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中倫律師事務所 Newsletter Volume 74 May, 2014

CONTENTS

Ⅰ. 外商投資

1、 「2014年外商投資企業年度経営状況合同申告作業

に関する通知」

2、 商務部の「国外投資管理弁法（改訂）（パブリック

コメント募集稿）」のパブリックコメント募集につ

いての通知

Ⅱ. 金融

1、 商業銀行ファクタリング業務管理暫定弁法

2、 商業銀行の優先株発行による一級資本補完に関す

る中国銀監会、中国証監会の指導意見

Ⅲ. 税務

1、 企業所得税を半額徴収とする小型薄利企業の範囲

拡大に関する問題についての公告

Ⅳ. 労働

1、 「湖北省 2014年企業定年退職者の基本養老金調整

に関する通知」

2、 広州市人力資源社会保障局の広州市労災認定業務

の所属地管理に関する通知

3、 「労働契約届出権限の全面的な委譲に関する天津

市人力資源と社会保障局の通知」

Ⅴ. 知的財産権

1、 国家工商総局による「馳名商標認定及び保護規定

（改正意見募集稿）」公開的な意見募集に関する公

告

Ⅵ. その他

1、 中華人民共和国環境保護法（2014改正）

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Ⅰ. 外商投資

1、「2014 年外商投資企業年度経営状況合同申告作業に関する通知」

（商資函〔2014〕175 号）

背景

2014 年 4 月 21 日、商務部、財政部、税務総局、統計局、外貨管理局等の 5 部門は「2014

年外商投資企業年度経営状況合同申告作業に関する通知」（以下「通知」という）を発

布した。2014 年より、通知に従い全国で外商投資企業年度経営状況合同申告作業が行

われる。

主な内容

1、2014 年 4 月 21 日から 6 月 30 日を外商投資企業合同年次報告期間とし、年次報告の

内容は 2013 年度の外商投資企業の運営状況及び基礎情報の変更状況とする。中国にお

いて法に従い設立・登記され、法人資格を得た外商投資企業は規定期間内に年次報告の

提出及び記入を行う必要がある。

2、外商投資企業は規定期間内に全国外商投資企業年度運営状況インターネット合同申

告及びシェアシステムに登録し、合同年次報告情報を記入しなければならない。6 月 30

日までは情報の誤記入、記入漏れの修正を行うことができる。

3、企業が記入した合同年次報告情報は、インターネット上の合同申告及びシェアシス

テムにおいて適当な方法で社会に公示される。期間内に事実通りの申告を行わない場合、

又は生産経営活動中において違法行為のある場合、合同年次申告各部門は緊密に連絡を

取り、各自の職能による処分をする。

4、企業が年次報告データの入力を関連資質を有する会計士事務所へ委託することを奨

励する。会計事務所は「中華人民共和国会計法」、「中国登録会計士法」、「企業財務

会計報告条例」及び財務会計等の法規制度の規定に基づき、客観的、真実、公平で妥当

な鑑定及びサービスを行わなければならない。

意義

政府の職能の転換、投資環境の改善を更にすすめ、外商投資企業及び国外投資者の信用

制度構築を推進し、関連部門間の十分な情報共有を実現する。

出所：

http://wzs.mofcom.gov.cn/article/n/201404/20140400554154.shtml

2、商務部の「国外投資管理弁法（改訂）（パブリックコメント募集稿）」

のパブリックコメント募集についての通知

（商務部 2014 年 4 月 16 日発布）

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背景

国外投資の更なる促進と発展、国外投資の利便化向上のため、商務部は、「国外投資管

理弁法」（商務部 2009 年 5 号令）（以下「商務部 5 号令」という）の改訂について 2014

年 4 月 16 日「国外投資管理弁法（改訂）（パブリックコメント募集稿）」（以下「募

集稿」という）を発布し、2014 年 5 月 15 日までパブリックコメントを募集する。

主な内容

1、届出を主とし、審査許可を従とする

企業の国外投資が国（地域）又は業界のセンシティブな問題に関わるものである場合、

商務部へ報告し、審査許可を受けるが、その他の国外投資については商務部及び地方省

レベル商務主管部門への届出のみで可能とする。

2、届出、審査許可の所要資料

届出の申請資料は「国外投資届出表」及び企業の営業許可証の写しのみとする。商務部

及び地方省レベル商務主管部門は 3 営業日内に届出手続きを行い、「企業国外投資証書」

を発行する。

審査許可申請資料は申請書、国外投資関連契約又は協議書とし、輸出制限のある製品又

は技術を使用する国外投資に係る場合、関連部門の製品又は技術輸出への同意に関する

資料、営業許可証の写しを提出する。受理後、商務部は 15 日以内に許可是非の決定を

行い（国外大使（領事）館への確認時間を含まない）、国外投資を許可するものに対し

ては、書面による審査許可決定を出し「企業国外投資証書」を発行する。

意義

募集稿では、商務部 5 号令に対する大幅な改定を行っている。「届出を主とし、審査許

可を従とする」の新制度が確立され、中国企業の国外投資審査制度への更なる実質的な

簡素化への商務部の積極的な姿勢が反映されたものとなっている。

出所：

http://tfs.mofcom.gov.cn/article/as/201404/20140400551680.shtml

Ⅱ. 金融

1、商業銀行ファクタリング業務管理暫定弁法

（中国銀行業監督管理委員会 銀監会令 2014年第 5号 2014.04.10公布 2014.04.10発効）

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背景

近年、世界経済は買方市場から売方市場へ変化し、買主が買い掛けで代金を支払う方法

が決済の主流となりつつある。このような市場構造の変化に順応するため、中国の商業

銀行ではファクタリング業務が急速に拡大し、実体経済と中小零細企業の発展を促進す

るなど積極的な役割を果たしてきた。通常の貸付融資と比較してファクタリング業務の

参入条件はそれほど厳しいものでなく、中小零細企業の製品の購入者が大手企業である

場合、大手企業の川上・川下関係により中小零細企業の信用格付けが引き上げられるこ

ともある。また、銀行がファクタリング融資を通じて売掛金の現金化のために中小零細

企業に協力し、中小零細企業の融資ルートを拡大し、その融資問題を有効に解決してい

る。一方、企業は、ファクタリング銀行に対し取引先の信用調査を委託することにより、

売買双方間の情報量の差に起因する違約リスクを効果的に軽減し、資金回収期間を短縮

し、債権回収の効率を高めることができる。商業銀行によるファクタリング業務の健全

な発展を促進し、ファクタリング業務により発生するリスクを防止、管理するために、

銀監会が関連部門、機構及び銀行業協会から全面的に意見を聴取した上、「商業銀行フ

ァクタリング業務管理暫定弁法」は起草された。

内容

「商業銀行ファクタリング業務管理暫定弁法」（以下、「弁法」という。）は 6 章、37

カ条からなる。第一章総則では、弁法の制定目的と適用範囲が明確にされ、第二章では

定義と業務区分、ファクタリング業務、ファクタリング融資、売掛金及び譲渡について

定義付け及び業務の区分が定められ、第三章ではファクタリング融資業務管理に関し、

主としてファクタリング融資業務の流れと重点的な段階の規範化、第四章ではファクタ

リング業務のリスク管理についてファクタリング業務の会社統治、制度確立及び社内管

理などが規定され、第五章では法的責任として《弁法》違反に対する監督管理措置及び

罰則が定められ、第六章は附則となっている。

影響と動向

弁法は中華人民共和国国内で法に従い設立される商業銀行（海外銀行支店を含む）に適

用される。近年、ファクタリング業務、特に単独ファクタリング融資業務が急速な発展

を遂げたため、弁法第三章では特にファクタリング融資業務の流れの規範化を目的に融

資商品、顧客の参入、合作機構の参入、業務審査、口座の個別管理、融資の割合と期間、

情報開示などについて具体的に定められている。

出所：

http://www.cbrc.gov.cn/chinese/home/docDOC_ReadView/9ACAE1243D444F6CA16301C24

C91D59B.html

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2、商業銀行の優先株発行による一級資本補完に関する中国銀監会、中国証

監会の指導意見

（中国銀行業監督管理委員会 中国証券監督管理委員会 銀監発(2014)12 号 2014.04.03

公布 2014.04.03 発効）

背景と意義

2013 年 11 月 30 日、国務院は「優先株試行の展開に関する指導意見」を、2014 年 3

月 21 日、証監会は「優先株試行管理弁法」を公布した。商業銀行が優先株試行を行う

ための関連政策文書として「指導意見」では商業銀行の優先株発行申請の審査認可手

続きを規範化し、商業銀行の資本の質を維持し、各利害関係者の適法な権益を保護す

るために商業銀行が優先株の発行を通じて一級資本を補完するための規則が具体的に

定められている。

内容

「指導意見」の主要内容は以下の通り。

まず、商業銀行が優先株を発行する条件が明確にされている。商業銀行は国務院、証

監会の関連規定及び銀監会が資本募集の補完手段について定める条件に適合しなけれ

ばならず、かつ、中核的一級資本の充足率は銀監会の厳格な監督管理の基準を下回っ

てはならない。

次に、商業銀行による優先株発行の申請手続きにつて規定されている。商業銀行は、

まず銀監会に発行を申請し銀監会から回答を取得した後、証監会に申請する。十八期

三中全会会議の精神を実行に移すために「指導意見」は優先株発行に関する資本補完

や定款修正などの行政許可手続きを簡略化している。

最後に、優先株のその他の一級資本手段としての合格基準が明確化された。国務院と

証監会から発行された優先株の試行政策文書において、商業銀行が優先株発行により

一級資本を補完するための政策上の可能性が言及されている。「資本弁法」の規定を受

け「指導意見」は優先株の配当支払、投資者の売戻し、普通株への強制的な転換など

を明確に定めているため、優先株はその他一級資本の手段として実務的により実効性

を備えることになる。

影響と意義

「指導意見」の公布には次の意義がある。

まず、商業銀行が優先株の発行により資本を補完することについて明確なガイドライ

ンを提供している。一般の企業と異なり、商業銀行が優先株を発行する目的はその他

一級資本の補完にあり、その条項は《商業銀行資本管理弁法（試行）》（以下、《資本弁

法》という。）の資本手段の合格基準を満たす必要があり、且つ、相応の審査認可手続

きを行わなければならない。「指導意見」は既存政策を元に商業銀行の優先株発行の中

核的な要件、発行条件及び申請手続きをより明確にしている。

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次に、商業銀行の資本補完手段の選択肢を増加させるものである。これまで長い間、

中国の商業銀行は資本構造が過度に単一的で資本の補充手段が限定されているなどの

問題を抱えており、主に自らの利益留保、普通株や尐量の劣後債の発行で資本を補完

してきた。商業銀行が優先株の発行により一級資本を補完するのは、多層的且つ多元

的資本補完のルートを確立し、しっかりした資本の基礎を築き上げ、実体経済の発展

を継続的に支えることができるようになる。

最後に、A 株市場の制限を軽減し投資者の合法的な権益を保護することができる。実

体経済の継続的な発展に伴い中国の商業銀行の資本補完ニーズは高まっているが、商

業銀行が普通株を発行するには A 株市場環境の制限を受けている。商業銀行の優先株

発行による一級資本の補完を奨励するのは、商業銀行の普通株発行の A 株市場への制

限を軽減することができる。これと同時に「指導意見」では発行の許可、意思決定の

手続き及び情報開示などのメカニズムにより普通株や優先株の投資者など利益関係者

の適法な権益保護が図られている。

出所：

http://www.cbrc.gov.cn/chinese/home/docDOC_ReadView/0CBA269055734337ACF56E95C2

11C09E.html

Ⅲ. 税務

1、企業所得税を半額徴収とする小型薄利企業の範囲拡大に関する問題につ

いての公告

（国家税務総局 国家税務総局公告 2014 年第 23 号 2014 年 4 月 18 日発布、同日発効）

主要背景

小型薄利企業の更なる発展を支えるため、国務院第 43 回常務会議で採択された決定に

より、半額徴税の範囲を拡大し、半額での納税対象額基準を 6 万元から 10 万元に引き

上げ、優遇範囲をさらに拡大する。これに基づき、財政部、国家税務総局は「企業所得

税を半額徴収とする小型薄利企業の範囲拡大に関する問題についての公告」（以下、「本

公告」という）（財税[2014]34 号）を公表し、優遇対策の定めを明らかにした。同時に、

優遇対策が着実に実施されようにするため、国家税務総局は、本公告を発布した。

主要内容

１．本公告の発布日から、小型薄利企業については、優遇政策を享受するため、企業申

請－税務機関許可の管理方法を取り消し、届出方法での管理に統一する。

２．小型薄利企業は、帳簿調査による企業所得税徴収、又は査定による企業所得税徴収

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を問わず、小型薄利企業の条件を満たす場合、規定とおり小型薄利企業についての

企業所得税優遇政策を享受することができる。

３．小型薄利企業が企業所得税を予納する場合の優遇取り扱いを定める。つまり、条件

を満たす小型薄利企業は、企業所得税を予納する際に優遇政策を享受し、且つ決算

納付する際に、統合して処理する。

４．定額納税の小型薄利企業も優遇政策を享受することができる。定額徴税企業の管理

上の特殊性を考慮にいれ、主管税務機関は、地元の特殊性に基づき、自ら定額を調

整した後、元の方法で徴収し、資料をもって届出する必要がなくなる。

５．小型薄利企業が決算上納する際の優遇政策の享受問題を定める。

①条件を満たす小型薄利企業が、企業所得税を予納する際に、優遇政策を享受しな

い場合、税務機関は企業の年度申告状況に基づき、実際の状況も考慮した上で、

年度決算納付の際に統合的に計算するようにし、小型薄利企業を助ける。

②企業所得税を予納する際に、優遇政策を享受し、年度終了の際に定額を超える小

型薄利企業に対しては、決算納付時に統合的に計算し、且つ、規定どおりに税金

を追加納付する。

６．小型薄利企業が、企業所得税を予納する際に優遇政策を享受しない場合、その後納

付すべき税金から控除することができる。

出所：

http://www.chinatax.gov.cn/n2226/n2271/n2272/c696021/content.html

Ⅳ. 労務

1、「湖北省 2014 年企業定年退職者の基本養老金調整に関する通知」

（鄂人社発[2014]18 号 公布日 2014 年 4 月 24 日）

主な内容

「通知」では、2014 年における企業定年退職者の基本養老金の調整を定めている。

具体的には 1995 年 12 月 31 日までに定年退職、退職した人員について一人当たり毎月

104 元、1996 年 1 月 1 日から 2005 年 12 月 31 日までに定年退職、退職した人員につい

て一人当たり毎月 94 元、2006 年 1 月 1 日から 2013 年 12 月 31 日までに定年退職、退

職した人員について一人当たり毎月 84 元をそれぞれ増額する。これに加え、納付年限

（納付年限とみなされる場合を含み、特殊業種にて換算する納付年限を除く）により基

本養老金が増額され、１年ごとに一人当たり毎月 3 元増額する。

以下の条件を満たす定年退職者に対し、上記と同じ調整が行われるほか、更に下記の基

準により基本養老金が増額される。

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1、建国前に革命に参加し、供給制の適用を受けていた古参労働者は一人当たり毎月 30

元

2、建国前に革命に参加し賃金制の適用を受けていた人員は一人当たり毎月 25 元

3、1953 年 12 月 31 日前に革命に参加した人員は一人当たり毎月 20 元

4、労社部発〔2002〕9 号文書の規定に符合する元工商業者は一人当たり毎月 10 元

上記に掲げる２つ以上の条件を同時に満たす場合、金額の高いほうの条件により増額す

る。

高齢の定年退職者について、2013 年 12 月 31 日に満 70 歳、80 歳未満の者に対し、一人

当たり毎月 50 元、2013 年 12 月 31 日に満 80 歳及びこれ以上の者に対し一人当たり毎

月 70 元増額する。

国の規定する悪条件の僻地に居住する定年退職、退職人員に対し、一人当たり毎月 10

元増額する。

注意事項

今回の基本養老金調整に必要な資金について城鎮企業従業員基本養老保険に加入して

いる場合、企業基本養老保险基金から支出され、城鎮企業従業員基本養老保険に加入し

ていない場合は、引き続きこれまでの方法により支給される。

出所：

http://www.hb.hrss.gov.cn/hbwzweb/html/zcfg/zcfgk/63792.shtml

2、広州市人力資源社会保障局の広州市労災認定業務の所属地管理に関する通

知

（2014 年 4 月 2 日公布、2014 年 7 月 1 日より施行）

背景

広州市の労災認定作業を更に規範化し、労災人員の合法的権利を保障するため、

通知では広州市の労災は所属地に基づき管理を行うと規定している。

主な内容

（1）交渉認定手続業務は各区の人力資源社会保障行政部門が担当する

（2）行政区を跨ぐ労災認定案件の手続きについては、以下の規定に従う。

①傷害を受けた従業員が広州市労災保険に加入している場合、保険加入地の

区人力資源社会保障行政部門がその手続に責任を負う。

②傷害を受けた従業員が広州市の労災保険に加入していない場合、雇用単位

が広州市で登記されているものについては、雇用単位登記地の区人力資源

社会保障行政部門がその手続に責任を負う。雇用単位の登記地が広州市で

ないものについては、生産経営地の区（県レベルの市）人力資源社会保障

行政部門がその手続に責任を負う。

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企業へのアドバイス

労災事故が発生した企業は、傷害を受けた従業員が広州市の労災保険に加入して

いるか否かに基づき、対応する人力資源社会保障行政部門へ労災認定申請を行う

必要がある。

出所：

http://www.hrssgz.gov.cn/tzgg/shbx/gsysybx/201404/t20140408_212115.htm

3、「労働契約届出権限の全面的な委譲に関する天津市人力資源と社会保障局

の通知」

（津人社局函〔2014〕248 号 公布日 2014 年 4 月 25 日

主要内容

「通知」は、2014 年 5 月 1 日から労働契約の届出手続の権限を全面的に委譲し、

雇用主は近隣の登録地又は所在地区、県人力社保行政部門で関連手続を行うこと

ができるとしている。

出所：

http://www.tj.lss.gov.cn/ecdomain/framework/tj/ndpfbaggfbkkbbodkbnejjfgfpahgjaa/ndpmdmf

hfbkkbbodkbnejjfgfpahgjaa.do?isfloat=1&disp_template=elcclkbghohebbodijpojhkiofnffpbc&

fileid=20140425090739444&moduleIDPage=ndpmdmfhfbkkbbodkbnejjfgfpahgjaa&siteIDPa

ge=tj&infoChecked=0

Ⅴ. 知的財産権

1、国家工商総局による「馳名商標認定及び保護規定（改正意見募集稿）」公

開的な意見募集に関する公告

（国家工商行政管理総局 2014 年 4 月 14 日発布、同日発効）

改正「商標法」は再び馳名商標保護制度を確立し、馳名商標の概念を明らかにし、更に

馳名商標認定保護の原則を明確にしてきた。新商標法による馳名商標保護制度の立法精

神と要求を貫徹するため、工商総局は「馳名商標認定及び保護規定」を改正している。

主要内容

改正案は合計 24 条で定めている。

１．１～5 条：立法根拠を明確し、馳名商標を定義し、認定主体と認定原則を明らかに

する。

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２．6～10 条：馳名商標保護を申請する当事者の視点から、異なる類型の案件における

保護要求提出の認定及び証拠資料の条件につき、明確に定める。

３．11～16 条：馳名商標案件処理手続きと認定基準を規範することについての二つの

面から定める。

４．17，18 条：馳名商標の日常保護の強化と馳名商標の保護記録の適用等を定める。

５．19～23 条：馳名商標の認定・保護案件の処理における各レベルの工商行政管理部

門の責任と監督を明確にする。

６．改正後の施行日を定める。

改正要点

（一）馳名商標につき、個別的認定・受動的保護の原則を強調する。

（二）当事者に証拠資料の提示を明確に要求する。

改正案は、実務上形成された認定基準と証拠要求をまとめた。同時に、商標局、

商標評審委員会が馳名商標を認定するにあたり、商標法第 14 条第 1 項及び本法

第 10 条に定める各要素を総合的に考慮すべきとしつつ、すべての要素の満足を

前提としないとする。

（三）当事者と工商機関の役割をさらに明確にする。

改正案に明確に定められるように、当事者は誠実信頼の原則に従うべきであり、

且つ、真実な証拠資料の提出を保証しなければならないとされた。また、案件を

受理する市レベル以上の工業部門、省レベルの工商部門と商標局、商標評審委員

会の役割を明確にする。

（四）馳名商標案件関連問題の処理を規範する。

「馳名商標認定と保護規定」の改正と施行は、馳名商標保護作業の制度化、規範化、手

続化を促し、「手続規範、基準精化、責任明確」の構想と目標をめぐる馳名商標保護作

業の展開に資する。

出所：

http://www.saic.gov.cn/zwgk/zyfb/qt/xxzx/201404/t20140415_143896.html

Ⅵ. その他

1、中華人民共和国環境保護法（2014 改正）

（全国人民代表大会常務委員会 主席令第九号 2014.04.24 公布 2015.01.01 発効）

背景

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改正前の《環境保護法》は実施されてから 25 年経過しており、明らかに経済社会の発

展の特徴や新しい理念には適さなくなり、実効性に乏しく環境保護法律の執行力が弱い

などの問題が存在した。法律により授与される権限が限られていることから、これまで

環境保護部は全国で一回性の検査や汚染責任者リストの公開などしかできず、違法企業

は法律遵守のコストを遥かに下回る科料を一回納付すれば、環境汚染行為を続けること

ができていた。一方、長期間、GDP の増加ばかりを重視する粗放型の発展モデルがと

られ、大気、水、土壤などの汚染からなる立体的な汚染により人々の健康が脅かされた。

環境問題は現在中国最大の民生問題となっており、社会の安定と経済の発展に影響し、

中国共産党の統治能力にとっても大きな試練となっている。

2011 年、環境保護法の改正が第十一期全国人大の立法計画に組み込まれ、以降 4

回の審議と 2 回の意見公開聴取を経て、ついに 3 年後の 4 月 24 日に実現された。

主要内容

今度の改正は、全面的なもので、改正後の法律は七章 70 カ条からなり、現行法の六章

47 カ条と比べ多くの変化がある。

権限の増加

環境保護部門に法律執行権を付与

根拠：環境保護法第 24、25 条

新環境保護法は初めて環境検査部門の法的機能を明確にした。環境法の執行者は不法な

汚染物質の排出を発見した場合、現地の環境保護部門に対し企業の汚染物質排出設備の

查封、差押えを命じることができ、関係責任者を公安に移送し、拘束ないし刑事拘留を

行うこともできる。

権利擁護

法により情報公開を請求できる

根拠：環境保護法第 5 章

今後、政府情報公開条例などの法律のほか、公民と環境保護組織は環境保護法に基づき、

法により政府に環境情報の公開請求をすることもできる。公開すべき情報が公開されな

ければ、環境保護法違反となる。

権利擁護

環境評価では意見聴取が必要

根拠：環境保護法第 5 章

新プロジェクトの建設について環境評価を行う場合、環境評価報告の全文を公開しなけ

ればならない。環境評価報告について公衆から意見聴取が十分に行われていない限り、

環境保護法違反となる。

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権限の増加

「区域許可制限」という規定が盛り込まれた。

根拠：環境保護法第 44 条

現在、各県、区、市、省及び大手企業のいずれに対しても一定の污染物質の排出総量指

標が分配され、しかも指標は年々低下しなければならない。いわゆる「排出軽減」で排

出軽減の任務が完成されていない場合、環境保護部門は当該区域全体又は企業の新プロ

ジェクト建設に対する環境評価の審査認可を停止する。これが「区域許可制限」という

行政手段である。新環境保護法で「区域許可制限」が規定されたことにより環境保護部

門の「区域許可制限」という行政手段は「してもしなくてもよい」から「しなければな

らない」ものとなった。

制限

初めて生態保護区を法律に定めた。

根拠：環境保護法第 29 条

新しい環境保護法で国が重点的生態機能区、生態環境敏感区及び脆弱区などの区域にお

いて生態保護線を画定することを定めた。

訴訟

公益訴訟の主体範囲が拡大された。

根拠：環境保護法第 58 条

中国で公益訴訟制度が確立されるまでは、環境保護組織が訴訟提起の資格を有しないこ

とを理由に裁判所が立案を拒否するケースが多く見られた。新環境保護法により公益訴

訟を提起できる社会組織の範囲が拡大されたため、今後、地市級において登録される環

境保護組織まで含むより多くの民間組織も訴訟提起できるようになる。

健康

環境の健康への影響に関する研究を行う。

根拠：環境保護法第 39 条

新環境保護法は、国が環境と健康に対するモニタリング制度、調査とリスク評価制度を

確立し健全化し、健康への環境の影響に関する研究を奨励し、組織することを規定する。

責任追及

トップが環境保護の責任を十分に果たさない場合、辞職に追い込まれることもある。

根拠：環境保護法第 68 条

新環境保護法は９つの具体的な行為を定め、環境保護部門が関連責任を果たさない場合、

その主要責任者や地方政府の意思決定者が責任を問われ辞職することもある。たとえば

環境違法行為をかばい、環境污染の告発を受けても速やかに処理しない場合、又は、法

により公開すべき環境情報を公開しない場合、関係責任者が責任を追及されることがあ

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る。

科料

「日割りで処罰」に上限がない。

根拠：環境保護法第 59 条

現行法によれば、不法に汚染物質を排出した多くの企業が受けた経済的処罰の上限は

50 万元に過ぎない。

新環境保護法には初めて「日割りで処罰」という内容が盛り込まれた。企業が不法に汚

染物質を排出した場合、まず科料を課される（例えば 5 万元）。それにもかかわらず、

なお是正しない場合、是正されるまで１日につき 5 万元処され、また科料には上限が設

けられていない。

刑事拘留

隠れたパイプや穴による漏えいなどで排出すれば刑事責任を追及されることもあ

る。

根拠：環境保護法第 63 条、69 条

新環境保護法が採択されるまでに、汚染物質を排出した企業法人に対し処罰することは

まれであった。新環境保護法は、許可される前に建設を開始する、許可を取得すること

なく汚染物質を排出する、モニタリングのデータを偽造する、隠れたパイプや穴、井戸

からの排出などで地下水を汚染する４つの違法行為を定めている。情状が比較的軽く

「犯罪を構成しない」場合も、企業法人は行政拘留され、人身自由を最長 15 日制限さ

れることがある。情状が重く犯罪を構成した場合、環境保護法は公安機関が関係責任者

に対し刑事拘留を行うという刑法と一致する規定が置かれている。

改正環境保護法は、「ブラックリスト」制度も規定した。環境違法行為があった場合、

関連情報は社会誠実信用記録に記載されるとともに違法者リストが社会に公開される。

影響

生態保護線という制度が整備されることにより、汚染する恐れのある産業の保護区域へ

の進入は禁止される。保護区域には国の重点生態機能区、生態環境敏感区と脆弱区など

が含まれる。

今後、法律により環境保護部はより多くの法的権限を持ち、環境破壊行為及び関連責任

企業に対してもより厳しい処罰（污染企業の廃業、污染施設や設備の没収など）を行う

ことになる。

環境公益訴訟制度が整備され社会組織の公益訴訟主体という資格が確認されるにつれ、

今後、汚染の被害を受けた場合、より多くの企業や個人は民事賠償を要求し污染企業責

任者の責任を追及していくことになる。

出所：

http://www.npc.gov.cn/npc/xinwen/2014-04/25/content_1861279.htm

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中倫律師事務所について

中倫律師事務所は、 1993 年に設立し、中国

司法部がパートナーシップ制の律師事務所

を認めて間もない頃にいち早く設立を認め

られた事務所のひとつです。

当事務所はこれまで迅速かつ安定した発展

を続け、今日では中国における最大規模の総

合法律事務所に成長しました。

現在、本部を北京に置き、上海、深圳、広州、

武漢、成都、香港、東京、ロンドン及びニュ

ーヨークに支所を設けています。

2014 年 1 月末現在、パートナー約 170 名、ア

ソシエイト、パラリーガル、経営管理、財務、

経理、人事、マーケティング、IT 等の専門家

であるマネージャーとスタッフ約 700 名を含

めて約 870 名が所属しています。

日本業務部について

日本業務部は、中倫律師事務所の設立と同時

に設立され、最も重要な業務部のひとつで

す。

日本業務部の弁護士は、ほとんどが日本、中

国のトップ大学（院）で法律を学んでおり、

日本の大手法律事務所での勤務経験を持つ

者も尐なくありません。2014 年 1 月末現在、

計 51 名の弁護士およびスタッフが所属して

おり、中国国内最大手を誇ります。

上記の内容に関するお問い合わせは、以下のパートナーまでお気軽に

ご連絡ください。

北京事務所

丁 恒 +86 (10) 5957 2180 dingheng@zhonglun.com

胡 蓉暉 +86 (10) 5957 2000 huronghui@zhonglun.com

李 立兵 +86 (10) 8584 4912 lilibing@zhonglun.com

李 海容 +86 (10) 5957 2138 lihairong@zhonglun.com

呉 呉鵬 +86 (10) 5957 2002 wupeng@zhonglun.com

朴 松燦 +86 (20) 5957 2064 piaosongcan@zhonglun.com

熊 熊蓉 +86 (10) 5957 2199 xiongrong@zhonglun.com

東京事務所

李 美善 +81 (3) 3288 8793 mslee@zhonglun.com

上海事務所

徐 江燕 +86 (21) 5037 2668 xujiangyan@zhonglun.com

深セン事務所

林 克敏 +86 (755) 3325 6855 linkemin@zhonglun.com

広州事務所

朴 松燦 +86 (20) 2826 1789 piaosongcan@zhonglun.com

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いかなる意味においても弁護士からクライアントの皆様への法的意見やアドバ

イスを提供するものではありません。これら情報への信頼に基づくいかなる行

為に対しても、中倫律師事務所としては一切責任を負うことができかねます。

これらの情報について、何か問題がございましたら、誠にお手数とは存じます

が、大場もも oba@zhonglun.com までご連絡くださいますよう、よろしくお

願い申し上げます。

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