social & environmental report 2008 · 2009-11-09 ·...

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Social & Environmental Report 2008 日本モレックス 社会・環境報告書 242-8585 神奈川県大和市深見東 1-5-4 http://www.molex.co.jp 2008年度に大和技術センターで行われたファミ リーデーにて、子どもたちが描いてくれたエコポス ター(ファミリーデーについては12ページを参照)

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Page 1: Social & Environmental Report 2008 · 2009-11-09 · 皆様もご存知の通り、毎年、年末になると一年の世相を 表す「今年の漢字」が発表されますが、2008年は『変』という

Social & Environmental Report2008日本モレックス社会・環境報告書社会・環境報告書

〒 242-8585 神奈川県大和市深見東 1-5-4 http://www.molex.co.jp

2008年度に大和技術センターで行われたファミリーデーにて、子どもたちが描いてくれたエコポスター(ファミリーデーについては12ページを参照)

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microSD カード用ソケット

ABSケース 一体型コネクター

FFC/FPC用コネクター

USBコネクター

SDカード用ソケット

携帯電話のカメラで撮影したデータをパソコンに転送したいとき、大活躍するのがmicroSD カード。カードの抜き差しするソケットとしてコネクターは活用されています。

急ブレーキをかけるとき、タイヤをロックして滑るのを防止するABS(アンチロック・ブレーキ・システム)。これを作動させるために、モレックスのコネクターが活躍しています。

ポータブルゲーム機器の内部にもモレックスのコネクターは使われています。普段は隠れていて見えませんが、基盤の配線には欠かせない部品です。

パソコンとキーボード、プリンターなどを接続するときに使うUSBケーブル。この接続部分を作っているのもモレックスです。

テレビの映像・音声・制御信号を1本のケーブルで送受信することを可能にした「HDMI」規格。そのケーブルの接続部分をモレックスは作っています。地上デジタル放送の普及にも一役かっている製品です。

撮影した画像や映像データを記憶するのに欠かせないSDカード。デジカメに抜き差しするソケットにもコネクターが活用されています。

日本モレックスの事業

多様なコネクターの供給を通じて、私たちは豊かなくらしに貢献しています。

 コネクターは機器と機器、機器内の

部品と部品をつなぐ役目をもつ部品の

総称です。テレビ、携帯電話、パソコ

ンなど、さまざまなエレクトロニクス

製品の内部に搭載されたり、接続に活

用されたりしています。

 私たち日本モレックスは、1970年に

昭和モレックスとして日本に設立され

て以来、世界有数のコネクターメー

カーであるモレックスグループの一

員として、日本企業を中心とする顧客

メーカーに高機能なコネクターを提供

してきました。

 今はどんな製品でも多機能化やスリ

ム化が進められていますが、その大き

な要因は製品内各部に搭載されるコネ

クターの進化です。私たちはニーズに

応じてグローバルで10万種類以上の

コネクターを生産。お客様の製品の高

性能化・多機能化を支えています。

HDMIコネクター

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4 Molex Environmental & Social Report 2008 Molex Environmental & Social Report 2008 5

ホームページ U R L  http://www.molex.co.jp

発行年月および次回発行予定2009年6月発行(次回発行予定:2010年1月)

発行責任部署および連絡先日本モレックス株式会社 製造本部 環境安全衛生部 部長TEL.046-265-2340 FAX.046-265-2385

網羅性と重要性への配慮

記述内容は、下記のガイドラインを参考に、当社グループの事業状況を

考慮して厳正に選定してまとめました。

グループの事業活動は企業間取引のものが多いため、一般消費者からみ

ると事業の実像が必ずしも明瞭ではありません。そこで、この報告書で

は、日本モレックスの事業内容の紹介も行っています。

<参考としたガイドライン>

● 「環境報告ガイドライン(2008年度版)」(環境省)

● 「サステナビリティ レポーティングガイドライン2007」(Global

Reporting Initiative)

molex Wayに基づいた基本構成

 日本モレックスでは、あらゆる企業活動の基軸として、molex Wayを

策定しています(詳細については、8、9ページをご参照ください)。この

報告書はmolex Wayに基づき、molex Wayにある4つのビジョンを章立て

に採用しています。ガイドラインに基づく各掲載項目と各章掲載項目の

関係は10、11ページで説明しています。

理解容易性への配慮

環境保全や社会貢献、あるいは日本モレックスに高い感心をお持ちの

方々を主たる読者としながら、活動内容を幅広い読者にご理解いただけ

るようページ数を極力抑えました。また、情報内容に応じた表現の採用

や視認性への配慮、関連する情報が記載されているページを表示するな

ど、検索性を強化しました。

信頼性への配慮

日本モレックスは、経営全般にわたり企業倫理を重視するとともに、積

極的な情報公開および情報の信頼性向上に努めています。

報告対象範囲

この報告書は国内工場(岡山工場、静岡工場、栃木工場、鹿児島工場、

鹿児島精密部品工場)、大和技術センターの2008会計年度(2007年7月~

2008年6月)の活動についてまとめたものです。しかし、事業紹介や社

会貢献活動については、当社国内営業所などの活動も含めています。

また、世界のモレックスグループ統一の活動については、そのことが分

かるよう、表現に注意しました。

お読みいただくにあたって「日本モレックス社会・環境報告書 2008」は、日本モレックスの社会環境活動の方針と進捗状況について、多くの皆様にご理解いただけるよう、以下の点に配慮して作成しました。

設  立 1970年(昭和45年)6月資 本 金 120億円本  社 〒242-8585      神奈川県大和市深見東1-5-4代  表 代表取締役社長 廣川 克巳従業員数 1,870人     ※2008年11月末現在売 上 高 898億円(2008会計年度)拠  点 本社(大和技術センター)     国内5工場 1支店・8営業所

■日本モレックス会社概要

従業員数推移 連結売上高・営業利益の推移 総資産営業利益率の推移

0

総資産営業利益率(ROA)

20082007200620052004

(%)

(年度)

6.5

13.3

18.917.1

14.5

5

10

15

20

0

20,000

40,000

60,000

80,000

100,000

120,000

0

営業利益売上高

2007200620052004

(百万円) (百万円)

(年度)

0

10,000

20,000

30,000

40,000

1998

(ton-CO2) (ton-CO2/百万円)

(会計年度)(基準年)

0.4

0.5

0.6

0.7

0.8

0.64

0.59

0.520.48

0.43 0.42

35,170 36,757 36,99539,366

20072006200520042003

31,353

20,241

73,55481,045

94,608

103,968

8,777

12,276

14,974

11,222

2008

89,787

4,9985,000

10,000

15,000

20,000

2007200620052004

(人)

(年度)

1,872

2,0642,171

2,366

2008

2,315

0

500

1000

1500

2000

2500

■経営データ

静岡工場

鹿児島精密部品工場

岡山工場

名古屋営業所・自動車機器 中部営業所

大阪支店

西日本物流センター

栃木工場

郡山営業所

熊谷営業所

大和技術センター

新横浜営業所

西東京営業所

福岡営業所

鹿児島工場関東物流センター

■日本モレックスの国内拠点

 日本モレックスの事業 02

 会社概要 04

 社長メッセージ 06

 molex Way と社会・環境活動の関係 08

 社会・環境活動の計画・実績 10

 Focus ファミリーデー 12

  ベストパートナーとして  (顧客満足)

 グローバル経営体制への移行 17

 製品への顧客の声の反映 18

   プロフェッショナルとして  (品質・環境)

 品質保証 21

 環境理念と方針 23

 事業マテリアルバランス 24

 地球温暖化防止と省エネルギー 25

 産業廃棄物最終処分量の削減 26

 土壌・地下水汚染の防止と騒音の低減 27

 製品含有化学物質の管理 28

  ハートフルカンパニーとして  (従業員の安全と働く環境)

 労働安全衛生・健康・防災 33

 働く環境の整備 35

  リーディング・カンパニーとして  (成長と企業倫理)

 人材・技術開発への投資 37

 企業倫理・コンプライアンス 38

 社会貢献 40

 ステークホルダーメッセージ(社会貢献) 42

C o n t e n t s日本モレックスの概要

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6 Molex Environmental & Social Report 2008 Molex Environmental & Social Report 2008 7

ベストパートナーとして

プロフェッショナルとして

ハートフルカンパニーとして

リーディングカンパニーとして

100年に一度の不況の中、これまでできなかった経営課題に挑戦。2008年度は安全衛生マネジメントシステムの構築にも取り組みました。みなさんに求められる会社を目指して、これからも努力して参ります。

不変不動の基軸molex wayに沿って、みなさんに求められる会社づくりを進めていきます

Top Message 社長メッセージ

 皆様もご存知の通り、毎年、年末になると一年の世相を

表す「今年の漢字」が発表されますが、2008年は『変』という

字が選ばれました。その背景には、黒人初の大統領に選出

されたオバマ氏に対する「変革の期待」もさることながら、

歴史的な原油高、度重なる食品偽装問題、「100年に1度の

津波」とも表現される世界的景気後退などの相次ぐ「騒乱」

が反映されています。

 弊社が属するエレクトロニクス業界もそのような変化、

激動に大きな影響を受けました。お客様からの受注が急

減する中、売上水準に見合ったコスト構造を実現するべく

様々な施策を打ち出し、また、社員からも多くのアイデア

が寄せられました。今、それらを全社チーム一丸となって

着実に実行し、成果を出しつつあります。

 苦しい時こそやれることがあります。業績の良い時には

忙しくて手をつけられなかったコスト構造や組織の見直し

には最適のタイミングです。「足元を固めるチャンス」、「ど

うせやるなら徹底的に」といった姿勢と気概を持って取り

組めば、予想以上の成果がもたらされるはずです。また、

弊社としても攻めを継続します。弊社固有の技術に育てら

れる新技術を持っている会社の買収も進めております。当

然ながら新製品開発は、今まで以上に加速させます。その

一方で、改革を進めるにあたっては難しい決断、そして時

にはある種の痛みすら求められるかも知れません。しかし

そこで勇気と英断を持って皆で一丸となって一歩ずつでも

前に進めるかどうかで私たちの将来は大きく変わってきま

す。弊社の真価が問われるのはこれからです。

 そしてこのような変化の年に、弊社にとっての『不動不

変の基軸』である『Way』の浸透を本格的に始めたことは決し

て偶然ではありません。「社会・環境報告書2007」でも申し

上げている通り、変化に対応するためにはまず「変わらな

いもの、変えてはいけないもの」を皆が共通認識として持

つことがとても重要だからです。具体的には、年頭の挨拶

で私が「2008年をWay浸透元年とする」と宣言したことを皮

切りに、職位別ワークショップ、部門ワークショップ、職

場対話の促進、Way川柳といった取り組みを推進してきま

した。また、施設内のパネル類を全てWayに即したものに

換え、「Wayブック」や「Wayビデオ」、そして最近では「Way

カレンダー」といった浸透のための各種ツールを制作、配

布しました。ただ、浸透の上で何よりも大事なことは、そ

れらの取り組みやツールを活かし、我々が職場でいかに

Wayを実践するか、ということです。冒頭に紹介した『変』

の一字を揮毫(きごう)した清水寺の森貫主(かんす)は

「(『変』が選ばれたことは)世の中が変わって欲しいという

皆さんの願いだと思う。しかしそれにはまず、自分自身が

変わっていくことが大切」と述べています。社員全員が「Way

の浸透、ひいては会社の発展のために何ができるか」を主

体的に考え実践すれば、来るべき景気回復期には、今まで

以上に強靭な企業として飛躍できると確信しています。

 そのような意味も込め、またステークホルダーの皆様に

も弊社の「Way」を更にご理解いただくためにも「社会・環境

報告書2008」は、弊社「Way」の各ミッションに沿った形の構

成にさせて頂きました。

 厳しい景況では御座いましたが、昨年お約束致しまし

た通り2009会計年度の重要課題の一つとして「安全衛生マ

ネージメントシステム」の推進を図り、2009年5月には無事

「OHSAS18001の認証」を取得することが出来ました。詳細に

つきましては、次回「社会・環境報告書2009」にて詳しくご

説明させて頂きます。

 モレックスグループの環境宣言では「事業を展開す

る全ての地域で優れた企業市民となること」を目標と

しております。日本モレックスでは、さまざまなCSR

活動を通してステークホルダーの方々から信頼を得る

ことが、優れた企業市民となることであり、社会と企

業の共存および持続的発展につながると考えておりま

す。今回の「OHSAS18001」の認証取得もその一環です。

 そして、社員との距離を少しでも縮め、組織としての一体

感を増すために、新入社員、部門代表委員との対談を始めと

して、昨年末には社長ブログ『鵜の目鷹の目』を開始致しまし

た。 およそ週に1回の頻度で、私が今考えていることや感じ

ていること、また時には社員への問いかけなど思いつくまま

に書き付けております。そして、ページ下部に「廣川にメー

る!」というボタンを設置しました。ここに入力した内容はダ

イレクトに私宛に届くようになっています。様々な意見が聞

け非常に参考になります。ステークホルダーの皆様からのご

意見も、是非添付のアンケートにてお寄せ頂ければ幸いです。

 単に経営上の数字が良いというだけではなく、より多く

の方々が日常会話の中で「いい会社ですね」と言ってくださ

るような会社づくりを目指します。どうぞ温かなご指導を

お願い申し上げます。

代表取締役社長

Katsumi Hirokawa, President

『変』の年に『不変』を想う ~2008年を振り返って~

OHSAS18001認証の取得今こそ『Way』!

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8 Molex Environmental & Social Report 2008 Molex Environmental & Social Report 2008 9

ベストパートナーとして

プロフェッショナルとして

ハートフルカンパニーとして

リーディングカンパニーとして

あらゆる企業活動の基軸「molex Way」の実践を通じて

molex Wayと社会・環境活動の関係

日本モレックスはすべての企業活動の基軸となる考え方として

molex Wayを導入しています。

molex Wayは、企業としての存在理由を定めた「ミッション」、

その実現のための「ビジョン」、そして、

それらを行動様式に落とし込んだ「Way」から成ります。

日本モレックスは社会・環境活動においても基盤となるのは

molex Wayと考え、「ミッション」「ビジョン」を

社会・環境活動における企業ビジョンと位置づけました。

従業員一人ひとりが「ミッション」「ビジョン」を意識し、

社会とお客様から信頼される企業グループになるべく

環境保全や社会的責任の全うに努めています。

molex Way(行動指針)

ベストパートナー宣言私たちは、誠実、謙虚な心を忘れず、常にお客様とともに歩み、最も信頼される企業を目指します。

▪市場をよく知る

▪正面から向き合う

プロフェッショナル宣言私たちは、精密魂で“ものづくり”を極め、こだわりのプロフェッショナル集団として世界に誇れる企業を目指します。

ハートフルカンパニー宣言私たちは、感謝と思いやりの心をもって日々生き生きと仕事をし、その成果を共に歩む全ての人々、その家族と分かち合える企業を目指します。

リーディングカンパニー宣言私たちは、公正な事業活動によって得た適正な利益を技術革新と人財育成に継続的に投資し、誰からも安心され期待される企業を目指します。

私たちは一人ひとりの想

いを込めて、変化し続け

る世界と技術をつなぎ、

人々の夢の実現と社会の

発展のために貢献します。

▪謙虚に学ぶ

▪日々挑戦する

▪相手を思いやる

▪期待に応える

▪お互いを支え合う

▪グッドサイクルを回す

▪正しい道を歩む

ミッション ビジョン Way

ミッション企業としての存在理由や理念

ビジョンミッションを達成するための私たちの宣言

Wayミッション・ビジョンから導きだされる私たちの行動様式

ベストパートナー宣言プロフェッショナル宣言ハートフルカンパニー宣言リーディングカンパニー宣言

社会・環境活動における

企業ビジョン(理想的な自社像)

社会・環境活動(目標・取り組み内容)

 日本モレックスは①経営課題解決

と②人財育成を両輪とした、全社員

参加の経営改革活動「桃太郎プロジェ

クト」を2006年度に立ち上げました。

その活動を通じて歴史の中で受け継

がれてきた会社の「ものづくりのDNA」

を明文化し、あらゆる事業活動の基

軸となる考え方となるmolex Way策定

を推進。各部門を代表する25人の策

定メンバーによる検討を経て、molex

Wayは2007年度に誕生しました。

 2008年度は策定から浸透の段階に

移り、全社にその内容を浸透させる

ため、さまざまな施策を展開してき

ました。社内にWayのイメージを簡潔

に表現した「Wayパネル」を掲示。また、

自らの行動と照らし合わせながら読

み進めることでWayをより身近なもの

として理解できる小冊子「Wayブック」

も全社員に配布しました。

 さらに、各事業所では、対話を通

じてmolex Wayに対する疑問などの解

消を図るWayミーティングを開催しま

した。今後も施策を進め、molex Way

を企業活動、社員の行動と一体化さ

せていきます。

molex Wayの策定・浸透

Wayブック2008年6月、鹿児島工場の主任以上のメンバー25名が参加して開催したWayミーティングWayパネル

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10 Molex Environmental & Social Report 2008 Molex Environmental & Social Report 2008 11

ベストパートナーとして

プロフェッショナルとして

ハートフルカンパニーとして

リーディングカンパニーとして

中期計画に基づいて2008会計年度の計画に対する実績と自己評価を報告します。

計画表の右側にはmolex Wayの各宣言との関係を整理しました。

一年ごとの成果を確認することで、次の課題を明確にし、継続的に活動をステップアップさせています。

活動の継続的なステップアップを社会・環境活動の計画・実績とWayの関係

区分 環境目的(中期目標) FY2008目標 FY2008実績 評価 FY2009目標 参照ページ

コーポレートガバナンス コーポレートガバナンスの強化と法令への対応

グローバル経営体制への対応 グローバル新体制の推進 完了。(再見直し実施中) ◎ グローバル新体制の推進 P17

SOX法への対応 SOX法監査への対応 完了。 ◎ SOX法監査への対応 P35

molex Wayの策定・浸透 molex Wayの浸透(全社説明会・部門別推進者選任による推進)

全社説明会・本部長研修会・Wayエージェント(部門推進者)の選任と部門内ミーティングの定期的実施。

◎ molex Wayの浸透(カレンダー・川柳募集による推進) P9

ガバナンス規定類の定期的見直し 2007年8月見直し、10月公開 2007年8月見直し、10月公開 ◎ 2008年8月見直し、10月公開 P35

社会・環境経営の体制づくり社会の要請を把握し経営に生かす ステークホルダーダイアログの定期的実施による課題の抽出 ステークホルダーダイアログの開催 未実施 × ステークホルダーダイアログの開催 |社会・環境(CSR)教育の推進 企業倫理、環境、その他の重要CSR分野の教育 全社員に再度環境教育を実施 全社員に行動規範教育を実施 ◎ 全社員にCSR教育を実施 P35グループ関連部署との協働 人財・労働、調達、物流、事業グループとの協働 グローバル経営体制の協働ルールの見直し 完了。 ◎ グローバル経営体制の協働ルールの徹底 P17

基本的な社会・環境経営テーマ

企業倫理・コンプライアンス

国内の企業倫理活動 改訂版行動規範・行動指針の浸透と教育推進 ワールドワイド共通の行動規範再教育 全社員に行動規範教育を実施 ◎ ワールドワイド共通の行動規範再教育 P35海外の企業倫理活動 各国別行動基準の浸透と教育推進 ワールドワイド共通の行動規範再教育 全社員に行動規範教育を実施 ◎ ワールドワイド共通の行動規範再教育 P35ホットラインの運営 適切な運営を行う 社員へ再度アピールを実施 完了。 ◎ 社員へ再度アピールを実施 P35

リスクマネジメント リスクマネジメント活動 国内海外すべてのグループ会社でリスク評価と管理を推進 全工場にてリスクアセスメント実施、優先順

位をつけ改善実施完了。安全衛生面は、OHSAS18001認証取得に繋げた。 ◎ BCPの見直し P30

EHS

EHS共通 EHSマネジメントの強化

EHS管理規定、指針の体系化、管理体制の整備 2007年8月見直し実施 2008年8月見直し実施 ◎ 2009年8月見直し実施 P22

EHS関連の法規制情報の収集体制の強化 第3者による順法審査の計画実施 完了。 ◎ 遵法監査受信 P22

地域リスクコミュニケーションの推進

地域自治会の代表者・行政・学校・隣接企業の皆さんをお招きし、弊社の生産活動や化学物質の管理状況、災害や事故の未然防止などEHS (環境・健康・安全)活動について説明を実施。

地域自治会の代表者とのコミュニケーション開始 △

地域自治会の代表者・行政・学校・隣接企業の皆さんをお招きし、弊社の生産活動や化学物質の管理状況、災害や事故の未然防止などESH (環境・安全・健康)活動について説明を実施。

P27

環境

省エネ 実質生産高CO2原単位の削減

FY1998(CO2原単位 0.640)を基準として、生産高CO2原単位をFY2007までに、31.3% 削減し、CO2原単位 0.440以下とする

生産金額原単位(万Kwh/百万円) FY1998 0.640(実績) FY2008 0.440(目標)

生産金額原単位(万Kwh/百万円) FY1998 0.640(実績) FY2008 0.463(実績)

× FY2009までに、対1998比30%以上削減 P24

産業廃棄物の減量

最終処分量の減量 FY1999を基準として、FY2007までに41%以上削減する。FY2007中に将来のゼロエミッション化(最終処分比率1%以下)の技術的メドの検討結果を報告する。FY2006/FY2007の試算を実施

 FY1999 500,084(実績) FY2008 118,055(目標)

 FY1999 500,084(実績) FY2008  98,417(実績) ◎ FY1999 500,084(実績)

FY2009 88,000(目標) P25

廃プラスチックの削減

製品設計及び金型設計・製作段階からのアプローチ - 成形品のスプルー、ランナーの軽量化

目標対前年:5%以上削減 = 0.218 g/個(実績型数/年間) 0.249g/個 (7.4%増加) × 既存の同等品(形状・材料等)に対して、対前年改

善率 5%以上 P25

製造段階でのアプローチ 樹脂材料の有効活用- リグラインド材活用等の推進

年間コスト削減: 1億円以上 年間コスト削減: 81百万円(狭ピッチ製品は、品質に影響するため実施できず) △ 年間コスト削減 2億円以上 P25

環境保全に適合した製品の提供

製品含有有害化学物質の管理(特にリスクの高い輸入品、及び国内・海外協力会社における材料・部品の管理の仕組みの見直し)

製品に含有する有害化学物質の顧客での事故をゼロにする。 事故ゼロ。 ◎ 製品に含有する有害化学物質の顧客での事故を

ゼロにする。 P26

騒音対策他Y2007に予算化した騒音対策を確実に計画的に実施し、FY2007に予算化できていない騒音対策については、FY2007に改善方法を技術的に検討し、 財政的に可能であれば、FY2008以降の中期的更新計画等とあわせて計画・予算化する(栃木工場除く)

投資対効果を、対策実施後二週間以内に環境管理責任者へ報告する。 完了。 ◎ 全工場規制値クリアー P27

健康石綿問題への対応 飛散性・準飛散性石綿の代替化推進 既存石綿使用設備の管理徹底 完了。 ◎ 既存石綿使用設備の管理徹底 P29メンタルヘルスケアの推進 メンタルヘルスケア活動の推進 メンタル休職者の復職支援 1名復職 ◎ メンタルヘルス研修の実施 P30生活習慣病予防の推進 生活習慣病予防教育、保健指導の推進 健康相談ダイヤルの利用促進 完了。 ◎ 生活習慣病予防教育、保健指導の推進 P30

防災 グループ全体の防災力の向上 高リスク設備・素材に対する防災対策 災害時のめっき流出防止対策の実施 完了 ◎ 防災訓練の見直し P30

安全 労働災害防止の確実な推進休業災害の撲滅:度数率、強度率ともに業界平均以下 度数率 0.4以下、強度率 0.01以下 度数率 0.、強度率 0 ○ 度数率 0.、強度率 0 P29休業リスクアセスメントの徹底 災害分析表に基づく対策の実施 安全衛生マネジメントシステムの導入 ◎ 安全衛生マネジメントシステム認証取得 P29製造事業所への安全巡回指導実施 安全パトロールの見直し パトロール指摘事項のリスクアセスメント実施 ◎ 安全衛生内部監査の実施 P29

PL・品質管理 PL事故・重大クレームの防止

PL・品質保証単位系活動の定着化 品質合同会議による水平展開の推進 完了。 ◎ P20

PL・品質保証単位系の海外グループ会社への展開 MPD品質合同会儀の推進 DATA分析実施。 ◎ P20

購入品品質・製品の用途等の明確化と顧客への積極的情報提供 標準製品の仕様をWeb掲載する 完了。 ◎ P20

規則・基準類の整備・充実 手順書の見直し 完了。 ◎ 手順書の見直し P20

拡張的社会・環境経営テーマ

人財・労働

未来に向けての人財育成の強化桃太郎プロジェクト・molex Wayの浸透 教育体系の見直し リーダーシップ研修の開始 ◎ 教育体系の見直し P33満足度の高い職場環境の整備 社員意識調査の実施 未実施(FY2011に実施) ◎ 社員意識調査の実施 |

少子高齢化対策 定年退職者再雇用 定年退職者再雇用者数の拡大 再雇用 6名。 ◎ 定年退職者再雇用制度の見直し。 P31

社員のライフワークバランス強化男性の育児参加促進 男性の育児休業取得促進 1名取得。社内報にて紹介。 ○ 男性の育児休業取得促進 P31

ボランティア制度の拡充 ボランティア制度の導入 制度を確立する前に、会社のボランティア活動実施 △ 全社で「環境月間」(6月、11月)を設け、全社的

なボランティア活動の実施。 P36

ダイバーシティへの配慮 女性社員の登用・活躍できる環境づくり 女性管理職割合の拡大 女性部長1名、女性管理職1名増加 ○ 女性管理職割合の拡大 P31

購買・物流グループ内購買・物流の適正管理 不正取引の防止 発注と検収の分離の徹底、行動規範の徹底 完了。 ◎ 発注と検収の分離の徹底、行動規範の徹底 P35

サプライチェーンに対する適切な要請と支援サプライヤーに対する社会性基準の策定、研修、監査 危機管理取組状況の監査実施 主要サプライヤーに実施 ◎ 危機管理取組状況の監査実施 P35サプライヤーに対する環境基準の策定、研修、監査 化学物質関連監査の実施 63社に実施。 ○ 化学物質関連監査の実施 P35

ベストパートナーとして

16-19

プロフェッショナルとして

20-27

ハートフルカンパニーとして

28-31

リーディングカンパニーとして

32-37

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12 Molex Environmental & Social Report 2008 Molex Environmental & Social Report 2008 13

ベストパートナーとして

プロフェッショナルとして

ハートフルカンパニーとして

リーディングカンパニーとして

日本モレックスでは毎年、各工場・営業所に

社員のご家族をお招きしての交流イベント

「ファミリーデー」を開催しています。2008会

計年度に各事業所で実施された内容と、そこ

でのみなさんの笑顔を紹介します。

2009年度は経費削減の一環として、ファミ

リーデーの開催は見送ることになりました。

今後は景況を見極めつつ開催を計画していき

ます。

 2008年3月22日、パシフィコ横浜ア

ネックスホールにて、大和技術セン

ター、新横浜営業所および西東京営

業所の社員とその家族を対象とする

「FY08ファミリーデー」を開催し、総

勢590人にご参加いただきました。

 今回のテーマは「ハートフル&イノ

ベーション」。第1部では「ものづくり

教室」とピーター・フランクル氏(数

学者/大道芸人)の講演会を開催。「も

のづくり教室」ではお子さんたちに電

気工作に挑戦していただき、ものづ

くりの楽しさを体感していただきまし

た。ピーター・フランクル氏の「人生

を楽しくする方程式」と題した講演に

は多数のご参加をいただき、どの方

も熱心に聞き入っているようでした。

 第2部では懇親会および「お楽しみ

大抽選会」が行われ、交流を深めま

した。

 さらに、今年は環境安全衛生部が

中心となり、「環境・CSR(企業の社会

的責任)活動ブース」を設置しました。

エコポスター作成などを通した環境

保全意識の啓発ほか、NPO法人「シャ

プラニール=市民による海外協力の

会」のご協力のもと「身の回りの不用

品回収」を実施しました。

ファミリーデーとは

社員ご家族のみなさんの当社に対する理解と親しみを

深めていただくために、定期開催しているご家族交流

イベントです。2004年10月、大和技術センターで第1

回目を開催しました。

 環境・CSR活動ブースで実

施した「身の回りの不用品回

収」では、参加された皆さん

から多大なご協力を頂きまし

た。回収物はNPO法人「シャプ

ラニール=市民による海外協

力の会」を通じて、バングラデ

シュやネパールのストリート

チルドレンや村人の自立支援

に役立ちます。

大和技術センター「ものづくりを学び、環境を考える」

「身の回りの不用品回収」に多数の協力

回収結果・ポスター96枚 ・古本322冊・ハガキ229枚 ・CD 20枚 ・ギフト券6枚・切手未使用235枚、 使用済み多数・カード使用済464枚、 未使用8枚、使用中4枚

プログラム2008年3. 22 Sat.10:00~16:30@パシフィコ横浜アネックスホール

10:00~第1部●ものづくり教室大人も子どもも夢中です

「ふるふるディスプレー」作成中。ハンダ付けってけっこう難しい。

ボクだけの「オリジナルオルゴール」

●ピーター・フランクル氏講演会講演テーマは「人生を楽しくする方程式」

ピエロからのプレゼント

●ロボットトーナメント決勝戦

試合は白熱!

大道芸に挑戦

● ピーター・フランクル氏の パフォーマンス

14:00~第2部●懇親会

●作って遊ぶサイエンスラボ

●環境・CSR活動ブース

ゴムロケットを上手に飛ばせるかな?

地球のためにできることー私たちの約束が茂ったエコの樹

子どもたちが描いたエコポスターを掲示

偏光板で作った万華鏡。花の中には七色の虹が見えます

ストローを使った「ロボットアーム」が完成

静電気の脅威?「いらいら棒」に挑戦

ファミリーデー

家族とともに、楽しみ、ふれあい、モレックスを知る

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14 Molex Environmental & Social Report 2008 Molex Environmental & Social Report 2008 15

ベストパートナーとして

プロフェッショナルとして

ハートフルカンパニーとして

リーディングカンパニーとして

 2月24日、第4回目となる栃木工場

ファミリーデーを開催し、総勢262人

の社員と大勢のご家族が参加されま

した。強風のため、野外でのイベン

トは残念なことに一部中止となりまし

たが、工場内で動物とのふれあいを

一部実施すると、子どもたちは大喜

び。工場見学では、普段の社員の皆

さんの仕事ぶりを垣間見ることがで

きました。

 さらに食堂で実施した各アトラク

ションやピエロ「ラッキー君」「クッ

キー君」によるバルーンアートショー、

歌のお姉さんによるミニコンサート

も大盛況のうちに終了。お待ちかね

の大抽選会に突入しました。今回も、

睦会役員の方が準備してくださった

超豪華商品が次々と登場。悪天候で

はありましたが、大成功のうちに終了

することができました。

 5月11日、静岡工場に近い「つま恋」

にて、ファミリーデーが実施されまし

た。165家族、430人が参加し、工場社

員による出しものや大道芸人ショー、

風船工作で会場は大盛り上がり。又、

「静岡工場の一日」というDVDを製作

し、会食中に上映したところ「アッ、

おとうさん」「アッ、おかあさん」と子

どもたちにも大好評でした。恒例の抽

選会では、静岡工場が社内の「環境賞」

(CO2削減等環境指標の改善率で表彰)

で副賞として受け取った大型画面テ

レビ2台が目玉賞品。テレビをめぐり、

参加者全員で一喜一憂しました。

 岡山工場は、桃太郎ホール(社員食

堂)のオープンに合わせて実施。2週

に分けて開催されたファミリーデー

には、社員とその家族を合わせて521

人が参加しました。

 イベントは、環境問題をテーマに、

岡山トヨペットさんのハイブリッド車

の展示、トヨタプリウス展示、構造説

明。セコム(SECOM)さんのホームセ

キュリティー煙探知機など防災・防

犯商品の販売。そして、中国電力さ

んのなるほどオール電化キャンペー

ンIHクッキングヒーターの展示・実演

が実施されました。

 その他にも、各部署によるイベント

や抽選会などが行われ、抽選会では、

最初に大賞のテレビが当たり、盛り上

がりました。

「ものづくりを通して、普段とは違う姿を見せることができ、親子の会話も弾んだ」

「家族が楽しんでくれた。またぜひ参加したい」

「家族でなくても参加できる内容をもっと充実させてほしい」

 今回で、5回目となる鹿児島工場

でのファミリーディですが、2008年

5月10日11日に実施。2日間合わせて

過去最大の178家族786名の参加とな

りました。

 イベントの内容は、工場見学・スト

ラックアウト・屋外遊具ふわふわ・輪

投げ・バイキング形式の昼食などを

準備。1日目はあいにくの雨天でした

が、2日目は晴天に恵まれ、予定して

いたイベントの全てを実施。

 その中でも、工場見学では、各部

署の展示されている製品の説明や作

業内容の説明に足を止め、興味深げ

に聞き入る姿も見られました。また、

ご家族からの質問に社員が返答して

いる姿も見られ、仕事内容をご家族

に説明できる良い機会になりました。

 最後には、全員が桜ホール(食堂)に

集まり恒例の大抽選会を実施しました。

栃木工場 静岡工場

岡山工場 鹿児島工場

「動物たちとのふれあいに笑顔」 テレビをめぐって一喜一憂

環境にやさしい製品を紹介 仕事内容を知ってもらう良い機会に

参加社員からの声

毎回子どもたちに大人気のバルーンアートショー

紙飛行機をつくって、飛んだ距離でお菓子がもらえるよ

コーラの早飲み「イッキ!イッキ!」

大道芸(ジャグリング)に子どもたちは大喜び

普段は見ることのできない工場内の様子に興味津々

「これあんまり飛ばないんだけど?」 射的でお菓子をゲット!「もっと、下だよ」

大抽選会。大型画面TVは誰の手に

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16 Molex Environmental & Social Report 2008 Molex Environmental & Social Report 2008 17

弛みない変革で、最適の事業体制を築く日本モレックスは世界のモレックスグループと一体となり、

お客様に最大限の価値を高効率に提供し続けるための体制構築を進めてきました。

グローバル経営体制

ベストパートナーとしてAs The Bes t Par tner

ベストパートナーとして

プロフェッショナルとして

ハートフルカンパニーとして

リーディングカンパニーとして

 今はグローバル経営の時代。日本

国内で開発した製品の生産を他の国

で行い、世界中のユーザーに供給す

ることが一般的になってきています。

そのような顧客企業に対し、効率よ

く製品・サービスを提供していくた

めに、世界のモレックス・グループは

2008会計年度にグローバルでの組織

再編を行いました。

 この組織再編は、国・地域ごとに独

立性の高い事業展開を行うリージョン

制からの脱却です。世界のモレックス・

グループを、製品ごとの5つのディビ

ジョンと営業販売を統括するグローバ

ル・セールス・アンド・マーケティン

グに再編。グループ全体がひとつの会

社のように機能し、世界のどこのお客

様に対しても、すべての分野の製品を

最良の条件で作り出し、お届けできる

ようにしました。

 再編の結果、日本モレックスの社

員、事業所の大半は、携帯電子機器

向けの製品をつくるグローバル・マ

イクロ・プロダクツ・デイビジョン

に、営業部門はグローバル・セール

ス・アンド・マーケティングに、自動

車部門はグローバル・トランスポー

テーション・プロダクツ・ディビジョ

ンに所属することになりました。

 2009年度現在は、経済環境の著し

い変化に対応して、グローバル規模

での拠点の統廃合を進め、よりスリ

ムな事業体制の構築を進めています。

グローバルで最適なサービス提供体制を築く

(Martin Slark)

(Liam McCarthy)

※ グローバル・マイクロ・プロダクツ・ディヴィジョンの本拠となる日本は、日本だけでなく大連、韓国、マレーシア、ベトナムの各工場を配下に置いています。

CEO

COO

スタッフ部門

(Graham Brock)

セールス&マーケティング

(Jim Fleischhacker)

トランスポーテーション・プロダクツ

(廣川克巳)

マイクロ・プロダクツ

(Dave Root)

コマーシャル・プロダクツ

(Michael Nauman)

インテグレイテド・プロダクツ

(Hans van Delft)

オートメーション&エレクトリカル・プロダクツ

■グローバル組織体制

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18 Molex Environmental & Social Report 2008 Molex Environmental & Social Report 2008 19

お客様の求める製品の開発優れた製品を迅速にお客様に提供できる開発体制を敷き、お客様のご要望に応えています。

製品への顧客の声の反映

お客様と一体となり、開発を推進 モレックスの製品が世界で高い評価

ベストパートナーとしてベストパートナー

としてプロフェッショナル

としてハートフルカンパニー

としてリーディングカンパニー

として

 日本モレックスは世界のモレック

スグループの中核企業として、長年

にわたり研究開発に取り組んできま

した。

 主要製品であるコネクターの多く

はお客様の製品の中でその役割を果

たすものです。したがって、製品開発

はお客様との共同プロジェクトとして

進められることがほとんどです。

 日本モレックスは内製化率が非常

に高く、製品設計から設備設計開発

(成形金型、プレス金型、組立設備、

めっき、オーバーモールド設備)まで

ほぼすべての開発プロセスを社内で

対応しています。こうした体制を背景

に、サンプル提供を含めた開発のス

テップを比較的短期で成し遂げ、さら

に、開発段階から製造上の課題解決

をも含めたご提案をしています。

各部門連携による開発体制

 日本モレックスでは、技術センター

を核に、各部門が連携して開発を推

進。総合的な開発力を発揮します。

総合開発拠点「技術センター」

 営業・製品開発・製造の各本部を

中心に、生産技術部門、品質保証部

門、金型の設計・製造部門を集約し、

部門間を横断的にネットワーク化す

ることで、お客様のニーズによりス

ピーディーに、より的確に対応できる

万全の体制を整えています。

営業体制

 技術センター内の各営業グループ

をはじめ、全国7営業拠点に専門知識

を有するセールスエンジニアを配す

ることで、企画段階から納品までの

すべてのプロセスを徹底管理し、お

客様のあらゆるご要望に迅速に対応

しています。

開発体制

 内製化で培った固有技術をベース

に、実務経験豊かな設計者が、最新

のCADシュミレーションシステムを駆

使して高品質製品設計をめざしてい

ます。 また、次世代コア技術の開発

のために、産学提携による共同研究

にも積極的に取り組んでいます。

製造体制

 製造設備の自社開発、最新設備の

導入を推進し、試作から量産への一

貫生産体制を構築しています。業界

随一の内製化比率を高めることで高

品質生産とクリーンな製造環境を実

現しています。

 モレックスの※バックプレーンコ

ネクターシステム Impact™が、米国

の産学共同体International Engineering

Consortium (IEC) の2009年デザインビ

ジョン賞を受賞しました。今回の受賞

は、半導体および電子設計工学業界

の専門家で構成されているDesignCon

2009の技術プログラム委員会により、

独創的で半導体業界へ多大な貢献の

ある設計および製品であるというこ

とで選出されました。

 この製品の特徴は、25Gbps以上の

信号伝送に対応し、バックプレーンお

よびミッドプレーンの各実装に対し

てより柔軟で幅の広いソリューション

が提供できることです。

 米有力専門誌のElectronic Productsは、

2008年度の最優秀製品にモレックス

のソルダーチャージSMT(表面実装)

を選出しました。同賞は当該年度に

リリースされた数千の候補製品につ

いて、設計の革新性、技術的先進性、

価格や性能面に技術的先進性、価格

や性能面における特筆すべき成果と

いった観点から選考を行い、最終的

に最も優れた製品を決定します。モ

レックスのソルダーチャージは、現在

主流のBGA(Ball Grid Array)技術より数

段優れた半田付け信頼性と基板保持

力を実現したことが評価され、全て

の評価項目で高得点を獲得しました。

 なお、ソルダーチャージについて

は、シカゴ地区の企業を対象に、当

該年度にリリースされた革新性の極

めて高い製品を選出する「シカゴ・イ

ノベーション・アワード」も同時に受

賞しています。

完了報告 製品審査会 サンプル作成 設計審査会

■一般的な開発の流れ

設計

商談開始 コンセプト決定 商談成立 企画検討会議

バックプレーン用コネクター Impact™ 米国2009年デザインビジョン賞を受賞

米Electronic Products誌、2008年度最優秀製品にモレックスを選出

T O P I C S

この1年の主な新製品0.5㎜ピッチFPC用コネクターEasy-On™ 下面接触、ダブル接点タイプ

2つの独立した接点をもつデュアルビームダブルコンタクト構造を採用。優れた接触信頼性があり、異物付着に強い構造です。適用FPCの形状は耳付を推奨としています。この耳付形状により挿入時のFPCの仮保持ができ、かつ目視でのFPC挿入位置の確認ができる機能を備えています。

0.3㎜ピッチFPC用コネクターEasy-On™ BackFlip™ 両面接触タイプ

製品高さ0.9㎜と低背で、かつ接点を上面・下面両方に配置しどちらの接点でも使用が可能な製品です。お客様の設計の自由度に貢献します。アクチュエータには回転開閉式のバックフリップ構造を採用しました。適用FPCの形状は両端切り欠きタイプを推奨としています。FPC仮保持機構により、FPC挿入のクリック感が得られ、確実な仮保持ができる構造となっています。

microSDカード用コネクター 製品高さ1.45㎜ノーマルマウント、Push-Pushタイプ

モレックスのmicroSDカード用コネクター503182は、製品高さは1.45㎜と低背の製品です。カード挿入時の座屈を防止する構造の採用や、カードが挿入されている事を認識するディテクトスイッチ機能を備えており、高い接触信頼性と安定性を実現しました。また、カードの裏挿しという誤った挿入を防止する機能や、カードの抜き方により勢い良く飛び出てしまう可能性を防止する為のカード飛び出し制御を施しています。

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20 Molex Environmental & Social Report 2008 Molex Environmental & Social Report 2008 2120 Molex Environmental & Social Report 2008

品質不良ゼロへの飽くなき挑戦品質マネジメントシステムによって製品の品質を維持。さらに、世界のモレックスグループ共通の

取り組みであるGLSS(グローバル・リーン・シックスシグマ)を通して、品質向上への挑戦を続けています。

品質保証

プロフェッショナルとしてAs a Professional

ベストパートナーとして

プロフェッショナルとして

ハートフルカンパニーとして

リーディングカンパニーとして

 日本モレックスは品質不良の発生

防止と技術競争力強化を目的に、国

際規格に基づいた品質マネジメント

システムを構築しています。1993年

にISO9001を、2005年にISO/TS16949(自

動車生産および関連サービス部品組

織のISO9001:2000適用に関する固有要

求事項)の認証を取得しました。

 品質向上の手法としては、モレッ

クス・グループの世界的な品質改善

活動であるGLSS(グローバル・リー

ン・シックスシグマの略)を導入し、

高いレベルでの品質向上を目指して

います。

 加えて、システムの有効性と効率

性を評価するため、第三者監査と内

部監査および経営者による見直しを

定期的に実施し、是正と改善を行っ

ています。

 日本モレックスは、グローバル・マ

イクロ・プロダクツ・ディビジョンの

品質保証を統括する部署として品質

保証本部を設置しています。品質保

証本部は、製造本部の工場品質管理

グループと連携し、日本モレックス

の製品が設計のねらい及び設計標準

通りに設計・生産されているかを審

査し、必要に応じて是正勧告を行う

役割を持ちます。同時に顕在及び潜

在の不良が品質・環境・安全に対し

て及ぼすリスクを事前に漏れなく回

避または低減するための部門横断的

な活動を牽引します。顧客との契約

事項を保証し、社員の品質並びに環

境に対する意識を高め、グローバル・

マイクロ・プロダクツ・ディビジョン

の品質・環境改善活動を推進させる

ための動機付けを行っています。

 品質に関わる議論と情報共有の場

として、月に一度、品質に関わる各部

門の代表者が集まり品質合同会議を

開催しています。

品質保証マネジメント体制

■品質保証マネジメント体制

岡山/静岡/栃木/鹿児島/韓国/マレーシア/

大連

代表取締役社長

品質保証部

製造本部

CSグループ

外注品質グループ

品質解析グループ

工場品質管理グループ

■品質合同会議

研究開発本部

機械技術部

生産技術部

外注管理部

金型技術部

工 場

品質保証部議 長(品質保証部長)

事務局

品質情報グループ

海外品質支援部品質保証本部

研究開発本部 信頼性技術部

▌品質保証本部

▌品質合同会議

購買部

ロジスティクス部

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22 Molex Environmental & Social Report 2008 Molex Environmental & Social Report 2008 23

ベストパートナーとして

プロフェッショナルとして

ハートフルカンパニーとして

リーディングカンパニーとして

経営品質の改善 環境保全推進への決意日本モレックスでは、2007会計年度より経営品質革命を推進するための

「三四郎プロジェクト」を展開し、業務プロジェクトの改善を進めています。

日本モレックスは環境保全に関する活動の指針となるものとして、

1998年に環境基本理念を制定。環境マネジメントシステムに則って活動を進めています。

品質保証 環境理念・方針と体制

 三四郎プロジェクトとは、製造部門

だけでなく、営業部門・管理部門全

般に及んで仕事のプロセスを解析し、

継続的改善を進めるシックスシグマ

手法に基づいた業務プロセスの改善

プログラム。2007会計年度に枠組み

を整え、2008会計年度より本格的に

実施しました。2008会計年度は、トー

タルコスト削減額約10億円という大

きな成果を生み出しています。

三四郎プロジェクトとは

プロフェッショナルとして

○環境基本理念日本モレックス株式会社は、地球環境の保全が人類共通の最重要課題であり、企業活動が地球環境と密接に関わっていることを認識し、地球と共存するために環境保全活動を通して、持続的発展が可能な社会の実現に努力します。

○環境方針1. 環境保全活動を重要な経営課題のひとつとして位置付け、環境マネジメシステム国際規格に基づいた環境マネジメントシステムを運用し、汚染予防と負荷の継続的低減に努める。

2. 環境関連の法令、条例、協定及び当社が同意するその他の要求事項を遵守し、技術的、経済的に可能な範囲内において環境保全活動に積極的に取り組む。

3.環境保全活動として、グローバルな視点で下記の取り組みを行う。  ①環境保全に適合した製品及びサービスの提供   ②省エネルギー  ③省資源       ④廃棄物の減量       ⑤有害化学物質の管理と使用の抑制

4. 内部環境監査及び経営者による見直しによって定期的に環境マネジメントシステムの有効性と環境パフォ-マンスをレビューする。

5.環境教育を全従業員に実施し、環境方針の理解と環境保全への意識を向上させる。

6.環境方針に対する理解と協力を取引業者へ要請する。

7.外部の利害関係者から要請があれば環境方針及び環境情報を公表する。

環境基本理念と方針

2006年10月1日 日本モレックス株式会社 代表取締役社長 廣川 克巳

 日本モレックスでは、環境活動を社員

の安全・健康に関する活動と統合したEHS

活動(EHSはそれぞれ英語の環境・健康・

安全の頭文字)として推進しています。

 環境活動においては、環境管理責

任者を置き、各事業所の環境委員会

の活動を統括しています。また、環

境安全衛生部は安全衛生とともに環

境活動を統括しています。

 活動を支えるシステムの有効性を高

めるため、マネジメントシステムへの

国際規格導入にも積極的に取り組んで

きました。1998年には国内全事業にお

いてISO14001の認証を取得しました。

認証期限は2011年となっています。

環境活動推進体制

代表取締役社長

環境管理責任者大和環境委員会岡山環境委員会静岡環境委員会栃木環境委員会鹿児島環境委員会精密部品環境委員会環境安全衛生部

環境

■EHSシステム取組体制

統括安全衛生管理者大和安全衛生委員会岡山安全衛生委員会静岡安全衛生委員会栃木安全衛生委員会鹿児島安全衛生委員会精密部品安全衛生委員会環境安全衛生部

給与厚生部環境安全衛生部

健康

安全

今回の取り組みのテーマ

 各工場で生産された製品は、4物流セ

ンター(中間でオリコン詰替え作業実

施)を経由し東西の物流センターに送

られお客様に出荷されていました。こ

の中間の4物流センターで合算年間2億

8千5百万円(FY08 Q2・Q3平均)もの費

用が発生していました。

 現地での詰替え作業の現状分析から

次のようなCOPQを抽出しました。

1.ダンボール詰替え作業のムダ

2.中間の4物流センターへの運送代のムダ

3.副資材(ダンボール)の廃棄のムダ

4.UL/CSA認定の維持

これらのCOPQを解決するため検討を重

ねました。

問題の解決方法

 COPQを削減するために、工場から4

物流センターを経由させず、直接東西

物流センターに運送する改善に取り組

みました。

 工場で使用しているオリコンが、新

規に倉庫でも使用できるのか、中間の

物流センター以外のどの場所で詰替え

作業を実施するのかという2つの問題点

が出てきました。

 オリコンについては、工場出荷前検

査工程で、製品を一度オリコンから取

り出し、製品にラベルを貼付し、再度

オリコンに収納する際に物流・倉庫オ

リコンに収納することが可能でした。

 また、オリコンの寸法を変えること

により、検査前品と検査済品との区別

が、箱の大きさで容易にで判断できる

とようになりました。

 国内出荷品は客先ラベルを貼るため、

ダンボールから一度製品を取り出し、

再梱包を行うケースが多く、そこの工

程でダンボールへ詰替えることにしま

した。それによって、現在の工程の流

れのなかで対応が可能になり、廃棄ダ

ンボールが大幅に減少しました。

取り組みの効果

 これらの取り組みにより、物流内で

の廃棄ダンボールの7割が削減可能とな

り、1カ月当たり経費を2,350万円から

1,700万円まで削減できると見込んでい

ます。実質的な効果はFY2009にて現れ

ます。

三四郎プロジェクト事例「オリコン(折畳みコンテナ)詰め替え作業のCOPQ削減」

■オリコン業務削減のプロセス

西日本、関東物流センター

改善前

改善後

① 折コン(通い箱)からダンボールへ詰替え②UL認証ラベル貼り③直送個別出荷

①オリコンで入庫② オリコンからダンボールに詰替えて出荷

南部物流、西部物流、中部物流、北部物流

工場

① 工場ラインでのオリコン導入② 工場からオリコン状態で出荷

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24 Molex Environmental & Social Report 2008 Molex Environmental & Social Report 2008 25

ベストパートナーとして

プロフェッショナルとして

ハートフルカンパニーとして

リーディングカンパニーとして

生産活動が環境に与える影響を調査 減産の影響で未達成に終わる私たちは生産活動における環境負荷を計測し、継続的に負荷低減の努力を続けています。 地球環境を保全する上で現在の最重要課題となるのは地球温暖化防止です。

地球で事業活動を行う一員として、温暖化の原因となるCO2の排出削減に取り組んでいます。

事業マテリアルバランス 地球温暖化防止と省エネルギー

INPUT/OUTPUT 実質生産高CO2原単位での削減

プロフェッショナルとして

I N P U T O U T P U T

※2008年調べ

事業所総エネルギー投入量(原油換算量)

購入電力 ………… 708,002,670MJ

石化燃料 ………… 158,522,841MJ

新エネルギー …………………0MJ

総物質投入量

資源投入量 ……………… 6,368Ton

循環資源投入量 …………… 0Ton

水資源投入量

上水 …………………… 153,888㎥工業用水 ……………………… 0㎥地下水 ……………………72,456㎥

温室効果ガス

二酸化炭素 ……… 37,929Ton-CO2

化学物質排出量 /移動量

大気への排出 ……………… 0Ton

公共用水域への排出 ……… 0Ton

土壌への排出 ……………… 0Ton

移動量 ………………………8.3Ton

廃棄物等排出量

再使用 …………………… 338Ton

再生使用 ………………… 2,055Ton

熱回収 …………………… 373Ton

単純焼却 ………………… 332Ton

内廃棄物最終処分量

最終処分量 ………………… 98Ton

総排水量

公共用水域 …………… 108,510㎥下水道 ……………………15,722㎥BOD ……………………… 1,063㎏

栃木工場

静岡工場

鹿児島工場

精密部品工場

岡山工場

大和技術センター

 日本モレックスでは、地球温暖化

防止のため、従来から省エネルギー

を推進し、エネルギー効率の向上に

取り組んできました。

 2006会計年度からは1998会計年度を

基準として生産高CO2原単位で30%以

上削減することを中期目標に掲げ、毎

年取り組みを進め、2006年度、2007年

度では、すでに中期目標以上の水準を

達成しています。

 続く2008会計年度の目標は1998会

計年度比34.4%削減としましたが、今

期は第4四半期での生産金額の落ち込

み(実質生産高は前年比87.3%)が響

き、対策を実施したものの目標未達

という結果に終わりました。

 今後は取り組みをより強化し、どの

ような状況下にあっても目標を達成

できるような企業体質をつくってい

きます。

 日本モレックスでは、電機電子4団

体温暖化対策自主行動計画に準じて

中期目標・年度目標を設定していま

す。JEITAにおける2008会計年度の目

標値は、1997年に設定した「2010年に

1990年比で生産高CO2原単位を25%改

善する」(2007年度においては28%)

です。

 現在のJETAの目標値は、2008年か

ら2012年の平均で、対1990年比35%

の削減となっています。また、機械

稼働時間は1998会計年度比で186%

まで増加している中での改善ですの

で、実質的な目標値は高くなってお

ります。

■CO2排出量と 生産高CO2原単位の推移

□ 1998会計年度を基準として、

2011会計年度までに30%以上削減

□1998会計年度比34.4%削減 ➡未達成。27.7%削減

0

10,000

20,000

30,000

40,000

1998

(ton-CO2) (ton-CO2/百万円)

(会計年度)(基準年)

0.4

0.5

0.6

0.7

0.8

0.64

0.520.48

0.43 0.42

0.520.48

0.43 0.42

35,170 36,757 36,99539,366 37,929

2007 2008200620052004

20,241

原単位 CO2排出量

0.460.46

中期目標

2 0 0 8会計年度目標

T O P I C S

環境保全活動のグローバル化に向けて

 日本モレックスでは、管轄する

中国(大連)・韓国・マレーシアの

各工場を含めた環境保全活動の展

開を目指しています。

 2008年度は韓国・マレーシア

の実行計画を作成するため、実績

データの収集を開始しました。第4

四半期には収集体制が整い、来期

の削減目標を定めることができま

した。将来は韓国・マレーシアの

環境マネジメントシステムの外部

認証を成し遂げ、海外グループ統

合認証を行うことも視野に入れて

活動しています。

マレーシア

大連

韓国

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26 Molex Environmental & Social Report 2008 Molex Environmental & Social Report 2008 27

ベストパートナーとして

プロフェッショナルとして

ハートフルカンパニーとして

リーディングカンパニーとして

有価物の売却処分を開始 地域環境への影響の少ない事業活動を2008会計年度は、廃棄物のリサイクル率を向上するとともに、生産活動で発生する廃棄物量削減に注力。

両面から最終処分量の削減を進めています。

生産活動にともなう水質汚濁、騒音被害などを出さないよう、調査と改善策の実施を行っています。

産業廃棄物最終処分量の削減 地下水汚染の防止と騒音の低減

産業廃棄物・最終処分量の削減 水使用量の削減、水質汚濁防止

大和技術センター、工場での騒音低減

プロフェッショナルとして

 これまで日本モレックスは、製品の

包装資材を紙製からリユース可能な

プラスチック製に変更するなどして

産業廃棄物のリサイクル率を向上さ

せ、最終処分量の削減に取り組んで

きました。

 2008会計年度の最終処分量は、1998

会計年度比で80.3%の削減となりまし

た。しかし、第4四半期の生産減によ

り総廃棄量が減ったため、総廃棄量

に占める最終処分量の比率は2.24%と

高くなってしまいました。特にめっき

スラッジの比率が上がっています。

 今期は発生した廃棄物の一部を有

価物として売却処分する取り組みを

始めました。この効果は2009会計年

度に現れてくると予測しています。

 今後も発生量の削減のみならず、

再資源化量や有価物売却量を向上し、

最終処分量を削減していきたいと思

います。

 大型のアイテムが増加し全体では

製品重量に対するランナー重量は前

年度よりも増加となりました。前会計

年度までは、製品の小型化に伴いラ

ンナー重量比率は減少していました

が、大型化傾向の中では重量比率が

上がるのは避けられないものと考え

られます。2009年度は、ランナー重

量をアイテムごと、成形材料ごとに

集計し、各々の適正値を設定し削減

目標を立てることとします。

 リグラインド・リペレット材とは、

成形品製造時に発生するランナー・

スプール(製品ではない樹脂部分)を

信頼性試験を実施し、品質上の問題

点がないことを確認した後、再度粉

砕しリペレット化して使用するもので

す。2008会計年度はこの材料を活用

することで、約6,900万円のコスト削

減を達成しました。

 現在の効果金額は実施後1年間の

効果金額のみを実績としていますが、

来年度からは過去実施して現在も引

き続き製造しているものも含めて集

計し実質的な削減金額を算出してい

く予定です。

□ 1999会計年度を基準として、

2001会計年度までに産業廃棄物最終処分量を40%以上削減する

□ 1999会計年度比35 %削減(2007会計年度実績79.3%のため)➡達成!80.3%削減

□ 将来のゼロエミッション化(最終処分比率1%以下)の技術的なメドをつける➡ 現状維持

■製品重量に対するランナー重量の比率

2007会計年度

2008会計年度 対前年比

目標 0.265 0.252 5.0%実績 0.229 0.249 -8.7%達成率 115.7% 101.1% 67.2%

■産業廃棄物最終処分量の推移

0

200,000

400,000

600,000

20072006200520041999

(kg)

(会計年度)(基準年)

329,309381,837

298,690

103,415

2008

98,417

500,091

中期目標

2 0 0 8会計年度目標

□ 製品重量に対するランナー重量を対前年比5%以上削減 ➡未達成(7.4%増)

▌ 廃棄プラスチックの削減~製品重量に対するランナー重量の比率低下

2 0 0 8会計年度目標

□ リグラインド・リペレット材の活用などで、樹脂材料を有効活用。国内年間69百万円以上のコスト削減 ➡達成

▌ リグラインド・リペレット材の活用

2 0 0 8会計年度目標

 工場からの排水については常時監

視を行い、水質汚濁防止法の規制値

以上の窒素、リンの排出がないかど

うかを確認しています。

 また、地下水を汚染する原因物質

の低減にも継続的に取り組んでいま

す。そのひとつである、ジクロロメタ

ンを1999年6月に、トリクロロエチレ

ンを2004年3月に全廃しました。

 大和技術センター、鹿児島工場、

静岡工場において、敷地境界線での

測定値では騒音規制法の適合外とな

る騒音が発生し、低減が課題となっ

ていました。

 2008年度3月には岡山工場の近隣の

方から突如騒音が大きくなったと連

絡をいただきました。調査の結果、騒

音発生している設備に防音処置をし、

設備のモーターを交換しました。

 2008会計年度は、大和技術セン

ター、鹿児島工場で対策を実施しま

した。それでも騒音規制法への適合

は完全でなく、大和技術センター、鹿

児島工場、静岡工場では、2009会計

年度にも対策を実施する予定です。

□ 法令順守(騒音対策)

□ 騒音対策の実施➡一部工場で実施

■大和技術センター・各工場の騒音対策状況

中期目標

2 0 0 8会計年度目標

対策状況 効果大和技術センター プレス成形工場南側排煙窓に防音壁設置完了(Q4) 夜間55dB規制

57dB→48~49dBに改善

鹿児島工場 空調方式を変更し、チラーユニットを廃止 夜間50dB規制59dB→50~55dBに改善

静岡工場 2009会計年度予算にて工場増改築実施時にあわせて改善岡山工場 規制値をクリアしているため対策は実施せず栃木工場 規制値をクリアしているため対策は実施せず

T O P I C S T O P I C S

環境教育1内部監査員養成、ECO検定取得者増加

環境教育2環境先進企業の取り組みを紹介

 環境教育ならびに環境マネジメントの有効性を高める取

り組みの一環として、2008会計年度は新たに32名の内部監

査員を養成し、内部監査に同行させ、実地で実務研修を行

いました。また、「ISO14001入門コース」((内部監査員の前

段階)を34名が受講しました。

 一方、環境教育の観点から ECO検定の受検を奨励し、

2008会計年度は全社で19名が取得しました。

 社内報「Connect」の企画で、環境への取り組みを積極的に行っ

ている三機工業株式会社様を訪問し、お話をおうかがいしまし

た。誌面では、実際の取り組みを紹介するとともに、環境問題

に対する企業としての姿

勢を紹介しました。

 他社で積極的に取り組

まれている事例を社内報

で紹介することで、社員

の環境問題に対する意識

を高めています。

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28 Molex Environmental & Social Report 2008 Molex Environmental & Social Report 2008 29

ベストパートナーとして

プロフェッショナルとして

ハートフルカンパニーとして

リーディングカンパニーとして

各種規制に適合した管理・削減を実施「化学物質ガイドライン」を2002会計年度に制定。製品含有化学物質の管理は、特に重視すべき活動のひとつとして、

製品開発・製造から独立した化学物質管理委員会を設置し、ルールを徹底しています。

製品含有化学物質の管理

化学物質ガイドラインの管理・運用体制

プロフェッショナルとして

 日本モレックスが製造するコネク

ターは、常時流れているものでも数

千点、受注可能なものでは一万数千

点、累計では数万点を数えます。

 これらの製品がそれぞれ含有する化

学物質のデータを管理し、また新しい

規制の徹底を迅速に実施する組織と

して、日本モレックスは製品開発・製

造から独立した化学物質管理委員会を

設置。実務は技術情報部が行っていま

す。事業活動全般の化学物質の管理

は、環境委員会を主体に行っています

が、製品に含有される化学物質だけは

管轄を分けています。

 化学物質管理委員会は化学物質ガイ

ドラインの制定と社内徹底を行い、管理

の実務は技術情報部が担当しています。

 お客様に納入するコネクターは、そ

の機能上の要求仕様を満足している

ことはもとより、製造・使用・廃棄の

ライフサイクル全般にわたり環境に

優しくなければなりません。

 このため日本モレックスでは、製品

に使用する全ての化学物質の規制を

定めた化学物質ガイドラインを制定

し社内各部門・協力会社に遵守を徹

底しています。

 また、お客様からの各種化学物質

のデータ提出のご要求にすばやく対

応できるよう、常時データの整理更

新に努めています。

 製品含有の化学物質管理の実務を

行う技術情報部には、上部組織GMCS

があります。GMCSはモレックスのラ

イル(米国イリノイ州シカゴ近郊)本

社にあり、その統括責任者はQAを担

当するVPのJay Williamsonです。

 GMCSは各国モレックスにおける製

品含有の化学物質管理をフォロー・

サポートしています。グループ一体と

なって厳正な化学物質管理に取り組

んでいます。

 日本モレックスの化学物質ガイドラ

インの管理は、技術情報部 が中心に

規制物質の追加・削除、管理レベルの

変更、内容の改訂を行っています。

 改訂がなされるとすぐに、化学物

質管理委員会から各委員に通知され、

それぞれの部門へ周知徹底されます。

 ガイドラインは2005年より日・英・

中の3ヶ国語に対応しています。

▌ Global Management of Chemical Substance

▌ 化学物質ガイドライン Chemical Substance Guideline

■3カ国語のガイドライン表

■環境活動の職務分掌

GMCSCorp. QA VP Jay Williamson

化学物質管理責任者技術情報部長

事務局技術情報部 環境情報グループ

製品含有化学物質分科会

生産オペレーション化学物質分科会

製品設計部門品質保証本部

サプライ・チェーン本部 購買部モレックス大連韓国モレックス

岡山工場静岡工場栃木工場鹿児島工場モレックス大連韓国モレックス

モレックス・マレーシア製造技術統括金型製造部門

サプライ・チェーン本部 ロジスティクス部門サプライ・チェーン本部 購買部

品質保証本部

GMCS: Global Management of Chemical Substance

技術情報部は、Global Micro Products Divisionの組織です

■事業活動による環境負荷と日本モレックスの環境保全対策の職務分掌

システム 機能 職務分掌

事業活動全 般

特に製品

ISO14001・環境マニュアル

製造本部安全衛生推進部

事業活動に関する環境管理

法規制遵守使用禁止物質の非使用削減対象物質の使用削減土壌地下水汚染防止対策の実施

活動組織環境委員会

(委員長:製造本部長)

化学物質ガイドライン

技術情報部環境情報グループ

製品に含有する化学物質管理

製品のBOS(化学物質構成)データの管理素材のデータ管理新製品のデータ確認客先要求に対する回答

活動組織化学物質管理委員会

(委員長:技術情報部長)

CO2排出

有害物質排出CO2排出

資源排出

土壌・地下水汚染

リユース・リサイクル

CO2・VOC

削減削減

削減

防止

工場

CO2

流通

クリーンな製品を顧客に届ける

顧客

製品中の環境管理物質の使用禁止・削減・管理

推進

削減

CO2・VOC

製品

サプライヤー 

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30 Molex Environmental & Social Report 2008 Molex Environmental & Social Report 2008 31

ベストパートナーとして

プロフェッショナルとして

ハートフルカンパニーとして

リーディングカンパニーとして

化学物質の管理

RoHS適合化への取り組み

すべての素材・部品のデータを一元管理

プロフェッショナルとして

各種規制に適合した管理・削減を実施製品含有化学物質の管理

 日本モレックスは、製品を構成す

る部品等に含有、またはその製造に

使用される環境管理物質について、

化学物質ガイドライン上で使用を禁

止する物質、全廃をめざす物質、そ

して削減をめざす物質という3種類に

区分管理しています。それにより製

品への有害物質の混入を防ぎ、法令

順守、地球環境保全、および生態系

に対する影響を軽減することを目指

しています。

 禁止物質・全廃物質・削減物質の

設定は、お客様主要260社(2009年1月

1日付)のご要求を社内イントラネット

に掲載し、管理に反映させています。

 これにより日本モレックスの化学物

質ガイドラインに沿って生産された製

品は、全てのお客様の環境要求を満た

すものと確信いたしております。

 2008会計年度は有害化学物質による

事故はありませんでした。

 また、さらに品質管理体制を強化

するため、2008会計年度は、

▪ 協力工場62社の自主環境監査の依

頼を実施し、不合格の協力会社には

現場監査を実施しました。

▪ 「化学物質ガイドライン」の更新を

実施

▪ 欧州のREACH(化学物質の登録、評

価、認可及び制限に関する規則)に

関する情報を収集し状況を確認。

2009年度から随時社内に発信し教育

も実施します。

を実施しました。

□ 有害化学物質の管理(製品に含有する有害化学物質による事故をゼロにする)

□ 協力工場環境監査実施、製品設計業務担当者への教育、蛍光X線成分分析装置による製品及び部材の受入検証体制の構築などを実施し、製品に含有する有害化学物質による事故をゼロにする。➡達成!

中期目標

2 0 0 8会計年度目標

※RoHS…EU(欧州連合)が2006年7月1日に施行した有害物質規制

 日本モレックスでは、2004年より

RoHS対応を進めてきました。お客様

の要求に合わせてRoHS対応製品の

比率を年々高め、2008会計年度では

00.0%となりました。RoHS対応製品に

ついては、2005会計年度より出荷時

の現品票ラベル上に適合品であるこ

とを表示しています。

RoHS指令による禁止化学物質の全廃例▪ ターミナルの鉛フリー化 2005年12月完了▪ シェル部品の鉛フリーめっきの開発と量産化 2004年6月完了▪ ハーネス組立品のはんだの鉛フリー化 2004年12月完了▪ 成形部品の特定臭基系難燃剤の非含有化 2005年6月完了

▪ コイルスプリング、ナット、ビスなどのクロメート処理の六価クロムレス化 2005年6月完了▪ 切削部品に用いる快削黄銅のカドミウムフリー化 2006年3月完了▪ ナット、ビスの無電解ニッケルめっきの鉛フリー化 2005年12月完了

 技術情報部では、製品に含有された幅広

い化学物質に関する情報を環境情報グルー

プで一元管理。国内外のお客様に化学物質

レポートを提供できるようにしています。

 データの管理は、米国本社を中心に

運用しているERP(統合業務ソフト)で

あるSAPを使用。製品含有化学物質の

管理と化学物質ガイドライン(RoHS)適

合確認のシステム図を下に示します。

1. ①BOM(Bill of Material:部品構成)

は、各部品と材料の組合せまで製品

技術部門が責任を持って作成してい

ます(レベル1~レベル3)。

2. ②素材データは環境情報グルー

プにて、材料毎の成分構成を確認し、

さらに素材のメーカが提出する資料

(MSDS/成分表不使用保証書)を組合せ

てデータベースに登録し管理を行っ

ています。材料(均質素材毎)の化学

物質ガイドライン(RoHS)適合を証明

する分析データも一括にしています。

3. ③BOS(Bill of Substance:含有化学

物質)は、さらに製品を化学物質(レ

ベル4)まで分解したものです。

 環境情報グループが①BOMに基づ

いて②素材データと組合せることに

より作成し登録しています。

1. 環境情報グループでは化学物質

ガイドライン(RoHS)適合のみでな

く、材料の全ての化学成分を確認し、

素材データに登録しています。そし

て製品技術部門に公開しています。

従って、製品技術部門は設計時や

BOMの作成時には、必ず化学成分の

確認された材料のみを用いることに

なります。

2. 製品登録時、環境情報グループは

製品技術部門より製品の①BOMを受け

取り、②素材データと照合し、③BOS

登録を行います。そして全ての部品を

それぞれ均質素材にまで分解した上

で、化学物質ガイドライン(RoHS)適

合を確認し、社内データベースに登録

します。各部門はそれを参照します。

3. 必要に応じ③BOSよりお客様のご要

求書式に記入して、成分表・不使用保証

書を提出します。さらにご要求があれば、

該当する分析データ等を提出します。

4. 製品技術部門が、新しい材料を使用

したい時は、化学成分データなどをすべ

て入手し、環境情報グループへ提出し登

録を依頼します。

▌ [1] 責任範囲

▌[2] 納入製品の化学物質ガイドライン(RoHS)適合確認と保証書発行

■日本モレックスの製品含有化学物質管理

●製品の各種基準への適合については、弊社営業まで随時、お問い合わせ下さい。

①BOM(部品構成)

ID番号ID番号 ID番号

ID番号ID番号

ID番号

RoHS適合

ID番号

Level-4

RoHS適合×1PC

RoHS適合×1PC

均質素材

RoHS適合100mg

RoHS適合8mg

RoHS適合1mg

RoHS適合1mg

化学物質A 10%化学物質B 20%化学物質C 60%化学物質D 10%

化学物質E 20%化学物質F 20%化学物質G 60%

化学物質F 10%化学物質G 90%

化学物質H 100%

②素材データ

確認・保証資料1.MSDS 2.成分表・不使用保証書3.分析データ(RoHS6物質)

1.MSDS 2.成分表・不使用保証書3.分析データ(RoHS4物質)

1.MSDS 2.成分表・不使用保証書 3.分析データ(RoHS4物質)

1.MSDS 2.成分表・不使用保証書3.分析データ(RoHS4物質)

③BOS(含有化学物質)

成形材料ALevel-3

部品1Level-2Level-1

製品

Metal Strip

表面処理2

表面処理1

部品2

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32 Molex Environmental & Social Report 2008 Molex Environmental & Social Report 2008 3332 Molex Environmental & Social Report 2008

社員の安全と健康のために日本モレックスでは2000年に労働安全衛生の根本となる労働安全衛生方針を定め、

労働災害防止からメンタルヘルスまで、幅広い取り組みを行っています。

労働安全衛生・健康・防災

ハートフルカンパニーとしてAs a Hear t ful Company

ベストパートナーとして

プロフェッショナルとして

ハートフルカンパニーとして

リーディングカンパニーとして

日本モレックス株式会社(以下、会社という)は、すべての従業員および社内で働く全ての人々に安全で衛生的な労働環境を保証するため、安全衛生関連の法令、条例、協定及び会社が同意するその他の要求事項を遵守し、技術的、経済的に可能な範囲内において快適な職場環境の実現と労働条件の改善を通じ、職場における労働者の安全と健康の確保を目指します。

1.安全衛生管理体制を確立し、その目標を状況に応じて毎年定め、安全衛生活動の継続的改善を図ります。

2. 労働安全衛生活動を通じ過去の労働災害事例の適切な対策を講じ、類似災害の発生を防止します。また、安全パトロールで、危険を見つけその対策を講じ、新たな災害を防止します。

3.メンタルヘルスの推進と、職場環境の改善を行い、従業員の健康保持増進に努めます。

4. すべての従業員および社内で働く全ての人々に対し、安全衛生方針を周知徹底し、安全衛生意識の高揚を図ります。

2007年10月1日 日本モレックス株式会社 代表取締役社長 廣川 克巳

労働安全衛生方針

 日本モレックスでは、EHS活動(23ペー

ジで紹介)の一環として、工場内各工程に

おいて安全マニュアルを作成し、定期開

催される安全衛生委員会の指導のもと、

安全確保のための活動を行ってきました。

 2008会計年度は、災害被災者数は5名

で、前年度に比べて増加してしまいまし

た。休業災害者数は0名で、こちらは変

わりません。

 内容としては、大和技術センターが4件

を占めております。製造直接業務ではな

く、間接業務にて発生しております。全て、

恒久対策をとっておりますが、FY09の課

題とし根本的な対策をとっていきます。

労働安全衛生の推進

 2008会計年度は、CSRの更なる向上

を図るべく、労働安全衛生マネジメ

ントシステム(OHSAS18001)認証取得

に向けて準備を進め、2009年会計年

度に認証を取得しました。

 マネジメントシステムに基づき、活

動の継続的な充実に取り組んでいき

ます。

OHSAS 18001の認証取得状況

0

1

2

3

4

5

2007 2008200620052004(会計年度)

度数率 発生件数

0

5

10

15

20(件)

1.5611.81

0.730.006 7

3 0

4.7

18

■労働災害発生件数と度数率の推移

※FY08より厚労省のDATAと基準を合わせる

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34 Molex Environmental & Social Report 2008 Molex Environmental & Social Report 2008 35

社員の安全と健康のために 生き生きと働ける職場づくり社員は重要な経営資源です。すべての社員がやりがいをもって働ける環境づくりを進めています。

労働安全衛生・健康・防災 働く環境の整備

 人材の有効活用の一環として正社

員の社内異動によって欠員を満たす

ことが望ましいと考えられる案件に

ついて社内公募を実施しています。

応募資格は、組織管理職を除く同一

職場勤務3年以上の社員であること。

専門管理職も応募資格があります。

 イントラネットにて募集要項を掲

載、応募者に対して書類選考と面接

にて選考を行います。応募に上長の

許可は必要なく、内定した場合は、上

長に部下異動の拒否権はありません。

健康相談窓口を運営

分煙化の推進

休業リスクマネジメント

社内公募を実施

ハートフルカンパニーとしてベストパートナー

としてプロフェッショナル

としてハートフルカンパニー

としてリーディングカンパニー

として

 社員が健康で元気に働くため、ま

た、社員家族の健康や医療に関する

不安や悩みを少しでも軽減するため

のサポートとして、日本モレックスで

は従業員専用の電話相談窓口を2007

年9月より開設しました。

 この窓口では、身体的な健康相談

はもちろん、ストレスなどに関する悩

みについても、24時間・フリーダイヤ

ルで相談することができます。また、

メンタルヘルスに関しては、希望者に

対し、面接カウンセリングも実施して

います。この窓口の運営は、外部の

専門会社に業務委託しており、利用

の際は守秘義務に則って業務が実施

されるため、プライバシーの面から

も安心です。

 社員の健康やストレスに関する不

安や悩みが深刻な状況に陥ることを

予防できるとともに、病気の早期発

見・早期治療にも結びつき、人材活

用の効率化にもつながると期待して

います。

 2003年5月に健康増進法が施行さ

れ、事務所など多数の人が利用する

施設において、受動喫煙を防止する

ために必要な措置を講ずることが努

力義務化されました。日本モレックス

ではそれ以前から従業員の健康を第

一として、リフレッシュコーナーでの

み喫煙を許可していました。2003年5

月からは、屋内での喫煙を全面的に

禁止し、屋外に(来客者用屋内喫煙室

有)喫煙場所を設置しております。

 労働安全衛生マネジメントシステ

ム(OHASAS18001)認証取得の中で

2008年度末より安全面のみならず衛

生面もとらえ「労働者の心の健康の保

持増進のための指針」にもとづき全社

員のメンタルヘルスチェックをはじ

め「4つのケア」の推進を実施しまし

た。詳細は2009年度版にて報告させ

ていただきます。

 企業におけるダイバーシティ=

Diversity & Inclusion(多様性の受容)の

考え方のもと、日本モレックスでは、

採用時の性別による職種区分をなく

し、女性管理職の登用を進めていま

す。まだ十分ではありませんが、女

性管理職数は徐々に増えています。

 日本モレックスでは定年退職者を

対象に嘱託社員として再雇用する制

度を設けています。2006年4月以降19

人の実績があります。少子高齢化を

迎える社会において、知識と経験豊

富な人材を継続雇用することは「molex

Way」を実現するひとつの鍵だと考え

ています。

 日本モレックスでは、男性社員の

育児参加を促進するため、研修や社

内報での啓蒙を行っています。2008

会計年度では1名の男性社員が育児休

業を取得しました。まだ利用者数は

十分な水準とは言えません。制度の

改善を図り、休業しやすい環境を整

えています。

 また、2008年度末より業務改革によ

る「残業削除」と「ワークライフバラン

ス」の推進を実施しました。

ダイバーシティへの取り組み

再雇用制度の運用

ワークライフバランス施策の推進

■女性管理職数の推移08年 07月 9人07年 07月 8人06年 07月 6人05年 07月 5人04年 07月 2人

育児休業制度の概要・ 短時間勤務制度(8時間勤務者は6時間まで短縮可能)・ 始業・終業時刻を繰上げ又は繰下げる制度

 誕生から1カ月経った子どもの育児のために、育児

休暇をいただきました。グループ長や周りの方がバッ

クアップしてくれたおかげで、業務上の支障はありま

せんでした。

 子どもと長時間向き合うのはほぼ初めての経験。

抱っこしたり、お風呂に入れたりする中で「自分が父

親なんだ」という実感がわきました。

育児休業を取得した寺原さんより「自分が父親なんだと実感」製造本部 金型技術部 成形金型技術グループ 寺原 毅さん

防災対策を実施

 一昨年の中越沖地震の例からも分

かる通り、震災は従業員の命の危険

にさらし、操業停止からお客様に多

大なご迷惑をかけてしまいかねない

経営リスクです。日本モレックスは、

2008会計年度では「緊急時対応規定」

をより具体的かつ実用的に内容を見

直すとともに、バインダー形式の「緊

急時対応要領書」を作成。各部門に配

布し緊急時にはいつでも参照・閲覧

できるようにしました。緊急時には、

的確かつスピーディーな対応により

被害を最小限にとどめます。

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36 Molex Environmental & Social Report 2008 Molex Environmental & Social Report 2008 3736 Molex Environmental & Social Report 2008

成長力ある企業であり続ける人財育成と技術開発は企業の成長の源泉です。日本モレックスは常に人財・技術への投資を行い、成長力ある企業

であり続けます。

人材・技術開発への投資

リーディングカンパニーとしてAs a Leading Company

ベストパートナーとして

プロフェッショナルとして

ハートフルカンパニーとして

リーディングカンパニーとして

 世界のモレックス・グループは、

従業員がモレックスの長期的な成功

を支えているという基本的認識を

もっています。「利益の再投資」をグ

ローバルでの重要な経営方針として

いますが、その中にはもちろん人材

育成のための投資も含まれます。育

成方針は「誠実であること」を主眼に

おき、その理念を共有化できる人材

を育てています。

 2008年会計年度における総研修時

間は118,633時間にのぼり、一人当た

り(社員数2,315人)約51.25時間(≒

118,633時間÷2,315人=「51.25時間=8

時間×6.4日間)費やしたことになりま

す。研修の概要は以下の通りです。

 上記の通り、積極的かつ継続的な人的

投資という基本方針のもとに様々な階層

別、職種別、年齢別の研修を実施してい

ます。そういった中、2008年会計年度に

は従業員すべての行動思考の基軸となる

「molex Way」を新たに策定し、現在この

「molex Way」を基盤とした研修プログラム

の再構築を進めているところです。

 「molex Way」が求める行動様式の中

には、市場への深い理解、謙虚に学

ぶことの必要性、互助精神、高い倫

理観など多くのことが謳われていま

す。これらによって、日本モレックス

はお客様にとって最良のパートナー

企業、全社員がプロフェッシナルとし

て誇れる企業、感謝と思いやりを持っ

た組織、そして公正な事業活動で得

た利益を再投資することで安心され

期待される企業を目指しています。

 「molex Way」という新しい価値観を

共有化し、よりスムースに連携を取る

組織に変わるために、「リーダーシッ

プ研修」や「クリティカルシンキング」

などのプログラムを実施しています。

 日本モレックスは売上高の5%を継

続的に研究開発費にまわすなど、積極

的な研究開発投資を行ってきました。

 2008年7月27日には、その研究開発

投資の成果を発表する大和技術セン

FY07技術成果展が開催されました。

 展示会場へは多くの方が来場し、

展示担当者の説明を聞きながら製品

を手に取っていました。

 11名の発表が行われた発表会では、最

優秀会長賞1名、最優秀社長賞1名、最優

秀エンジニア賞1名の授賞が行われました。

研修制度とカリキュラムの充実

「molex Way」に基づく人材開発・人材育成へ

技術開発プロジェクト(FY技術成果展)

階層別研修 経営幹部育成研修、管理職基礎研修、管理職登用試験・研修、主任研修、班長研修、OJTリーダー研修、中途入社者研修、新入社員研修

ビジネススキル研修リーダーシップ研修、ロジカル・シンキング研修、ファシリテーション研修、プレゼンテーション研修、コミュニケーション研修、ネゴシエーション研修、ホ

ウレンソウ研修、ビジネスマナー研修

語学研修ビジネス英語研修、中国語研修

その他環境、安全衛生、情報セキュリティー、「モレックスWay」、職種別専用研修、社外セミナー、ライフプラン研修、通信教育 etc

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38 Molex Environmental & Social Report 2008 Molex Environmental & Social Report 2008 39

誠実な企業経営を徹底するコーポレートガバナンス強化、コンプライアンス徹底を通して、社会倫理と法令遵守を当たり前の文化と

して根付せています。

企業倫理・コンプライアンス

 日本モレックスは、お客様と共同で

製品開発を進める中で、多くの機密

情報をお預かりしています。その漏

洩対策はお客様にご信頼いただくた

めの必須条件。以前より漏洩防止の

ためのルールを決めるとともに、従

業員に情報セキュリティガイドブック

などを配布し、ルール遵守を徹底し

てきました。

 2008会計年度は研修などを通じた

全従業員へのルール浸透と、従業員が

仕事をしながら自己チェックできる仕

組みづくりに取り組んできました。

 世界のモレックス・グループは2003

年、グループの全従業員および全取

締役メンバー向けに、責任感と倫理

観のある職場環境を奨励するために

「モレックス行動規範」を作成しまし

た。この規範では、モレックスの全従

業員が従うべき重要な法規と方針を

規定しています。

 この規範およびプログラムは、モ

レックスの取締役会および上級幹部

の支持を得た上で、社内の事業活動

監視委員会が管理しています。同委

員会は、人事、財務、内部監査、およ

び法務の各部門の代表者により構成。

取締役会、上級幹部、および事業活

動監視委員会は、右の各活動の実施

により、このプラグラムの監督をして

います。

 モレックス・グループは2008会計

年度、改訂版「モレックス行動規範」

を配布しました。あたらしい規程では

記載項目が20から42に増加。内容が

より詳細で具体的になりました。どの

ように行動すればよいか判断に迷う

ようなケースに、より明確な判断基軸

を指し示すことができるように生ま

れ変わったといえます。

 改訂版「モレックス行動規範」につ

いては、全世界の従業員の75%以上に

対して研修を実施することが、2008

年会計年度の重点課題として挙げら

れていました。

 日本モレックスとしては第3四半期

から第4四半期にかけて、全従業員

に対して研修を実施しました。行動規

範の解説とeメールの正しい使い方に

ついての2つのプログラムがあり、そ

れぞれ約30分かかります。パソコン

が使える環境の人はeラーニングで、

使えない場合は集合研修を行いまし

た。今後も規範を徹底的に浸透させ、

高い倫理性を有する企業を目指して

いきます。

コーポレートガバナンスの状況(業務執行・監督・監査)

意見受付窓口の設置

情報セキュリティへの取り組み

コンプライアンス・行動規範の見直し・eラーニング

ベストパートナーとして

プロフェッショナルとして

ハートフルカンパニーとして

リーディングカンパニーとしてリーディングカンパニーとして

 日本モレックスはステークホル

ダーの皆様から継続的にご支持いた

だけるよう、コーポレートガバナンス

(企業統治)の強化に努めています。

 役員構成は取締役5名及び監査役1

名です。取締役会は月1回を定例とし

て適宜開催。経営の基本方針と戦略

の決定、重要な業務執行に係る事項

の決定、並びに業務執行の監督を行っ

ています。

 また、取締役会に付議すべき事項

及びその他の重要事項の審議機関と

して経営会議を隔週開催しています。

この会議では、各部門間の横断的な

事案に関し広く意見を求め、迅速か

つ適切な業務執行の判断を行いつつ、

全社の経営情報を各部門で共有する

ことを目的としています。

 監査役は、コーポレートガバナンス

を担う独立機関であるとの認識のも

と、監査役会が定めた監査方針、監

査基準に則り、監査計画に基づいて

取締役の職務執行全般にわたって監

査を実施しています。監査役が取締

役会に出席するなど、取締役の職務

執行状況を十分に監視する体制を整

えています。

 内部監査は、業務執行部門から独

立した社長直轄組織の企画管理本部

内部統制推進室が担当。監査役と連

携を取り、各部門・子会社の業務執

行状況を監査し、「適正性」「効率性」

を検証しています。

 会計監査では新日本監査法人と監

査契約を締結。監査役と会計監査人

は、定期的に監査計画、監査結果の

情報交換等により連携し、監査の実

効性を高めています。

▌経営体制(取締役会・経営会議)

▌監査役監査、内部監査 および会計監査の充実

株 主 総 会

取締役会監査役

代表取締役

経営会議社外弁護士

各部門・子会社ホットライン

選任・解任

選任・解任

選任・解任

選任・解任

会計監査人

企画管理本部 内部統制推進室SOX法監査

■業務執行および経営監査の体制

監査

報告

報告助言

連携

 従業員は、コンプライアンス・企業

倫理に抵触する事例に遭遇し、自部署

内での解決が難しいと判断した場合、

世界のモレックス・グループの事業活

動監視委員会に電子メールで直接連絡

することができます。匿名でも利用で

きます。更に国別に定められたモレッ

クスホットライン(無料電話)、人事部

または御堂筋法律事務所に電話又は電

子メールで直接連絡することができま

す。電話又はメールを受けた事業活動

監視委員会、人事部、御堂筋法律事務

所は迅速に対応するために、最善の努

力を尽くします。(個人の秘密は守られ

ます)また、こうした従業員に対する

報復を禁止しております。報復行為に

関与するものは、解雇を含む懲戒処分

の対象となります。

・ プログラムの役割および責任の割当・ コンプライアンス・トレーニングおよびコミュニケーションの監督・社内調査プロセスの監督・ 規範違反に対する懲戒手続きの検討・ 問題の提起および報告に使用可能な資料の監督

行動規範冊子

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40 Molex Environmental & Social Report 2008 Molex Environmental & Social Report 2008 41

地域社会の一員として各事業所ごとに、地域の方々とコミュニケーションをとりながら、

社会貢献活動を実施しています。

社会貢献

地域清掃を実施 各工場の協賛・寄付一覧

四川大地震に救援金

ファイル寄贈

ベストパートナーとして

プロフェッショナルとして

ハートフルカンパニーとして

リーディングカンパニーとしてリーディングカンパニーとして

 日本モレックスでは11月を「molex

エコ月間」とし、環境マインド育成の

きっかけづくりとなる活動を推進。

 大和技術センターでは、大和市の

環境イベントにあわせた11月15日に、

56名が参加して大和と中央林間駅前

周辺を。鹿児島工場では12月13日、

休日にもかかわらず203名もの従業員

が参加して工業団地周辺で清掃活動

を行いました。また、岡山工場ではこ

れまで外注していた緑地の芝の維持

管理を社員のボランティア今年度よ

り休日に社員が自宅より芝刈り機を

持ち寄り休日にボランテアで芝刈り

を実施。2月には芝焼きも行いました。

 地域での自主的活動を進めること

により、Wayにおけるリーディングカ

ンパニーの実践に繋がるよう、今後

も定期的に活動を続けていきます。

 2008年5月12日に発生した「中国・

四川省」の大地震に対しての救援金

を社内で募り、日本モレックスでは

913,798円集まり、GMPDとしては、

2,736,027円集まりました。モレックス

では、各国から集まった救援金に最

高50,000ドルのマッチングドネーショ

ンが行われました。

2008年度には書類の電子化に取り組

みました。その結果2,000冊近いファ

イルのバインダーが余り、大和市に

相談したところ大和市と市民活動セ

ンターで約800冊を引きとっていただ

くこととなりました。残りのファイル

もぜひ有効にリユースしていきたい

と考えています。

インターンシップを開催

 2007会計年度、高等技術専門学

校生を対象に初めて実施したインタ

―ンシップは「とても有意義だった」

「もっと実習したかった」「この体験

を今後に活かしたい」「研修資料がほ

しい」等、参加者に大好評でした。ま

た、参加のあった学校から4名の入社

もありました。

 そこで、2008会計年度も8月20日~

24日に4工場にて実施。全国各地から

11校・12名の学生が参加されました。

昨年の経験を活かし、各工場ともカリ

キュラムをパワーアップ。工場の「生

の迫力」や「洗練された加工技術」、社

会に出て仕事をする大変さを肌で感

じていただく機会になったようです。

地域のイベントへの協力(大和の阿波踊りへの参加)

 「第32回神奈川大和阿波おどり(主

催/神奈川大和阿波おどり振興協

会)」は7月25日㈮の前夜祭を皮切りに

27日㈰までの3日間、大和駅東側を中

心に開催されました。延べ54連、踊

り子で3,000人以上観客は延べ30万人

以上が参加。その間、モレックスのメ

ンバーは、ボランティアで清掃活動

を実施しました。朝10時から夜8時ま

での間、2時間に1回(約1時間30分程

度)担当地区のゴミを拾って歩きまし

た。延べ18名の参加です。

 また、適宜交替し休憩を取り子供

達の「連」をはじめ、本場徳島からの

「連」の踊り込みもあり本場の熱気と

興奮も堪能することができました。

岡山工場 開成学区スポーツ少年団 静岡工場 ①地元商工会祭り寄付西大寺会陽・道通宮会陽・少年はだか祭 ②町内花火大会寄付九蟠地区敬老会・新年会等 ③隣市(牧之原)花火大会寄付共同募金 ④地域氏神お祭り寄付(4組分)岡山県緑化推進募金 ⑤吉田町社会福祉協議会会費岡山市消防団後援会費 ⑥町内共同募金(町、組それぞれ)九蟠消防団後援会費 ⑦町内交通安全協力金

鹿児島工場 鹿屋市夏祭り 栃木工場 栃木工場鹿屋市納涼花火大会 塩谷町スポーツ少年団

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ステークホルダーメッセージ(社会貢献)

編集後記

日本モレックスの社会・環境への取り組み

 私たちは、バングラデシュ、ネパー

ルなどの南アジアで活動している国

際協力NGOです。日本モレックス様

から書き損じたはがきや切手、古本

などによる寄付(「ステナイ生活」)で

ご支援いただいております。私たち

の活動のキーワードは「参加」です。

日本モレックス様とは、2008年3月に

開催された「ファミリーデイ」からお

付き合いが始まりました。そこでは

社員だけでなく、社員の家族にも参

加してもらいました。ファミリーデ

イのブースの3分の1以上を使って「環

境の樹」を中心とした「環境ブース」

で「ステナイ生活」の窓口を設置して

いただきました。その後も引き続き

ご協力いただいております。今後は、

お客様や地域住民にも呼びかけ参加

の輪を広げつつ、継続した取り組み

を期待しています。

 現在の厳しい経済状況の中、本業

の継続、企業の存続さえ大変な時代

です。しかし、このような状況だか

らこそ、「桃太郎プロジェクト」を推

進し「Molex Way」を実践、定着させる

ことは大切だと思います。御社が御

社と共に歩むすべての人々、その家

族からの信頼される企業へ向けて、

微力ながらお役に立てたのであれば

これ以上の喜びはありません。

 日本でバングラデシュというと、

「貧しい国」「自然災害が多い国」と

いったイメージを持たれる方が多い

と思います。しかし、「生きる力」「家

族の絆」など南アジアで力強く暮らし

ている人々から学ぶことがたくさん

あります。そして、日本に住む私た

ちと同じ「今」を生き、「希望」を持っ

ています。日本モレックス様のご協

力を得ながら、国際協力への参加を

通じて、このような想いを日本の皆

様と共有し、貧困問題などの南アジ

アの人々が抱える課題の解決ために

活動していきたいと思っています。

 当社も1998年にEMS認証を取得して10年が経ちました。社員全員が当事者意識を持ち、環境活動を行えるよう更に裾野を広げて行く必要があります。それに加え、未曾有の世界的経済の悪化の時期に、如何に継続的改善を実施して行くか、環境活動を如何にビジネスと結び付けて行くか当社の環境活動を問われる時が来ました。 そのような情勢の中、当社も生き残りを賭けた戦いに勝ち残らなければなりません。環境活動も原点に戻りビジネス活動と一体化した活動を更に強化して行く必要を痛感

しております。更に環境活動が独立したものではなく、CSRの一環として活動して行く重要性も痛感致しました。2009会計年度では第三者による環境関連法・安全衛生関連法の遵法監査を受審し、自己満足ではなく客観的に遵法性を確認したいと思います。 また、お客様の仕入先企業に対する環境(CSR)活動に対する評価の高まりは凄まじいものがあり、我々仕入先企業のCSR活動状況が進んでいなければ取引の俎上にも上がらない時代となってきました。 「社会・環境報告書」は、2007年版から

初めて環境省の環境報告書ガイドラインに沿った形で作成できましたが、今回2008年度版作成するに当たって、お客様をはじめステークホルダーの皆様へ当社をアピールするとともに、社内的にも環境活動とビジネス活動の重要性を更に認識してもらおうと考えております。環境活動はビジネス活動であり必ず利益に結びつきます。コストを掛けずに知恵と工夫で環境にも優しく、企業利益にも貢献できる活動を更に強化し、生き残りを賭けた戦いに勝ち残り継続的な改善を続けていきます。

国際協力への参加を通じて、南アジアで力強く暮らしている人々の希望を共有していきたい

特定非営利活動法人シャプラニール=市民による海外協力の会広報グループ(企業・団体との連携担当) 

石井大輔氏

1992年 6月 モントリオール議定書(クラスⅠ・Ⅱ)オゾン層破壊物質の全廃1996年 6月 ジクロロメタンの自工場全廃1998年11月 ISO14001認証取得。技術センター・岡山・静岡・栃木・鹿児島・精密部品工場2000年12月 エンボスプラスチックリールの回収スタート2000年 5月 第1回「意識調査」実施(大和技術センターのみ)2001年 7月 グリーン購買スタート2002年 5月 化学物質ガイドラインの設定 Rev.0

2002年 6月 PFC(パーフルオロカーボン)の全廃2002年 7月 蛍光X線分析装置導入2003年 2月 グローバル行動規範をグループ全体に展開2003年 3月 化学物質ガイドラインの改定 Rev.A

2003年 5月 健康増進法施行に伴い、分煙化開始2003年 9月 「家族への手紙」(年2回 社長より家族の方へのメッセージ・現況報告)開始2003年11月 環境手帳を全社員に配布(後にEMSカードと改称)       鉛フリー対応としてスズビスマスめっきを実用化2004年 2月 コージェネレーションシステム導入。栃木工場:省エネ/CO2排出削減       化学物質ガイドラインの改定 Rev.B

2004年 3月 トリクロロエチレンの自工場内全廃2004年 5月 社員家族参加型イベント 第1回「ファミリーデイ」各工場にて開催(以後毎年開催)2004年 6月 第2回「意識調査」実施(全社)2004年 7月 静岡工場めっき廃液処理装置にホウ素吸着塔設置2004年10月 社員家族参加型イベント 第1回「ファミリーデイ」大和にて開催(以後毎年開催)2004年11月 ISO14001認証取得。モレックス大連本社工場・第二工場2004年12月 RoHS適合可否を現品票ラベルに表示2005年 2月 化学物質ガイドラインの英語・中国語版を発行2005年 4月 育児・介護休業法改正に伴い、就業規則変更。育児については、法改正の内容に加え時間短縮上乗せ。2005年 5月 鉛フリー対応としてスズリフローめっきを実用化2005年 7月 化学物質ガイドラインの改定 Rev.D

2005年 7月 新人事制度施行 業績の向上や人材の育成につながる評価プロセスを構築       少子化対策として育児手当の見直し実施2005年 8月 TS16949認証取得。岡山・静岡・栃木・鹿児島工場       工程内事務用品使用可リスト(RoHS適合)認定2005年 9月 健康相談窓口開設(24時間) 2005年12月 全工場にて、建築物の耐火等の吹き付け材の石綿含有量調査 完了2006年 2月 ISO14001:2004版への移行。国内5工場と大和技術センター2006年 4月 再雇用制度運用開始       コンプライアンス・企業倫理違反の受付窓口として御堂筋法律事務所を追加2006年 5月 第3回「意識調査」実施(全社)2006年 6月 欧州RoHS指令への対応完了2006年 9月 工程別「安全作業ビデオ」作成完了2006年10月 化学物質ガイドラインの改良版.08へ2007年 1月 グリーン調達に関する客先認定が10社を超える2007年 2月 化学物質ガイドラインの改良版.09へ2007年 6月 2007会計年度 国内工場安全対策実施完了(720箇所の改善)2007年 7月 岡山工場「岡山労働局長賞(優良賞)」受賞2007年10月 栃木工場「栃木労働局長賞(奨励賞)」受賞2007年11月 グローバル行動規範改定       岡山工場「岡山市グリーンカンパニー認定」       化学物質ガイドラインの改良版.10

2007年12月 初めて男性社員の育児休業取得2008年 6月 労働安全衛生マネージメントシステム運用開始2008年 8月 化学物質ガイドライン全面改訂 改良版.11へ

特定非営利活動法人シャプラニール=市民による海外協力の会1972年に設立された特定の宗教、政治、企業には属さないNGO(Non-Governmental-Organization)です。一般の市民の思いから作られ、市民からの会費や寄付を主な財源にして運営しています。シャプラニールは、私たちの活動の原点であるバングラデシュの言葉・ベンガル語で、「睡蓮の家」という意味です。シャプラ(睡蓮)は、バングラデシュの国花にもなっています。ホームページ:http://www.shaplaneer.org/

42 Molex Environmental & Social Report 2008 Molex Environmental & Social Report 2008 43

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日本モレックス 社会・環境報告書アンケート「2008年 日本モレックス社会・環境報告書」をお読みいただきありがとうございました。

次回の報告書を作成する際の参考にさせていただきますので、もしよろしければ、質問事項にご回答のうえ、下記宛にFAXをお送りください。

日本モレックス株式会社 環境安全衛生部

FAX. 046-265-2385

Q1 この報告書をどのような立場でお読みになりましたか? □株主・投資家・金融機関 □企業のCSRご担当者 □当社事業所の近隣にお住まいの方 □学生・求職者 □お客さま(事業者) □業界団体関係者 □社員・社員の家族 □お客さま(個人・消費者) □報道関係者 □NPO・NGO(CSR・環境) □その他(                          ) □お取引先・協力企業 □政府・行政関係者 □CSR・環境の専門家・研究者

Q2 どんな情報を知るために、この報告書を読まれましたか?

Q3 この報告書についてどのようにお感じになりましたか?   (不十分と思われる情報・改善すべき点に関する具体的なご意見は下記Q5にご記入ください)

Q4 特に印象に残った項目を○印で囲んでください。

Q5 報告書に関して、追加を望む情報、改善すべき点、ご意見・ご感想があれば、ご記入ください。

ご協力ありがとうございました。今後の報告書作成に活用させていただきます。(個人情報保護の観点から個人を特定できる質問はしておりません)

1.情報のボリュームは□多すぎる□適切□やや少ない□少ない

2.求める情報の充足度□よく満たしている□ほぼ満たしている□やや不十分□不十分

3.求める情報の検索性□非常に探しやすい□探しやすい□やや探しにくい□とても探しにくい

4.内容の信頼度□十分信頼できる□ほぼ信頼できる□やや信頼できない□まったく信頼できない

5.内容の理解しやすさ□非常に理解しやすい□理解しやすい□やや理解しにくい□とても理解しにくい

6.誌面の読みやすさ□非常に読みやすい□読みやすい□やや読みにくい□とても読みにくい

7.日本モレックスへの理解□非常に深まった□やや深まった□変わらない□わからなくなった

8.日本モレックスへの信頼感□非常に高まった□ある程度高まった□変わらない□低くなった

12.地球温暖化防止と省エネルギー(P25)13.産業廃棄物最終処分量の削減(P26)14.土壌・地下水汚染の防止と騒音の低減(P27)15.製品含有化学物質の管理(P28-32)16.労働安全衛生・健康・防災(P33-34)17.働く環境の整備(P35-36)18.人材・技術開発への投資(P37)19.企業倫理・コンプライアンス(P38-39)20.社会貢献(P40)21.ステークホルダーメッセージ(社会貢献)(P42)

1.日本モレックスの事業(P2)2.会社概要(P4-5)3.社長メッセージ(P6-7)4.molex Way と社会・環境活動の関係(P8-9)5.社会・環境活動の計画・実績(P10-11)6.Focus ファミリーデー(P12-16)7.グローバル経営体制への移行(P17)8.製品への顧客の声の反映(P18-20)9.品質保証(P21-22)10.環境理念と方針(P23)11.事業マテリアルバランス(P24)