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HUA ZHONG CONSULTING GROUP. MONTHLY HUAZHONG NEWS No.262 Dec.2016 発行元:株式会社華鐘コンサルティング 日本語 発行日期:2016 年 12 月(月刊) 非売品(会員限り内部刊行物)

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H U A Z H O N G C O N S U L T I N G G R O U P.

MONTHLY HUAZHONG NEWS

No.262 Dec.2016

発行元:株式会社華鐘コンサルティング

日本語

発行日期:2016年 12月(月刊)

非売品(会員限り内部刊行物)

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201612華鐘通信№262

目 次

日 文

巻頭言:金税工程第3期オンライン運用の企業への影響 ··································· 1

常務副総経理 顧中鈺

特別報告-1

2016年秋季華鐘セミナー(日本会場編)無事終了

六会場お申込み 924名、出席者 728名 ............................ 3

『月刊華鐘通信』編集部

華鐘ニュース

大阪商工会議所主催:中国ビジネス 1日個別無料相談会 .............................. 5

帕璐(上海)商貿有限公司 3COINS中国第一号店の開店式典開催 ......................... 8

『知多弾簧工業(鎮江)有限公司』の開業式典開催 .................................... 9

三井物産上海ユニット出向者会議にて、能瀬副総経理が出講 ......................... 10

中国語による『会計・税務セミナー』開催のお知らせ ............................... 11

『月刊華鐘通信』編集部

特別報告-2

企業移転プロジェクトが直面する問題について(1)

政策性移転の説明と移転補償金最大化交渉の事例紹介(下) .................... 6

工程部 部長 陳元

新規会員企業様のご紹介 ............................................................. 12

『月刊華鐘通信』編集部

日刊華鐘通信

中国ビジネス相談 Q&A、華鐘グループのお知らせのバックナンバー(2016年 11月) ..... 12

ビジネス Q&Aコーナー:

Q1: 蘇州市における新しい戸籍政策について ....................................... 14

Q2: 『汚染物排出許可制規制实施方案』について(1) ............................. 16

Q3: 『汚染物排出許可制規制实施方案』について(2) ............................. 18

Q4: 『汚染物排出許可制規制实施方案』について(3) ............................. 20

フラッシュニュース

発展改革委員会:2017年より固定資産投資プロジェクトの省エネ審査権限を地方に移譲 . 22

銀行口座分類管理新規定 12月 1日より实施、今後の電信詐欺を効果的に防止 ......... 22

ヤマトホールディングス等、日中企業がクロスボーダー電子商務合弁会社を設立 ....... 23

美年大健康とシーメンス医療中国が合弁で医学画像診断センターを設立 ............... 24

宝鋼と武鋼が正式合併、グローバル第 2位の製鉄企業が誕生 ......................... 24

百度、YaHoo Japan と提携、中国消費者向け営業販売ソリューションプランを構築 ..... 25

上海自由貿易試験区、企業名称登記改革試行を率先して始動 ......................... 26

編集後記 ........................................................................... 27

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201612華鐘通信№262

1

262 号巻頭言

金税工程第 3期オンライン運用の企業への影響

今年の 7月、会計の代理記帳と個人所得税納

税代行を实施している部門の担当者から、税務

申告時、多くの問題に遭遇して、時間も非常に

かかるという話を複数聞きました。その原因は、

税務局が新しい税務申告システム、金税工程の

第 3期をオンライン化したためとのことです。

金税工程は国務院が認可した国家級電子政

務プロジェクトであり、税収管理情報システム

プロエクトの総称です。1994 年より始まり、

金税第 1期、金税第 2期、金税第 3期の各ステ

ップを踏んできたのです。

金税第 3 期が続々と各地でオンライン化さ

れ(上海は 2016 年 7 月にオンライン化)、その

主な変化は次の通りです。例えば期末を過ぎて

未納税の場合、従前では納税者は必ず税務手続

部門に行って再度申告する必要がありました

が、金税第 3期システムでは、納税者のネット

申告が期限を過ぎた場合でもネット上で税額

控除操作が可能であり(但し、滞納金は発生)、

納税者の税務手続部門への訪問回数を減らす

ことが出来ます。また、税金の引き落としは、

従前では納税者の申告完了後、納税者の指定口

座から自動引き落としされていましたが、金税

第 3期システムでは、納税者の申告後、税金引

き落としは納税者による操作で完了させる必

要があり、納税者自らが引き落とし日を決定す

ることが出来ます。また、引き落とし銀行につ

いては、従来のシステムでは有効な三者協議を

1つしかサポートしていませんでしたが、金税

第 3 期システムでは複数の三者協議をサポー

トすることが出来ます。税金納付方法の面では、

金税第 3 期システムは三者協議を締結してい

ない納税者に対しても銀行端末納税照会、二代

POS機等が追加され、納税者の納付チャネルが

広げられました。印紙税申告面では、金税第 3

期システムオンライン化以降納税者は税務手

続部門にて申告後に印紙税の納税証明を取得

するか、又は印紙税切手の購入を申請します。

納税者は更に顧実端末からネット電子申告で

印紙税を納税することも出来、手続の負担が軽

減されました。車両購入設置税の申告について

は、従来申告完了には申告と現金受取の 2つの

窓口での手続きが必要であり、しかも交通委員

会を通じてのみ車両購入設置税の納税完了証

明を取得することが可能でしたが、金税第 3

期では申告と現金受取の窓口が統合され、しか

も企業は税務機関で車両購入設置税の納税完

了証明が取得できます。

金税第 3期では事後分析・監督の機能を発揮

させる必要があることから、システムは納税者

に申告時には出来るだけ詳細なデータの提供

を要求します。例えば、増値税は異なる税率に

基づいて明細を入力する必要があります。外国

籍人員の個人所得税納税時には社会保険の明細

データが必要です。また、外国籍人員の個人所

得税申告時、パスポート番号が変わった場合、

再度情報を入力しなければならない、等です。

最近、上海市税務局の某査察分局のトップと

会う機会があり、金税第 3期オンライン後の変

化について話を聞くチャンスがありました。そ

れによれば、今後の殆どの税金関連業務は納税

者が自身の判断で申告するか届出を实施する

ようになり、大量の事前審査認可が取り消され

るとのことです。よって、税務局の機構設置も

相忚の調整が行われて、事後の査察監督管理職

能が強化されます。この査察分局のトップの見

解では、税務局から見た場合、新システムは申

告機能を改善した上に更に強大な比較対照機能

が加わりました。全国規模でのネットワーク化

されたことから、税務局の処理能力も向上しま

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201612華鐘通信№262

2

す。また、システムが企業の期限切れ申告に対

する管理を实施することから、帳簿調査よって

追加納税する際の滞納金は減免出来ないことの

ほか、今後は、税務システムと工商・外貨・税

関・社会保険・公安出入国等のデータが共有さ

れた暁には、データの比較対照機能は 360°と死

角が無くなります。

企業にとってみれば、税務局の事前管理が緩

和された後、リスクは反対に大きくなります。

全ての業務は企業の自己判断によって申告す

ることになるので、企業の政策に対する理解が

異なることで過尐納税等の状況が起こる可能

性もあり、追納や滞納金の発生があり得ます。

税務部門の査察の重点が移った事とシステム

の比較対照機能が発揮されることによって、今

後、企業の資産総額、税種、税率、発票の使用、

優遇政策、利益率等の異常を含め、全てが税務

部門の注意を引く可能性があります。そして金

税システムでは自動的にハイリスク企業を選

定することが出来、一般的なデータ指標に対す

る分析を通じて、ある業界の税務リスクポイン

トを発見します。また、今後システムによる発

票監督管理も更に厳格となります。例えば、企

業の発票発行・受領企業の控除状況に対する自

動選定が行われ、仕入増値税品目と売上増値税

品目とは一致しているか、発票発行と増値税額

控除は正常であるか、实際の生産能力とマッチ

しているか、発票発行金額に異常はないか、上

下に変動していないか、税負担率が低すぎない

か、等が監督され、システムでは全て警告が表

示されます。企業が架空に発行した増値税発票

や、第三者が発行した発票を受け取った場合、

購入貨物の用途を改竄した発票がある場合等、

システムでは比較対照機能によりチェックす

ることが出来ます。税金は追納することに加え、

税額の 0.5 倍から 5 倍の罰金が課され、毎日

0.05%の滞納金納付も要求されます。

最近のある会員企業の事例では、税務局から

突然直近 1 年間の全ての輸入増値税の納税明

細と関連する帳簿の会計処理情報の提出が要

求されました。これについては、この企業に問

題が存在したか否かはさて置き、比較対照が可

能な新システムが異常を発見して警告が出た

に相違ありません。また別の会員企業の事例で

は、税務局から一部の仕入増値税をコストに振

り替えるように要求されました。その理由は、

その仕入増値税専用発票を発行したサプライ

ヤーは既に倒産しており、税務面での違法問題

が存在しているから、というものでした。

新しい税務システムの稼働後、企業は更に实

務操作を規範化しなければならず、売上増値税

発票・仕入増値税発票の発行は必ず会社の営業

範囲内でなければならず、仕入増値税発票上の

品名と売上増値税発票上の品名はマッチしてい

る必要があり、数量・単位も同様です。また仕

入増値税発票の取得元は正規のサプライヤーで

なければなりません。虚偽の取引は不可、財務

諸表の品質を重視し、政府各部門に提出するデ

ータはほぼ一致していなければならず、重要な

税金に関連する資料は適切に保管しなければな

りません。これには、税額控除免除に関する資

料・外国籍人員の個人所得税控除資料等があり、

期日通りに实施する工商年度公示・外商投資企

業情報報告書・税関情報年度報告書・外貨年度

報告書等も同様です。納税者は金税第 3 期の納

税の利便性を享受すると同時に、自身の税務リ

スクを引き下げることも必要なのです。

(常務副総経理 顧中鈺 2016/12/5記)

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201612華鐘通信№262

3

特別報告-1

2016 年秋季華鐘セミナー(日本会場編)無事終了

六会場お申込み 924名、出席者 728名

『月刊華鐘通信』編集部

2016年秋季華鐘セミナー(日本会場編)は 11月 11日名古屋からスタートし、横浜、東京、京

都、神戸と巡って 11 月 18 日の大阪会場をもって、全ての日程を無事終了しました。集計による

と、今回の日本会場では計 924 名様に参加お申込み頂き、实際にご来場頂いた方は 728 名様にの

ぼりました(出席率 79%)。日本会場のセミナーテーマは前月の中国会場と同じく「当面の中国経

済情況と日系企業事例報告」でしたが、レジメは一部内容を更新しました。最新のレジメは、弊

社ホームページよりダウンロード頂けます(http://www.shcs.jp/resume.htm )。

6 会場いずれも、まず上海市外国投資促進センター・羅和慶顧問が『中国対外改革開放の新し

い動向』をテーマに講演しました。続いて古林恒雄董事長より『世界経済における中国経済のポ

ジション』と題して講演、次いで東京事務所・高倉所長が事例報告①として『企業リスク分析:

内部統制、税務関連』をテーマに講演しました。最後に能瀬徹常務副総経理が、事例報告②とし

て「企業リスク分析:人員再配置、日常労務管理」について講演しました。各会場の状況を以下

にご紹介します。

第 1日:名古屋会場(11月 11日、金曜日)

今回の名古屋会場は、申込者数 70名に対し、出席

者数は 56名で、出席率は約 80%でした。

今回のセミナーはアメリカ大統領選挙戦が終了し

ドナルド・トランプがアメリカの新大統領に当選し

た時期、及びセミナー当日は正に阿里巴巴が主催す

る「独身の日の大セール」に重なりました。それ故

に、董事長・総経理古林恒雄の「中国の現時点での経済状況」の講演は、先ず米中貿易の話題か

ら始めて今後の米中関係の問題点、新大統領に就任予定のトランプが選挙期間中に公約したアメ

リカの中国製品の輸入に対する高率関税を掛ける等の話題に触れて参加者の興味を引きました。

「独身の日」の売上高状況については、消費者のネットショッピング熱は昨年に比べて更に熱く

なり、11 月 11 日当日午前 0 時より販売を開始し、僅か 7 分間での売上高は 100 億元に達し、最

終的には昨年比 30%増の 1,207億元(約 1.9兆円、ユニクロの年間売上高を越える)になりまし

た。中国経済の消費主導型への転換がこれによっても確かなものになりつつあることが見てとれ

るでしょう。

第 2日:横浜会場(11月 14日、月曜日)

横浜会場へは 100名の参加お申込を頂き、当日のご

来場者数は 75名様(75%)でした。横浜会場では従来

同様、セミナー開始前に共催者の公益財団法人横浜

企業経営支援財団(IDEC)の清水前任理事長と牧野現

任理事長が弊社古林董事長・総経理と面談しました。

牧野現任理事長は「先日上海に行き、中国の活力を

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201612華鐘通信№262

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实感した、中国の発展は依然ハイスピードであり、日本企業も現地へ行って自らの眼で確かめ交

流を強化して商機を掘り起こして欲しいと思う」と述べられました。

第 3日:東京会場(11月 15日、火曜日)

東京会場は 455名が申し込まれ、实際の参加者数

は 351名で、出席率は約 77%でした。

東京会場では最後の質疑忚答のパートで古林董

事長・総経理が商務審査認可部門の許可認可制度が

届出制度に変更されたことや、中国現地法人の利益

配当、海外送金に伴う納税の要否等について簡単な

回答を行いました。また比較的複雑な問題、例えば移転価格や PE等の問題が発生した場合は、早

めにコンサルティング会社や会計士事務所に相談し、不要なトラブルを回避すべきと回答しまし

た。

第 4日:京都会場(11月 16日、水曜日)

49名が参加を申し込まれ、当日は 38名様にご来

場頂き、出席率は 77.5%に上りました。当日は天

高く馬肥える秋の晴天で、紅葉の季節とも重なりま

した。

古林董事長・総経理はセミナーにおいて、日本に

来る中国人観光実の数は益々多くなり、今年は 650 万人を超えると予想されるのに対し、日本か

ら中国へ旅行する人の数は益々尐なくなっているのが現状であり、この秋季セミナーが日中間の

ビジネスや民間交流の一助になることを期待しますと述べました。質疑忚答のパートでは、出席

者から中国において信用調査は可能かとの質問があり、能瀬常務副総経理より中国工商行政管理部

門のデータバンクには中国にある企業のデータが登録されており、また弊社では企業信用調査サー

ビスも提供している旨回答し、必要あればご用命頂きたいとご説明しました。

第 5日:神戸会場(11月 17日、木曜日)

お申込者数は 63名、实際の参加者数は 52名で出

席率は 82.5%でした。

今回のセミナー(日本会場)の開催期間は米国大

統領選挙期間と重なり、トランプ候補が当選した後

は、日米関係・米中関係はどの様に変わるのかにつ

いて、多くの関心が集まりました。これに対し、古

林董事長・総経理は、トランプ次期大統領の選挙期間中の貿易保護等に関わる主張と先般中国杭

州で開催された G20 で謳われた国際的な連携強化・グローバルな均衡発展、促進強化への合意は

全く異なるもので、トランプの大統領就任後は世界経済に大きな不確定要素をもたらすと述べま

した。尚、各講師は連日のセミナー開催の合間を縫って、多くの会員企業さまとの面談を实施し、

各種ご相談を受けました。今後も春季・秋季セミナー開催期間中にも面談をお受けしますので、

必要に忚じてアポイントをお申込みください。

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左から:大阪商工会議所国際部甘野博美、中国ビジネス支援室

アドバイザリーの條一成氏、弊社古林恒雄董事長・総経理

第 6日:大阪会場(11月 18日、金曜日)

6 日目(最終日)は、三井住友銀行大阪本店 6階大

ホールにて開催されました。大阪では 187名様の参

加お申し込みを頂き、当日は 156名様が来場されま

した(出席率 83.4%)。華鐘コンサルタントグループ

の日本の親会社は大阪にあることから、大阪は講師

陣にとっては最も親しみのある場所です。

最後に、ご多忙中セミナーにご出席頂いた方々に

お礼申し上げますとともに、セミナーをご後援頂いた関係団体・各位に改めに感謝いたします。

来年春季もセミナーを開催いたしますので、引き続きよろしくお願いいたします。

華鐘ニュース

大阪商工会議所主催:中国ビジネス 1日個別無料相談会

『月刊華鐘通信』編集部

弊社の特別会員である大阪商工会議所

では、中国とのビジネス支援に関して各分

野の経験豊富な専門家を集め、個別面談形

式での相談会が定期的に实施されていま

す。今回で第 4回となる 1日個別無料相談

会は 2016年 11月 9日(水)、大阪商工会議

所(大阪市中央区本町橋 2-8)の 4階会議室

にて開催されました。今回は弊社の古林恒

雄董事長・総経理、国家級天津西青経済技

術開発区管理委員会の募鵬代表、深圳市駐

日経済貿易代表事務所于智栄副所長、弁護士法人三宅法律事務所の西堀裕也弁護士、大阪商工会

議所中国ビジネス支援室アドバイザリーの條一成氏の 5 名が各専門分野に関し、事前申込のあっ

た各企業担当者に対し、ブース毎に個別無料相談に対忚しました。1社につき 60分の相談時間で

すが、その相談内容は中国ビジネスの拡大、出向者に関する所得税・PE問題、特許技術の使用供

与・譲渡、新規ビジネス等と今回も各社各様で多岐に渡り、中国の現状と今後の動向、实務情況

も交えながらアドバイスし、限られた時間をフルに利用して、質疑忚答形式により、相談企業が

かかえる問題点をご指摘する等し、ご満足頂けたと思います。

また、当日はアメリカ大統領選挙の真っただ中で、その結果は多くの人々の予想に反し、ドナ

ルド・トランプ氏当確の速報が報道されたため、ご相談者との間でも、これから日本・中国・ア

メリカはどう向き合うのか、三国の関係はどうなるのかの話題でも盛り上がりました。

(記:大阪コンサルティング部 陳庚)

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特別報告-2

企業移転プロジェクトが直面する問題について(1)

政策性移転の説明と移転補償金最大化交渉の事例紹介(下)

工程部 部長 陳元

(続き)

Ⅲ.移転補償金最大化を勝ち取った成功事例について

2013年 2月、弊社は杭州のある日系会員企業さま(以下略称:移転企業)の委託を受けて、当該

企業の土地及び工場建物に関する政策性移転のコンサルティング、補償金交渉サポートの業務を

展開しました。2013年 7月には移転補償協議書の締結を成功裡に完了し、弊社の協議交渉の結果、

最終的な補償金の金額は当初に提示された金額より 10%アップし、理想的な結果となりました。

この事例について以下その概要をご紹介します。

1.今回の業務受託に至った背景について

(1)今回の受託による弊社の交渉参加に至る迄、移転企業は当初から自社で政府と移転交渉を

進めることを計画していました。弊社は政府が委託した評価会社の評価報告書完了後にこの

事例に参加したのです。

(2)政府は評価会社に委託して既に資産評価を实施しており、移転企業も政府と複数回に渡っ

て交渉を繰り広げましたが、政府は常に当初提示した補償金額を堅持し、基本的には引き上

げは不可能であるとの態度でした。

(3)政府が補償金額の引き上げに同意しない理由は、特殊要因を除き、評価会社が評価した価

格を通常は調整出来ない、評価報告書に含まれていない人員再配置費、生産停止操業停止損

失、移転奨励等は政府文書規定の基準に基づいてのみ補償を行う、というものでした。

2.今回の政策性移転事例の補償金構成とその計算根拠

№ 項目 計算根拠 備考

1 土地使用権 原価法による評価 評価会社

2 不動産建築物 再取原価×新品率 評価会社

3 建屋内装工事 再取得単価×工程量×新品率 評価会社

4 構造物 再取得単価×新品率 評価会社

5 樹木 原価法による評価 評価会社

6 移転不能 再取原価×綜合新品率 評価会社

7 移転可能 再取原価×総費用率 評価会社

8 配管及び溝槽 再取原価×新品率 評価会社

9 電子設備 再取原価×総費用率 評価会社

10 従業員再配置臨時再配置 每月 11元/㎡(建築面積)*6ヶ月 政府文書

11 従業員再配置 開発区補償基準:2,700元/人*人数 政府文書

12 操業停止補償 直近 3年の平均課税所得額の 30%補償 政府文書

13 再配置現金化 合法認可に基づく土地評価価格の 20% 政府文書

14 移転奨励 6 ヶ月以内の移転完成奨励 500 元/㎡(土地面

積)

政府文書

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15 低容積率補償 0.6≦容積率<0.8、補償 150元/㎡(土地面積) 政府文書

16 異地移転補償 補償 300元/㎡(土地面積) 政府文書

17 予測不可能費用 補償総額の 0.3% 政府文書

注:政策性移転における補償金の構成、計算根拠は地区毎に異なることから、上記はご参考迄

として提供致します。

3.弊社がこの事例で採用した対忚戦略

弊社がこの事例に参加したのはかなり遅い段階であり、評価作業は既に完了していたこと、同

時に政府の撤去移転担当部門が補償金金額は基本的に増加不能と明確に態度表明をしていまし

た。よって、弊社は政府が提示した評価報告書、補償金金額を詳細に検討し、移転企業の考え方

や意見を充分にヒヤリングした後、以下の対忚プランを作成しました。

(1)評価報告書の中の工事量に対し現場で再度照合確認を行う。

(2)評価報告書の価格に対し再度チェックを行い、再取得原価の根拠について論証を实施する。

(3)移転企業の生産の特殊性に対して詳細な説明を实施し、その証拠を提出する。

(4)移転中に関連するその他の費用について試算して説明する。

(5)政府関係調整を充分に实施する。

4.移転交渉の結果、最終的には満足できる結果を達成

移転企業が立地している開発区と弊社とは長期的合作関係があり、弊社のトップはこの事例に

ついて、特に開発区の関連政府トップを表敬訪問し、開発区トップに対して移転企業の特殊状況

を詳細に説明した後、弊社が整理して作成した以下の問題点を含む、補償金額引き上げに対する

要望書を提出しました。多数回に渡る交渉を経て、最終的には満足できる比較的理想的な結果を

達成することが出来ました。

(1)評価報告書の中には遺漏項目があること(例:一部の機電工事、在庫等)

(2)移転企業の生産における特殊なプラント設備、炉窯は移転不可能な設備として論証したこ

(3)移転企業の工場建物の建造上の特殊要求が存在すること(例:基礎地盤杭、設備基礎等)

(4)評価報告書の中の建物、内装工事の再取得原価の不合理性を説明し、評価する場合の採用

すべき再取得原価を再説明

(5)人員再配置費用に対する試算の实施

(6)移転で納付する可能性のある税金についての試算と説明

弊社工程諮詢部(工程諮詢部業務紹介をご参照)では長年に渡り、日系企業の各種移転を成功裡

にサポートして参りました。同時に弊社は多くの中国各地の開発区政府と良好な合作関係を有し

ており、これが補償金交渉等を行う場合の大きな後ろ盾となっています。移転等のご相談につい

ては、会員部担当窓口を通じて、お気軽に弊社工程諮詢部迄ご連絡下さい。

(続く)

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華鐘ニュース

帕璐(上海)商貿有限公司 3COINS中国第一号店の開店式典開催

『月刊華鐘通信』編集部

10 月 15 日(土)、弊社会員企業である株式会社パ

ル様の独資中国法人・帕璐(上海)商貿有限公司

3COINS中国第一号店の開店式典が上海市徐家匯美羅

城 3 階にて開催されました。

同社は弊社の支援の下に設立された小売・卸売商

貿型企業であり、弊社からは会員部の李雅平、再編

部の銭志瑩等が参加しました。

式典では、株式会社パルグループホールディング

スの井上隆太社長より、帕璐(上海)商貿有限公司に

おいて、商品のみならず、新しいファッションの提

案を通じて中国の皆様の豊かな暮らしに貢献したい

旨が述べられ、続いて来賓を代表して美羅城の王総

経理助理が祝辞を述べられました。その後開店を待

ちかねた多数のお実様が買い物を楽しまれました。

■ 『帕璐(上海)商貿有限公司』について

帕璐(上海)商貿有限公司は株式会社パルの中国で初めて設立した現地法人であり、詳細は以下

の通りです。

会 社 名 帕璐(上海)商貿有限公司

董 事 長 井上隆太

総 経 理 馬場直樹

本 社 上海市長寧区遵義路 100号虹橋南豊城 A-2508

第一分公司店舗 上海市徐匯区肇嘉浜路 1111号第 3階 A区 3-1C、3-1D 単元

営業内容

繊維製品・ニット製品、服装服飾、靴・帽子、カバン、アクセサリー(ダ

イヤモンド原石、ダイヤモンドルースを除く)、日用雑貨、文房具類、

スポーツ用品、ペット用品、化粧品、玩具の小売(分支機構での経営に限

る)、卸売、輸出入、コミッション代理(競売を除く)及びその他の関連

付帯業務の提供。

以上

(本稿の全文につきましてはお実様のご同意をいただいて掲載しています。)

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華鐘ニュース

『知多弾簧工業(鎮江)有限公司』の開業式典開催

『月刊華鐘通信』編集部

2016年 11月 30日、弊社の会員企業である

知多鋼業株式会社と KYB 株式会社の共同出資

にて設立された外商合弁法人「知多弾簧工業

(鎮江)有限公司」の開業式典が鎮江経済技術

開発区において盛大に開催されました。

当日は鎮江経済技術開発区管理委員会や政

府関係者等多数の来賓が開業式典に参加され

ました。

弊社では会社設立や工場の内装工事をお手

伝いさせていただきましたので、上海本部の

長渕豊常務副総経理助理(兼大連・北京分公司主任)と蘇州分公司主任の李金姫がご招待を受け、

式典に参加させて頂きました。

知多鋼業株式会社は、1956年より線ばね、薄板ばね、防振ゴム製品等の製造、加工並びに販売

事業を展開しています。KYB株式会社は 1948年より自動車用機器、鉄道車両用機器、その他各種

輸送用機器の装置、部品、付属品等の製造、加工並びに販売事業を展開しています。

知多弾簧工業(鎮江)有限公司が製造する製品は自動車のショックアブソーバに組み込まれ、乗

り心地を左右する重要な役割を担っています。今後の 5 年~7 年において、中国の自動車工業は

急速成長段階に入り、年間成長率は 15%~20%を維持できると推測します。

今後ますます知多弾簧工業(鎮江)有限公司の中国市場における躍進が期待されます。

■ 『知多弾簧工業(鎮江)有限公司』について

(1)社名:知多弾簧工業(鎮江)有限公司

(CHITA KYB MANUFACTURING (ZHENJIANG) CO., LTD.)

(2)住所: 江蘇省鎮江経済技術開発区港南路300号新能源産業園(北園)第8棟1階

(3)董事長:吉田 修、総経理:河原 英一郎

(4)設立:2015年4月16日

(5)資本金:1500万人民元、工場面積:約1,850㎡

(6)出資者:知多鋼業株式会社、KYB株式会社

(7)営業内容:各種ばね及び付帯製品の生産、設計、研究開発、販売、関連する技術コンサルティ

ング、アフターサービスの提供;前述同類商品の卸売、コミッション代理(競売を

除く)、輸出入業務の提供。

(※本稿は、お実様のご同意を頂いて掲載しています。)

(記:蘇州分公司・李金姫)

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華鐘ニュース

三井物産上海ユニット出向者会議にて、能瀬副総経理が出講

『月刊華鐘通信』編集部

12 月 5日(月)午後、弊社グループの会員企業

であり、株式会社華鐘コンサルティング株主で

もある三井物産株式会社が定期的に開催して

いる「三井物産ユニット出向者会議」上海地区

版が、上海環球金融中心 40階の三井物産(上海)

貿易有限公司で開催されました。この度、この

機会に特に時間を設けて頂き、弊社の古林恒雄

董事長総経理、能瀬徹常務副総経理、会員部の

張暁玲部長、会員担当の李雅平が会社紹介を行

い、能瀬常務副総経理より「会員企業からの Q&A

にまつわる事例紹介」をテーマに講演させて頂

きました。

会議は三井物産(上海)有限公司の宇都宮悟

董事総経理のご挨拶から始まり、弊社古林董事

長総経理が弊社業務の概要を紹介しました。ま

た、今年の 6月より株式会社華鐘コンサルティングの取締役に就任された樋口達之氏から三井

物産グループと華鐘コンサルタントグループの合作関係について説明が行われました。

能瀬常務副総経理の講演では、会社清算、人員再配置リストラ、個人所得税・増値税改革関

連、移転価格問題と PE 納税等(具体的には下記ご参照)について、实務に則した対忚方法を中心

にここ 2年の日本企業・日系企業を中心とした話題に触れ、弊社の見解を示しました。

1. 会社清算(普通清算)を行う場合のポイント

2. 中外合弁経営から撤退する場合のポイント

3. 人員整理(会社清算やリストラを行う場合の労務リスク) 4. 個別人員の解雇

5. 中国の個人所得税制度 6. 移転価格税制 7. 増値税改革

8 .最近の PE認定、PE課税の動向について

会議終了後は夕食会が開かれ、弊社参加者も加わって更に交流を深めました。

■ 三井物産のユニット出向者会議について

三井物産グループでは北京、広州、香港、上海において定期的に類似の上記地区ユニット出向

者会議を開催しています。今回の上海での会議の参加者は 30 余名であり、皆さまは三井物産(上

海)貿易有限公司の各部門の部長や三井物産日本本社より上海の各出資企業へ派遣されている

責任者です。

今般、樋口達之董事のご手配により、弊社は北京、広州、上海の 3つの地区の UNIT 会議に参

加させて頂き、实務に基づくコンサルティングの経験を参加者の方々と分かち合い、弊社の業

務内容についての理解を深めて頂き、今後の業務合作強化の可能性を高めました。

(記:会員部 李雅平)

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2015年セミナーの模様

華鐘ニュース

中国語による『会計・税務セミナー』開催のお知らせ

『月刊華鐘通信』編集部

2016年度の会計監査、企業所得税の確定申

告作業を始めるこのタイミングを捉え、上海

華鐘投資コンサルティング有限公司(略称:

SHTS)による年 1回の『会計・税務セミナー(中

国語)』を、来る 12月 23日(金)に開催致しま

す。

これは、SHTSの企業管理部が实施するもの

で、企業管理部は、会計コンサルティング(年

度会計顧問、記帳代理、連結財務諸表・国際

会計準則・会計制度構築)、会計調査(企業診

断調査・資産評価・リスク評価・内部監査)、税務コンサルティング(移転価格・税務代理)、内部

統制支援等、会計関連サービスをこれまで数百社の会員企業様にご提供しております。このうち、

毎月定期的に会計コンサルティングサービスを提供している会員企業様は現時点で 100 社余りを

数えます。

今年度のセミナーでは、企業管理部在籍のベテランコンサルタントに加えて、外部の税法の専

門家も招聘して最近の税収政策法規を解説致します。多くの会員企業さまの財務・税務ご担当の

方々にご参加頂けましたら幸いです。

日 時:2016年 12月 23日(金) 14:00~17:30

場 所:上海瑞金洲际酒店錦怡軒(上海市瑞金二路 118号)

定 員:150名 参加対象:財務税務ご担当者

言 語:中国語 締 切 り:2016年 12月 09日(金)

参加費用:無料

■ 『会計・税務セミナー(中国語)』参加お申込用紙

セミナー参加のお申し込みは、下表にご記入の上、企業管理部の李靄宛お送りください。

【申込書送付先】FAX:021-6467-9155 又は E-mail:李靄 [email protected] (日本語可)

【お 問 合 せ 】 ☎ 021-6470-2677 ex.505、159-2172-2963

貴社名

ご参加者ご芳名 役職

ご参加者ご芳名 役職

ご興味のある分野、

セミナーで触れて欲

しい点、ご要望など

(記:企業管理部 李靄)

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新規会員企業様のご紹介

新規会員企業様のご紹介(2016年 11月)

『月刊華鐘通信』編集部

弊社は設立より 22 年来、会員企業様に各種サービスを提供する会員制をとっており、2016 年

11月末現在、登録頂いている会員企業様は 795社となりました。これまでのご愛顧・ご支援に心

より感謝申し上げますと共に、今後ともどうぞ宜しくお願い申し上げます。

☆ 2016年 11月新入会会員企業

Z2073 上海力岱結構工程技術有限公司 A2074 上海香鹿志投資諮詢有限公司

A2075 株式会社福屋ホールディングス A2076 茶谷産業株式会社

A2077 中央輸送株式会社

日刊華鐘通信関連情報

日刊華鐘通信:「中国ビジネス相談 Q&A」、「華鐘グループのお知らせ」

バックナンバー(2016年 11月)

『月刊華鐘通信』編集部

2016年 11月の「中国ビジネス相談 Q&A」、「華鐘グループのお知らせ」のバックナンバーは以下

の通りです。「中国ビジネス相談 Q&A」、「華鐘グループのお知らせ」を掲載した『日刊華鐘通信』

並びに『月刊華鐘通信』のバックナンバーは会員専用ホームページでご覧頂けます。

☆中国ビジネス相談 Q&A

月 日 No. タイトル

11月 1日 3904 ISO9001 の 2015 年版への主要改定内容について(3)

11月 2日 3905 ISO9001 の 2015 年版への主要改定内容について(4)

11月 3日 3906 ISO9001 の 2015 年版への主要改定内容について(5)

11月 4日 3907 ISO9001 の 2015 年版への主要改定内容について(6)

11月 7日 3908 ISO9001 の 2015 年版への主要改定内容について(7)

11月 8日 3909 2016年 8 月前半に公布された法律、規定、通知類について

11月 9日 3910 2016年 8 月後半に公布された法律・規定・通知類について

11月 10日 3911 中国の 2016 年第 1~3 四半期の対外貿易について

11月 11日 3912 2016年第 1~3四半期の固定資産投資の動向について

11月 14日 3913 2016年第 1~3四半期の消費、物価、住民収入について

11月 15日 3914 2016年第 1~3四半期国内総生産(GDP)成長率について

11月 16日 3915 2016年第 1~3四半期の中国に対する外商投資について

11月 17日 3916 2016年第 3四半期の金融、株式市場の状況について(1)

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11月 18日 3917 2016年第 3四半期の金融、株式市場の状況について(2)

11月 21日 3918 蘇州市における新しい戸籍政策について

11月 22日 3919 石油化学産業の構造調整について(1)

11月 23日 3920 石油化学産業の構造調整について(2)

11月 24日 3921 石油化学産業の構造調整について(3)

11月 25日 3922 2016年 12月の上海市における展示会情報

11月 28日 3923 2016年 12月の北京市・蘇州市・広州市における展示会情報(1)

11月 29日 3924 2016年 12月の北京市・蘇州市・広州市における展示会情報(2)

11月 30日 3925 『汚染物排出許可制規制实施方案』について(1)

☆華鐘グループのお知らせ

月 日 No. タイトル

11月 1日 3904 『基礎救急技能マッチ』:瑞金二路街道工会が組織实行

11月 2日 3905 大阪便り:大阪マラソンについて

11月 3日 3906 四川省藏区彝区産業貧困支援専門課題商談会、上海にて開催

11月 4日 3907 スポーツイベント『楽 SPO フェスタ』に参加

11月 7日 3908 2016華鐘秋季セミナー(日本会場)レジメ掲載のお知らせ

11月 8日 3909 GB/T 24001-2016『環境管理体系 要求及び使用指南』の公布

11月 9日 3910 2016年度 ISO内部監査を实施

11月 10日 3911 2016秋季セミナー(中国会場)華鐘希望工程奨学金基金への義捐

11月 11日 3912 常州西太湖科技産業園・張文伟副主任一行がご来社

11月 14日 3913 上海便り:上海東駅の立地が浦東祝橋鎮に決定

11月 15日 3914 2016年『華鐘』秋季セミナー(日本会場)は名古屋から開始

11月 16日 3915 秋季セミナー(日本会場編) 2 日目、横浜会場を開催

11月 17日 3916 大阪商工会議所主催:中国ビジネス 1日個別無料相談会

11月 18日 3917 『月刊華鐘通信』№261(2016 年 11月号)「電子版」発行

11月 21日 3918 2016年秋季華鐘セミナー(日本会場編)3日目東京会場の開催

11月 22日 3919 北京便り:12月 1日から就労許可制度の試行運用实施

11月 23日 3920 華鐘秋季セミナー(日本会場編) 4日目京都会場の開催

11月 24日 3921 2016年華鐘秋季セミナー(日本会場編)5日目神戸会場の開催

11月 25日 3922 華鐘希望小学校教師・生徒の優秀作文(17):翁牛特旗第一希望小学校

11月 28日 3923 中国語による『会計・税務セミナー』開催のお知らせ

11月 29日 3924 大連便り:観光業は大連の新たな発展推進力

11月 30日 3925 第 3回「蘇州市紅白歌合戦」のご案内

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ビジネス Q&Aコーナー (日刊華鐘通信:中国ビジネス相談 Q&Aより転載)

日刊華鐘通信 No. 3918 華鐘コンサルタントグループ会員専用 2016年 11月 21日(月)

★ 中国ビジネス相談Q&A

■ 蘇州市における新しい戸籍政策について

Q: 蘇州市における戸籍に関する新政策について、教えて下さい。

<蘇州><戸籍><参入>

A: 今後外来者が蘇州市に定住する方法は、国家政策が規定する戸籍参入方式、また

は流動人口点数制戸籍参入方式となります。

2016 年 7 月 20 日に蘇州市人民政府公布の『蘇州市戸籍参入管理弁法(中国語:蘇州市戸籍准

入管理弁法)』(蘇府規字[2016]3 号、新『弁法』と略)により、今後外来者の蘇州市定住方法

は、規定された戸籍参入方式、または流動人口点数制戸籍参入方式となります。新『弁法』は 2016

年 9月 1日より实施され、2007年 8月 27日施行の『蘇州市戸籍参入登記暫定弁法(改訂)』(蘇

府〔2007〕124号)は廃止されます。

1. 背景

新『弁法』が实施されるまで、蘇州市では 2007年公布の『蘇州市戸籍参入登記暫定弁法』(旧

『弁法』と略)が適用されていましたが、今年 1月 15日、蘇州市は『蘇州市流動人口点数管理弁

法』(蘇府規字[2015]6 号、『点数管理弁法』と略)を正式に实施し、『点数管理弁法』を蘇州

市の戸籍参入政策と効果的にリンクさせるために、蘇州市政府が元の『弁法』を改訂して、今回

の新『弁法』を公布しました。

新『弁法』のポイントは流動人口点数制戸籍参入方式であり、これは、『点数管理弁法』に基

づき、流動人口の本人が申請し、批准を得た上で蘇州市に定住できる戸籍参入方式です。これま

でによく知られている“住宅購入による戸籍参入”や“投資による戸籍参入”は既に点数管理に

組み入れられ、点数制による戸籍参入方式が採られています。情報によると、2016 年 7 月 4 日、

蘇州市は点数制戸籍参入カード第 1号を発行したとのことです。

今回、新『弁法』の適用範囲は蘇州市呉中区・相城区・姑蘇区・工業園区及び高新区です。張家港市・

常熟市・太倉市・昆山市及び呉江区の戸籍参入管理は新『弁法』を参照して執行することができます。

2. 新『弁法』では以下の条件に符合する場合に定住を申請することができます。(一部抜粋)

(1) 人材類定住: 以下の条件のうちひとつに符合する人は、蘇州市に戸籍転入を申請するこ

とができ、人力資源社会保障部門に申請して手続きします。

① 国外・境外にて学士及び学士以上の学位を取得した留学人員

② 高級専門技術職任職資格・職業技能等級一級或いは修士研究生以上の学位を有する人員

③ 中級専門技術職任職資格・職業技能等級二級或いは本科の学歴を有し、且つ年齢が男性

40 歳、女性 35 歳以下(喫緊の場合は男性 45 歳、女性 40 歳まで緩和可能)の専門技術

及び管理人員

④ 職業技能等級三級或いは大専の学歴を有し、且つ年齢が 30歳以下(喫緊の需要や不足の

場合は年齢を 35 歳まで緩和可能)で、市区の単位で合法的に雇用され連続勤務満 2年以

上であり、同時期に社会保険に加入しており、合法で安定した住所を有する人員

⑤ 卒業生就業政策に基づき受け入れた卒業研究生・本科生・専科生

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⑥ 卒業生就業政策に基づき受け入れた蘇州出身の中専卒業生・技(職)校卒業生

⑦ 家庭の困窮により父母や配偶者の面倒をみる必要があり、且つ異動のあった在職幹部、

及び移転帯同条件に符合するその配偶者や未成年或いは失業の未婚子女

⑧ 人力資源社会保障部門が手続受理する必要があるその他の人員。

上述第➀~③項の人員は、市区の単位との間に法に基づき労働契約を締結し、同時期に社

会保険に加入している必要があります。第➀~④項の人員は、本人戸籍の転出の場合を除き、

その配偶者や未成年・失業の未婚子女は帯同移転できます。

(2) 家屋購入・商売類の定住

市区の商品家屋 1軒 75平米以上を購入し、2016年 12月 31日までに建物所有権証を取得し、

且つ以下の条件の一つに符合する人員は、公安機関の戸籍の転入を申請することができます。

① 建物所有権証を取得して 3 年未満で、市区単位との間に法に基づき労働契約を締結して

おり、同時期に社会保険 3年以上加入している人員及びその配偶者及び未成年の子女

② 建物所有権証を取得して満 3年、市区にて企業設立 3年以上、過去 3年の累計納税額 5万元以

上、規定に基づき社会保険に加入して 3年以上の人員及びその配偶者ならびに未成年の子女。

前項の規定に基づき申請を提出する申請者は、国家計画生育政策に符合していることとし、

申請締切日は 2019 年 12 月 31 日です。過渡期の後、本 2 種類の人員の戸籍参入申請は蘇州市

流動人口ポイント管理に組み入れられます。

(3) 点数制定住

申請条件:蘇州市に安定して居住し、社会保険を納付しており、合法で安定した住所を持ち、

且つ一人当たりの住宅面積が市区住宅保障参入基準の申請者であり、戸籍参入ルートを開設し

ており、科学的に一定の指標を設置し、高いほうから順の点数ランキングが指標の数の範囲内

である流動人口には、直接戸籍参入を許可します。

定住指標:蘇州市公安部門は、人力資源社会保障部門と共同で、公共資源の实際状況に基づ

いて、毎年一定数の流動人口が蘇州市の戸籍に転入することを手配し(略称“戸籍参入指標数”)、

蘇州市人民政府に提出して批准を受けた後、毎年 5月~11月末までに、2回に分けて統一して

社会に上半期“戸籍参入指標数”及び下半期の“入居指標数”を公布します。(本稿作成時点

で、2016年下半年の“戸籍参入指標数”は暫時未公布)

申請時期:毎年 1月 1日~10月 31日(催事日を除く)。

蘇州市流動人口点数管理計算基準検索:http://www.jfgl.suzhou.gov.cn/homepage/news.jsp

3. 注意事項

(1) 新『弁法』第4条第(1)~(11)項及び第5条第(4)項でいうところの合法で安定した住所とは、

蘇州市区の範囲内の以下の住所を指します。不動産所有権共有の住宅(不動産所有権共有型保

障住宅・配偶者及び未成年子女の不動産所有権共有住宅を除く)・非居住用家屋を含みません。

① 自己建屋所有権に属する住宅用建物

② 公有住宅賃貸証を有する賃借人が賃借して住む建屋

③ 市区の中低収入の住宅難家庭が賃借して住む公共賃貸住宅。

(2) 詐欺・賄賂等、非正常な手段により戸籍を取得して転入或いは登記した場合、公安機関が既

に転入した戸籍を取消、元の戸籍に戻し、国家の関連法律法規に基づいて処理します。

(作成:蘇州分公司 李金姫)

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日刊華鐘通信 No. 3925 華鐘コンサルタントグループ会員専用 2016年 11月 30日(水)

★ 中国ビジネス相談Q&A

■ 『汚染物排出許可制規制実施方案』について(1)

Q: 『汚染物排出許可制規制実施方案』について、教えて下さい。

<法律法規><環境保護><汚染物排出許可>

A: 2016年 11月 21日、国務院弁公庁は『汚染物排出許可制規制実施方案(中国語:

控制汚染物排放許可制実施方案)』(国弁発〔2016〕81 号、以下『方案』と略)

を公布し、汚染物排出許可制度の規制整備のために実施する企業・事業単位の汚染

物排出許可証の管理について、施策を打ち出しました。

1.『方案』公布の背景及び实施目的

中国では 1980年代後期から、各地の政府環境保護部門が相次いで汚染物排出許可制の規制(以

下、汚染物排出許可制という)を試験的に实施しており、約 24万の企業・事業単位に汚染物排出

許可証を発行し、初期的な成功をおさめているとのことです。しかしながら、全体的に見れば、

汚染物排出許可制は企業・事業単位が汚染処理の主体的責任を果たすことを推進する上で、大き

な作用を発揮しているわけではなく、現在のところ水質汚染物と大気汚染物が汚染物排出許可の

範囲に入れられているだけで、地区ごとに汚染物排出許可の執行状況も異なるほか、環境保護部

門が証書に基づいて監督管理する力も十分ではありません。

よって、国務院は、環境整備制度の改革を更に推し進め、環境品質を改善するために、『中華

人民共和国環境保護法』及び『生態文明体制改革全体体方案』等に基づき、『方案』を制定・公

布しました。汚染物排出許可制の改革を通じて以下の目的の達成が期待されます。

(1) 簡素化され、高効率で、円滑に連携した固定汚染源環境管理制度システムを構築する。

汚染物排出許可制の構築を固定汚染源環境管理の核心的制度とし、環境評価制度と連携させ、

総量規制制度と整合させることにより、汚染排出費用・環境統計・汚染排出権取引等の業務に

統一した汚染排出デ―タを提供し、重複申請を減らし、企業・事業単位の負担を軽減します。

(2) 企業・事業単位が汚染処理の主体的責任を果たすことを推進する。

環境保護部門は、企業・事業単位の大気・水等を排出する各種固定汚染源において発生する

汚染物に対し、規範や規制事項を統一し、“一証式”管理を实施して、企業が証書を保有し、

証書に基づく汚染排出を行い、自主モニタリング・台帳作成・定期報告及び情報公開を实施す

るよう要求します。また、証書の無い汚染排出や、証書に違反した汚染排出に対する処罰を強

化します。

(3) 監督管理の法律執行を規範化し、環境管理の精細化水準を向上させる。

“一企一証(1 企業 1 証書)”・総合許可を推進し、環境法律執行の検査を汚染物排出許可

証の監督管理に集中させます。

(4) 2020 年までに、全ての固定汚染源をカバーする汚染物排出許可証審査発行業務を完成させ

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る。

2020年には、全国汚染物排出許可証管理情報プラットフォームが効果的に運用されるように

し、各種環境管理制度の簡素化・合理化・有機的な連携を实現し、環境保護に対して企業・事

業単位が主体的に責任を果たし、完備された法規体制・科学的な技術体制・高効率な管理体制

を備えた汚染物排出許可制を基本的に構築します。また、固定汚染源に対する全プロセス管理

や複数汚染物の協同規制を实施すると共に、システム化・科学化・法治化・精細化・情報化さ

れた“一証式”管理を实現します。

2. 関連の環境管理制度の連携と整合を明確化

(1) 企業・事業単位の汚染物排出総量規制の实現

『方案』の实施により、審査方法は以下のように変更されます。例えば、今後は環境品質が

基準に達しない地区においては、所在区域の環境保護部門が排出基準の引き上げや排出量許可

の厳格化等の措置を講じて、企業・事業単位に更に厳格な汚染物排出総量規制を实施し、環境

品質の改善を推進します。

従来の審査方法 今後实現推進する審査方法

▲単純に行政区域を単元とし、汚染物排出総

量指標を分解する方法を採用。

▲総量で排出削減を審査する方法。

●汚染物排出許可制の实施により、企業・事

業単位の汚染物排出総量規制を实現する。

即ち、環境保護部門が規制する範囲を徐々

に固定汚染源へと統一する。

(2) 環境影響評価制度との効果的な連携

環境影響評価制度は、建設プロジェクトの環境面のハードルであり、汚染物排出許可制度

は、企業・事業単位の運営時の汚染排出や政府部門の監督管理についての法的根拠であるこ

とから、両者は充分に連携し、汚染予防から汚染処理ならびに排出規制までの全プロセスに

おける監督管理を实現する必要があります。

『方案』によると、新規建設プロジェクトは、实際に汚染排出行為が発生する前に汚染物

排出許可証を申請・取得し、環境影響評価文書や認可回答書における汚染物排出関連の主要

内容は、汚染物排出許可証に掲載されている必要があり、その汚染物排出許可証の執行状況

も環境影響後の評価の重要な根拠となります。

(『汚染物排出許可制規制实施方案』について(2)に続く)

(作成:公関部 兪穎春)

日刊華鐘通信 No. 3926 華鐘コンサルタントグループ会員専用 2016年 12月 1日(木)

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★ 中国ビジネス相談Q&A

■ 『汚染物排出許可制規制実施方案』について(2)

Q: 『汚染物排出許可制規制実施方案』について、教えて下さい。

<法律法規><環境保護><汚染物排出許可>

A: 2016年 11月 21日、国務院弁公庁は『汚染物排出許可制規制実施方案(中国語:

控制汚染物排放許可制実施方案)』(国弁発〔2016〕81 号、以下『方案』と略)

を公布し、汚染物排出許可制度の規制整備のために実施する企業・事業単位の汚染

物排出許可証の管理について、施策を打ち出しました。

(前号につづく)

3. 規範的で秩序ある汚染物排出許可証発行を明確化

(1) 汚染物排出許可管理の範囲の明確化、汚染物排出許可管理名簿の制定

国家環境保護部は、『方案』公布後、法に基づき早期に汚染物排出許可分類管理名簿を制

定して公布し、汚染物排出許可管理を实行する産業の種類を確定するとのことです。異なる

産業、又は同一産業内の異なる類型の企業・事業単位については、政府部門が汚染物の生産

量や排出量及び環境危害の程度等の要因に基づいて分類管理します。そのうえで、環境影響

が比較的尐ないか、環境危害の程度が比較的軽い産業又は企業・事業単位については、汚染

物排出許可内容や相忚の自主モニタリング・台帳管理等の要求を簡素化します。目下、当該

管理名簿は未だ公布されていませんが、関連の企業は随時環境保護部門の動態に注目し、企

業の实情に忚じて対忚する管理種別を確認し、的確な内部管理を实施することが大切です。

(2) 申請・審査認可フローの簡素化及び許可証の書式

『方案』では、県級以上の地方政府環境保護部門が汚染物排出許可証の発行に責任を負い、

地方性法規が別途規定を有する場合はその規定に従うことが明確にされています。

企業・事業単位は、関連の法規や基準及び技術規定に基づいて申請資料を提出する必要が

あり、汚染物排出の種類・排出濃度等を申告し、汚染物排出量を予測して申請します。環境

保護部門は、要求に合致する企業・事業単位には速やかに汚染物排出許可証を発行し、疑問

がある場合は現場検査を实施しなければなりません。

調べによると、1回目に発行される汚染物排出許可証の有効期限は 3年で、更新延長する

汚染物排出許可証の有効期限は 5年とのことです。

上級環境保護部門は、法に基づき、下級の環境保護部門が下した汚染物排出許可証発行の

決定を撤回する権利を有します。国家環境保護部は、汚染物排出許可証の申請受領審査の手

順・汚染物排出許可証の書式・情報シリアルナンバー及びプラットフォーム参入基準・関連

デ―タの形式要求等を統一して制定します。各地区の既存汚染物排出許可証及びその管理は、

国家の統一要求に基づいて速やかに規範化します。

(3) 許可内容を合理的に確定。

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201612華鐘通信№262

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汚染物排出許可証が統一管理する内容には、目下、主として水質汚染物及び大気汚染物が

ありますが、国家環境保護部は、地方が固体廃棄物や騒音等の固定汚染源から排出される汚

染物を、法に基づいて汚染物排出許可証の管理対象に組み入れることも奨励しています。

『方案』に基づき、汚染物排出許可証では排出を許可する汚染物の種類・濃度・排出量・

排出先等の事項を明確にし、汚染処理施設や環境管理要求等の関連内容を明記する必要があ

ります。各地の環境保護部門は、汚染物排出基準・総量規制の指標・環境影響評価文書及び

認可回答書の要求等に基づいて、法に基づき排出を許可する汚染物の種類・濃度及び排出量

を合理的に確定しなければなりません。また、『国務院弁公庁の、環境監督管理の法律執行

の強化に関する通知』(国弁発〔2014〕56 号)の要求に基づき、地方政府の合法的な処理

規範に合致し、要求に合致するプロジェクトについても、汚染物排出許可の管理範囲に組み

入れます。

(4) 汚染物排出許可の全国カバーを徐々に实現

時期 特定産業において汚染物排出許可証の発行を推進

2016年末

1) 火力発電・製紙の 2産業が汚染物排出許可改革を率先して推進。

2) 北京市・天津市・河北省の試験地区にて鉄鋼・セメント産業の汚

染物排出許可証試験を实施。

3) 海南にて石油化学産業汚染物排出許可証試験を实施し、全国实施

への基礎とする。

2017年内

『大気汚染予防整理行動計画』(国発〔2013〕37号/通称「大気十条」)・

『水汚染防治行動計画』(国発〔2015〕17号/通称「水十条」)にて

確定した重点産業(鉄鋼・セメント・化学工業・石油化学・コークス

化・窒素肥料・非鉄金属・染色・農産副食品加工・薬物原料の製造・

皮革製造・農薬・電気鍍金等の産業)及び生産能力過剰産業の企業に

対し、汚染物排出許可証を発行。

2020年まで 全国の各産業に対する汚染物排出許可証の発行を基本的に完成。

(『汚染物排出許可制規制实施方案』について(3)に続く)

(作成:公関部 兪穎春)

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日刊華鐘通信 No. 3927 華鐘コンサルタントグループ会員専用 2016年 12月 2日(金)

★ 中国ビジネス相談Q&A

■ 『汚染物排出許可制規制実施方案』について(3)

Q: 『汚染物排出許可制規制実施方案』について、教えて下さい。

<法律法規><環境保護><汚染物排出許可>

A: 2016年 11月 21日、国務院弁公庁は『汚染物排出許可制規制実施方案(中国語:

控制汚染物排放許可制実施方案)』(国弁発〔2016〕81 号、以下『方案』と略)

を公布し、汚染物排出許可制度の規制整備のために実施する企業・事業単位の汚染

物排出許可証の管理について、施策を打ち出しました。

4. 関連企業の対忚

『方案』によると、今後、汚染物排出許可証は、企業の生産運営期間における汚染排出行為に

ついての唯一の行政許可となり、環境保護部門の監督管理を受ける主な法的文書となります。即

ち、企業が水や大気の汚染物を排出する際の法的要求は、全て汚染物排出許可証にて明確にされ

るということです。よって、関連する企業は、次のような対忚を厳格に实施する必要があります。

(1) 証書に基づく汚染排出。

企業は、適時汚染物排出許可証を申請・受領して社会に公開し、汚染物排出許可証の規定

どおりの汚染排出を厳格に執行することを承諾し、实際に排出する汚染物の種類・濃度及び

排出量等が許可の要求に達していることを確保する必要があります。

(2) 自主モニタリング及び定期報告。

企業は、法に基づき自主モニタリングを实施し、デ―タが合法的で有効であることを保障

し、原始記録を適切に保存し、正確で完全な環境管理台帳を作成し、オンラインモニタリン

グ設備を備えて環境保護部門のネットワークに入り、定期的に、事实のとおりに環境保護部

門に汚染物排出許可証の執行状況を報告する必要があります。

(3) 社会に汚染物排出デ―タを公開し、デ―タの真实性に責任を負う。

企業は、責任者や関係者の環境保護責任を明確にし、汚染処理や環境管理の水準を不断に

向上させ、自覚的に監督検査を受けると共に、公開デ―タの真实性に責任を負わなければな

りません。

これらから、排出の多い企業や排出が環境に与える影響が多大である企業は、より多くの環境

処理責任を担う必要があり、環境保護における信用が良好で、責任意識の強い企業はより利益を

受けるということが言えるでしょう。

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5. 監督管理及び情報公開の強化

汚染物排出許可制の開始・推進により、以下 2 点において社会の監督が推進されます。

(1) 情報化の实現

『方案』によると、国家は 2017年に全国汚染物排出許可証管理情報プラットフォームを

基本的に構築し、汚染物排出許可証の申請受領・審査発行・監督管理の法律執行等の業務フ

ローや情報をプラットフォームに組み込み、各地において既存の汚染物排出許可証管理情報

プラットフォームに徐々にリンクさせます。

今後は、統一社会信用コードを基礎として適切に拡充し、全国統一の汚染物排出許可証番

号を制定します。汚染物排出許可証管理情報プラットフォームを通じて汚染物排出許可証情

報を統一的に収集・保存・管理し、各級のネットワーク連結・データ集成・情報共有を实現

します。形成された实際の排出データは、環境保護部門の汚染排出費用徴収・環境統計・汚

染源排出リスト等の各種固定汚染源環境管理のデータリソースとします。

(2) 制度配置における情報公開力の強化。

企業の自主モニタリングデータの公開以外に、政府は全国汚染物排出許可証管理情報プラ

ットフォーム上で、適時環境保護部門の監督管理法律執行情報を公開すると共に、証書に従

った汚染排出をしていない企業・事業単位のリストを公布し、企業環境行為信用評価に組み

入れ、企業信用情報公示システムを通じて公示します。

今後は、全国汚染物排出許可証管理情報プラットフォーム上にて企業の不良情報が掲載された

場合、当該企業の信用に直接影響する可能性があると考えられます。よって、関連企業は、汚染

物排出許可証の規定どおりに汚染を排出し、厳格に執行することが重要です。

弊社は、引き続き今後の『方案』实施状況、汚染物排出許可分類管理名簿の公布、固体廃棄物

が汚染物排出許可管理に組み込まれるか否か、『方案』实施後の既存汚染物排出許可からの移行

状況等を注視し、適時ビジネス Q&Aでご紹介します。

以上

(作成:公関部 兪穎春)

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201612華鐘通信№262

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フラッシュニュース

発展改革委員会:2017年より固定資産投資プロジェクトの

省エネ審査権限を地方に移譲

第一財経網(2016年 12月 5日):

国家発展改革委員会は先日、『固定資産投資プロジェクト省エネ審査弁法』(中文:《固定資産

投資項目節能審査弁法》)を公布し、当該『弁法』は 2017年 1月 1日より实施される。同時に『固

定生産投資プロジェクト省エネ評価審査暫定弁法』(国家発展改革員会第 6号)は廃止される。

行政簡素化、権限移譲を推進し、省エネ審査の『放管服』(緩和と管理の結合、サービスの最適

化)の作業を確实に实施して、最近修正された『省エネ法』(中文:《節約能源法》)を執行するた

め、新しい『弁法』は従来の 6号令を比較的に大幅に修正したが、その修正内容には以下が含ま

れている。

1.発展改革委員会の省エネ評価と審査が撤廃され、発展改革委員会が国務院に審査認可、確認認

可の審査報告を行うか、又は発展改革委員会が審査認可、確認認可した固定資産投資プロジェク

トについて、その省エネ審査は地方に引き渡して地方が担当する。

2.企業投資プロジェクト省エネ審査をプロジェクト確認認可の前提条件から、着工前に完了させ

ることで構わないことに変更する。

3.省エネ審査を展開する必要のあるプロジェクトのエネルギー使用量についての最低基準を引き

上げ、発展改革委員会は省エネ審査免除の業界リストを制定して公布し、省エネ審査のプロジェ

クトの数を大幅に削減する。

4.事中・事後監督管理を強化する。投資プロジェクトオンライン審査認可監督管理プラットフォ

ームを利用して、全国省エネ審査情報動態監督管理を实現する。全国信用情報共用プラットフォ

ームを利用して、違法規定違反情報信用管理等を实現する。

5.エネルギー消費の『ダブルコントロール』管理要求等を省エネ審査の主要内容の一つとして明

確化し、省エネ審査における発生源から不合理なエネルギー消費を抑制して、国と地方のエネル

ギー消費『ダブルコントロール』目標任務の役割实現を促進する。

銀行口座分類管理新規定 12 月 1日より実施、

今後の電信詐欺を効果的に防止

上海証券報(2016年 12月 1日):

『中国人民銀行の支払決済管理の強化に関する電信ネットワーク新型違法犯罪防止の関連事項

の通達』(中文:《中国人民銀行関于加强支付結算管理防範電信網絡新型違法犯罪有関事項的通知》、

以下略称:『261 号文』)に基づき、2016 年 12 月 1 日より、銀行が個人のために決済口座を開設

した場合、同一個人の同一銀行(法人を単位とする、以下同じ)においては一つのⅠ類口座のみが

開設可能であり、既にⅠ類口座を開設していて、更にもう一つ新しい口座を開設する場合、Ⅱ類

口座又はⅢ類口座を開設しなければならない。個人顧実が同一銀行において複数のⅠ類口座を開

設している場合、銀行はその合理性を照合確認しなければならず、預金者に説明を求め、合理性

を照合確認出来ない場合、銀行は預金者に口座解消、口座合併又は口座数の削減を指導しなけれ

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201612華鐘通信№262

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ばならない。

11月 25日、中国人民銀行は、『個人銀行口座分類管理制度の確实实施に関する通達(中文:《関

于落实個人銀行帳戸分類管理制度的通知》、以下略称:『302号文』)を更に発表し、関連要求を

再度提出した。

銀行関係者によれば、中国人民銀行が 261 号文及び 302 号文を発表したことは主として電信詐

欺に対忚したものであり、公安機関が提出した電信詐欺事例を洗い出し整理した支払決済問題に

対忚して制定されたものである。3種類の口座の主な区別は以下の通りである。

Ⅰ類口座とは、現在個人が銀行のカウンターで開設し、その場で身分を確認する全機能口座で

あり、預金、現金引き出し、口座振替、消費及び費用納付、投資理財製品の購買、借入及び返済

等、使用範囲及び金額に対する制限は無い。

Ⅱ類口座は従来の預金、銀行投資理財製品の購買、限度額消費及び費用納付の機能をベースと

して、新たに限度額による現金引き出し、限度額と非固定口座の資金転入転出、口座開設銀行の

貸付金と返済金の受取等の機能を追加することが出来る。

Ⅲ類口座は従来の限度額消費と費用納付手続が可能であるという機能をベースとして、新たに

限度額と非固定口座の資金転入転出機能を追加することが出来る。この中で、銀行カウンター、

オートマティック設備を経て更には銀行实務人員の現場での対面による口座開設申請人の身分を

確認するⅢ類口座のみ、非固定口座資金転入業務の手続を实施することが可能となる。

ある株式制銀行関係者が記者に表明したのは、分かり易く言えば、Ⅰ類口座は「金庫」であり、

安全性が高く、高額支払に適している。Ⅱ類口座は、「札入れ」であり、日常の消費、ショッピ

ング及び費用の納付はこの口座を通じて手続することが可能である。Ⅲ類口座は、「お財布」で

あり、主として金額が小さく、比較的頻度が高い取引に使用され、例えば、ApplePay 等である。

261号文及び 302号文の实施後、個人が使用する銀行決済口座はⅠ類口座がメインとなり、Ⅱ類、

Ⅲ類口座はサブとなる口座システムが確立される。

ヤマトホールディングス等、

日中企業がクロスボーダー電子商務合弁会社を設立

搜狐新聞(2016年 11月 30日):

日本のヤマトホールディングス(クロネコ宅急便、Yamato)は、中国最大の港湾企業である上海

国際港務集団と紙おむつと歯ブラシ等日用品輸出分野において合作を展開する。新たに設立され

た合弁会社は日本の中小メーカーの輸出に支援サービスを提供する。日本のメーカーには中国語

を話せる人材がおらず、中国小売業者との間で順調に物流、貿易及び決済業務を展開できること

で、販売対象を拡大する。

情報によれば、ヤマトホールディングス、上海国際港務の子会社、日本日用品オンライン販売

プラットフォームの PLANET 及びソフトウエア開発会社である日本華瀛系統(Sino-Japanese)の 4

社が中国で 3,000万元を出資して合弁会社を設立した。2017年 1月より運営を開始する。

PLANETは獅王(ライオン)と尤妮佳(ユニ・チャーム)等大型日用品メーカーが出資して設立した

会社である。日本での運営では、1,000 社の企業にオンライン取引サービスを提供することが出

来るが、日本国内業務がメインであり、海外輸出業務を展開したことが無い。PLANETは日本華瀛

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系統と日本でのサービスシステムを基礎として改善を行い、新システムを開発して、日本のメー

カーと中国の小売業者とを結びつける。計画では、約 100 社の日本日用品企業と中国百貨店及び

スーパーマーケット運営企業の上海百聯集団がこのサービスを利用する。

日本側は日本語で輸入商品の情報を入力し、合弁会社はこれを中国語に翻訳して、中国側企業

は母国語で注文をすることが可能となる。上海国際港務はグローバルでコンテナ取扱量が最大で

ある上海港を運営しており、上海港は日本製品の通関手続を担当し、その傘下の物流会社が製品

の中国企業への配送を担当している。ヤマトホールディングスは日本側の物流を担当し、更に今

後は航空輸送も手配する。貨物代金の回収は合弁会社が代理回収する。合弁会社は取引達成時に

手続費を徴収し、物流業務を請け負うことで収益を確保する。

美年大健康とシーメンス医療中国が合弁で医学画像診断センターを設立

環球網(2016年 12月 2日):

先日、美年大健康産業控股股份有限公司(略称:『美年』)とシーメンス医療系統有限公司(略称

『西門子医療中国』)は本日、双方が協議書を締結して、共同で独立した医学画像診断センターを

設立して運営すると発表した。

当該センターは上海市に立地し、敷地面積は約 3,000 ㎡であり、画像診断、体外診断等の先進

的設備及びその他の医療製品を利用して、画像診断から健康検査と体外診断等の業務に従事し、

消費者のために良質、精確、便利な診断と関連サービスを提供することに力を尽くす。

『西門子医療中国』は体内体外診断設備及び関連データ診断サービスを通じて、『美年』の健

康篩分け検査、疾病診断上の効能を向上させ、美年集団内部の各部門店舗の効率と標準化レベル

を引き上げる。双方は今後更に画像設備のリモートコントロール、ビッグデータ分析、人工知能

運用及びその他の関連分野において全面的な掘り下げた合作を検討し、『美年』の規模化及び産

業化発展を助け、2018年迄に 500社まで健康診断センターを拡大する壮大な目標の实現のために

その運営を見守りガイドする。

『西門子医療中国』はサービス業務分野の計画实施推進を正に深めており、企業サービス、デ

ジタルサービス分野の製品の組み合わせの発展に力を入れ、常に自社の研究開発能力を強化し、

イノベーションサービス及びトップ技術支援を通じて、中国医療サービスサプライヤーのローコ

スト、高効率診療結果を实現させ、中国医療業界に対忚したチャレンジを成功させる。

「私たちは『美年』と長期的良好な合作関係があり、双方の戦略的合作パートナー関係の更な

る新しい段階へ進むことを積極的に促進します」と西門子医療大中華区の曽繁忠総裁は表明し、

「私たちは価値をガイドとする健康管理の推進に努力し、オールリニューアルの業務モデルを通

じて、級別診療制度の効果的な着地をサポートし、中国医療改革を徐々に推進して、良質の医療

を更に多くの中国庶民に適用してもらうのです」と曽繁忠総裁は語った。

宝鋼と武鋼が正式合併、グローバル第 2位の製鉄企業が誕生

鳳凰財経(2016年 12月 1日):

宝鋼と武鋼の中国の二大製鉄中央企業が合併して成立した宝武鋼鉄集団が 12月 1日、その正式

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成立を発表し、一挙に中国最大、グローバル第 2位の超大型製鉄企業が誕生した。

国有資本投資会社の試行企業として、宝武集団の今後の業務分野は製鉄産業チェーンの川下川

上に向かって適度に延伸され、製鉄業を主体とし、グリーン逸品インテリジェント製造と製鉄生

態圏プラットフォーム化サービスを両翼とした『一体両翼』戦略の实施をスピードアップさせる。

宝武集団の馬国強董事長は次の通り表明した。「宝武集団は集約化戦略、規模化経営のメリッ

トを充分に实現して、規模、品種、コスト、技術、サービス等の分野において優位化を持続し、

国際的競争力を更に引き上げます」。

合併後の宝武集団は 22.8 万人の従業員が在籍し、資産総額は約 7,300 億元、営業収入は今後

3,300億元に到達する。2015年の宝鋼と武鋼の粗鋼生産量合計は 6,189万トンである。

合併後の上場会社はそれぞれの自動車鋼板、珪素鋼、錫メッキ鋼板、工事用鋼板等の分野の製

品のメリットを急速に移植して統合し、逸品鋼板の製造能力を迅速に向上させ、同時に原材料と

資材予備品の調達規模の拡大、物流配送及び倉庫管理の優位化による収益効果によって、企業の

総合的調達コストを引き下げる。また、双方の営業販売サービスシステムを統合し、製鉄サービ

スプラットフォームを通じて、競争力のある製鉄サービス共有生態圏を建設する。

百度、YaHoo Japanと提携、

中国消費者向け営業販売ソリューションプランを構築

網易新聞(2016年 12月 1日):

先日、百度日本は YaHoo Japanと合作に合意したと発表し、中国の訪日観光実のために更に多

くの観光と電子商務ショッピングの選択肢を提供すること、同時に今後更に日本企業の為に中国

消費者向けの広告チャネルを開拓発展させ、更に多くの販売の機会を創造するとした。情報によ

れば、合作期間、百度は中国市場に対忚した広告と広告ネットワークサービスを提供し、Yahoo

はこれらの広告サービスの日本総代理を担当する。

今回の合作では、双方はそれぞれのメリットを充分に発揮して、中国消費者に対忚したマーケ

ティング営業ソリューションプランをデザインする。YaHoo Japanのインターネット広告分野に

おける専門経験に依拠して、百度は販売のチャネルを日本全国範囲まで開拓発展させることが出

来、日本企業のために中国企業と消費者と接触出来る新たなチャンスを創造することが出来る。

また、百度は今後更に中国訪日観光実のために観光と電子商務ショッピング分野の広告サービス

を提供する。

百度の張亜勤総裁は次の通り表明した。「百度は YaHoo Japanと共同で中国ユーザー向けの海

外広告とマーケティング営業ソリューションプランの制定を強く希望しています。私たちは YaHoo

と提携することで製品とサービスを常に改善し、日本の企業に更に多くの中国観光実、ネットシ

ョッピング消費者そして企業を引き付けるのです。私たちはこれが日中貿易の更なる発展を推進

すると判断しています」。

YaHoo Japan の検索広告担当副総裁である Miki Nakajima は次の通り表明した。「YaHoo

Japanは百度日本との合作を心から歓迎しています。私たちが 2020年のオリンピックイァーに向

けて邁進することで、中国市場の需要も増える可能性があります。私たちは、百度日本との合作

によって日本の企業のために更に良いソリューションプランとサービスを提供出来ると固く信じ

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ています」。彼女は更に次の通り語った。「私たちは 2 社の専門知識とその成果をドッキングさ

せて、中国に対忚した営業の拡大をスピードアップさせることを期待しています」。

日本の国土観光局のデータによれば、2016 年の 1 月~9 月の 9 ヶ月間だけでも中国の訪日観光

実の数は 500 万人に達し、過去の通年の中国訪日観光実数合計を超えている。今年の中国訪日観

光実数は 600 万人を突破すると予測されている。百度の検索データによれば、中国訪日観光実は

日本の大都市を観光するだけでなく、郊外農村の風光をも体験しており、このことは日本には依

然として巨大な商機と観光潜在力等の発掘を待たれるチャンスが存在していることを意味してい

る。中国消費者の普遍的に日本製品が大好きであることに鑑みて、また日本が 2020年に東京オリ

ンピックを開催することから、今後の日中両国のクロスボーダー電子商務貿易は常に発展する。

上海自由貿易試験区、企業名称登記改革試行を率先して始動

中国新聞網(2016年 11月 28日):

上海自由貿易試験区の成立以降、上海浦東新区及び自由貿易試験区は率先して「証書類分離」、

登録資本金登記制度改革、住所登記制度改革等の一連の商事制度改革を模索してきた。国家工商

行政管理総局の統一計画に基づき、浦東新区及び自由貿易試験区は 11 月 28 日、再度率先して企

業名称登記改革試行を発動し、企業名称登記は今後更に透明化、インテリジェント化、利便化す

る。これは上海の『放管服』改革(行政のスリム化と権限委譲、緩和と管理の結合、サービスの最

適化)のもう一つの成果である。

情報によれば、今回の企業名称登記改革において、最大のハイライトは、初めて一「単」一「庫」

制度を打ち出したことである。一「単」とは即ち、1 枚の企業名称ネガティブリストである。上

海は今後「非禁止の場合は即参入」の原則を实行し、現在適用されている部門規則及び規範性文

書等の関連規定を仕訳整理統合して、企業名称登記申告の関連要求を明確にする。企業名称の制

限性使用と禁止性使用の状況をリストアップし、ネット上の名称自主申告ページにて公示する。

一「庫」とは即ち、選択使用可能な名称バンクを指す。上海市工商行政管理局共産党チーム書

記兼局長である陳学軍の説明によれば、これまで、既に審査認可手順を経ているが各種原因で期

限切れ失効となる名称屋号や未使用の名称屋号が大量の企業名称資源を占領しており、名称登記

における屋号検索、申告、審査認可のスピードを最大限引き上げるため、上海市工商行政管理総

局は、この類の名称屋号を選択使用可能な名称バンクとして集積した。現在の総量は 5 万件に達

している。

今後、如何なる申請人もインターネットを通じて市区の 2 つ級のネット政務ホール及び上海市

工商行政管理総局等のマルチオンライン申告インターフェーズを通じて、企業名称の自主申告メ

ニューにおいて、名称構成に必要な「行政区域コード+屋号+業界表現+組織構造形式」の 4 つ

の原則に基づき、自ら選択使用したい何れかの屋号を選択申告し、自動検索対比を实施する。

当然のことながら、企業名称登記の特殊保護需要を考慮して、企業名称をネット上で申告する

時、知名(著名)商標に関わる場合、システムよりライトが点滅し、警告コードが出て、特殊屋号

の使用の管理が強化されている。

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201612華鐘通信№262

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編集後記

高級顧問:陳寧

瞬く間に又年末を迎え、今回の発行が 2016年最後の『月刊華鐘通信』となり、この場をお借り

して、各会員企業さまのこれまの関心とご愛顧に心より感謝申し上げます。

2016 年も忘れ難い一年となりました。振り返って見れば、4 月のプライベート旅行で日本の四

国と瀬戸内国際芸術祭巡りでは日本の桜、瀬戸内海の静謐さ、四国の各島々の風情、芸術の殿堂

の神聖さ等、全てに感動を覚え、帰国後には旅行記をまとめ(本誌№256-258 に掲載)、微信でも配

信しました。その後、私の旅行記に触発されて、数グループの友人たちが四国を「周遊」し、更

にはある日本のお実さまから E-mailが届き、旅行記を読んで非常に懐かしく、子供の頃に訪れた

祖谷渓谷で遊んだ楽しい思い出に浸りました…と書かれた感想が届きました。この欄で尐しでも

役に立つ情報を発信し、読者の皆さま尐しだけでも楽しんで頂けたのなら、この一年もやはり私

にとっては意義のあった一年であると言えるのです。

今年の旅で感じるものがあったのは、社員旅行で訪れた夏の台湾周遊です。台湾南部の高雄、

ガランピ、台南市を巡り、美しい景色と美食は存在しましたが、大陸観光実の人気には今一欠け

ます。今年の台湾大統領選以降、国民党の馬英九が退陣し、民主党の蔡英文が就任するや、台湾

と大陸の関係は低い谷底に落ち込むように、大陸から台湾を訪れる観光実は激減しました。台湾

の地元ガイドによれば、今年の夏の休暇期間中だけでも大陸から台湾を訪れる観光実は昨年同期

比でも 3分の 1以上も減りました。思い返せば数年前の社員旅行で台北を周遊した時、101ビルで

あれ台北故宮であれ、正に人の山、人の海、全てが長い列を並んでやっと入ることが出来ました。

夜市も超満員でした。蔡秀文が就任するや数ヶ月も経たない内に、かつての初詣状態が閑古鳥の

鳴く状態に様変わりしたとのこと。往時の賑わいは何時戻ってくるのでしょうか。本当に残念で

す。年末を迎える前に行われた米国大統領選挙も今年の注目の話題の一つです。微信の仲間の輪

では、その期間の話題は殆どがこれでした。中国微信の仲間うちではヒラリーは「詐欺師」、ト

ランプは「狂人」と称されていましたが、殆どがトランプ支持です。その理由は「詐欺師は人に

必ず害を与えるが、狂人の場合はそうでもない」というものでした。但し、私の米国在住の華僑

の友人たちはトランプの当選を全員が悲嘆し、米国に希望は無くなったと言いました。何と言お

うとトランプの当選に、全世界が唖然としたのでした。今回の『華鐘』秋季定例セミナー日本会

場では、古林董事長・総経理も特にこの話題に触れ、「トランプの選挙戦での発言によれば、米

国は保守主義の道を歩み、これは中国の習近平主席が打ち出したイノベーシ

ョン建設、開放、連動、包容力のある世界経済という主張とは明らかに異な

り、来年の世界経済の動向は不確定要素が更に多くはなるが、世界の中国に

対する依存度が更に高くなることに疑う余地はない」と述べました。

11月のセミナー参加で私は日本に出張し、その週末は秋晴れの晴天で、会

社の人たちと奈良の吉野山に行きました。吉野は桜で有名ですが、紅葉もと

ても綺麗でした。ここ数年、中国訪日観光実は益々多くなっていますが、日

本訪中観光実は過去に比べて激減しています。新しい 1年において、日中間

の関係が改善して、その交流が更に増強され、私が愛でた多くの紅葉の木々

の如く、赤く燃え盛るように盛んになることを祈るばかりです…。 (日本語訳:鈴木雅美)

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