comet 実験の設計と その放射線安全対策 - kek...2014/08/08 · 41ar 1.85 h 0.0005 2.11...
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COMET 実験の設計とその放射線安全対策
2014 年 8 月 8 日第 1 回 high-p/COMET 特別部会
KEK IPNS深尾 祥紀
目次ハドロン南実験棟( COMET 実験棟)の設計MARS による放射線遮蔽計算の方法
建屋内外の放射線量の評価 - 土壌の放射線量 - 建屋内外(1階、3階、外部、管理区域境界)での空間線量 - ハドロンホール、ビームラインへの影響 - 事業所境界での空間線量
空気、水の放射化 - 運転時の空気、水の管理方法 - 空気、水の放射化の評価 - 運転・排気・排水の方法 - 放射化した空気、水による空間線量の評価
ヘリウムの放射化
Phase-I グラファイト標的の評価
ハドロン南実験棟
管理区域境界(壁から約 10m )線量上限 : 0.5 μSv/h
事業所境界(建屋から約 60m 先)線量上限 : 50 μSv/ 年 = 0.0057 μSv/h
J-PARC メインリング
建屋平面図(ビーム室、実験室)
一次ビーム室
実験室
機械室DP タンク室
ビームダンプ
27.2 m
19.2
m
建屋断面図
一次ビーム室実験室
機械室
搬入ヤード (1階+2階)
運転制御室 (3階)線量上限 : 25 μSv/h
建屋外部線量上限 :25 μSv/h
土壌の線量上限 : 11 mSv/h
4.6
m9.
9 5 m
2.7
m
運転制御室は第2種管理区域それ以外の建屋内部は第1種管理区域
磁石、熱シールド支持台の図面
支持台と放射線遮蔽の干渉に注意する必要がある
COMET 実験でのビーム設定8GeV 陽子ビーム Phase-I : 2.5 x 1012 p/sec Phase-II : 4.4 x 1013 p/sec
二次ビーム(μ–, π–, e–) Phase-I での標的
グラファイト、 600mmt Phase-II での標的 タングステン、 160mmt
ビームダンプμ 静止標的 (Al) +ビーム停止壁 (W) - 1011 μ– stops/sec - 1010 π– stops/sec - 1012 e– stops/sec
MARS でのエネルギーカット
20MeV カット
熱エネルギーカット( 20MeV 以下のμ 、 π 、 e を計算するため)
最終的に2種類の計算結果を合算する
エネルギーカット(2種類の組み合わせ) - 10–12GeV カット(中性子)、他は MARS のデフォルト - 20MeV カット(全ての粒子)。この場合、カットの影響を考慮し、 計算の出力を2倍することで正しい計算結果とする。
MARS の中性子モデルとしては遮蔽計算ではデフォルトを使用し、ダクトストリーミングに対しては MCNP を使用する。
電磁石の磁場をシミュレーションに組み込み、 μ 粒子などの磁石内でのトラッキングをシミュレートしている。
遮蔽計算は Phase-II での最終的なビーム強度で行い、 Phase-I ではビーム強度に応じて遮蔽量を最適化する方針で検討している。 - Phase-I : 2.5 x 1012 protons/sec ( Phase-II の17.5分の1) - Phase-II : 4.4 x 1013 protons/sec
MARS シミュレーションのセットアップ
MARS による計算結果の評価
土壌 - MARS の信頼性に対する安全係数として 2を係数としてかけ、 11mSv/h (局所的)と比較する
空間線量(人がいる場所) - MARS の信頼性に対する安全係数として2 - 新規建屋建設に対する安全係数として2を係数としてかけ(合計 4 )、法令の制限値である 25μSv/h と比較する
空間線量(管理区域境界) - MARS の信頼性に対する安全係数として2 - 新規建屋建設に対する安全係数として2を係数としてかけ(合計 4 )、法令の制限値である 0.5μSv/h と比較する
空間線量(事業所境界) - MARS の信頼性に対する安全係数として 2を係数としてかけ、 J-PARC 設計目標値の 50μSv/ 年( 0.0057μSv/h )と比較する
建屋の遮蔽設計(1)平面図(ビームレベル)
白 :真空青 :空気灰色:コンクリート赤 :鉄緑 :土壌
電磁石の構造物は鉄ヨーク以外は簡略化している
建屋の遮蔽設計(2)Beam View Side View
bottom
top top
bottom
建屋3階の制御室、建屋外部は第2種管理区域。その他は第1種管理区域。
計算結果:ビームレベル3.3 ± 0.03 mSv/h
線量の最大値は 3.3 mSv/h(上限: 11 mSv/h )
計算結果:実験室地下( 1FL–7.9 m )4.0 ± 0.02 mSv/h
線量の最大値: 4.0 mSv/h(上限: 11 mSv/h )
計算結果:ビーム室地下( 1FL–10.9 m )
5.6 ± 0.02 mSv/h
線量の最大値: 5.6 mSv/h(上限: 11 mSv/h )
管理区域境界
15.7 ± 0.2 uSv/h
計算結果:1階(地上レベル)
建屋外部での線量の最大値: 15.7 μSv/h(上限: 25 μSv/h )
管理区域境界での線量の最大値: 0.1 μSv/h 以下(上限: 0.5 μSv/h )
134 uSv/h( 機械室 )
計算結果:3階制御室
線量の最大値: 1.8 μSv/h(上限: 25 μSv/h )
計算結果:事業所境界
線量: 0.001 μSv/h 以下(図中円の左上部分)(上限: 0.0057 μSv/h )
スカイシャインの評価は簡易式を使って行った
スカイシャインの評価
一回散乱近似で評価
コンプトン散乱の断面積 < 80 x 10–27 cm2 sr–1
屋上でのγ線束 = 2.5 x 105 sec–1
(線量 : 0.026 μSv/h )
事業所境界での線量 = 0.00015 μSv/h(上限: 0.0057 μSv/h )
”SHINE3”の簡易テーブルを参照
屋上での中性子束 = 5.0 x 105 sec–1
(線量 : 1.4 μSv/h )
事業所境界での線量 = 0.0012 μSv/h(上限: 0.0057 μSv/h )
ガンマ線 中性子
灰色:コンクリ 赤 :鉄濃赤:ポリエチレン 水色:空気
ダクトサイズ:w650 x h700ビーム強度: 4.4e+13 p/sec (Phase-II)
ダクトストリーミング(標的上部)
電磁石用 TRT
単位:mSv/h
MARS MCNP モードでシミュレート中性子エネルギーは 10–12GeV でカット1階ダクト出口での線量は 0.77μSv/h
ビーム室、実験室への空調ダクト、実験室への階段についても同様にクランク構造にし、 MARS で線量を見積もっている
high-p エリア上部(通路となる)での線量の最大値:9.5μSv/h(上限: 25 μSv/h )
電源ステージでの線量の最大値: 0.9μSv/h(上限: 25 μSv/h )
HD ホール:地上レベル( Phase-I )
9.5 ± 0.2 μSv/h( high-p エリア上部)0.9 ± 0.05 μSv/h
(電源ステージ)
HD ホール:ビームレベル( Phase-I )
30.4 ± 0.3 μSv/h(制限オーバー)
2.5 ± 0.09 μSv/h( high-p エリア)1.3 ± 0.06 μSv/h
(電源ステージ)
遮蔽壁の南実験棟側で25μSv/h を超えている - 遮蔽の見直し - 立入り禁止
計算結果:ハドロンホール( Phase-II )
ビームレベル地上レベル
9.8 ± 1.0 μSv/h( high-p 実験エリア)
7.4 ± 0.6 μSv/h(電源ステージ)
4.6 ± 0.1 μSv/h(電源ステージ)
人が立ち入る場所の空間線量の上限値: 25 μSv/h
計算結果:ビームラインの電磁石( Phase-II )
運転中の空間線量 磁石表面での残留放射能(90日照射、30日待機)
5.8 ± 0.14 Sv/h 22 ± 0.14 uSv/h
運転時の空気の管理方法
ビーム室密閉循環
実験室密閉・エアコン
機械室常時排気
搬入ヤード (1階+2階)常時排気・負圧管理
運転制御室 (3階)通常の空調
運転制御室は第2種管理区域それ以外の建屋内部は第1種管理区域
排気系統図(運転時)
ビーム運転中での状態 -ビーム室:密閉循環状態 -実験室 :密閉状態+エアコンによる温度調整
空気・水の放射化の評価方法R = N Φ σ ( 1 – exp(–t/T) ) R : 放射能濃度 (Bq / cm3) N : 親原子核密度 (atoms / cm3) Φ : 中性子束 (n / cm2/ sec) σ : 生成断面積 (cm2 / atom) T : 寿命 (sec)
1.放射性核種の生成断面積2.MARS による中性子束をもとに評価した
3.8e+9
2.0e+9
9.7e+9
中性子束(熱エネルギーカット)
unit : cm-2 sec-1
一次ビーム室 - 1 x 1010 個 cm-2 sec-1
- 陽子ビーム上に 100cm厚の空気 ( 108 個 cm-2 sec-1 以下に相当)
実験室 - 1 x 108 個 cm-2 sec-1
一次ビーム室 実験室
核種 半減期 排気限度(Bq/cc)
濃度(Bq/cc)
待機時間 濃度(Bq/cc)
待機時間
3H 12.3 yr 0.005 0.19 64 yr 0.00040 0
7Be 53.4 day 0.002 0.36 40 day 0.00042 0
15O 2.04 min 0.0007 3.72 0.4 hr 0.0057 0.1 hr
13N 9.97 min 0.0007 4.81 2.1 hr 0.012 0.7 hr
11C 20.4 min 0.0007 0.88 3.5 hr 0.0011 0.2 hr
41Ar 1.85 h 0.0005 2.11 22.3 hr 0.028 10.7 hr
空気の放射化・排気手順( Phase-I )
(1)ビーム運転後、短寿命核種が排気限度以下となるまで待機する。 (ビーム室: 22.3 時間、実験室: 10.7 時間)
(2)フィルターにより 7Be は 99%を除去する。 (実験室では 3H 、 7Be は排気限度を超えないので排気可能)
(3) 0.5 日間で排気する(3ヶ月平均において限度以下となる)。
90 日連続運転後
一次ビーム室 実験室
核種 半減期 排気限度 (Bq/cc)
濃度(Bq/cc)
待機時間 濃度(Bq/cc)
待機時間
3H 12.3 yr 0.005 3.3 115 yr 0.0071 61 yr
7Be 53.4 day 0.002 6.3 1.7 yr 0.0073 100 day
15O 2.04 min 0.0007 65.1 0.6 hr 0.10 0.2 hr
13N 9.97 min 0.0007 84.1 2.8 hr 0.20 1.4 hr
11C 20.4 min 0.0007 15.4 4.9 hr 0.020 1.6 hr
41Ar 1.85 h 0.0005 36.9 29.9 hr 0.48 18.3 hr
空気の放射化・排気手順( Phase-II )
(1)ビーム運転後、短寿命核種が排気限度以下となるまで待機する。 (ビーム室: 29.9時間、実験室: 18.3 時間)
(2)フィルターにより 7Be は 99%を除去する。 (これにより実験室では 7Be は排気限度以下となる)
(3) 10 倍に薄めながら、 0.5 日間で排気する (3ヶ月平均において限度以下となる)。
90 日連続運転後
ドレン水
ビーム運転停止後排水する
水の配管経路( Phase-I )
Phase-I では冷却水は使用しない実験室エアコンのドレン水は DP タンクに溜まる
(2m3 x 2)
DPタンクAC
DPタンク
冷却水第2機械棟DP タンク
(50 m3 x 3)
水の配管経路( Phase-II )
AC
Phase-II ではビーム室で冷却水を使用する排水はハドロン第2機械棟を経由して行う
(2m3 x 2)
ドレン水
冷却水の放射化・排水手順一次ビーム室
核種 半減期 排水限度 (Bq/cc)
濃度(Bq/cc)
待機時間
3H 12.3 yr 60 542 38 yr
7Be 53.4 day 30 1408 297 day
15O 2.04 min 5 180567 0.5 hr
13N 9.97 min 5 2558 1.5 hr
11C 20.4 min 0.1 5113 5.3 hr
排水手順(1)ビーム運転前、実験室を密閉し、ドレン水が出なくなるまでエアコンを運転する。
(2) DP タンクに溜まったドレン水(非放射化)を排水する。
(3)ビーム運転を開始する(ドレン水は発生しない)。
(4)ビーム運転後、放射化した冷却水に含まれる短寿命核種の濃度が 排水限度以下になるまで待機する( 5.4 時間)。
(5)冷却水中の 7Be はフィルター( 99%除去)により排水限度以下となる。
(6)トリチウム濃度が排水限度以下となるように、冷却水を十倍に薄めながら 第2機械棟へ送り、そこから排水する。
放射化空気による線量の評価
MARS円筒モデル
線源:2階中心
2F : 200-mm厚コンクリート壁(他の壁床は400 mm )
線源:1階中心
評価方法 - 放射化空気は機械室の中心に 滞在すると想定する - 放射化空気の体積は1階、2階の それぞれに 10m3 が存在するとする - 放射化水は地下 DP タンク室に 留まるので影響は無視できる
線源15O+13N+11C 1 階: 164.6 Bq/cc (ビーム室空気) 2 階: 0.32 Bq/cc (実験室空気) 1.7 MeV のβ+ を放出するとみなす
41Ar 1 階: 36.9 Bq/cc (ビーム室空気) 2 階: 0.48 Bq/cc (実験室空気) 1.3 MeV のγ線を放出するとみなす
h=227.5cm : 0.20 μSv/h
h=730.0cm : 0.024 μSv/h
h=1020cm : 0.0072 μSv/h
事業所境界 : 0.00096 μSv/h(上限: 0.0057 μSv/h )
放射化空気による線量の評価
38
磁石内ヘリウムの放射化:中性子束
1021 – 1022 n/m2
中性子束( n/m2 ) 中性子束( E>0.1MeV )( n/m2 )
- POT : 1021 (「 Phase-II で2年)- MARS を用いて中性子束を評価
生成プロセス: 3He(n,p)3H
3He の割合:〜 1.37ppm
3H生成断面積 - 0.817 barn :速い中性子 - 5331 barn : 熱中性子
3H生成量 - 捕獲磁石内( 5kg ) 1022 n/m2 → 33MBq/kg
- 輸送磁石内( 1kg ) 1021 n/m2 → 3MBq/kg
- その他( 9kg ) 1020 n/m2 → 0.33MBq/kg
- 合計( 16kg ) 11MBq/kg = 2 Bq/cc (ガス) 排気限度: 0.005 Bq/cc
JENDL4
通常運転でHe を排気することはない事故時に緊急排気を行う場合、1時間で排気することで、3ヶ月平均での排気限度を下回る。
磁石内ヘリウムの放射化: 3H生成量
COMET Phase-I 標的- ビーム強度: 8GeV 、 3.2kW 陽子ビーム- 低運動量の μ 粒子の生成・輸送を最大化する- 放射冷却( Phase-I では水・ガスを使わない)- MR 内の全ビーム( 1.5x1013 )が 5μ秒間に入射しても 耐えられるように設計する
標的 - 直径 4cm 、長さ 60cm - 材質:グラファイト( IG-43 ) - 耐熱性 - T2K での使用経験あり
Phase-I ビーム強度での標的熱分布
熱応力 < 1.5MPa(グラファイトの引張強度: 37.2MPa )
エネルギー付与 温度分布(放射率: 0.75 )
劣化の可能性の検討
DPA/proton
Heat [MeV/cm3/proton]
Max. 3x10-22
Max. 120 MeV/cm3
- POT : 1.9 x 1019(90日運転)
- DPA (Displacement per atom) < 10–3
( 1DPA で 1%の収縮)
- 400℃以下では酸化しない(真空中に設置) T2K では 4%の酸化で強度が半分になった
- 陽子入射による水素の形成 < 10ppm
Phase I 用標的サポート設計• Radiation cooling による冷却
• Phase I 用サポート–冷却が必要な Phase IIサポートと同じインター
フェース
– 標的サポートはグラファイト
–サポートリングはチタン合金
• 標的設置方法–アラインメント
–交換シナリオ
• モニター–温度計
–赤外線モニター(検討中)
一次ビームライン室残留放射能
• Phase I 1ヶ月連続運転、10ヶ月冷却後の残留放射能– PHITS, FLUKA の 2通りの方
法で評価
– 標的交換には
標的交換−磁石メインテナンス
RAL Group Conceptual Design
①
②
③
④
標的交換時は標的カートリッジを取り出し④放射線シールドメンテ時は④→③→②→①の手順
標的アラインメント精度、利用できるピローシール経を考慮してカートリッジ形状を最適化中
まとめハドロン南実験棟での放射線遮蔽について MARS を利用して評価した。 - 建屋外部の土壌 - 建屋1階、3階、外部の空間線量 - 管理区域境界、事業所境界 - ハドロンホール内 - ダクトストリーミング
ハドロン南実験棟での空気・水の放射化、管理方法にについて評価した。 - 実験棟内の各部屋の空気・水の管理方法 - 空気・水の放射化濃度 - 排気・排水方法 - 放射化した空気による周囲の空間線量
超電導電磁石に使われるヘリウムの放射化について評価した。
Phase-I で使用するグラファイト標的について評価した
Back Up
Introduction of COMET experiment
proton beam
5T pioncapturesolenoid
3T muon transport(curved solenoid)
muon stopping target
electrontransport
electron trackerand calorimeter
pion productiontarget
Search for μ→e conversion inLepton-Flavor-Violation process.
1. Pion/muon production2. Muon transport to Muon Stopping Target.3. μ– + (A,Z) → e– + (A,Z)4. Search for 105 MeV e–
of the LFV signal.
Staging approach - Phase-I : 2.5 x 1012 p/sec - Phase-II : 4.4 x 1013 p/sec
Muon Stopping Target - 1011 muon stops/sec - 1010 pion stops/sec - 1012 electron stops/sec
1 year beam running in total.(3-month continuous beam time)
Beam Optics (TRANSPORT)
Lambertsonhigh-p/COMETbranch
Adjustabletungsten
collimator
Proton targetσx = 5.8 mmσy = 2.9 mm
Beam size at 8 GeV is estimated by 3.5-times emittance at30 GeV beam.
Beam Shift for Lambertson Magnet
Beam shift of 53 mm was achieved at the entrance ofthe Lambertson magnet. (with beam loss of 0.36%) → Beam shift at A-line operation can be ~30mm. We obtained 83mm shift in total between COMET operation and A-line operation (76mm required)
Lambertson high-p/COMETbranch53mm
Bars indicates 2-sigma of beam size
Radiation in Beam/Exp Room
Beam Room - ~100 Sv/h - ~1010 neutrons cm–2 sec–1
Experiment Room - ~1 Sv/h - ~108 neutrons cm–2 sec–1
Proton Beamline - ~1 Sv/h
周りを空気、地面にした事業所境界での線量 : failVOLMC.NON を作りなおして確認 : ongoing階段、ダクトでのストリーミングスカイシャイン : 遮蔽が正しくない。要アップデート
DoneCOMET 実験のイントロ14O の放射化の見積もり → not neededハドロンの DP タンク容量は? 50m3 x 3陽子ビームによる空気の放射化機械室放射化空気、水の事業所境界での数値ビームライン磁石への放射線の影響He の放射化ビーム光学のスライドを1枚加える
Tritium Production in He
3He in Helium ~137ppm Tritium production by 3He(n,p)3H sigma=0.817 b ( fast neutron ) sigma=5331 b ( thermal neutron ) 1021 n/m2 fast neutron=>30Bq/g
Need to reduce liquid helium near target
Conduction cooling
COMET 実験における主な放射線源
一次陽子ビーム
二次ビーム(負μ 粒子、負π 粒子)
一次陽子ビームと一次標的の散乱による放射線
一次陽子ビームがビームダンプに入射することによる放射線
μ– 、 π– 、 e– 、 e+ が二次標的に吸収されて生成される放射線
MARS では磁場を入れていない(後でコメント)ため、陽子、 μ– 、 π– 、 e– 、 e+ をそれぞれ入射し、線量を合計している。陽子入射においては 20MeV カット、それ以外は熱中性子カットとしている。
Building Model in MARS (2)平面図(地上レベル) 白 :真空
水色:空気灰色:コンクリ赤 :鉄緑 :土壌
基本的に現在の図面に基づいて計算している。
注意1. 実験室内の磁石等は 鉄ヨークを除いて 省略している。
放射線量:ハドロンホール(2)
1 uSv/h 以下1 Sv/h程度
He の放射化による 3H生成
断面積: 20MeV 以上のハドロンに対し 30 mb
COMET ビーム室での 20MeV 以上の中性子束は 108 cm-2 sec-1程度(ハドロンの大部分は中性子)
R = N Φ σ ( 1 – exp(–t/T) )の式により90 日の連続運転後の 3H濃度は1.1 Bq/cc (ガスとして)(保有He 量のうちのビーム室に滞在する割合を 100%とした場合)
3ヶ月平均での排気限度は 5e-3 Bq/ccHe の保有量(=緊急排気で放出される総量)は16 kg = 9e+7cc = 90 m3 となる。3ヶ月に 1 回の割合で事故が起こったとしても、放出時間を 1 時間とすると、 3ヶ月平均での 3H排気量は 5.1e-4 Bq/cc となる。
(注2013年12月18日) 3He による寄与を考慮すべき
12月18日コメント○ 12月18日に COMET 建屋の放射線打ち合わせが行われた 出席者:馬場副センター長、石井、中島、別所、宮本、沼尻、関、 増川、高橋、萩原(安全 D )、三原、深尾、上野(素核D ) - 建屋内外の放射線量の評価 - 空気、水、ヘリウムの放射化の評価。 それらに関連する運転手順(排気、排水手順)
○出席者からのコメント - スカイシャイン、ダクトストリーミングの評価 - ビームラインの磁石等の誤動作による影響( high-p含む) - インターロックの設計( COMET 運転時の他のエリアは?) - DP タンク室へのアクセスについて - ハドロンホール内部の詳細な検討 - (実験装置等の放射化、交換手順等について)
○専門部会を開くこととなった。次回は 1 月半ば。
Comment / ToDo- 管理区域境界、建屋外部、 3F居室において許容線量上限 近くの数値が出ている。改善が必要と思われる。ただし、 追加の遮蔽で対処可能と思われる。 また、 1F搬入ヤードの(少なくとも現在の)線量では、人の 立ち入りは難しい。
- 改善可能な点としては、 ○ビームダンプの物質、形状、場所 ○muon静止標的周辺の遮蔽(鉄ヨークなど)の追加 ○建屋外部壁面への遮蔽の追加 ○搬入ヤードの遮蔽の追加
- このスライドでの数値は COMET Phase-II の場合である。 Phase-I ではビーム強度は 17.5分の 1 となる。
- ハドロンホール側の遮蔽についても今後、詳細に検討する
Aluminum plate
Aluminum plate
TOP VIEW
Intermediate layer
Rubber
Surface coating (epoxy)
spacer
Concrete wall
Anchor
MARS シミュレーション
MARS とはモンテカルプログラムの名称であり、素粒子の反応、輸送をシミュレートする。最初のバージョンは 1974 年に開発され、現在、米国フェルミ国立研究所で開発が続けられている。放射線検出器、粒子加速器、宇宙船開発、放射線遮蔽などにおいて利用されている。( http://www-ap.fnal.gov/MARS/)J-PARC では放射線遮蔽の設計に対して標準的に利用されている。
mu pi
proton
Duct 100mmA, 0m
Duct 300mmA, 2m
mu pi
proton
二次標的での負 μ 粒子吸収(1)ビームレベル - 9x1011 μ/sec
(Phase-II 時での強度 )
- 40 +/- 10 MeV/c
- 熱中性子カットを適用 (安全係数=2倍)
建屋外部の土壌への汚染は 1mSv/h 以下。
旧図面
mSv/h
二次標的での負 μ 粒子吸収(2)- 9x1011 μ/sec (Phase-II 時での強度 )
- 40 +/- 10 MeV/c
- 熱中性子カットを適用 (安全係数=2倍)
建屋地下の土壌への汚染は 1mSv/h 以下。
mSv/h
実験室地下
旧図面
1F
遮蔽
1~10uSv/h
二次標的での負 μ 粒子吸収(3)- 9x1011 μ/sec (Phase-II 時での強度 )
- 40 +/- 10 MeV/c
- 熱中性子カットを適用 (安全係数=2倍)
二次標的上部での線量が高い。標的周辺の遮蔽を強化することで対処する。
mSv/h
旧図面
ビームレベル
旧図面
二次標的での負π 粒子吸収(1)- 5x1010 π/sec (Phase-II 時での強度 )
- 80 +/- 10 MeV/c
- 熱中性子カットを適用 (安全係数=2倍)
建屋外部の土壌への汚染は 1mSv/h 以下。
mSv/h
二次標的での負π 粒子吸収(2)実験室地下
旧図面
mSv/h
- 5x1010 π/sec (Phase-II 時での強度 )
- 80 +/- 10 MeV/c
- 熱中性子カットを適用 (安全係数=2倍)
建屋地下の土壌への汚染は 1mSv/h 以下。
1F
遮蔽
10~100uSv/h
旧図面
mSv/h
- 5x1010 π/sec (Phase-II 時での強度 )
- 80 +/- 10 MeV/c
- 熱中性子カットを適用 (安全係数=2倍)
二次標的上部での線量が高い。標的周辺の遮蔽を強化することで対処する。
二次標的での負π 粒子吸収(3)
補足陽子ビームが標的に当たらず、直接ビームダンプに入射した場合についても検討している。標的に当たった場合とほぼ同じ結果となっている(バックアップスライド参照)。
負μ 粒子、負π 粒子が二次標的に吸収された場合において1 階での放射線量が許容線量である 12.5 μSv/h と比べて高い。二次標的付近の遮蔽を強化することで対処可能であるが、遮蔽の最適化についてはまだ完了していない。
実験室と 1 階をつなぐ階段による放射線の漏れについての見積もりはまだ完了していない。
現在、 1 階搬入ヤードでの線量を 12.5 μSv/h 以下にするように設計している。 3 階居室での線量は線源からの距離を考慮するとその 10分の 1 以下程度になると予想される。 MARS による詳細な見積もりは今後行う。
ビーム室で放射化した空気、水が機械室に輸送されることより、機械室が放射線源となる。これによる 3 階居室での放射線量については、別の資料において報告する。
標的入射(2)
ビーム側面20 MeV cut
ビーム側面Thermal energy cut
- 4.4 x 10^13 p/sec (Phase-II)
標的入射(3)
実験室床下 1F
- 4.4 x 10^13 p/sec (Phase-II)- 20MeV cut
シールド
ビームダンプ入射(1)
ビームレベル ビーム側面
- 4.4 x 10^13 p/sec (Phase-II)- 20MeV cut
10~100uSv/h
ビームダンプ入射(2)
ビーム側面
- 4.4 x 10^13 p/sec (Phase-II)- Thermal energy cut
ビームレベル
ビームダンプ入射(3)
20MeV cut の場合ではほとんど0
- 4.4 x 10^13 p/sec (Phase-II)- Thermal energy cut
床下 0~50cm
標的入射( Phase-I )
ビームレベル20MeV cut
ビームレベルThermal energy cut
- 2.5 x 10^12 p/sec (Phase-I)
標的によるビームの散乱分布荷電ハドロン分布
ダンプの入り口を広げて、ダンプ奥でビームが止まるようにすることを検討する。
ガンマ線による寄与の評価
一回散乱近似で評価するガンマ線源は等方に放射しているとする(地下の方向にも放射しているとする)散乱によるガンマ線の減衰は無視できるとする
dV を通過するガンマ線束(個 /sec/cm2 ): Q : ガンマ線源強度(個 /sec )
dV領域において散乱されたガンマ線のD地点での立体角あたりの個数(個 /sec/sr ): dσ/dΩ : コンプトン散乱断面積( cm2/sr ) ρ : 電子密度(個 /cm3 )
D地点での散乱ガンマ線束(個 /sec/cm2 ):
dV で積分した D地点での散乱ガンマ線束(個 /sec/cm2 ):
右辺へはコンプトン散乱断面積が一定であると仮定した場合
COMET 建屋のケースでは、 d〜 70m 、ω=π 、Ψ1=0 、Ψ2=π
Q4πR1
2
Q4πR1
2 ( dσdΩ )ρdV
Q4πR1
2 R22 ( dσ
dΩ )ρdV
∫dV Q4πR1
2 R22 ( dσ
dΩ )ρ ∼Qρ
4 πd ( dσdΩ )
θ=θ0
ω(ψ2−ψ1)(π−ψ2
2−
ψ1
2−ϕ1)
各種数値
ρ=( rN ZN
AN
+rOZO
AO
+rAr ZAr
AAr)ρair NA
空気に対する電子密度 ρ :電子密度(個 /cm3 ) = 3.621e+23 ρ_air :空気密度( g/cm3 ) = 1.205 N_A :アボガドロ数(個 /mol ) = 6.022e+23 r :各原子の重量割合 : N=0.75524, O=0.23139, Ar=0.01288 Z :各原子の原子番号 : N=7, O=8, Ar=18 A :各原子の質量数 : N=14.0067, O=15.9994, Ar=39.948
コンプトン散乱断面積は80 x 10-27 cm2 sr-1
で一定であるとする
最後に MARS によって得られたγ線強度Qを用いることで、目的の場所でのγ線強度を算出できる。
各種数値
ρ=( rN ZN
AN
+rOZO
AO
+rAr ZAr
AAr)ρair NA
空気に対する電子密度 ρ :電子密度(個 /cm3 ) = 3.621e+23 ρ_air :空気密度( g/cm3 ) = 1.205 N_A :アボガドロ数(個 /mol ) = 6.022e+23 r :各原子の重量割合 : N=0.75524, O=0.23139, Ar=0.01288 Z :各原子の原子番号 : N=7, O=8, Ar=18 A :各原子の質量数 : N=14.0067, O=15.9994, Ar=39.948
コンプトン散乱断面積は80 x 10-27 cm2 sr-1
で一定であるとする
最後に MARS によって得られたγ線強度Qを用いることで、目的の場所でのγ線強度を算出できる。
中性子による寄与の評価「 SHINE3 」によるテーブルを利用した
ベースとして PHITS を使用しており、PHITS の結果を4パラメーターの関数で近似し、簡易計算用のテーブルにしている。
SHINE3 は親粒子となる中性子のエネルギー、放出角度の関数として目的の距離での散乱中性子による線量、 2 次γ線による線量を提供する
右図は 100MeV の中性子を線源とした場合の計算結果となっている。
線源となる中性子の強度はMARS によって評価する。
Radiation Environment of COMET Magnet
• Phase-II– 8GeVx7microA=56kW
– 4.4x1013protons/sec
– 2 year operation ~ 1021 pot
83
Neutron Fluence
84
[n/m2] for 1021 pot (Phase-II 2 year)
1021-1022 n/m2
1020-1021 n/m2
Fast Neutron Fluence (En>0.1MeV)
85
[n/m2] for 1021 pot (Phase-II 2 year)
Absorbed Dose
86
[Gy] for 1021 pot (Phase-II 2 year)
Tritium Production in He
• Contamination of 3He in Helium ~1.37ppm
• Tritium production by 3He(n,p)3H
87
0.817 barn
( fast neutron ) 5331 b
( thermal neutron )
JENDL4
Neutron Spectrum at CS coil[GeV-1cm-2s-1]
Tritium production in LHe in Magnet
• He inventory in Capture Solenoid– 38L=25mm x 78m
– 5kg of LHe
• Tritium after irradiation of 1022 n/m2
• 33 MBq/kg (=5Bq/cc-gas)
• 165MBq/5kg
• 輸送ソレノイド
– 1kg
– 1021 n/m2 と仮定すると 3MBq/kg
• その他
– 9kg
– 1020 n/m2 と仮定すると 0.33MBq/kg
– 3MBq/9kg
• 合計 : 171MBq/15kg = 11MBq/kg = 2Bq/cc-gas
88