熱源によるenergy harvestingの実験的検討€¦ · 2.3 昇圧回路...
TRANSCRIPT
平成22年度 (2010年度)卒業論文
熱源によるEnergy Harvestingの実験的検討
宮崎大学工学部電気電子工学科
電気エネルギー工学講座・穂高研究室
平成 19年度入学 72070880
山口 和也
2011.2.9 提出
2
目 次
1 緒言 3
1.1 研究背景 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 3
1.2 研究目的 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 3
2 原理 4
2.1 ゼーベック効果 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 4
2.2 熱電変換モジュール . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 5
2.3 昇圧回路 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 6
2.4 非反転増幅回路 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 7
2.5 バッファ回路 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 7
3 マイコン 8
3.1 仕様 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 8
3.2 A/Dコンバータ . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 9
3.3 D/Aコンバータ . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 9
3.4 タイマ . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 9
3.5 測定用プログラム . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 9
3.6 測定点とポート . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 10
4 測定回路・器具 11
4.1 全体図 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 11
4.2 LTC3108を用いた測定の回路図 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 11
4.3 昇圧回路 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 13
4.4 PWM発生回路 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 15
4.5 測定器具 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 17
5 実験結果 18
5.1 LTC3108を用いた測定 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 18
5.2 昇圧回路を用いた測定 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 34
6 考察 41
7 結言 42
7.1 本研究のまとめと結論 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 42
7.2 問題点と解決策 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 42
8 謝辞 44
9 付録 45
9.1 cubesuiteの設定 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 45
9.2 プログラム . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 48
熱源による Energy Harvestingの実験的検討
3
1 緒言
1.1 研究背景
今日では環境保護やコスト削減のために,多くの企業や団体がいかに効率よくエネルギーを利用できるかという課題に取り組んでいる.エネルギー変換を行う過程において,元のエネルギー全てを目的のエネルギーに変換することはできず,必ず変換に伴う余分な物質が発生する.その例として,車や工場から出る排気ガスや,物を燃やしたときに出る二酸化炭素等が挙げられる.そのような地球にとって悪影響のある物質を減らすことができれば,環境保護につながる.またそれらを別の目的に使うことによって,新たに作り出す必要がないのでコストの削減にもつながる.地熱発電や水力発電等様々な発電方法があるが,本研究では発電の方法として熱を利用する方法を考える.様々なエネルギー変換の工程で,摩擦や空気抵抗により多くのエネルギーが熱に変わってしまうので,このような余分な熱エネルギーをいかに工夫して再利用できるかを検討する.この方法を一般的にEnergy Harvestingと呼ぶ.Harvestingとは日本語で「収穫」の意味である.消費電力が小さい産業用センサーやコントローラー等では,商用電源や二次電池を用いるのではなく,熱エネルギーのような自然エネルギーの利用が望ましい.もしこれを十分に利用出来る装置が作られたなら,上記のような用途に対しての需要は飛躍的に向上するだろう.本研究における Energy Harvestingは,熱エネルギーを収穫して電力を得る技術のことである.熱エネルギーを収穫するのに効率のよいデバイスとしては,熱電発電機(Thermo
Electoric Generater,TEG)や多数の熱電対の直列接続からなる熱電堆(サーモパイル)等が用いられる.これらは熱電発電モジュールと呼ばれる.欧米ではこの技術が盛んに開発・実用化されており,それを生かした様々な製品が販売されているが,我が国では必ずしも活発とは言えない.最近では欧米諸国を見習い,最先端技術の研究・分析,企業間での連携したプロジェクトの推進等が行われている.しかし,他の発電方法と比べてまだまだ効率が低い.この技術の利点として,いつでもどこでも熱源さえあれば供給化,高温動作でも性能劣化が全くない,省エネや CO2削減に貢献,希少元素や毒性元素を全く使わないので安全で安心で安値,等が挙げられる.
1.2 研究目的
本研究では,二つの物体間の温度差により発電をすることを目的とする.具体的には,物体間の温度差がそのまま熱起電力になるというゼーベック効果を利用したものである.本研究は熱電発電モジュールとしてペルチェ素子(FPH1-12708)を用いる.これは本来はペルチェ効果(次項で説明)を利用して冷却・温度調節を行う装置だが,熱電発電モジュールとしても動作する.温度差に応じてペルチェ素子の正極と負極との間に電圧が生じる.ただし,これにより発生する電圧はわずかなので,以下の方法を用いて増幅する.本研究は大きく分けて二つであり,第一に LT社製の超低電圧昇圧コンバータ『LTC3108』を用いて測定を行う.第二に,LTC3108の内部の回路のような昇圧回路を実際に作成して実験を行う.
熱源による Energy Harvestingの実験的検討
4
2 原理
2.1 ゼーベック効果
図 1のように二種類の金属線からなるループを作り,片方の金属線を開放する.そして各接点間に温度差を与えると,正極と負極との間に熱起電力が生じる.このような現象をゼーベック効果という.またその反対に,異種の金属線同士を直列接続し,正極と負極との間に電圧を与えると,接合点で吸熱・放熱が起こるが,これはペルチェ効果という.この二つの効果は可逆(片方の状態から片方の状態へと変化しても,元の状態に戻るときには全く元の量から変化せずに戻ることができる)である.
図 1: 簡単な熱電対
ゼーベック効果によって得られる熱起電力を V [V]とし,温度の異なる二つの接点の温度をそれぞれ T1,T2[K]とすると,
V = a(T1 − T2) +1
2b(T 2
1 − T 22 ) [5] (1)
となる.式 (1)の a,bは熱起電力係数という.式 (1)中の T2を一定とすると,この式はT1に関する二次関数とみることができる.ここで V を T1で微分,つまり V の変化率を求めると,dV/dT1 = a + bT1となる.これを熱電能という.また,dV/dT1 = 0のとき,つまりT1 = −a/bのときの T1を中立温度という.
熱源による Energy Harvestingの実験的検討
5
2.2 熱電変換モジュール
熱電変換モジュールとは,P型熱電素子-電極-N型熱電素子というように,それぞれの熱電素子が電気的にπ形に直列接続されているものである(図 2参照).使用の用途により,サーモモジュール・熱電発電モジュールに分けられる.前者は部品の冷却や温度調節(PC
のファン,保冷庫等)に用いられ,多くの電子機器に利用されている.一方後者は,深宇宙の調査を目的とした人工衛星用の電源,砂漠の無線中継基地の電源等,少数の目的で利用されていて,数も少ない.本実験では,ペルチェ素子を熱電発電モジュールとして用いる.図3に今回用いるペルチェ素子の画像を示す.
図 2: 熱電変換モジュール
図 3: ペルチェ素子 FPH1-12708
サーモモジュールの効率φは,モジュールで消費される電力をW1[W],低温側の面での単位時間あたりの吸熱量をQ1[J/s]とすると,式 (2)のようになる.
φ =Q1
W1
(2)
一方熱電発電モジュールの効率ηは,モジュールで発電する電力をW2[W],モジュールの高温側に流入する単位時間あたりの熱流をQ2[J/s]とすると,式 (3)のようになる.
η =W2
Q2
(3)
また,熱電発電モジュールの特性の評価方法として,以下の計算式が存在する.
ZT =S2σT
k(4)
ZT は無次元性能指数といい,熱電発電モジュールの効率に関係している指数である.S
はゼーベック係数(物質固有の値で,単位温度差あたりに発生する電位差)[V/K],σは電気伝導率 [S/m],T は絶対温度 [K],kは熱伝導率 [W/(m・K)]である.ZT > 1となれば実用化できるものであると言える.さらなる高性能を目指すため,ZT > 2を満たす新素材の開発が求められている.
熱源による Energy Harvestingの実験的検討
6
2.3 昇圧回路
図 4に昇圧回路を示す.これはスイッチングにより Vinにくらべて Voutを高くする回路である.SWがONのときダイオードDがOFFとなり,逆に SWがOFFのときダイオードD
がONになるような仕組みである.電源の電圧を Vin,電流を Iとし,SWがONの時とOFF
の時での回路方程式をそれぞれ式 (5),(6)に示す.
図 4: 昇圧回路
(SW = ON)
Vin = L
dI
dt
0 = Cd
dtVout
(5)
(SW = OFF)
Vin = L
dI
dt+ Vout
I = Cd
dtVout
(6)
今回の実験では SWの代わりにMOSFETとPWM(Pulse Width Modulation,パルス幅変調)発生回路を用いて高速でスイッチングを行う.
熱源による Energy Harvestingの実験的検討
7
2.4 非反転増幅回路
図 5に非反転増幅回路を示す.この回路において入力 Vinと出力 Voutとの関係式を式 (7)
に示す.この回路を用いた理由としては,D/Aコンバータから出力するアナログ電圧 VDAの値を大きくし,PWM波形のデューティー比を変更する幅を大きくするためである.
図 5: 非反転増幅回路
Vout =R1 +R2
R1
Vin (7)
今回の実験ではR1=10kΩ,R2=5.17kΩとし,Vinの値を 1.517倍している.
2.5 バッファ回路
図 6にバッファ回路を示す.この回路は上記の式 5の抵抗をR1 = ∞,R2 = 0としたものであり,入力と出力とでは等倍の値を示す.この回路を用いた理由としては,オペアンプの入力端子のイマジナリーショートの性質を用いて測定点へ無駄な電流が流れないようにするためである.
図 6: バッファ回路
熱源による Energy Harvestingの実験的検討
8
3 マイコン
3.1 仕様
回路の制御・測定にはNECエレクトロニクス社製のV850S/JG3-Lマイコンを用いる.下記にこのマイコンの特徴を示す.
• V850S/JG3-L(µPD70F3788GC)搭載
• メインクロック:5MHz(発振子を搭載)で最大 20MHzで動作可能
• ユニバーサル・エリア(2.54mmピッチ)を搭載
• フラッシュ・メモリ・プログラミング,オンチップ・デバッグ(SIB0,SOB0,SCKB0,PCM0端子使用)に両対応
• マイコンの端子を周辺ボード・コネクタに配置した高拡張性
• 鉛(Pb)フリー対応品
• 動作電圧:2.7~3.6V
図 7にこのマイコンの画像を示す.
図 7: マイコン V850S/JG3-L
以下にCubeSuiteで使用した機能を記す.今回の実験では,システム,ポート,シリアル,A/Dコンバータ,D/Aコンバータ,タイマの機能を用いた.
熱源による Energy Harvestingの実験的検討
9
3.2 A/Dコンバータ
A/Dコンバータは,アナログ入力をデジタル信号に変換するコンバータであり,12チャネル分(ANI0~ANI11)のデジタル出力を制御できる.測定したい点とマイコンのポートとをつなぎ,電圧をマイコン制御により測定する.ただし,このときに得られるデータはアナログ量ではない.たとえばベース電圧をAVREF1とし,測定した点の電圧値が AVREF1の時に PC上では 1023と表示される.このように,A/Dコンバータで 0~AVREF1のアナログ量を 0~1023のデジタル量に変換している.つまり,このPC上でのデジタル値をXとして元の電圧値 VADを表すと,
VAD =X
1023× AVREF1 × 11 (8)
という式になる.式 (8)のいちばん右の×11は,その点での電圧値は 1/11に分圧されており,それをもともとの電圧値に戻しているという意味である.なぜ分圧したかというと,マイコンはAVREF1を越える電圧が与えられると壊れてしまうからである.
3.3 D/Aコンバータ
D/Aコンバータは,デジタル入力をアナログ信号に変換するコンバータであり,2チャネル分(ANO0,ANO1)のアナログ出力を制御できる.A/Dコンバータと同様に,アナログ電圧を与えたい点とマイコンのポートとをつなぐ.アナログ出力電圧値 VDAは次の式で表すことができる.
VDA = AVREF1 ×m
255(9)
式 (9)のmは 0~255の定数である.今回D/Aコンバータを用いる理由は後ほど詳しく説明するPWM制御のためで,このD/Aコンバータにより出力する電圧VDAの値によりPWM
のデューティー比を変更させるためである.
3.4 タイマ
タイマのインターバル・タイマ機能を用いた.これは timer user.cのソースをどのくらいの間隔で繰り返すかを設定する項目である.今回の実験ではインターバル時間を 1000ms
(1秒)間隔で測定した.インターバル・タイマ以外にPWM出力があるが,今回は使用しなかった.
3.5 測定用プログラム
付録に記してあるプログラムを用いて測定を行った.5秒ごとに各点の測定を行うプログラムである.ADA0S=2が Vin,ADA0S=0が Vout,ADA0S=1が Vstoreである.Vout,Vstore
の電位は上記のように分圧されているので,元の電圧を求めるためにそれぞれ分圧の割合の逆数をかけて元に戻している.
熱源による Energy Harvestingの実験的検討
10
3.6 測定点とポート
A/Dコンバータで各点の電圧をマイコンで測定し,シリアルでPCに送信する.コンデンサの電圧や時間経過を考慮したいので,5秒ずつ 60回・計 5分間の測定を行った.マイコンのCN2のポート 48と Vin点を,ポート 49と Vstore点を,ポート 50と Vout点とをそれぞれ接続する.これらのポートはA/Dコンバータで設定した端子に対応している.プログラム上ではそれぞれADA0S=2がポート 48,ADA0S=1がポート 49,ADA0S=0がポート 50の意味である.またD/AコンバータでPWM発生回路にアナログ電圧 VDAを送るために,CN1のポート
3をANO0として用いた.
熱源による Energy Harvestingの実験的検討
11
4 測定回路・器具
4.1 全体図
図 8に実験全体の接続の概要を示す.それぞれの回路図の詳細は次の項目から示す.
図 8: 全体図
実験は大きく分けて以下の二つを行う.
• LTC3108を用いた定出力 3.3Vを目標とする測定
• 自作の昇圧回路を用いて出力電圧を昇圧していく測定
4.2 LTC3108を用いた測定の回路図
図 9に回路図を示す.マイコンAでペルチェ素子に発生した熱起電力Vinを,マイコンBでこの ICの出力電圧 Voutを,マイコンCで蓄電コンデンサ(補助電源)の両端の電圧 Vstoreをそれぞれ測定する.マイコンは 3.3Vまでしか測定できないため,マイコンBの電圧は 15/37
倍,マイコンCの電圧は 1/11倍に分圧してある.Vstore側のスイッチ 2つは,SW1をオンにすると常にこのコンデンサに電荷が電池から供給される状態に,SW2をオンにするとコンデンサの放電,両方ともオフにすると本来の状態(コンデンサへの供給・コンデンサの放電なし)である.蓄電コンデンサの部分は,条件に合わせて着脱できるようにしてある.また,実際の測定回路の画像を図 10に示す.
熱源による Energy Harvestingの実験的検討
12
図 9: LTC3108を用いた回路図
図 10: LTC3108を用いた測定回路
熱源による Energy Harvestingの実験的検討
13
4.3 昇圧回路
図 11に本実験で用いた昇圧回路を示す.マイコンAでペルチェ素子に発生した熱起電力Vinを,マイコンBでこの回路の出力電圧Voutを測定する.マイコンBの電圧は 1/5.7倍に分圧してある.図中のMOSFETによるスイッチングにより出力電圧 Voutの値を昇圧していく.スイッチングにはPWM発生回路を用いた.PWM出力と昇圧回路内のMOSFETのゲートとをつなぐ事により,PWMがオンの時にMOSFETのドレーンとソースとを短絡するようにしている.またスイッチ SWを手動でオンにすると,Voutのコンデンサを放電できる.図中のマイコンCはD/Aコンバータのアナログ出力だが,今回用いたマイコンのベース電圧が 3.3Vであり PWM波形のデューティー比を変更できる範囲が狭かったため,非反転増幅回路を用いて最大のアナログ電圧出力を 5Vにしている.また,実際の測定回路の画像を図 12に示す.PWM発生回路の回路図については次項に示す.
熱源による Energy Harvestingの実験的検討
14
図 11: 昇圧回路
図 12: 昇圧回路
熱源による Energy Harvestingの実験的検討
15
4.4 PWM発生回路
図 13にPWMの波形を発生させる回路を示す.左側のLMC662の回路は右側のNE555の回路との比較回路になっている.右側でできた三角波と図 13内のD/A端子にかける 0~5V
(ベース電圧が 3.3Vなので本来は 0~3.3Vだが,今回は非反転増幅回路により 0~5Vにしている)の電圧 VDAとを比較して,三角波の電圧が VDAより高いときにPWMが 5Vとなるようにしている.また,実際の測定回路の画像を図 14に示す.
図 13: PWM発生回路
熱源による Energy Harvestingの実験的検討
16
図 14: PWM発生回路
図 15にPWMの出力点をオシロスコープで測定したものを示す.D/Aコンバータによりデューティー比を約 50%になるように設定している.
図 15: PWM波形
熱源による Energy Harvestingの実験的検討
17
4.5 測定器具
測定に用いた器具名とその型番を記す.
• マイコン:QB-V850ESJG3L-TB
• シリアル:MFT232RL
• MINICUBE2:SA90384514
• ペルチェ素子:FPH1-12708
• オシロスコープ:DSO1002A
熱源による Energy Harvestingの実験的検討
18
5 実験結果
5.1 LTC3108を用いた測定
LTC3108のデータシートの回路図には,蓄電コンデンサの容量は 1Fとある.しかし,実際に実験を行ってみたところこれでは少々問題が発生した.その結果を次にまとめる.熱源には,高温部に手のひらを,低温部に氷を用いた(温度差約 30).
熱源による Energy Harvestingの実験的検討
19
この ICの性質上,蓄電コンデンサにある程度電荷が溜まっていないと動作をしない.まず,Voutが 3.3V出力するためには蓄電コンデンサがどのくらい充電されていなければならないかを理解するために,はじめに Vstoreを十分充電しておき,図 9の SW2をオンにして放電させながら測定をした. 測定したデータの表を表 1に,測定点のそれぞれの値をグラフにしたものを図 16に示す.
表 1: 蓄電コンデンサ放電
時間 [sec] Vin[mV] Vout[V] Vstore[V] 時間 [sec] Vin[mV] Vout[V] Vstore[V]
0 96.774193 3.349892 4.932258 155 48.387097 3.349892 0.958064
5 22.580647 3.349892 3.583871 160 51.612904 3.333978 0.922581
10 58.064514 3.349892 3.193548 165 45.161293 3.341935 0.745161
15 67.741928 3.349892 2.980645 170 45.161293 3.333978 0.851613
20 61.290325 3.357849 2.83871 175 48.387097 3.318064 0.780645
25 51.612904 3.349892 2.66129 180 41.935482 3.294194 0.745161
30 90.322586 3.341935 2.590322 185 51.612904 3.27828 0.709677
35 64.516129 3.349892 2.483871 190 41.935482 3.262366 0.674194
40 67.741928 3.349892 2.412903 195 51.612904 3.246452 0.63871
45 77.419358 3.357849 2.377419 200 51.612904 3.238495 0.603226
50 74.19355 3.349892 2.270968 205 41.935482 3.222581 0.567742
55 77.419358 3.349892 2.129032 210 48.387097 3.206667 0.567742
60 67.741928 3.357849 2.058064 215 48.387097 3.19871 0.567742
65 77.419358 3.349892 2.02258 220 48.387097 3.174839 0.496774
70 77.419358 3.333978 1.916129 225 51.612904 3.166882 0.496774
75 77.419358 3.341935 1.880645 230 51.612904 3.158925 0.46129
80 64.516129 3.341935 1.774194 235 41.935482 3.150968 0.425806
85 77.419358 3.341935 1.809677 240 54.838711 3.135054 0.425806
90 77.419358 3.349892 1.667742 245 45.161293 3.135054 0.390323
95 64.516129 3.349892 1.596774 250 51.612904 3.087312 0.390323
100 77.419358 3.349892 1.490323 255 25.806452 3.111183 0.354839
105 61.290325 3.349892 1.525806 260 48.387097 3.103226 0.354839
110 61.290325 3.341935 1.419355 265 41.935482 3.103226 0.319355
115 51.612904 3.341935 1.348387 270 48.387097 3.087312 0.319355
120 67.741928 3.349892 1.312903 275 41.935482 3.079355 0.283871
125 61.290325 3.341935 1.241935 280 48.387097 3.071398 0.248387
130 61.290325 3.341935 1.170968 285 41.935482 3.063441 0.248387
135 64.516129 3.357849 1.170968 290 48.387097 3.047527 0.248387
140 64.516129 3.349892 1.135484 295 41.935482 3.03957 0.248387
145 45.161293 3.349892 1.064516 300 48.387097 3.015699 0.177419
150 58.064514 3.341935 0.993548
熱源による Energy Harvestingの実験的検討
20
0
50
100
150
200
0 50 100 150 200 250 300
Vin[mV]
time[sec]
(a) Vin
熱源による Energy Harvestingの実験的検討
21
0
0.5
1
1.5
2
2.5
3
3.5
4
0 50 100 150 200 250 300
Vout[V]
time[sec]
(b) Vout
0
1
2
3
4
5
6
0 50 100 150 200 250 300
Vstore[V]
time[sec]
(c) Vstore
図 16: 蓄電コンデンサ放電
熱源による Energy Harvestingの実験的検討
22
次に,Vstoreの電圧を 0Vになるよう放電し,蓄電コンデンサが充電されるかどうかを測定した. 測定したデータの表を表 2に,測定点のそれぞれの値をグラフにしたものを図 17に示す.
表 2: 1Fでの測定
時間 [sec] Vin[mV] Vout[V] Vstore[V] 時間 [sec] Vin[mV] Vout[V] Vstore[V]
0 9.67742 0 0 155 38.709679 2.601935 0
5 161.290316 2.737204 0.035484 160 35.483872 2.546237 0.035484
10 132.258074 3.341935 0.035484 165 38.709679 2.506452 0
15 96.774193 3.349892 0.035484 170 38.709679 2.490538 0
20 74.19355 3.333978 0 175 32.258064 2.490538 0
25 67.741928 3.357849 0 180 38.709679 2.506452 0
30 74.19355 3.341935 0 185 38.709679 2.498494 0
35 61.290325 3.341935 0 190 38.709679 2.466667 0
40 70.967743 3.349892 0 195 32.258064 2.434839 0
45 64.516129 3.341935 0.035484 200 35.483872 2.347312 0
50 64.516129 3.341935 0 205 32.258064 2.291613 0
55 48.387097 3.333978 0.035484 210 38.709679 2.22 0
60 25.806452 3.015699 0 215 35.483872 2.172258 0
65 0 2.068817 0 220 32.258064 2.148387 0.035484
70 67.741928 3.357849 0 225 54.838711 2.164301 0
75 54.838711 3.341935 0 230 29.032257 2.100645 0
80 29.032257 3.333978 0 235 35.483872 2.100645 0.035484
85 74.19355 3.326022 0 240 38.709679 2.172258 0
90 54.838711 3.333978 0 245 38.709679 2.212043 0.035484
95 54.838711 3.333978 0 250 32.258064 2.235914 0
100 58.064514 3.333978 0 255 32.258064 2.235914 0.070968
105 41.935482 3.254409 0 260 41.935482 2.251828 0
110 45.161293 3.214623 0 265 38.709679 2.259785 0
115 41.935482 3.11914 0 270 38.709679 2.243871 0
120 41.935482 3.023656 0 275 38.709679 2.212043 0
125 45.161293 2.952043 0 280 35.483872 2.132473 0
130 35.483872 2.888387 0 285 64.516129 3.365807 0
135 32.258064 2.808817 0 290 64.516129 3.341935 0
140 41.935482 2.769032 0 295 58.064514 3.341935 0
145 41.935482 2.769032 0 300 22.580647 3.222581 0
150 35.483872 2.681505 0
熱源による Energy Harvestingの実験的検討
23
0
50
100
150
200
0 50 100 150 200 250 300
Vin[mV]
time[sec]
(a) Vin
熱源による Energy Harvestingの実験的検討
24
0
0.5
1
1.5
2
2.5
3
3.5
4
0 50 100 150 200 250 300
Vout[V]
time[sec]
(b) Vout
0
1
2
3
4
5
6
0 50 100 150 200 250 300
Vstore[V]
time[sec]
(c) Vstore
図 17: 1Fでの測定
熱源による Energy Harvestingの実験的検討
25
以下,蓄電コンデンサの容量をそれぞれ 6.8mF,4.7mF,1.0mFと変えながら測定を行う. まず,蓄電コンデンサとして容量が 6.8mFのコンデンサを用いて測定を行う.測定したデータの表を表 3に,測定点のそれぞれの値をグラフにしたものを図 18に示す.
表 3: 6.8mFでの測定
時間 [sec] Vin[mV] Vout[V] Vstore[V] 時間 [sec] Vin[mV] Vout[V] Vstore[V]
0 16.129032 0.286452 0.390323 155 61.290325 3.349892 2.093548
5 16.129032 0.310323 0.390323 160 64.516129 3.349892 2.164516
10 16.129032 0.310323 0.390323 165 74.19355 3.333978 1.987097
15 16.129032 0.310323 0.425806 170 74.19355 3.349892 2.164516
20 135.483858 0.915054 0.354839 175 67.741928 3.333978 2.235484
25 125.806452 3.341935 0.46129 180 99.999994 3.341935 2.235484
30 116.12903 3.341935 0.63871 185 70.967743 3.341935 2.306452
35 70.967743 3.341935 0.816129 190 80.645157 3.357849 2.341936
40 70.967743 3.349892 0.887097 195 74.19355 3.373763 2.377419
45 80.645157 3.357849 0.958064 200 74.19355 3.341935 2.341936
50 74.19355 3.357849 0.993548 205 74.19355 3.341935 2.341936
55 77.419358 3.318064 0.958064 210 74.19355 3.349892 2.341936
60 61.290325 3.310107 0.851613 215 67.741928 3.349892 2.306452
65 54.838711 3.349892 0.922581 220 83.870964 3.349892 2.235484
70 48.387097 3.158925 0.887097 225 61.290325 3.333978 2.2
75 54.838711 3.341935 0.887097 230 70.967743 3.30215 2.164516
80 141.935488 3.341935 1.135484 235 70.967743 3.238495 2.129032
85 119.354838 3.341935 1.348387 240 67.741928 3.286237 2.093548
90 93.548386 3.349892 1.490323 245 54.838711 3.318064 2.093548
95 87.096772 3.341935 1.809677 250 64.516129 3.349892 2.02258
100 83.870964 3.349892 1.73871 255 58.064514 3.333978 1.987097
105 77.419358 3.341935 1.809677 260 61.290325 3.326022 1.987097
110 64.516129 3.349892 1.845161 265 58.064514 3.349892 1.987097
115 58.064514 3.349892 1.916129 270 74.19355 3.349892 1.916129
120 67.741928 3.333978 1.916129 275 54.838711 3.349892 1.632258
125 45.161293 3.333978 1.951613 280 67.741928 3.333978 1.880645
130 64.516129 3.349892 2.02258 285 45.161293 3.341935 1.809677
135 64.516129 3.341935 2.129032 290 48.387097 3.341935 1.809677
140 70.967743 3.333978 2.093548 295 48.387097 3.349892 1.73871
145 58.064514 3.349892 2.093548 300 51.612904 3.349892 1.73871
150 64.516129 3.349892 2.093548
熱源による Energy Harvestingの実験的検討
26
0
50
100
150
200
0 50 100 150 200 250 300
Vin[mV]
time[sec]
(a) Vin
熱源による Energy Harvestingの実験的検討
27
0
0.5
1
1.5
2
2.5
3
3.5
4
0 50 100 150 200 250 300
Vout[V]
time[sec]
(b) Vout
0
1
2
3
4
5
6
0 50 100 150 200 250 300
Vstore[V]
time[sec]
(c) Vstore
図 18: 6.8mFでの測定
熱源による Energy Harvestingの実験的検討
28
蓄電コンデンサとして容量が 4.7mFのコンデンサを用いて測定を行う.測定したデータの表を表 4に,測定点のそれぞれの値をグラフにしたものを図 19に示す.
表 4: 4.7mFでの測定
時間 [sec] Vin[mV] Vout[V] Vstore[V] 時間 [sec] Vin[mV] Vout[V] Vstore[V]
0 96.774193 3.349892 0.63871 155 41.935482 3.318064 1.1
5 77.419358 3.349892 0.745161 160 54.838711 3.150968 1.064516
10 70.967743 3.373763 0.887097 165 38.709679 3.047527 1.029032
15 64.516129 3.357849 0.958064 170 38.709679 2.936129 0.993548
20 77.419358 3.357849 1.064516 175 35.483872 2.848602 0.958064
25 67.741928 3.349892 1.064516 180 35.483872 2.753118 0.958064
30 54.838711 3.349892 1.064516 185 41.935482 2.633763 0.922581
35 74.19355 3.341935 1.064516 190 61.290325 2.975914 0.887097
40 58.064514 3.357849 0.851613 195 67.741928 3.214623 0.887097
45 70.967743 3.310107 1.029032 200 51.612904 3.310107 0.745161
50 70.967743 3.222581 0.958064 205 32.258064 3.190753 1.206452
55 67.741928 3.27828 1.1 210 35.483872 2.578064 0.851613
60 61.290325 3.357849 0.993548 215 51.612904 2.856559 0.816129
65 61.290325 3.349892 0.922581 220 67.741928 3.143011 0.745161
70 61.290325 3.341935 0.922581 225 61.290325 3.246452 0.816129
75 22.580647 2.888387 0.887097 230 48.387097 3.262366 0.745161
80 58.064514 2.61785 0.887097 235 48.387097 3.286237 0.745161
85 38.709679 3.166882 0.887097 240 45.161293 3.254409 0.745161
90 16.129032 2.522366 0.887097 245 41.935482 3.206667 0.709677
95 12.903226 1.909677 0.816129 250 19.354839 2.769032 0.745161
100 70.967743 2.227957 0.816129 255 103.225809 2.068817 0.674194
105 74.19355 3.349892 0.816129 260 19.354839 1.527742 0.674194
110 74.19355 3.341935 0.851613 265 0 1.169677 0.63871
115 87.096772 3.333978 0.993548 270 12.903226 0.875269 0.603226
120 70.967743 3.349892 1.135484 275 9.67742 0.676344 0.603226
125 61.290325 3.357849 1.170968 280 12.903226 0.541075 0.603226
130 77.419358 3.333978 1.241935 285 9.67742 0.413763 0.567742
135 61.290325 3.365807 1.206452 290 16.129032 0.366022 0.567742
140 48.387097 3.326022 1.170968 295 12.903226 0.310323 0.532258
145 51.612904 3.214623 1.135484 300 9.67742 0.270538 0.532258
150 48.387097 3.333978 1.135484
熱源による Energy Harvestingの実験的検討
29
0
50
100
150
200
0 50 100 150 200 250 300
Vin[mV]
time[sec]
(a) Vin
熱源による Energy Harvestingの実験的検討
30
0
0.5
1
1.5
2
2.5
3
3.5
4
0 50 100 150 200 250 300
Vout[V]
time[sec]
(b) Vout
0
1
2
3
4
5
6
0 50 100 150 200 250 300
Vstore[V]
time[sec]
(c) Vstore
図 19: 4.7mFでの測定
熱源による Energy Harvestingの実験的検討
31
蓄電コンデンサとして容量が 1.0mFのコンデンサを用いて測定を行う.測定したデータの表を表 5に,測定点のそれぞれの値をグラフにしたものを図 20に示す.
表 5: 1.0mFでの測定
時間 [sec] Vin[mV] Vout[V] Vstore[V] 時間 [sec] Vin[mV] Vout[V] Vstore[V]
0 125.806452 1.543656 0 155 70.967743 3.333978 0.283871
5 90.322586 3.333978 0.46129 160 70.967743 3.341935 0.390323
10 51.612904 3.349892 1.1 165 64.516129 3.326022 0.319355
15 74.19355 3.341935 1.419355 170 54.838711 3.341935 0.319355
20 74.19355 3.341935 1.525806 175 87.096772 3.341935 0.780645
25 64.516129 3.333978 1.632258 180 67.741928 3.30215 1.419355
30 38.709679 3.341935 1.277419 185 45.161293 3.341935 1.73871
35 41.935482 3.262366 1.1 190 54.838711 3.349892 1.596774
40 48.387097 3.143011 0.958064 195 67.741928 3.333978 1.632258
45 41.935482 3.031613 0.851613 200 22.580647 3.19871 1.454839
50 32.258064 2.936129 0.709677 205 3.225806 2.434839 1.277419
55 45.161293 2.848602 0.63871 210 19.354839 1.766451 1.135484
60 32.258064 2.753118 0.567742 215 9.67742 1.304946 0.958064
65 29.032257 2.546237 0.496774 220 22.580647 0.986667 0.851613
70 19.354839 2.124516 0.425806 225 0 2.784946 0.745161
75 58.064514 2.983871 0.319355 230 67.741928 3.341935 0.887097
80 77.419358 3.341935 0.532258 235 70.967743 3.326022 1.170968
85 67.741928 3.333978 0.567742 240 64.516129 3.341935 1.241935
90 61.290325 3.349892 0.496774 245 70.967743 3.341935 1.170968
95 51.612904 3.341935 0.46129 250 83.870964 3.333978 1.1
100 61.290325 3.333978 0.46129 255 61.290325 3.333978 0.958064
105 48.387097 3.333978 0.390323 260 74.19355 3.333978 0.922581
110 51.612904 3.365807 0.390323 265 58.064514 3.341935 0.780645
115 38.709679 3.333978 0.319355 270 61.290325 3.341935 0.745161
120 45.161293 3.27828 0.283871 275 45.161293 3.333978 0.709677
125 29.032257 3.007742 0.248387 280 48.387097 3.310107 0.63871
130 35.483872 2.355269 0.212903 285 51.612904 3.318064 0.63871
135 12.903226 1.822151 0.177419 290 51.612904 3.349892 0.496774
140 58.064514 2.474624 0.141935 295 67.741928 3.333978 0.567742
145 29.032257 3.150968 0.177419 300 54.838711 3.341935 0.496774
150 61.290325 2.848602 0.106452
熱源による Energy Harvestingの実験的検討
32
0
50
100
150
200
0 50 100 150 200 250 300
Vin[mV]
time[sec]
(a) Vin
熱源による Energy Harvestingの実験的検討
33
0
0.5
1
1.5
2
2.5
3
3.5
4
0 50 100 150 200 250 300
Vout[V]
time[sec]
(b) Vout
0
1
2
3
4
5
6
0 50 100 150 200 250 300
Vstore[V]
time[sec]
(c) Vstore
図 20: 1.0mFでの測定
熱源による Energy Harvestingの実験的検討
34
5.2 昇圧回路を用いた測定
自作の昇圧回路を用いて以下の熱源の条件のもとで実験を行った.
• 高温部:接触なし(温度 18.0) 低温部:氷(2.7) 温度差:約 15
• 高温部:手のひら(温度 31.7) 低温部:氷(2.7) 温度差:約 30
• 高温部:熱した銅板(温度 47) 低温部:氷(2.7) 温度差:約 45
出力側のコンデンサの電気エネルギーの計算は式(10)で行う.
U =1
2CV 2 (10)
U は電気エネルギー [J],Cはコンデンサの容量 [F],V はコンデンサの両端の電圧 [V]である.また,出力側のコンデンサには 1.0mFの容量のものを用いた.
熱源による Energy Harvestingの実験的検討
35
まずはペルチェ素子の高温部と低温部との温度差が 15の条件で測定した.測定したデータの表を表 6に,測定点のそれぞれの値をグラフにしたものを図 21に示す.
表 6: 温度差 15時間 [sec] Vin[mV] Vout[V] 時間 [sec] Vin[mV] Vout[V]
0 16.129032 0.036948 155 9.67742 0.775916
5 48.387097 0.166268 160 3.225806 0.775916
10 16.129032 0.258639 165 22.580647 0.775916
15 22.580647 0.332536 170 0 0.79439
20 19.354839 0.387958 175 3.225806 0.812865
25 3.225806 0.424906 180 9.67742 0.831339
30 19.354839 0.443381 185 12.903226 0.812865
35 16.129032 0.443381 190 3.225806 0.831339
40 6.451613 0.498803 195 0 0.831339
45 0 0.517277 200 12.903226 0.849813
50 9.67742 0.609648 205 0 0.868287
55 12.903226 0.554226 210 9.67742 0.849813
60 25.806452 0.5727 215 19.354839 0.886761
65 3.225806 0.591174 220 12.903226 0.868287
70 6.451613 0.5727 225 12.903226 0.886761
75 9.67742 0.628123 230 9.67742 0.886761
80 16.129032 0.628123 235 16.129032 0.886761
85 0 0.609648 240 3.225806 0.905236
90 0 0.665071 245 0 0.886761
95 0 0.646597 250 29.032257 0.905236
100 6.451613 0.683545 255 0 0.905236
105 0 0.683545 260 6.451613 0.905236
110 0 0.683545 265 6.451613 0.92371
115 0 0.702019 270 0 0.92371
120 12.903226 0.720494 275 0 0.905236
125 0 0.628123 280 19.354839 0.92371
130 6.451613 0.702019 285 3.225806 0.942184
135 0 0.757442 290 3.225806 0.92371
140 0 0.738968 295 12.903226 0.942184
145 0 0.775916 300 6.451613 0.942184
150 0 0.757442
熱源による Energy Harvestingの実験的検討
36
0
50
100
150
200
250
300
0 50 100 150 200 250 300
Vin[mV]
time[sec]
(a) Vin
0
0.2
0.4
0.6
0.8
1
0 50 100 150 200 250 300
Vout[V]
time[sec]
(b) Vout
図 21: 温度差 15
熱源による Energy Harvestingの実験的検討
37
次に温度差 30の条件で測定を行った.測定したデータの表を表 7に,測定点のそれぞれの値をグラフにしたものを図 22に示す.
表 7: 温度差 30時間 [sec] Vin[mV] Vout[V] 時間 [sec] Vin[mV] Vout[V]
0 116.12903 1.182348 155 67.741928 4.322961
5 80.645157 1.865893 160 45.161293 4.341435
10 61.290325 2.143007 165 61.290325 4.341435
15 48.387097 2.2908 170 38.709679 4.378384
20 61.290325 2.438594 175 51.612904 4.378384
25 22.580647 2.530965 180 67.741928 4.378384
30 25.806452 2.752655 185 51.612904 4.378384
35 83.870964 2.937397 190 64.516129 4.415332
40 83.870964 3.048242 195 54.838711 4.415332
45 48.387097 3.159087 200 58.064514 4.415332
50 67.741928 3.21451 205 0 4.433806
55 67.741928 3.269932 210 83.870964 4.470755
60 167.741931 3.343829 215 64.516129 4.526178
65 70.967743 3.399252 220 67.741928 4.544652
70 51.612904 3.454674 225 32.258064 4.563126
75 32.258064 3.491623 230 54.838711 4.5816
80 70.967743 3.547045 235 70.967743 4.5816
85 32.258064 3.620942 240 61.290325 4.600074
90 22.580647 3.694839 245 19.354839 4.618548
95 122.580652 3.750261 250 51.612904 4.637023
100 109.677423 3.95347 255 16.129032 4.637023
105 90.322586 4.045848 260 0 4.655497
110 29.032257 4.027374 265 41.935482 4.710919
115 70.967743 4.138219 270 29.032257 4.692445
120 67.741928 4.175168 275 0 4.729394
125 61.290325 4.193642 280 16.129032 4.747868
130 41.935482 4.212116 285 67.741928 4.747868
135 64.516129 4.23059 290 32.258064 4.766342
140 64.516129 4.249064 295 22.580647 4.766342
145 48.387097 4.249064 300 41.935482 4.784816
150 41.935482 4.35991
熱源による Energy Harvestingの実験的検討
38
0
50
100
150
200
250
300
0 50 100 150 200 250 300
Vin[mV]
time[sec]
(a) Vin
0
1
2
3
4
5
0 50 100 150 200 250 300
Vout[V]
time[sec]
(b) Vout
図 22: 温度差 30
熱源による Energy Harvestingの実験的検討
39
次に温度差 45の条件で測定を行った.測定したデータの表を表 8に,測定点のそれぞれの値をグラフにしたものを図 23に示す.
表 8: 温度差 45時間 [sec] Vin[mV] Vout[V] 時間 [sec] Vin[mV] Vout[V]
0 148.387103 1.108452 155 87.096772 6.392071
5 145.161288 1.755048 160 245.161305 6.669184
10 145.161288 2.143007 165 187.096774 6.669184
15 125.806452 2.457068 170 77.419358 6.743081
20 148.387103 2.715707 175 232.258061 6.8724
25 141.935488 2.955871 180 170.967746 7.00172
30 112.903223 3.159087 185 80.645157 7.09409
35 61.290325 3.325355 190 103.225809 7.204936
40 141.935488 3.491623 195 80.645157 7.297307
45 138.709673 3.694839 200 93.548386 7.371203
50 61.290325 3.805684 205 177.419345 7.463574
55 67.741928 3.990426 210 77.419358 7.518997
60 70.967743 4.156694 215 180.645175 7.574419
65 132.258074 4.415332 220 77.419358 7.685265
70 151.612902 4.452281 225 187.096774 7.722213
75 109.677423 4.5816 230 74.19355 7.870007
80 145.161288 4.692445 235 206.451618 7.980852
85 83.870964 4.80329 240 83.870964 8.073223
90 48.387097 4.895661 245 193.548389 8.14712
95 141.935488 4.969559 250 203.225803 8.257964
100 180.645175 5.043455 255 80.645157 8.405758
105 96.774193 5.135826 260 196.774204 8.387284
110 54.838711 5.209723 265 151.612902 8.498129
115 61.290325 5.302094 270 193.548389 8.553552
120 145.161288 5.375991 275 87.096772 8.590501
125 80.645157 5.486835 280 129.032259 8.682871
130 77.419358 5.616155 285 199.999988 8.756768
135 196.774204 5.763949 290 96.774193 8.812191
140 90.322586 5.930216 295 193.548389 8.867613
145 196.774204 6.096484 300 80.645157 8.94151
150 196.774204 6.262752
熱源による Energy Harvestingの実験的検討
40
0
50
100
150
200
250
300
0 50 100 150 200 250 300
Vin[mV]
time[sec]
(a) Vin
0
2
4
6
8
10
0 50 100 150 200 250 300
Vout[V]
time[sec]
(b) Vout
図 23: 温度差 45
熱源による Energy Harvestingの実験的検討
41
6 考察いずれの実験においても,数mV程度の電源電圧から数 Vの出力に成功した.LTC3108
の仕様上,Vstore端子の蓄電コンデンサが十分充電されていないと出力が暴れていることが結果よりわかる.具体的には,約 1.4Vを切ったあたりから暴れ始めている.よって,効率よく充電することも大事だが,できるだけ放電を抑えることも重要である.今回の実験では,6.8mFの容量のコンデンサを蓄電コンデンサとして用いると,25秒以降の誤差の範囲が-4.28~+2.24%と小さく最も安定していると言える.まとめると,このシステムを効率よく使うには,熱起電力が得られるときにいかに蓄電コンデンサを充電できるか,そしてそうでないときにいかに蓄電コンデンサの放電を抑えてシステムを動作させるかということが求められる.昇圧回路の実験にて,2つの熱源の温度差と熱起電力との関係は,15で平均 8.62mV,
30で平均 55.16mV,45で平均 127.66mVである.1.0mFのコンデンサを用いた今回の実験より,5分間測定したときのそれぞれの場合で約 1V,5V,9Vの出力に成功している.得られたエネルギーは式 (10)より,それぞれ 4.44× 10−4,11.45× 10−3,39.98× 10−3Jである.今回の実験ではこれ以上の温度差を与えて実験することはできなかったが,さらに温度差を上げるとそれだけ熱起電力も増し,出力も大きくなると考えられる.今回は出力点にバッファを接続しているが,実際に何か負荷をつなぐと電流が流れるので,そのときは負荷抵抗の値を考慮しなければならない.
熱源による Energy Harvestingの実験的検討
42
7 結言
7.1 本研究のまとめと結論
本研究では二種類の実験を行った.第一はペルチェ素子に発生した低い熱起電力をもとに,それを昇圧する事により約 3.3Vの出力を実現し,さらに熱起電力があまり得られないときのための補助電源である蓄電コンデンサへの充電を同時に行う ICである LTC3108を用いた実験である.蓄電コンデンサの容量の違いによる出力電圧・蓄電コンデンサへの充電の違いを調べ,どれほどの容量のコンデンサがこの実験において最も適しているのかを調べた.上記の実験は,あくまでLT社の開発した ICを用いた実験のため,ある程度の動作の予測はできた.よって第二の実験では,図 4のような昇圧回路とPWM発生回路・D/Aコンバータの回路を実際に作成し,ペルチェ素子に生じた熱起電力を昇圧して出力した.温度差の違いによる結果の差を比較し,どれほどの出力電圧が出るか,得られる電気エネルギーはどれほどなのかを確認できた.以上の熱エネルギーを用いた本研究と太陽電池の実験とを比較・検討する.本研究でペルチェ素子に生じた電圧を昇圧してそれを出力した電圧値は数Vであった.それに対し京セラ株式会社製の太陽電池モジュール LH361C53A(表面積 420.25cm2,最大電力 5.3W)は最大20数V出力する.ペルチェ素子に発生した熱起電力は数十~数百mVなので,昇圧は必須と言える.電力量で見ると,本研究での温度差 30のときの平均電力が 3.82× 10−5Wであるのに対して,太陽電池モジュールは数Wほど発電できている.これからもわかるように,本研究での発電量は太陽電池モジュールのものに比べて少ないので,いかに工夫して熱量を多く得られるかを検討すべきである.
7.2 問題点と解決策
実験全体の問題点として,熱源の温度を一定に保つことが困難だったということが挙げられる.温度が変化すると,熱起電力の値も変わって実験結果の誤差が大きくなるためである.手・氷・アイロンの熱等は,別の物に触れたり時間経過で温度が変わってしまうため,細心の注意が必要であった.また,測定データをPC上で表示する際,テスタで測った値と明らかに違う値が表示された.原因としては,回路内にスイッチングを用いた箇所があり,それによる歪が原因でマイコンが正しく値を読み込めていなかったことであった.この問題を解決するために,回路の各点の接地部分を一点に集めることで対処した(一点接地).第一の実験では,最大の問題点が蓄電コンデンサがなかなか充電されないということだった.これが十分充電されていないとシステム自体が動作せず,熱源から熱量があまり得られないときのシステムへの電源供給もままならない.よってまずはじめに電池から直接蓄電コンデンサを充電して実験を行った.すると約 3.3Vの出力を確認できた.蓄電コンデンサが十分に充電されていればこのシステムが正しく動作することがわかったので,どうすれば効率よく充電できるかということが最大の目的となった.結果は,コンデンサの容量を小さくすることで解決できた.第二の実験においては,はじめに PWM発生回路を動作させるためのD/Aコンバータから供給するアナログ電圧 VDAの値を決める段階で少々手間がかかった.具体的には,このVDAの値でPWMのデューティー比が変わるので,慎重に選ぶ必要があった.最終的には効率よく昇圧するのに適切なデューティー比が 50%だということがわかったので,こうなる
熱源による Energy Harvestingの実験的検討
43
ように VDAを選んだ.その際,VDAの範囲を広くするために非反転増幅回路を用いたのは,低いデューティー比(=高い VDA)での効率を見るためである.また,昇圧回路の出力点でバッファ回路を用いたのは,そのまま分圧したら分圧回路に無駄な電流が流れ,その分抵抗で電力を消費してしまうからである.OPアンプの入力端子のイマジナリーショートの性質を用いたのはそれを防ぐためである.
熱源による Energy Harvestingの実験的検討
44
8 謝辞一年間の研究で,担当教官である穂高一条准教授には多くの指導・助言をしていただき深く感謝を申し上げます.熱心に指導していただき,電気電子工学におけるあらゆる事柄について非常に興味を持つことができました.また,その都度適切な助言をいただき,誤っている点や改善したほうがいい点など様々なことに対して四年間の総復習ができました.また,同じ研究室で一年間共に研究を行ってきた牛水将憲君,大園祐二君,久保桂一君,原田朋英君,藤田翔君,わからない所や疑問に思う点をお互いに指摘しあい非常に充実した一年間を過ごすことができたことに感謝をします.
熱源による Energy Harvestingの実験的検討
45
9 付録
9.1 cubesuiteの設定
コード生成を行うための設定を説明する.設定の様子を図 24~29に示す.システムは図 24・25のように設定する.リセット要因確認の設定は,『リセット要因を確認する関数を出力する』にチェックを入れる.
図 24: システム(クロック)の設定
図 25: システム(オンチップ・デバッグ)の設定
熱源による Energy Harvestingの実験的検討
46
タイマは図 26のように設定する.TMP0の機能のタブは『インターバル・タイマ』を選択,TMP1からは『使用しない』をチェックする.
図 26: タイマの設定
シリアルは図 27のように設定する.UARTA0の転送モードは『送信モード』にしておく.
図 27: シリアルの設定
熱源による Energy Harvestingの実験的検討
47
A/Dコンバータは図 28のように設定する.
図 28: A/Dコンバータの設定
D/Aコンバータは図 29のように設定する.DA1タブは『使用しない』にしておく.
図 29: D/Aコンバータの設定
これらの設定を行った後,コード生成を行い,端子配置へ反映を行う.
熱源による Energy Harvestingの実験的検討
48
9.2 プログラム
本実験で用いたソースコードのプログラムを以下に記す.
(main.c)
/*
*******************************************************************************
* Copyright(C) NEC Electronics Corporation 2010
* All rights reserved by NEC Electronics Corporation.
* This program should be used on your own responsibility.
* NEC Electronics Corporation assumes no responsibility for any losses
* incurred by customers or third parties arising from the use of this file.
*
* This device driver was created by CodeGenerator for V850ESJx3
* 32-Bit Single-Chip Microcontrollers
* Filename: CG_main.c
* Abstract: This file implements main function.
* APIlib: CodeGenerator for V850ESJx3 V1.21 [30 Nov 2009]
* Device: uPD70F3738
* Compiler: CA850
* Creation date: 2010/12/15
*******************************************************************************
*/
/*
*******************************************************************************
** Pragma directive
*******************************************************************************
*/
/* Start user code for pragma. Do not edit comment generated here */
/* End user code. Do not edit comment generated here */
/*
*******************************************************************************
** Include files
*******************************************************************************
*/
#include "CG_macrodriver.h"
#include "CG_system.h"
#include "CG_serial.h"
#include "CG_ad.h"
#include "CG_da.h"
#include "CG_timer.h"
/* Start user code for include. Do not edit comment generated here */
/* End user code. Do not edit comment generated here */
熱源による Energy Harvestingの実験的検討
49
#include "CG_userdefine.h"
/*
*******************************************************************************
** Global define
*******************************************************************************
*/
/* Start user code for global. Do not edit comment generated here */
/* End user code. Do not edit comment generated here */
/*
**-----------------------------------------------------------------------------
**
** Abstract:
** This function implements main function.
**
** Parameters:
** None
**
** Returns:
** None
**
**-----------------------------------------------------------------------------
*/
void main(void)
/* Start user code. Do not edit comment generated here */
TMP0_Start();
DA0_Init ();
DA0_Start ();
DA0_SetValue (0xae);
while (1U)
;
/* End user code. Do not edit comment generated here */
/* Start user code for adding. Do not edit comment generated here */
/* End user code. Do not edit comment generated here */
熱源による Energy Harvestingの実験的検討
50
(timer_user.c)
/*
*******************************************************************************
* Copyright(C) NEC Electronics Corporation 2010
* All rights reserved by NEC Electronics Corporation.
* This program should be used on your own responsibility.
* NEC Electronics Corporation assumes no responsibility for any losses
* incurred by customers or third parties arising from the use of this file.
*
* This device driver was created by CodeGenerator for V850ESJx3
* 32-Bit Single-Chip Microcontrollers
* Filename: CG_timer_user.c
* Abstract: This file implements device driver for Timer module.
* APIlib: CodeGenerator for V850ESJx3 V1.21 [30 Nov 2009]
* Device: uPD70F3738
* Compiler: CA850
* Creation date: 2010/12/15
*******************************************************************************
*/
/*
*******************************************************************************
** Pragma directive
*******************************************************************************
*/
#pragma interrupt INTTP0CC0 MD_INTTP0CC0
/* Start user code for pragma. Do not edit comment generated here */
/* End user code. Do not edit comment generated here */
/*
*******************************************************************************
** Include files
*******************************************************************************
*/
#include "CG_macrodriver.h"
#include "CG_timer.h"
/* Start user code for include. Do not edit comment generated here */
/* End user code. Do not edit comment generated here */
#include "CG_userdefine.h"
/*
*******************************************************************************
** Global define
熱源による Energy Harvestingの実験的検討
51
*******************************************************************************
*/
/* Start user code for global. Do not edit comment generated here */
UINT n=0,g_count=5,m;
UCHAR z[20][5];
USHORT l,w,x,y=0;
float v1=0,v2=0,v3=0;
/* End user code. Do not edit comment generated here */
/*
**-----------------------------------------------------------------------------
**
** Abstract:
** This function is INTTP0CC0 interrupt service routine.
**
** Parameters:
** None
**
** Returns:
** None
**
**-----------------------------------------------------------------------------
*/
__interrupt void MD_INTTP0CC0(void)
/* Start user code. Do not edit comment generated here */
if (g_count>=5)
g_count=0;
if(n<61)
n++;
m=(n-1)*5;
ADA0S=2;
AD_Start();
while(ADIF==0)NOP();
AD_Read(&w);
AD_Stop();
v1=w*3.3/1023*1000;
熱源による Energy Harvestingの実験的検討
52
ADA0S=0;
AD_Start();
while(ADIF==0)NOP();
AD_Read(&x);
AD_Stop();
v2=5.727*x*3.3/1023;
ADA0S=1;
AD_Start();
while(ADIF==0)NOP();
AD_Read(&y);
AD_Stop();
v3=11*3.3*y/1023;
sprintf(z,"\r\n%d秒 %9.6f %9.6f %9.6f",m,v1,v2,v3);
for(l=0;l<=1000;l++);
UARTA0_Start();
UARTA0_SendData(&z,100);
else
TMP0_Stop();
else
g_count++;
/* End user code. Do not edit comment generated here */
/* Start user code for adding. Do not edit comment generated here */
/* End user code. Do not edit comment generated here */
熱源による Energy Harvestingの実験的検討
53
参考文献[1] 西田勲夫・上村欣一:熱電半導体とその応用,日刊工業新聞社,(1988)
[2] 日本熱電学会編:熱電変換材料,日刊工業新聞社,(2005)
[3] 柳沢健:回路理論基礎,電気学会 (1986)
[4] 藤井信生:アナログ電子回路の基礎,昭晃堂 (2004)
[5] 山村泰道・北川盈雄:電磁気学演習[新訂版],サイエンス社,(2004)
[6] 山本昌志:gnuplotの精義,株式会社カットシステム (2009)
熱源による Energy Harvestingの実験的検討