september,2013 不動産マーケットレポートみずほ信託銀行...
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不動産マーケットレポート9
Sep t embe r, 2 0 13
■本レポートに関するお問い合わせ先■みずほ信託銀行株式会社 不動産企画部夏目和宏 TEL.03-3274-9079(代表)
住宅の所有動向と世帯構成 ・・・・・・・ 2
経済トレンド・ウォッチ ・・・・・・・・ 4
不動産市場トレンド・ウォッチ ・・・・・ 6
東京都区部における世帯主年齢による世帯像 ・ 8
2 2013, September � みずほ信託銀行 不動産マーケットレポート
住宅の所有動向と世帯構成
「土地問題に関する国民の意識調査」(国土交通省)によると、近年の持ち家志向※1の割合は80%程度で推移してきており、平成24年度は79.8%でした。住宅の所有動向には住宅価格の水準や景気の影響などとともに、世帯構成の変化や住まい方の志向の変化も強く影響しています。
「土地問題に関する国民の意識調査」によると、持ち家を志向する割合は、調査を開始した1996年から99年までは比較的高く、平均85.0%、2000年から04年までは平均81.4%、05年から08年までは平均84.4%、09年から12年までは80.9%とおよそ4~5年の周期で比較的高い時期と低い時期が繰り返されてきました。持ち家志向とマクロの経済環境との関係をみるために、地価の変動率(全国市街地価格指数の住宅地の前年同期比)や名目GDP成長率(1期前の値を使用。2012年度の持ち家志向に対し、2011年度の名目GDP成長率が対応する。)との相関係数を算出すると、それぞれ0.31、0.53と弱い正の相関※2にとどまりました(図表3)。持ち家あるいは借家の志向には地価(住宅価格)や景気動向の他にも影響を与える(相関の高い)要因がある可能性があります。不動産情報サービス会社が「一生賃貸派」と「持ち家派」に分けて意識調査※3を行ったところ、一生賃貸派は
その理由として「住み替えやすい」、「災害やローン等のリスクが少ない」を上位に挙げ、持ち家派は「資産になる」、「自由にできる」、「所有する安心感」に回答が集まりました。また、一生賃貸派は住み替え予定や転勤の可能性の割合が持ち家派よりも高く、住まい方の自由度を重視しているとみられます。一方、持ち家派が住宅取得を決断したきっかけは、子どもの誕生(予定も含む)が最も多くなりました。ライフスタイルや就業状態、家族構成といった要因も住宅の所有に影響していると考えられます。
●住宅の所有に関する意識
※1 自らが住むための住宅の所有に関して、「土地・建物については、両方とも所有したい」と回答した者。
※2 地価が上昇すると、あるいは前年の名目GDPの成長率が上昇すると、持ち家を志向する割合も上昇するという関係。
※3 アットホーム(株)調べ。「一生賃貸派」は賃貸住宅に住んでいて、「今後一生賃貸住宅に住み続けたいですか?」という問いに対し、「ぜひ住み続けたい」あるいは「どちらかというと住み続けたい」と回答した人。「持ち家派」は現在持ち家に住んでいる人。調査対象は首都圏(一都三県)在住、既婚で子どもがいる20~40代のサラリーマンで、「一生賃貸派」と「持ち家派」それぞれ300人ずつに対し、2013年7月に調査実施。
[図表1]自ら住む住宅の所有に関する意向の推移
88.1% 85.4% 83.2% 83.4% 79.2% 83.0% 81.2% 82.3% 81.2% 86.1% 84.5% 81.7% 85.1% 81.6%
6.0% 7.3% 7.9% 7.7% 11.4% 8.6% 11.8% 10.1% 10.4% 7.3% 9.2% 9.6% 8.7%
81.3%
11.7%
80.9%
12.1% 10.0%
79.8%
12.5%
0%10%20%30%40%50%60%70%80%90%100%
1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012
土地・建物の両方を所有したい 建物を所有、土地は借地でも構わない 借家で構わない わからない
資料:国土交通省「土地問題に関する国民の意識調査」
[図表3]持ち家志向と地価、景気動向との相関係数
注)集計期間は1996年から2012年まで。行の変数と列の変数が交差する値が2変数の相関係数である。
資料:国土交通省「土地問題に関する国民の意識調査」、日本不動産研究所「市街地価格指数」、内閣府「国民経済計算」より都市未来総合研究所が相関係数を計算
持ち家志向の割合
市街地価格指数変動率
名目GDP成長率(1期ラグ)
持ち家志向の割合 1.00 ー ー
市街地価格指数変動率 0.31 1.00 ー
名目GDP成長率(1期ラグ) 0.53 0.31 1.00
[図表2]一生賃貸派と持ち家派の意識調査(一部抜粋)
資料:アットホーム㈱ニュースリリース
Q.将来住替え/買い替えをする予定があると回答した割合一生賃貸派 46.0%
持ち家派 18.0%
Q.将来転勤の可能性があると回答した割合一生賃貸派 50.7%
持ち家派 37.7%
□一生賃貸がいいと思ったきっかけ(1位)●転勤 一生賃貸派 21.7%
持ち家派 3.0%
□持ち家を決断したきっかけ(1位)●子どもがうまれる/うまれた 一生賃貸派 7.7%
持ち家派 35.3%
Q.一生賃貸派・持ち家派を決断した理由
3みずほ信託銀行 不動産マーケットレポート � 2013, September
2010年の国勢調査による持ち家率(「住宅に住む一般世帯」に占める「持ち家に住む世帯」の割合)は全国で61.9%でした。都道府県別の最高は富山県の78.3%で、最低は東京都の46.6%でした。全国と一都三県の持ち家率の推移をみると、1985年
から1995年まで低下し、2000年、2005年と上昇しましたが、2010年に上昇したのは神奈川県だけで、それ以外は低下、または横ばいでした(図表4)。世帯構成別の持ち家率については、単独世帯以外で
あれば東京都でも約6割ですが(図表5)、東京都では持ち家率が2割強の単独世帯が全世帯の45%と全国と比べて約1.5倍高い割合を占めており(図表6)、全体の持ち家率を下げています。世帯主の年齢階級別の持ち家率を全国と一都三県
で比較すると、ほとんどの年齢階層で東京都が全国及び他県を下回っており、50歳から74歳の層でその乖離は大きくなっています(図表7)。
(以上、都市未来総合研究所 下向井 邦博)
●実際の持ち家率
資料:図表4~7は総務省「国勢調査」に基づき作成
[図表4]持ち家率の推移
[図表6]全国と東京圏の世帯構成別世帯割合(2010年)
[図表5]全国と東京圏の世帯構成別持ち家率(2010年)
[図表7]全国と東京圏の世帯主年齢階級別持ち家率(2010年)
35%
40%
45%
50%
55%
60%
65%
70%
1985年 1990年 1995年 2000年 2005年 2010年
全国
東京都
埼玉県
千葉県
神奈川県
20%
17%
20%
21%
20%
28%
24%
34%
31%
32%
31%
45%
28%
29%
33%
20%
14%
18%
19%
15%
0% 20% 40% 60% 80% 100%
全国
東京都
埼玉県
千葉県
神奈川県
夫婦のみの世帯
夫婦と子供の世帯
単独世帯
その他の世帯
0%
10%
20%
30%
40%
50%
60%
70%
80%
90%
夫婦のみの世帯 夫婦と子供世帯 単独世帯 その他の世帯
全国 東京都 埼玉県 千葉県 神奈川県
0%
10%
20%
30%
40%
50%
60%
70%
80%
90%
全国
東京都
埼玉県
千葉県
神奈川県
15〜19歳
20〜24歳
25〜29歳
30〜34歳
35〜39歳
40〜44歳
45〜49歳
50〜54歳
55〜59歳
60〜64歳
65〜69歳
70〜74歳
75〜79歳
80〜84歳
85歳以上
4 2013, September � みずほ信託銀行 不動産マーケットレポート
経済トレンド・ウォッチ
■ 景気の動向 (全国)
図1 景気動向指数
注:図の指数は第10次改定の値。�
� 資料:内閣府「景気動向指数」
図2 景気ウオッチャーの景気判断指数
�
� 資料:内閣府「景気ウォッチャー調査」
図3 企業の業況判断指数
注:「大企業」は資本金10億円以上、「中堅企業」は資本金1億円以上10億円未満、「中小企業」は資本金2千万円以上1億円未満。2013年9月は、2013年6月調査時点の「先行き」の値。���� 資料:日本銀行「全国企業短期経済観測調査(短観)」
140
130
120
110
100
90
80
701月2005年
1月2006年
1月2007年
1月2008年
1月2009年
1月2010年
1月2011年
1月2012年
A.先行指数
B.一致指数
C.遅行指数
1月2013年
(景気動向:CI指数 2010年=100)
1月2004年
(6月)
A107.2
B105.5
C110.6
70
60
50
40
30
20
10
A.景気の現状判断DI
B.景気の先行き判断DI
(景気の方向性:DI指数)
1月2005年
1月2006年
1月2007年
1月2008年
1月2009年
1月2010年
1月2011年
1月2013年
1月2012年
1月2004年
(7月)A52.3
B53.6
3020100
‒10‒20‒30‒40‒50‒60
(業況判断指数:業況DI)
全規模合計
大企業
中堅企業
中小企業
3月2007年
6月 9月 12月 3月2008年
6月 9月 12月 3月2009年
6月 9月 12月 3月2010年
6月 9月 12月 3月2011年
6月 9月 12月 3月2012年
6月 9月 12月
11
-5
30
3月2013年
6月 9月 12月
【データ概要】図1 景
(CI:コンポジット・インデックス)気動向指数のCI指数 :CI指数は、景気の拡大・後退の大きさやテンポを示す。
景気先行指数は、景気一致指数より数ヶ月先行して動き、景気を予知するための指数。景気一致指数は、実際の景気動向とほぼ一致して動き、景気の現状を示す指数。景気遅行指数は、景気一致指数より数ヶ月遅れて動き、景気の変化を確認する指数。
図2 景気ウオッチャーの景気判断指数 :景気の動きに敏感な職業の人を景気ウオッチャーに選び、街中の景気の現状や先行き(2,3ヶ月先)について、景気ウオッチャーの判断による景気の方向性を示す指数。(DI指数:50=変わらない・横ばい、50より高い=良くなる、50より低い=悪くなる)
図3 企業の業況判断指数 :業況が「良い」と答えた企業の割合から、「悪い」と答えた企業の割合を引いた値を業況判断指数とするもの。「良い」と「悪い」の回答割合が同じ場合は「0」となる。
5みずほ信託銀行 不動産マーケットレポート � 2013, September
■ 物価・雇用・金利等の動向 (全国)
図4 物価指数
注:国内企業物価指数の7月は速報値。� ��� 資料:総務省「消費者物価指数」、日本銀行「企業物価指数」
図5 雇用情勢
注:図の値は季節調整値。完全失業率の2011年3月から8月は、岩手県、宮城県、福島県を除く全国の結果(7月は速報値)。� ��� 資料:総務省「労働力調査」、厚生労働省「職業安定業務統計」
図6 主要金利
��� 資料:日本銀行「金融経済統計」、日本相互証券及び住宅金融支援機構ホームページ公表資料
(2010年=100)
1月2005年
1月2006年
1月2007年
1月2008年
1月2009年
1月2010年
1月2011年
1月2012年
1月2013年
B. 消費者物価指数(民営家賃)
C. 国内企業物価指数(総平均)
A. 消費者物価指数(生鮮食品を除く総合)
90
95
100
105
110
1月2004年
(7月)B98.4
A100.1C102.1
(完全失業率 : %) (有効求人倍率 : 倍)
1月2005年
1月2006年
1月2007年
1月2008年
1月2009年
1月2010年
1月2011年
1月2012年
1月2013年
完全失業率(左目盛)
有効求人倍率(右目盛)
8.0
7.0
6.0
5.0
4.0
3.0
2.0
1.0
1.4
1.2
1.0
0.8
0.6
0.4
0.2
0.01月2004年
0.94
(7月)3.8%
1月2005年
1月2006年
1月2007年
1月2008年
1月2009年
1月2010年
1月2011年
1月2012年
1月2013年
長期固定金利型住宅ローン
都市銀行住宅ローン(変動)
長期プライムレート
長期国債(10年物)新発債流通利回り
4.000
3.500
3.000
2.500
2.000
1.500
1.000
0.500
0.000
(%/年)
(返済期間20年以下)2.690
2.475
1.35
0.795
(7月)
【データ概要】図4 消費者物価指数 :全国の家計に係る財及びサービスの価格等を総合した物価を時系列的に測定する指数。 国内企業物価指数 :企業間で取引される国内向け国内生産品の価格水準を示す指数。図5 完全失業率 :労働力人口(15歳以上で働く意志をもつ人)に占める完全失業者の割合。完全失業者は一定
期間中に収入を伴う仕事に従事しなかった人で、実際に求職活動を行った人。 有効求人倍率 :公共職業安定所で扱う求職者1人に対する求人数。図6 長期固定金利型住宅ローン :民間金融機関と住宅金融支援機構の提携商品「フラット35」の借入金利の最高。(保証型は含まない) 都市銀行住宅ローン(変動) :個人向け都市銀行住宅ローンの変動金利型の基準金利。 長期プライムレート :民間金融機関が信用力の高い企業に資金を1年以上貸付ける際の基準となる貸出金利。 長期国債新発債流通利回り :金融機関や機関投資家などの間で取引される長期国債新発債の利回り。
6 2013, September � みずほ信託銀行 不動産マーケットレポート
不動産市場トレンド・ウォッチ
■ 東京圏
図1 用途別平均地価(公示価格の前年比)
注:各年1月1日現在の地価の対前年変動率の平均。�
� 資料:国土交通省「平成25年地価公示」
図2 総人口の推移
注:各年4月1日現在の値。�
� 資料:各都市の「推計人口」公表資料
図3 J-REIT保有賃貸マンションのNOI評価額利回り[運用時NOI利回り]
注:各投資法人の2012年12月末までの決算資料による。��
� 資料:都市未来総合研究所「ReiTREDA(リートレーダー)」
4.0
2.0
0.0
-2.0
-4.0
-6.0
-8.0
-10.0
(%)
東京23区 多摩地域 横浜市 川崎市 さいたま市 千葉市
住宅地2012年
住宅地2013年
商業地2012年
商業地2013年
-1.0 -1.0 -1.1-0.2
-1.8 -1.8-0.2 -0.3
0.2 0.7
-0.7 -1.1-2.1
-1.1 -1.3
0.1
-2.2 -2.7
-0.4 -0.4
0.5
2.1
-0.5-1.9
(千人) (%)12,000
10,000
8,000
6,000
4,000
2,000
0
2.0
1.5
1.0
0.5
0.0
-0.5
-1.0東京都区部 東京都下 横浜市 川崎市 さいたま市 千葉市
2011年4月
2012年4月
2013年4月
2013年4月前年同月比増減率
2012年4月前年同月比増減率
(%) (前年同期比:%ポイント)
-1.5
-1.0
-0.5
0.0
0.5
1.0
1.5
0.0
2.0
4.0
6.0
8.0
10.0
12.0
14.0
16.0
全 国 東京23区 都 下(多摩地域) 神奈川県 埼玉県 千葉県
2010年12月期 (左目盛) 2011年12月期 (左目盛) 2012年12月期 (左目盛) 2011年12月期前年同月比増減率(右目盛) 2012年12月期前年同月比増減率(右目盛)
5.7 5.3 5.7 6.1 6.5 6.3
0.0 0.0 0.1
-0.1-0.2
-0.1
【データ概要】図1 用
(公示価格)途別平均地価 :「地価公示」は、一般の土地の取引価格に対して指標を与え公共事業用地の取得価格の算定の規準
となる等により、適正な地価の形成に寄与することを目的として、国土交通省の土地鑑定委員会が毎年1回、標準的な土地についての正常な価格を示すもの。
図2 総人口 :各都市の行政区域に常住する人口総数の推計値。国勢調査人口を基準とし、これに毎月の住民基本台帳等の増減数を加えて推計したもの。
図3 NOI評価額利回り :NOI評価額利回りは、J-REIT(上場不動産投資信託)の全投資法人が保有する住居専用型賃貸マンションの期末鑑定評価額に対する直近1年間の純収益(NOI)の割合を示す。図は地域別に物件毎(賃料保証・固定賃料物件を除く)のNOI評価額利回りを単純平均したもの。
7みずほ信託銀行 不動産マーケットレポート � 2013, September
■ 主要大都市(札幌・仙台・名古屋・京都・大阪・神戸・福岡)
図4 用途別平均地価(公示価格の前年比)
注:各年1月1日現在の地価の対前年変動率の平均。� ��� 資料:国土交通省「平成25年地価公示」
図5 総人口の推移
注:各年4月1日現在の値。� ��� 資料:各都市の「推計人口」公表資料
図6 J-REIT保有賃貸マンションのNOI評価額利回り[運用時NOI利回り]
注:各投資法人の2012年12月末までの決算資料による。�� ��� 資料:都市未来総合研究所「ReiTREDA(リートレーダー)」
4.0
2.0
0.0
-2.0
-4.0
-6.0
-8.0
-10.0
(%)
札幌市 仙台市 名古屋市 京都市 大阪市 福岡市神戸市
住宅地2012年
住宅地2013年
商業地2012年
商業地2013年
-2.4-0.9
-0.1-1.4 -1.4 -0.7 -0.9-1.2
1.60.4
-0.9 -0.6 -0.4
0.7
-2.9 -3.2
-1.0-0.3
-2.4-1.3 -1.6-1.1
1.3
-0.3
0.2
-0.1 -0.6
0.7
(千人) (%)3,000
2,500
2,000
1,500
1,000
500
0
2.0
1.5
1.0
0.5
0.0
-0.5
-1.0札幌市 仙台市 京都市名古屋市 大阪市 神戸市 福岡市
2011年4月
2012年4月
2013年4月
2013年4月前年同月比増減率
2012年4月前年同月比増減率
(%) (前年同期比:%ポイント)
政令指定都市 札幌市 仙台市 京都市名古屋市 大阪市 神戸市 福岡市
2010年12月期 (左目盛) 2011年12月期 (左目盛) 2012年12月期 (左目盛) 2011年12月期前年同月比増減率(右目盛)2012年12月期前年同月比増減率(右目盛)
-1.0
-0.5
0.0
0.5
1.0
1.5
0.0
2.0
4.0
6.0
8.0
10.0
12.0
14.0
16.0
-1.5
6.5 6.7 7.3 6.5 6.3 6.2 6.7 6.3-0.1 -0.2
0.0 -0.10.1
0.0
-0.2 -0.1
【データ概要】図4 用
(公示価格)途別平均地価 :「地価公示」は、一般の土地の取引価格に対して指標を与え公共事業用地の取得価格の算定の規準
となる等により、適正な地価の形成に寄与することを目的として、国土交通省の土地鑑定委員会が毎年1回、標準的な土地についての正常な価格を示すもの。
図5 総人口 :各都市の行政区域に常住する人口総数の推計値。 国勢調査人口を基準とし、これに毎月の住民基本台帳等の増減数を加えて推計したもの。
図6 NOI評価額利回り :NOI評価額利回りは、J-REIT(上場不動産投資信託)の全投資法人が保有する住居専用型賃貸マンションの期末鑑定評価額に対する直近1年間の純収益(NOI)の割合を示す。 図は地域別に物件毎(賃料保証・固定賃料物件を除く)のNOI評価額利回りを単純平均したもの。
不動産マーケットレポート 2013.9発 行 みずほ信託銀行株式会社不動産企画部 〒103-8670 東京都中央区八重洲1-2-1
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編集協力株式会社都市未来総合研究所〒103-0027 東京都中央区日本橋2-3-4 日本橋プラザビル11階
http://www.tmri.co.jp/※本資料は参考情報の提供を目的とするものです。当行は読者に対し、本資料における法律・税務・会計上の取扱を助言、推奨もしくは保証するものではありません。※本資料の全部または一部の無断複製・無断転載を禁じます。
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東京都区部における世帯主年齢による世帯像※
〈お 問 合 せ 先〉宅地建物取引業:届出第2号所属団体:一般社団法人不動産協会、一般社団法人不動産流通経営協会�
公益社団法人首都圏不動産公正取引協議会加盟
みずほ信託銀行株式会社
多くの場合、世帯の構成や居住する住宅は年齢を経るにつれて変化していきます。世帯構成と住宅の所有関係による世帯像が世帯主の年齢によってどのように変わっているでしょうか。2010年の東京都区部を例にとると、30歳未満の層では「民営の借家に住む単独世帯」が住宅に住む一般世帯
の約7割を占めています。30歳代と40歳代でも「民営の借家に住む単独世帯」は最多の層となり、年齢層が上がるにつれ全体に占める割合は減少しますが、80歳以上でも3番目に多い層となっています。「持ち家に住む夫婦と子供の世帯」は50歳代、60歳代で「民営の借家に住む単独世帯」と入れ替わって最も多い世帯像となりますが、70歳代は「持ち家に住む夫婦のみの世帯」、80歳代は「持ち家に住む単独世帯」へと最多の世帯像が変わっています。※「世帯像」は世帯構成と住宅の所有関係から定義した。世帯構成は「世帯の家族類型(16区分)」、居住する住宅は「住居の種類・住宅の所有の関係(6区分)」を使用して区分し、16×6=96の世帯像のうち、下表では各世帯主年齢階層毎に構成比率の高い上位5つを抽出した。
■世帯主年齢階層毎の構成比率上位を占める世帯像
30歳未満 30~39歳 40~49歳 50~59歳 60~69歳 70~79歳 80歳以上
単独世帯民営の借家 68% 単独世帯
民営の借家 42% 単独世帯民営の借家 26%
夫婦と子供の世帯持ち家
24%夫婦と子供の世帯持ち家
18%夫婦のみの世帯持ち家
23% 単独世帯持ち家 30%
単独世帯持ち家 7%
夫婦と子供の世帯持ち家
12%夫婦と子供の世帯持ち家
23% 単独世帯民営の借家 20% 単独世帯
民営の借家 17% 単独世帯持ち家 19%
夫婦のみの世帯持ち家
20%
単独世帯給与住宅 6%
夫婦のみの世帯
民営の借家8% 単独世帯
持ち家 10% 単独世帯持ち家 11%
夫婦のみの世帯持ち家
16% 単独世帯民営の借家 13% 単独世帯
民営の借家 9%
夫婦のみの世帯
民営の借家4%
夫婦と子供の世帯
民営の借家8%
夫婦と子供の世帯
民営の借家7%
夫婦のみの世帯持ち家
8% 単独世帯持ち家 14%
夫婦と子供の世帯持ち家
12%女親と子供の世帯持ち家
8%
非親族を含む世帯
民営の借家3% 単独世帯
持ち家 7%夫婦のみの世帯持ち家
6%女親と子供の世帯持ち家
5%女親と子供の世帯持ち家
5%女親と子供の世帯持ち家
5%夫婦と子供の世帯持ち家
7%
資料:総務省「国勢調査」に基づき都市未来総合研究所作成