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ESD21ミャンマー進出サポート オープンフォーラム 2015年11月27日(金) 於:JICA中部国際センター 主催: 一般社団法人持続可能なモノづくり・人づくり支援協会(ESD21) 後援: 独立行政法人国際協力機構(JICA中部国際センター) 独立行政法人日本貿易振興機構(ジェトロ名古屋貿易情報センター) 公益財団法人あいち産業振興機構、名古屋商工会議所 NLD党(国民民主同盟) USDP党(連邦団結発展党) シャン民族党 大勝利

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Page 1: ESD21ミャンマー進出サポート オープンフォーラム¹´11月27日...ミャンマーUMG社への経営支援 (2015/2月) ①ワークショップ(3日間、対象:QCサークル推進課長、リーダー層に実施)

ESD21ミャンマー進出サポート オープンフォーラム

2015年11月27日(金) 於:JICA中部国際センター

主催: 一般社団法人持続可能なモノづくり・人づくり支援協会(ESD21) 後援: 独立行政法人国際協力機構(JICA中部国際センター) 独立行政法人日本貿易振興機構(ジェトロ名古屋貿易情報センター) 公益財団法人あいち産業振興機構、名古屋商工会議所

NLD党(国民民主同盟)

USDP党(連邦団結発展党)

シャン民族党

大勝利

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開会挨拶

一般社団法人持続可能なモノづくり・人づくり

支援協会(略称ESD21)

会長 黒岩 惠

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ESD21平成27年度事業計画一覧

事業分類 事業(フォーラム、研究会)

例会、特別企画 年次総会、会員例会、特別講演会

(1)TPS/Lean/Agile

① オープンフォーラム ② 研究会: ・全社最適JIT ・TPS/改善 ・ TPS/Agile ソフト

(2)IT/CPS

① オープンフォーラム ② 研究会: ・製造業IT化 ・ITマネジメント ・生産管理 ・中小工場PF開発 ・高速BOMエンジン開発

(3)ミャンマー ① オープンフォーラム ② モノづくりマネジメント研修 ③ 交流会(ビジネスマッチング・進出支援)

テーマ事業

CPS: Cyber Physical System

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ミャンマーUMG社への経営支援 (2015/2月)

①ワークショップ(3日間、対象:QCサークル推進課長、リーダー層に実施) ②講演(3時間、社長含む150名の幹部)-Toyota Way/TPS,TQM&QCC,工場経営

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ミャンマーでTPSの指導で感じた事

1.業種業態を超えて、TPS/リーン方式を

2.設備投資より人財投資

3.個人の価値作業は20%以下

4.ITは、C&Cと見える化

5.人間力の育成は長時間かかる

6.「Know-How」から「Know-Why」へ

7.管理技術(TQC/TQM/TPM/TPS)

8.学びは「気づき」

9.テイーチングとコーチング

10・日本的経営と欧米的経営

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①JICAによる対ミャンマー経済協力 と中小企業ビジネス支援

JICA東南アジア・大洋州部東南アジア第4課

企画役 永井 進介 氏

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1. ミャンマー支援の概況

2. JICA協力一覧

3. 支援内容 4.中小企業ビジネス支援

目 次

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1. ミャンマー支援の概況

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年 主要年表 我が国経協方針

1945年 第二次世界大戦終結

1945年11月 日本・ビルマ平和条約及び賠償・経済協力協定締結 →我が国の初めてのODA拠出へ

1948年 英国より独立

1954年 バルーチャン第二水力発電所建設開始 ミ国農業省から行政官を招聘

1962年 クーデターによりネ・ウィン将軍が政権掌握。社会主義政策を推進。

1988年9月 大規模な民主化運動及び軍事クーデター発生。社会主義政権崩壊。

1989年7月 スー・チー女史自宅軟禁(~1995年7月、1回目)

1990年5月 軍事政権が総選挙を実施。国民民主連盟(NLD)が圧勝するも政権移譲されず。

1995年7月 スー・チー女性自宅軟禁解除

1997年7月 ASEAN加盟

1988年~ 新規案件原則見合わせ

1995年~ 既往継続案件、民主に直接裨益する基礎生活分野の案件を中心に検討の上、実施

(1) 第二次世界大戦終結~テインセイン政権発足前

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年 主要年表 我が国経協方針

2000年9月 スー・チー女史自宅軟禁(~2002年5月、2回目)

2003年5月 スーチー女史再拘束(同年9月~2010年11月、3回目の自宅軟禁)

2003年8月 キン・ニュン首相(当時)がミャンマー民主化実現に向けた7段階のロードマップを発表。

2007年8~9月

燃料価格の引き上げを契機に僧侶を中心とするデモが発生。治安当局が実力行使し、法人一名含む死傷者が出る。

2008年5月 サイクロン「ナルギス」襲来。一方、政府は新憲法草案採択に係る国民投票を強行し、採択が決定。

2010年11月 20年ぶりとなる総選挙実施(7日)、スー・チー女史自宅軟禁解除(13日)

2011年3月 テイン・セイン前首相を大統領とする新政権が発足。

2015年11月 総選挙(8日)

2003年~ 対ミャンマー新規経済協力案件については、基本的に見合わせる。 但し、 (イ)緊急性が高く真に人道的な案件 (ロ)民主化、経済構造改革に資する人材育成のための案件 (ハ)CLMV諸国もしくはASEAN全体を対象とした案件 については案件内容を個別に慎重に吟味した上で実施

2002年 日本政府、債務救済方式の見直しを発表(事実上の対ミャンマー債権の放棄)

主要年表 (続き)

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※1. 出典:政府開発援助(ODA)国別データブック2014 ※2. 年度の区分及び金額は原則、円借款及び無償資金協力は交換公文ベース、技術協力は予算年度による経 費実績ベースによる。 ※3. 円借款の( )内の数値は債務免除額。 ※4. 2009年~2012年度の技術協力においては、日本全体の技術協力の実績であり、2013年度の日本全体5実 績については集計中であるため、JICA実績のみを示している。( )内はJICAが実施している技術協力 の実績及び累計となっている。

2012年4月:テイン・セイン・ミャンマー大統領の来日 → 以下の3本柱の支援を行う旨、表明。 Ⅰ 国民の生活向上のための支援(少数民族や 貧困層支援、農業開発、地域開発を含む。)。 Ⅱ 経済・社会を支える人材の能力向上や制度の 整備のための支援(民主化推進のための支援 を含む。)。 Ⅲ 持続的経済成長のために必要なインフラや 制度の整備等の支援。

※ 写真参照元:外務省

①経済協力方針

地政学的重要性

中国、インドの間に位置する地政学的に重要な国。

ASEANの一員。

歴史的友好関係

国民は極めて親日的。

豊富な天然資源,農業国

天然ガスは東南アジア第3位の埋蔵量、産業界から注目

民主化・国民和解に向けた動き

政治犯の釈放,スー・チー氏との対話,NLDの政党登録,

スー・チー氏補選当選,少数民族武装勢力との停戦協定

民主化・国民和解及び持続的発展に向けた幅広い分野に

おける改革努力を後押し

(1)意義

(2)対ミャンマー経済協力実績(過去5年間実績) 単位:億円

(2) テインセイン政権発足後

年度 円借款 無償資金協力 技術協力

2009年度 - 23.03 23.31 (18.11)

2010年度 - 13.33 20.24 (17.42)

2011年度 - 45.13 21.23 (17.45)

2012年度 1,988.81 (1,149.27) 277.30 42.00 (37.99)

2013年度 510.52 (1,886.49) 196.86 61.59

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<2012年4月 日緬首脳会談>

新規の円借款を再開するための道筋をつけることになるミャンマーの債務問題につき、ブリッジローンと債務免除を組み合わせて対応することで共通認識に達した。

<2012年10月 ミャンマーに関する東京会合> 10月東京で開催された、世銀・IMF年次総会の機会を利用して、「ミャンマーに関する東京会合」を開催。ミャンマーに関心を有する26ヶ国及び世界銀行、ADB、IMF、国連開発計画等から幹部が参加。国際的な、債務延滞解消及び本格支援再開に向けた雰囲気を醸成。

<2012年11月 日緬首脳会談> 1月に延滞債務の解消措置を実施し、その後のできるだけ早い時期に、火力発電所の緊急改修、地方開発・貧困削減及びティラワ開発の3事業を念頭に、概ね500億円規模の新規円借款による支援を検討している旨表明。 併せて、延滞債務問題の包括的解決に向けたミャンマー、世界銀行、ADB、IMF、パリクラブと緊密な連携を期待する旨伝達。無償資金協力と技術協力による支援についても、我が国として積極的に検討している旨伝えた。 <2013年5月 安倍総理訪緬時> 日本の首脳として36年ぶりの訪問で円借款510億円、無償資金・技術協力400億円の合計910億円を2014年3月末までに順次進める旨表明(達成、2014年3月岸田外相訪緬時にその旨を伝達) ●日緬首脳会談における合意に基づき、2013年1月30日に延滞債務解消のための措置を実施。我が国メガバンク3行からミャンマー政府に対する「ブリッジローン」(1,989億円)の供与、これを活用した同額の円借款延滞債務の解消、JICAによる新規プログラムローン(1,989億円)の供与が行われた。 ●1月中に、世銀、アジア開発銀行の延滞債務は、JBICによるブリッジローンにより解消。また、同月24日に、ミャンマーの二国間公的債務の取り扱いを議論するため主要債権国会議「パリクラブ」が開催され債権国間で合意。

我が国、世界銀行、アジア開発銀行、二国間の公的債務問題が解決。

対ミャンマー向け円借款の再開

②円借款の再開

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2. JICA協力一覧

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掲載基準 調査:開発計画調査型技術協力、マスタープラン作成のための調査 技協:専門家派遣、技術協力プロジェクト 無償:実施状況無記載のものはG/A締結済みかつ実施中、「案件形成中」と記載しているものは協力準備調査開始済 円借款:実施状況無記載のものはL/A締結済みかつ実施中、「案件形成中」と記載しているものは協力準備調査開始済 ※提案型事業(草の根技術協力事業や民間提案型普及・実証事業等)、ボランティアに関しては上記表には含めていない。

●ヤンゴン・ティラワ地域開発構想 -ヤンゴン都市圏開発プログラム形成準備調査

(調査) -ティラワ経済特別区管理委員会能力向上支援

(技協) -ヤンゴン都市圏開発アドバイザー(技協) -ヤンゴン市上水道施設緊急整備計画(無償) -ヤンゴン都市圏上水整備事業(円借款) -ヤンゴン都市圏上水整備事業フェーズ2(円借

款) -ヤンゴン配電網改善事業フェーズ1(円借款) -ヤンゴン環状鉄道改修事業(円借款) -ティラワ地区インフラ開発事業(フェーズ1)(円

借款) -ティラワ地区インフラ開発事業(フェーズ1)第二

期(円借款) -ティラワ地区インフラ開発事業フェーズⅡ(円借

款) ●エネルギー -電力開発計画プログラム形成準備調査(調査) -ヤンゴン市電力アドバイザー(技協) -バルーチャン第二水力発電所補修計画(無償) -インフラ緊急復旧事業(フェーズ1)(円借款) -全国基幹送変電設備整備事業フェーズⅠ(円

借款) -全国基幹送変電設備整備事業フェーズⅡ(円

借款) -地方都市配電整備事業(円借款)(案件形成

中)

●市場経済化支援 -経済改革支援(技協) -通関・税関近代化計画(技協) -証券監督能力強化(技協) -知的財産行政専門家(技協) -資金・証券決裁システム近代化プロジェクト(技協) -インターバンク市場育成専門家(技協) -投資促進アドバイザー(技協) -通関電子化を通じたナショナル・シングルウィンドウ構

築及び税関近代化計画(無償) -中央銀行業務ICTシステム整備計画(無償) -港湾近代化のための電子情報処理システム整備計画

(無償) -中小企業金融強化事業(円借款) ●民主化支援 -法整備支援プロジェクト(技協) -ミャンマーラジオテレビ能力強化プロジェクト(技協) -ミャンマーラジオテレビ局番組ソフト及び放送編集機

材整備計画(無償) ●産業技術者育成・制度整備・人材開発 -ミャンマー人材開発センタープロジェクト(技協) -工学教育拡充プロジェクト(技協) -工科系大学拡充計画(無償) -教育政策アドバイザー(技協) -初等教育カリキュラム改訂プロジェクト(技協) -教員養成校改善計画(無償) -援助協調アドバイザー(技協) -人材育成奨学計画(無償) ●郵便 -郵便サービス能力向上プロジェクト(技協)

●農業・農村開発 -農業セクタープログラム形成(調査) -小規模養殖普及による住民の生計向上事業プロジェクト(技 協) -農民参加による優良種子増殖普及システム確立計画プロジェ クト(技協) -中央乾燥地における節水農業技術開発プロジェクト(技協) -農業・農村開発アドバイザー(技協) -農業人材育成機関強化計画(無償) -貧困農民支援(無償) -食糧援助(無償) -口蹄疫対策機材整備計画(無償)(案件形成中) -バゴー地域西部灌漑開発事業(円借款) ●水資源 -ヤンゴン市開発委員会水道事業運営改善プロジェクト (技協) -ミャンマー水環境管理及び環境影響評価制度の能力 向上プロジェクト(技協) -ヤンゴン市水供給・衛生アドバイザー(技協) -第二次中央乾燥地村落給水計画(無償)(案件形成中) ●防災 -自然災害早期警報システム構築プロジェクト(技協) -災害多発地域における道路技術改善プロジェクト(技協) -防災政策アドバイザー(技協) -沿岸部防災機能強化のためのマングローブ植林計画(無償) -気象観測装置整備計画(無償) -第二次気象観測装置整備計画(無償)

具体的協力の進捗(例)

Ⅰ. 国民の生活向上のための支援 (少数民族や貧困層支援、

農業開発、地域の開発を含む)

Ⅱ. 経済・社会を支える人材の能力向上や制度の整備のための支援

(民主化推進のための支援を含む)

Ⅲ. 持続的経済成長のために 必要なインフラや制度の

整備等の支援

経済協力方針

対ミャンマー経済協力方針(1)

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掲載基準 調査:開発計画調査型技術協力、マスタープラン作成のための調査 技協:専門家派遣、技術協力プロジェクト 無償:実施状況無記載のものはG/A締結済みかつ実施中、「案件形成中」と記載しているものは協力準備調査開始済 円借款:実施状況無記載のものはL/A締結済みかつ実施中、「案件形成中」と記載しているものは協力準備調査開始済 ※提案型事業(草の根技術協力事業や民間提案型普及・実証事業等)、ボランティアに関しては上記表には含めていない。

●医療・保健 -感染症対策アドバイザー(技協) -基礎保健スタッフ強化プロジェクト(技協) -保健システム強化プロジェクト(技協) -医学教育強化プロジェクト(技協) -中部地域保健施設整備計画(無償) -ヤンゴン市内総合病院医療機材整備計画(無償) -カヤー州ロイコー総合病院整備計画(無償) -シャン州ラーショー総合病院整備計画(無償) -マラリア対策機材整備計画(無償) -ヤンゴン新専門病院建設計画(無償) ●社会保障 -人身取引被害者自立支援のための能力向上プロジェクト(技

協) ●地方開発・貧困削減・少数民族地域への支援 -地域観光開発のためのパイロットモデル構築プロジェク ト(調査) -貧困削減地方開発事業(フェーズ1)(円借款) -貧困削減地方開発事業(フェーズ2)(円借款)(案件形成中) -シャン州北部地域における麻薬撲滅に向けた農村開発プロ

ジェクト(技協) -少数民族のための南東部地域総合開発計画(技協) -ラカイン州道路建設機材整備計画(無償) -カチン州・チン州道路建設機材整備計画(無償)(案件形成

中) -少数民族地域におけるコミュニティ開発・復旧計画(無償) -少数民族地域における地方行政能力、生計及び社会統合向

上計画(無償) -カチン州及びラカイン州における避難民の子供に対する緊急

支援計画(無償)

具体的協力の進捗(例)

●教育支援 -教育政策アドバイザー(技協) -初等教育カリキュラム改訂プロジェクト(技協) -教員養成校改善計画(無償) ●行政能力向上 -援助協調アドバイザー(技協) -人材育成奨学計画(無償)

●交通・通信網の整備 -全国運輸交通プログラム形成準備調査(調査) -鉄道サービス・運営改善(技協) -次世代航空保安システム能力開発プロジェクト

(技協) -運輸交通政策アドバイザー(技協) -都市交通政策アドバイザー(技協) -通信政策アドバイザー(技協) -情報通信インフラ改善アドバイザー(技協) -鉄道中央監視システム及び保安機材整備(無

償) -全国空港保安設備整備(無償) -新タケタ橋建設計画(無償) -東西経済回廊整備事業(円借款) -通信網改善事業(円借款) -ヤンゴン・マンダレー鉄道改善事業フェーズⅠ

第一期(円借款) -道路橋梁技術能力強化プロジェクト(技協)(案

件形成中) ●都市・住宅開発 -住宅政策アドバイザー(技協) ●マンダレー開発 -マンダレ-市上水道整備計画(無償)

Ⅰ. 国民の生活向上のための支援 (少数民族や貧困層支援、

農業開発、地域の開発を含む)

Ⅱ. 経済・社会を支える人材の能力向上や制度の整備のための支援

(民主化推進のための支援を含む)

Ⅲ. 持続的経済成長のために 必要なインフラや制度の

整備等の支援

経済協力方針

対ミャンマー経済協力方針(2)

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対ミャンマー円借款案件リスト パッケージ 案件番号 L/A署名日 協力方針 セクター 案件名 借款契約額

第1パッケージ

MY-P1

2013/06/07

I. 国民生活 都市・農民生活基盤

貧困削減地方開発事業(フェーズ1) 170.00億円

MY-P2 III. インフラ 電気・ガス インフラ緊急復旧改善事業(フェーズ1) 140.52億円

III. インフラ 投資環境整備 ティラワ地区インフラ開発事業(フェーズ1) 200.00億円 MY-P3

第2パッケージ

MY-P4

2014/09/05

III. インフラ 鉄道 ヤンゴン・マンダレー鉄道整備事業フェーズI(第一期)

200.00億円

MY-P5 III. インフラ 社会的サービス ヤンゴン都市圏上水整備事業 236.83億円

MY-P6 III. インフラ 道路 ティラワ地区インフラ開発事業フェーズⅡ 46.13億円

I. 国民生活 灌漑・治水・干拓 バゴー地域西部灌漑開発事業 148.70億円 MY-P7

第3パッケージ

MY-P8 2015/03/26

III. インフラ 電力・ガス 全国基幹送変電設備整備事業フェーズⅠ 246.78億円

MY-P9 III. インフラ 通信 通信網改善事業 105.00億円

第4パッケージ

MY-P10

2015/06/30

III. インフラ 電気・ガス ヤンゴン配電網改善事業フェーズⅠ 61.05億円

MY-P11 III. インフラ 港湾・電力 ティラワ地区インフラ開発事業フェーズI(第二期)

147.50億円

MY-P12 II. 人材制度 投資環境整備 中小企業金融強化事業 50.33億円

第5パッケージ

MY-P13

2015/10/16

III. インフラ 鉄道 ヤンゴン環状鉄道改修事業 248.66億円

MY-P14 III. インフラ 電力・ガス 全国基幹送変電設備整備事業フェーズⅡ 441.15億円

MY-P15 III. インフラ 橋梁 東西経済回廊整備事業 338.69億円

合計 2,781.34億円 10

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3. 支援内容

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Ⅰ. 国民の生活向上のための支援

(少数民族や貧困層支援、 農業開発、地域の開発を含む)

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Page 20: ESD21ミャンマー進出サポート オープンフォーラム¹´11月27日...ミャンマーUMG社への経営支援 (2015/2月) ①ワークショップ(3日間、対象:QCサークル推進課長、リーダー層に実施)

迅速なプロジェクト実施による地方開発ニーズ(給水/道路/電気)の対応

国内外からの投資の増加

地域・州の経済成長、社会・経済開発

全国のバランスのとれた開発

持続的かつ公平な開発に向けた都市・地方の経済格差の緩和

少数民族との和平努力を含む国民和解(national

reconciliation)の推進

地方政府のキャパシティ・ビルディング

サブ・プロジェクトの形成における地方政府のオーナーシップ

サブ・プロジェクトの形成、実施、維持管理、モニタリングにおける地方政府のキャパシティ・ビルディング

ミャンマー国民が民主化・市場経済化の果実を享受できる

プロジェクトの目的

I-1 貧困削減地方開発事業(円借款)

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Page 21: ESD21ミャンマー進出サポート オープンフォーラム¹´11月27日...ミャンマーUMG社への経営支援 (2015/2月) ①ワークショップ(3日間、対象:QCサークル推進課長、リーダー層に実施)

例:バゴー地域西部灌漑開発事業(円借款)

・87,527haで老朽化した灌漑施設を改修。

(参照、琵琶湖 約6万7千ha)

・農家収入を1.5倍

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浸食された法面 越流している水路

I-2 農業セクター

農業生産性向上を通じて、国民の生活向上に寄与

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Ⅱ. 経済・社会を支える人材の能力向上や制度の整備のための支援

(民主化推進のための支援を含む)

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【案件概要】

ミャンマーにおいて、我が国通関の輸出入・港湾関連情報処理システム(NACCS)及び通関情

報総合判定システム(CIS)の技術を活用した電

子通関システムを構築するもの。

【案件の特色】

通関手続きの所要時間短縮や貿易コストの縮減などによるビジネス環境改善、IT化によ

る行政コスト削減効果等が見込まれる。

本計画と技術協力の連携を念頭におき、無償資金協力の概略設計と技術協力の協力準

備調査を一体的に実施するとともに、長期専

門家3名を派遣予定(うち2名を派遣済)。 【受注概要】

契約者:NTTデータ 契約内容:

(1)ソフトウェア開発:NACCS技術を活用した電子申

告等の機能、及びCIS技術を活用した税関情報 システムにかかる審査基準管理等の機能

(2)機材調達:上記ソフトウェアの稼働に必要な機材

調達、税関職員を対象としたシステム操作研修、 保守要員の支援等

契約時期:2014年10月

契約額:ソフトウェア開発業務: 約32.1億円 ICT機材調達業務: 約6.6億円

Ⅱ-1 通関電子化を通じたナショナル・シングルウィンドウ構築及び税関近代化計画

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金融

(1)ミャンマー中央銀行業務ICTシステム整備(無償資金協力、技術協力)

協力期間:2013年10月~2016年10月(無償)

2014年2月~2018年2月(技協)

協力内容:ミャンマー中央銀行の金融インフラ整備のために、中央銀行に決済システムを構築。関

連技術協力支援も実施中。

(2)インターバンク市場専門家(専門家派遣)

協力期間:2013年9月~2015年8月

協力内容:インターバンク市場(マネー、為替、債券)の創設・運営に関する助言等を行う。

(3)中小企業金融支援事業(有償資金協力)

協力内容:中小企業向けに中長期資金の供与と仲介金融機関向けの能力強化支援を行い、資金

仲介機能の円滑化と中小企業の生産・投資の拡大を図る。

(4)証券取引監督(専門家派遣)

協力期間:2013年4月~2015年8月

協力内容:証券監督制度にかかる規則、マニュアル策定、人材育成に関する助言を行う。

Ⅱ-2 金融分野

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中央銀行執務スペース(業務の多くが紙台帳によるマニュアル管理) 中央銀行執務スペース(積み上げられた台帳)

市中銀行窓口 (現金決済・紙台帳管理が主流) 市中銀行窓口 (紙データ突合のため預金・引き出しに5時間程度を要する)

中央銀行サーバールーム (機材は奥のラック1台のみ)

18

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Ⅱ-3 基礎教育支援 <これまでの経緯> ●ミャンマーの基礎教育への支援として、日本は1997年から児童中心型教育の支援(授業改善の教員研修)を行ってきましたが、依然半数以上の教科で暗記中心の教科書・テストが行われています。初等教育(小学校)では最終学年の5年生で中退率が23%(2011年)に達し、教育の質向上が大きな課題です。 ●2011年の民政移管後、ミャンマー政府は国際水準の学力達成を掲げ、教育基本法の改正、学制改革など大規模な教育改革に着手しました。これを受け日本を含め海外の援助機関がCESR(包括的教育セクターレビュー)と呼ばれる教育改革の議論に参画、日本は初等カリキュラム改訂・教師教育の分野で提言を行いました。

ミャンマー教育統計 ・人口 5,141万人 ・小学校就学児童 約520万人 ・小学校数 約29,000校 ・教員数 約18万人

教育政策の 改善

教育政策アドバイザー(2014-2016) 統計データに基づき、中長期的なミャンマーの教育行財政の施策について提言を行っています(例:学制改革に伴う新規教員の需給、今後20年に渡る必要教育予算の推計等)。

初等教育の カリキュラム・教科書の 改訂

初等教育カリキュラム改訂プロジェクト(2014-2019) ●日本への信頼に基づく支援 民政移管前のJICAの授業改善支援の実績に基づき、ミャンマー政府の信頼を受け、要請されました。 ●包括的な支援

対象は、小学校の全学年(1-5年生)・新カリキュラムの全教科(日本初)。 ●日本の技術を結集した支援 学習指導要領が教科書・授業・試験まで一貫している日本の教育システムと、日本の教科書会社の持つ「子どもにわかりやすく、教師が指導しやすい教科書」のノウハウを活かし、①わかりやすい教科書の開発、②わかりやすい授業実践のための教員養成・現職研修、③学力が適切に測れるよう試験の改善、まで、小学校の教育システム全体を総合的に支援します。

教員養成の 改善

教員養成校改善計画(2014-2016) 小中学校教員養成校(全国21校)のうちモデル校であるタウングー校(首都ネーピードー南に車で1時間半)の老朽化に伴う施設を拡張し、より多くの小中学校教員養成を目指します。

<JICAの支援>

19

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項目 内容

1. 対象大学 主対象: ヤンゴン工科大学(YTU) 副対象:マンダレー工科大学(MTU)

2. 対象学科 6学科 (土木工学科、電力工学科、電子工学科、IT学科、メカトロニクス学科、機械工学科) ※本邦博士留学についてのみ、現在博士号保持者がいない46科目(YTU:26科目、MTU:20科目)も対象とする。

3. プロジェクト目標 YTUとMTUの対象6学科の学部教育の質と研究能力が向上する

4. 成果 1. 教員の研究能力が博士号取得及び共同研究を通じて向上する。 2. COE学部プログラムのコースワークがより多くの実験演習を含む内容に改善される。 3. 大学の組織制度と教員の教育手法が実践的教育を実施できるように改善される

5. 活動

1. 教員の研究能力の向上 ① YTUとMTUの教員の博士号取得(対象6学科を含む46科目を対象とする) (本邦留学、サンドイッチ博士(2年間のYTU/MTU博士課程+1年間の本邦研究)) ② 本邦大学との共同研究 (+MTU、日系企業の参加) ③ 共同研究用の機材供与 ④ 研究資金(政府、企業)獲得のための支援

2. 実践的教育導入によるCOE学部強化 ① カリキュラム・シラバスの見直し・改定、実習・実験の指導書の策定 ② 実験演習用の機材供与 ③ 日系企業との連携による実務研修の機会拡大 ④ 教育プログラム管理へのPDCAサイクルの導入

3. 実践的教育のための組織制度・能力強化 ① 日本型の研究室を中心とした教育システムの導入・現地化 ② 本邦教員によるモデル授業の実施 ③ ファカルティ・ディベロップメント(FD)活動の実施 ④ 機材の運用・維持管理体制の強化 ⑤ 本邦支援大学とのMOUの締結促進

6. 日本側投入 • 予算: 技協:約13.5億円 • 投入内容: 専門家(本邦大学教員の長期・短期派遣)、研修員受入(博士留学、短期研修)、

機材供与(教育・研究用)、共同研究費用、等

7. 協力期間 5年間 (2013年~2018年)

Ⅱ-4 工学教育拡充プロジェクト(技術協力)

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財政制度改革

開発計画策定

証券取引市場育成

金融制度改革

経済特区(SEZ)法整備

投資促進

経済法を中心とした法令起草・法律人材育成支援

【コンポーネント】

①主な民商事法(会社法、知財法、仲裁法等)を題材と

した、起草、立法(法令審査・法的助言)、運用能力の向上

②人材育成(研修環境の改善)

【カウンターパート】

・法務長官府、最高裁判所

・テーマや分野に応じ、関係機関(国家計画経済開発省、科学技術省、商業省、財務省等)が参加

民主化支援

【コンポーネント】

・汚職防止

・犯罪者処遇(矯正保護)

・議会支援

・メディア支援

【カウンターパート】

・内務省、連邦議会事務局、

情報通信省、MRTV等

制度整備・運用能力向上 (行政手続きの透明性・効率性向上、法制度運用能力向上等の支援)

法整備及び運用能力向上 (民主化、経済改革への貢献)

長期専門家によるCoordination

国別研修

現地セミナー等

技術協力プロジェクト

課題別 研修

Ⅱ-5 法整備支援

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Ⅱ-6 日本人材開発センタープロジェクト(技術協力)

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• 名称:ミャンマー日本人材開発センタープロジェクト

Project of Myanmar-Japan Center for Human Resources Development

• 目的:ミャンマーのビジネス人材育成と日緬間の人材交流の促進

• 主たる事業:ビジネス研修、人材交流(ネットワーキング)

• 実施期間:2013年10月~2016年10月(3年間)

• 監督機関:商業省

• 実施機関及び所在地:ミャンマー商工会議所連盟(UMFCCI)本部ビル12階

(UMFCCI本部ビル)

ミャンマーの市場経済化支援、日緬間のビジネス人材交流への期待大。 いわばミャンマーの経団連ビルの最上階でプロジェクトを実施。

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Ⅲ. 持続的経済成長のために

必要なインフラや制度の 整備等の支援

24

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日本政府のトップセールス等を通じた事業バックアップ • 総理や関係閣僚等によるトップセールス等を通じ、日本政府が緬政府に各種働きかけを行い、事業の形成や実施を 積極的に牽引。 • 2013年10月に、日本の三商社(三菱商事、丸紅、住友商事)、ミャンマー民間企業、ミャンマー政府が優先開発区域

(ClassA区域)開発のための共同事業体を設立。JICAも同事業体に対する海外投融資供与を決定(2014年4月23日)。 • 日本政府/JICAは、周辺インフラ整備(⇒次ページ)、関連法制度整備、SEZ関連の行政機関運営、住民移転等につい

て、ODA各スキームを総動員し支援。各種投資リスク軽減に貢献。

Ⅲ-1 ティラワ経済特別区(SEZ)

31

側面支援

(周辺インフラ整備支援

・法整備支援等)

Myanmar Japan Thilawa

Development Ltd.

ミャンマー

政府

現地企業

9社等

エム・エム・エス・ティラワ事業開発㈱ (三菱商事、丸紅、住友商事、みずほ銀行、三井住友銀行、三菱東京UFJ銀行の共同出資)

ミャンマー側51%出資 日本側49%出資(うちJICA10%出資)

ティワラSEZ

工業団地

開発等

土地

リース等

入居企業

円借款・

技術協力等

ODA各スキームで協力

官民一体の「インフラシステム輸出」 .

~海外投融資を含めたODAスキームを総動員した支援~

海外投融資

好調な販売状況と今後の見通し • Class A区域については、第1期開発分(211ha)は引き合い好調。好調な引き合いを受けて第2期開発分(150ha)を約2

年前倒しで工事着工を決定(2014年秋より着工予定。当初予定は2016年であった。) • ティラワSEZのClass A区域以外の区域(2,000ha区域)についても、現在JICAが協力準備調査を実施中。

販売が好調、第2期工事を2年間前倒し着工決定

第2期

第1期

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ODA各スキームを総動員した日本企業の活動拠点整備/途上国の投資環境整備

【円借款】 上水整備

浄水場関連設備、送水管・配水管敷設。Class A区域の最終需要をカバー

:インフラ整備支援

:法律・制度整備支援

:法制運用/行政支援

:投資リスク軽減支援他 【無償】港湾EDI整備計画

【技協】改正SEZ法策定支援 改正SEZ法策定及び同法細則の策定を支

【技協】ティラワSEZ管理委員会・ワンストップサービスセンター能力向上支援 (SEZ運営に係る行政組織・制度の構築や法制度等の効率的運用を支援)

【FS】ティラワ経済特別区(SEZ)整備事業準備調査 (Class A区域外(2000ha区域)の事業性確認やEIA作成等を支援)

【円借款】 電力設備

50MW発電機、33kV配電線、230kV送電線・変電所、ガスパイプライン整備

【円借款/無償】 通信 LTE無線通信設備、有線通信設備等の

整備

【円借款】 アクセス道路 ヤンゴンからのアクセス道路を4車線化

【海外投融資】

日緬共同事業会社への出資。工業団地建設、販売、維持管理等を支援

国際基準準拠の住民移転を支援(用地取得及び住民移転に係る法制度・執行体制・実施能力等に係る調査)

移転住民の生計回復支援等をサポート予定(非自発的住民移転に係る生計回復支援に係る計画策定・実施能力等向上支援)

【無償/技協】通関電子化を通じたナ

ショナル・シングル・ウィンドウ構築及び税関近代化支援 【円借款】 港湾

2バース1ヤードの港湾整備

Ⅲ-1 ティラワ経済特別区(SEZ)

26

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33kV配電線

230kV送電線

ガスパイプライン

タンリン変電所

(借款対象外)

アクセス道路

50MW発電所

変電所

港湾

ヤンゴン市内

ティラワSEZ

上水道

通信(無償)

事業名 借款額 概要

ティラワ地区インフラ開発事業フェーズ1

348億円

(うち、第一期200億円、第二期:148

億円)

港湾:バース・ヤード、荷役機械、オフィス等

電力:50MW発電所、変電所、33kV配電線、230kV送電線、ガスパイプライン

※港湾オペレーターの日本企業の受注も期待

ヤンゴン都市圏上水整備事業

237億円 ティラワ地区を含む、ヤンゴン都市圏における上水道施設の拡充。

ティラワ地区インフラ開発事業フェーズ2

46億円 ヤンゴンとティラワ地区を結ぶ幹線道路を拡幅・整備。

通信網改善事業

105億円 基幹通信網強化、国際関門局強化、ヤンゴン市内通信網拡充、ティラワ地域通信網拡充(新規光回線)等の実施

Ⅲ-1 ティラワSEZ周辺インフラ(実施中案件一覧)

27

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ティラワ経済特別区管理委員会

(Thilawa SEZ Management Committee: TSEZ MC)

Chairman: (Vice president of Central Bank)

Dty. Chairman:

(Dty. Minister of Construction)

Member: (Minister of Agriculture

& Livestock, Yangon Region)

Secretary Joint Secretary

Member

ワンストップサービスセンター

One Stop Service Center (OSSC)

入国管理・人口省 入国管理・国民登録局

労働省 労働局

財務省 関税局(税関)

国家経済開発省 企業登録局(DICA)

商業省 商業・消費者局

工業省 工業管理・検査局

建設省 建設局

財務省 租税・内国歳入局

環境保全・森林省 環境保全局

中央銀行

円滑なワンストップサービス提供のための業務監督およびアドミ支援

投資企業

-投資相談・投資認可付与

-認可事業の操業モニタリング

- 機械・設備、原材料、建設資材の輸入登録

-住民移転対策等社会配慮

- MJTDおよび関連省庁が行うインフラ事業の監督

行政許可・登録サービスの提供

(ビザ取得、会社登録、労働者登録、税関手続き、納税者登録等)

出典:JICAプロジェクト専門家チーム作成

Ⅲ-1 ティラワSEZ管理委員会能力向上支援プロジェクト

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Ⅲ-2 鉄道セクター

ネピドー

マンダレー

バゴー ヤンゴン

ヤンゴン~マンダレー幹線鉄道

1.ヤンゴン・マンダレー鉄道整備事業フェーズⅠ(1)(円借款:200億円、2014年9月L/A調印) ヤンゴン・マンダレー間(約620km)の近代化に向け、優先度の高いヤンゴン~タウングー区間(約270km)をフェーズ1対象区間として、軌道、土木構造物、信号等の改修・改良と 新規車両の調達を実施する。日本の技術を活用するためのJUMP適用案件。有償勘定 技術支援を通じた詳細設計をJICAが実施、迅速化にも貢献。

4.鉄道中央監視センターシステム整備計画(2014.5 E/N締結) 列車集中監視システムを導入し、列車の在線位置を把握するとともに、ヤンゴン中央駅に運行管理センター(OCC)を設置し、集中制御を行う。

また、自動踏切装置を数カ所に設置する。(無償:40億円)

3.鉄道安全性・サービス向上プロジェクト(2013.5~)

ヤンゴン・バゴー間の一部区間(約20km)において、実際の保線作業のパイロット工事や日本の鉄道事業者での技術研修を通じ、 ミャンマー国鉄の技術者育成・能力強化を実施中。

OCCイメージ

2.ヤンゴン環状鉄道改修事業(円借款:248.66億円、2015年10月LA調印) ヤンゴン市内を1周する約46km、38駅の環状線(所要時間、約3時間)の近代化に向け、 円借款協力コンポーネントでは、老朽化した信号システム設備の更新や新規車両の調達を実施し、ミャンマー国鉄による鉄道施設改修工事及び土木・軌道改良工事と併せて、 効率的な旅客輸送能力の増強と安全で快適な公共交通サービスの向上を図り、もって ヤンゴン都市圏の社会経済活動の活性化に貢献する。日本の技術を活用するためのJUMP適用第1号案件、 有償勘定技術支援を通じた詳細設計をJICAが実施する。

ヤンゴン環状鉄道

ヤンゴン中央駅

ダニンゴン駅

ロガ駅

ミンガラドン駅

インセイン駅

マルワゴン駅

赤線:信号システムの調達対象区間

黄線:新規車両の運行予定区間

■その他事業(技術協力、無償資金協力)

■借款事業

タウングー

鉄道運輸省及びミャンマー国鉄を対象として、鉄道事業の近代化に関する以下の事業を実施中。

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1.セクターの現状 (1)最大電力供給実績は約1,500MW(2013年)。総電力需要は約2,000MWであるため(2013年)、約500MWの需給ギャップを補うべく計画停電を行わざるを得ない状況。

ミャンマーの中で最も電力需要が集中するヤンゴン地域においては、乾期の総電力需要は約900MW(2013年)に達し、電力需給が逼迫している。

世帯電化率は約3割程度。送配電ロス率は約25%。(ASEANの中で最低水準)

(2)電力料金:

家庭・商業用 35~50チャット(約3.5円~5円/kWh)

工業用 75~150チャット(約7.5円~15円/kWh)

(3)電源構成の約7割を占める水力発電の殆どが、北東部を中心に開発されており、最大需要地である南部に安定的な電力を供給するため、基幹送電系統及び変電所の整備は、喫緊の課題。

2.電力需要予測 ・2006年に4,355 GWhであった電力消費量は、2012年には8,254

GWhと年平均14%のペースで増加。

・2020年ではローケースで19,514GWh(ハイケース:22,898GWh)と

現在の2倍以上、2030年ローケースでは

48,639GWh(ハイケース:77,730GWh)と現在の5倍程度になると

見込まれる。

Ⅲ-3 電力セクター (マスタープラン)

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Nay Pyi Taw

貧困削減地方開発事業(円借款)

ティラワ地区インフラ開発事業(フェーズ1)(円借款)

インフラ緊急復旧改善事業(フェーズ1)(円借款)

バルーチャン第二水力発電所補修(無償) (2015年2月9日部分完工式開催)

全国基幹送変電設備整備事業(フェーズⅠ、フェーズⅡ)(円借款)

ヤンゴン配電網改善事業(フェーズ1)(円借款)

電力セクター案件地図 Ⅲ-3 電力セクター (案件一覧)

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現状 緬全体の総設備容量は約3,900MW、うち約7割(約

2,800MW)が水力発電。既設水力発電所の大部分

が北東部に位置しており、北東部(電力供給地)から南部(ヤンゴンを含む電力需要地)を繋ぐ基幹送電線は、緬国における電力供給の生命線。

既存230kv南北基幹送電線は送電容量が一部区

間で既に超過。特に、水力発電の出力が増加する雨季は、発電出力を制限しており、大容量の500kV基幹送電線の建設は急務。

事業概要 マンダレー地域及びバゴー地域に位置する

500kV/230kVの基幹送電線に係る2変電所の整備。①北中部のメティラ変電所、②タングー変電所

北東部から南東部を繋ぐ500kV送変電設備の一部区間整備。

①パヤジー変電所、②ラインタヤ変電所、③パヤジー・ラインタヤ間送電線(約95km)。

Ⅲ-3.電力セクター(円借款:全国基幹送変電設備整備事業(Ⅰ、Ⅱ))

33

マンダレー地域及びバゴー地域に位置する基幹送電線に係る500kV/230kV の2変電所の建設。(フェーズⅠ)ヤンゴン近郊の500kV送電線(パヤジー・ラインタヤ間)の建設と同区間をつなぐ500kV/230kVの変電所2箇所の新設を図るもの。(フェーズⅡ)

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年度 2012 2013 2014 2015 2016 2017 2018

(技プロ)ヤンゴン市開発委員会水道事業運営改善

(有償)ヤンゴン都市圏上水 整備事業

ヤンゴン都市開発マスタープラン

(技協)ヤンゴン市水供給・衛生アドバイザー

(無償)ヤンゴン市上 水道施設緊急改善計画

ヤンゴン都市圏上下水改善マスタープラン

ミャンマーの上水道接続率(配管で給水を受けている割合)は約8%、うち都市部は19%、地方は3% と著しく低い。

①水道普及率 ヤンゴンの給水率は35%。中央商業地域は9割をYCDCの水道に依存、その周辺地域はその他の水源(井戸等)に依存。 ②無収水率 ヤンゴン市の日平均配水量は52万㎥/日だが、収入水量(日平均使用量)は18万㎥/日に過ぎず、無収水率は推定65%と非常に高い。 ③水質管理 水源の約9割が表流水利用にもかかわらず、その3/2が水処理を行っていない。また、塩素消毒もほぼ実施されていない。

Nyaughnapin1: 45MGDNyaughnapin2: 45MGD

Lagunpyin: 40MGD

Kokkowa1: 60MGDKokkowa2: 60MGDKokkowa3: 120MGD

Toe1: 30MGDToe2: 30MGDToe3:120MGD

Zone1

Zone2

Zone3

Zone4

Zone6

Zone7

Zone10

Water Supply System in 2040

Zone8

Φ1600,L=3.6km

Φ2

00

0,

L=3.9

km

P

P P

P

P

P

P P P

P Proposed WTPExisting WTPProposed SRExisting SRProposed Transmission

Existing Transmission

LegendP

Hlawga R.: 14MGD

Zone5

Zone9

Φ1800,L=3.7km

Gyobyu 27MGDPhugyi R.: 54MGD

V=16.7MG

V=23.0MG

V=14.7MGV=22.3MG

20.0MG

V=13.3MG

V=8.3MG

PP

P

P

P

P V=10.0MG

PV=20.3MG

PV=11.1MG

P P P

V=24.0MGP

P

P

主要水源図 (2012年時点) 赤:水道、緑:井戸、黄:雨水等

マスタープラン (2040年目標)

Ⅲ-4 ヤンゴン上水セクター

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(1) 事業目的:本事業はヤンゴン都市圏において、上水道施設を拡充することにより、急増する水需要に対応する上水道サービスの改善を図り、もって同地域の生活環境の改善及び経済発展に寄与することを目的とする。 (2) 事業対象地域:ヤンゴン都市圏 (3) 事業概要: ①ラグンビン浄水場関連設備(送水ポンプ・SCADA等)、 ②送水管・配水本管敷設、 ③配水支管敷設、 ④水道メーター調達、 ⑤塩素消毒設備設置 (4) 総事業費: 31,180百万円 (うち、今次円借款対象額23,683百万円) (5) 事業実施期間: 2014年3月~2021年11月を予定 (6) 実施機関: ヤンゴン市開発委員会

Ⅲ-4 ヤンゴン上水セクター(円借款:ヤンゴン上水整備事業)

35

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Map Ta Phut Industrial Port (Loan)

Lam Ta Khong Pumped Storage (Loan)

Suvarnabhumi Airport (Loan)

Sihanoukville Port (Loan)

Cai Mep-Thi Vai Port (Loan)

Laem Chabang Port (Loan)

Tansonnhat International Airport (Loan)

Phu My Thermal Power Plant (Loan) Cambodia National Road No.1 (Grant)

Cambodia National Rd No.6 & 7 (Grant)

East-West Economic Corridor

Southern Economic Corridor

Hai Van Tunnel (Loan)

Da Nang Port (Loan)

Pakse Bridge (Grant)

Mekong bridge (Spien KIZUNA)(Grant)

2nd Mekong International Bridge (Loan)

Lao National Road No.9 (Grant)

Bankgkok

Phnom Penh

Hanoi

CLV Development Triangle

Sihanoukville Port Special Economic Zone (Loan)

Neak Loeung Bridge (Grant)

□Projects related to

Southern Economic Corridor

□Projects related to

East-West Economic Corridor Saigon East-West Highway (Loan)

Yangon Port (T/A)

Baluchaung Hydro Power Plant (Loan)

Nam Ngum Hydroelectric Power (Loan/Grant)

Nam Leuk Hydroelectric Power Plant (Loan)

Wattay Vientiane International Airport (Grant)

Cai Lan Port (Loan)

Pha Lai Thermal Power Plant (Loan)

Hai Phong Port (Loan)

Nay Pyi Taw

Vientiane

Myanmar

Lao PDR

Viet Nam

Thailand

Cambodia

Da Nang

Ho Chi Minh

Dawei

Mawlamyaing

Cambodia National Rd No.5 (F/S) Long Thanh International Airport (F/S)

North-South Expressway (Loan)

Ⅲ-5 メコン地域主要回廊

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ミャンマーの主要貿易相手国タイとの輸出入は、海上輸送に依存

タイとの輸入全体の75%、輸出全体の56%が海上 輸送。約4,000kmの輸送に所要21日間。 東西経済回廊のミャンマー区間はミッシングリン

ク、ボトルネックの解消が必要。 交互一方通行、未舗装、雨季通行困難、重量制限等により、国際幹線道路として機能していない。ボトルネック解消により、海上輸送からの大幅な時間短縮、貿易の円滑化・活性化が期待。

表:バンコク北部アユタヤ-ヤンゴン間の輸送時間の比較(陸送は現在所要3.3日。今後の整備により1.9日間へ短縮と推計)

海上輸送(現在、時間) 陸送(推計、時間)

海上輸送 360 タイ国内 10.5

陸上 タイ 48 ミャンマー国内 11.0

ミャンマー 10.2 待機・積替え 17.8

通関 96 通関 5.9

合計 516 合計 45.1

現状21日間

(約4,000km)

将来的には1.9日間

(約870km)

Ⅲ-5 メコン地域主要回廊 (円借款:東西経済回廊整備事業)

37

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Yangon

Bago

Penwegone

Taungoo

Naypyitaw

Yamethin

PyawbweMeikhtila

Kyause

MandalayMyinmu

Yezakyo

PakokkuNyaungOo

Kyaukpadaung

Yenanchaung

Magway

Taungtwingyi

Aunglan

Pyay

Zigon

Tharawaddy

Taikyi

Natmauk

Sagaing

Thanlin

Thilawa SEZ

Bayargyi

(Updating ISP Services and introduce IPv6)

(National Gateway Overhaul)

(Updating ISP Services)

(National Gateway Overhaul)

マンダレー

ネピドー

ティラワ地域

ヤンゴン

・これまで通信情報・技術省 ミャンマー郵電公社(MPT)が、固定電話・携帯電話・インターネットサービスを独占。長年の経済制裁下における輸入制約及び資金不足により、通信インフラの整備は遅延。2012年現在で固定電話普及率0.99%(加入者数60.9万人)、携帯電話8.90%(加入者数544万人)、インターネットの普及率1.07%と、いずれも著しく低い水準に留まっている。 ・ミャンマー政府は2013年に可決された新通信法制定後、新規の外資系通信オペレーター2社(ノルウェー・カタール企業)を入札にて選定。 ・MPTも新規参入企業と競争していくため、外資系通信オペレーターの中からパートナーを募り、2014年7月16日に本邦企業グループ(KDDI・住商)と事業協力や利益分配などを規定した契約「Joint Operation Agreement(JOA)」を締結。但しJOAは合弁会社ではないため、MPTは引き続き政府機関としての組織形態を維持しており、MPTを支援対象とする既存ODA事業はJOAの活動にも貢献する。 ・ミャンマー政府は今後、人口100人あたりの電話回線数を2015年までに50%、2016年には75~80%に引き上げることとしている。また将来的には、地方を加えたより高品質及び低価格の通信サービス実現などを掲げている。

単位:100人あたりの携帯電話加入者数、出典:World Development Indicator

電話普及率実績及び予測図

スキーム/年度 案件名 状況 備考

無償 2012年 通信網緊急改善計画 完成済 17.1億円

緊急的に必要な通信を改修

技協 2013年 通信インフラ改善アドバイザー

派遣中 通信省に派遣中

有償 2014年 通信網改善事業 LA調印済 105億円

3都市と中心と

した通信網を拡充

ODA支援実績

0

20

40

60

80

100

120

140

160

200520062007200820092010201120122013201420152016

カンボジア

ラオス

ミャンマー

タイ

ベトナム

予測

Ⅲ-6 通信セクター

38

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4.中小企業ビジネス支援

11

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JICAの中小企業海外展開支援事業とは

45

途上国の開発ニーズと中小企業の製品・技術のマッチングを支援します。

開発課題 の解決に 向け、WIN-WINの

事業を展開

支援

JICA

中小企業 途上国政府機関

海外展開したい※

自国が抱える開発 課題を解決したい

中小企業の海外事業展開の促進 地域経済の活性化の促進

※開発課題 途上国が抱える 社会・経済上の問題

※自社の製品や技術を用いて解決できる途上国の問題が、日本の援助方針に沿ったものか確認いただくのにご活用ください。 各国の政治・経済・社会情勢や、開発に関する計画・課題を総合的に勘案して作成する日本の援助方針です。 国別援助方針(http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/seisaku/kuni_enjyo_kakkoku.html)

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基礎調査 案件化調査 普及・実証事業

概要

開発途上国の課題解決に貢献する中小企業の海外事業(直接進出による事業)に必

要な基礎情報収集・事業計画策定のための調査

中小企業等からの提案に基づき, 製品・技術等を途上国の開発へ

活用する可能性を検討するための調査

中小企業等からの提案に基づき, 製品・技術に関する途上国の開発への

現地適合性を高めるための実証活動を通じ,その普及方法を検討する事業

実施日程 (案)

27年 9月4日 公示(JICAのHP) 9月中旬頃 募集要項説明会 10月頃 応募締切 28年 1月下旬頃 採択通知 (契約締結後調査開始)

【1回目(平成26年度補正を含む)】 27年 3月13日 公示(JICAのHP) 3月18, 19,24日 募集要項説明会 4月13日 応募締切 6月30日 採択通知 (契約締結後調査開始) 【2回目】 27年 9月4日(予定) 公示(JICAのHP) 9月中旬頃 募集要項説明会 10月頃 応募締切 28年 1月下旬頃 採択通知 (契約締結後調査開始)

【平成26年度補正】 27年 3月13日 公示(JICAのHP) 3月18,19,24日 募集要項説明会 4月20日 応募締切 6月30日 採択通知 (先方政府機関の了承取付, 契約締結後事業開始) 【平成27年度】 27年 9月4日(予定) 公示(JICAのHP) 9月中旬頃 募集要項説明会 10月頃 応募締切 28年 1月下旬頃 採択通知 (先方政府機関の了承取付, 契約締結後事業開始)

公募対象 中小企業等(コンサルタント等と組むことも可)

採択予定件数 20件程度 1回目:32件(内、平成26年度補正分13件を含む)

2回目:33件 1回目:14件(平成26年度補正分)

2回目:23件

上限金額 (税込)

850万円 3,000万円(機材(同時携行できる小型の機材を

除く)の輸送が必要な場合は,5,000万円) 1億円

協力期間 数か月~1年程度 1~3年程度

負担経費

・人件費(外部人材活用費のみ) ・旅費 ・現地活動費

・人件費(外部人材活用費のみ) ・旅費 ・現地活動費 ・本邦受入活動費 ・輸送費 ・製品紹介や試用等に要する経費

・人件費(外部人材活用費のみ) ・旅費 ・現地活動費 ・本邦受入活動費 ・設備・資機材購入費等 ・輸送費 ・製品の普及・実証等に要する経費

平成26年度補正・平成27年度JICA運営費交付金事業(予算:約65.8億円)

46

ODAを活用した中小企業等の海外展開支援

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事例 分野 具体例

環境・エネルギー 再生可能エネルギー発電、バイオトイレ、

雨量監視システム、ダム 等

廃棄物処理 有機ゴミ処理技術、都市ごみ埋立地再生技術、

医療廃棄物処理、 廃プラスチック燃化技術 等

水の浄化・水処理 水質測定機材、浄水器、ろ過装置、浄化槽等

職業訓練・産業育成 金型産業、産品輸送改善、研削盤、工作用機

器、検査・測定機器 等

入手中 福祉 車いす、リハビリ用品、介護機材、 点字携帯端末機、点字プリンター 等

47

CO2排出量モニタリングシステム

プラスティック油化装置

遠隔操作可能な掘削機

作業工具

点字プリンター

ODA事業に有益と考えられる製品・技術分野の例

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48

事例 分野 具体例

農業(食品・食料含む) 精米機、グリーンハウス、灌漑ポンプ、

収穫・加工用機械 等

医療保健 電子カルテ、医療ネットワークシステム、

X線診断装置、分娩監視装置、 歯科機器 等

入手中 教育 音声ペン、eラーニングシステム、理科教材、

理科実験器具 等

防災・災害対策等 警報機、仮設用照明器具、災害救助用機材

等 多機能フィルターシート

理数科教材

血中総ビリルビン値測定機器

長粒種用の精米機

ODA事業に有益と考えられる製品・技術分野の例

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日本企業側の成果

フィリピンにおける無償資金協力「イサ

ベラ州小水力発電計画」にて、小水力発電装置の生産を受注(約1.5億円)

現地企業と生産・販売・据付・メンテナ

ンスにおける技術提携を行う 現地企業社員の本邦受け入れを検討 小水力発電機を現地生産することで、

農村部での普及を目指す

国の電力グリッドでカバーしきれていない農村部に対して、電力を供給

無電化農村部における生活環境の向上

電気を使用することによる農業の生産性向上

水力発電が約67%を占めるが、慢性的な電力不足状態

雨期と乾期の発電量の差や送電におけるロスが課題

人口が集中している都市部で大部分の電力が消費されており、農村部の多くが無電化村

ミャンマー国の開発ニーズ

小水力発電技術の案件化調査 株式会社北陸精機(富山県魚津市)

ミャンマー側に見込まれる成果

調査の内容

農業灌漑省の小水力発電についての意向確認と協議

小水力発電機の設置候補地の選定

無電化集落の現況調査および電力需要の確認

現地の鉄工所の技術レベルの確認と現地生産の可能性検討

中小企業の技術・製品

マイクロ水力発電機 「パワーアルキメデス」

―発電効率性が高い ―設置が容易 ―メンテナンスフリー

農業灌漑省との協議

H25 案件化 調査

ミャンマー

現状

今後

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③ミャンマー進出の盲点ー日本企業が留意 すべき法的リストと法制度最新情報

SAGA ASIA Consulting Co., Ltd.

社長 堤 雄史 氏

(ESD21会員)

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講師の略歴

略歴

2009年 東京大学法科大学院修了

2010年 弁護士登録(第二東京弁護士会)

2011年~2015年1月 アンダーソン・毛利・友常法律事務所等の国内大手法律事務所勤務

2012年~ ミャンマー駐在

2013年 ヤンゴン外国語大学ミャンマー語学科修了

2015年3月 SAGA国際法律事務所設立

最近の主な著作・論文

・2015年10月『ミャンマー労務ガイドブック(2015年10月)』JETRO

・2015年10月『Business in Myanmar: Myanmar Labour Law Perfect Guidebook』Amazon Digital Services, Inc.

・『ミャンマー・ビジネスの法務・会計・税務』中央経済社2013年12月

・2015年7月~連載中 論文「ミャンマー進出関連法」(The Daily NNA ミャンマー版)毎週火曜日

・2015年3月 論文 「連載/新興国コンプライアンス最前線〔第3回〕ミャンマー/労働法および汚職禁止法に潜むリスク」(ジュリスト 2015年3月号)

最近の主なセミナー・講演

・ 「ミャンマーに対する外国直接投資の注意点」 日本貿易振興機構(ジェトロ) 2014年7月

・ 「ミャンマーにおける最新の法制度及び実務-新経済特区法を中心として-」 FNコミュニケーションズ(共催:金融ファクシミリ新聞社) 2014年4月

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SAGA国際法律事務所ヤンゴンオフィスの概要

代表 弁護士 堤 雄史

日本人弁護士として最も長い駐在期間(2012年12月~)

体制

日本人弁護士1名

ミャンマー人弁護士3名

パラリーガル8名(日本人2名、ミャンマー人6名)

主な業務

① 進出前の段階における各業種の外資規制や許認可制度のリサーチ、投資や事業スキームの適法性の確認

② 進出時の会社設立手続(会社法に基づく現地法人の設立、会社法に基づく支店の設立、外国投資法に基づく会社の設立、経済特区法に基づく会社の設立)、合弁契約書等の作成

③ 進出後の労働契約書及び賃貸借契約書等の契約書の作成、商標の登録業務、各種法律相談等

④ 翻訳業務、商標登記、調査業務

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目次

ミャンマーの最新情報

会社設立時の留意点

労務上の注意点

外資が直面することの多い問題

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ミャンマーの最新情報① ヤンゴン日本人商工会議所加盟社数 2012年3月末53社→2013年5月100社突破→2014年12月200社突破→2015年10

月末274社

各業種の主な動き 保険(2015年5月よりティラワにおいて一部の外国保険会社に許可を付与) 銀行(外国銀行の支店が2015年4月に設立された) 証券取引所(2015年12月に設立予定) 通信(外国会社が2014年より事業開始) 自動車(輸入規制緩和)

経済特区に関する主な動き

ティラワ • 2013年4月 エム・エム・エス・ティラワ社 (MMST)設立 • 2015年9月 開所式。総事業費は約170億円。周辺のインフラ整備のために200億円の円借

款供与。

ダウェイ • 当初、イタリアンタイが主体。現在、ミャンマー及びタイ政府が主体となり、日本も参加予定。

チャオピュー • 間もなく整備事業が開始される

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ミャンマーの最新情報②

ビジネスに関連する主な最新法令 2013年6月4日 最低賃金法 2013年7月11日 中央銀行法 2013年7月31日 証券取引法 2013年8月30日 労働及び技術向上法 2013年9月17日 汚職禁止法 2013年10月8日 通信法 2014年1月23日 新経済特区法 2014年2月6日 幼児教育法 2014年3月14日 消費者保護法 2014年4月1日 社会保障法 2014年8月14日 外国投資法に関する通知の改正 2014年10月1日 経済特区法に関する通知の発布 2015年2月24日 競争法 2015年8月27日 経済特区法施行細則

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進出の際の検討事項

57

1.具体的選択肢

① 会社法に基づく支店

② 会社法に基づく現地法人

③ 外国投資法に基づく会社 ④ 経済特区法に基づく会社

2.検討事項

① 会社法、外国投資法、経済特区法のいずれに基づくか

② 外資100%と合弁会社のいずれの形態に基づくか

③ 支店又は駐在員事務所と現地法人のいずれの形態に基づくか

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①会社法、外国投資法、経済特区法の

いずれに基づくか

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経済特区法に基づき設立

された場合 外国投資法に基づき設立

された場合 会社法に基づき設立され

た場合

最低資本金 業種毎の最低資本金が通知により規定されている。

ミャンマー投資委員会が個別に判断を行う。但し、法律上は明記されていないものの、従来の外国投資法下において製造業50万米ドル、サービス業30万米ドルとされていたことが参考となる。

製造業15万米ドルとされ、サービス業、旅行業又は銀行・保険駐在員事務所は5万 米 ド ル と さ れ て い る 。

優遇税制 有 有 無

土地賃借権 最長75年 最長70年 最長1年

外資の出資比率規制

規定されていない 制限又は禁止業種においては上限80%

規定されていない

雇用規制 ミャンマー国民の一定の雇用義務及び研修義務等が課せられる

ミャンマー国民の一定の雇用義務及び研修義務等が課せられる

事業開始に要する期間

約2か月 半年~1年 約1か月半

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②外資100%と合弁会社のいずれの形態に

基づくか

59

合弁か否か

原則として任意に選択できる

外国投資法上、ミャンマー会社との合弁による外国投資のみが認められる30業種(一定の商品の製造、一定の建設等)、ミャンマー会社との合弁かつ関係省庁の承認が必要な43業種、ミャンマー政府又は特定の省庁との合弁かつ一定の条件に従う必要のある21業種が規定されている

合弁の場合の出資比率

外国投資法上投資が制限又は禁止された事業 80%以下

上記以外の事業における合弁事業 当事者の合意に基づく

いずれの場合においても下限は規定されていない

会社法上の会社については明文の規定は存在しない

経済特区法により認められる事業については、いずれの事業も外資100%で行い得る

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③支店又は駐在員事務所と現地法人の

いずれの形態に基づくか

60

現地法人(子会社) 支店・駐在員事務所

現地での税務申告 必要 必要

現地での監査 必要 必要

法人所得税率 25% 25%

キャピタルゲイン税率 10% 10%

現地での赤字 日本親会社の黒字と通算できない(但し、基本的に欠損金は翌期以降に繰り越せる)

日本本社の黒字と通算できる

剰余金の日本への送金 日本親会社への配当は現地で源泉税が課されることがない

日本本社への送金は基本的に現地での源泉徴収されない

二重課税の調整 外国子会社配当益金不算入制度

外国税額控除

移転価格税制 対象になる 対象にならない

現地債務への親会社の 法的責任

無 有

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M&Aによる進出

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① 第三者割当増資 株主総会の普通決議により新株発行が可能である 優先的に既存株主に割当なければならない ② 株式譲渡 ミャンマー会社の株式は原則として外国人は取得できない

③ 事業譲渡 法律上の規定はない 不動産については外国会社に譲渡できない

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国営企業法による外資規制

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1)チーク材の伐採・販売 2)個人消費用薪材を除く、森林の植林、保全 3)原油、天然ガスの開発、採掘、販売及びこれらの生産 4)真珠、ひすいその他宝石の開発、採掘、輸出 5)政府指定する漁場での魚、えびの養殖 6)郵便、通信事業 7)航空、鉄道事業 8)銀行、保険事業 9)ラジオ、テレビ放送事業 10)鉱石の開発・採掘・輸出 11)発電事業 12)治安・国防上必要な物の生産

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外国投資法による外資規制

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ミャンマー国民のみが従事できる経済活動 25分野 製造業 10分野 サービス業 9分野 耕作農業並びに短期的及び長期的農業 2分野 畜産業 2分野 海洋漁業 2分野 外国投資が禁止される業種 10業種 ミャンマー会社との合弁による外国投資のみが認められる業種 30業種

ミャンマー会社との合弁かつ関係省庁の承認が必要な業種 43業種

ミャンマー政府又は特定の省庁との合弁かつ一定の条件に従う必要のある業種 21業種

環境影響評価を行う必要のある業種 30業種 一定の租税減免措置を享受できない業種 10業種

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その他の特別法等による外資規制

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観光業 ホテル及び観光業法に基づき、事前にホテル観光省に承認を求め、承認を得た上でホテル観光局にライセンスを申請する必要がある

金融業 中央銀行の認可が必要となる

「Trading」事業 2002年2月以降外国会社は「Trading」事業を行うことはできない。「Trading」の定義はないものの、小売業、卸売業、貿易業が含まれると解されている。但し、CMPのための原材料の輸入等は可能である。

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労働法概要

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1. 労働者災害補償法(The Workmen’s Compensation Act, 1923)

2. 賃金支払法(The Payment of Wages Act, 1936)

3. 雇用統計法(The Employment Statistics Act, 1948)

4. 雇用及び訓練法(The Employment and Training Act, 1950)

5. 工場法(The Factories Act, 1951)

6. 店舗及び商業施設法(The Shops and Establishments Act, 1951)

7. 休暇及び休日法(The Leave and Holidays Act, 1951)

8. 油田(労働及び福利厚生)法(The Oilfields(Labor and Welfare)Act, 1951)

9. 社会福祉法(The Social Securities Act, 1954)

10. 雇用制限法(The Employment Restriction Act, 1959)

11. 海外雇用に関する法(The Law relating to Overseas Employment, 1999)

12. 労働組合法(The Labor Organization Law, 2011)

13. 労働紛争解決法(The Settlement of Labor Dispute Law, 2012)

14. 社会保障法(The Social Security Law, 2012。2014年に施行された。)

15. 最低賃金法(The Minimum Wages Law, 2013)

16. 雇用及び技術向上法(The Employment and Skill Development Law, 2013)

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雇用

雇用に関する規制 会社の形態に応じて異なる。

会社法に基づく会社の場合には、ミャンマー国民の雇用義務は存在しない。

雇用契約書 労働・雇用・社会保障省が2015年8月に雇用契約書の雛形を公表した

当該契約書は工場の労働者を想定した内容となっている

雇用契約に関し、法律上は言語に関する規制は存在しない

労働者の雇用後30日以内に雇用契約書を締結しなければならない

雇用契約の必要的記載事項 法律に規定されている事項を雇用契約書に記載しなければならない

①職種、②試用期間、③給与、④勤務地、⑤契約期間、⑥労働時間、⑦休暇及び休日、⑧時間外労働、⑨勤務中の食事の手配、⑩宿泊施設、⑪医療手当、⑫仕事及び出張における車の手配、⑬労働者が遵守すべき規則、⑭研修参加後に継続して勤務しなければならない期間、⑮退職及び解雇、⑯期間満了時の対応、⑰契約において規定されている遵守すべき義務、⑱合意退職、⑲その他、⑳契約の規定、修正、追加の方法、㉑雑則

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労働時間

就業場所毎の労働時間

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休暇及び休日

規制している法律

休暇及び休日法

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休暇の種類 内容 対象労働者

臨時休暇(casual leave) 緊急の私的用事のため、1年間に6日間取得することができる。但し、1回の最大取得日数は3日間である。

全労働者

有給休暇(earned leave) 休息、娯楽目的のために、連続して最大10日間取得することができる。

12ヶ月間以上勤務し、かつ、各月24日以上働いた労働者

医療休暇(medical leave) 療養のため、1年に最大30日間取得することができる。

6か月以上勤務した労働者

産休(maternity leave) 出産のため、産前6週間、産後8週間の休暇を取得できる。

妊婦

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最低賃金法

2013年3月22日に成立し、同年6月4日に施行された。

適用対象

いかなる事業において働く労働者に対しても適用される。但し、家族による事業における家族、政府又は地方政府の公務員、船員は対象外。

最低賃金を決定する機関

国家委員会が決定する。国家委員会とは、最低賃金を公正に定めるため、関係政府機関、労働者、労働組合、使用者組織の代表者、及び最低賃金に関する事項に専門知識を有する専門家により構成される機関である 。

最低賃金を決定する際の考慮要素

労働者及び家族にとっての必要性、既存の給与、社会保障給付金、生活費及びその変化、耐え得る生活水準、雇用機会及び製品の発展、国内総生産等が考慮される。

2015年8月28日に最低賃金が一日当たり3,600チャット(8時間労働の場合)に確定し、同年9月1日より有効となった。

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社会保障法

2012年に成立した社会保障法が2014年4月1日に施行された 対象会社 施設において5人数以上の労働者を雇用している会社 社会保障制度の内容 ① 健康社会医療保険制度(病気又は妊娠に対する医療給付及び給付金、葬儀給付等) ② 家族支援保険制度(一定の子供への教育給付金、自然災害時の支援等) ③ 就労不能給付 ④ 老齢退職年金 ⑤ 遺族年金保険制度 ⑥ 失業保険制度 ⑦ その他の社会保障(社会保障住宅等) 保険料

使用者は、保険料を労働者の給与から控除してまとめて保険料を支払う

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基金の種類 負担率

① 健康及び社会医療基金 加入時に労働者の年齢が60歳以内の場合:使用者:2%、労働者:2% 加入時に労働者の年齢が60歳を超えている場合:使用者:2.5%、労働者:2.5%

① 障害給付、老齢年金、遺族給付基金 使用者:3%、労働者:3%

① 失業給付金基金 使用者:1%、労働者:1%

① 社会保障住宅基金 労働者:25%以上

① 労災保険基金 使用者:1%

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外資が直面することの多い問題

利益配当の海外送金

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会社法に基づく会社 法律上規定されていない 実務上は非常に難しいとされている

外国投資法に基づく会社 法律上、利益配当の海外送金が保障されている

経済特区法に基づく会社 法律上、利益配当の海外送金が保障されている

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不動産法制

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賃借権 所有権

会社法に基づく外国会社 最長1年 取得できない

外国投資法に基づく外国会社

最長70年(50年の賃借に加え、10年の延長が2回まで可能

取得できない

経済特区法に基づく外国会社

最長75年(50年の賃借に加え、25年の延長が可能)

取得できない

ミャンマー会社 賃借期間に関する規制は存しない

土地の種類によっては取得できる

なお、所有権については、正確には所有権と異なる権利である。

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知的財産法の概要

著作権

唯一の知的財産権保護の法律として1914年著作権法がある

わずか14条しか存在せず、長期間改正されていないため実態との乖離が存在する商標権

商標権を直接保護する法律は存在しない

補足的手段として、登記法に基づく商標の登記を行う

刑法により一定の保護を受けうる

特許権・意匠権

特許権を直接保護する法律は存在しない

補足的手段として、登記法に基づく登記を行う

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紛争解決手段に関する留意点

裁判による場合

司法の独立性及び清廉性の問題

現地弁護士の質の問題

予測可能性の低さ

仲裁による場合

2013年7月15日よりNY条約の加盟国となったが、国内法がNY条約に対応していない

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その他の留意点

税務上のリスク 日本とミャンマーとの間に租税条約が締結されていない 会計上のリスク 会計制度が適切に運用されていない場合があり、多くの現地企業は政府提出用の帳簿と内部用の帳簿の二重帳簿を作成している

国内情勢上のリスク 2015年11月8日大統領選挙 少数民族問題(カチン族等) 宗教的対立問題(仏教徒とイスラム教徒との間の対立) 対外関係上のリスク ミャンマーの主要企業の多くはSDN(Specially Designated Nationals)リストに掲載されており、掲載企業との取引を行った場合、米国の制裁法の適用対象となる

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お問合せ先

SAGA国際法律事務所ヤンゴンオフィス(SAGA ASIA Consulting Co., Ltd.)

#502, 5th Floor, La Pyayt Wun Plaza, No. 37, Alanpya Pagoda Road, Dagon Township, Yangon, Myanmar

TEL +95(0)1 382 527(Office) TEL +95(0)9 4202 54729(Mobile) Email: [email protected]

http://www.sagaasialaw.com/

代表弁護士 堤 雄史

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②『公認会計士の見るミャンマーと 進出サポート』

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2015年11月27日(金)

CVC会計グループ 公認会計士/税理士 天野正康氏

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①空港 ②サクラタワー

③セントラル駅 ④ボージョー・ アウンサンマーケット

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街中写真①

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⑤映画館

⑥ダウンタウン近郊

⑦シュエダゴン パゴダ ⑧Asia Royal

Hospital

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街中写真②

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⑨スーレー・ スクウェア

⑩ジャンクション・スクウェア

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⑪ヤンゴン大学 ⑫インヤ湖

街中写真③

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⑨セドナホテル

⑩ホアンアイン・ ミャンマーセンター

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⑪ティラワ ⑫ティラワ

街中写真③

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⑬選挙の様子

街中写真④

⑭選挙の様子

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会計・税務・監査

会計実務概要 ① 決算は3月決算のみ ② 法律上、ミャンマーの公認会計士による会計監査が必要 ③ 帳簿はミャンマー語又は英語。日系企業は、一般的に英語での記帳 ④ 会計基準はミャンマーの税法に従った税務会計/MFRS(IFRS)、MFRS(IFRS) for SMEs (実際のレベルは・・) ⑤ 会計ソフト

資本金をドルで送金し、また小数点未満の表記をするため、海外のソフトを使用することが多い ⑥ 各企業には、税務署の担当官がつく。実務上は、この担当官とのリレーションが非常に大事 ⑦ 税法や改正条文にあたることが難しい。周知が足りなかったり、英語の原文がないことも。(ex.加速度償却) ⑧ 帳簿を紙で税務書に提出

法人税 ① 税率:25% ② 日本と同じく、会計上の利益に対して税務調整を行い、申告・納税する。(別表) ③ キャピタルゲインは、他の法人税とは分離して納税する(税率10%)。 ④ 損金範囲が不明確 ⑤ 繰越欠損金は3年間 ⑥ 納付(予定納税)は3月末まで、申告は決算日から3ヶ月以内に行う。 ⑦ 年間見込み額に基づいて、四半期ごとに予定納税する ⑧ 期限後納付、仮装隠ぺい等に対してはペナルティ(10%、50%)

源泉徴収税 ① 全ての物品の販売及びサービスの提供について、源泉徴収する義務がある。 実務上は、コンプラに厳しい上場企業との取引や一定金額以上(ex.100万円)の取引についてのみ対応しているケースも多い。

② 税率:2%等 ③ 徴収後、7日以内に納付

個人所得税 ① 183日ルールにより、居住者or非居住者となるが、2016年3月期より、居住者も非居住者も0%~25%の累進税率で統一 ② 基礎控除(20%)、配偶者控除等を除き、所得が200万チャット以下は免税 ③ 30,000,001チャット以上は最高税率25%

→現地スタッフの場合、月に200,000チャット程度以下であれば、所得税はかからない計算になる。 ④ 会社は毎月源泉徴収を行う義務があるが、法人の規模、従業員数、所得により、担当官が、月次、四半期、半期ベースで

の納税を指示することがある。

商業税 ① 5%を基本として、非課税項目、嗜好品への高税率がある。 ② 年間売り上げが免税額(20,000,000チャット?)以下の場合、免税

免税額(20,000,001チャット?)以上の場合は、全額に対して商業税がかかる。 ③ 仕入税額控除の可否

規定が不存在のため、不明確

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進出先としてのミャンマー

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魅力 ① 先行者利益が大きい(ビジネスの空白地帯が大きい、競合が少ない) ② 人件費を中心としたコストの安さ ③ 治安の良さ ④ ミャンマー人の性格、相性 ⑤ 提携のしやすさ ⑥ ポテンシャルの高さ(日系企業の進出が急増している、インフラが未整備、所得が伸びる余地が大きい、

人口) ⑦ 地理的要因(中国、インド、タイに隣接) ⑧ 民主化期待

課題 ① 脆弱なインフラ(電気、通信、交通) ② 不動産の高騰 ③ 人材の不足 ④ 駐在員の生活環境(インフラ、食事、衛生・医療) ⑤ 本社サイドの理解不足 ⑥ 物理的・心理的な距離 ⑦ ルールが不明確、知らぬ間に法を犯すリスク ⑧ 送金(配当、親子ローン) ⑨ 整備された工業団地が少ない ⑩ 部品調達率の低さや停電に起因する高コスト 11 旅費

中国との比較、 関係性

① ビジネス面のインフラ(電気、物流、資材調達) ② 人(日本人的/計算が立つ) ③ 華僑の存在感

他のASEANとの比較 ① ビジネス的な隙間・空白地帯(中国、タイ、ベトナム) ≒価格競争

② メーカーは、インドネシアが間に合うならインドネシア、労働集約型ならミャンマー ③ カンボジアと進出企業数ではよく比較されるが、カンボジアはベトナムの延長。あまり比較対象にはならな

い。 ④ マーケットとしてみるのは厳しい(中国、バンコク、ジャカルタ、マニラ)

他の国より先に来る理由は乏しい

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最近1~2年の変化

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進出企業(大手) ① 以前は、労働集約型(縫製、オフショア)、インフラ関係(ゼネコン、デベロッパー、設計、ビルメンテ、ODA関係(発電、港湾等))、銀行、商社(大手、専門(水産))、物流、人材紹介、進出サポート(弁護士、会計事務所、コンサル)が中心だった。

② メガ3行が支店開設、太陽生命、損保ジャパン・東京海上・三井住友海上、王子HD、ポッカ、JCB:デビットカード、ワコール、エースコック(2017年稼働)、三菱商事:食品の製造卸、スズキ(2017年稼働)、パナソニックのショールーム、ヤクルト(2015年設立)、セコム、JFEエンジニアリング:飲料水 、大和証券:証券会社免許、KDDI:SIMカード販売店、スーパーホテル、LS電線、日立:エレベーター、アクロクエスト:タクシー配車アプリ、 →幅広い業種が進出している。

進出企業(クライアント)

広告代理店・イベント設営、看護・介護トレーニングスクールの運営、人材紹介、進出コンサル、求人メディア運営、旅行業、ビッグデータを使ったマーケティング、アプリ開発、製紙業、物流、手芸用品の制作アウトソース、システム開発のオフショア、システム開発(寄付講座、日本への招聘)、翻訳、不動産仲介、アフィリエイト、農業、ネイルサロン、電子機器卸、河川船舶物流コンサル、生活用品メーカー、通信機器コンサル

現地日系企業、 駐在員の意識

① 進出できない理由を列挙する時期は終了 ② 成功事例が出始めているので言い訳ができない ③ そろそろ数字を上げないと、撤退という選択肢が現実的になり始めている ④ 人が増えてマネジメントが喫緊の課題になっている

不動産

① 2015年から2016年にかけて大型ビルがいくつか竣工するのでピークを過ぎた感はあるが、外資の進出ペースが速いため、相場はあまり下がっていない。ホテルも同様。

② 渋滞が悪化していることもあり、ダウンタウンからの分散傾向がある ③ 中小企業は、現地に慣れてきて、現地相場で借りる企業が増えている。

法制度 主要な法律の改正が一気に進んでいる。 会社法、外国投資法、最低賃金法、証券取引法、雇用及び技術向上法、新経済特区法、社会保障法等 但し、パブリックコメントが行われない、周知が足りない、草案段階から進まない、準備期間が短く混乱を招く、施行はされたが行政の窓口がキャッチアップしていない等

物価、通貨 ① インフレ率は7%程度 ミャンマーの生活水準の7%なので、進出企業への負担は大きくはない

② 円安の影響が大きい(投資額、円ベースの給与) ③ チャット安の進行が早い ④ 国内の支払はチャットのみに ⑤ 一日5,000ドル、週2回(週に1万ドル)までの引き出し制限 ⑥ タクシー、ホテル、レストランなど外国人向けのサービスは物価と関係なく上昇のスピードが速い

生活環境 ① インフラ面は大きな変化はない ②渋滞は悪化

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コスト感ついて

不動産 ① 大手企業はサービスアパートメントを利用し、月の家賃は40万円~60万円程度(+オフィス)

② 中小企業は、オフィス兼住居で、10万円~20万円程度

人件費 ① 日本人を理解しているマネージャークラス・・・800ドル~1,000ドル 但し、金額に関わらず、このクラスの人材は極端に少ない

② 日常会話レベルの日本語が話せるアシスタント・・・400ドル~600ドル ③ 英語のみのアシスタント・・・250ドル~500ドル ④ ワーカー・・・100ドル~ ⑤ その他、人材が流動的なため、リクルート費用等

ネット ① 1MBPS確保するのに、月150ドル~200ドル+イニシャル(500ドル~2,000ドル) ② 月に30~40ドル程度の契約だと、0.5MB程度で、日中は非常に遅い

生活費 ① 家賃は高いが、娯楽が少ないため支出は少ない ② 単身者で、ミャンマー語での対応が可能であれば、家賃以外で、月に1,000ドル程度で賄え

る。

旅費 ① ビザの関係で一時帰国する機会も多いが、一週間程度の帰国でtotalで15万円程度かかる。 ② 日本からの出張も、同程度

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失敗・トラブル事例

① 視察を重ねて時間だけが経過した例 ←社長が先頭に立ってミャンマーに頻繁に行かない、社長が腹を括って事業を立ち上げない

② ビジネスモデルが2転3転し、実現可能性が一向に高まらない例 ③ 金儲け以外に進出理由が見当たらないビジネスや、グレーなビジネスに手を出した例

←信念、ビジョン、戦略が欠けている ←現地の日本人に(半分)騙されている

④ 赤字が継続し、黒字化の目途が立たない例 ←ミャンマー以前に、日本でもやったことのない新規ビジネスで、見通しが甘い

⑤ 日本人社員の入れ替えが続き、会社として機能していない例 ←優秀な社員を現地に送り込まない ←日本からのフォローが足りない

⑥ 現地パートナーと口約束で進めてしまい、トラブルになったときには既に解決が難しくなっている例 ←書面に残さない、先にお金を入れてしまっている、専門家を入れない

⑦ 不動産の契約更改時に家賃を吹っ掛けられて撤退した例 ←内装工事費など、不動産に一定規模の投資をしていてオーナーに足元を見られる

⑧ 合弁でスタートする予定だったがブレイクした例、相手側がなかなか出資しない例、経理が不透明な例 ←現地任せにして、日本側で専門家を入れなかった

⑨ 現地で悪評が立ってしまった例 ←喧嘩、セクハラ、酒癖が悪い、イリーガルなビジネスを行った。 ←ヤンゴンの日本人社会はASEANの中でも突出して狭いことを理解していない

⑩ 現地スタッフがすぐに辞めて育たない例 ←日本でもマネジメント力・人間力がない社員を送りこんでいる ←アジアが初挑戦で、日本の常識を頑なに持ち込んでいる

11 ミャンマーやミャンマー人に対する不満が強い例 ←ネガティブ、他のアジアの国との比較で客観的な判断ができない

12 無申告により繰越欠損金が使えなかった例 ←ローカルの会計事務所を利用してコミュニケーション・情報が足りない

13 日本に招聘した社員のモチベーションが低い、日本語力が低い、すぐに帰国してしまった例 ←実績を焦り、ハードルを下げて招聘してしまった

14 社員の教育が追い付かない ←最終目標が曖昧、教育が場当たり的

15 行政指導の突然の変更(飲食店の営業が23時まで) ←予測困難なリスクの顕在化

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今後の予想、進出にあたってのアドバイス

先行している企業が増えてはいますが、まだ商工会の登録企業数は270社です。インドネシアが1,000社を超える辺りでビジネスが急拡大したように、ミャンマービジネスの本格的な到来はまだこれからだと思います。 途上国で、過渡期で、ビジネス的な空白地が大きいと、奇をてらいたくなりがちですが、オーソドックスなビジネスで正攻法で攻めるのが最も成功確率が高いと思います。優秀な社員を送りこんで、日本から物心両面で十分にフォローすれば、十分に勝つチャンスはあります。 もちろん、隙間に気付いた人は、スピード重視で取り組まれるのがよろしいかと思います。

1. 1,000社になるときを見据える 先行している企業は、「もう遅い」と言う傾向が強いですが、それはどこの国でも同じです。業種にもよりますが、例えば、人材紹介、進出コンサル、飲食店など、日本人を相手にする商売は、今の3倍のマーケットが数年のうちに新たに誕生することになります。

2. 社長が腹を括って先頭に立って取り組む 3. 優秀な社員を送り込む 4. 日本から十分なフォローをする

社長が何度も現地に足を運び、実際の生活レベルに近づいて、駐在員の状況をよく理解してあげる

5. 数字で成り立つか、十分に検討する 6. 現地をマーケットとして見る場合、他のASEANではなく、ミャンマーに先に進出する理由があるか

検討する 上海でもなく、バンコクでもなく、ジャカルタでもなく、マニラでもなく、ヤンゴンに来る理由

7. ミャンマー人、ミャンマー企業と組む際は必ず書面で合意してから進める 8. 今現在の法令を確認する。また、現実的に順守できないルールもあるので、そのリスクを認識する 9. 想定より時間とコストがかかるものと想定し、資金面の手当てをしておく 10.中国の経験がある企業は非常に有利

中国でアジアビジネスの感覚や常識を身に付けた人は、足元をすくわれるリスクは低いです。インフラの弱さはありますが、人の扱いやすさ、競争の緩さは、中国より有利です。

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ヤンゴン事務所紹介

90

≪東京≫

03-6161-4168

[email protected]

担当:天野正康

Copyright (C) CVC Accounting Group All Rights Reserved. 【ご注意】 本資料は、CVC会計グループが開催するミャンマー関連セミナーにおいて、セミナー参加者に限定して配布される資料であり、本資料に関する著作権その他の知的財産権の一切は、CVC会計グループに帰属します。従って、当グループに無断で、本資料の全部または一部を複製、転載又は公衆が閲覧可能な状態とすることは、法律により禁止されています。また、当グループに無断で本資料の全部又は一部の第三者への開示もご遠慮下さい。

名称 CVC会計グループ (株式会社CVC、MVC(Myanmar Value Creation Co., Ltd.)、合同会社アルファネクスト)

オフィス拠点 東京本社:東京都千代田区平河町1-5-4 その他(ヤンゴン、新宿、燕市)

創業 2014年7月1日

代表 天野正康(公認会計士・税理士)

ヤンゴンオフィス責任者 中山さやか(米国公認会計士)

業務内容 国内 会計事務所、ボーカル教室事業、アクア事業

ミャンマー ミャンマーに進出する日系企業の会計・税務業務

クライアント 国内35社、ミャンマー22社(うち、上場企業の子会社4社)

URL http://www.cvc-ac.com

≪ヤンゴン≫

[email protected]

担当:中山さやか

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④直近(10月)のESD21ミャンマー進出サポートミッション報告とミャンマー発展への想い(気づき)

一般社団法人持続可能なモノづくり・人づくり支援協会(ESD21)

顧問・理事&あいち産業振興機構 国際アドバイザー

鈴木 明夫

2015年2月 2015年8月

2015年10月

2015年6月 (交流会)

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ESD21ミャンマー進出サポートの仕組み

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本年10月の訪緬ミッションの概要 1.期間: 2015年10月18日~10月25日

2.訪問国・都市: タイ バンコク

ミャンマー マンダレー、ヤンゴン

3.目的:

①具体的に進出を検討中の参加者への実務遂行面での

ノウハウや方策、製造現場候補の調査等推進支援。

(訪問先:2カ所の工業団地、会計、法律事務所)

②ESD21/USP社との協業によるソフト開発新手法

「ユニケージ技法」のセミナー開催とIT事業開発

③ESD21ミッション初めてのミャンマー第2の都市マンダレー市

を訪ねその魅力、人材、産業(IT、製造)調査 1885年大英帝国に併合

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ミャンマー発展への想いー(1) バンコク ヤンゴンの快進撃2015年 1980年代

バンコク日本人商工会議所登録数約400社 ヤンゴン日本人商工会議所登録数2015年10月末274社

2015年 スクンビット周辺

経済発展:マクロ経済の安定、貯蓄拡大、

輸出産業の振興、インフラへの多大投資

国民平均所得:バンコク1980年代と同じ

ミャンマー発展に望むこと ー極度な貧困と大金持は許されない 基本的な制度の刷新や地道な積み重ねの必要な解決策を 避けて成功の果実を得ようとする東南アジア的発想を持たない。 各企業が経済活動を通して、技術水準を向上させ商品・サービスの高度化を図り、顧客満足を高め、社会的価値の実現する長期的ビジョンが必要。50年間インフラ投資が無い事が証明。 格差の少なく、国民が社会的上昇できる公平・透明なシステム、 環境負荷が少なく歩くのが楽しい、美しい街になって欲しい。

中進国(中所得国)のわな(世銀報告) 経済成長低下、民主の混乱、貧富の格差、

腐敗の多発、過度の都市化、公共サービス不足、就職の困難、社会動揺、信仰の欠如、

インフォーマル セクター

常態渋滞

街作り?

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ミャンマー発展への想いー(2) ミャンマーをベースとした、アジアに普及できる、社会貢献 ビジネスモデルの創出は?

1)アジアにおける経済開発、事業開発の過去・現在・未来

日本独占先行型

の経済開発

70年代~80年代

アセアン中国台頭時代

の経済開発

90年代~

中国巨大化、アセアンインドシナ等の経済圏確立での経済、事業開発

現在~未来

開発事業区分 ①島渡り的事業(廉価の労働力を求めて輸出基地に) ②援助資金事業(無償援助、円借款) ③日本からの事業(商品輸出、一部現地製造等)

ミャンマーの現状 ①②はピーク、いずれ衰退 ③自動車事業等先が見えている

④新規地元型連携事業 (地元に特化した商品・ 技術を実現する試み)を検討する必要時期

視点を変える

外国企業参入目的:労働集約型産業 高付加価値産業 サービス業

全ての産業分野 が一斉に進出

①インフラ整備脆弱②不動産高騰 ③政府実権無い地域④法律・政策変更多 政権交代が発展の鍵を握る

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日本から見たアジアのライフスタイルの 錯覚と最大の課題

日本から見た世界最大の 人口有するアジア共通の 国民ライフスタイルが向上(?) A国地域

格差

B国地域格差

C国地域格差

実態:都会が発達すれば地方との格差大となる アジア全体のゆがみのある成長となる

各国ともその是正が大きな課題!

ライフスタイル

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格差の社会への社会貢献ビジネス開発

相手国の目線に立ち、相手国の環境、ライフスタイルを観察、視察する事

で今まで欠けていた、社会貢献のできるビジネスが見えてくる。

上層

中間層

下層

地域格差

格差 階層格差

ライフスタイル 健康、娯楽、 教育、医療、

水、食料、住居、 宗教、家族

インフラ 道路、排水、住宅下水

自然環境 乾季、雨季、 ひでり、洪水、 水不足、熱帯病

人口が巨大に増えるアジアで、ますます広がる格差を 改善する、社会貢献ビジネスは山積である。 また、都会と地方格差の是正貢献が、21世紀のアジアにおける、先進国としての日本の課題である。

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地域ライフスタイルを変革できるテーマ

飲み水、生活用水の実態

食糧自給の実態

こちらで災害と 呼ばれる天災の実態

教育の現場

宗教の場

家族の生活

金融の実態

住居の実態

下水、排水の実態

酷暑、多雨、多湿

大河沿いの環境

医療のゆきとどかない地域の悩み

交通、移動の手段 と道路、河川

農業の現場

地方の娯楽の場

商売、小規模事業の実態

下層の地域の ライフスタイルの背景に色々なヒントがある

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Trendyグループ によるミャンマー社会貢献 事業活動の実例 ①浄水

②浄化槽(排水)

ヤンゴン水処理総合展

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ミャンマー発展への想い(気づき)ーまとめ 「経済開放からわずか4年で急成長している(一次的現象?)ミャンマーは

今回の政権交代で軍支配の長いトンネルを抜け出て潜在力を開花し「豊かな

国」になれるのか?経済機会の不平等を無くし輸出産業を育て地域格差

(特にイラワジ川流域全長2400kmや地方の生活圏)を小さくする政策が

最重要課題」。

日本企業が得をすること最優先での最近のヤンゴンでの動き(日本政府無償援助

のビジネスの取り合い、過剰な日本商品売込み競争、市街地は工事、建設ラッシュ)

でヤンゴンはひずみの中で他のアジアの様に急激に都会化せざるを得ない流れ

は止めようがない状態で社会貢献事業や地域・都会の中間層以下の格差解消事業

開発がないがしろにされている。

「ミャンマーをベースとした、アジアに普及出来る、社会貢献ビジネス開発」

-アジアのそれぞれの地域で持続可能なモノづくり・人づくり- ミャンマーの発展には援助に甘えず自ら知恵を出し、皆の知恵を集める事が

ミャンマーに必要な人財育成につながる。

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ミャンマー発展のための「持続可能な モノづくり・人づくり支援」にご賛同の方のESD21ミャンマー調査研究会ご入会をお待ちします。

ESD21 検索

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⑤日本のIT事業のグローバル化への

ミャンマーの位置づけ

ESD21理事

有限会社ユニバーサル・シェル・プログラミング研究所

代表取締役所長

當仲 寛哲

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ESD21ミャンマービジネス交流ミッシヨン

ユニケージ紹介セミナー

© USP Lab. 2015 104

SEDA/ESD21共催

「ミャンマーIT人材育成と日本発新システム開発手法の紹介セミナー」

日付 : 2015/10/20 15:00 - 18:00

場所 : MICT パーク

参加者 : 約50名 (学生20名、ITベンダー7名、ユーザー7名、

その他16名)

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ユニケージ開発手法は、本来のアジャイル開発を制約なく実現 する最新開発技術

105

日本のレガシー 日本の主流 世界の主流 ユニケージ

COBOL+DB Java+DB Python+DB シェルスクリプト+テキスト

コード量:多 10 コード量:中 5 コード量:中 3 コード量:極少 1

易 Excelマクロ以下 やや難

プログラマレベル やや難

プログラマレベル 易

Excelマクロ以下

遅 1 中 5 中 10 激速 100

手間

難易度

処理 スピード

開発技術の比較

△ ○ ◎ ◎◎

ウォーターフォールマインド アジャイルマインド ・臨機応変に仕様を決められる ・少数の多能工を育成して柔軟・迅速対応

・仕様をあらかじめ全部決めなければならない ・専門家で分業しないとできない

・高コスト ・長期間 ・大人数 ・処理遅い ・柔軟性低い

・低コスト ・短期間 ・少人数 ・処理速い ・柔軟性高い

世の中の流れ

開発技術の制約があるので

現在多くの人が認識している (イマイチな)アジャイル開発

・短期間 ・少人数

・小規模システムだけ ・プログラマを選ぶ ・意外に高コスト

だけど

© USP Lab. 2015

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世界に拡がるユニケージ

106

USP Japan

USP North America USP Europe

2015年10月にミャンマーで紹介、11月にヨーロッパ、北米で代理店が設立。 世界展開が始まりました。

© USP Lab. 2015

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ミャンマーのIT人材の現状

© USP Lab. 2015 107

保守的な文化 : 男性は大学より仕事、女性は家庭

大学は女性ばかり、IT も女性ばかり

最大SIer ( ACE ) は海外企業と提携。国内需要に対応。

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進出日本企業の現状

© USP Lab. 2015 108

日本国内の自社グループ内の開発下請け

(現地のエンドユーザーのフォローは未だ)

日本語教育に熱心。仕事は開発よりもテストが多い。

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ミャンマー国との今後

© USP Lab. 2015 109

日本からのオフショア=コストの増大

ミャンマー国内需要の拡大=携帯端末のシステムが主流

現地SIer との提携先競争

人材育成=中長期で日本発の開発手法のエバンジェリスト育成

(USP 研究所 : 半年間日本での研修招待 )

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⑥ミャンマーにおける中核的産業の

人材育成と研修の現状

ESD21理事

名城大学経済学部教授(経済学博士)

佐土井 有里

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本日の内容

1. はじめに:ミャンマーの教育制度と改革

2. ミャンマーの職業訓練教育制度についてTechnical Vocational Education and Training (TVET)

3. ミャンマー日本センター Myanmar Japan Center (MJC) の役割と教育内容

4. Mandalay での調査内容(2015年10月)

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マンダレー調査(2015年10月)

MJCコース聴講+受講者アンケート調査+ビ受講者インタビュー

ビジネスプラン

戦略マーケティング

生産管理

生産管理・5S 企業改善調査

コンデンサーメーカー

飲料水(水・ソフトドリンク)

幼稚園