caution!(コーション)...1. caution!パワーポイント版. 〔教材p3〕...
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1
【啓発講座用】 消費者教育教材
「Caution!(コーション)
“これからを生きる応援ブック”」 【パワーポイント版】 補助資料
《画面の流れ》 〔教材掲載ページ〕
〔表紙〕
1
Caution!パワーポイント版
〔教材 P3〕 自立した消費者と契約の成
立について
2
【説明のポイント】
1. 私たちは消費者であること
2. 契約社会に生きている自立
した「消費者」になることが、
自分だけでなく家族や友達
を守ることにつながる
このパワーポイント版は、消費者教育教材「Caution!(コーション)“これから
を生きる”応援ブック」のうち、次の内容について抜粋して作成してあります。
Ⅰ 契約について
Ⅱ 若者に多い消費者トラブルの事例(2 例)について
Ⅲ クーリング・オフ制度について
Ⅳ 消費生活センターの紹介
Ⅴ その他の若者に多い消費者トラブルの事例(9 例)
Ⅵ 身近な高齢者が被害にあいやすい消費者トラブルの事例(1 例)
Ⅶ クレジットカードについて
〔参考〕 Caution!(コーション)ワークシート
ⅠからⅣまでの内容で、生徒自身が消費者であることや契約することの重
要性とクーリング・オフ制度の理解を深め、消費生活センターの周知を図るこ
とができるように作成しました。
ⅤとⅥでは、その他の消費者トラブル事例について、必要に応じてご利用
いただけるよう個別の画面構成としました。この 10 例については、教材には
相談内容のみ掲載していますが、この補助資料には「消費生活センターから
のアドバイス」も掲載しました。
Ⅶでは、クレジットカードについての説明を加えました。
また、参考資料として学習内容の確認等のためのワークシートを個別ファイ
ルでご用意しました。
教材とともに、パワーポイント版についても授業等でご活用いただけますよ
う、よろしくお願いします。
《ポイント》
Ⅰ 契約について ●私たちはみんな「消費者」です
自分自身が「消費者」という意識を持つことが重要です。
商品やサービスを購入し、それを使用するのが消費者です。
商品やサービスの購入は、売る側(事業者)と買う側(消費者)の合意のもと
で契約が成立します。
基本的な契約の知識を身につけることが、消費者トラブルに巻き込まれるこ
とを防ぐのです。悪質商法などから自分の身を守る「自立した消費者」になる
ことが、家族や友達を守ることにもつながります。
2
《画面の流れ》 〔教材 P3〕
「契約する」ってどういうこと?
3
【説明のポイント】
1. 契約とは
2. 契約の成立時期
3. 契約書作成の必要性
3. 契約する上での約束事項
〔教材 P2〕
知っている??契約の基礎知識
4
《ポイント》
●「契約する」ってどういうこと?
~契約とは、法律的に責任が生じる約束のことです~
例えば、コンビニエンスストアでの買い物は「売買契約」、電車に乗るのは
「旅客運送契約」です。契約社会に私たちは生きているのです。暮らしの中で
もし消費者トラブルに巻き込まれたら、まず契約が成立しているかどうか考え
ましょう。
契約が成立していなければ、請求されてもお金を支払う必要はありませ
ん。契約が成立していた場合であっても、特定商取引法などの法律で定めら
れているものは、中途解約や契約の解除ができます。
・契約の成立
契約は当事者間で合意すれば成立します。したがって口約束も立派な契
約となります。
・では、なぜ契約書を作成するのでしょうか
契約内容を明確にすることで当事者が確認し、トラブルを防止するためで
す。
・契約は守らなければならない
当事者間の合意によって結んだ契約には、契約書の有無にかかわらずそ
の合意内容を守る義務が生じます。法律で認められている場合を除き、相手
の合意なく一方的に契約を解除することはできません。
●契約の基礎知識
次の Q1~Q3は、YES それとも NO
Q1 コンビニでジュースを買った。これって契約?
A1 YES
ジュースやパンなど商品を買うことは売買契約です。
Q2 契約書にハンコを押していなければ、契約は成立していない?
A2 NO
口約束でも契約は成立し、押印がなくても契約は成立します。
Q3 お店で洋服を買った。他の店でもっと安く売っていたので返品したい。
できるかな?
A3 NO
店に出向いて購入する場合(店舗販売)は、クーリング・オフができないの
で返品できません。
3
《画面の流れ》 〔教材 P4〕 若者に多い消費者トラブル
ケース1「ワンクリック請求」
5
6
【説明のポイント】
1. 若者に多いネットトラブルの事
例 ワンクリック詐欺
2. もし自分が被害者となったらどう
するか
〔教材 P5〕 考えてみよう
7
8
9 【説明のポイント】
1. 無料サイトの危険性
2. 契約は成立しているのか、支払う
義務は?
3. タップしただけで、個人情報は知
られてしまうのか。
《ポイント》
Ⅱ 若者に多い消費者トラブルの事例(2 例)について 若者から最も相談の多い消費者トラブルは、インターネットによる不当請求です。
●若者から相談の多い消費者トラブル「ワンクリック請求」
〔相談内容〕
健太がスマホのゲームサイトで広告をタップしたら、いきなりアダルトサイトに
接続。無料サイトと記載があったので、興味本位で年齢を 18 歳以上と偽り入
力した。すると、それだけで完全登録となり、9 万円の請求画面が現れた。3
日間以内に支払わないと請求額が 18 万円になり、スマホの情報をもとに調べ、
取り立てに行くと書いてあった。びっくりして問合せ先に電話をかけると、サイ
ト業者から「登録したのだから支払ってもらう。支払わなければ自宅まで回収
に行くし、回収費用も請求する」と脅かされた。
〔アナタなら、どうする?〕
1.業者に言われたとおり、親には内緒で自分のお金で何とか支払う。
2.とりあえず身近な人に相談する。
3.その他
【解説】
お金を支払ったり、業者に連絡してはいけません。無視してください。心配
なときは、身近な人や消費生活センターに相談してください。
●もし自分が被害にあったらどうするか考えてみよう
1 無料のサイトは安全といえるのでしょうか。
【解説】
無料サイトには危険が潜んでいる場合もあります。
2 無料のサイトに登録しただけなのに、いきなり料金を請求された場合、支
払う義務はあるのでしょうか。 契約が成立しているといえるのでしょうか。
【解説】
ほとんどの場合、契約は成立していないので支払い義務はありません。
3 タップしただけで、こちらの個人情報が相手に知られることはあるのでしょう
か。
【解説】
「登録完了」などと表示されても、サイト業者には氏名や住所などの個人
情報は特定されません。
ただし、スマホのワンクリック請求サイトでは、携帯電話番号やメールアド
レス、位置情報などが、すでにサイトに知られている可能性があります。ア
プリをインストールする際には、公式アプリ配布サイト(アップルストア・グー
グルプレイなど)を経由すること、そのアプリがスマホ内の情報を利用する
かどうかが表示されるので、アクセス許可の内容に不審な点がないか毎回
きちんと確認することなどが必要です。
4
《画面の流れ》 〔教材 P5〕ケース 1 へのアドバイス
10
〔教材 P6〕若者に多い消費者トラブル
ケース 2「ネットショッピングのトラブル」
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12
〔教材 P7〕 考えてみよう
13
【説明のポイント】 1. ネット販売のメリット・デメリット
2. ネット販売利用時の注意点
3. クーリング・オフは対象外
《ポイント》
●消費生活センターからのアドバイス
1 無料サイトに登録するために空メールを発信したり個人情報を入力すると、
同時に出会い系サイトにも登録されることがあります。
2 悪質なサイトでは、タップしたとたんに「契約成立」としていますが、申込み
内容の確認画面がないのであれば、ほとんどの場合、契約は成立していませ
ん。したがって、支払い義務はありません。
また、絶対にサイト業者に連絡をしてはいけません。電話をすると、電話番
号が知られてしまったり、住所や氏名などを強引に聞き出されてしまいます。
メールでの問合せもアドレスが知られてしまいます。相手に個人情報を知られ
てしまわないようにすることが重要です。
3 携帯電話の個体識別番号から、サイト業者が氏名、住所、携帯電話番号
等の個人情報を知ることはできません。したがって、自宅まで費用を回収に
来ることはあり得ません。
ネットショッピング、ネットオークションの相談も増加しています。 ●若者から相談の多い消費者トラブル「ネットショッピングのトラブル」
〔相談内容〕
明子は以前から欲しかったブランドの財布をネットで見つけた。値段も 1 万
円とお買い得!形もかわいいし、色も 3 種類から選べた。ピンク色のサイフを注
文…。ところが、届いたサイフは思っていたより小さくて使いにくい。ピンク色も
ネットの画像よりくすんでいるように見える。返したいと思いサイトの画面を確
認すると「返品不可」という記載。これって返せないの?
〔アナタなら、どうする?〕
1.サイトに「返品不可」と書いてあるので、あきらめる。
2.サイト業者に事情を説明し、商品を引き取ってもらうように伝える。
3.その他
【解説】
利用規約の中に「返品不可」の記載がある場合、返品はできません。ただ
し、商品が破損していた場合などは、正常品と交換できます。
●もし、自分が被害にあったらどうするか考えてみよう 1 ネット販売のメリット・デメリットは何でしょうか。
【解説】
・メリット
自宅に居ながら 24 時間好きな時に買い物ができる…など。
・デメリット
実際に商品を手にとって比較、検討ができないのでトラブルが多い…な
ど。
5
《画面の流れ》 〔教材 P7〕 考えてみよう
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15
〔教材 P7〕ケース 2 へのアドバイス
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【説明のポイント】
1.クーリング・オフは対象外だが、利用規
約の中に「返品可能」の記載があれば、期
間内の返品可能
2.ネットショッピングやネットオークションに
はリスクが多い
〔教材 P12〕 クーリング・オフとは?
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《ポイント》
2 明子は、ネットで財布を買うとき、どんなことに注意をすれば良かったので
しょうか。
【解説】
商品がイメージと違う、業者と連絡を取りたくてもメールしか連絡が取れ
ない店があり、直接やり取りできずに問題解決ができない場合があります。
返品の条件や業者の住所・電話番号等を、しっかり確認しておく必要が
あります。
3 財布を購入した翌日、クーリング・オフをすることができるでしょうか。
【解説】
ネットショッピングは通信販売にあたり、クーリング・オフ制度はありません。
利用規約の確認が必要です。
●消費生活センターからのアドバイス
ネットショッピングやネットオークションでの買い物は「通信販売」にあたり、ク
ーリング・オフ制度はありません。
ただし、特定商取引法における通信販売では、販売価格や代金支払いの
時期・方法、連絡先等の重要項目の他に、返品特約について表示するよう定
められています。利用規約の中に「返品可能」の記載があれば、期間内に返
品することができますが、逆に「返品やキャンセル不可」と書いてあれば、不
良品の場合を除き返品はできません。特に表示がない場合は、8 日間に限り
送料を購入者が負担することで返品が可能です。
*ネットショッピング、ネットオークションの主なトラブル
①イメージと異なる
②商品が届かない
③ブランド物を購入したはずなのに偽物が届いた
充分注意して活用を!
Ⅲ クーリング・オフ制度について ●クーリング・オフ制度とは
いったん成立した契約は守らなくてはなりませんが、訪問販売や電話勧誘
販売などのように、消費者が不意打ち的に勧誘を受けるような場合には、冷
静に判断できないままに契約してしまうことがあります。そこで、申込みや契約
をした後、必要がないと考えた場合には、一定条件のもとで消費者から一方
的に契約を解除できるよう認めた消費者保護制度です。
●クーリング・オフの効果
クーリング・オフをすると、申込みや契約がなかったことになり、事業者は消
費者から受け取った代金を速やかに返還しなければならず、消費者に渡した
商品がある場合は、事業者負担で引き取る義務があります。
6
《画面の流れ》 〔教材 P12〕
クーリング・オフの方法
18
〔教材 P12〕
クーリング・オフできる期間
19
20
〔教材 P12〕
クーリング・オフできないもの
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22
【説明のポイント】
1. クーリング・オフできないもの
通信販売・店舗販売
《ポイント》 ●クーリング・オフの方法
クーリング・オフの通知は必ず文書で行います。
記載例のようにはがきに記載し、表裏両面のコピーをとってから、「特定記
録郵便」又は「簡易書留」で送り、受付時に渡される受領証(発送日の証明)
と共に保管しておきます。
●クーリング・オフできる期間 クーリング・オフのできる期間は、訪問販売や電話勧誘販売では 8 日間で
す。
クーリング・オフの起算日は、法定書面の交付された日です。
クーリング・オフは、通知を出した時点で法律の効力が発生します(発信主
義)。事業者の同意は必要ありません。契約書面を渡されていないときや、記
載内容に不備があるときは、期間が過ぎてもクーリング・オフが可能です。
●クーリング・オフできないもの
通信販売や店舗販売など、消費者が自ら選べる取引はクーリング・オフが
できません。
ただし、通信販売の場合、利用規約に返品特約の記載があるときは、返品
(交換)が可能な場合があります。
また、訪問販売でも自動車や 3,000 円未満の現金取引はできませんし、化
粧品や健康食品などの消耗品は、開封したり、使ってしまうと、原則、クーリン
グ・オフができなくなります。
クーリング・オフができなくても、解約に向けての交渉方法はあります。
すぐに、消費生活センターに相談しましょう。
7
《画面の流れ》 〔教材 P10〕
知っておこう!消費生活センターって
どんなところ?
23
〔教材 P16〕
消費者ホットラインの案内
24
〔教材 P16〕
新潟県消費生活センター電話番
等の案内
25
《ポイント》
Ⅳ 消費生活センターの紹介 ●知っておこう!消費生活センターってどんなところ? 消費生活センターは、県や市町村が運営する行政機関です。自治体によっ
ては消費生活相談窓口などの名称もあります。商品の購入やサービスの契
約で「困ったな!」「おかしいな?」と思ったら、一人で悩まず、早めに相談してく
ださい。専門の相談員が解決のための助言や情報提供を行っています。必
要なときは、業者と消費者の間に入ってトラブル解決のためのお手伝いをし
たり、問題があると思われる業者に対し指導を行ったりしています。
全国の消費生活センターに寄せられた相談情報はデータベース化され、悪
質業者の取り締まりや法改正等に役立てられます。
相談は無料です。個人情報は守られます。
●消費者ホットラインの案内
困ったときは局番なしの188(いやや)にかけましょう。
最寄りの消費生活相談窓口の電話につながります。
●新潟県消費生活センターについて
県消費生活センターのホームページでは、様々な相談事例なども見ること
ができます。消費者庁や国民生活センターのホームページへもリンクしていま
す。積極的に情報収集して、『かしこい消費者』になろう!
また、県消費生活センターでも、電話相談を受け付けています。困ったとき
は相談してください。
8
《画面の流れ》 〈その他の若者に多い消費者トラブル
の事例〉
26
〔教材 P8〕
ケース 3
「SNSで誘われた
アポイントメントセールス」
27
《ポイント》
Ⅴ その他の若者に多い消費者トラブルの事例(9 例) その他の、若者に多い消費者トラブルの事例を紹介します。
●「SNSで誘われたアポイントメントセールス」
〔相談内容〕
SNSで知り合った女性とやりとりしているうちに親しくなり、一度会って話が
したいというので指定された店に行った。
すると、数人の店員に囲まれ、契約しなければ帰れそうになかったので、高
額なダイヤモンドの指輪を買う契約をしてしまった。
〔消費生活センターからのアドバイス〕 ○アポイントメントセールスとは
販売目的を明らかにしないで、SNSのメッセージ機能や、電話、郵便など
で指定した店や展示会場等に呼び出し、執拗な勧誘により契約しないと帰れ
ない状況にするなどして、商品やサービスを契約させる販売方法です。
事例のような場合は、デート商法とも言われ、勧誘時に言葉巧みに近づき
好意を抱かせ、それに付け込んで商品を売りつけます。異性の販売員が近
づき、親しくなると展示会場等に呼び出します。会場では、「断ったら相手に
嫌われてしまうかもしれない」「契約するまで帰れなかった」等の理由で、高
額な契約をしてしまうケースが多いようです。
○トラブルに巻き込まれないためには
事例の場合、SNSで知り合った人と簡単に会ってしまったことでトラブルに
巻き込まれています。知らない人を簡単に信用して会ったり、知らない場所に
付いていったりするのはやめましょう。嫌だと思ったら、ハッキリ断わりましょう。
○もし契約してしまったら…
まず、契約書を確認しましょう。契約書面を受け取った日から8日以内
であればクーリング・オフができます。もし契約書に不備がある場合は、8
日を過ぎてもクーリング・オフをすることができます。解約を希望する場合
は、相談員と契約書の内容を確認することもできますので、すぐに消費
生活センターに相談しましょう。
9
《画面の流れ》 〈その他の若者に多い消費者トラブル
の事例〉
〔教材 P8〕
ケース 4
「悪質な出会い系サイトのトラブル」
28
〔教材 P8〕
ケース 5
「友達が利用したゲームサイトの
利用代金」
29
《ポイント》 ●「悪質な出会い系サイトのトラブル」 〔相談内容〕
ネットのコミュニティサイトで知り合った芸能人関係の人から「タレントと友人
になって悩みを聞いてほしい」というメールが届き、出会い系サイトに登録した。
メール交換を何度も行っているうちに、多額のポイント代が発生してしまった。
お金が続かないので「もうやめたい」と伝えたが「これまでのポイント代は会
ったときに支払う」と言われ続け、全部で 200 万円も支払った。生活も苦しくな
ってきたし、会えないことも不審だ。お金を返してほしい。
〔消費生活センターからのアドバイス〕 ○悪質な出会い系サイトとは
近年、増加しているインターネットトラブルです。このケースは典型的な事
例で、相談者はメール相手が実在していると思い込んでいます。相手の悩み
を聞くためにメール交換を頻繁に行い、その結果、多額のサイト利用料(ポイ
ント代)が発生してしまいます。支払いに困りメール相手に相談すると、「会っ
た時に、これまでの利用料を払う」と言われ、仕方なく続けます。しかし、相手
にはなかなか会えず、その内に騙されているのではないかと気づき始める、と
いうものです。サイト利用料の支払い方法には、銀行決済、クレジットカード決
済、コンビニ決済等があります。
○トラブルに巻き込まれないためには
知らない人からのメールは無視すること、怪しいサイトには近づかないこと等、
携帯の使い方に十分気をつけることが大切です。
○もし契約してしまったら…
インターネットのサイト利用の契約は「通信販売」にあたり、クーリング・オ
フ制度はありません。事例の場合は、利用料の発生した経過と解約返金の要
望を書面にし、クレジット会社、決済代行会社とサイト業者に通知をして交渉
することになります。通知をしたからといって、請求が取り消されたり、返金さ
れるとは限りません。なかなか解決ができず難しい交渉となりますが、早めに
消費生活センターに相談しましょう。
●「友達が利用したゲームサイトの利用代金」
〔相談内容〕
友達にスマホを貸したら、自分が知らないうちにゲームサイトに接続したよう
だ。さらに無料のゲームサイトを利用しているうちに、有料のアイテムを購入し
たらしい。電話会社から通常の通話料のほかに、高額なパケット通信料の請
求がきて初めてわかった。いったい誰が支払うの?
10
《画面の流れ》 〈その他の若者に多い消費者トラブル
の事例〉
〔教材 P8〕
ケース 5
「友達が利用したゲームサイトの
利用代金」
29
〔教材 P8〕
ケース 6
「サイドビジネスのトラブル」
30
《ポイント》 〔消費生活センターからのアドバイス〕 ○キャリア決済※されたゲームサイト利用料の請求
キャリア決済されたゲームサイトの利用料金は、携帯電話の契約者に支払
い義務が生じます。契約者には、携帯電話の管理責任も求められるので、友
人に貸した行為について責任を問われます。
○トラブルに巻き込まれないためには
安易に友達に貸すことは、トラブルの原因になるので絶対にやめましょう。
○もしトラブルになってしまったら…
事例の場合、契約者が電話会社に料金を支払った後、実際に使った人との
間で、個人的に清算の話し合いをして交渉することになります。(未成年者の
場合は、親権者に責任が生じます。)
※キャリア決済とは・・・デジタルコンテンツの利用料金やショッピング等の
代金を、月々の通信料金と合算して支払う決済サービスのこと。
●「サイドビジネスのトラブル」 〔相談内容〕
SNSの広告で見つけた「誰でも簡単にもうかる」「初月から 20 万以上の収入
確約」という情報商材を申し込み、代金 10 万円をクレジットカードで支払った。
送られてきたのはアフィリエイトのツールだった。始めてみたけれど、もうから
ない。話が違う、解約してお金を返してほしい。
〔消費生活センターからのアドバイス〕 ○情報商材とは
インターネットを通じて儲け話や内職などの様々なノウハウを販売するもの
です。PDFファイルなどで簡単に情報を得ることができますが、内容は中身
を見るまでわからないため、「成功例や儲け話などの宣伝と違っていた」「サポ
ートが受けられない」などとトラブルが起きやすくなっています。
○アフィリエイトとは
インターネットを利用した広告の一種で、提携先の商品広告を自分のウェ
ブサイト上に掲載し、サイト閲覧者がその広告を見て商品を購入する等した
場合に一定額の報酬を得られるというものです。
○トラブルに巻き込まれないためには
誰でも簡単に儲かるうまい話はありません。「必ず儲かる」「数分の作業で
高収入」などの誇大広告や、成功した体験談などをうのみにせず、身近な人
の意見を聞くなど情報収集を行い、冷静に判断しましょう。また、契約を急が
せる事業者には注意しましょう。
11
《画面の流れ》 〈その他の若者に多い消費者トラブル
の事例〉
〔教材 P9〕
ケース 7
「マルチ商法」
31
〔教材 P9〕
ケース 8
「エステティックサービスの契約」
32
《ポイント》 〔消費生活センターからのアドバイス〕(つづき) ○もし契約してしまったら…
インターネット上の契約は通信販売のため、クーリング・オフ制度はありま
せん。契約書の交付があった場合は、契約内容を確認した上で、今までの経
緯と要望を整理して、事業者に記録が残る方法で書面を送付し、話し合うこと
になります。早めに消費生活センターに相談しましょう。
●「マルチ商法」
〔相談内容〕
「いいバイトがある」と先輩に誘われて説明会に行った。人を誘って入会させ
れば絶対にもうかると言われ、入会するために健康食品を買わされた。やっ
ぱり怪しいので退会して、健康食品も返品したい。
〔消費生活センターからのアドバイス〕 ○マルチ商法とは
連鎖販売取引、ネットワークビジネスなどとも言われ、学生時代の先輩後輩
や友人を勧誘することが多いようです。会員が新規会員を誘い、その会員が
さらに新規会員を誘引するという連鎖によって組織を拡大し、会員やその配
下の新規会員が支払う加盟料や商品購入代金等によって、自分の利益が増
える仕組みの販売方法です。近年、暗号資産(仮想通貨)でもうかると誘われ
るケースが増えています。
※2020 年 4 月から、【仮想通貨】から【暗号資産】に名称が変わります
○トラブルに巻き込まれないためには
勧誘時の説明とは違い、簡単には商品は売れず、新規会員も勧誘できず、
損をすることが多いようです。マルチ商法は、金銭的な損害だけでなく、大切
な友人も失うこともあるので、契約には十分気をつけましょう。
○もし契約してしまったら…
20日間のクーリング・オフ期間があり、中途解約も可能です。マルチ商法
の仕組みは複雑でわかりにくいことが多いので、すぐに消費生活センタ
ーに相談しましょう。
●「エステティックサービス契約のトラブル」 〔相談内容〕
フリーペーパーの広告にエステの無料券がついていた。ラッキー!お店でお試
しコースを体験。終了後、帰ろうと思ったら、「あなたの肌の検査結果が出ました。
このままだと、1 年後にはこんな肌に…」と不安な話を聞かされて、高額な健康食
品や化粧品、脱毛エステも契約。でも、高額でとても払えない。どうしよう。
12
《画面の流れ》 〈その他の若者に多い消費者トラブル
の事例〉
〔教材 P9〕
ケース 8
「エステティックサービスの契約」
32
〔教材 P9〕
ケース 9
「賃貸アパート」
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《ポイント》 〔消費生活センターからのアドバイス〕 ○エステティックサービス契約のトラブル
美顔、痩身、脱毛エステ等があり、無料券や割引チケットがきっかけでお店
に出向き、勧められるままに、高額な契約を分割払いでしてしまうことが多い
ようです。その後、効果がない、支払いが続けられない等の理由で解約を希
望し、トラブルになるケースもあります。
○トラブルに巻き込まれないためには
自分に本当に必要な施術か、自分の収入で支払いを続けることは可能か等、
契約は慎重に行いましょう。また、交付される契約書面には、クーリング・オフや
中途解約の清算方法等、記載すべき内容が法律で定められています。契約
書の内容もしっかり確認しましょう。
○もし途中でやめたいと思ったら…
サービス提供期間が1カ月を超え、かつ総額5万円を超える契約なら、クー
リング・オフや中途解約が可能です。また、エステ契約の「関連商品(サービス
の提供を受ける際、購入する必要があるものとして契約書に記載されているも
の)」として購入した、未使用の化粧品や健康食品もクーリング・オフできま
す。解約時の清算方法に疑問が生じた時などは消費生活センターに相談し
ましょう。
※ただし、サービスの提供を受ける際、必ずしも購入する必要がないもので
あって、契約書に記載していない「推奨品」に当たる化粧品や健康食品はク
ーリング・オフの対象外となります。
●「賃貸アパート契約のトラブル」
〔相談内容〕
2 年間住んだアパートを引っ越すことに。その後不動産屋から高額な修理代
の請求書が届いた。え~!?畳の表替え、クロス張り替え、ハウスクリーニング代、
全部合わせて 9 万円。敷金 4 万円をあてても、まだ 5 万円も払わないとダメな
の…?どこも汚してないのに。
〔消費生活センターからのアドバイス〕 ○賃貸アパート契約のトラブル
退去する際に、借主が貸主から敷金を返してもらえない、高額な修理代を
請求されたというトラブルの相談が多く寄せられています。
○トラブルに巻き込まれないためには 契約する前に、重要事項説明書や契約書の内容をしっかり確認し、入居
前に貸主と室内の点検を行い、室内の状態の記録や写真を残しておきましょ
う。 退去時も同様の点検を行い、修繕が必要かどうか確認しましょう。
13
《画面の流れ》 〈その他の若者に多い消費者トラブル
の事例〉
〔教材 P9〕
ケース 10
「新聞勧誘のトラブル」
34
《ポイント》 〔消費生活センターからのアドバイス〕(つづき) ○もし納得できない修理代を請求されたら…
借主が故意に汚したり壊してしまった箇所の修理代は借主負担ですが、経
年劣化に伴うものは貸主負担です。国土交通省の示す「原状回復をめぐるト
ラブルとガイドライン」に費用負担の一般的な基準が示されています。それを
もとに自分で負担割合を確認しましょう。
また敷金は、借主の家賃滞納や故意や過失で壊した場合の修理費用の
担保として、契約時に預けていますが、そのような事がなければ返還されるべ
きものです。敷金が修理代と相殺される場合が多いようですが、請求内容や
契約内容をよく確認し、納得がいかなければ貸主に十分な説明を求めましょ
う。
●「新聞勧誘のトラブル」
〔相談内容〕
春から大学生になり、一人暮らしを始めた。先日、新聞販売員が自宅
を訪問し、強引にトイレットペーパーなどたくさんの景品を渡され、し
つこく勧誘されて断り切れずに購読契約をした。翌日になってクーリン
グ・オフの手続きをしたが、今日また別の新聞の勧誘を受けた。とても
迷惑なのでやめてほしい。
〔消費生活センターからのアドバイス〕 ○強引な新聞勧誘のトラブル
進学や就職などで一人暮らしを始めた若者に、新聞勧誘のトラブ
ルの相談が多く寄せられています。新聞の勧誘であることを告げ
ずに、販売員が訪ねてくるケースもあります。
○トラブルに巻き込まれないためには 不用意に玄関を開けずに、訪問者の用件は何かなどをよく確認して、不要
ならきっぱり断りましょう。
○もし契約してしまったら… 訪問販売で契約した場合は、契約書面を受け取った日から8日以内であれ
ば、クーリング・オフができます。また、景品を無理矢理置いて行かれた場合
は使用せず、返せるようにしておきましょう。
14
《画面の流れ》 〈その他の若者に多い消費者トラブル
の事例〉
〔教材 P9〕
ケース 11
「多重債務」
35
〔教材 P10〕
ケース 12
「高齢者が狙われる次々販売」
36
《ポイント》 ●「多重債務」 〔相談内容〕
車の部品が割安に買えると勧誘され、クレジットカードを作った。支払い方
法はポイントが付くからと勧められリボ払いにした。いくら買っても支払いは毎
月 1 万円。楽々返済できると思って、車の部品以外でも欲しい物はカードで
買った。あっという間に、ショッピング枠の限度額 50 万円に達したが、このカ
ードにはキャッシング機能も付いているので、お金を借りて買物を続けた。とこ
ろが、そのキャッシング枠も限度額に達し、カードが使えなくなった。そこでも
う 1 枚カードを作った。リボ払い専用にすると今なら年会費無料の特典が付く
し…。この繰り返しで気が付けばカードは 5 枚、どの返済も滞り多重債務にな
ってしまった。
〔消費生活センターからのアドバイス〕 ○多重債務とは
借金(債務)の返済のために、別の金融機関で借金をするという行為を繰り
返すことで、借金が雪だるま式に膨れ上がっていくことです。
○多重債務に陥らないためには
①少額だからといって安易にキャッシングを利用しない
②返済のための借り入れはしない
③安易に保証人にならない
④クレジットカードは、収入に応じた使い方をすることが大切です。
○もし多重債務におちいってしまったら…
借金の整理には、任意整理、調停(特定調停)、個人版民事再生、自己
破産など個々の状況に応じた、整理方法があります。一人で悩まず、まず
は消費生活センターに相談して、一刻も早く、多重債務から立ち直る「借
金の整理」に着手しましょう。
Ⅵ 身近な高齢者が被害にあいやすい消費者トラブルの事例(1 例) 消費者トラブルは、若者だけではありません。
●高齢者の消費者トラブルについて
一人暮らしや、日中一人で留守番をしている場合など、高齢者は家にいるこ
とが多いので、訪問販売や電話勧誘販売の消費者トラブルに巻き込まれや
すい傾向にあります。
悪質商法の手口を知って、高齢者を守りましょう。
●高齢者が狙われる次々販売
業者が言葉巧みに高齢者に近づき、高齢者が一度契約すると、必要のな
い商品やサービスを次々と契約させる販売形態を「次々販売」と言います。複
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《画面の流れ》 〔教材 P10〕
ケース 12
「高齢者が狙われる次々販売」
36
ケース 11 参考 〔教材 P14〕
「消費者信用(クレジットカード)」
37
38
《ポイント》 数の事業者が入れ替わり次々と販売することもあります。この次々販売のトラ
ブルにあう高齢者が増えています。
〔消費生活センターからのアドバイス〕 ○トラブルに巻き込まれないためには
突然、事業者が家を訪れても、「不用意に玄関を開けたり、家に上げない」
「すぐに契約しない、お金を払わない」「一人で決めない」ことが大切ですが、
高齢者の場合、被害にあったことに気づかないことも多いようです。家族や地
域の人々が協力して、被害にあわないように見守ることが大切で。
○もし契約してしまったら…
訪問販売の場合、契約書面を受け取った日から8日以内であればクーリン
グ・オフができます。また、クーリング・オフ期間が過ぎても、販売方法に問題
がある場合は契約の取り消しができます。
あきらめないで、消費生活センターに相談しましょう。
Ⅶ クレジットカードについて ●クレジットって?
クレジット(credit)の意味は「信用」です。
クレジット会社が利用者を信用して代金を立て替え、利用者がカード会社に
代金を後払い(返済)するシステムです。
クレジットカードを利用することは「借金をして買い物をした」事と同じなので
す。
●メリット
・欲しい商品等を欲しいときに買うことができる
・現金を持ち歩かなくてもいいので簡単に安全に支払いができる
・ポイントを貯めて商品等に交換できる
●デメリット
・利用金額を把握しにくい
・支払いきれない買い物をしてしまう
・管理が悪いと不正利用される恐れがある
きちんと理解して利用することが重要です。
16
《画面の流れ》
〔教材 P14~15〕
39
〔教材 P15〕
「消費者信用(クレジットカード)」
40
〔参考〕 Caution!(コーション)ワークシート
《ポイント》
●クレジットカード管理上の注意点
・「あとで返すから」「絶対に迷惑はかけないから」などと言われて、自分名義
のカードを友人に貸したり、新たに作って渡したりしては絶対にダメ。「名義
を貸すくらいなら」と軽い気持ちで承知すると、多額の請求書はあなたに届
きます。 カード名義人に支払い義務があるのです。
・クレジットカードの紛失・盗難に気づいたら、急いでクレジット会社に連絡
し、 悪用されないために機能をストップさせましょう。警察への紛失届も忘
れずに 。不正使用されても、届け出が早ければ請求は発生しません。
●「リボ払い」って知っている?
クレジットカードの支払い方法にリボルビング方式(リボ払い)があります。
リボ払いは、利用限度額の範囲内であれば、高額な買い物をしても、月々
決められた金額を支払うシステムで、急速に利用者が増えています。しか
し、毎月の支払額が一定である安心感から利用頻度が多くなり、いつ返済
が終了するのかわからなくなるケースがあります。
★Caution!(コーション)ワークシート
Caution!(コーション)“これからを生きる”応援ブック パワーポイント版ととも
に当センターHPに掲載しています。
こちらもご活用ください。
新潟県消費生活センター
〒950-0994 新潟市中央区上所 2 丁目 2-2 新潟ユニゾンプラザ 1 階
TEL 025-281-5516 FAX 025-281-5517
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