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IFRS 10MinutesPwCが国際財務報告基準に関する最新情報を簡潔にお届けするニュースレター
Vol. 472019年10月
IASB 議論開始2020年アジェンダ協議
主要な基準の完成
・ 概念フレームワーク (2018年完了)・ 保険契約 (2017年完了)
財務報告におけるコミュニケーション
の改善
・ 基本財務諸表 (2019年中に公開草案を公表)・ 開示に関する取組み (*1)・ 経営者による説明(2020年下期に公開草案を公表)
既存の基準のサポート
・ 適用後レビュー IFRS第3号「企業結合」、 IFRS第8号「事業セグメント」、
IFRS第13号「公正価値測定」(完了) IFRS第10号「連結財務諸表」、 IFRS第11号「共同支配の取決め」、
IFRS第12号「他の企業への関与の開示」(2019年9月に開始)など
リサーチ・プログラムへ
の注力
・ プログラムへの再注力 リサーチ・プロジェクト (進行中)
今後公表予定のディスカッション・ペーパー のれんと減損 (2020年2月に公表) 共通支配下の企業結合 (2020年上期に公表) など
2015年 アジェンダ協議での主な目標
(*1) 開示原則および重要性に関する作業は完了し、対象を限定した開示に関する基準レベルのレビュー(IAS第19号「従業員給付」およびIFRS第13号「公正価値測定」を対象としている)に取り組んでいる。
2020年 アジェンダ協議のスケジュール
情報要請の準備
情報要請の公表
コメント締切
作業計画とフィードバック・ステートメントの公表
2020年8月まで
2020年9月
2021年4Q
作業計画の実施2022年~2026年
2021年1月まで
アジェンダ協議とは・・・ IASBの作業計画に関する公開協議であり、①戦略の方向性と
ワークプランのバランス②追加されるプロジェクトを評価するための判定基準③財務報告の論点の優先順位などを審議することを主な目的としている。2015年アジェンダ協議で定められた作業計画2017年-2021年に基づき、現在審議が進められている。
2019年9月に、国際会計基準審議会(IASB)の会議において、2020年アジェンダ協議の
スケジュール案などが議論されました。議論は始まったばかりであり、テーマの検討などは
今後行われる予定です。
情報要請準備前のアウトリーチ
2020年3月まで
● ヘッジ会計における特定の要求事項に関わる救済措置を提供
• 「予定取引の可能性が非常に高い」という要求事項
• 「将来予測的な有効性の評価」の要求事項
• リスク要素の指定の要求事項 など
● 開示の要求事項の追加
• 企業がIBOR改革によって受ける影響の内容
• 代替金利への移行プロセスの管理方法についての定性的開示
• 救済措置の適用に際して行われた重要な仮定または判断の開示
• 救済措置が適用されるヘッジ手段の想定元本額 など
「金利指標改革」(IFRS第9号、IAS第39号およびIFRS第7号の修正)の公表
IASBは、 2019年9月、金利指標改革(IBOR改革)から生じる不確実性の潜在的影響に対して、ヘッジ会計の特定の要求事項に関する救済措置を提供するために、以下の基準の修正を公表しました。なお、本修正では、当該不確実性の影響を直接受けるヘッジ関係に関する追加の開示も要求されています。
IFRS第9号「金融商品」
IAS第39号「金融商品:認識及び測定」
IFRS第7号「金融商品:開示」
2020年1月1日以後開始する事業年度より適用(早期適用可能)
既存の金利指標を代替金利に置き換える前に財務報告に影響を与える論点
既存の金利指標を代替金利に置き換える時に財務報告に影響を与える可能性のある論点
フェーズ1(短期的な対応)
フェーズ2(長期的な対応)
IBOR改革に対応するIASBプロジェクト
継続議論の予定
今回の修正
フェーズ2に関する今後の作業予定
2019年9月のIASB会議で、フェーズ2で検討が必要となる論点の範囲と今後のIASBの議論の日程が検討されました。
2019年
2020年
時期 議論の対象となる重要なエリア
10月 金融商品の分類と測定
11月 ヘッジ会計
12月 ヘッジ会計(続き)他のIFRS基準
1、 2月 他の論点開示
その他のIFRS関連ニュース公開草案「会計方針の開示」(IAS第1号「財務諸表の表示」およびIFRS実務記述書第2号「重要性の判断の行使」の修正案)の公表(2019年8月1日)
(2019年7月~9月)
資料「企業結合に関する情報の改善(のれんと減損)」の公表(2019年9月10日)
「のれんと減損」のディスカッション・ペーパーが 2020年2月に公表される予定です。
トム・スコットIASB理事は、これに先立ち、IASBがのれんについ
て「減損のみ」モデルを維持する予備的見解に至った経緯などを本資料の中で説明しています。ただし、当該予備的見解については、14名のボードメンバーのうち8名しか賛成しなかったことも紹介されています。
(補足)公表予定のディスカッション・ペーパーには、「減損のみ」モデルと「償却(償却及び減損)」モデルの両方のアプローチの主張が記述される予定です。
公開草案「単一の取引から生じた資産及び負債に係る繰延税金」(IAS第12号「法人所得税」の修正案)の公表(2019年7月17日)
IASBは、リースおよび廃棄義務に係る繰延税金の会計処理の明確化のため、IAS第12号の修正案を公表しました(コメント提出期限は2019年11月14日)。
(現行) 特定の状況(たとえば、企業結合など)において企業が資産又は負債を当初認識する際に繰延税金の認識を免除
(修正案) 上記の免除が資産と負債の両方を認識する取引(たとえば、リースおよび廃棄義務)に適用されないことを明確化
IASBは、企業が会計方針の開示に関する決定を行うにあたって重要性の概念を適用することに役立てるため、IAS第1号及びIFRS実務記述書第2号の狭い範囲の修正案を公表しました(コメント提出期限は2019年11月29日)。
(本修正案の主な内容)
1. 用語の変更(「重要な(Significant)」から「重要性のある(Material)」へ)
2. 判断基準の追加(「重要性のある」場合の例示は右表を参照)
3. 記載内容に関するガイダンスの追加
たとえば、以下の要件を満たす場合には、会計方針は財務諸表に対して重要性があると考える可能性が高い
重要性がある取引、その他の事象又は状況に関連している
次のいずれかに該当する• 会計方針の変更により財務諸表に重要性のある変動が生じる• 会計基準における代替的な選択肢から選択• 具体的に当てはまるIFRS基準がない• 会計方針の適用にあたって重要な判断または仮定が必要• 企業の特定の状況を反映する方法で適用
かつ
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