検討会」中間とりまとめに基づ

き、利用者 10 万人以上の駅については 、可動式ホーム

柵または内方線付き・JIS 規格対応の点状ブロックの

整備 、利用者 1 万人以上の駅については 、内方線付き

点状ブロックの整備を進めています。

このうち 、可動式ホーム柵については 、2014 年 3 月

22 日に東武アーバンパークライン船橋駅で使用を開始

しました。

今後も乗降人員10万人以上の駅において可動式ホーム

柵設置の検討を進め 、バリアフリー・利便性向上施策に

努めていきます。

01 お客さまに安全・安心と快適を 社会とのかかわり 2014 TOBU Corporate Social Responsibility Report

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Page 10: Corporate Social Responsibility Report 2014作成目的 対象期間 対象会社 参照した ガイドライン ステークホルダーの皆様とコミュニケーションを図るツールとして

駅構内誘導をスムーズにするため 、案内表示をより

見やすく、重要なご案内には色を使うなど配色に工夫を

こらし、遠くからも目立つように文字を大きくしたほか 、

より分かりやすくするためにピクトグラムを用いる等 、

高齢者やお子様にも配慮したユニバーサルデザインへ

の変更を進めるとともに 、外国人のお客様にも安心して

ご利用いただけるよう4 か国語(日本語 ・ 英語 ・ 中国語

・ 韓国語)の表記を進めています。

案内表示のユニバーサルデザインへの変更等

輸送障害時の運行情報をお客さまにご案内する運行

情報案内表示器を 2006 年度から設置しており、運行

状況のお知らせをリアルタイムでご提供しています。

また、路線図方式でお知らせすることのできるLCD 型

の運行情報案内ディスプレイを5 駅に設置しています。

2014 年度も設置を推進していきます。

運行情報案内表示器

運行情報案内ディスプレイ(浅草)

4 か国語の案内表示駅構内案内表示

ホームやコンコースにおいて、お客さまに列車の行先

案内・発車時刻の案内等を自動的に表示します。2013 年

度には伊勢崎・南桜井・新船橋駅に新設し、計 103 駅で

お客さまにご案内を実施しています。

列車発車案内表示器

特 急 列 車 の 発 車 時 刻 、

停車駅案内および空席状

況をお客さまにご案内す

る特急列車発売状況標を

設置し、5 駅にて情報提供

を実施しています。

特急列車発売状況標

特急列車発売状況標

LED 列車発車案内表示器(新船橋)LCD(液晶ディスプレイ式)列車発車案内表示器(浅草)

案内表示も、より見やすく、分かりやすいものに順次更新しています。

重要なご案内には配色を工夫して見やすくしたほか 、ピクトグラム(誰もが一見してその表現内容を理解できる図形 ・ 絵文字

の総称)を用いる等 、ユニバーサルデザイン(障がいの有無 、年齢 、性別 、人種等にかかわらず多様な人々が利用しやすいよう

都市や生活環境をデザインする考え方)への変更を推進して、お子様からお年寄りの方まで容易にご理解いただけるように

するとともに 、外国人のお客さまのために 4 か国語の表記を進めています。

また 、様々な案内表示器を設置して、お客さまの利便性向上とサービスの充実をめざしています。

ユニバーサルデザイン

東武全線を 5 つのエリアにわけ、エリアごとに体系化

されたナンバリングと色づかいを用い 、わかりやすく

ご利用いただけるように駅ナンバリングを導入しています。

駅ナンバリング

東武スカイツリーライン浅草・押上〜東武動物公園間 、亀戸線 、大師線

伊勢崎線 和戸〜伊勢崎間 、佐野線 、小泉線 、桐生線

日光線 、宇都宮線 、鬼怒川線

東武アーバンパークライン(野田線)

東上線 、越生線

駅名標

※設置駅浅草・押上・とうきょうスカイツリー・北千住・新越谷の 5 駅

01 お客さまに安全・安心と快適を 社会とのかかわり 2014 TOBU Corporate Social Responsibility Report

09

Page 11: Corporate Social Responsibility Report 2014作成目的 対象期間 対象会社 参照した ガイドライン ステークホルダーの皆様とコミュニケーションを図るツールとして

[ 鉄道事業の取り組み ー沿線自治体や学校等との連携ー ]

ヘッドマーク掲出列車の運行

埼玉県との連携協力

当社では 、2013 年 4 月 16 日〜 5 月 5 日の期間 、「大凧あげ祭りヘッドマーク」

掲出列車を運行しました。これは 、国選択無形民俗文化財である「大凧あげ

祭り」の開催を春日部市と共同で多くの方にお知らせするために実施したもの

で 、「ミニ大凧」と「横断幕」も東武線の主要駅に掲出しました。なお 、2014 年も

同様の取り組みを実施しました。

また、2014 年 7月25日〜 8月24日の期間には、「南越谷阿波踊りヘッドマーク」

掲出列車を運行しました。これは 、日本三大阿波踊りの一つと言われる「南越谷

阿波踊り」を越谷市と共同で PRし、イベントを盛り上げるために実施しました。

当社では 、沿線自治体の埼玉県と連携し 、様々な取り組みを進めています。

中でも 、地域特性を活かしたサブカルチャー(アニメ・マンガ等)の活用に

よる新たな交流人口の創出への取り組みとして、昨年 10 月に行われた 、「アニ

メ・マンガまつりin 埼玉」(アニ玉祭)に合わせて東京スカイツリータウン ® 内

での事前 PR イベントを開催したほか 、とうきょうスカイツリー駅から大宮駅行の

団体臨時列車を運行しました。また本年5月からは、同県が積極的に展開している

「ウーマノミクス推進キャンペーン」に協力し、生き生きと働く女性マンガキャラ

クターの車体広告および交通広告によるPR 活動を行うことで 、女性が働きやすく

住みやすい沿線をアピールしました。

「大凧あげ祭り」ヘッドマーク掲出列車

東京スカイツリータウンでの事前 PR イベント

「南越谷阿波踊り」ヘッドマーク掲出列車

02 社会とともに

社会とのかかわり 2014 TOBU Corporate Social Responsibility Report

10

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キャラクタートレインの運行

東武東上線は 、1914(大正 3)年 5 月1日の池袋〜田面沢間の開業以来 、2014 年

5 月 1 日で 100 周年を迎えました。お客さまや沿線にお住まいの方々のこれまで

のご支援に感謝の気持ちをお伝えするため 、東上線開業 100 周年記念イベント

を実施しています。

その一環として、2014 年 7 月 1 日〜 2015 年 3 月 31日の期間、沿線各自治体の

キャラクターを 50070 型車体にラッピングしたヘッドマーク付き「キャラクタートレ

イン」を運行しています。

あわせて、7 月 1 日から1 か月間 、キャラクタートレインの車内において、東武

東上線沿線 25 自治体および埼玉県の夏の催事 、観光案内の PR を行い 、相互直通

運転を実施している東京メトロ有楽町線新木場方面および東京メトロ副都心線を

経由して東 急 東 横 線 、横 浜 高 速 鉄 道 み なとみらい 線 の 横 浜 、元町・中華街

方面までの区間を運行しました。

東武東上線は 、開業 100 周年において設定した「これからも ずっとあなたの

始発駅」をキャッチコピーに 、これからも感謝の気持ちをエネルギーに 、更なる

沿線価値向上に努めます。

「キャラクタートレイン」外観

「キャラクタートレイン」車内「キャラクタートレイン」と沿線のキャラクター

「キャラクタートレイン」側面

警察と連携した自殺・事故防止啓発活動

当社では、近年鉄道における人身事故が増加していることを受け、本年 6月18日

に埼玉県警察本部鉄道警察隊等と連携し 、鉄道利用者に対して、自殺防止啓発

活動を実施しました。

本活動は 、東武スカイツリーライン草加駅 、東武アーバンパークライン岩槻駅 、

東武東上線朝霞駅・柳瀬川駅・みずほ台駅・鶴瀬駅・上福岡駅・新河岸駅・川越

市駅の合計 9 駅で 、朝の通勤時間帯を中心に鉄道利用者に対して、「こころの健康

に関する相談窓口」を記載した啓発品(ポケットティッシュ)を配布し、人身事故

の原因の多くを占める「自殺防止」を呼びかけました。

また 、東武東上線では 、これに先立ち 5 月 15 日にも志木駅構内コンコースに

おいて、志木市と合同で自殺予防啓発キャンペーンを実施しました。

当日は、志木市および朝霞保健所の方々とともに、お客さまに心の健康に関わる

相談機関を紹介したリーフレットやポケットティッシュを配布したほか 、非常停止

ボタン体験コーナーを設け、ホーム上や踏切道での事故防止にご協力をいただく

よう呼びかけました。

今後も設備面のほか多くの方に「こころの健康に関する相談窓口」や非常停止

ボタン操作について周知するとともに 、皆様のご協力を得ながら、ホーム上や

踏切道での事故を防止できるよう努めていきます。

草加駅での啓発品配布状況 

岩槻駅での啓発品配布状況

非常停止ボタン体験コーナー

02 社会とともに 社会とのかかわり 2014 TOBU Corporate Social Responsibility Report

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当 社で は 、東 武 沿 線 の 各自治 体との 連 携 の ほ か 、沿 線 の 学 校との 連携も

行っています。昨年度より東洋大学との連携企画として、両毛地域の沿線活性化・

誘客キャンペーンを展開し 、2014 年は 、「りょうもう7 市ご当地グルメマップ」

を製作しています。

このマップは 、同地域で愛されている郷土料理や名店探しをテーマに 、同大学

の学生が実際に街を歩いて調査し、学生のお勧めのグルメや観光スポットを紹介

しています。これからも沿線地域の活性化のため 、様々な形で沿線の魅力を発信

していきます。

沿線の学校との地域おこし

当社では 、毎年春と秋の全国交通安全運動期間を中心に 、沿線小学校を訪問

し、鉄道安全教室を実施しています。

また 、2014 年 6 月には 、幸手市立上高野小学校にて、交通安全運動の一環とし

て鉄道安全教室を開催しました。鉄道事業部門の乗務員職場の 11 名が授業を

行い 、約 160 名の小学生が受講しました。

当日は車掌・運転士の各 2 名が中心となり、「踏切道は鳴り出したら渡らない」

「線路内では遊ばない 、線路上に石を置かない」「駅と乗車のマナーについて」

の 3 点について、講話を行いました。児童のみなさんには真剣に説明を聞いて

いただき、小学校からも意義ある教育内容と高い評価を頂戴しています。

沿線小学校にて鉄道安全教室

沿線小学校にて環境の授業

2014 年 6 月、越谷市立大袋東小学校にてエコフェスティバル(環境教育の一環

として企業等から環境に配慮した取り組みについて学ぶもの)が開催され 、当社

駅長をはじめとする鉄道事業部門の 13 名の現業長が「人と環境にやさしい鉄道」

と題した授業を行い 、約 140 名の小学生が受講しました。

同授業を行うのも今年で 6 年目となり、今回も鉄道が環境にやさしい乗り物で

あることを 、電 車 の 模 型と理 科 教 材 用 の モ ーターを 用 いて 、省 エ ネ 機 能で

ある回生ブレーキを手で体感してもらう授業を実施しました。これからも東武線

をご利用いただく沿線の小学生と、コミュニケーションを深めていきます。

小学校での授業風景

02 社会とともに 社会とのかかわり 2014 TOBU Corporate Social Responsibility Report

りょうもう7 市ご当地グルメマップ

鉄道安全教室の様子

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Page 14: Corporate Social Responsibility Report 2014作成目的 対象期間 対象会社 参照した ガイドライン ステークホルダーの皆様とコミュニケーションを図るツールとして

[ その他の取り組み ー安全で住みやすい沿線をめざしてー]

02 社会とともに 社会とのかかわり 2014 TOBU Corporate Social Responsibility Report

「ポピンズナーサリースクールときわ台」でのイベント

当社では「住みやすい東武沿線」をめざし、働く子育て世代を支援するため 、

東武沿線の駅ナカ・駅チカに保育施設の開設を進めています。

2012 年 4 月には 、当社で初の施設として東上線ときわ台駅の駅ビル内で南口

改札口に直結した場所に駅ナカ保育施設「ポピンズナーサリースクールときわ台」

(東京都認証保育所 、運営:㈱ポピンズ)を開設したほか 、ベビーカーや大きな

荷物を電車内に持ち込むことなく快適にご乗車いただけるよう、ベビーカーも

預けることができる大型ロッカー(子育て応援ロッカー)を成増・下赤塚の両駅に

設置しました。

このほか、大師線大師前駅の駅ナカ保育施設「チェリッシュ大師前駅」(足立区小

規模保育室 、運営:㈱チャイルドステージ)、東武アーバンパークライン江戸川台

駅前保育施設「ぽけっとランド江戸川台駅前保育園」(流山市認可保育所 、運営:

㈻三幸学園)と東上線若葉駅西口保育施設「はちの巣保育園」(鶴ヶ島市認可

保育所 、運営:㈳はちの巣会)の計 4 か所で保育施設を開設しています。

引き続き、沿線自治体や関係者と協議のうえ施設誘致を進めるとともに 、保育

施設の行事への参加やイベントの開催等 、様々な形で子育て支援に取り組んで

いきます。

子育て支援

「チェリッシュ大師前駅」でのイベント

2013 年 12 月 18 日、豊島区役所において豊島区と帰宅困難者対策の連携協力

に関する協定を締結しました。

これは 、同区からの依頼により、当社や㈱東武百貨店をはじめとして同協定の

締結に合意した池袋駅周辺 17 の事業所が 、大震災などの災害発生時に帰宅困難

者が発生した際に 、安全かつ円滑にお客さまを誘導し 、一時滞在施設と一時

待機場所の確保など、必要な協力に関する事項を取り決めたものです。

今後も各事業所にて積極的に連携を図り、対策を展開していきます。

池袋駅周辺帰宅困難者対策

帰宅困難者対策の連携協定

帰宅困難者対策の連携協力に関する協定書

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被災地域の子供たちを東京スカイツリー ® へ招待  東武タワースカイツリー㈱

東武タワースカイツリーで 、東日本大震災で被災した地域在住の子供たち

に 、“ 笑 顔 に な れる夏 休 み ” を過ごしてほしいという思いから開始した 、東京

スカイツリー ® への招待ツアー。2012 年 、2013 年に続き 3 年目となる今年は 、

宮城県南三陸町 、岩手県釜石市 、福島県相馬市在住の小学生を招待しました。

このツアーは 、東京スカイツリー ® のオフィシャルパートナーである日本航空

( JAL )など 9 社の協力のもと、子供たちを東京スカイツリー展望台へご招待

するほか 、ソラカラちゃんとの触れ合いや 、すみだ水族館 、JAL 工場見学等を

楽しんで頂くもので 、この 3 年間で招待した小学生は 、延べ 1,497 人となりました。

「あなたの夢叶えます」オットセイショーに挑戦した兄妹

夏休み東京スカイツリー招待ツアー

2 0 1 3 年 1 1 月 、埼 玉 県 が 観 光 客 等 に 対し て 心 の こもった お もて なしを

行っている県内の企業や団体 、個人を表彰する「第一回埼玉県おもてなし大賞」

を 、東武動物公園を運営する東武レジャー企画が受賞しました。

これ は 、おもてなし力 の 向 上 により、埼 玉 県 の 観 光 力アップ 、観 光 振 興 に

つなげることを狙って設けられたもので 、全部で 29 件の応募があった中 、自治体

ほか鉄道会社や観光関連業者などで構成された「県おもてなし力向上委員会」の

一次審査 、更に立教大学観光学部特任教授等から成る「選考委員会」による

二次審査を経て、同社の受賞が決まりました。

東武動物公園では 、「園内で叶えたい夢」等を来園者から募りその機会を提供 、

「オットセイショーに挑戦したい」という小学生の兄妹をトレーナーとしてキャス

ティングしたり、「結婚式を動物たちと挙げたい」というカップルの夢を叶える

など 、ユニークな演出でおもてなしを実践していることが高く評価され 、栄え

ある大賞受賞の運びとなりました。

同園では 、今回の受賞を記念し 、またお客さまへの日頃の感謝の気持ちを

込 め て 、2 0 1 4 年 初 営 業 日 の 1 月 2 日の 入 園 料(通 常 大 人 1,500 円)を 、1 円

からの募金入園としました。当日は 13,555 人もの入園者を迎え、計 1,313,645 円

の募金が集まりました。皆様から寄せられた浄財は「埼玉県共同募金会」を

通じ 、子供たちの支援のために役立てられます。

埼玉県おもてなし大賞を受賞  東武レジャー企画㈱

授賞式の様子

[ グループ各社の取り組み ー人にやさしい社会の構築に向けてー]

02 社会とともに 社会とのかかわり 2014 TOBU Corporate Social Responsibility Report

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東武百貨店池袋店では 、栄養学を学ぶ女子大生と協同で 、『 TOBU の女子 DON

(丼)』を開発し、2013 年 9 月19日〜 10 月2日の 2 週間 、地下食品売場で販売しま

した。同売場で産学連携の商品開発を行うのは今回が初めての試みで 、食品売場

の 11 ショップと5 つの大学の大学生がタッグを組み 、カロリーが気になる女性

でも手に取りやすいよう、500 キロカロリー以下に設定したヘルシーで斬新な 17

種類の丼を開発しました。

発売前日の9月18日には、開発に携わった学生約20名が売場に立ち、プレセール

を実施しました。

【協力大学】大妻女子大学 、女子栄養大学短期大学部 、東京家政大学 、目白大学

短期大学部 、和洋女子大学(参加学生:5 大学 、約 80 名)

“ 食の 5 大学 ”と東武のデパ地下が初コラボ  ㈱東武百貨店

『 TOBU の女子 DON(丼)』売場風景

『 TOBU の女子 DON(丼)』試作打合せ

02 社会とともに 社会とのかかわり 2014 TOBU Corporate Social Responsibility Report

東武宇都宮百貨店は 、2013 年 11 月に 、栃木県の「県子育てにやさしい事業所」

顕彰において、最優秀賞にあたる「知事賞」を受賞しました。これは栃木県保健

福祉部と産業労働観光部ならびにとちぎ未来づくり財団が 、仕事と子育ての両立

に優れた取り組みをしている県内 8 事業所の功績を称え、表彰状を贈呈したもの

です。

同社は 1986 年に 、妊娠や出産 、育児を理由に退職した従業員を再雇用する

制度を導入しました。これまでに 4 名が職場復帰を果たしています。こうした

再雇用の登録制度を整備している事業所は稀有なうえ、高い育児休業取得率

なども評価されました。

栃木県子育てにやさしい事業所顕彰で知事賞受賞  ㈱東武宇都宮百貨店

栃木県知事賞の授賞式

店内での接客風景

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Page 17: Corporate Social Responsibility Report 2014作成目的 対象期間 対象会社 参照した ガイドライン ステークホルダーの皆様とコミュニケーションを図るツールとして

当社は社是に「奉仕 進取 和親」を掲げ 、公益的な運輸事業を核とした良質なサービスを提供するという社会的使命のもと、社業の発展を通じて地域社会の発展に寄与することにより、企業価値を高めてきました。「事業の社会的使命を認識し、組織の一員としての自覚

を持ち、経営の高度化に即応して業務を完遂し得る知識 、技能を備え旺盛な創造力 、実行力そして責任感をもつ 、たくましい人材育成」を教育目標としています。

安全教育・CS 教育等の業務教育のほか 、コンプライ

アンス教育・人権教育も適宜実施しています。能力開発センターでは 、健常者が気付かない身体の不

自由な方への接し方を学び「心のバリアフリー」を浸透させるために 、障がい者疑似体験研修として、アイマスク等を使用し、身体機能低下・心理的変化を体験させるとともに 、手動車椅子の仕組みや介護方法等の教育を行っています。

社員教育

技術・技能の継承や優秀な人材の確保の観点から、原則として希望者全員を、定年退職後も引き続き65 歳までフルタイム勤務で雇用しています。

2014 年 4 月現在 、出向者を含め 492 名が鉄道の現業等で活躍しています。

再雇用制度

当社は障がい者の雇用を重要な社会的責務と認識し、障がい種別にかかわりなく、年間を通して新規採用を積極的に行っていて、多くの社員が現在活躍しています。

また 、2007年に「障害者の雇用の促進等に関する法律」に基づく特例子会社として㈱シンフォニア東武が認定されました。2014年6月1日現在、特例子会社、関係会社を含めた障がい者雇用率は2.99%となっています(法定雇用率2.0%)。

私たちは今後も沿線地域のハローワークや障がい者就労支援機関と連携しつつ 、さらなる雇用機会の創出と雇用による障がい者の自立支援を図っていきます。

障がい者の雇用

当社では 、子育てを支援する社会づくりを実現させるため、内閣府の提唱する「家族の日・家族の週間」に対する取り組みの一環として「家族職場参観」を実施し、2013 年度は 99 家族 353 名が参加しました。

鉄道輸送の根幹である「安全」を守り続けていくためには、社員の不断の努力と、その社員を日頃から支えている家族の理解が何よりも大切です。

この取り組みを通じて、社員には家族の大切さとワーク・ライフ・バランスについての意識が醸成でき 、家族の皆さんには社会における鉄道事業の役割を理解していただくよい機会になりました。また 、参加した家族からは 、

「仕 事 内 容 の 説 明 、職 場 内 部 の 見 学 、車 両 機 器 の 操 作体験等ができたことで鉄道の仕事の大変さがわかった」、

「家で は 見ることができな い 真 剣 な 表 情で 働 いている姿を見て感動した」等の感想を得ました。

今後も「家族職場参観」を継続して実施していくことで 、未来を担う子供たちに働くことの大切さ、ワーク・ライフ・バランスを含めた家族の絆の大切さを伝えていきます。

家族職場参観の実施

社員の健康保持増進と疾病予防等を図るために 、会社

診療所では 、各種健康診断のほか 、健康相談 、生活指導等

を産業医が中心となって行っています。またメンタルヘルスケアとして、専門医によるカウンセリング等 、心身の健康

について、随時 、医師に相談できる体制を整えています。社員が健康で安心して働ける職場環境を確保することは 、輸送の安全の礎になっているとも言えます。

健康管理

2007 年に改正男女雇用機会均等法が施行され、社員が性別により差別されることなく、かつその能力を十分に発揮できる環境整備がより一層重要になりました。当社では「性的な言動をもって他の従業員を不快にし、または不利益な取扱いをしないこと」を就業規則に定め、相手の立場に立ち普段の言動を振り返り、セクシュアルハラスメントのない快適な職場づくりに努めています。また、専用電話のほか、書面での相談にも応じられるよう「人権相談窓口」を設置し、セクシャルハラスメントだけでなく、パワーハラスメント等にも真摯に迅速に誠意ある対応を行う体制を構築しています。

ハラスメント対策

次世代育成支援対策推進法への取り組みとして、女性だけではなく男性も仕事と家庭が両立できる環境づくりに努めています。その結果 2008 年 6月13日および 2012 年8 月 7 日 、厚生労働省東京労働局長より「仕事と家庭の両立支援企業の認定」を取得しました。今後も男女を問わず積極的にワーク・ライフ・バランスを推進し 、より働きやすい企業をめざしていきます。

ワーク・ライフ・バランスを推進

03 社員とのかかわり

社会とのかかわり 2014 TOBU Corporate Social Responsibility Report

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Page 18: Corporate Social Responsibility Report 2014作成目的 対象期間 対象会社 参照した ガイドライン ステークホルダーの皆様とコミュニケーションを図るツールとして

当社では 、日頃より当社線をご利用いただいているお客さまをはじめ 、沿線

に お住まいの皆様からのお問い合わせにお応えするとともに 、お気づきの点

やご提案等を真摯に受け止め 、今後の経営に反映させ 、より一層皆様に喜んでい

ただける東武鉄道をめざすため 、「東武鉄道お客さまセンター」を設けています。

概要は次の通りです。

東武鉄道お客さまセンター

8:30 〜 19:00(年中無休 ただし年末年始を除く)

03 − 5962 − 0102

①特急券のご予約

②お忘れ物のお問い合わせ

③お問い合わせ(列車時刻・運賃・沿線観光情報ほか)

④ご意見・ご要望

東武鉄道お客さまセンターではお電話のほか、各駅のパンフレット

スタンドに設置する「声のたより」や東武鉄道ポータルサイト

( http://www.tobu.co.jp/ )内の「東武鉄道お客さまセンター」

よりお入りいただけるWeb システムを利用して、お客さまの声を

お寄せいただくことができます。

営業時間

電話番号

受付内容

そ の 他

東武鉄道 お客さまセンターコミュニケーター姫宮 なな

当社では 、東武鉄道お客さまセンター等にお寄せいただいた「声」を参考に 、

当社の取り組みについて改善を行い 、より多くのお客さまのご期待にお応えする

活動に取り組んでいます。2013 年度は 、お客さまの声から改善された事例が

44 件ありました。また、お寄せいただいた声を参考に、当社のメッセージをお伝え

することで 、お客さまが安全に 、安心して鉄道をご利用いただける環境づくりを

お客さまと一緒にめざしていこうと、マナーポスターや改善事例をご紹介する

ポスター等を作成しています。駅構内 、列車内への掲示等を通じて、お客さまの

ご理解とご協力を呼びかけています。

お客さまの声を踏まえた改善・広報活動

改善レポート(列車内ポスター)

改善レポート(一例)「特急スペーシアの空調について」

お客さまの声:「冬の早朝は、特急ス

ペーシアが寒いので、対応してほしい。」

⇒発車の数時間前に自動で暖房が

入る装置を導入しました。

(平成 26 年 3 月〜)

04 コミュニケーション

社会とのかかわり 2014 TOBU Corporate Social Responsibility Report

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Page 19: Corporate Social Responsibility Report 2014作成目的 対象期間 対象会社 参照した ガイドライン ステークホルダーの皆様とコミュニケーションを図るツールとして

本サイトは 、主に小学生を対象とした WEB サイトで 、お子様たちに東武鉄道・

東武グループの様々な世界に跳び出してもらうためのリアルランド(実体験の世界)

へ旅立つ改札口をイメージした 、参加・体験型のサイトです。

東武沿線の遊んで学べるスポットを紹介した「お出かけ MAP 」を新たに制作

したほか 、東武グループについて学べるクイズやゲーム 、東京スカイツリー

タウン®関連情報など、様々なコンテンツを楽しめます。また、「東京スカイツリー

タウン ハロウィン・キッズパレード」「親子ハンドクラフト体験」など、東武グループ

の施設を使った様々な募集型のイベントも数多く開催しています。

 これ からも 、東 武グ ル ープ 各 社と連 携し 、親 子で 楽しめる"東 武グ ル ープ

のキッズポータルサイト”として展開することで 、皆様とのコミュニケーションを

図っていきます。

東武キッズサイト" TOBU BomBo Kids(と〜ぶボンボキッズ)” を展開

当社では 、2014 年 4 月1日より東武野田線に路線愛称名「東武アーバンパーク

ライン」を導入しました。

野田線は東京近郊のベッドタウンを走行する路線として都市間輸送を担って

いるほか 、都心に向かう通勤・通学路線との乗り換え駅を複数有する交通利便性

の高い路線であり、一方で身近に自然を感じられる公園などが多く点在し、憩いの

ある住みやすい路線でもあることから、“ アーバン=都市 ” と“ パーク=公園 ” を

組み合わせた造語で表現した路線愛称名を決定しました。

2013 年 6 月の新型 60000 系車両導入により野田線の魅力を高め 、更に路線愛

称名導入により当社沿線をはじめ首都圏の皆様に 、より一層親しみを持っていた

だきたいと考えています。

今後も、引き続き新型車両の導入や駅施設の改修など様々な整備を行うととも

に 、各駅・車両の案内表示などに路線愛称名を使用するほか 、路線愛称名の導入

を契機として 、更にグループ一体となって事業展開を図り、沿線価値向上を

めざしていきます。

東武野田線に路線愛称名 「東武アーバンパークライン」を導入

「東京スカイツリータウン ハロウィン・キッズパレード」

60000 系車両(初石〜流山おおたかの森間)

「親子ハンドクラフト体験」

04 コミュニケーション 社会とのかかわり 2014 TOBU Corporate Social Responsibility Report

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Page 20: Corporate Social Responsibility Report 2014作成目的 対象期間 対象会社 参照した ガイドライン ステークホルダーの皆様とコミュニケーションを図るツールとして

東武鉄道杯少年野球大会

東武鉄道杯少年サッカー大会

東武グループでは 、2014 年 8 月 8 日〜 21 日の実質 10 日間の日程で 、大学生

を対象とした「東武グループインターンシップ」を本年度初めて実施しました。

これは 、将来社会人として活躍が期待される大学生の就業観形成や就職の

ミスマッチ改善といった社会貢献活動の一環とし、合わせて東武グループの事業

内容と仕事への理解を深めることを目的に実施したものです。

今回参加した大学生 37 名には 、当社ならびに東武グループ各社の様々な事業

における就業体験や先輩社員との触れ合いを通じて、自らの職業観や就業イメージ

の醸成を図る一助としてもらいました。

最終日には 、参加した大学生全員が就業体験を行った会社ごとに「就業体験で

感じたこと、東武グループでやってみたいこと」というテーマで課題発表を行い 、

出席した東武グループ関係者一同は 、熱心に耳を傾けていました。

東武グループでは 、今後も各社が一体となってインターンシップに積極的に

取り組み 、大学生に働く意味や楽しさを伝える機会を提供してまいります。

※【インターンシップ実施会社】

東武商事 、 東武ストア 、 東武百貨店 、 東武興業 、 東武スポーツ 、 東武タワース

カイツリー、 東武ホテルマネジメント、トップツアー、 東武食品サービス 、 東武バ

ス 、東武谷内田建設 、東武インターテック、東武エンジニアリング 、東武ステーショ

ンサービス 、東武鉄道

次世代を担う健全な青少年の育成活動への支援と沿線地域への社会貢献活動

の一環として、東武鉄道杯少年野球・少年サッカー大会を 、東武グループ各社や

東武グループ社員のボランティアに支えられながら、グループ全体で取り組んで

います。

東武鉄道杯は 、2008 年度から東武鉄道博物館の主催により順次沿線で大会を

実施しており、現在野球大会では本線沿線東京・埼玉大会 、野田線沿線大会 、

東上線沿線大会が 、サッカーでは本線沿線東京・埼玉大会 、野田線沿線大会 、

本線沿線栃木・群馬大会 、東上線沿線大会が開催しています。2011 年度からは 、

各大会の優勝者が競う中央選手権大会を 、野球・サッカーの両種目で開催して

います。

大会の開会式に参加される選手には 、小児用 IC 乗車券 PASMO を贈呈し、実際

にバスや鉄道を利用していただくことで 、環境負荷が小さく、社会生活に役立つ

公共交通機関利用の知識やマナーを学ぶ機会としていただいています。

東武グループインターンシップの開催

東武鉄道杯の開催

04 コミュニケーション 社会とのかかわり 2014 TOBU Corporate Social Responsibility Report

インターンシップ課題発表風景

就業体験の様子(東武エンジニアリング)

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Page 21: Corporate Social Responsibility Report 2014作成目的 対象期間 対象会社 参照した ガイドライン ステークホルダーの皆様とコミュニケーションを図るツールとして

こども制服着用撮影会 

スイッチマルチプルタイタンパーによる実演

リバイバルカラーに塗装された 8111 号車 埼玉県 B 級ご当地グルメ他フードコート

2013 年 12 月 1 日に南栗橋車両管区にて「2013 東武ファンフェスタ」を開催

しました。

開催当日は 2013 年にデビューした「60000 系」車両(6 両編成)を使用し 、

北千住駅から会場である南栗橋車両管区まで「東武ファンフェスタ号」を運行、

乗車されたお客様には 、記念乗車証や 60000 系をデザインしたネクタイピンを

プレゼントしました。60000 系 が「東武スカイツリーライン」を走るのは当社で

も初めてであり、プレミアムな企画となりました。

また、会場では理科教材用のモーターを用いた実験キットで電車の回生ブレーキ

の仕組みを実際に手で体感してもらうコーナーや当社の環境に関する取り組みを

パネル展示したほか 、100 系スペーシアをはじめとした車両撮影会 、こども制服

着用体験 、車両洗浄線の体験乗車 、限定鉄道グッズ品の販売や沿線自治体の

観光 PR 、物産品の販売等を催しました。当日は約 14,300 人にご来場いただき、

普段は見られない工場内等もご見学いただきました。

2013 年 11 月 17 日に森林公園検修区にて「東上線 森林公園ファミリーイベ

ント2013」を開催しました。

今回は 、東武博物館が動態保存している8111 号編成を、デビュー当時のリバ

イバルカラーに塗装し 、イベント用のヘッドマークを掲出のうえ、森林公園〜寄居

間を 1 往復する臨時列車団体ツアーとして運行しました。

また 、イベント会場では 、8111 号車をはじめ 、人気の車両を展示した車両撮影

会 、働く車両の線路保守作業車スイッチマルチプルタイタンパーや架線および

信号検査用電気検測車の保線用車両の実演を行いました。このほかに会場で

は 、運転台体験・車両操作体験 、車両洗浄線の体験乗車 、こども制服着用体験 、

押ボタン式踏切支障報知装置の非常ボタンと駅の非常停止ボタンを押す体験

および鉄道グッズや埼玉県 B 級ご当地グルメなどの物品販売を実施。当日は

約 9,300 名のお客様にご来場いただき、楽しんでいただきました。

「東武ファンフェスタ」(本線)を開催

「東上線 森林公園ファミリーイベント」(東上線)を開催

車両展示

車体の吊り上げ

04 コミュニケーション 社会とのかかわり 2014 TOBU Corporate Social Responsibility Report

20

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私たちは 、地球環境保全を企業の使命の一つと自覚し、地域社会の皆様と共に健やかに暮らしつづけられるよう、

事業活動を通じて創造と開発につとめ 、地球にやさしい社会づくりに向けて、行動します。

環境理念

1 鉄道事業がエネルギー効率の高い交通機関として、安全で快適な輸送を常に提供するとともに 、すべての事業

分野において環境活動を推進しながら、持続可能な社会の構築に貢献するよう努めます。

2 法規制等を遵守し、環境負荷の低減と汚染の予防に努めます。

3 この方針の達成のため 、環境目的および環境目標を設定し 、環境マネジメントシステムを運用することで 、

継続的に改善・見直しを図りながら行動します。

4 全社員一人ひとりにこの方針を伝達して環境意識向 上 を 図りま す 。ま た 、お 客 様との コミュニ ケーション

を大 切 にし 、地 域 社 会 へ の 貢 献 に 努めます。

環境方針

環境活動を効果的に実施するため 、環境推進委員会を設置して環境マネジメントシステムを推進しています。

推進体制

委員長 広報部担当役員 委 員 各事業本部長ほか事務局 広報部

環境推進委員会

取 締 役 会

社 長

本 社 各 部 署

各 事 業 所

環 境 推 進 委員会

2014 TOBU Corporate Social Responsibility Report

環境への取り組み

当社では、環境理念・環境方針を制定し、環境教育を通して

社員全員の環境意識向上に努めるとともに 、各部が環境

保全のために様々な取り組みを積極的に推進しています。

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05 環境保全への取り組み

社会とのかかわり 2014 TOBU Corporate Social Responsibility Report

10000系通勤用車両については、2006年度よりリニューアル工事を行い、2013年

度末までに 144 両が完了しています。主な改修内容としては 、車いすスペース

新設 、車内案内表示器設置等のバリアフリー化や 、壁・床材の張替等車内の快適

性を向上させるとともに 、車両冷房機の冷媒を地球温暖化に対している影響が

少ない代替フロンに変更するほか 、2013 年度以降にリニューアルしている車両に

ついては 、車内照明を消費電力の少ない LED 照明に変更しています。また 、

一部の車両では主制御器をより省エネ効果の高い VVVF インバータ制御装置

に変更する等 、省エネルギー化に努め 、環境に配慮した仕様としています。

通勤用車両のリニューアル

環境配慮型車両の導入

最新型の 60000 系車両は 、2004 年度に導入を開始した 50000 系を基本に 、「人

と環境にやさしい車両」をコンセプトに設計したもので 、車体前面および側面

上部に東武グループのグループロゴカラーであるフューチャーブルーを帯状に 、

ドア脇には視認性の高いブライトグリーンを配し 、沿線の自然環境と調和した

デザインとしました。車両の構造としては 、VVVF インバータ制御装置の採用 、

前照灯・車内照明の LED 化 、車体にアルミ合金を使用することによる軽量化等で

省エネ化を図り、従来の 8000 系車両に比べ電気使用量を約 40%削減しています。

また 、モーターについても、密閉構造のものを採用することで車内外への騒音を

低減させ 、環境に配慮した仕様としました。

そのほか 、車内案内用液晶ディスプレイを各ドア上部に設置し、行き先・次駅

案内・駅設備・ドア開方向等を表示することでわかりやすい案内に努めるととも

に 、優先席部に視認性を向上させた黄色のスタンションポールを配置し、車いす

スペースを 6 両のうち 4 両に設置するなどバリアフリー化を推進しています。

更に 、当社車両では初となる公衆無線 LAN サービスを開始し、車内での高速

インターネットの利用が可能となり、車内の快適性向上を図っています。

10000 系リニューアル車両(東武アーバンパークライン配属車両)

60000 系車両

東武アーバンパークライン(大宮~船橋間)

60000 系導入路線

2012 年度実績  2 編成  12 両

2013 年度実績  6 編成  36 両

2014 年度予定  8 編成  48 両

60000 系導入実績

2008 年度実績  4 編成 24 両

2009 年度実績  4 編成 24 両

2010 年度実績  3 編成 24 両

2011 年度実績  2 編成 20 両

10000 系リニューアル実績

2012 年度実績  3 編成 26 両

2013 年度実績  3 編成 26 両

2014 年度予定  3 編成 26 両

[ 鉄道事業の取り組み ]

※ VVVF インバータ従来の制御方法に比べ電力を効率よく使用する仕組みです。

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環境マネジメントの推進

騒音・振動防止(滑走防止装置・防音車輪)

騒音・振動防止(レール削正車)

05 環境保全への取り組み 環境への取り組み 2014 TOBU Corporate Social Responsibility Report

南栗橋車両管区(工場棟) 正門(認証取得プレート) 産廃置き場 排水リサイクル棟

南栗橋車両工場 ISO14001 認証取得 東武鉄道南栗橋車両管区と東武インターテックでは、南栗橋工場部門において、

環境マネジメントシステムの国際規格である ISO14001 を 2005 年 9 月 16 日に

認証取得しました。

2008年6月、2011年7月、2014年8月と3度の更新審査に合格し、活動を継続しています。

認証登録証

 車輪のフラット防止対策として、滑走防止装置の導入を進めています。

 フラットとは 、電車がブレーキをかける際 、車輪とレール間の摩擦力よりブレー

キ力が大きくなった場合に 、滑走(車輪がロックされた状態になること)を引き

起こし 、車輪がレールと擦れ発生する平面状の部分のことで 、走行時に車輪の

回転にあわせて「タッタッタ」と音が発生します。その滑走が発生しそうになると

一時的にブレーキを弱め 、滑走を防止する装置が滑走防止装置です。

 現在 、滑走防止装置の導入率は約 33%です。

 なお 、車輪にフラットが発生した場合は 、南栗橋・北春日部・森林公園の車両

基地にて車輪の削正を行います。

 また 、車輪のきしり音対策として、防音車輪の導入も進めています。

 車輪のきしり音とは 、カーブなどで車輪とレールが擦れ 、車輪が共振することで

「キー」と発生する甲高い音です。そのきしり音の発生を抑制する構造を持つ

車輪が防音車輪です。

 現在 、防音車輪の導入率は約 85%です。

車輪を削正している様子

防音車輪

レールを削正している様子

電車の走行に伴いレールの表面には 、微細な凹凸やキズが発生します。これら

は 、電車の走行音や振動を大きくする原因の一つになります。

当社では 、1998 年にレール削正車を導入し 、レール表面を削って滑らかに

仕上げるレール削正を行っています。夜間終列車後に高速で回転する 16 個の

砥石をレール表面に押し当て、レールに当たる砥石の角度を調節しながら、レー

ル削正車が繰り返し往復しレール表面を削ります。この削正作業で 、レール表面に

発生した微細な凹凸やキズを除去するとともに 、新品レールに近い形状に戻す

ことにより電車の走行音や振動の抑制を図っています。

2013 年度は 、一晩あたり平均約 450m 、1 年間では約 110km のレール削正を

実施しました。23

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鉄道橋梁は大きく「鋼製橋梁」と「コンクリート製橋梁」に分類できます。そのうち

鋼製橋梁は 、錆の進行に伴う部材の劣化を抑制し、橋梁の延命化を図るために

定期的な塗装が必要となっています。

当社では、大気汚染の原因物質である揮発性有機化合物(VOC)への対策として、

古くから弱溶剤系の塗料(フタル酸樹脂塗料、ポリウレタン樹脂塗料等)を使用して

おり、最近では下塗り剤として、鉛の含有量が少ない錆止め剤(変性エポキシ樹脂

等)を使用しています。

また 、交通量の多い道路に架かる橋梁や鉄道と交差する橋梁では 、塗装工事に

よる影響が少なくなるよう、塗装が落ちにくい長寿命の塗料(フッ素樹脂塗料)を

使用することもあります。

なお、橋梁の塗装は、橋梁自体の延命化だけではなく、美観の維持にも役立っています。

塗装の環境配慮(橋梁)

回生電力貯蔵装置の設置 ( き電区分所 )

電車の回生電力を有効活用する回生電力貯蔵装置を東上線上福岡き電区分所

に設置しています。

回生電力貯蔵装置とは 、電車がブレーキをかけた際に発生する電力を架線から

吸収し貯蔵する装置で 、その貯蔵した電力を電車が加速する場合に供給する、

環境にやさしい最先端技術の装置です。

装置の導入後の効果として、電車の運転電力の一部に回生電力貯蔵装置の電力

を使用するため 、変電所から供給する電力を削減することができ、また 、電力を

供給することで架線電圧が安定し、電車の定時運行に寄与することになります。

設置にあたっては、先端的で省エネルギー効果など政策的意義がある事業として、

2011 年度 、2012 年度の経済産業省資源エネルギー庁「エネルギー使用合理化

事業者支援補助事業」に採択されました。

今後も省エネルギーに役立つ機器の導入を積極的に進めていきます。

上福岡き電区分所電力貯蔵装置

入間川橋梁(東上線)

05 環境保全への取り組み 環境への取り組み 2014 TOBU Corporate Social Responsibility Report

照明器具の LED 化(駅コンコース照明)

東京スカイツリー®開業に合わせてリニューアルオープンしたとうきょうスカイ

ツリー駅の照明設備において、省エネ性能の優れたLED照明を採用しています。

ホーム上家の梁部分に設置していた150Wコンパクト形メタルハイライドランプ

投光器をLEDコンパクトキャノピー灯に更新することで、60,000時間の長寿命化を

実現し、かつ旧照明設備と比較して省エネ率約60%を可能にしています。

また、首振り自在の金具付きを採用し、無駄な光を広げないように設置するととも

に、ホーム上の均整度を高め乗降時の安全性を十分確保しています。なお、瞬時

点灯を得意とするLED照明ですが、スロースタート機能を搭載し、夕方などの点灯時

に急な明るさ変動を伴わず、ご利用のお客様の目にやさしい配光制御としています。

今後も他駅においてLED照明の導入を積極的に進めていきます。

とうきょうスカイツリー駅(東武スカイツリーライン)

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環境に配慮した住宅の供給

戸建住宅「ソライエ清水公園アーバンパークタウン」では 、自然の力を利用して

快適な居住空間を創造する「パッシブデザイン」という手法を導入しています。

この手法に基づき 、風が自然に通り抜ける機能的な建物の配置や 、オープン

な外構設計を採用しています。

また 、街全体に豊富な植栽計画を導入しているほか 、暑い空気を逃がすための

高窓の設置や、外からの熱を和らげるグリーンカーテンやすだれなどを吊るすことが

できるフックを取り付けるなど、夏は涼しい風を採り入れ 、冬はしっかりと断熱する

ための工夫を施しています。

パッシブデザインの手法

ソライエ清水公園アーバンパークタウンの配棟

05 環境保全への取り組み 環境への取り組み 2014 TOBU Corporate Social Responsibility Report

ソライエ清水公園アーバンパークタウンと周辺俯かん完成予想図

ソライエ清水公園アーバンパークタウンの 街並み(イメージ)

[ 分譲事業の取り組み ]

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05 環境保全への取り組み 環境への取り組み 2014 TOBU Corporate Social Responsibility Report

緑ゆたかなマンション敷地利用計画

当社が分譲するマンションでは 、敷地内に積極的に緑を取り入れ環境配慮を

実践しています。

「ソライエ草加松原」(草加市松原)では、当社の住まいの新ブランド「ソライエ」

に込めた 3 つの想い「ここちいい空間づくり」・「安全・安心」・「人とのつながり」を

実現する住まいをめざして 、環境面において「太陽光発電システム」を導入し 、

これを電池に蓄え、共用部の一部照明等に活用しています。なお 、このシステム

は災害等の非常時にも役立つものとなります。更に、カーシェアリング、レンタサイ

クル等の「持たない」暮らしのサポート、「グリーン電力証書システム」の導入に

加え、敷地内に多様な植栽を配置する等、沿線のマンションとして良好な景観づく

りにも配慮しています。

「ソライエ・プレミアムテラス」(墨田区立花)では 、広大な敷地を活かして

緑 豊 か なランドスケープ を 実 現しました。エントランス の ある敷 地 南 側 や

旧中川沿いの敷地東側では 、建物を大幅にセットバックさせて豊富な緑をレイ

アウトしました。また 、敷地内には多彩な樹種を採用した緑美しいプライベート

ガーデンを設けるとともに 、屋上緑化も導入しました。

「ブリリアときわ台ソライエレジデンス」(板橋区前野町)では 、季節毎に美しく

色づく木々を配した潤いと彩のある駐車場「シーズンパーキング」や常盤台住宅地

の象徴であるクルドサック(袋小路)とシンボルツリーを配した「クルドサックガー

デン」等 、緑で囲まれた外周のなかに自然と調和した 7 つのゾーンをつくり、多彩

な植栽を計画する等良好な環境や景観づくりに配慮しています。また 、太陽光

発電設備・非常用蓄電池や LED 照明を導入したほか 、電気自動車によるカー

シェアリング等環境や省エネに配慮した最新の設備を導入しています。

「ソライエ柏豊四季」(柏市豊四季)では 、自然豊かな周辺エリアの植生に近い 、

様々な樹種を取り入れました。ケヤキなどの高木に 、アジサイ、アセビ 、ヒイラギ

ナンテン、ソメイヨシノなど、花や実をつける草木を組み合わせて、季節の移ろい

とともに表情を変える美しい植栽を計画しています。

ソライエ草加松原 外観

ソライエ・プレミアムテラス プライベートガーデン

ブリリアときわ台ソライエレジデンス 外観 (完成予想図)

ソライエ柏豊四季 エントランス (完成予想図)

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05 環境保全への取り組み 環境への取り組み 2014 TOBU Corporate Social Responsibility Report

当社では 、沿線自治体との協力のもと、環境保全のための様々な取り組みを

推進していますが 、2014 年 2 月より、栃木県壬生町の社有林「とうぶの森 とちぎ

中央」において、栃木県企業局と協働で森林保全活動に着手しました。

2013 年度の活動には当社 、栃木県企業局 、壬生町の職員および家族のほか 、

地元小学生など約 130 名が参加し、森林の若返りを目的とした木の枝打ち、下刈 、

落葉掻き等を実施しました。

2014 年度も引き続き、森林の保全・活用に向けた取り組みを積極的に推進し、

地域と連携した活動を通じて、地域社会ならびに環境への貢献を図っていきます。

沿線自治体との連携による森林保全 ーとうぶの森 とちぎ中央ー

森林保全とJ-VER 制度の活用

 森林は国土の保全 、水資源の涵養 、災害の防止 、生物多様性の保全・形成等の

様々な機能を持ち 、中でも CO2 を吸収・貯蔵する機能は 、地球温暖化防止に

大きな役割を担っています。

 当社では栃木県 、群馬県等に所有する社有林を適切に維持管理しており、

このうち栃木県宇都宮市の社有林において、環境省が地球温暖化対策のために

創設した J-VER 制度※を活用し、地元森林組合の協力を得て実施した間伐による

CO2 吸収量について、オフセット・クレジット( J-VER )の認証を取得しました。

 今後は取得した J-VER を活用し、カーボン・オフセットの取り組みを推進する

とともに 、引き続き地球環境保全に努めていきます。

※ J-VER 制度は 、経済産業省が所管する国内クレジット制度と統合し 、2013 年度より  「 J -クレジット」制度として継続されています。

J-VER 制度に登録された社有林

森林保全活動の様子

[ その他の取り組み ]

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05 環境保全への取り組み 環境への取り組み 2014 TOBU Corporate Social Responsibility Report

つきのわ「フランサ」戸建住宅

イルミネーションの様子

会場での掲出文

グリーン電力付き住宅の供給

東京スカイツリータウン ® イルミネーションへのグリーン電力の活用

株主総会会場での使用電力にグリーン電力を利用

当社では環境にやさしい街づくりの一環として、分譲住宅事業において2004 年

から「グリーン電力証書システム」を他社に先駆けて採用しました。「生活のベース

となる住まいは自然にやさしくあって欲しい」、その願いが当社の住宅開発に込め

られています。機能や便利さ 、住み心地の良さに加え、環境への配慮をスロー

ガンに 、クリーンな住環境の提供をめざしています。また 、この「グリーン電力

証書システム」は 、戸建住宅「フランサ」「ルティアス」等のほか 、分譲マンション

「ソライエ谷塚」「ソライエ草加松原」「ソライエ柏豊四季」でも導入しています。

東京スカイツリータウン ® では 、2013 年 11 月1 日から2014 年 1 月31 日の 間 、

「東 京スカイツリータウンイルミネ ーション 2 0 1 3」を実 施し 、東京スカイツ

リーの足元を彩る約 50 万球のイルミネーションや 、スカイアリーナ壁面にリズミ

カルな音楽に合わせて映像を投影するプロジェクションマッピング 、ならびに期間

中の植栽の照明などをグリーン電力で賄いました。

このグリーン電力は、バイオマス発電による電力であり、東京スカイツリータウン

内から発生する生ごみの処分施設として契約している食品リサイクル施設(メタン

発酵)で発電したものを活用しています。

2014 年 6 月の当社株主総会の会場運営電力をバイオマス発電によるグリーン

電力で賄いました。株主総会にご出席の株主様にも当社の CO2 排出量削減の取り

組みの一環を知っていただきたいと考え、本会場入口にグリーン電力証書ととも

に掲出文を掲示しました。

なお 、株主総会会場の運営電力を再生可能エネルギーで賄う取り組みは 、今回

で 5 回目です。

グリーンエネルギー

のこと。

グリーン熱 熱とは 、

グリーン電力 とは 、 電力太陽光・風力・バイオマス・地熱・水力などの

太陽光の

「自然エネルギー」によって 作られた、環境負荷の低い

グリーンエネルギー証書システム

「電力」「熱」 そのもの は 、その場で使い 、

「環境付加価値」 だけを切り離し、

普通のエネルギーを使用していても、

とみなす仕組み

証書(グリーン証書)というかたちで売買

購入分だけグリーンエネルギーを使用した(カーボン・オフセットした)

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東武エネルギーマネジメントでは、東武鉄道ならびにグループ会社である東野

交通の社有地 、建物屋根上等を活用し 、太陽光発電所 5 か所(埼玉県 2 か所

[ 比企郡滑川町・久喜市 ]、栃木県 2 か所 [ 佐野市・真岡市 ]、千葉県 1か所[千葉市])

を新設、2014年秋から2015年春までに順次発電を開始する予定です。

東武グループでは 、環境の負荷低減への対策を進め 、持続可能な活力ある

低炭素・循環型社会づくりの一助にすべく、2013 年 7 月から東武佐野線葛生駅

南側土地(栃木県佐野市)において民鉄グループ初のメガソーラー「葛生太陽光

発電所」を皮切りに 、社有地などの保有資産を有効活用した「再生可能エネルギー

の固定価格買取制度」による大規模太陽光発電事業に参入していますが 、当該

5 か所は 、これに引き続いて同制度により実施するものです。

5か所合計の設備容量(太陽光パネル容量)は5,251kW、年間発電量は約568万7 千

kWh(一般家庭約 1,580 世帯分)、年間 CO 2 削減量は約 2,881トン(約 2 6 万

1 千本のブナの木を植林したのと同程度の効果)を見込んでいます。

今後も、準備 、施工および運用等で得た知見を活かし、太陽光利用をはじめと

する発電事業 、再生可能エネルギーの活用ならびに鉄道・分譲事業への展開に

向けてノウハウを蓄積することで、更なる事業展開を図るべく取り組んでいきます。

太陽光発電事業の推進(太陽光発電所 5 か所を新設)  ㈱東武エネルギーマネジメント

[ グループ各社の取り組み ]

05 環境保全への取り組み 環境への取り組み 2014 TOBU Corporate Social Responsibility Report

尾瀬入山口までのバスの運行を通じて環境保全  関越交通㈱

関越交通では、5月23日~ 10月19日の期間、新宿から尾瀬の玄関口「尾瀬戸倉・

大清水」まで 、高速バス「尾瀬号」を 1 日 3 往復運行しました。このうち 2 往復は

東武東上線川越駅西口経由とし、東上線各駅から川越までの電車+高速バスの

往復割引乗車券をセットにしたプランを発売しました。これにより尾瀬へ向かう方

の利便性の向上を図るとともに、尾瀬入山口まで、マイカーからバス利用へのモー

ダルシフトによる効率化を図ることで 、環境保全に協力しました。

なお 、尾瀬では 7 月 12 日~ 9 月 19 日の期間 、群馬県が主体となり大清水から

一之瀬間 ( 約 3.2km 区間 ) で低公害車両による無料試験運行が実施され 、関越

交通を含む5社がこの運行を受託し、尾瀬入山口の利用分散化による環境保全

にも努めました。

高速バス「尾瀬号」

尾瀬(沼尻)

千葉高田町太陽光発電所(千葉県千葉市緑区高田町)

東武南栗橋太陽光発電所(埼玉県久喜市:南栗橋車両管区内)

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05 環境保全への取り組み 環境への取り組み 2014 TOBU Corporate Social Responsibility Report

ライティング「粋」

クリスマス特別ライティング シャンパンツリー

ライティング「雅」

七夕特別ライティング 「七夕」

CO2 削減ライトダウンキャンペーンに参加  東武タワースカイツリー㈱

東京スカイツリー ® では 、夏至にあたる 2014 年 6 月 21 日と七夕にあたる 7 月

7 日(月)の各日 20 時~ 22 時の期間 、環境省が主催する低炭素社会への歩み

を実感し地球温暖化への啓発を行う活動の「ライトダウンキャンペーン」に賛同

して、ライティングを消灯しました。この活動で 、東京スカイツリーでは両日合計

434kWh の CO2 排出量の削減効果を挙げ、同じく賛同した施設とともに環境に配慮

することの重要性を発信しました。

東京スカイツリー ®では、今後も環境に配慮した「やさしい未来」をめざしていきます。

東武タワースカイツリーでは、運営する東京スカイツリー ® のライティングによる

CO2 排出量を 、当社が栃木県宇都宮市に保有している適切に整備された森林

から創出される「東武鉄道社有林篠井山林間伐促進プロジェクト」によるオフ

セット・クレジット( J-VER )を活用してカーボン・オフセットし、CO2 排出量を実質

ゼロとしています。

東京スカイツリー ® のライティングによる CO2 をオフセット  東武タワースカイツリー㈱

オフセット・クレジット( J-VER )の活用 東京スカイツリー ® のライティングに使用している照明器具は 、全て LED を

採用しており、従来の器具と比べて最大 43%の省エネ効果のある環境にやさしい

設備となっています。さらに 、オフセット・クレジットを活用し、東京スカイツリー ®

の 2013 年 11月から1 年分のライティングによるCO2 排出量のカーボン・オフセット

(埋め合わせ)を実施しています。

東武タワースカイツリー㈱が購入したクレジットは500tであり、東京スカイツリー ®

のライティング 1 年間の使用電力によって排出される CO2 の量は約 101t である

ことから、ほぼ5年分に相当するため、5年間継続してオフセットしていく予定です。

①オフセット対象:東京スカイツリー ®のライティングに よる1年分のCO2 排出量

2013 年 11 月1日 ~ 2014 年 10 月31日

②オフセット量:101t-CO2 ※ ※上記CO2 量は環境省のガイドラインに基づき算定した2013年11月時点で想定される量であり、オフセットの 際には実際に使用した電力使用量から再計算し、無効化(二重に使われないよう取り消す処理)します。

安全確保とエコツーリズムの推進活動として電気バスの運行を受託  関越交通㈱

関越交通では 、平成 26 年 5 月 31 日~ 11 月 16 日の期間 、谷川岳ロープウエ

イ土合口ロータリーから一ノ倉沢出合間(約 3.5km )で運行される電気バス(所有・

運行主体:みなかみ町)の運行業務を受託しました。

これは、安全面と環境面を考慮し、マイカー利用者から歩行者への転換を目的に、

谷川岳~一ノ倉沢道路(国道 291 号)での通年の交通規制として、平成 25 年度の

冬季閉鎖と連続して規制を実施するのに伴い 、本年度から運行するものです。

交通弱者(歩行が困難な方とその家族および小さいお子様連れの家族)中心の

輸送のために無料運行です。これにより、歩行者などの安全確保とともにエコツー

リズム推進活動の一環となっています。

谷川岳~一ノ倉沢間を走行する電気自動車

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05 環境保全への取り組み 環境への取り組み 2014 TOBU Corporate Social Responsibility Report

[ 東京スカイツリータウン内の取り組み ]

東京スカイツリータウン ® では 、周辺地域も合わせて 、最先端技術である地域

冷暖房システムを導入しています。地域冷暖房システムは 、たくさんの建物の

冷暖房をまとめることで 、効率的に冷暖房用の熱エネルギーを生成・供給する

ことができるシステムです。この地域では 、世界最高水準の高効率・省エネルギー

性能を備えるターボ冷凍機やヒーティングタワーヒートポンプ 、地中熱用の水熱源

ヒートポンプと大 容 量 水 蓄 熱 槽を組 みあわ せ た 最 新 のシステムを採用して

います。開業後 1 年間の実績として、建物ごとに冷房・暖房を行う場合と比べて

年間のエネルギー消費量を約 44%削減 、CO2 排出量を約 50%削減することがで

きました。国内最 高レ ベ ル の 省エネ ルギー・ 省 CO2 を達成した結果 、年間を

通じ、消費するエネルギーを 1とすると、生み出した熱エネルギーは 、国内地域

冷暖房システムにおいて最高レベルの「1.362」となりました。

※国内熱供給システムの COP 平均値…「0.743」

①国内最高レベルの省エネルギー・省 CO2 を達成

約44%減

0 50,000 100,000 150,000 200,000GJ/年

建物ごとに冷暖房したとき

東京スカイツリー地区地域冷暖房システム

使うエネルギーの量

約50%減

0 2,000 4,000 6,000 10,0008,000ton-CO2/年

建物ごとに冷暖房したとき

東京スカイツリー地区地域冷暖房システム

CO2 を出す量

②地中の熱を利用 「地中熱利用システム」を採用

地中の温度は 、年間を通じてほぼ一定で 、夏は外の気温より涼しく、冬は外の

気温より暖かいという性質があり、この性質を利用しています。

地中熱利用システムは 、地中にチューブを埋め 、そのチューブに水を通して

地中へ熱を放出したり、地中から熱を吸収したりして 、水を冷たくしたり温かく

したりします。この水を「水熱源ヒートポンプ」という機器を用いて、更に冷たい水

(冷水)、更に温かい水(温水)にして、それぞれの建物に送ります。地中熱利用

は省エネルギー効果が高いだけでなく、大気中に熱を放出しないのでヒート

アイランドを抑える効果もあります。地域冷暖房システムでの地中熱利用システム

の導入は 、日本では「東京スカイツリー ® 地区」が初めてです。

空気を圧縮し温度を上げる

空気入れやタイヤが熱くなるのと同じ原理

スプレーが冷たくなるのと同じ原理

空気を膨張させ温度を下げる

冷房 暖房

熱を吸収

水熱源ヒートポンプ

熱を放出

水熱源ヒートポンプ

外の気温0

5

10

15

20

25

30

1 2 3 4 5 6 7(月)

(温度(℃))

8 9 10 11 12

地中の温度(1年を通じほぼ一定)春

外の気温と地中の温度

31

Page 33: Corporate Social Responsibility Report 2014作成目的 対象期間 対象会社 参照した ガイドライン ステークホルダーの皆様とコミュニケーションを図るツールとして

05 環境保全への取り組み 環境への取り組み 2014 TOBU Corporate Social Responsibility Report

③大容量水蓄熱槽の採用

需要の少ない夜間電力を利用して冷房時は冷水 、暖房時には温水を大容量蓄熱槽に蓄え、蓄えた熱エネルギーを昼間に

使うことで 、昼間のピーク時の消費電力を抑えることができます。また 、冷水・温水を作る力を 、昼と夜に分 散 することが

できるため 、機械の容量が小さくて済み 、効率の良い一定出力の運転を長く行うことができ、より一層の効率向上が図れます。

夏・冬共に大容量水蓄熱槽がある場合(青の線)とない場合(赤の線)を比較すると、昼間の電力使用を大幅に減らすことができます。

蓄熱槽がある場合

蓄熱槽がない場合

0

1,000

2,000

3,000

4,000

5,000

6,000

7,000

0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23時 刻

電気の使われる量

(kWh)

電力の使用量(夏の場合)

蓄熱槽がない場合

0

1,000

2,000

3,000

4,000

5,000

0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23時 刻

電気の使われる量

(kWh) 蓄熱槽がある場合

電力の使用量(冬の場合)

太陽光発電自然エネルギーである太陽光で発電し、

施設内で利用しています。

雨水を貯留槽に貯め 、一部植栽の散水

等に利用することで 、節水を図ります。

雨水の多目的利用

屋上を芝生やツツジ等で緑化し、ヒート

アイランド現 象を緩 和させ 、空調負荷の

軽減を図ります。

屋上緑化

東京スカイツリー®のライティングをオール

LED とし、省エネルギーを図っています。

LED 照明

④その他の取り組み

32

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環境に配慮した事業活動を進めて持続可能な社会の構築に貢献できるように、環境マネジメントシステムを運用しています。

環境経営システムの充実1

中長期目標(環境目的) 平成25(2013)年度行動目標(環境目標) 平成26(2014)年度行動目標(環境目標)

地域社会とのコミュニケーション

4

全社員の環境意識向上3

事業活動における環境保全活動の推進

2

環境マネジメントシステムの運用推進 各部門において業務執行の中でPDCAを実施 環境マネジメントシステムの運用推進

南栗橋工場でのISO14001定期審査2013年8月、12月に審査会社の定期審査、2013年10月に内部監査、11月にトップマネジメントレビューを実施

南栗橋工場でのISO14001定期審査

鉄道事業

省エネ化の推進省エネ法に基づくエネルギー原単位の削減LED照明の導入(駅)LED照明の導入(車両)

鉄道事業

省エネ化の推進

環境配慮型設備の導入、資機材の使用

環境配慮型車両の導入リサイクルベンチへの更新合成枕木化・踏切板の再生プラスチック板化低騒音・低振動型建設機械の使用リユース・リサイクル資材の使用

環境配慮型設備の導入、資機材の使用

公共輸送の利用促進策

チケットレスサービスの利用促進ハイキングの実施尾瀬夜行、スノーパル23:55の運行バリアフリー化

公共輸送の利用促進策

賃貸・住環境開発事業

環境配慮型マンション、戸建住宅の供給

分譲マンションおよび戸建住宅においては環境に配慮した設備を計画分譲マンションにおいては、空地率を高め豊かな植栽計画により周辺を含めた景観向上を図った利用を計画

開発事業

環境配慮型マンション、戸建住宅の供給

賃貸ビルでの省エネ化の推進

東京都環境確保条例および埼玉県地球温暖化対策推進条例に基づくエネルギー使用量の削減および省エネ法に基づくエネルギー原単位の削減経年劣化した設備の更新時に、高効率空調設備やLED照明器具等を導入

賃貸ビルでの省エネ化の推進

東京スカイツリータウンにおける環境負荷低減施策の推進

夏期晴天時に太陽光パネルを冷却し、発電効率を向上緑化部への散水や太陽光パネルの冷却に雨水を活用し、水資源を有効利用環境エネルギーマネジメントシステムによる最適なエネルギー使用の推進空調設備の効率的な運用管理

東京スカイツリータウンにおける環境負荷低減施策の推進

東京スカイツリータウン関係各社による省エネ施策の推進 環境エネルギーマネジメント会議の推進 東京スカイツリータウン関係各社による

省エネ施策の推進

その他

森林の保護・育成 枯れ木・支障木の伐採、枝落し、間伐、竹林の伐採、不法投棄物の撤去

その他事業

森林の保護・育成

カーボン・オフセットの取り組み

J-VER制度の導入グリーン電力の利用 ・株主総会当日の会場運営電力 ・グリーン電力付加住宅の供給 ・スカイツリータウンの使用電力の一部 ・印刷物に係わる使用電力の一部カーボン・オフセット商品の販売

カーボン・オフセットの取り組み

環境配慮型OA機器の導入地球環境に配慮し有害物質を含まないパソコンの購入

環境配慮型OA機器の導入

事業活動における廃棄物の削減・リサイクルの推進施策の継続的な実施

廃棄物の排出抑制・再利用・リサイクルの推進事業活動における廃棄物の削減・リサイクルの推進施策の継続的な実施

印刷物の環境配慮 エコ印刷の推進 印刷物の環境配慮

有害化学物質の厳正管理 法令に基づき使用・保管の厳正管理 有害化学物質の厳正管理

事務用品のグリーン購入の推進 各部で事務用品のグリーン購入を推進 事務用品のグリーン購入の推進

環境教育の継続実施、eラーニングによる研修環境研修、環境eラーニング教育の実施新入社員教育等の各種研修

環境教育の継続実施、eラーニングによる研修

地域社会とのコミュニケーションの充実

沿線の学校等からの要請による環境教育の実施こども版社会環境報告書の発行社会環境報告書の発行環境関連のニュースリリースの発行東京スカイツリータウンにおける映像配信を活用した環境配慮情報の発信東武鉄道杯の開催

地域社会とのコミュニケーションの充実

行動目標

06 環境マネジメントシステム

環境への取り組み 2014 TOBU Corporate Social Responsibility Report

33

Page 35: Corporate Social Responsibility Report 2014作成目的 対象期間 対象会社 参照した ガイドライン ステークホルダーの皆様とコミュニケーションを図るツールとして

環境活動沿革

環境教育【平成 25 年度実績】

法規制遵守

 環境に関する法規制の遵守に関しては 、社内各部署と連携を図って最新の環境関連法規制情報の収集に努めています。

最近の当社事業にかかわる環境法令類

● 都市低炭素化促進法(2012 年 12月4日施行)事業活動によって排出される二酸化炭素を抑制するために、環境配慮型車両の導入や回生電力貯蔵装置の設置、鉄道利用を促進する等、都市の低炭素化に努めています。

● 改正地球温暖化対策推進法 (2013 年 5月24日公布・施行)特定輸送事業者としての定期報告の継続実施、オフィス等の省エネルギー対策の強化を図っています。

● 改正大気汚染防止法(2013 年 6月21日公布)建築物の解体等工事において、石綿(アスベスト)が飛散することが無いように、石綿使用の有無の事前調査のほか、徹底した飛散防止措置を講じることに努めています。

● 改正化審法(2013 年 7月31日公示)対象となる化学物質含有の塗料を車両塗装に使用しています。これらの物質の使用量および排出量を把握し抑制するとともに、管理の厳正に努めています。

● 水循環基本法(2014 年 8月1日施行)事業活動によって使用される水資源を抑制するために、雨水の有効利用など、節水に努めています。

❶緊急対策が必要なものについて(アスベストがむき出しのもの)お客さまや通行人等一般の方に触れるところ、倉庫や機械室等社員等に健康被害を及ぼす可能性があるところは、シートで覆う等緊急の飛散防止策をとる。その後、封じ込め・囲い込み・除去するなどの抜本策を検討・実施する。なお、倉庫等で調査に時間を要する場合や抜本策に時間を要する場合は立入禁止の措置をとり、立ち入る必要のある関係者にはアスベスト防護マスク等の一時使用も検討する。

❷緊急ではないが、対策が必要なものについて既に壁や天井等で覆われていたり、建材の一部に含まれている等飛散の可能性がないものは、建て替えやリニューアル時に対策を実施する。

❸今後のアスベスト使用について(1)新規にアスベストは使用しない。(アスベストを含有する建材等も含む)(2) やむを得ず継続使用する場合は、関係法令を遵守するとともに劣化による飛散などがないよう定

期的に点検する。(3)建築物の解体等にあたっては、関係法令を遵守する。

❹社員の健康確保について(1)アスベストに関連する社員の健康保持については、関係法令に基づき対応を図る。(2)社員から健康相談や被害の申し出があった場合は、産業医等と相談し、対応を図る。(3)退職者については、法令等を踏まえ別途検討する。

❺情報開示について(1) お客様や通行人等に影響を与える可能性のあるものは、現地でのお知らせのほか、適宜東武グ

ループホームページサイト上での開示を行うこととし、さらに、必要に応じニュースリリース等による開示も行う。

(2)社員向けのものは、各職場を通じて周知する。(3) 社員について労災認定等の事実があった場合、東武グループホームページサイト上での開示を

原則とし、必要に応じニュースリリース等による開示も行う。

東武グループ アスベスト対応基本方針

当社は皆様が暮らしやすい地域づくりに貢献すべく、これからも環境活動に取り組んでいきます。

1897 年1981 年1987 年1988 年1994 年1997 年2003 年

2004 年2005 年

2006 年

● 会社設立● オールステンレス・回生ブレーキ車両(9000 系)就役● 高坂駅第 1 回さいたま建築景観賞受賞● VVVF 車両(10080 系)就役● 南栗橋車両管区排水リサイクル設備使用開始● ふじみ野駅第 1 回彩の国 人にやさしいまちづくり賞 特別賞受賞● 環境理念・環境方針制定● 東武鉄道環境報告書 2003 発行(以降 、毎年発行)● グリーン購入ガイドラインを制定● 南栗橋車両管区 ISO14001 認証取得● 環境配慮型車両 50000 系就役● 東武鉄道社会環境報告書 2006 発行(以降 、毎年発行)

2008 年2011 年2012 年

2013 年

2014 年

● 南栗橋車両管区 ISO14001 認証更新● 南栗橋車両管区 ISO14001 認証更新● 回生電力貯蔵装置の設置 (上福岡き電区分所)● 東京スカイツリーイーストタワー ®  DBJ Green Building 認証を取得● 環境配慮型車両 60000 系就役● 篠井山林間伐促進プロジェクト  J-VER 制度クレジット認証取得● 南栗橋車両管区 ISO14001 認証更新

1 能力開発センター主催 集合教育

2 環境 eラーニング教育    

3 廃棄物処理の適正管理研修

4 廃棄物(リサイクル)処理施設視察研修

5 印刷物の環境配慮研修

新入社員(総合職)研修ほか 計 57 名

本社関係職場 、現業長 計 1,250 名

現業長等 計 90 名

本社関係職場 、本社入居グループ会社 計 30 名

本社関係職場 計 27 名

06 環境マネジメントシステム 環境への取り組み 2014 TOBU Corporate Social Responsibility Report

34

Page 36: Corporate Social Responsibility Report 2014作成目的 対象期間 対象会社 参照した ガイドライン ステークホルダーの皆様とコミュニケーションを図るツールとして

1日約 245 万人のお客さまを輸送するために大量の電気を消費しているほか 、鉄道以外の各事業においてもエネルギー

の使用や廃棄物の発生などにより環境に負荷を与えています。各事業に投入されるエネルギーや資源(インプット)と、事業

活動によって排出されるCO2や廃棄物(アウトプット)、それぞれの負荷を定量的に把握して、環境負荷の低減をめざします。

集計範囲 : 東武鉄道・東武インターテック㈱・東武エンジニアリング㈱・東武ステーションサービス㈱

対象期間 : 2013 年 4 月1日~ 2014 年 3 月31日

インプット

電 気 645,244 千 kWh

都 市 ガ ス 2,178 千㎥

プ ロ パンガス 202 千㎥

熱(蒸気、温水、冷水)57,986GJ

A 重 油 1,131㎘

灯 油 273㎘

ガ ソ リ ン 107㎘

軽 油 24㎘

水 1,407 千㎥

O A 用 紙 10,392 千枚(A4換算)

連続帳票 658 千枚

※CO2排出量は「温室効果ガス排出量算定・報告マニュアル(Ver.3.5)」の係数に基づいて計算しました。

アウトプット

〈 CO2 排出量〉

エネルギー消費による 367,895 t-CO2

● 電 気 358,110 t-CO2

● 都 市 ガ ス 4,294 t-CO2

● プロパンガス 1,278 t-CO2

● A 重 油 3,064 t-CO2

● 灯 油 680 t-CO2

● ガ ソ リ ン 248 t-CO2

● 軽 油 65 t-CO2

● 熱 151 t-CO2

〈廃棄物排出量〉

事業系一般廃棄物 4,071 t産 業 廃 棄 物 39,525 t

● 汚 泥 14,768 t● 廃 油 49 t● 廃 ア ル カ リ 299 t● 廃プラスチック類 1,593 t● 紙 く ず 174 t● 木 く ず 1,684 t● ゴ ム く ず 0 t● 金 属 く ず 2,956 t● ガラスおよび陶磁器くず 387 t● 鉱 さ い 0 t● が れ き 類 14,573 t● 廃 石 綿 等 362 t

● そ の 他 2,677 t

建 設 発 生 土 33,917 t

(特別管理産業廃棄物)

建設発生土は廃棄物ではありませんが 、事業活動に伴って発生するものとして 、数量を把握しています。

07 環境負荷データ

環境への取り組み 2014 TOBU Corporate Social Responsibility Report

駅 車 両

線 路 電 気

鉄道事業

鉄道事業

CO2 排出量・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 337,122 t-CO2

運転電力量・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 501,405 百万 kWh運転原単位(車両 1 両 1km 走行あたりの電力消費量)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1.921 kWh/car・km

レジャー

不 動 産

賃 貸

マンション

分譲・賃貸・レジャー事業

CO2 排出量・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 28,717 t-CO2

事 務 所

その他

CO2 排出量・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2,055 t-CO2

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Page 37: Corporate Social Responsibility Report 2014作成目的 対象期間 対象会社 参照した ガイドライン ステークホルダーの皆様とコミュニケーションを図るツールとして

(参考)事業内容別・環境保全コスト

(参考)全社的設備投資の総額

事業内容 投資額鉄道事業分譲・賃貸・レジャー事業その他

費用額

558,429 461,8881,176,705 1,181,508

19,579 114,762

環境保全効果

事業活動に投入する資源に関する環境保全効果

事業活動から排出する環境負荷および廃棄物に関する環境保全効果

電気(GJ)その他エネルギー (GJ)

OA用紙投入量(千枚・A4換算)

当期 基準期間との差(環境保全効果)

△37,916△51,369総エネルギー投入量(GJ)

内訳

水資源投入量(千m3)

連続帳票投入量(千枚)

電気(t-CO2)その他エネルギー (t-CO2)

温室効果ガス排出量(t-CO2)

内訳

廃棄物等総排出量(t)

△205△13,453

△896,882

△2,7059,737

△21,62612,442

6,342,7516,565,927

1,407223,175

65810,392

358,111367,895

39,5269,785

環境保全対策に伴う経済効果(実質的効果)効果の内容収益費用削減

金額

1,60226,916

合計28,518

廃棄物のリサイクルまたは使用済み製品等のリサイクルによる収入省エネルギーによるエネルギー費の削減

前期(基準期間)環境パフォーマンス指標(単位)環境保全効果の分類

環境保全コスト(事業活動に応じた分類)分類 主な取り組みの内容(1) 事業エリア内コスト

内訳

(2) 上・下流コスト

(3) 管理活動コスト

(4) 研究開発コスト

(5) 社会活動コスト

(6) 環境損傷対策コスト

(1)-1公害防止コスト

(1)-2地球環境保全コスト

(1)-3資源循環コスト

投資額 費用額

●大気汚染防止 ●水質汚濁防止 ●騒音・振動●地球温暖化防止 ●省エネルギー ●オゾン層破壊防止●廃棄物のリサイクル ●廃棄物の処理・処分●グリーン購入に伴い発生した通常の購入との差額●環境マネジメントシステムの整備・運用●社員への環境教育●事業所および事業所周辺の自然保護・緑化

●環境関連機関への人材派遣●地域住民に対する環境情報の提供

410,198 347,1041,675,336 1,389,533

1,265,138 170,895

0 872,1640 5,310

75,877 214,895

0 0

01,758,296

0 0合計1,751,213 合計1,758,296

主な内容●60000系電車新造 ●オフィスビル取得 ●高架化事業 他

項目48,108

金額当該期間の設備投資の総額

6,304,8356,514,558

1,202209,723

56917,274

355,406377,632

17,90022,227

(単位 : 千円)

(単位 : 百万円)

(単位 : 千円)

(単位 : 千円)

 環境会計は「事業活動における環境保全のためのコストとその活動により得られた効果を認識し、可能な限り定量的に測定

し伝達する仕組み」(環境省「環境会計ガイドライン 2005 年版」より)です。「環境保全コスト」の算定と、基準となる期間(前期)

と当期との差を算定する「環境保全効果」、「環境保全対策に伴う経済効果」の算定を行いました。

集計範囲 : 東武鉄道・東武インターテック㈱・東武エンジニアリング㈱・東武ステーションサービス㈱

対象期間 : 2012 年 4 月1日~ 2013 年 3 月31日

環境省「環境会計ガイドライン2005年版」および一般社団法人日本民営鉄道協会「民鉄事業環境会計ガイドライン2008年版」を参考としました。環境保全コストは確実に把握できる取り組みについてのみ計上しました。環境保全対策に伴う経済効果のうち費用節減のエネルギー費の節減は、環境保全効果があったエネルギーのうち、それぞれのエネルギー費が節減された費用のみ算定しました。

08 環境会計

環境への取り組み 2014 TOBU Corporate Social Responsibility Report

36

Page 38: Corporate Social Responsibility Report 2014作成目的 対象期間 対象会社 参照した ガイドライン ステークホルダーの皆様とコミュニケーションを図るツールとして

お問い合わせ

TEL. 03-5962-0102

http://www.tobu.co.jp/こども版もホームページにてご覧になれます。

東武鉄道 お客さまセンター