平成３１年４月９日（火）、豪州における射撃競技会（ＡＡＳＡＭ１９）に日本代表として参加していた選手・教官たちが富士学校に帰還し、本部庁舎前で出迎え行事が行われた。 ＡＡＳＡＭ（アーサム）とは毎年オーストラリアで行われる豪州陸軍主催の国際射撃競技会であり、陸上自衛隊は、隊員及び部隊の射撃技術の向上を図るとともに豪州及び参加国との信頼関係の強化を図るため、平成２４年から参加している。 今年もここ富士学校には、学校長 髙田陸将を担任官、普通科部長堺陸将補を訓練部長としてＡＡＳＡＭ訓練隊が編成され、各方面隊から選ばれた射撃自慢たちに対し約半年間の厳しい練成と選考会を実施。１２名の選手を選抜して最強の日本代表選手団を戦いの場に送り込んだ。

髙田学校長に帰国報告を行う選手団

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４月２４日号

平成３０年１０月、各方面隊から選ばれた４８名の射撃の猛者たち が富士学校に集結。日本代表の座を賭けた戦いが始まった。

約１ヶ月間の練成後、一次選抜によって早くも２０名に絞られた。

今回初めて朝霞射場(埼玉)と大日原演習場(新潟)での転地訓練も行われた。

運命の最終選考。１２名の日本代表選手が決定した。

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３月２３日（土）～４月５日（金）の間行われた大会には、世界約２０ヶ国の軍隊の代表選手団が参加。小銃・機関銃・拳銃の３つの火器の射撃技術を１０名１チームで競う「戦闘射撃部門」と、小銃・拳銃・狙撃銃の３つの火器を２名の狙撃手がバディとなって競う「狙撃銃部門」の２つの部門で世界一を目指した。

遮蔽物に隠れながらの小銃射撃 外国の兵士たちと並んでの 小銃近距離立射ち射撃

状況判断を伴う拳銃の識別射撃 利き手が負傷した事を想定した 拳銃の片手射撃

機関銃の長距離射撃 激動後の射撃を実施するため １ｋｍを疾走する選手たち

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各国の代表選手たちとの記念撮影

バディの連携による狙撃銃射撃

約１週間に亘る激闘の結果、「戦闘射撃部門」で第３位（拳銃射撃では第１位）、狙撃銃部門で第９位を獲得。 世界一の座には残念ながら届かなかったものの、世界と競い合い、射撃を通して交流を深めたことにより、陸上自衛隊の射撃技術向上のための多くの糧を得ることが出来た。

豪軍からの表彰を受ける選手たち 拳銃射撃で１位を獲得した 戦闘射撃チーム

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戦いを終えた選手・教官たち

戦いを終えた選手たちは富士学校に帰還し、多くの隊員たちから出迎えを受けた。 学校長 髙田陸将への帰国報告後、ＡＡＳＡＭ訓練隊長 三宅３佐が、「今回、両部門共、目標としていた世界一には届きませんでしたが、選手たちはまだ残暑の厳しいオーストラリアでチーム一丸となって戦い、多くの教訓を得ることができました。この教訓を来年のＡＡＳＡＭ２０、そして陸上自衛隊全体の射撃練度向上に繋げていきたいと思います。」と挨拶すると、待ち受けた隊員たちからは、選手たちの健闘を称える惜しみない拍手が送られた。 さらなる高みを目指して、富士学校ＡＡＳＡＭ訓練隊の挑戦は続く。

成績を紹介する三宅AASAM訓練隊長 健闘を称える富士学校の隊員たち

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