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「働き方改革」に取り組む それぞれの理由 共通の解はコミュニケーションの 質を向上させること シンガポールはインドや東南アジア、 太平洋地域への玄関口であり、日系企 業はもとより、世界中から数多くの多国 籍企業が進出している。これらの企業 にとっては、アジア域内、そして世界各 地に展開する拠点間の連携がビジネス の要であり、ICTインフラへのニーズも 高い。NTTシンガポールもICTインフラ 構築から運用まで、さまざまな相談に応 じ、高品質なサービスをワンストップで 提供している。が、President & CEO の風見健史氏はシンガポール特有の課 題に直面していた。シンガポールはもと もと旧宗主国である英国の影響が強い ことから、ビジネススタイルもその傾向 を受け継いでいる。デスクのレイアウト は個人ブース型が一般的。コミュニケー ションについても「上司から部下の縦方 向には伝わりやすいが、どうしても同僚 など横の連携が薄くなってしまう」と風 見氏は指摘する。オフィス内でわいわい がやがやと小さなミーティングなどが自 然発生的に起こるようにするためには、 何が必要なのか。その糸口を探っていた。 一方、隣国のマレーシアではシンガ ポールとは異なる経営課題の解決が急 がれていた。それは何か。「ITの環境が 著しく進展しているマレーシアでは、ス マートフォンやタブレットの普及率も高く、 名刺に携帯電話番号が当たり前のよう に記載されています。コンサルティング も行うIT企業として、私どもは、つねに 先端の一歩先を歩まなくてはなりませ ん」とマレーシアを本拠地とするNTT MSC の Vice President & COO 小 野 潔氏。IT先進国としてひた走る一方で、 マレーシアではフェース・トゥ・フェース を重視する流儀があるのだろうか。国内 外への出張の機会も極めて多く、また、 サテライトオフィスとの緊密な連携も課 題に挙がっていた。自らが最先端である ために、そして、自らが業務改革のケー ススタディとなって生産性を向上する必 要に迫られていたとも理解できる。 こうした、現地法人それぞれの課題 を解決する解が「働き方改革」にあった ことは言うまでもない。そして、共通し て浮かび上がってくるのは、どのように してコミュニケーションの精度を向上さ せるかという問題意識だ。 情報共有の精度が向上し組織の コミュニケーションが円滑になり 意思決定がスピードアップ そこで、NTTシンガポールとNTT MSCでは、ユニファイドコミュニケーショ ンと呼ばれるソリューションに着目する。 ユニファイドコミュニケーションとは、電 話からボイスメール、インスタントメッ セージ、ビデオ通話、WEB会議まで、 さまざまな通信手段やコミュニケーショ ン手段を統合的に提供するサービスのこ と。NTTコミュニケーションズ(NTT コンサルティングとICTを駆使することによって顧客企業の業務改革を実現するNTTコミュニケーションズは、自らも「働き方改革」 に取り組み、成果をあげている。そして、自社のノウハウやサービスをグループ内の課題解決に積極的に活用。実際、ケーススタディは、 国内にとどまらず広く海外にまでおよぶ。それぞれの現場で「働き方改革」の成果はどのように表れているのか。同社グループの 海外現地法人NTTシンガポールとマレーシアのNTT MSCを取材した。 NTTシンガポールでは、オフィスデザインを変えるとともに新た なソリューションを導入。コミュニケーションが活性化した 制作・東洋経済メディア制作部 1 新しい コミュニケーションスタイルが 最新事例 グローバルコラボレーション加速のヒントがここに  グローバルコラボレーション加速のヒントがここに  働き方を変えた NTT MSC Vice President & COO NTT MSC Vice President & COO 小野 潔 小野 潔 NTTシンガポール President & CEO NTTシンガポール President & CEO 風見 健史 風見 健史

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「働き方改革」に取り組むそれぞれの理由共通の解はコミュニケーションの質を向上させること

 シンガポールはインドや東南アジア、太平洋地域への玄関口であり、日系企業はもとより、世界中から数多くの多国籍企業が進出している。これらの企業にとっては、アジア域内、そして世界各地に展開する拠点間の連携がビジネスの要であり、ICTインフラへのニーズも高い。NTTシンガポールもICTインフラ構築から運用まで、さまざまな相談に応じ、高品質なサービスをワンストップで提供している。が、President & CEOの風見健史氏はシンガポール特有の課題に直面していた。シンガポールはもともと旧宗主国である英国の影響が強いことから、ビジネススタイルもその傾向を受け継いでいる。デスクのレイアウトは個人ブース型が一般的。コミュニケーションについても「上司から部下の縦方

向には伝わりやすいが、どうしても同僚など横の連携が薄くなってしまう」と風見氏は指摘する。オフィス内でわいわいがやがやと小さなミーティングなどが自然発生的に起こるようにするためには、何が必要なのか。その糸口を探っていた。 一方、隣国のマレーシアではシンガポールとは異なる経営課題の解決が急がれていた。それは何か。「ITの環境が著しく進展しているマレーシアでは、スマートフォンやタブレットの普及率も高く、名刺に携帯電話番号が当たり前のように記載されています。コンサルティングも行うIT企業として、私どもは、つねに先端の一歩先を歩まなくてはなりません」とマレーシアを本拠地とするNTT MSCのVice President & COO小野潔氏。IT先進国としてひた走る一方で、マレーシアではフェース・トゥ・フェースを重視する流儀があるのだろうか。国内外への出張の機会も極めて多く、また、サテライトオフィスとの緊密な連携も課題に挙がっていた。自らが最先端であるために、そして、自らが業務改革のケーススタディとなって生産性を向上する必要に迫られていたとも理解できる。 こうした、現地法人それぞれの課題を解決する解が「働き方改革」にあったことは言うまでもない。そして、共通して浮かび上がってくるのは、どのようにしてコミュニケーションの精度を向上させるかという問題意識だ。

 

情報共有の精度が向上し組織のコミュニケーションが円滑になり意思決定がスピードアップ

 そこで、NTTシンガポールとNTT MSCでは、ユニファイドコミュニケーションと呼ばれるソリューションに着目する。ユニファイドコミュニケーションとは、電話からボイスメール、インスタントメッセージ、ビデオ通話、WEB会議まで、さまざまな通信手段やコミュニケーション手段を統合的に提供するサービスのこと。NTTコミュニケーションズ(NTT

Com)のクラウド系サービスメニューにラインナップされている製品を自ら導入したのである。 NTTシンガポールで新しい仕組みが稼動し始めたのは2012年夏。従業員同士のコミュニケーションを促すために、オフィスレイアウトを見直すと同時に、ソリューションの導入も決めた。「事業拡大と効率的なオフィス運営を求めて新しいオフィスに移転した際、デスクの配置を日本風の“島”型とし、ミーティング用の丸テーブルを設置しました」と風見氏。狙いは当たった。「同僚やチームのメンバー同士での『横』の会話が増えました。小さなミーティングがあちこちで数多く行われるようになり、社内のコミュニケーションが活発化しました」と話す。 Product Executiveの内田裕之氏は「さらに、情報共有にかける無駄な時間が大幅に削減できました」と後を受ける。「たとえば、以前ならば、シンガポール国内の他拠点やアジアの各グループ会社、日本の本社とのやりとりのために、実際に人が行き来することが頻繁にありましたが、固定電話からの通常の音声通話と何一つ変わらない方法で、簡単に利用できるビデオ通話の仕組みによって、出張の頻度も減りました。また、電話での会議を行う場合でも、事前に“○時ごろに電話をかけていいか”とメールを出すものの、相手が不在でメールの返事に時間がかかることも少なくありませんでした。会議一つセッティングをするのも一苦労だったわけです。その点、ユニファイドコミュニケーションには相手の在席状況を画面で確認できるプレゼンス機能があるため、事前に打診する必要もなくなりました」。実際、インスタントメッセージやプレゼンス機能の活用によって、従来の電話やメールの数が減少。時と場合に応じた最適なコミュニケーション方法を選択し、社員同士の無駄がなくなった。こうした便利さからだろうか。必要なときにすぐに課題を共有するといった気運も高まり、次にやるべ

きアクションや方向性などを素早く議論できる環境や生産性に対する意識そのものが自然と醸成されていった。何よりも、意思決定の迅速化が図れるメリットは大きい。また、オフィス内にいるか外出しているかにかかわらず、ワンナンバーでどこにいても電話に応答でき、顧客とのスムーズなコミュニケーションが担保されるためビジネスチャンスを逃すことがない。 Senior Managerの加藤学氏は「定量的にはまだ測定できていませんが、通信費も大幅に削減できていると思います。何より、国際電話の通信費を気にせず、気軽に日本にでも電話をかけられるのがいいですね」と加える。 コミュニケーションの精度も高まった。 Product ExecutiveのAlvin Mok氏が語る。「エンジニアとしてシンガポール国内のお客様に最新のソリューションを提案するために、日本のNTT Comとも頻繁にコミュニケーションをとっています。しかし、これまで日本の担当者とは主にメールでやりとりしていたのですが、お互いに英語を母国語としていないこともあり、意思の疎通がうまくいかないこともありました。とりわけ、英語は日本語に比べストレートな表現が多いため、誤解が生じる懸念もあります。しかし、相手の表情を見ながら話すことができるビデオ通話を活用することで、やるべき事項の重要度合いや緊急度合いなども

しっかりと共有できるようになりました。しかも、ビデオ通話だけではなく、リアルタイムに資料を共有しながら話すことも可能になり、お互いの理解もスムーズになるうえ、紙の使用量も激減しました」。 昨年4月に同じソリューションを導入したNTT MSCにも声を聞いた。

 「マレーシア国内の関連会社や日本との情報共有を行っていますが、PCやモニター上で、共有ファイルを操作しながら会話するといったことも容易にできるため、迅速にメンバー間の意志決定が可能になりました」とNTT MSCに勤務して12年目というSenior IT EngineerのAlvin Bong氏は効果を披露する。課題だったサテライトオフィスとのコミュニケーションも改善したようだ。さらに、である。スマートフォンやタブレットの価値を最大化するような環境も整った。「これから、モバイル端末の活用がさらに加速する」と話すのはSenior Managerの川鍋豊氏。「経営のスピードを増すためには、場所と時間にとらわれない働き方が必要です。当社でも従業員のほとんどはモバイル端末を使っており、新しいユニファイドコミュニケーションの仕組みによって、最先端のデバイスをビジネスに活用する基盤が整いました。何しろ、

いつでもどこでも同じコミュニケーション環境が実現できるのですから。グローバルワンカンパニーを目指す当社グループにとって不可欠なインフラになるのではないでしょうか」と語る。 Alvin Bong氏は、「私がNTT MSCに入社したころに比べ、マレーシアも大きく変化しています。インターネットは高速化し、最先端のデバイスを多くのビジネスパーソンが活用している時代です。この間、NTT MSCは、つねに最先端の製品やサービスを提供してきたと思います。ただし、社会が変化するスピードが速くなる中では、当社自身のスピードを上げる必要があります。そのためにも、ユニファイドコミュニケーションの活用は大きな意味があります。PCやスマートフォンのソフトウェアクライアントから、クリック一つで離れた相手とつながることができる便利さを多くの方々に体験してほしいですね」とコメント。前述した、NTTシンガポールのAlvin Mok氏も「外出先からも携帯を使って社内網にアクセスできるとさらに生産性向上は期待できます」とその先を見据えている。

自らの経験とノウハウを武器に企業の経営課題を解決するパートナーとして

 NTTシンガポールとNTT MSCが導入したユニファイドコミュニケーションの仕組みはクラウド型の「Arcstar UCaaS」だ。 「クラウドのため、導入のために大きな労力は必要としませんでした。回線さえあれば世界中どこででもすぐに使えるのは便利ですね」とサーバ設備の調達や構築が必要な自社運用型との違いを強調するのはNTT MSCの川鍋氏。人員配置の変更や増減、必要な機能の追加や変更にも柔軟な対応が可能であるな

ど、クラウドならではのメリットは見逃せない。 しか も、クラウド型 の「Arcstar UCaaS」なら、世界中どの拠点からでも同等の高品質なサービスを利用できる。そのため、世界各地に展開する複数の拠点をシームレスにつなげることが可能だ。そうした仕組みを整えることで、たとえば、災害や事故など、万一、ある拠点の事業継続に支障が生じた際にも、ほかの拠点でスムーズに業務を継続することができるのではないだろうか。 こうしたBCP(事業継続計画)の構築はグローバル企業にとっても大きな経営課題となっており、マレーシアには、BCPの視点からも熱い視線が注がれているという。「自然災害が少ないことに加え、電力事情が安定しているということから、ディザスターリカバリー(災害復旧)の観点でマレーシアのインフラを活用しようと考える企業が増えています。今後、ますますマレーシアに拠点を構える動きが加速していくのではないでしょうか」とNTT MSCの小野氏。実際、そうした立地環境を生かしてNTT MSCもデータセンター事業を展開。顧客層を増やしている。「もちろん、当社自身もBCP対策が必須であり、『Arcstar UCaaS』の機能が重要な基盤になることは間違いありません」と小野氏は続ける。 ここにも、新しいソリューションを自社

で率先して導入している理由がある。 「自分たちで使っていないものを、自信を持ってお勧めすることはできません。いわば実証実験ですが、ここでの経験やノウハウをお客様の提案に生かしたいと考えています。マレーシアはグローバルオペレーションのための拠点としても優れています。当社はもちろんのこと、グローバルに活躍の場を広げようと考える お 客 様 に とっ て も、『Arcstar UCaaS』は有効なソリューションになるでしょう」と小野氏は語る。 一方、多様なワークスタイルにも応えられると話すのはNTTシンガポールの加藤氏だ。「シンガポールは、実に多種多様な国や地域の人たちが働いています。当社の従業員もまさに多国籍です。働き方に対する考え方も一人ひとり違う中で、それぞれの生産性を向上させていくには、『Arcstar UCaaS』などのツールを活用して無駄を省き、コア業務の時間を増やすことが有効です」。 NTTシンガポールの内田氏は「私どもの存在感をさらに高めるために、顧客に対して質の高い提案を積極的に行っていきたい。とりわけ、シンガポールを足がかりに、ベトナムや中国に出張するお客様も少なくありません。まさに、どこにいてもコミュニケーションが可能になる『Arcstar UCaaS』のチカラがフルに発揮できる場所とも言えるでしょう。

ソリューションによる働き方改革を実践するにあたり、ITや通信の責任者のみならず、人事、財務、運用、営業など、さまざまな部門の責任者の理解と協力が必要でした。これから、当社自身が経験したソリューションを、利活用するまでの導入過程のサポートも含めて、自信を持って提案していきます」とインタビューを締めくくった。 NTT Comでは、自社グループでケー

ススタディを積み重ねているほか、さまざまな業種、業態、規模の企業の問題解決に邁進している。そこで培ったノウハウや新たな経験が普遍化され、次のコンサルティングの源泉になっているのだと理解できる。そうした好循環を実現しているNTT Comは、従業員の生産性向上や組織の意志決定の迅速化を目指す企業経営者にとって、頼もしい相談相手になりそうだ。

コンサルティングとICTを駆使することによって顧客企業の業務改革を実現するNTTコミュニケーションズは、自らも「働き方改革」に取り組み、成果をあげている。そして、自社のノウハウやサービスをグループ内の課題解決に積極的に活用。実際、ケーススタディは、国内にとどまらず広く海外にまでおよぶ。それぞれの現場で「働き方改革」の成果はどのように表れているのか。同社グループの海外現地法人NTTシンガポールとマレーシアのNTT MSCを取材した。

NTTシンガポールでは、オフィスデザインを変えるとともに新たなソリューションを導入。コミュニケーションが活性化した

制作・東洋経済メディア制作部

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新しいコミュニケーションスタイルが

最新事例グローバルコラボレーション加速のヒントがここに グローバルコラボレーション加速のヒントがここに 

こんなに変わったNTTシンガポール NTT MSCの声を紹介

無駄な作業がなくなった●インスタントメッセージ、プレゼンス機能活用で、無駄な電話のかけ直しやメールの数が減少●複数の出席者間で日程を調整する会議セッティングの手間が削減

コミュニケーションの精度が向上●ビデオ会議で相手の表情を確認できるので緊急度、重要度が伝わる

●画面で資料を共有しながら会議を進行することができるので資料が激減

意思決定の迅速化●自然発生的に生じる小さなミーティングが増え、組織のコミュニケーションが活発化●いつでもどこでもコミュニケーションが可能な基盤でビジネスチャンスを逃さない

クラウドならではの価値●BCP対策にも有効なインフラとなるほか、人員配置の変更や増減などに柔軟に対応可能●導入までの期間・工程が短く、しかも、運用・管理等の稼働・コストを軽減

NTTシンガポール

「働き方」を変えた!

NTT MSCVice President & COONTT MSCVice President & COO小野 潔小野 潔

NTTシンガポールPresident & CEONTTシンガポールPresident & CEO 風見 健史風見 健史 Alvin MokAlvin Mok

加藤 学加藤 学NTTシンガポールSenior ManagerNTTシンガポールSenior Manager

NTTシンガポールProduct ExecutiveNTTシンガポールProduct Executive

内田 裕之内田 裕之NTTシンガポールProduct ExecutiveNTTシンガポールProduct Executive

「働き方改革」に取り組むそれぞれの理由共通の解はコミュニケーションの質を向上させること

 シンガポールはインドや東南アジア、太平洋地域への玄関口であり、日系企業はもとより、世界中から数多くの多国籍企業が進出している。これらの企業にとっては、アジア域内、そして世界各地に展開する拠点間の連携がビジネスの要であり、ICTインフラへのニーズも高い。NTTシンガポールもICTインフラ構築から運用まで、さまざまな相談に応じ、高品質なサービスをワンストップで提供している。が、President & CEOの風見健史氏はシンガポール特有の課題に直面していた。シンガポールはもともと旧宗主国である英国の影響が強いことから、ビジネススタイルもその傾向を受け継いでいる。デスクのレイアウトは個人ブース型が一般的。コミュニケーションについても「上司から部下の縦方

向には伝わりやすいが、どうしても同僚など横の連携が薄くなってしまう」と風見氏は指摘する。オフィス内でわいわいがやがやと小さなミーティングなどが自然発生的に起こるようにするためには、何が必要なのか。その糸口を探っていた。 一方、隣国のマレーシアではシンガポールとは異なる経営課題の解決が急がれていた。それは何か。「ITの環境が著しく進展しているマレーシアでは、スマートフォンやタブレットの普及率も高く、名刺に携帯電話番号が当たり前のように記載されています。コンサルティングも行うIT企業として、私どもは、つねに先端の一歩先を歩まなくてはなりません」とマレーシアを本拠地とするNTT MSCのVice President & COO小野潔氏。IT先進国としてひた走る一方で、マレーシアではフェース・トゥ・フェースを重視する流儀があるのだろうか。国内外への出張の機会も極めて多く、また、サテライトオフィスとの緊密な連携も課題に挙がっていた。自らが最先端であるために、そして、自らが業務改革のケーススタディとなって生産性を向上する必要に迫られていたとも理解できる。 こうした、現地法人それぞれの課題を解決する解が「働き方改革」にあったことは言うまでもない。そして、共通して浮かび上がってくるのは、どのようにしてコミュニケーションの精度を向上させるかという問題意識だ。

 

情報共有の精度が向上し組織のコミュニケーションが円滑になり意思決定がスピードアップ

 そこで、NTTシンガポールとNTT MSCでは、ユニファイドコミュニケーションと呼ばれるソリューションに着目する。ユニファイドコミュニケーションとは、電話からボイスメール、インスタントメッセージ、ビデオ通話、WEB会議まで、さまざまな通信手段やコミュニケーション手段を統合的に提供するサービスのこと。NTTコミュニケーションズ(NTT

Com)のクラウド系サービスメニューにラインナップされている製品を自ら導入したのである。 NTTシンガポールで新しい仕組みが稼動し始めたのは2012年夏。従業員同士のコミュニケーションを促すために、オフィスレイアウトを見直すと同時に、ソリューションの導入も決めた。「事業拡大と効率的なオフィス運営を求めて新しいオフィスに移転した際、デスクの配置を日本風の“島”型とし、ミーティング用の丸テーブルを設置しました」と風見氏。狙いは当たった。「同僚やチームのメンバー同士での『横』の会話が増えました。小さなミーティングがあちこちで数多く行われるようになり、社内のコミュニケーションが活発化しました」と話す。 Product Executiveの内田裕之氏は「さらに、情報共有にかける無駄な時間が大幅に削減できました」と後を受ける。「たとえば、以前ならば、シンガポール国内の他拠点やアジアの各グループ会社、日本の本社とのやりとりのために、実際に人が行き来することが頻繁にありましたが、固定電話からの通常の音声通話と何一つ変わらない方法で、簡単に利用できるビデオ通話の仕組みによって、出張の頻度も減りました。また、電話での会議を行う場合でも、事前に“○時ごろに電話をかけていいか”とメールを出すものの、相手が不在でメールの返事に時間がかかることも少なくありませんでした。会議一つセッティングをするのも一苦労だったわけです。その点、ユニファイドコミュニケーションには相手の在席状況を画面で確認できるプレゼンス機能があるため、事前に打診する必要もなくなりました」。実際、インスタントメッセージやプレゼンス機能の活用によって、従来の電話やメールの数が減少。時と場合に応じた最適なコミュニケーション方法を選択し、社員同士の無駄がなくなった。こうした便利さからだろうか。必要なときにすぐに課題を共有するといった気運も高まり、次にやるべ

きアクションや方向性などを素早く議論できる環境や生産性に対する意識そのものが自然と醸成されていった。何よりも、意思決定の迅速化が図れるメリットは大きい。また、オフィス内にいるか外出しているかにかかわらず、ワンナンバーでどこにいても電話に応答でき、顧客とのスムーズなコミュニケーションが担保されるためビジネスチャンスを逃すことがない。 Senior Managerの加藤学氏は「定量的にはまだ測定できていませんが、通信費も大幅に削減できていると思います。何より、国際電話の通信費を気にせず、気軽に日本にでも電話をかけられるのがいいですね」と加える。 コミュニケーションの精度も高まった。 Product ExecutiveのAlvin Mok氏が語る。「エンジニアとしてシンガポール国内のお客様に最新のソリューションを提案するために、日本のNTT Comとも頻繁にコミュニケーションをとっています。しかし、これまで日本の担当者とは主にメールでやりとりしていたのですが、お互いに英語を母国語としていないこともあり、意思の疎通がうまくいかないこともありました。とりわけ、英語は日本語に比べストレートな表現が多いため、誤解が生じる懸念もあります。しかし、相手の表情を見ながら話すことができるビデオ通話を活用することで、やるべき事項の重要度合いや緊急度合いなども

しっかりと共有できるようになりました。しかも、ビデオ通話だけではなく、リアルタイムに資料を共有しながら話すことも可能になり、お互いの理解もスムーズになるうえ、紙の使用量も激減しました」。 昨年4月に同じソリューションを導入したNTT MSCにも声を聞いた。

 「マレーシア国内の関連会社や日本との情報共有を行っていますが、PCやモニター上で、共有ファイルを操作しながら会話するといったことも容易にできるため、迅速にメンバー間の意志決定が可能になりました」とNTT MSCに勤務して12年目というSenior IT EngineerのAlvin Bong氏は効果を披露する。課題だったサテライトオフィスとのコミュニケーションも改善したようだ。さらに、である。スマートフォンやタブレットの価値を最大化するような環境も整った。「これから、モバイル端末の活用がさらに加速する」と話すのはSenior Managerの川鍋豊氏。「経営のスピードを増すためには、場所と時間にとらわれない働き方が必要です。当社でも従業員のほとんどはモバイル端末を使っており、新しいユニファイドコミュニケーションの仕組みによって、最先端のデバイスをビジネスに活用する基盤が整いました。何しろ、

いつでもどこでも同じコミュニケーション環境が実現できるのですから。グローバルワンカンパニーを目指す当社グループにとって不可欠なインフラになるのではないでしょうか」と語る。 Alvin Bong氏は、「私がNTT MSCに入社したころに比べ、マレーシアも大きく変化しています。インターネットは高速化し、最先端のデバイスを多くのビジネスパーソンが活用している時代です。この間、NTT MSCは、つねに最先端の製品やサービスを提供してきたと思います。ただし、社会が変化するスピードが速くなる中では、当社自身のスピードを上げる必要があります。そのためにも、ユニファイドコミュニケーションの活用は大きな意味があります。PCやスマートフォンのソフトウェアクライアントから、クリック一つで離れた相手とつながることができる便利さを多くの方々に体験してほしいですね」とコメント。前述した、NTTシンガポールのAlvin Mok氏も「外出先からも携帯を使って社内網にアクセスできるとさらに生産性向上は期待できます」とその先を見据えている。

自らの経験とノウハウを武器に企業の経営課題を解決するパートナーとして

 NTTシンガポールとNTT MSCが導入したユニファイドコミュニケーションの仕組みはクラウド型の「Arcstar UCaaS」だ。 「クラウドのため、導入のために大きな労力は必要としませんでした。回線さえあれば世界中どこででもすぐに使えるのは便利ですね」とサーバ設備の調達や構築が必要な自社運用型との違いを強調するのはNTT MSCの川鍋氏。人員配置の変更や増減、必要な機能の追加や変更にも柔軟な対応が可能であるな

ど、クラウドならではのメリットは見逃せない。 しか も、クラウド型 の「Arcstar UCaaS」なら、世界中どの拠点からでも同等の高品質なサービスを利用できる。そのため、世界各地に展開する複数の拠点をシームレスにつなげることが可能だ。そうした仕組みを整えることで、たとえば、災害や事故など、万一、ある拠点の事業継続に支障が生じた際にも、ほかの拠点でスムーズに業務を継続することができるのではないだろうか。 こうしたBCP(事業継続計画)の構築はグローバル企業にとっても大きな経営課題となっており、マレーシアには、BCPの視点からも熱い視線が注がれているという。「自然災害が少ないことに加え、電力事情が安定しているということから、ディザスターリカバリー(災害復旧)の観点でマレーシアのインフラを活用しようと考える企業が増えています。今後、ますますマレーシアに拠点を構える動きが加速していくのではないでしょうか」とNTT MSCの小野氏。実際、そうした立地環境を生かしてNTT MSCもデータセンター事業を展開。顧客層を増やしている。「もちろん、当社自身もBCP対策が必須であり、『Arcstar UCaaS』の機能が重要な基盤になることは間違いありません」と小野氏は続ける。 ここにも、新しいソリューションを自社

で率先して導入している理由がある。 「自分たちで使っていないものを、自信を持ってお勧めすることはできません。いわば実証実験ですが、ここでの経験やノウハウをお客様の提案に生かしたいと考えています。マレーシアはグローバルオペレーションのための拠点としても優れています。当社はもちろんのこと、グローバルに活躍の場を広げようと考える お 客 様 に とっ て も、『Arcstar UCaaS』は有効なソリューションになるでしょう」と小野氏は語る。 一方、多様なワークスタイルにも応えられると話すのはNTTシンガポールの加藤氏だ。「シンガポールは、実に多種多様な国や地域の人たちが働いています。当社の従業員もまさに多国籍です。働き方に対する考え方も一人ひとり違う中で、それぞれの生産性を向上させていくには、『Arcstar UCaaS』などのツールを活用して無駄を省き、コア業務の時間を増やすことが有効です」。 NTTシンガポールの内田氏は「私どもの存在感をさらに高めるために、顧客に対して質の高い提案を積極的に行っていきたい。とりわけ、シンガポールを足がかりに、ベトナムや中国に出張するお客様も少なくありません。まさに、どこにいてもコミュニケーションが可能になる『Arcstar UCaaS』のチカラがフルに発揮できる場所とも言えるでしょう。

ソリューションによる働き方改革を実践するにあたり、ITや通信の責任者のみならず、人事、財務、運用、営業など、さまざまな部門の責任者の理解と協力が必要でした。これから、当社自身が経験したソリューションを、利活用するまでの導入過程のサポートも含めて、自信を持って提案していきます」とインタビューを締めくくった。 NTT Comでは、自社グループでケー

ススタディを積み重ねているほか、さまざまな業種、業態、規模の企業の問題解決に邁進している。そこで培ったノウハウや新たな経験が普遍化され、次のコンサルティングの源泉になっているのだと理解できる。そうした好循環を実現しているNTT Comは、従業員の生産性向上や組織の意志決定の迅速化を目指す企業経営者にとって、頼もしい相談相手になりそうだ。

コンサルティングとICTを駆使することによって顧客企業の業務改革を実現するNTTコミュニケーションズは、自らも「働き方改革」に取り組み、成果をあげている。そして、自社のノウハウやサービスをグループ内の課題解決に積極的に活用。実際、ケーススタディは、国内にとどまらず広く海外にまでおよぶ。それぞれの現場で「働き方改革」の成果はどのように表れているのか。同社グループの海外現地法人NTTシンガポールとマレーシアのNTT MSCを取材した。

NTTシンガポールでは、オフィスデザインを変えるとともに新たなソリューションを導入。コミュニケーションが活性化した

制作・東洋経済メディア制作部

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新しいコミュニケーションスタイルが

最新事例グローバルコラボレーション加速のヒントがここに グローバルコラボレーション加速のヒントがここに 

こんなに変わったNTTシンガポール NTT MSCの声を紹介

無駄な作業がなくなった●インスタントメッセージ、プレゼンス機能活用で、無駄な電話のかけ直しやメールの数が減少●複数の出席者間で日程を調整する会議セッティングの手間が削減

コミュニケーションの精度が向上●ビデオ会議で相手の表情を確認できるので緊急度、重要度が伝わる

●画面で資料を共有しながら会議を進行することができるので資料が激減

意思決定の迅速化●自然発生的に生じる小さなミーティングが増え、組織のコミュニケーションが活発化●いつでもどこでもコミュニケーションが可能な基盤でビジネスチャンスを逃さない

クラウドならではの価値●BCP対策にも有効なインフラとなるほか、人員配置の変更や増減などに柔軟に対応可能●導入までの期間・工程が短く、しかも、運用・管理等の稼働・コストを軽減

NTTシンガポール

「働き方」を変えた!

NTT MSCVice President & COONTT MSCVice President & COO小野 潔小野 潔

NTTシンガポールPresident & CEONTTシンガポールPresident & CEO 風見 健史風見 健史 Alvin MokAlvin Mok

加藤 学加藤 学NTTシンガポールSenior ManagerNTTシンガポールSenior Manager

NTTシンガポールProduct ExecutiveNTTシンガポールProduct Executive

内田 裕之内田 裕之NTTシンガポールProduct ExecutiveNTTシンガポールProduct Executive

「働き方改革」に取り組むそれぞれの理由共通の解はコミュニケーションの質を向上させること

 シンガポールはインドや東南アジア、太平洋地域への玄関口であり、日系企業はもとより、世界中から数多くの多国籍企業が進出している。これらの企業にとっては、アジア域内、そして世界各地に展開する拠点間の連携がビジネスの要であり、ICTインフラへのニーズも高い。NTTシンガポールもICTインフラ構築から運用まで、さまざまな相談に応じ、高品質なサービスをワンストップで提供している。が、President & CEOの風見健史氏はシンガポール特有の課題に直面していた。シンガポールはもともと旧宗主国である英国の影響が強いことから、ビジネススタイルもその傾向を受け継いでいる。デスクのレイアウトは個人ブース型が一般的。コミュニケーションについても「上司から部下の縦方

向には伝わりやすいが、どうしても同僚など横の連携が薄くなってしまう」と風見氏は指摘する。オフィス内でわいわいがやがやと小さなミーティングなどが自然発生的に起こるようにするためには、何が必要なのか。その糸口を探っていた。 一方、隣国のマレーシアではシンガポールとは異なる経営課題の解決が急がれていた。それは何か。「ITの環境が著しく進展しているマレーシアでは、スマートフォンやタブレットの普及率も高く、名刺に携帯電話番号が当たり前のように記載されています。コンサルティングも行うIT企業として、私どもは、つねに先端の一歩先を歩まなくてはなりません」とマレーシアを本拠地とするNTT MSCのVice President & COO小野潔氏。IT先進国としてひた走る一方で、マレーシアではフェース・トゥ・フェースを重視する流儀があるのだろうか。国内外への出張の機会も極めて多く、また、サテライトオフィスとの緊密な連携も課題に挙がっていた。自らが最先端であるために、そして、自らが業務改革のケーススタディとなって生産性を向上する必要に迫られていたとも理解できる。 こうした、現地法人それぞれの課題を解決する解が「働き方改革」にあったことは言うまでもない。そして、共通して浮かび上がってくるのは、どのようにしてコミュニケーションの精度を向上させるかという問題意識だ。

 

情報共有の精度が向上し組織のコミュニケーションが円滑になり意思決定がスピードアップ

 そこで、NTTシンガポールとNTT MSCでは、ユニファイドコミュニケーションと呼ばれるソリューションに着目する。ユニファイドコミュニケーションとは、電話からボイスメール、インスタントメッセージ、ビデオ通話、WEB会議まで、さまざまな通信手段やコミュニケーション手段を統合的に提供するサービスのこと。NTTコミュニケーションズ(NTT

Com)のクラウド系サービスメニューにラインナップされている製品を自ら導入したのである。 NTTシンガポールで新しい仕組みが稼動し始めたのは2012年夏。従業員同士のコミュニケーションを促すために、オフィスレイアウトを見直すと同時に、ソリューションの導入も決めた。「事業拡大と効率的なオフィス運営を求めて新しいオフィスに移転した際、デスクの配置を日本風の“島”型とし、ミーティング用の丸テーブルを設置しました」と風見氏。狙いは当たった。「同僚やチームのメンバー同士での『横』の会話が増えました。小さなミーティングがあちこちで数多く行われるようになり、社内のコミュニケーションが活発化しました」と話す。 Product Executiveの内田裕之氏は「さらに、情報共有にかける無駄な時間が大幅に削減できました」と後を受ける。「たとえば、以前ならば、シンガポール国内の他拠点やアジアの各グループ会社、日本の本社とのやりとりのために、実際に人が行き来することが頻繁にありましたが、固定電話からの通常の音声通話と何一つ変わらない方法で、簡単に利用できるビデオ通話の仕組みによって、出張の頻度も減りました。また、電話での会議を行う場合でも、事前に“○時ごろに電話をかけていいか”とメールを出すものの、相手が不在でメールの返事に時間がかかることも少なくありませんでした。会議一つセッティングをするのも一苦労だったわけです。その点、ユニファイドコミュニケーションには相手の在席状況を画面で確認できるプレゼンス機能があるため、事前に打診する必要もなくなりました」。実際、インスタントメッセージやプレゼンス機能の活用によって、従来の電話やメールの数が減少。時と場合に応じた最適なコミュニケーション方法を選択し、社員同士の無駄がなくなった。こうした便利さからだろうか。必要なときにすぐに課題を共有するといった気運も高まり、次にやるべ

きアクションや方向性などを素早く議論できる環境や生産性に対する意識そのものが自然と醸成されていった。何よりも、意思決定の迅速化が図れるメリットは大きい。また、オフィス内にいるか外出しているかにかかわらず、ワンナンバーでどこにいても電話に応答でき、顧客とのスムーズなコミュニケーションが担保されるためビジネスチャンスを逃すことがない。 Senior Managerの加藤学氏は「定量的にはまだ測定できていませんが、通信費も大幅に削減できていると思います。何より、国際電話の通信費を気にせず、気軽に日本にでも電話をかけられるのがいいですね」と加える。 コミュニケーションの精度も高まった。 Product ExecutiveのAlvin Mok氏が語る。「エンジニアとしてシンガポール国内のお客様に最新のソリューションを提案するために、日本のNTT Comとも頻繁にコミュニケーションをとっています。しかし、これまで日本の担当者とは主にメールでやりとりしていたのですが、お互いに英語を母国語としていないこともあり、意思の疎通がうまくいかないこともありました。とりわけ、英語は日本語に比べストレートな表現が多いため、誤解が生じる懸念もあります。しかし、相手の表情を見ながら話すことができるビデオ通話を活用することで、やるべき事項の重要度合いや緊急度合いなども

しっかりと共有できるようになりました。しかも、ビデオ通話だけではなく、リアルタイムに資料を共有しながら話すことも可能になり、お互いの理解もスムーズになるうえ、紙の使用量も激減しました」。 昨年4月に同じソリューションを導入したNTT MSCにも声を聞いた。

キャプションキャプションキャプション

 「マレーシア国内の関連会社や日本との情報共有を行っていますが、PCやモニター上で、共有ファイルを操作しながら会話するといったことも容易にできるため、迅速にメンバー間の意志決定が可能になりました」とNTT MSCに勤務して12年目というSenior IT EngineerのAlvin Bong氏は効果を披露する。課題だったサテライトオフィスとのコミュニケーションも改善したようだ。さらに、である。スマートフォンやタブレットの価値を最大化するような環境も整った。「これから、モバイル端末の活用がさらに加速する」と話すのはSenior Managerの川鍋豊氏。「経営のスピードを増すためには、場所と時間にとらわれない働き方が必要です。当社でも従業員のほとんどはモバイル端末を使っており、新しいユニファイドコミュニケーションの仕組みによって、最先端のデバイスをビジネスに活用する基盤が整いました。何しろ、

いつでもどこでも同じコミュニケーション環境が実現できるのですから。グローバルワンカンパニーを目指す当社グループにとって不可欠なインフラになるのではないでしょうか」と語る。 Alvin Bong氏は、「私がNTT MSCに入社したころに比べ、マレーシアも大きく変化しています。インターネットは高速化し、最先端のデバイスを多くのビジネスパーソンが活用している時代です。この間、NTT MSCは、つねに最先端の製品やサービスを提供してきたと思います。ただし、社会が変化するスピードが速くなる中では、当社自身のスピードを上げる必要があります。そのためにも、ユニファイドコミュニケーションの活用は大きな意味があります。PCやスマートフォンのソフトウェアクライアントから、クリック一つで離れた相手とつながることができる便利さを多くの方々に体験してほしいですね」とコメント。前述した、NTTシンガポールのAlvin Mok氏も「外出先からも携帯を使って社内網にアクセスできるとさらに生産性向上は期待できます」とその先を見据えている。

自らの経験とノウハウを武器に企業の経営課題を解決するパートナーとして

 NTTシンガポールとNTT MSCが導入したユニファイドコミュニケーションの仕組みはクラウド型の「Arcstar UCaaS」だ。 「クラウドのため、導入のために大きな労力は必要としませんでした。回線さえあれば世界中どこででもすぐに使えるのは便利ですね」とサーバ設備の調達や構築が必要な自社運用型との違いを強調するのはNTT MSCの川鍋氏。人員配置の変更や増減、必要な機能の追加や変更にも柔軟な対応が可能であるな

ど、クラウドならではのメリットは見逃せない。 しか も、クラウド型 の「Arcstar UCaaS」なら、世界中どの拠点からでも同等の高品質なサービスを利用できる。そのため、世界各地に展開する複数の拠点をシームレスにつなげることが可能だ。そうした仕組みを整えることで、たとえば、災害や事故など、万一、ある拠点の事業継続に支障が生じた際にも、ほかの拠点でスムーズに業務を継続することができるのではないだろうか。 こうしたBCP(事業継続計画)の構築はグローバル企業にとっても大きな経営課題となっており、マレーシアには、BCPの視点からも熱い視線が注がれているという。「自然災害が少ないことに加え、電力事情が安定しているということから、ディザスターリカバリー(災害復旧)の観点でマレーシアのインフラを活用しようと考える企業が増えています。今後、ますますマレーシアに拠点を構える動きが加速していくのではないでしょうか」とNTT MSCの小野氏。実際、そうした立地環境を生かしてNTT MSCもデータセンター事業を展開。顧客層を増やしている。「もちろん、当社自身もBCP対策が必須であり、『Arcstar UCaaS』の機能が重要な基盤になることは間違いありません」と小野氏は続ける。 ここにも、新しいソリューションを自社

で率先して導入している理由がある。 「自分たちで使っていないものを、自信を持ってお勧めすることはできません。いわば実証実験ですが、ここでの経験やノウハウをお客様の提案に生かしたいと考えています。マレーシアはグローバルオペレーションのための拠点としても優れています。当社はもちろんのこと、グローバルに活躍の場を広げようと考える お 客 様 に とっ て も、『Arcstar UCaaS』は有効なソリューションになるでしょう」と小野氏は語る。 一方、多様なワークスタイルにも応えられると話すのはNTTシンガポールの加藤氏だ。「シンガポールは、実に多種多様な国や地域の人たちが働いています。当社の従業員もまさに多国籍です。働き方に対する考え方も一人ひとり違う中で、それぞれの生産性を向上させていくには、『Arcstar UCaaS』などのツールを活用して無駄を省き、コア業務の時間を増やすことが有効です」。 NTTシンガポールの内田氏は「私どもの存在感をさらに高めるために、顧客に対して質の高い提案を積極的に行っていきたい。とりわけ、シンガポールを足がかりに、ベトナムや中国に出張するお客様も少なくありません。まさに、どこにいてもコミュニケーションが可能になる『Arcstar UCaaS』のチカラがフルに発揮できる場所とも言えるでしょう。

ソリューションによる働き方改革を実践するにあたり、ITや通信の責任者のみならず、人事、財務、運用、営業など、さまざまな部門の責任者の理解と協力が必要でした。これから、当社自身が経験したソリューションを、利活用するまでの導入過程のサポートも含めて、自信を持って提案していきます」とインタビューを締めくくった。 NTT Comでは、自社グループでケー

ススタディを積み重ねているほか、さまざまな業種、業態、規模の企業の問題解決に邁進している。そこで培ったノウハウや新たな経験が普遍化され、次のコンサルティングの源泉になっているのだと理解できる。そうした好循環を実現しているNTT Comは、従業員の生産性向上や組織の意志決定の迅速化を目指す企業経営者にとって、頼もしい相談相手になりそうだ。

NTT MSCはマレーシアのマルチメディア・スーパー・コリドー(MSC)計画から命名。外資系として初のMSCステータスを取得した

制作・東洋経済メディア制作部

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実は、今回の取材も、「Arcstar UCaaS」を利用して行った。興味深く感じたのは、シンガポールとマレーシア、それぞれの海外現地法人のユーザーとしての生の声もさることながら、「Arcstar UCaaS」を使ったコミュニケーションのしやすさだ。まるで相手が目の前にいるかのようにスムーズな会話のキャッチボールができ、非常に使い勝手がいい。同じファイルを見ながらのプレゼンテーションなども簡単にでき、理解を深めることができた。 このような点からも、「Arcstar UCaaS」は、トータルな意味でのコスト削減はもとより、従業員のコミュニケーションロスを最小化し、コア業務への特化を可能にするソリューションと言える。

「Arcstar UCaaS」を体験スムーズな会話のキャッチボールで充実したインタビューに

COLUMN

お問い合わせ先

お問い合わせの際には、電話番号をお間違いのないようお確かめください。※受付時間 月~金9:30~17:00 (土・日・祝日および同社指定休業日を除きます)

NTTコミュニケーションズ法人コンタクトセンター

「Arcstar UCaaS」の導入グローバル国内だけでなく、「Arcstar Universal One /Arcstar グローバル IP-VPN」サービス提供国を中心に世界各国で利用可能なため、グローバル規模で同じサービスが利用できます

コラボレーション社内、外出先、自宅など、状況に合わせて最適なツール、デバイスでコミュニケーションが可能です

ワンストップデザイン・ワンストップオペレーション「Arcstar UCaaS」は、ネットワークサービスを含めてNTTコミュニケーションズがワンストップで設計・オペレーションを行います

クラウドユニファイドコミュニケーションプラットフォームは、NTTコミュニケーションズの堅牢な設備内で構築、運用されるため、お客様は設備を所有する必要はありません。また、ID単位で利用でき、IDの追加も簡単に素早くできるため、必要なときに必要な分だけご利用できます

ユニファイドコミュニケーションプラットフォーム

ユニファイドコミュニケーションプラットフォーム

IPフォンIPフォン

PC(ソフトフォン)PC(ソフトフォン) スマートフォンスマートフォン

ビデオWeb会議ビデオWeb会議

インスタントメッセージインスタントメッセージ

プレゼンス(在席確認など)プレゼンス

(在席確認など)

0I20-106107

仕草や表情からニュアンスも感じることができた(左)。資料の共有によって、理解が深まる(右)

新しいコミュニケーションスタイルが

グローバルコラボレーション加速のヒントがここに グローバルコラボレーション加速のヒントがここに 

「働き方」を変えた!

NTT MSCSenior IT EngineerNTT MSCSenior IT Engineer Alvin BongAlvin Bong

NTT MSCSenior ManagerNTT MSCSenior Manager 川鍋 豊川鍋 豊

「働き方改革」に取り組むそれぞれの理由共通の解はコミュニケーションの質を向上させること

 シンガポールはインドや東南アジア、太平洋地域への玄関口であり、日系企業はもとより、世界中から数多くの多国籍企業が進出している。これらの企業にとっては、アジア域内、そして世界各地に展開する拠点間の連携がビジネスの要であり、ICTインフラへのニーズも高い。NTTシンガポールもICTインフラ構築から運用まで、さまざまな相談に応じ、高品質なサービスをワンストップで提供している。が、President & CEOの風見健史氏はシンガポール特有の課題に直面していた。シンガポールはもともと旧宗主国である英国の影響が強いことから、ビジネススタイルもその傾向を受け継いでいる。デスクのレイアウトは個人ブース型が一般的。コミュニケーションについても「上司から部下の縦方

向には伝わりやすいが、どうしても同僚など横の連携が薄くなってしまう」と風見氏は指摘する。オフィス内でわいわいがやがやと小さなミーティングなどが自然発生的に起こるようにするためには、何が必要なのか。その糸口を探っていた。 一方、隣国のマレーシアではシンガポールとは異なる経営課題の解決が急がれていた。それは何か。「ITの環境が著しく進展しているマレーシアでは、スマートフォンやタブレットの普及率も高く、名刺に携帯電話番号が当たり前のように記載されています。コンサルティングも行うIT企業として、私どもは、つねに先端の一歩先を歩まなくてはなりません」とマレーシアを本拠地とするNTT MSCのVice President & COO小野潔氏。IT先進国としてひた走る一方で、マレーシアではフェース・トゥ・フェースを重視する流儀があるのだろうか。国内外への出張の機会も極めて多く、また、サテライトオフィスとの緊密な連携も課題に挙がっていた。自らが最先端であるために、そして、自らが業務改革のケーススタディとなって生産性を向上する必要に迫られていたとも理解できる。 こうした、現地法人それぞれの課題を解決する解が「働き方改革」にあったことは言うまでもない。そして、共通して浮かび上がってくるのは、どのようにしてコミュニケーションの精度を向上させるかという問題意識だ。

 

情報共有の精度が向上し組織のコミュニケーションが円滑になり意思決定がスピードアップ

 そこで、NTTシンガポールとNTT MSCでは、ユニファイドコミュニケーションと呼ばれるソリューションに着目する。ユニファイドコミュニケーションとは、電話からボイスメール、インスタントメッセージ、ビデオ通話、WEB会議まで、さまざまな通信手段やコミュニケーション手段を統合的に提供するサービスのこと。NTTコミュニケーションズ(NTT

Com)のクラウド系サービスメニューにラインナップされている製品を自ら導入したのである。 NTTシンガポールで新しい仕組みが稼動し始めたのは2012年夏。従業員同士のコミュニケーションを促すために、オフィスレイアウトを見直すと同時に、ソリューションの導入も決めた。「事業拡大と効率的なオフィス運営を求めて新しいオフィスに移転した際、デスクの配置を日本風の“島”型とし、ミーティング用の丸テーブルを設置しました」と風見氏。狙いは当たった。「同僚やチームのメンバー同士での『横』の会話が増えました。小さなミーティングがあちこちで数多く行われるようになり、社内のコミュニケーションが活発化しました」と話す。 Product Executiveの内田裕之氏は「さらに、情報共有にかける無駄な時間が大幅に削減できました」と後を受ける。「たとえば、以前ならば、シンガポール国内の他拠点やアジアの各グループ会社、日本の本社とのやりとりのために、実際に人が行き来することが頻繁にありましたが、固定電話からの通常の音声通話と何一つ変わらない方法で、簡単に利用できるビデオ通話の仕組みによって、出張の頻度も減りました。また、電話での会議を行う場合でも、事前に“○時ごろに電話をかけていいか”とメールを出すものの、相手が不在でメールの返事に時間がかかることも少なくありませんでした。会議一つセッティングをするのも一苦労だったわけです。その点、ユニファイドコミュニケーションには相手の在席状況を画面で確認できるプレゼンス機能があるため、事前に打診する必要もなくなりました」。実際、インスタントメッセージやプレゼンス機能の活用によって、従来の電話やメールの数が減少。時と場合に応じた最適なコミュニケーション方法を選択し、社員同士の無駄がなくなった。こうした便利さからだろうか。必要なときにすぐに課題を共有するといった気運も高まり、次にやるべ

きアクションや方向性などを素早く議論できる環境や生産性に対する意識そのものが自然と醸成されていった。何よりも、意思決定の迅速化が図れるメリットは大きい。また、オフィス内にいるか外出しているかにかかわらず、ワンナンバーでどこにいても電話に応答でき、顧客とのスムーズなコミュニケーションが担保されるためビジネスチャンスを逃すことがない。 Senior Managerの加藤学氏は「定量的にはまだ測定できていませんが、通信費も大幅に削減できていると思います。何より、国際電話の通信費を気にせず、気軽に日本にでも電話をかけられるのがいいですね」と加える。 コミュニケーションの精度も高まった。 Product ExecutiveのAlvin Mok氏が語る。「エンジニアとしてシンガポール国内のお客様に最新のソリューションを提案するために、日本のNTT Comとも頻繁にコミュニケーションをとっています。しかし、これまで日本の担当者とは主にメールでやりとりしていたのですが、お互いに英語を母国語としていないこともあり、意思の疎通がうまくいかないこともありました。とりわけ、英語は日本語に比べストレートな表現が多いため、誤解が生じる懸念もあります。しかし、相手の表情を見ながら話すことができるビデオ通話を活用することで、やるべき事項の重要度合いや緊急度合いなども

しっかりと共有できるようになりました。しかも、ビデオ通話だけではなく、リアルタイムに資料を共有しながら話すことも可能になり、お互いの理解もスムーズになるうえ、紙の使用量も激減しました」。 昨年4月に同じソリューションを導入したNTT MSCにも声を聞いた。

キャプションキャプションキャプション

 「マレーシア国内の関連会社や日本との情報共有を行っていますが、PCやモニター上で、共有ファイルを操作しながら会話するといったことも容易にできるため、迅速にメンバー間の意志決定が可能になりました」とNTT MSCに勤務して12年目というSenior IT EngineerのAlvin Bong氏は効果を披露する。課題だったサテライトオフィスとのコミュニケーションも改善したようだ。さらに、である。スマートフォンやタブレットの価値を最大化するような環境も整った。「これから、モバイル端末の活用がさらに加速する」と話すのはSenior Managerの川鍋豊氏。「経営のスピードを増すためには、場所と時間にとらわれない働き方が必要です。当社でも従業員のほとんどはモバイル端末を使っており、新しいユニファイドコミュニケーションの仕組みによって、最先端のデバイスをビジネスに活用する基盤が整いました。何しろ、

いつでもどこでも同じコミュニケーション環境が実現できるのですから。グローバルワンカンパニーを目指す当社グループにとって不可欠なインフラになるのではないでしょうか」と語る。 Alvin Bong氏は、「私がNTT MSCに入社したころに比べ、マレーシアも大きく変化しています。インターネットは高速化し、最先端のデバイスを多くのビジネスパーソンが活用している時代です。この間、NTT MSCは、つねに最先端の製品やサービスを提供してきたと思います。ただし、社会が変化するスピードが速くなる中では、当社自身のスピードを上げる必要があります。そのためにも、ユニファイドコミュニケーションの活用は大きな意味があります。PCやスマートフォンのソフトウェアクライアントから、クリック一つで離れた相手とつながることができる便利さを多くの方々に体験してほしいですね」とコメント。前述した、NTTシンガポールのAlvin Mok氏も「外出先からも携帯を使って社内網にアクセスできるとさらに生産性向上は期待できます」とその先を見据えている。

自らの経験とノウハウを武器に企業の経営課題を解決するパートナーとして

 NTTシンガポールとNTT MSCが導入したユニファイドコミュニケーションの仕組みはクラウド型の「Arcstar UCaaS」だ。 「クラウドのため、導入のために大きな労力は必要としませんでした。回線さえあれば世界中どこででもすぐに使えるのは便利ですね」とサーバ設備の調達や構築が必要な自社運用型との違いを強調するのはNTT MSCの川鍋氏。人員配置の変更や増減、必要な機能の追加や変更にも柔軟な対応が可能であるな

ど、クラウドならではのメリットは見逃せない。 しか も、クラウド型 の「Arcstar UCaaS」なら、世界中どの拠点からでも同等の高品質なサービスを利用できる。そのため、世界各地に展開する複数の拠点をシームレスにつなげることが可能だ。そうした仕組みを整えることで、たとえば、災害や事故など、万一、ある拠点の事業継続に支障が生じた際にも、ほかの拠点でスムーズに業務を継続することができるのではないだろうか。 こうしたBCP(事業継続計画)の構築はグローバル企業にとっても大きな経営課題となっており、マレーシアには、BCPの視点からも熱い視線が注がれているという。「自然災害が少ないことに加え、電力事情が安定しているということから、ディザスターリカバリー(災害復旧)の観点でマレーシアのインフラを活用しようと考える企業が増えています。今後、ますますマレーシアに拠点を構える動きが加速していくのではないでしょうか」とNTT MSCの小野氏。実際、そうした立地環境を生かしてNTT MSCもデータセンター事業を展開。顧客層を増やしている。「もちろん、当社自身もBCP対策が必須であり、『Arcstar UCaaS』の機能が重要な基盤になることは間違いありません」と小野氏は続ける。 ここにも、新しいソリューションを自社

で率先して導入している理由がある。 「自分たちで使っていないものを、自信を持ってお勧めすることはできません。いわば実証実験ですが、ここでの経験やノウハウをお客様の提案に生かしたいと考えています。マレーシアはグローバルオペレーションのための拠点としても優れています。当社はもちろんのこと、グローバルに活躍の場を広げようと考える お 客 様 に とっ て も、『Arcstar UCaaS』は有効なソリューションになるでしょう」と小野氏は語る。 一方、多様なワークスタイルにも応えられると話すのはNTTシンガポールの加藤氏だ。「シンガポールは、実に多種多様な国や地域の人たちが働いています。当社の従業員もまさに多国籍です。働き方に対する考え方も一人ひとり違う中で、それぞれの生産性を向上させていくには、『Arcstar UCaaS』などのツールを活用して無駄を省き、コア業務の時間を増やすことが有効です」。 NTTシンガポールの内田氏は「私どもの存在感をさらに高めるために、顧客に対して質の高い提案を積極的に行っていきたい。とりわけ、シンガポールを足がかりに、ベトナムや中国に出張するお客様も少なくありません。まさに、どこにいてもコミュニケーションが可能になる『Arcstar UCaaS』のチカラがフルに発揮できる場所とも言えるでしょう。

ソリューションによる働き方改革を実践するにあたり、ITや通信の責任者のみならず、人事、財務、運用、営業など、さまざまな部門の責任者の理解と協力が必要でした。これから、当社自身が経験したソリューションを、利活用するまでの導入過程のサポートも含めて、自信を持って提案していきます」とインタビューを締めくくった。 NTT Comでは、自社グループでケー

ススタディを積み重ねているほか、さまざまな業種、業態、規模の企業の問題解決に邁進している。そこで培ったノウハウや新たな経験が普遍化され、次のコンサルティングの源泉になっているのだと理解できる。そうした好循環を実現しているNTT Comは、従業員の生産性向上や組織の意志決定の迅速化を目指す企業経営者にとって、頼もしい相談相手になりそうだ。

NTT MSCはマレーシアのマルチメディア・スーパー・コリドー(MSC)計画から命名。外資系として初のMSCステータスを取得した

制作・東洋経済メディア制作部

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実は、今回の取材も、「Arcstar UCaaS」を利用して行った。興味深く感じたのは、シンガポールとマレーシア、それぞれの海外現地法人のユーザーとしての生の声もさることながら、「Arcstar UCaaS」を使ったコミュニケーションのしやすさだ。まるで相手が目の前にいるかのようにスムーズな会話のキャッチボールができ、非常に使い勝手がいい。同じファイルを見ながらのプレゼンテーションなども簡単にでき、理解を深めることができた。 このような点からも、「Arcstar UCaaS」は、トータルな意味でのコスト削減はもとより、従業員のコミュニケーションロスを最小化し、コア業務への特化を可能にするソリューションと言える。

「Arcstar UCaaS」を体験スムーズな会話のキャッチボールで充実したインタビューに

COLUMN

お問い合わせ先

お問い合わせの際には、電話番号をお間違いのないようお確かめください。※受付時間 月~金9:30~17:00 (土・日・祝日および同社指定休業日を除きます)

NTTコミュニケーションズ法人コンタクトセンター

「Arcstar UCaaS」の導入グローバル国内だけでなく、「Arcstar Universal One /Arcstar グローバル IP-VPN」サービス提供国を中心に世界各国で利用可能なため、グローバル規模で同じサービスが利用できます

コラボレーション社内、外出先、自宅など、状況に合わせて最適なツール、デバイスでコミュニケーションが可能です

ワンストップデザイン・ワンストップオペレーション「Arcstar UCaaS」は、ネットワークサービスを含めてNTTコミュニケーションズがワンストップで設計・オペレーションを行います

クラウドユニファイドコミュニケーションプラットフォームは、NTTコミュニケーションズの堅牢な設備内で構築、運用されるため、お客様は設備を所有する必要はありません。また、ID単位で利用でき、IDの追加も簡単に素早くできるため、必要なときに必要な分だけご利用できます

ユニファイドコミュニケーションプラットフォーム

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IPフォンIPフォン

PC(ソフトフォン)PC(ソフトフォン) スマートフォンスマートフォン

ビデオWeb会議ビデオWeb会議

インスタントメッセージインスタントメッセージ

プレゼンス(在席確認など)プレゼンス

(在席確認など)

0I20-106107

仕草や表情からニュアンスも感じることができた(左)。資料の共有によって、理解が深まる(右)

新しいコミュニケーションスタイルが

グローバルコラボレーション加速のヒントがここに グローバルコラボレーション加速のヒントがここに 

「働き方」を変えた!

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