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LS 研 2020 年度研究分科会 研究テーマ概要 4 注)本資料中に記述した製品・サービス名は各社の商標または登録商標です。 カテゴリ 研究分科会テーマ ICT 戦略/ 人材育成 1 <DX 戦略:DX 実行プラン> レガシーシステムに捉われない DX 実行プランの研究 2 <DX 戦略:過渡期における DX とレガシーの協調> DX とレガシーシステムの協調を可能とする過渡期のシステムモデルの研究 3 <DX 戦略:レガシー整理> レガシーシステムの効率的な整理方法についての研究 <DX 人材> DX を推進していくための人材戦略の研究 5 「サブスクリプション型のサービス化」に向けた情報システム部門の取り組みの研究 6 RPA による定型業務自動化を成功に導く組織戦略およびマネジメント手法の研究 7 「システム運用要員」の新たな IT 人材への転換についての研究 技術/技法 8 AI 開発・運用の品質維持・管理技法の研究 9 データ利活用のためのデータマネジメント技法の研究 10 データ利活用促進に向けたデータ分析に必要なデータを効率的に収集する技法の研究 11 SoE 構築におけるフィジビリティを確保するプロセス・手法の研究 12 MSA を適用したサービス開発実践に基づく MSA 選定・適用評価手法の研究 13 キャッシュレス決済時の認証をはじめとしたセキュリティ対策の研究 14 IT と OT の統合に向けたセキュリティポリシーの研究 15 企業ネットワークを変革するクラウド/ネットワーク仮想化技術の適用についての研究 管理/運用 16 DX を支えるインフラ・運用基盤に求められる要件と設計の研究 17 AI/RPA 利用・運用におけるリスクマネジメントの研究 18 運用業務における自動化の最適化と自律化の研究 19 SRE 人材に必要となる手法の研究 20 クラウドシステムの障害が及ぼす影響範囲・早期復旧手法の研究 21 実運用を見据えた IoT システムの構成方法の研究

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LS 研 2020 年度研究分科会 研究テーマ概要

4

注)本資料中に記述した製品・サービス名は各社の商標または登録商標です。

カテゴリ № 研究分科会テーマ

ICT 戦略/

人材育成

1 <DX戦略:DX実行プラン>

レガシーシステムに捉われない DX実行プランの研究

2 <DX戦略:過渡期における DX とレガシーの協調>

DX とレガシーシステムの協調を可能とする過渡期のシステムモデルの研究

3 <DX戦略:レガシー整理>

レガシーシステムの効率的な整理方法についての研究

4 <DX人材>

DX を推進していくための人材戦略の研究

5 「サブスクリプション型のサービス化」に向けた情報システム部門の取り組みの研究

6 RPA による定型業務自動化を成功に導く組織戦略およびマネジメント手法の研究

7 「システム運用要員」の新たな IT人材への転換についての研究

技術/技法

8 AI開発・運用の品質維持・管理技法の研究

9 データ利活用のためのデータマネジメント技法の研究

10 データ利活用促進に向けたデータ分析に必要なデータを効率的に収集する技法の研究

11 SoE構築におけるフィジビリティを確保するプロセス・手法の研究

12 MSA を適用したサービス開発実践に基づくMSA選定・適用評価手法の研究

13 キャッシュレス決済時の認証をはじめとしたセキュリティ対策の研究

14 IT と OTの統合に向けたセキュリティポリシーの研究

15 企業ネットワークを変革するクラウド/ネットワーク仮想化技術の適用についての研究

管理/運用

16 DX を支えるインフラ・運用基盤に求められる要件と設計の研究

17 AI/RPA利用・運用におけるリスクマネジメントの研究

18 運用業務における自動化の最適化と自律化の研究

19 SRE人材に必要となる手法の研究

20 クラウドシステムの障害が及ぼす影響範囲・早期復旧手法の研究

21 実運用を見据えた IoTシステムの構成方法の研究

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LS 研 2020 年度研究分科会 研究テーマ概要

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ICT 戦略/ 人材育成

No.1 <DX 戦略:DX 実行プラン> レガシーシステムに捉われない DX 実行プランの研究

研究内容・研究方針

(背景・現状の課題、

研究目標・方向性)

【背景】

多くの企業では、柔軟な連携や活用が困難なレガシーシステムが大量にある。

※レガシーシステム:技術面の老朽化・複雑化、ブラックボックス化などの問題があり、その結

果として経営・事業戦略上の足かせ、高コストの原因となっているシステム(経済産業省「DX

レポート」より)

【現状の課題】

DX に取り組みたいが、レガシーシステムとの連携やアーキテクチャの制約を考慮する必要が

あり、独創的な取組みができない課題がある。

【研究目標・方向性】

題材としてビジネスモデルを設定し、レガシーシステムとの連携やアーキテクチャの制約に捉

われず、DX でどのような事ができるかを検討し、その実行プランの立て方を研究する。また、

設定したビジネスモデルの投資対効果を考慮したうえで、レガシーシステムをどのように扱う

かを研究する。

目標とする研究成果(例) ・独創的な DX 案

・DX 実行プランの立案方法

具体的な研究手順(例) (1)DX 事例の調査

(2)ビジネスモデルの設定

(3)デジタル化(ありたい姿)の推進プランの検討

(4)レガシーシステム活用の検討

(5)レガシーシステム連携も含めた費用対効果の検討

参加条件

対象部門・クラス・前提ス

キルなど

・DX(AI、IoT、ビッグデータなど)の適用を担当される方、また、その基本的な知識を有す

る方

ICT 戦略/ 人材育成

No.2

<DX 戦略:過渡期における DX とレガシーの協調> DX とレガシーシステムの協調を可能とする過渡期の システムモデルの研究

研究内容・研究方針

(背景・現状の課題、

研究目標・方向性)

【背景】

DX の重要性が語られる際に、既存システムは「負の遺産(レガシー)」と位置づけられること

が多くなった。しかしながら、レガシーシステムによって蓄積されたデータ群は DX 実現にお

いて重要な資産でもある。

※レガシーシステム:技術面の老朽化・複雑化、ブラックボックス化などの問題があり、その

結果として経営・事業戦略上の足かせ、高コストの原因となっているシステム(経済産業省

「DX レポート」より)

【現状の課題】

これまでの開発・運用で蓄積されたレガシーシステムおよびデータは膨大であり、短期間で

DX に資するシステムへ一気に移行するのは容易でない。このため中長期的なシステム移行を

前提としながらも、現在の競争優位を維持するため、レガシーも併存する過渡期のシステムモ

デルが必要となる。

【研究目標・方向性】

DX とレガシーシステムの特性を活かし、協調させるための過渡期におけるシステムモデルを

研究する。研究対象とする業種や業務、その成長過程を想定して研究する。

目標とする研究成果(例) ・レガシーシステムと協調しつつ DX に取り組むための、目指すシステムモデル

(システムモデルキーワード例)

- システム構造(パターン)

- データ連携モデル

具体的な研究手順(例) (1)参加企業での状況共有と分析を通じて、検討課題を定義

(2)検討課題における成功事例の抽出とケーススタディの実施

(3)DX とレガシーシステムの協調を可能にする、目指すシステムの検討

(4)目指すシステムの実現に向けた具体的施策の検討

参加条件

対象部門・クラス・前提ス

キルなど

・DX(AI、IoT、ビッグデータなど)の適用を担当される方、また、その基本的な知識を有す

る方

・レガシーシステムの再構築を担当される方、また、その基本的な知識を有する方

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ICT 戦略/ 人材育成

No.3 <DX 戦略:レガシー整理> レガシーシステムの効率的な整理方法についての研究

研究内容・研究方針

(背景・現状の課題、

研究目標・方向性)

【背景】

経済産業省の DX レポートにおける「2025 年の崖」でも言われているように、レガシーシス

テムが企業の「負の遺産」になりつつある。

※レガシーシステム:技術面の老朽化・複雑化、ブラックボックス化などの問題があり、その

結果として経営・事業戦略上の足かせ、高コストの原因となっているシステム(経済産業省

「DX レポート」より)

【現状の課題】

レガシーシステムの廃棄は各社で問題意識はあるものの、手をこまねいている状態。レガシー

システムをどのように整理すればいいか分らない。

【研究目標・方向性】

各社が保有しているレガシーシステムを調査し、それらを効率的に整理するためにはどのよう

にしたら良いかを研究する。レガシーシステムの状況に応じどのように再構築(リホスト、リ

ライト、リビルド、新規、パッケージ適用)するのか、データ品質をいかに維持管理するのか、

また、再度レガシー化しないための方策を研究する。

目標とする研究成果(例) ・レガシーシステムの整理方法

・効率的なその推進方法

具体的な研究手順(例) (1)各社が保有しているレガシーシステムの調査

(2)レガシーシステムのスリム化検討

(3)レガシーシステムの再構築手法検討

(4)データ品質向上の施策検討

(5)レガシーシステム移行の優先度検討

参加条件

対象部門・クラス・前提スキル

など

・レガシーシステムの再構築を担当される方、また、その基本的な知識を有する方

ICT 戦略/ 人材育成

No.4 <DX 人材> DX を推進していくための人材戦略の研究

研究内容・研究方針

(背景・現状の課題、

研究目標・方向性)

【背景】

昨今の DX 系の開発については、従来の IT システムでのプロジェクトとは異なるスキル人材

が必要となってきている。

【現状の課題】

経済産業省の DX レポートにおける「2025 年の崖」でも指摘されるように、情報技術人材の

確保が難しくなりつつある中、DX に対応する組織・人材を確保するための戦略が必要である。

【研究目標・方向性】

全社 DX 計画の中で、その推進のための人材の育成、新規採用、外部調達など人材タイプを広

げて、どのように組み合わせて進めていくかといった実行戦略を研究する。

目標とする研究成果(例) ・DX プロジェクトを推進していくための体制を担保する人材戦略

具体的な研究手順(例) (1)参加企業での状況共有と分析を通じて、検討課題を定義

(2)検討課題における成功事例の抽出とケーススタディの実施

(3)成功のためのエッセンスの抽出、阻害要因の抽出

(4)具体的施策のへの展開

(5)プロジェクト責任者への提言

参加条件

対象部門・クラス・前提スキル

など

・DX を推進するプロジェクトの人材戦略に関わる方、もしくは今後関わる予定のある方

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ICT 戦略/ 人材育成

No.5 「サブスクリプション型のサービス化」に向けた 情報システム部門の取り組みの研究

研究内容・研究方針

(背景・現状の課題、

研究目標・方向性)

【背景】

「サブスクリプション型のサービス化」が提唱されて久しい。その具体的な取り組みとして、

例えば欧米では機器・設備の売り切りから、機器・設備の運用データを取得し、顧客企業の業

務改善、顧客企業とのレベニューシェアを行うといった、ビジネスモデル変革の動きが見られ

るようになってきている。

【現状の課題】

日本でも同様の動きは今後一般化してくると考えられ、情報システム部門としてこのような動

きに備えておく必要がある。

【研究目標・方向性】

製品・サービスの「サブスクリプション型のサービス化」に向けて、情報システム部門として

備えておくべきプラットフォーム、アプリケーション、運用のあり方を研究する。将来的に情

報システム部門のプロフィット部門への変革にも繋げることを目指す。

目標とする研究成果(例) ・「サブスクリプション型のサービス化」を円滑に実現するための方法

具体的な研究手順(例) (1)「サブスクリプション型のサービス化」などビジネスモデルの変革を伴う海外事例(GE、

BOSCH など)、国内事例(コーヒー「CAFÉ PASS」など)の収集と研究

(2)新たなビジネスモデルに必要となるシステムのビジョン定義

(3)必要となるインフラ・ネットワークの検討

(4)ビジネスモデル変革に対応するシステム・アプリケーションの開発のあり方を検討

(5)実務者に対する提言

参加条件

対象部門・クラス・前提スキル

など

・サブスクリプション型サービス化を検討する方、もしくは今後検討予定のある方

・情報システム部門の改革を検討する方

ICT 戦略/ 人材育成

No.6 RPA による定型業務自動化を成功に導く組織戦略および マネジメント手法の研究

研究内容・研究方針

(背景・現状の課題、

研究目標・方向性)

【背景】

生産性向上に向けた働き方改革を推進するため、企業・職場の RPA ツールを導入・活用した

定型業務自動化の取り組みが拡大している。しかし、Windows アップデートなどの環境変化

に伴い、記録した画面操作の再生が失敗するトラブルが発生するなど、運用後のサポートを含

めて、RPA 運用に問題が発生している。

【現状の課題】

開発した RPA を長期運用するサポート、野良ロボット対策(事後/予防保全)、品質の維持・管

理など、RPA の安心・安全・安定的な運用を確立する事が課題となっている。

【研究目標・方向性】

要件定義から開発・運用までを情報システム部門がオーナーとして責任を持ち実施するのか

(現場に作らせない統制)、ユーザ部門が開発した RPA スクリプトを、運用後 IT 部門が引き

継ぐのかなど、ガバナンスの仕方に応じた組織戦略およびマネジメント手法を研究する。

目標とする研究成果(例) ・RPA を安心・安全・安定的に運用する組織戦略およびマネジメント手法 (観点例) - 開発した RPA の運用をどのようにサポートするか - 野良ロボットをどのように対処するか - 運用時、品質をどのように維持・管理するか

具体的な研究手順(例) (1)RPA を活用した定型業務の自動化実践現場での問題調査・ケースのヒアリング (2)事象深掘り、問題分析・原因究明 (3)対処・回避策の立案 (4)組織戦略およびマネジメント手法の仮説立案・検証

参加条件

対象部門・クラス・前提スキル

など

・RPA を活用した定型業務自動化に取り組んだ経験がある方 ・RPA 運用に問題意識がある方

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ICT 戦略/ 人材育成

No.7 「システム運用要員」の新たな IT人材への転換についての 研究

研究内容・研究方針

(背景・現状の課題、

研究目標・方向性)

【背景】

IT 人材不足が叫ばれているものの、従来型 IT 人材はスキル転換が進まず、人材余剰も同時に

発生している。特に、システム運用業務では、RPA や RBA といった手法で業務が合理化され、

当該業務を担っていた人材が余剰となってきている。

【現状の課題】

従来型システム運用業務要員を求められる新たな IT 人材へ転換するには、今まで培ってきた

スキル/ノウハウとは異なる能力が求められるが、「希望業務と異なる」、「習熟難易度が高い」

などの事由からモチベーションが低下し、「離職」、「スキル習熟の長期間化」、「残業時間の肥

大」となっている。

【研究目標・方向性】

従来型システム運用要員の他分野への活用について、実態調査(転換業務領域、再教育手

法、課題・懸念事項、成功例・失敗例など)から、新たな IT 人材として業務転換するための

考慮事項を抽出し、計画・実行への具体例の策定を研究する。

目標とする研究成果(例) ・システム運用要員を新 IT 人材として転換する方法

具体的な研究手順(例) (1)従来型システム運用要員の他分野活用についての実態調査

(2)業務転換に向けた考慮事項の抽出

(3)考慮事項に対する施策検討

(4)業務転換向け実施計画素案の策定

(5)実務者への提言

参加条件

対象部門・クラス・前提スキル

など

・情報システム部門の人材戦略を検討する方、もしくは今後検討予定のある方

技術/技法 No.8 AI 開発・運用の品質維持・管理技法の研究

研究内容・研究方針

(背景・現状の課題、

研究目標・方向性)

【背景】

近年は AI の利活用環境が大きく改善して AI 民主化が進み、AI を自社にて適用するケースが

増加してきた。

【現状の課題】

AI の適切な利用ができているかの検証や、AI を使い続けていく運用の方法についてはまだ技

術的にもプロセスとしても未成熟な領域であり、今後大きな課題となる。

【研究目標・方向性】

AI の利用・運用における課題の実例を元に検討し、どのような課題が存在するのか、その影響

の大きさを明らかにする。また解決のための既存技術の調査や技術以外での対応方法を研究す

る。

目標とする研究成果(例) ・AI 適用の品質維持・管理技法

具体的な研究手順(例) (1)先行事例の参照・参加企業の AI 活用事例を収集・分析

(2)学習済モデルの改善やその運用課題の整理

(3)品質維持・管理のための技術・対応手段の調査

(4)課題毎の改善効果の予測・検討

(5)対応手順・ガイドラインの提案

参加条件

対象部門・クラス・前提スキル

など

・AI の業務適用を行っている方

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技術/技法 No.9 データ利活用のためのデータマネジメント技法の研究

研究内容・研究方針

(背景・現状の課題、

研究目標・方向性)

【背景】

近年、各企業において顧客情報や経営情報など様々なデータを保持していく中、「第 4 の経営

資源」といわれる情報の管理・運用は、企業経営の基盤となってきており、情報(データ)を

ビジネスに活かすことができる状態で継続的に維持、さらに進化させていくための組織的な営

み(データマネジメント)が重要視されている。

【現状の課題】

データマネジメントにあたり、多種多様のツールを各企業が導入に踏み切る中、情報の管理手

法や目的、社内連携手法、体制などを詳細に検討せずに導入してしまい、想定通りの活用が出

来ない、効果が出ないといった不都合が生じ、更にはコストがかさんでいる。

【研究目標・方向性】

データ利活用にあたり、ツール導入の前提となる情報の体系化やデータマネジメント技法を研

究する。

目標とする研究成果(例) ・データ利活用のためのデータマネジメント技法

具体的な研究手順(例) (1)企業毎のデータマネジメント(データ利活用)の実態調査

(2)データマネジメントに活用されているツールと機能調査

(3)企業に応じたデータの情報体系化の検討

(4)データマネジメントサイクルに応じた情報活用基盤の検討

(5)データ利活用シーンに応じた情報活用基盤の検証

参加条件

対象部門・クラス・前提スキル

など

・データ利活用に取り組んでいる方、もしくは今後取り組む予定のある方

技術/技法 No.10 データ利活用促進に向けたデータ分析に必要なデータを 効率的に収集する技法の研究

研究内容・研究方針

(背景・現状の課題、

研究目標・方向性)

【背景】

データ利活用は、分析に必要なデータが、既存のデータだけでは補完できず、分析不十分のた

めデータ利活用効果が得られない点が、利活用促進の阻害要因の一つになっている。

【現状の課題】

データ利活用は、その肝となる分析に必要なデータが既存システムから十分に補完できていな

い。そのため、オープンデータ/SNS/IoT/OT データなど、何処から如何に補完するか、精度・

品質・頻度・粒度をどのようにするか、データ収集技法の確立が課題の一つとなっている。

【研究目標・方向性】

データ利活用促進に向け、データ分析に必要なデータが、既存データだけで十分に補完できな

いボトルネックを解決するため、既存のデータに加え、オープンデータ(気象、統計など)/ソ

ーシャルデータ(Facebook、Twitter など)/IoT データ(モバイル、自動車など)/OT デー

タ(工場など)で補完し、効率的(迅速・着実)に収集の十分性を確保する技法を研究する。

目標とする研究成果(例) ・データ利活用に必要なデータの効率的な収集技法ガイドライン

(観点例)

- 収集ソース :オープンデータ/ソーシャルデータなどの URL

- 収集プロトコル :MQTT、HTTP、FTP など

- 収集タイミング :バッチ(非同期)、オンライン など

- 収集データ形式 :JSON、XML など

具体的な研究手順(例) (1)データ利活用の失敗・成功事例の収集・分析・洞察

(2)データ収集の十分性を検証する指標 KPI の策定

(3)データ収集の前提、条件、制限事項の策定

(各指標 KPI に対する推奨・最小・最大値の設定)

(4)データ収集技法の取り纏め

参加条件

対象部門・クラス・前提スキル

など

・企業のデータ利活用に取り組んでいる方、もしくは今後取り組む予定のある方

・データ利活用促進に向けたデータ収集に興味・関心がある方

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技術/技法 No.11 SoE構築におけるフィジビリティを確保する プロセス・手法の研究

研究内容・研究方針

(背景・現状の課題、

研究目標・方向性)

【背景】 昨今、顧客エンゲージメント強化等、競争力強化に向けて、デジタル技術を活用したSoE への投資・取り組みが拡大しつつある。 【課題】 今後拡大が見込まれる SoE は、特に AI、IoT などの先端技術の適用が重要となるが、その経験・知見が不足している。そのため、要件定義より上流の工程で作成されたグランドデザイン(全体構想)に対して、技術的に実現可能か分からない、投資対効果が分からない。その結果、グランドデザインの練り直しなど手戻りが発生している。 【研究目標・方向性】 グランドデザインをインプットとして、技術およびビジネスのフィジビリティを要件定義の前に確認するために、例えばプロトタイプを先行開発し、実証実験を通じて投資対効果を計測し、フィードバックを反映するプロセスに、アジャイルを適用することも含めて手法を研究する。

目標とする研究成果(例) ・SoE 構築におけるフィジビリティを確保するプロセス・手法ガイドライン(アジャイル適用の検討を含む)

具体的な研究手順(例) (1)SoE 構築事例の調査、問題抽出 (2)研究対象とするプロジェクトのグランドデザインを設定 (3)フィジビリティを確保するプロセス、それを評価する指標の検討 (4)グランドデザインの技術およびビジネスフィジビリティ確保の検討 (5)妥当性の検証(観点例:ピープル「組織文化/マインドセット/考え方」、

プロセス「メソドロジ/開発技法・運用手法」、プロダクト「ツール/技術」) (6)ガイドライン作成

参加条件

対象部門・クラス・前提スキル

など

・SoE 構築に従事する方、もしくは従事する予定がある方 ・アジャイル開発の適用実績のある方、適用する予定のある方

技術/技法 No.12 MSAを適用したサービス開発実践に基づく MSA選定・ 適用評価手法の研究

研究内容・研究方針

(背景・現状の課題、

研究目標・方向性)

【背景】

ビジネス変化にアジリティ(俊敏性)を以って対応できる IT インフラ手法として MSA※の検

討が拡大している。

※MSA:マイクロ サービス アーキテクチャ

【現状の課題】

QCD を追求したモノリシックな既存基幹システムなどにどのように MSA を適用するか、それ

をどのように評価するか(何を以って成功と判断するか)、実践経験・事例、ベストプラクティ

ス、ガイドラインが不足しており、MSA の本格的な適用拡大を阻害している。

【研究目標・方向性】

基幹再構築案件などを想定して、MSA 適用の評価指標を仮説立案する。そのうえで、プロトタ

イプ開発を実践(ハンズオン)し、検証を通じて、MSA 選定・適用の評価手法を研究する。

目標とする研究成果(例) ・MSA 選定・適用実践評価手法ガイドライン

具体的な研究手順(例) (1)仮想の基幹再構築案件などの要望・要件作成

(2)MSA 評価・検証指標・方法の仮説立案

(3)MSA を適用したサービスのプロトタイプ開発実践

(4)仮説立案した評価指標・方法で評価・検証

(5)評価指標・方法にフィードバック

参加条件

対象部門・クラス・前提スキル

など

・MSA に興味・関心がある方

・プロトタイプを開発したい方(手を動かしたい方)

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技術/技法 No.13 キャッシュレス決済時の認証をはじめとしたセキュリティ対策の研究

研究内容・研究方針

(背景・現状の課題、

研究目標・方向性)

【背景】

2018 年頃から金融庁と経済産業省は、クレジットカードなどでお金を払うキャッシュレス決

済比率を 10 年間で 40%に引き上げる方針を打ち出しており、また政府主導では「キャッシュ

レス決済に向けた方策」が加速してきている。

【現状の課題】

キャッシュレス決済が加速する一方で、セキュリティ対応が追いついていないこともあり、セ

キュリティ対策が急務な課題である。

【研究目標・方向性】

キャッシュレス決済の利便性を維持しながら、どのようなセキュリティ対策(生体認証、3D セ

キュア、Visa ID Intelligence など)を実施すべきかを研究する。

目標とする研究成果(例) ・キャッシュレス決済のためのセキュリティ対策

具体的な研究手順(例) (1)キャッシュレス決済の先行事例調査

(2)事例におけるセキュリティ対策の整理

(3)キャッシュレス決済とセキュリティ対策のパターン化

(4)パターン別のセキュリティ対策の十分性検証

(5)キャッシュレス決済方式毎の対策提案

参加条件

対象部門・クラス・前提スキル

など

・キャッシュレス決済に関わる方、もしくは今後関わる予定のある方

技術/技法 No.14 ITと OTの統合に向けたセキュリティポリシーの研究

研究内容・研究方針

(背景・現状の課題、

研究目標・方向性)

【背景】 OT セキュリティは IoT セキュリティの進展の文脈で、従来から多くの場面で語られているが、IT と OT の両方の領域を統合するセキュリティ対策の方法論については、まだ確立したものがない。 ※OT(オペレーショナルテクノロジー):製品や設備、システムを最適に動かすための「制御・運用技術」 【現状の課題】 多くの企業では、建屋管理のような OT 領域を持っており、これらと IT 領域のセキュリティの統合は各企業にとって将来課題となることが想定される。 【研究目標・方向性】 IT と OT 双方の領域をカバーするセキュリティの方法論(フレームワーク)のあり方、技術的手法を研究する。

目標とする研究成果(例) ・企業内の IT と OT の統合のためのセキュリティ指針

具体的な研究手順(例) (1)参加各社における OT セキュリティの問題点の情報交換 (2)IT/OT 連携上の課題抽出 (3)セキュリティを考慮した課題解決の方向性の検討 (4)課題解決のための方法論の確立 (5)セキュリティ指針のまとめ

参加条件

対象部門・クラス・前提スキル

など

・自社内の OT 部門と関わりのある、もしくは今後関わる予定のある情報 システム部門の方 ・OT に関わる方

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技術/技法 No.15 企業ネットワークを変革するクラウド/ネットワーク仮想化技術の適用についての研究

研究内容・研究方針

(背景・現状の課題、

研究目標・方向性)

【背景】

企業による AWS/Azure などのパブリッククラウド活用拡大に伴い、インターネットからイン

トラネットへのアクセス要件対応(インターネットからの Anywhere Drop 要件)など、従来

の社内ネットワークを前提としたネットワーク構成では十分に対応できなくなりつつある。

【現状の課題】

従来のイントラネットワークを見直し、クラウドをベースとした新たなネットワークトポロジ

ーを確立する事が課題となっている。

【研究目標・方向性】

オンプレミスおよびクラウドでハイブリッド構成される企業の新たなネットワークトポロジ

ー確立に向け、ネットワーク仮想化技術を活用したイントラネットワークの仮想化(SD-WAN)

を実現するため、ネットワーク仮想化技術を選定・適用する技法を研究する。

※SD-WAN:Software-Defined WAN

目標とする研究成果(例) ・イントラネットワーク仮想化(SD-WAN)を実現するネットワーク仮想化技術の選定・適用

技法ガイドライン

具体的な研究手順(例) (1)クラウドをベースとしたネットワーク仮想化の課題整理

(2)課題解決策の検討

(3)ネットワーク仮想化の技術検証

(4)ネットワーク仮想化技術を選定・適用する技法の確立、ガイドライン作成

参加条件

対象部門・クラス・前提スキル

など

・企業ネットワークの構築・運用・管理に従事する方

・ネットワーク仮想化技術に興味・関心のある方

管理/運用 No.16 DX を支えるインフラ・運用基盤に求められる要件と 設計の研究

研究内容・研究方針

(背景・現状の課題、

研究目標・方向性)

【背景】

経済産業省の「DX レポート」では、新たなビジネスモデルを創出・柔軟に改変するデジタル

トランスフォーメーション(DX)を実現できず、2025 年以降最大 12 兆円/年の経済損失が生

じる可能性(2025 年の崖)を記載している。

【現状の課題】

基幹システムでの DX 実現に向けた課題をユーザが放置することで、爆発的に増加するデータ

を活用しきれず、デジタル競争の敗者になることが懸念される。

【研究目標・方向性】

DX 実現に向けた「データ利活用」のために、業務を動かすインフラや柔軟な運用にどのよう

な要件が求められるかを整理し、この要件を満たすインフラ・運用基盤の実現パターンを検討

することで、要件定義・設計作業の負担軽減を研究する。

目標とする研究成果(例) ・DX を支えるインフラに求められる要件と、それを実現できるインフラ構成パターン

・その運用に求められる要件と、それを実現できる運用基盤パターン

具体的な研究手順(例) (1)「データ利活用」に向けたデータ活用、ビジネス(アプリ)の追加容易性、セキュリティ、

運用負荷軽減などの非機能要件洗い出し

(2)(1)の要件の優先度付け

(3)優先度の高いものから、要件を満たす実現パターンの具体化を検討

参加条件

対象部門・クラス・前提スキル

など

・インフラの構築に関わっている方

・データ利活用を理解している方

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LS 研 2020 年度研究分科会 研究テーマ概要

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管理/運用 No.17 AI/RPA 利用・運用におけるリスクマネジメントの研究

研究内容・研究方針

(背景・現状の課題、

研究目標・方向性)

【背景】

「働き方改革」を支援する取り組みの一環として、AI の活用・RPA の業務自動化が加速して

いる。

【現状の課題】

ひたすらソフトウェアロボットを開発するのではなく、「法制度の問題」、「業務セキュリティ

の問題」、「情報漏えいの問題」など、リスクに焦点を置く必要があり、AI 化を見据えた RPA

や SMS などでの情報セキュリティの知識拡充が必要になる。

【研究目標・方向性】

AI を取り入れた RPA の整理および情報セキュリティの整理を行い、これらを維持・管理して

いくための技法を研究する。

目標とする研究成果(例) ・業務自動化に伴うリスク対策

具体的な研究手順(例) (1)AI 活用/RPA 先行事例の調査

(2)関連する法制度や社内規定の調査

(3)セキュリティに代表されるリスクの抽出

(4)AI 活用/RPA 適用毎のリスクマネジメントの検討

(5)適用パターン化とリスクマネジメントガイドラインの提案

参加条件

対象部門・クラス・前提スキル

など

・業務自動化に取り組む方

・セキュリティ対策を検討する方

管理/運用 No.18 運用業務における自動化の最適化と自律化の研究

研究内容・研究方針

(背景・現状の課題、

研究目標・方向性)

【背景】

自動化技術(Automation)は日々進歩している状況であり、「手間を省き」「効率を上げる」

要求に対して発展している。

【現状の課題】

更なる技術の発展として、機械自らが手順や判断基準を見つけ出し人が介在することなく実行

する「自律化(Autonomy)」に対する要求が増えてきている。

【研究目標・方向性】

「機械学習」・「ディープラーニング」の違いと関係性を踏まえ、運用業務における「自動化」・

「自律化」の違いと進むべき道筋について研究する。

目標とする研究成果(例) ・運用業務における AI 技術の活用範囲、進むべき道筋の提言

具体的な研究手順(例) (1)運用業務における自動化の事例調査

(2)運用業務における「自動化」・「自律化」の違いの明確化

(3)自律化で必要となる「機械学習」・「ディープラーニング」の違いと関係性の整理

(4)運用業務における自律化の可能性の検討

(5)自律化時に人が介在すべきポイントの整理

参加条件

対象部門・クラス・前提スキル

など

・運用業務の自動化に関わっている方

・AI 技術についての基礎的知識を有する方

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LS 研 2020 年度研究分科会 研究テーマ概要

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管理/運用 No.19 SRE人材に必要となる手法の研究

研究内容・研究方針

(背景・現状の課題、

研究目標・方向性)

【背景】

データセンター/ホスティングを中心とした従来型 IT インフラ運用では、「安定運用」「品質確

保」が求められ、運用者は極力、構成変更しないという守りに入りがちである。

【現状の課題】

Google が提唱する「SRE」では、開発者が本番環境で動くことに責任を持ち、運用者(運用

作業の多くを自動化する権限と能力を持つエンジニア)が運用の責任を持つ、と定義しており、

安定運用の先にある、「ビジネス価値」を生み出すことと、「攻めの運用」への変革が求められ

ている。

※SRE(Site Reliability Engineering):サイト信頼性エンジニア

【研究目標・方向性】

本分科会では、SRE 手法をベースに、DX に必要な手法や運用者に関する人材像を研究する。

目標とする研究成果(例) ・SRE 手法に関する調査(当手法の背景、ポリシー、実現手段など)

・SRE 手法適用先行事例(適用の効果、並びに適用する上での課題)

・SRE 手法を活用できる人材像の定義(スキル、マインドセット)

具体的な研究手順(例) (1)DevOps 手法と理解が混同されている SRE 手法の特徴を理解

(2)SRE 手法をすでに先行導入されている企業での適用事例、課題を調査

(3)現状のシステム運用との比較、あるべき姿の検討

参加条件

対象部門・クラス・前提スキル

など

・システムの運用を担当されている方

・SRE 手法を理解されている方

・DX に向けた「攻めの運用」を検討する方

管理/運用 No.20 クラウドシステムの障害が及ぼす影響範囲・早期復旧手法の研究

研究内容・研究方針

(背景・現状の課題、

研究目標・方向性)

【背景】

クラウド利用が加速する昨今、低コストによるインフラ構築が可能となる一方で、障害時に発

生し得る影響範囲・対処内容が不透明である。

【現状の課題】

クラウドサービスで発生した障害は、拠点が異なるなどの理由により、「事象」・「影響」・「対処

状況」などが把握し辛く、システムの復旧に時間を要する。

【研究目標・方向性】

クラウドシステムの特性を踏まえ、システム設計・構築段階でのシステム障害把握/回避策の

検討を通じて、クラウドサービス障害時の早期復旧に向けた「事態や影響範囲の把握」「利用側

に求められる具体的対処」を研究する。

目標とする研究成果(例) ・障害発生率が低く、かつ早期復旧が可能なシステムの設計手法

・クラウドサービス活用に向けたメリット・デメリット

具体的な研究手順(例) (1)クラウドサービス障害の事例調査と分析

(2)クラウドサービスに委ねられている機能の見極め

(3)上記を踏まえたシステム障害回避策の検討

(4)上記を踏まえたクラウドサービス障害時の影響範囲の早期把握の検討

(5)業務特性に応じたクラウドサービス活用の可否検討

参加条件

対象部門・クラス・前提スキル

など

・クラウド環境の構築・運用・管理に関わっている方

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LS 研 2020 年度研究分科会 研究テーマ概要

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管理/運用 No.21 実運用を見据えた IoT システムの構成方法の研究

研究内容・研究方針

(背景・現状の課題、

研究目標・方向性)

【背景】

IoT の活用が実用段階を迎え、企業内では各部門が独自に実施した PoC(実証実験)を実運

用のフェーズに移行しようとしている。

【現状の課題】

IoT システムは、各ユーザ部門で独自に構築する例も多く、後から情報システム部門に運用

を依頼するケースがある。また、様々な部門が様々な仕組みで構築しているため、データの

統合、分析、活用を踏まえた運用を行うのは容易ではない。

【研究目標・方向性】

製造から物流までの過程に絞り、IoT で収集したデータを様々な部門で利活用するためのシ

ステム運用、データの統合管理の在り方を研究する。また、ユーザ部門独自構築では足りな

い部分(セキュリティや信頼性設計)についてどのように補完していくかも併せて研究する。

目標とする研究成果(例) ・運用、データ利活用を見据えた IoT システムの基盤の在るべき姿

・IoT システムの構築ポリシー、セキュリティポリシー、データレイク運用の策定手順

具体的な研究手順(例) (1)世の中の IoT システムの事例調査

(2)各部門が独自に IoT システムを構築する場合の問題点の抽出

(3)PoC/本番環境における、運用、データ利活用、セキュリティなどを踏まえた IoT システム

の在るべき姿の検討

(4)IoT システムの構築ポリシー、セキュリティポリシーの策定手順

参加条件

対象部門・クラス・前提スキル

など

・情報システム部門でインフラの構築・運用・管理を行っている方

・IoT について理解している方