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人材育成基本方針 平成 28 年8月 改定版 (令和2年3月 一部修正)

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札 幌 市 職 員

人材育成基本方針

平成 28 年8月 改定版

(令和2年3月 一部修正)

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目次

第1章 人材育成基本方針とは

1 方針の目的 ························································· 2

2 これまでの取組等

(1) これまでの取組 ··················································· 2

(2) 近年における社会環境の変化 ······································· 3

(3) 方針のポイント等

ア 方針のポイント ················································· 3

イ 取組期間(~令和4年度末)等 ··································· 4

第2章 職員像

1 目指す職員像 ······················································· 8

2 職位・職種ごとに求められる能力 ···································· 10

第3章 人材育成の方策

1 人事制度

(1) 自己申告・人事評価制度

ア 目標管理の明確化 ·············································· 14

イ 信頼性の向上 ·················································· 15

ウ 評価結果等の活用 ·············································· 16

エ 能力発揮の支援 ················································ 17

(2) 採用 ···························································· 19

(3) 人事配置

ア 職種を越えた弾力的な人事配置 ·································· 20

イ 多様な職員への配慮 ············································ 21

(4) キャリア形成

ア キャリアデザイン ·············································· 22

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イ 昇任・降任 ···················································· 24

ウ 複線型人事 ···················································· 25

(5) 高齢職員の知識・経験の活用

ア 再任用職員 ···················································· 26

イ 適正な退職管理と高齢職員の知識等の活用 ························ 28

ウ 定年延長に向けた調査研究 ······································ 28

(6) 現業職制度 ······················································ 29

(7) 女性職員の活躍の推進 ············································ 29

2 職員研修

(1) 職員研修の基本的な考え方(研修に関する基本的な方針) ············ 34

(2) 研修の充実強化

ア 自己啓発の支援 ················································ 35

イ 職場研修の推進 ················································ 35

ウ 部局研修の推進 ················································ 36

エ センター研修の推進 ············································ 36

オ 委託研修・派遣研修の推進 ······································ 36

3 働きやすい職場づくり

(1) 仕事と生活の両立 ················································ 38

(2) 長時間労働対策

ア 時間外勤務の縮減 ·············································· 39

イ 健康管理 ······················································ 39

(3) ハラスメント対策 ················································ 40

(4) メンタルヘルス

ア 心の健康づくり ················································ 41

イ メンタルヘルス不調の未然防止 ·································· 42

ウ メンタルヘルス不調の早期発見・早期対応 ························ 43

エ 職場復帰・再発予防 ············································ 43

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第1章 人材育成基本方針とは

1 方針の目的

2 これまでの取組等

第1章 人材育成基本方針とは

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1 方針の目的

『札幌市職員人材育成基本方針』は、「市民自治によるまちづくりを推進する職員」

(札幌市自治基本条例第 15条)を育成するため、社会環境の変化を踏まえながら、職

員としてのあるべき姿(目指す職員像)を明らかにし(第2章)、その姿の実現に向け

た方策を体系的に整理したものです(第3章)。

職員の育成や人事施策に関わる職員はもちろんのこと、育成の対象となる職員も含

めた全ての職員が、この方針の趣旨をよく理解し、個人の能力と組織力の更なる向上

に努め、市民自治によるまちづくりを進めていく必要があります(同条例第 14条)。

札幌市自治基本条例(平成 18年条例第 41 号)〔抄〕

(職員の責務)

第 14条 職員は、全体の奉仕者として、公正かつ能率的に職務を遂行しなければなら

ない。この場合において、職員は、市民の視点に立って職務を遂行するとともに、

市民自治によるまちづくりを推進するために必要な能力の向上に努めるものとす

る。

(職員の育成)

第 15条 市長その他の任命権者は、職員の適材適所の配置及び登用、職務能力の開発

等を通じて、市民自治によるまちづくりを推進する職員の育成に努めるものとする。

2 これまでの取組等

(1) これまでの取組

札幌市では、市民ニーズの多様化や、高齢化、情報化等の社会環境の変化に対応す

るため、平成7年に『札幌市人事計画大綱』を策定し、人事評価の実施、係長試験制

度の見直し、再任用制度の導入、職員研修の拡充等を行いました。

また、平成 20 年には、地方分権の動きが加速する中、政策形成能力の充実化や更

なる公務の能率化・適正化を図るため、『札幌市人事計画大綱』を全面的に改定した『札

幌市職員人材育成基本方針』を策定し、目標管理型の業績評価の導入、職員研修の更

なる拡充、メンタルヘルスに関する取組等を進めてきました。

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第1章 人材育成基本方針とは

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その後、「札幌市まちづくり戦略ビジョン・アクションプラン 2015」に基づき、平

成 28年8月には方針の改定を行い、人事評価者研修の充実や大学生向けインターンシ

ップの実施、民間企業等への職員派遣などの取組を実施してきたところです。

(2) 近年における社会環境の変化

札幌市職員人材育成基本方針を策定した平成 20年以降も、仕事と生活の調和を通じ

て持続可能な社会の実現を目指す「ワークライフバランス」に対する意識の高まりや、

公的年金の支給開始年齢の引上げに伴う「(高齢者)雇用と年金の接続」の問題など、

労働に関する環境の変化や新たな課題が生じています。

また、平成 28年4月には、能力及び実績に基づく人事管理の徹底を目的とした地方

公務員法の改正が行われたほか、性の違いや障がいの有無にかかわらず、誰もが活躍

できる共生社会の実現を目指して、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律

(女性活躍推進法)」の制定及び「障害者の雇用の促進等に関する法律(障害者雇用促

進法)」の改正が行われるなど、職員の人材育成に関わる大きな制度の変更がありまし

た。

さらには、平成 28年8月の方針改定後も、民間企業における採用活動の活発化を背

景に、本市採用試験の申込者数が減少し、採用を取り巻く環境が厳しさを増す一方、

国においては、公務員の定年を段階的に 65歳に引き上げる方向で検討されているなど、

今まで以上に職員の人材確保や人材育成が重要となってきています。

(3) 方針のポイント等

ア 方針のポイント

人材育成基本方針のポイントは、次のとおりです。

ポイント1 能力と実績に基づく人事管理

平成 28 年4月の地方公務員法の改正においては、標準職務遂行能力の設定や人事

評価制度の導入とその活用が義務付けられるなど、能力と実績に基づく人事管理の

徹底が図られています。

本市では、法改正に先駆けて人事評価制度を導入するなど、これまでも法律の趣

旨にかなった人事管理を行ってきたところではありますが、平成 30 年に実施した職

第1章 人材育成基本方針とは

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第1章 人材育成基本方針とは

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員アンケート1の結果等も踏まえ、より一層、職員の士気の高揚及び市民サービスの

質の向上を図るため、成果が報われる人事・給与制度や、チャレンジを促す異動・

昇任制度の構築、降任・免職に係る分限制度の適正な運用等に向けた取組を行って

いきます。

ポイント2 市民感覚・多様性の尊重

複雑多様化する幅広い市民ニーズに的確に対応するためには、職員一人ひとりが

市民感覚を大切にするとともに、地域・現場の実情をしっかりと把握し、組織にお

いても率先して所属職員の様々な生活環境や価値観等を受け入れ、これらを市の事

業に反映させていく必要があります。

そこで、今後は、より効果的に市民感覚を大切にする職員を育成するため、民間

等への派遣研修などを実施します。また、女性活躍推進法の施行及び障害者雇用促

進法の改正や、高齢化の進展等を契機として、女性管理職割合などについて数値目

標を設定するほか、障がいのある職員への合理的配慮、高齢職員の知識・経験等の

活用など、多様な職員が活躍できる職場環境や人事制度の構築に向けて取り組んで

いきます。

ポイント3 ワークライフバランスの推進

職員が自らの職務により専念し、十分に能力を発揮するには、仕事と育児や介護

等の両立に悩まされることなく、また、仕事以外にも自己啓発、町内会活動などの

地域活動、ボランティア、趣味などの活動を通じて心や身体を豊かに保つ時間が十

分に確保できるような職場環境であることが理想です。そして、このように職員が

安心して生き生きと働き続けられる職場環境づくりが、いつまでも活力と成長が持

続する組織の形成につながります。

今後は、職員の更なるワークライフバランスの実現に向け、子育てや介護等を行

っている職員に対する支援、長時間労働是正のための総合的な対策、ストレスチェ

ック制度等のメンタルヘルス対策、自己啓発・町内会活動などの地域活動・ボラン

ティアの活動の奨励等の取組を進めていきます。

イ 取組期間(~令和4年度末)等

この方針に記載している方策については、「札幌市まちづくり戦略ビジョン・アク

1 職員アンケート:H30.7.17~7.30に職員部が行った「札幌市人材育成基本方針に係る職員アンケート」

第1章 人材育成基本方針とは

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ションプラン 2019」の最終実施年度である令和4年度末までをめどに具体的な取

組・検討を行っていきます。

また、その間、各年度において実施した取組については、翌年度に公表すること

とします。

さらに、取組の進捗状況や今後の社会環境の変化を踏まえ、必要に応じ、改めて

職員に対するアンケート調査を実施することや、方針を再改定することについても

検討を行います。

- 5 -

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【方針の全体構成】

第1章 人材育成基本方針とは

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“市民自治によるまちづくり”を推進するために

目 指 す 職 員 像

【人事制度】 仕事のPDCA

能力意欲向上

将来の見通し 働き方の改革

学ぶ職場風土

自己実現

職員

(バックアップ) (バックアップ)

求められる能力・意欲

標準職務遂行能力

【働きやすい職場づくり】

【職員研修】

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第2章 職員像

1 目指す職員像

2 職位・職種ごとに求められる能力

第2章 職員像

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1 目指す職員像

“市民自治によるまちづくり”を推進するに当たり、全ての職員に共通する3つの「目

指す職員像」を定めます。

本章では、“市民自治によるまちづくり”を推進するに当たり、

全ての職員に共通する「目指す職員像」を明らかにします。

そのうえで、職位・職種ごとに求められる能力(標準職務遂行能

力)をお示しします。

《市民志向》

市民の視点に立って考え、行動し、期待に応える職員

《成長志向》

自らの能力を高めるとともに、部下・後輩を育成し、組織力を向上させる職員

《未来志向》

責任を持って使命を果たすとともに、時代の変化を読み、未来を切り開く職員

目 指 す 職 員 像

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第2章 職員像

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それぞれの職員像の考え方は、次のとおりです。

《市民志向》

市民の視点に立って考え、行動し、期待に応える職員

行政課題が複雑・高度化し、また、市民ニーズが多様化する中で、より良い市民サー

ビスを提供するためには、市民感覚を大切にすることを基本とし、その声にきちんと耳

を傾け、地域・現場の実情をしっかりと把握することが不可欠です。

私たちは、市民自治によるまちづくりの実現に向け、市民との信頼関係の下で職務を

遂行していくため、常に「市民の視点に立って考え、行動し、期待に応える職員」であ

ることを目指します。

《成長志向》

自らの能力を高めるとともに、部下・後輩を育成し、組織力を向上させる職員

急激に変化する社会環境に対応しながら、将来にわたって安定した行政運営を続けて

いくためには、職員一人一人が、自己研鑽に努め、コスト感覚と業務改善の意識を持っ

て職務に臨み、組織全体の力を高めていく必要があります。

私たちは、職員間のコミュニケーションを活性化し、自由闊達に議論できる職場や切

磋琢磨する風土をつくり、常に「自らの能力を高めるとともに、部下・後輩を育成し、

組織力を向上させる職員」であることを目指します。

《未来志向》

責任を持って使命を果たすとともに、時代の変化を読み、未来を切り開く職員

少子高齢化と人口減少といったこれまで経験したことのない厳しい時代に立ち向か

っていくためには、自らの使命を着実に遂行することはもとより、既成概念にとらわれ

ない大胆な発想で、新たな課題に挑戦していくことが必要です。

私たちは、時代の変化に対応できる広い視野や先見性、創造性、柔軟性などを身に付

け、常に「責任を持って使命を果たすとともに、時代の変化を読み、未来を切り開く職

員」であることを目指します。

- 9 -

第2章 職員像

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2 職位・職種ごとに求められる能力

平成 28年4月の地方公務員法の改正により、任命権者は、職位・職種ごとに職務を遂

行するうえで発揮することが求められる能力として「標準職務遂行能力」を定め、職員

の任用(採用、昇任、降任、転任)をする際には、任用しようとする職位に必要な「標

準職務遂行能力」及び任用しようとする職についての適性を有するかどうかを人事評価

等に基づいて判断することが規定されるなど、改めて能力及び実績による人事管理の徹

底が図られることになりました。

本市では、従前から職位・職種ごとに求められる能力を人事評価制度における職員の

能力・意欲を評価する要素として取り入れ、人事評価制度を通じて、その能力の有無を

適正に判断し、職員の任用、異動、給与等に反映させてきたところですが、法の趣旨を

踏まえ、能力及び実績による人事管理を徹底していきます。

また、職位・職種ごとに求められる能力については、今後もその時代に合った人材育

成を行うために柔軟に見直しをしていきます。

◆ 職位・職種ごとに求められる能力(標準職務遂行能力)

職位・職種ごとに求められる能力について、印(○)を付しています。なお、当該

能力を身に付け、発揮することにより、組織目標の達成に寄与することは、職員一人

ひとりが果たすべき役割でもあります。

職位・職種ごとに求められる能力

(標準職務遂行能力) 局長 部長 課長 係長

一般職

右記以外

保健師

助産師

看護師

准看護士

保育士

幼稚園教諭

業務職員

技能職員

組織

経営力

組織目標の達成に向け、組織

を経営することができる。 ○ ○

ビジョン

形成力

組織に有益な情報を広範囲か

ら収集し、これを基に将来の

ビジョンを描き、組織の向か

うべき方向性を導き出すこと

ができる。

○ ○

- 10 -

第2章 職員像

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職位・職種ごとに求められる能力

(標準職務遂行能力) 局長 部長 課長 係長

一般職

右記以外

保健師

助産師

看護師

准看護士

保育士

幼稚園教諭

業務職員

技能職員

判断力 状況を把握し、適切に対応す

ることができる。 ○ ○ ○ ○

調整力

様々な立場の関係者の利害を

調整し、協力・信頼関係を構

築して目標達成に向け組織を

動かすことができる。

○ ○ ○

人材

育成力

部下の個性及び生活環境の多

様性に合わせて育成方法を工

夫し、その資質を向上させる

ことができる。

○ ○ ○

統率・環

境改善力

適正な業務配分や働きやすい

職場環境づくりを通じて、部

下の士気とともに課の総合力

を高め、目標達成に向け率い

ていくことができる。

評価力 部下を適切に評価することが

できる。 ○

企画・

計画力

目標達成のために解決しなけ

ればならない課題を幅広い視

点から把握・分析し、これを

解決する方策を見いだし、目

標達成に向けた段取りを組み

立てることができる。

○ ○

情報

交換力

業務に必要な情報を収集し、

提供することができる。 ○ ○ ○ ○

知識・

技術

業務に必要な知識・技術を有

し、それらを活用することが

できる。

○ ○ ○ ○

指導力

部下に助言・指導を行い、目

標達成に向け係をまとめてい

くことができる。

第2章 職員像

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職位・職種ごとに求められる能力

(標準職務遂行能力) 局長 部長 課長 係長

一般職

右記以外

保健師

助産師

看護師

准看護士

保育士

幼稚園教諭

業務職員

技能職員

折衝力

自分の考えや意図を立場や意

見の異なる相手に伝え、説得

し、納得させることができる。

○ ○

理解力 業務の内容や上司の指示を正

確に認識することができる。 ○ ○ ○

改善・

工夫力

業務の方法・手順の改善策や

問題点の解決策を見いだし、

実現のための段取りを組み立

てることができる。

○ ○ ○

表現力 事柄を相手に理解させること

ができる。 ○ ○

市民

対応力

市民の求めるものを正確に把

握し、誠実に説明・行動する

ことができる。

○ ○ ○

注意力 業務を遂行するために集中す

ることができる。 ○ ○

意欲

責任感 職責を果たす意欲がある。 ○ ○ ○ ○ ○ ○

行動力

率先して困難な課題や改革に

取り組み、解決し、又は実現

しようとする意欲がある。

○ ○

積極性 業務に自ら進んで取り組む意

欲がある。 ○ ○ ○ ○

チーム

ワーク

組織目標達成のため、他の職

員への自主的協力により業務

を円滑に遂行する意欲があ

る。

○ ○ ○ ○

規律性

法令、上司の指示及び命令並

びに服務規律を遵守する意欲

がある。

○ ○ ○

※1 この表は「札幌市職員の標準的な職及び標準職務遂行能力に関する規程(平成 28年訓令第1号)」別表2に基

づいて作成したものである。

※2 一部の職種については、この表とは異なる標準職務遂行能力を適用する場合がある。

第2章 職員像

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第3章 人材育成の方策

第3章 人材育成の方策

1 人事制度

2 職員研修

3 働きやすい職場づくり

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第3章 人材育成の方策

1 人事制度

(1) 自己申告・人事評価制度

ア 目標管理の明確化

本市では、組織目標の達成を効果的に推進するため、部長職及び課長職については

目標管理シートを導入することにより、また、係長職以下については自己申告制度の

一環としての目標管理2を導入することにより、それぞれ目標管理を行っています。

さらに、平成 28年度から、局長職についても、目標管理型の人事評価を導入してい

ます。

職員は、年度当初に所属長等と協議のうえ、個人目標を設定し、中間時点で進捗状

況を確認し、年度末に達成状況を振り返り、反省点や改善点を次年度の目標設定に生

かすこととしており、このようなPDCAサイクル3の定着により、更なる業績の向上

が可能となります。

また、業務遂行において、上司と部下、さらに同僚間のコミュニケーションが活発

化するとともに、個々の職員のやりがいが高まり、組織目標の達成を効果的に推進す

ることが期待されます。

目標管理を明確化するに当たっては、職位ごとの果たすべき役割の違いを考慮し、

それぞれの職位に適した手法を用いる必要があるため、職員を監督する地位にある者

2 目標管理:職員が達成すべき業務上の目標を職員自身が設定し、また、達成する方法を自主的な管理

に委ねる組織管理の方法

3 PDCAサイクル:Plan(計画)、Do(実行)、Check(評価)、Act(改善)の 4 つの過程を順番に回

していき、継続的な業務改善を推進するための管理手法

全ての職員が目標管理に関する統一的な考え方やルールの下で、組織目標の達成

を効果的に推進する手法を検討していきます。

本章では、「目指す職員像」の実現に向けた方策を体系的に整理

しています。

全ての職員において、本市の人材育成の仕組みを認識し、主体的

かつ前向きに取り組んでいくことが求められます。

- 14 -

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第3章 人材育成の方策

(以下「管理監督者」といいます。)については、現行の目標管理シートを活用した業

績評価4を継続し、また、係長職以下についても、現行の自己申告書様式の見直しを含

め、その職位及び職種に適した目標管理の手法を検討していきます。

【参考】目標管理に関するPDCAサイクル

イ 信頼性の向上

人事評価結果を活用し、人材育成を進めるに当たっては、人事評価制度が公正性、

透明性、客観性、納得性の高い、信頼できるものであることが前提となります。

平成 21 年度から運用している従前の人事評価制度では、規程・ハンドブック等の公

開5、苦情相談体制の整備、評価者研修の実施、評価結果の開示制度の導入等により、

一定の信頼性を確保してきました。

また、平成 28年度以降も、より適正な人事評価を行うため、評価基準を具体化した

目安を示したほか、評価制度の再確認を目的とした1次評価者向けの研修や係長職向

4 業績評価:目標設定、中間報告、達成度評価等のプロセスからなるマネジメントツール

5 規程・ハンドブック等の公開:総務局職員部の庁内向けイントラネットサイトに「札幌市職員の人事

評価に関する規程」、「札幌市職員の人事評価に関する要綱」、「自己申告・人事評価ハンドブック」等を

掲載している。

- 15 -

人事評価制度の信頼性をさらに向上させるため、職員向けハンドブックの見直し

や評価者研修の更なる充実、評価結果の開示の在り方、管理監督者が部下職員等か

ら評価を受ける仕組みなどについて検討していきます。

目標設定P(計画)

業務遂行D(実施)

振り返りC(評価)

業務改善A(改善)

組織目標

自主的な取組上司の指導・助言

フィードバック能力開発・向上

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第3章 人材育成の方策

けの研修を新たに実施してきました。

今後については、評価者だけではなく、被評価者にもさらに分かりやすくなるよう

適宜ハンドブックの見直しを図るとともに、部局間において評価の基準を共有化する

ための研修の更なる充実、効果的な人材育成という観点からの評価結果の開示の在り

方などについて検討していきます。

なお、第2章でも述べたとおり、平成 28年4月の地方公務員法の改正により、任命

権者は、職務を遂行するうえで発揮することが求められる能力として「標準職務遂行

能力」を定め、この能力の有無を人事評価等に基づき判断することとなったため、そ

の仕組みについても、引き続き職員に分かりやすく説明していきます。

また、管理監督者と部下職員のコミュニケーションを一層推進するとともに、国に

おける評価制度等を参考に、管理監督者が自らの行動がどのように受け止められてい

るかなどの“気づき”を得る手法として、部下職員等から評価を受ける仕組みについ

ても調査研究していきます。

ウ 評価結果等の活用

職員の能力・意欲を高め、組織全体の職員力を向上させるためには、人事評価制度

に基づき、職員の優れたところや改善・努力の必要なところを明らかにし、それぞれ

の状況に応じた指導・育成を行うとともに、職員の努力や頑張り、挙げた業績などを

適正に評価し、それらが報われる人事給与制度を運用していく必要があります。

平成 28 年4月の地方公務員法の改正では、職員の人事評価について、「任用、給与、

分限6その他の人事管理の基礎とするために、職員がその職務を遂行するに当たり発揮

した能力及び挙げた業績を把握した上で行われる勤務成績の評価」と明確に定義され

ました。

本市では、これまでも人事評価の評価結果を一定程度昇任や給与の決定に活用して

きたところですが、今後は、この法改正の趣旨や平成 30年に実施したアンケート調査

6 分限:職員が一定の事由により、その職務を十分に果たすことができない場合に、公務能率の維持を

目的として行われる処分のことであり、地方公務員法では、降任・免職・休職・降給の 4 種類が規定さ

れている。

人事評価結果の更なる活用、職員が有する知識・資格・経験等を生かす方策等に

ついて検討していきます。

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第3章 人材育成の方策

の結果を踏まえ、昇任、異動、給与、分限等の制度において、より効果的に評価結果

を活用し、職員の士気高揚につなげていきます。

また、職員の自発的な資格取得や自己啓発、町内会活動などの地域活動やボランテ

ィア活動、異業種交流への参加等を自己申告制度における面談などを通して奨励して

いきます。

さらに、職員が有する知識・資格・経験や実績等を生かす方策や、人事異動等にお

いて職員の積極的なチャレンジを促し、それに応えることができる仕組みづくりにつ

いても、併せて検討していきます。

【参考】評価結果の主な反映状況

局長職 部長職 課長職 係長職 一般職

給与制度

昇給 ◎ ◎ ◎ ○ ○

勤勉手当 ◎ ◎ ◎ ○ ○

能力発揮支援7対象 調整82・調整1の場合、丁寧で密度の濃

い指導・育成の対象とする。

※ 昇給

※ 勤勉手当

◎:上位の昇給号俸数決定に活用しているほか、調整2(部長職以上は全体

総合1次評価がC)又は調整1(部長職以上は全体総合1次評価がD)

の場合には標準よりも低い昇給号俸数に決定

○:調整2又は調整1の場合には標準よりも低い昇給号俸数に決定

◎:上位の支給率決定に活用しているほか、調整2(部長職以上は全体総合

1次評価がC)又は調整1(部長職は全体総合1次評価がD)の場合に

は標準より低い支給率を適用

○:調整2又は調整1の場合には標準より低い支給率を適用

エ 能力発揮の支援

職員の能力向上に当たっては、画一的な指導・育成を行うのではなく、個々の職員

7 能力発揮支援:「エ 能力発揮の支援」を参照

8 調整:本市の人事評価制度において局長職が行う評価の最終段階のことであり、最も評価が高い「調

整 5」から最も評価が低い「調整 1」までの 5 段階で評価される。

能力を発揮できていない職員に対し、人事評価制度を活用して、丁寧で密度の濃

い指導・育成を行うとともに、適正に分限制度を運用していきます。

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第3章 人材育成の方策

の能力や適性等に応じた、きめ細やかな指導・育成を行うことが効果的です。中でも、

求められる能力を十分に発揮することができず、日常の業務遂行に支障を来している

職員については、人事評価制度を活用し、より丁寧で密度の濃い指導・育成を行うこ

とが重要です。

従前、こうした職員に対しては、課長職が中心となって指導・育成を行うことを想

定していましたが、平成 28年度以降は、部長職についても、その役割を明確化し、積

極的に関与しています。また、指導・育成の継続等の措置を講じているにもかかわら

ず、一向に改善が見られない職員については、公務能率維持のためやむを得ないと判

断される場合、これまでと同様適正に分限制度を運用していきます。

なお、分限制度の適正な運用に当たっては、判断及び手続の透明性を図ることが重

要であることから、平成 29年 10月から新たな能力発揮支援制度を運用しており、分

限処分等の検討に係るルールを明確にしています。

【参考】能力発揮支援制度の概要

<対象者>

①人事評価の結果が調整2及び調整1に区分された被評価者のうち、指導・育成を強化

する必要があると判断された職員

②当該職員の職に必要な適格性を欠く疑いのある職員

<目 的>

支援対象者に対し、その有する能力を十分に発揮できるようにするために必要な支援

(能力発揮支援)を行うことにより、支援対象者の勤務成績又はその職に必要な適格性の

向上を図る。

また、支援の効果が認められない場合の措置(分限処分等の検討)についても併せて定

める。

<内 容>

評価者から被評価者に対して評価結果を開示し(対象者②を除く)、四半期ごとに面談

を行うとともに、能力発揮支援シート等を活用した丁寧で密度の濃い指導・育成を実施す

る。

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第3章 人材育成の方策

(2) 採用

少子化や若年層の道外流出が進む中、引き続き優秀な職員を採用していくため、本

市職員が積極的に採用に関する情報を提供するなど、より多くの採用試験受験者数の

確保を図ります。併せて、早い段階から職業意欲の涵養と市役所の仕事への理解を深

めるため、職業体験の機会となるインターンシップ9を受け入れていくとともに、若者

が親しみやすい方法を用いた情報発信の仕方の検討を行います。

また、長期的視点から組織の年齢構成を考慮し、それぞれの職種ごとに、平準化さ

れた均等な採用に努めていきます。

さらに、多様な人材を確保するという観点から、高い専門性が求められる分野の採

用の在り方について検討するほか、「障害者の雇用の促進等に関する法律」10の趣旨を

踏まえ、障がいのある職員の雇用の促進に努めます。

9 インターンシップ:学生に就業体験の機会を提供する制度のこと。

10 障害者の雇用の促進等に関する法律:雇用の分野における障がい者に対する差別の禁止及び障がい者

が職場で働くに当たっての支障を改善するための措置を定めた法律。平成 28年 4 月 1 日に改正法が施行

され、精神障がい者を法定雇用率の算定基礎に加える等の措置が講じられた。

積極的な情報提供などを通じて、より多くの採用試験受験者数の確保を図りま

す。また、長期的視点に立った採用に努めるとともに、高い専門性が求められる分

野等に対応するための採用の在り方等について検討していきます。

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第3章 人材育成の方策

人 数 雇用率 人 数 雇用率 人 数 雇用率 人 数 雇用率 人 数 雇用率 人 数 雇用率 人 数 雇用率 人 数 雇用率 人 数 雇用率 人 数 雇用率

市長部局 122 2.41 120 2.33 117 2.24 121 2.31 130 2.37 139 2.53 147 2.63 129 2.41 133 2.49 139 2.51

交 通 局 6 4.38 7 2.46 7 2.47 6 2.36 6 2.35 5 2.35 6 3.14 5 1.92 6 2.56 6 2.57

水 道 局 12 3.50 11 2.81 12 3.15 13 3.30 11 2.96 9 2.47 8 2.14 8 2.18 7 2.17 9 2.82

病 院 局 4 2.10 9 2.45 8 2.20 10 2.32 9 2.31 9 2.43 10 2.34 7 2.00 3 0.87 5 1.13

教 育委 員 会

68 1.51 81 1.52 81 1.53 82 1.61 79 1.62 72 1.51 83 1.65 61 1.34 63 1.18 74 1.27

合 計 212 - 228 - 225 - 232 - 235 - 234 - 254 - 210 - 212 - 233 -

年 度平成28年度 平成29年度 平成30年度 平成31年度平成22年度 平成23年度 平成24年度 平成25年度 平成26年度 平成27年度

【参考】採用試験実施状況 (単位:人、倍)

【参考】障がい者雇用率の状況(各年6月1日現在) (単位:人、%)

※ 教育委員会には、教職員を含む。

(3) 人事配置

ア 職種を越えた弾力的な人事配置

事務職と技術職の職種間などにおける弾力的な人事配置を継続していくほか、転

任制度の在り方に関する調査研究を行っていきます。

採用試験等実施状況

受験数

合格数

競争率

任用数

辞退数

受験数

合格数

競争率

任用数

辞退数

受験数

合格数

競争率

任用数

辞退数

大学 1,651 186 8.9 144 42 1,468 206 7.1 151 55 1,342 170 7.9 126 44

短大 147 10 14.7 10 0 103 13 7.9 12 1 107 9 11.9 9 0

高校 340 33 10.3 28 5 314 39 8.1 35 4 293 32 9.2 31 1

社会人 837 10 83.7 10 0 696 15 46.4 14 1 743 11 67.5 10 1

計 2,975 239 12.4 192 47 2,581 273 9.5 212 61 2,485 222 11.2 176 46

大学 368 83 4.4 74 9 274 74 3.7 67 7 234 49 4.8 43 6

短大 12 4 3.0 4 0 12 3 4.0 2 1 14 4 3.5 4 0

資格免許 307 53 5.8 53 0 262 46 5.7 45 1 201 46 4.4 45 1

社会人 340 28 12.1 24 4 274 23 11.9 21 2 266 25 10.6 21 4

高校 25 11 2.3 8 3 27 11 2.5 9 2 29 9 3.2 9 0

計 1,052 179 5.9 163 16 849 157 5.4 144 13 744 133 5.6 122 11

4,027 418 9.6 355 63 3,430 430 8.0 356 74 3,229 355 9.1 298 57

平成29年度 平成30年度

事務・技術職員採用試験

事務

技術

合計

H31.4.1 現在

平成28年度試験の実施

年度・項目

試験の種類

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第3章 人材育成の方策

これまで本市では、業務・技能職員を対象とした転任試験を毎年実施し、合格者の

一般事務職員又は一般技術職員への転任を認めてきました。これにより、一般事務職

員又は一般技術職員に求められる能力・意欲を持つ業務・技能職員を、必要に応じて

一般事務職員又は一般技術職員として任用・配置することができるだけでなく、業務・

技能職員の意欲を向上させるなどの効果が生まれています。

職員の中には、採用前から様々な技能・技術を習得している者や採用後に配属され

た職場において新たな技能・技術を習得した者など、採用当時の特定の職種に限らず、

他の職種において求められる知識・経験・能力を有する者がいます。

これは業務・技能職員に限ったことではなく、一般事務職員又は一般技術職員にお

いても同様のことが言えます。

これらを踏まえ、職員の能力や意欲を最大限に発揮させて、組織力の向上につなげ

るため、これまでも事務職・技術職の職種の垣根を越えた弾力的な配置を行ってきた

ところです。

今後も自己申告制度等を通じて職員の意向を把握しながら弾力的な配置を継続する

とともに、事務職・技術職間の転任制度の在り方についても調査研究を行っていきま

す。

イ 多様な職員への配慮

本市では、育児や介護中の職員、障がいのある職員等について、これまでも、それ

らの職員がより能力を発揮することができるよう、人事配置において一定の配慮をす

るとともに、各職場においても、助け合い、支え合う働きやすい職場環境の確保に努

めてきました。

今後とも、男性職員の更なる育児参加の推奨、育休代替職員の措置への配慮、介護

休暇制度の改善、障がいのある職員に対する合理的配慮11の提供、性的な多様性への

配慮等を通じ、子どもや要介護者の存在、障がいの有無、性別の違いなどにとらわれ

11 合理的配慮:事業主が、その雇用する障がいのある労働者の障がいの特性に配慮して行う職務の円滑

な遂行に必要な措置(障害者の雇用の促進等に関する法律第 36条の3)。

誰もが安心して職務に従事できる環境の整備を行うとともに、職員一人ひとりが

能力を発揮しやすい人事配置・人材活用等に努めます。また、管理監督者に対し、

職員の多様性に応じた指導・育成を行うよう促していきます。

- 21 -

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第3章 人材育成の方策

ることなく、誰もが安心して職務に従事できる環境の整備を行うほか、個々の職員の

多様な個性、能力、生活環境、身体状況等を踏まえ、職員一人ひとりが能力を発揮し

やすい人事配置や人材活用等に努めていきます。

また、管理監督者に対しては、育児や介護、障がい等の事情にも配慮して部下の指

導・育成を行うことを人事評価(能力評価)における評価要素の着眼点として明確化

しました。

(4) キャリア形成

ア キャリアデザイン

本市では、多様な市民ニーズに対応し、的確な市政運営を行う人材を育成する観点

から、一定の年数サイクルで幅広い業務を経験することのできる人事配置を基本とし

ながら、行政課題の複雑・高度化による専門性の高まりに対して、一定範囲の分野や

共通の業務間における経験を積むことのできる人事配置も併せて行ってきました。

人事異動や昇任を通じ、職員がどのようなキャリアを積んでいくかの判断に当たっ

ては、個々の職員の職業人生の中・長期的見通しを職員本人と組織の双方で共有する

ことが望まれます。そのため、自己申告制度を活用し、個々の職員が考える人事異動

や昇任等に関するキャリアデザイン12を自己申告書に記載し、所属長との面談におい

て内容を共有することにより、効果的な人材育成や適材適所の人事配置の実現を目指

しています。

今後はさらに、研修やライフプランセミナー等を活用してキャリアデザインについ

てより深く考える機会を設けるなど、職員が自らのキャリアデザインを形成し、それ

を目標として意欲的に取り組んでいけるよう支援します。

12 キャリアデザイン:職業人生の設計図。自らの適性、経験等を踏まえ、仕事を通じて将来的にどのよ

うな自分になりたいかを明確にしたもの。職業人生を中・長期的に見据え、これを意識して日々の業務

に取り組むことにより、能力・意欲の向上につなげる。

例:「折衝能力を生かし市民サービスの最前線で頑張りたい」、「企画立案部門を中心に活躍したい」、「多

様な経験を積み、管理職になってより重要な仕事がしたい」、「税務部門において高度な専門知識をも

兼ね備えた管理職になりたい」、「食品衛生のプロになりたい」、「スタッフ職として活躍したい」、「若

手職員が気軽に頼れるベテラン職員になりたい」、「可能な限り上位の職まで昇任し、女性としての視

点を生かした組織運営を行いたい」など。

効果的な人材育成や適材適所の人事配置、個人の意欲の向上を図るため、職員の

キャリアデザインの形成を支援していきます。

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第3章 人材育成の方策

キャ

リア

デザ

イン

と人

事異

動・昇

任の

イメ

ージ

  

【 キ

ャ リ

ア デ

ザ イ

ン 】

【 人

事 異

動 ・

昇 任

65歳

55歳

60歳

採用

30歳

35歳

40歳

45歳

50歳

能力を開発し、適性を広げる観点から、幅広い知識・

視野を身に付けることのできる人事異動を行う。

本人の希望、適性、経験等に基づく人事異動・昇任

を行う。

【例】

(人事異動)

・「税務分野」・「福祉分野」など、一定範囲の

分野における人事異動

・「徴収業務」・「窓口業務」など、共通業務間

における人事異動

・幅広い人事異動を行うが、「課税業務」・「生

活保護業務」など、特定業務を何度か経験す

る人事異動

・特定分野、特定業務に限定しない人事異動

(昇任)

・スタッフ職への昇任

・ライン職への昇任

初めは、難しく考えず、なりたい自分をイメージする。経験を

積むに従い、徐々にイメージを明確にしていく。新たな経験を

積むことによって、考え方が大きく変わる時期でもあるので、

必要に応じて柔軟に希望を変更する。

これまでの経験を踏まえ、自身の将来像を描く。人事異動に関

する中・長期的な希望を明確にする。

自身の希望と適性・経験等の関係を見つめ直し、組織貢献度

を最大限に高めつつ自己実現を図るという視点を持って、必

要に応じて希望を修正する。

定年退職後の再任用を見据えた自身の将来像を描く。

能力

開発

能力

向上

能力

発揮

能力

開発

能力

向上

能力

発揮

能力

開発

能力

向上

能力

発揮

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第3章 人材育成の方策

イ 昇任・降任

本市においては、職員の昇任に当たっては、人事評価制度を活用し、能力、実績、

資質を備えた人材の登用を行ってきました。

今後は、組織のスリム化によるポスト数の減少や、役職における再任用職員の増加

が進むことなどにより、昇任者数が減少することも考えられますが、こうした状況に

おいても、組織力の維持・向上を図るため、これまでと同様、幅広い世代からの登用

を行います。併せて、昇任選考に関する透明性・信頼性を高め、職位にふさわしい能

力・意欲を備えた昇任者を育成するため、人事評価制度の更なる活用、昇任に関する

動機付けの方法等について検討するほか、多様な職員がそれぞれの知識・経験・能力

を十分に発揮できる昇任制度についても係長試験の在り方を含め検討していきます。

一方、降任に関しては、職員本人が心身の状態やその他の事情によって降任を希望

する場合であって、降任を行うことが本人にとっても組織にとっても有益であると判

断されるときなどには、引き続き、個別に対応していきます。

【参考】昇任状況(事務・技術職員のみ)

※「在職年数」は、直近下位職位における在職年数を表す。

人事評価制度を活用し、幅広い世代から能力、実績、資質、意欲を備えた人材の

登用を行うとともに、本人希望による降任にも対応していきます。

平均 55歳8月 56歳3月 56歳8月 56歳2月 55歳1月

最高-最低 58歳-53歳 58歳-52歳 58歳-54歳 58歳-53歳 58歳-54歳

平均 4年9月 4年7月 4年8月 4年1月 4年8月

最長-最短 5年0月-4年0月 6年1月-3年0月 6年0月-3年0月 6年11月-3年0月 5年0月-3年1月

平均 53歳8月 53歳2月 55歳1月 54歳9月 54歳9月

最高-最低 58歳-49歳 58歳-47歳 58歳-49歳 58歳-48歳 58歳-50歳

平均 6年2月 6年11月 6年10月 6年9月 6年7月

最長-最短 9年0月-3年0月 10年0月-5年0月 15年0月-3年0月 11年0月-4年0月 11年0月-3年0月

平均 50歳9月 51歳7月 51歳10月 50歳7月 52歳3月

最高-最低 58歳-42歳 58歳-43歳 58歳-42歳 58歳-43歳 58歳-44歳

平均 10年1月 11年2月 10年4月 10年6月 10年2月

最長-最短 18年0月-4年0月 21年8月-6年0月 14年4月-4年0月 22年6月-6年0月 17年0月-4年0月

平均 42歳3月 41歳6月 42歳5月 42歳2月 41歳8月

最高-最低 57歳-33歳 56歳-32歳 58歳-31歳 58歳-32歳 55歳-33歳

平均 18年5月 17年3月 17年11月 17年7月 16年10月

最長-最短 38年9月-4年0月 37年9月-4年0月 36年0月-4年0月 38年0月-5年0月 33年9月-4年0月

       年 度

 職 位26 27 28 29 30

昇任年齢

在職年数

昇任年齢

在職年数

昇任年齢

在職年数

昇任年齢

在職年数

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第3章 人材育成の方策

【参考】職位別職員構成

※ 平成 31 年4月現在の職位ごとの職員数の割合を表す(業務・技能職員及び教員を除く。)。

ウ 複線型人事13

行政課題の複雑・高度化、市民ニーズの多様化等に伴い、技術職や資格免許職につ

いてはもちろん、事務職における税務、福祉、戸籍等の分野についても、今後ますま

す高い専門性が求められていくことが考えられます。

これら専門領域における人材育成は、これまで各職場のOJT(職場研修)14を中

心に進めてきましたが、今後は、時代が求める新しい知識や技術を習得し、対応力を

強化するため、組織として、戦略的に人材育成にあたる必要があります。

そこで、経験豊富な職員が職務を通じて習得した知識や経験を発揮できるよう、職

務の専門性や個々人の多様性を考慮した人事配置や、それら職員の意欲喚起につなが

る昇任管理を含め、複線型の人事管理について検討していきます。

13 複線型人事:一般的には、ラインとスタッフ、ゼネラリストとスペシャリストなど、複数のキ

ャリアコースが並立する多元的な人事管理システムをいいます。

14 OJT:オン・ザ・ジョブ・トレーニング(On The Job Training)の略

専門性・多様性を考慮した人事配置やそれら職員の意欲喚起につながる昇任管理

を含め、複線型の人事管理について検討していきます。

一般職

73.8%

(8,715人)

係長職

18.2%

(2,121人)

課長職

5.5%

(647人)

局長職

0.4%

(42人)

部長職

2.1%

(260人)

- 25 -

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第3章 人材育成の方策

(5)高齢職員の知識・経験の活用

ア 再任用職員

再任用制度は、本格的な高齢社会の到来に対応し、高齢者の知識・経験を社会にお

いて活用していくとともに、60歳台前半の生活を雇用と年金の連携により支えること

を目的として導入しました。

本市では、原則フルタイム勤務による運用を行っており、平成 31 年4月現在では、

800人弱の再任用職員が職務に従事しています。

行政課題の複雑・高度化、市民ニーズの多様化が進んできている中にあって、質の

高い行政サービスを継続的に提供していくためには、再任用職員の豊富な知識や経験

を途絶えさせないように若手職員に引き継いでいくことが必要です。

そのためには、再任用職員が中途で離職することなく 65歳まで高い意欲を持って職

務に精励できるような環境整備が必要であることから、再任用職員に対するアンケー

ト調査の結果、他の官公庁や民間企業の状況等を踏まえ、再任用職員の担うべき役割

に見合った処遇、人事配置や異動の在り方、さらに職場における再任用職員の活躍を

支える環境づくりなどについて検討していきます。

再任用職員が高い意欲を持って職務に精励できるよう、担うべき役割に見合った

処遇、人事配置の在り方、さらに職場における再任用職員の活躍を支える環境づく

りなどについて検討していきます。

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第3章 人材育成の方策

【参考】年齢別職員構成(行政職 + 消防職 + 現業職)

※ 行政職には、特別職及び医師職を含まない。

再任用職員

0

100

200

300

400

500

600

700

800

18 20 22 24 26 28 30 32 34 36 38 40 42 44 46 48 50 52 54 56 58 60

職員数(人)

年齢(歳)

平成14年4月1日現在

0

100

200

300

400

500

600

700

800

18 20 22 24 26 28 30 32 34 36 38 40 42 44 46 48 50 52 54 56 58 60 62 64

職員数(人)

年齢(歳)

平成31年4月1日現在

再任用職員

- 27 -

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第3章 人材育成の方策

イ 適正な退職管理と高齢職員の知識等の活用

平成 28年4月の地方公務員法の改正により、新たに退職管理に関する規定が盛り込

まれたことに伴い、退職者が現職職員に対して働きかけを行うことが法律により厳し

く規制されることになりました。

この法改正に合わせ、本市が従前要領で規定していた再就職に関する様々なルール

について、職員の退職管理に関する条例、規則及び要綱を制定することにより、改め

て整理し直しました。

本市では、退職管理制度により再就職者との適正な関係を継続する一方、在職中に

おける資格の取得、町内会活動などの地域活動、ボランティア活動等を奨励し、退職

後においても、職務により培ったものと合わせて、その知識・経験を存分に発揮し、

広く地域社会で活躍できるような人材の育成に努めていきます。

ウ 定年延長に向けた調査研究

平成 30 年8月、人事院は国会及び内閣に対して、「複雑高度化する行政課題に的確

に対応し、質の高い行政サービスを維持していくためには、60歳を超える職員の能力

及び経験を本格的に活用することが不可欠」であるとして、定年を段階的に 65歳に引

き上げるための国家公務員法等の改正について意見の申出を行ったところです。

また、令和元年6月には、「経済財政運営と改革の基本方針 2019」が閣議決定され、

「公務員の定年を段階的に 65 歳に引き上げる方向で検討する」とされており、現在、

政府において人事院による意見を踏まえた検討が進められています。

本市においては、将来的な定年延長に向けた国や他都市の動きなどを引き続き注視

するとともに、65 歳定年制を見据えた職位や昇任管理の在り方など高齢層職員の能

力・経験を一層活用するための人事制度について、調査研究を行っていきます。

将来的な定年延長に向けた国の動き等を注視するとともに、65歳定年制を見据え

た職位や昇任管理の在り方などに関する調査研究を行っていきます。

在職中に培った知識・経験を存分に発揮し、広く地域社会で活躍できるような人

材の育成に努めていきます。

- 28 -

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第3章 人材育成の方策

(6) 現業職制度

現業業務に従事する業務・技能職員の採用試験については、より多くの優秀な人材

を確保するため、市長部局においては、平成 30 年度より受験資格の学歴要件を拡大

したところです。

今後は、市民サービスや職員の意欲の更なる向上を図るため、目標管理の導入等に

ついて検討していくほか、これからの職種の在り方や求められる能力などを精査し、

現業職の将来像を描いていくとともに、それを踏まえた人事制度の運用方法について

検討を行っていきます。

(7)女性職員の活躍の推進

「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律15に基づく特定事業主行動計画

の策定等に係る内閣府令」が平成 28年4月に施行されました。女性の活躍に向け、数

値目標を伴う特定事業主行動計画16の策定が義務付けられたことからも、女性職員の

管理職等への登用に向け、昇任意欲を向上させる取組など、一人ひとりの職員がより

一層活躍しやすい制度や環境の整備が求められています。

本市においては、近年の新採用における女性職員の増加により、職員全体に占める

女性の割合が上昇してきています。また、女性職員の職域拡大や育児・介護等の事情

がある職員への配置上の配慮等により、これまでよりも女性職員の活躍の場は広がっ

てきています。

一方、現在においても、女性職員の配置が進んでいない職場があるほか、係長職候

15 女性の職業生活における活躍の推進に関する法律:働くことを希望する女性が、職業生活においてそ

の個性と能力を十分に発揮して活躍できるよう、国や地方公共団体が必要な施策を策定・実施すること

に加え、事業主が女性の活躍推進に向けた取組を自ら実施することを促すための枠組みについて定めた

法律

16 特定事業主行動計画:国や地方公共団体(特定事業主)が、女性の活躍に関する状況把握、課題分析を

行った後、課題に基づいた目標を設定し、目標を達成するために具体的な取組内容を記載した行動計画。

行動計画には、計画期間、数値目標、取組内容及び取組の実施時期を盛り込む必要がある。

女性職員がより一層活躍しやすい制度や環境の整備を行っていきます。

現業職の将来像やそれを踏まえた人事制度の運用方法について検討していきま

す。

- 29 -

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第3章 人材育成の方策

補者試験における女性職員の受験率が伸び悩んでおり、職員全体に占める女性職員の

割合に比べて、役職者に占める女性職員の割合が低い状況にあります。

これまで、本市においては、平成 28年3月に「札幌市子育て・女性職員応援プラン」

を策定し、平成 31 年(令和元年)度末までに女性管理職割合を 15%以上、女性職員

の係長試験受験率を 30%以上とするなどの数値目標を掲げ、取組を進めてきました。

具体的には、出産や育児による係長試験の第1次試験免除期間の延長や試験会場にお

ける託児サービスの導入のほか、実際の職員を例とした働き方の模範となる様々なロ

ールモデルの紹介や、職員の適性、経験、ライフステージに合った働き方を支援する

ための研修の実施、庁内ホームページを使った女性活躍推進に関する情報提供等を行

い、上記のとおり掲げた数値目標については、令和元年度中に概ね達成したところで

す。

しかし、市民のニーズは一層多様化しており、また、行政課題が複雑・高度化して

いる状況に変わりはなく、こうした課題により的確に対応していくためには、様々な

施策の立案や運用に当たって、女性職員の多様な視点や感性を一層生かしていくとと

もに、女性職員の管理職登用についても、更に進めていくことが求められます。

そこで、本市においては、今後、「札幌市子育て・女性職員応援プラン」を更新し、

女性管理職割合や女性職員の係長試験受験率について、これまでの目標を上回る数値

目標を掲げる予定です。

その達成に向け、これまで実施してきた取組を継続することに加え、各職場におけ

る男女比率の見える化などにより、女性の職域拡大に関する職員全体の意識改革に取

り組むとともに、女性職員の昇任意欲向上に資する人事制度の在り方についても検討

していきます。

併せて、性別を問わず子育てや介護等をしながらでも働きやすい職場環境の整備に

ついても進めていきます(「3 働きやすい職場づくり (1) 仕事と生活の両立」参照)。

- 30 -

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第3章 人材育成の方策

【参考】採用状況推移

※ 事務・技術職員の試験採用のみ(各年度とも4月1日から3月 31日までの採用数)

【参考】職員数推移

※ 市長・副市長・教育長・教員を除く(各年度とも4月1日現在)。

採用割合(女性)

採用者数(女性)

- 31 -

20

30

40

50

60

70

80

0

50

100

150

200

250

300

350

400

450

500

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30

年度

20.0

22.0

24.0

26.0

28.0

30.0

32.0

0

2,000

4,000

6,000

8,000

10,000

12,000

14,000

16,000

18,000

16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31

(%)(人)

(年度)

採用者数(男性)

採用者数(女性)

採用割合(男性)

採用割合(女性)

割合(女性)

職員数(女性)

職員数(男性)

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第3章 人材育成の方策

男 女 女性割合 男 女 女性割合 男 女 女性割合

会計室 1 1 - 0.0% 6 6 - 0.0% 19 8 11 57.9%

危機管理対策室 3 3 - 0.0% 7 7 - 0.0% 10 9 1 10.0%

行政部 7 7 - 0.0% 18 16 2 11.1% 35 28 7 20.0%

改革推進室 1 1 - 0.0% 4 3 1 25.0% 3 3 - 0.0%

秘書部 1 1 - 0.0% 6 6 - 0.0% 11 4 7 63.6%

国際部 1 1 - 0.0% 4 3 1 25.0% 6 4 2 33.3%

広報部 2 2 - 0.0% 11 9 2 18.2% 19 10 9 47.4%

職員部 8 6 2 25.0% 21 14 7 33.3% 44 25 19 43.2%

共済担当部 2 1 1 50.0% 7 4 3 42.9% 19 11 8 42.1%

情報システム部 2 2 - 0.0% 11 10 1 9.1% 48 40 8 16.7%

東京事務所 2 2 - 0.0% 6 5 1 16.7% 1 - 1 100.0%

オンブズマン事務局 1 1 - 0.0% 2 1 1 50.0% - - - -

政策企画部 8 8 - 0.0% 26 23 3 11.5% 24 17 7 29.2%

都心まちづくり推進室 3 3 - 0.0% 9 8 1 11.1% 8 8 - 0.0%

都市計画部 5 5 - 0.0% 18 17 1 5.6% 33 24 9 27.3%

総合交通計画部 7 7 - 0.0% 13 13 - 0.0% 17 16 1 5.9%

新幹線推進室 1 1 - 0.0% 6 6 - 0.0% 3 3 - 0.0%

財政部 3 3 - 0.0% 9 9 - 0.0% 22 17 5 22.7%

税政部 4 4 - 0.0% 16 16 - 0.0% 31 28 3 9.7%

市税事務所 19 18 1 5.3% 73 67 6 8.2% 523 287 236 45.1%

管財部 3 3 - 0.0% 11 10 1 9.1% 34 24 10 29.4%

工事管理室 2 2 - 0.0% 16 15 1 6.3% 1 - 1 100.0%

地域振興部 4 4 - 0.0% 18 14 4 22.2% 39 26 13 33.3%

市民自治推進室 2 2 - 0.0% 5 3 2 40.0% 11 5 6 54.5%

市民生活部 2 1 1 50.0% 8 7 1 12.5% 14 12 2 14.3%

男女共同参画室 1 - 1 100.0% 3 2 1 33.3% 3 1 2 66.7%

文化部 10 9 1 10.0% 22 17 5 22.7% 30 21 9 30.0%

スポーツ部 3 2 1 33.3% 11 10 1 9.1% 19 16 3 15.8%

招致推進部 7 7 - 0.0% 28 25 3 10.7% 43 38 5 11.6%

総務部 4 3 1 25.0% 15 14 1 6.7% 17 12 5 29.4%

監査指導室 1 - 1 100.0% 5 4 1 20.0% 4 2 2 50.0%

高齢保健福祉部 4 3 1 25.0% 17 14 3 17.6% 38 26 12 31.6%

障がい保健福祉部 7 5 2 28.6% 22 19 3 13.6% 71 45 26 36.6%子ども発達支援総合センター 6 4 2 33.3% 18 11 7 38.9% 136 31 105 77.2%

保険医療部 3 3 - 0.0% 15 14 1 6.7% 35 21 14 40.0%

保健所 14 5 9 64.3% 41 31 10 24.4% 116 61 55 47.4%

衛生研究所 2 2 - 0.0% 7 7 - 0.0% 30 12 18 60.0%

子ども育成部 4 3 1 25.0% 8 8 - 0.0% 21 10 11 52.4%

子育て支援部 13 2 11 84.6% 46 13 33 71.7% 451 45 406 90.0%

児童相談所 5 4 1 20.0% 23 18 5 21.7% 99 39 60 60.6%

子どもの権利救済事務局 - - - - 1 1 - 0.0% 1 - 1 100.0%

産業振興部 3 3 - 0.0% 16 16 - 0.0% 22 18 4 18.2%

国際経済戦略室 4 4 - 0.0% 12 12 - 0.0% 11 7 4 36.4%

観光・MICE推進部 4 3 1 25.0% 10 9 1 10.0% 19 11 8 42.1%

雇用推進部 1 1 - 0.0% 4 3 1 25.0% 8 6 2 25.0%

農政部 3 2 1 33.3% 8 6 2 25.0% 26 18 8 30.8%

中央卸売市場 2 2 - 0.0% 6 5 1 16.7% 13 13 - 0.0%

環境事業部 18 17 1 5.6% 49 49 - 0.0% 127 114 13 10.2%

環境都市推進部 5 4 1 20.0% 18 17 1 5.6% 32 22 10 31.3%

円山動物園 3 2 1 33.3% 10 9 1 10.0% 38 26 12 31.6%

総務部 7 7 - 0.0% 31 29 2 6.5% 84 70 14 16.7%

土木部 11 11 - 0.0% 34 34 - 0.0% 138 119 19 13.8%

雪対策室 3 3 - 0.0% 9 9 - 0.0% 24 21 3 12.5%

市街地復旧推進室 1 1 - 0.0% 2 2 - 0.0% 4 4 - 0.0%

みどりの推進部 4 4 - 0.0% 16 14 2 12.5% 46 28 18 39.1%

経営管理部 2 2 - 0.0% 13 13 - 0.0% 28 21 7 25.0%

事業推進部 19 19 - 0.0% 73 70 3 4.1% 253 222 31 12.3%

市街地整備部 8 8 - 0.0% 25 24 1 4.0% 69 50 19 27.5%

建築部 5 5 - 0.0% 18 18 - 0.0% 72 56 16 22.2%

建築指導部 5 4 1 20.0% 18 14 4 22.2% 59 35 24 40.7%

事業管理部 7 7 - 0.0% 16 16 - 0.0% 36 28 8 22.2%

高速電車部 12 12 - 0.0% 43 43 - 0.0% 261 254 7 2.7%

総務部 9 9 - 0.0% 40 37 3 7.5% 150 124 26 17.3%

給水部 15 14 1 6.7% 57 57 - 0.0% 352 321 31 8.8%

病院局 経営管理部 4 4 - 0.0% 12 11 1 8.3% 37 22 15 40.5%

消防局 総務部 3 3 - 0.0% 11 11 - 0.0% 38 31 7 18.4%

市民部 110 94 16 14.5% 152 130 22 14.5% 499 259 240 48.1%土木部 11 11 - 0.0% 75 74 1 1.3% 205 166 39 19.0%保健福祉部 71 55 16 22.5% 362 264 98 27.1% 1,736 807 929 53.5%生涯学習部 8 7 1 12.5% 31 25 6 19.4% 57 36 21 36.8%

学校教育部 9 9 - 0.0% 58 44 14 24.1% 42 28 14 33.3%

中央図書館 3 2 1 33.3% 30 26 4 13.3% 62 31 31 50.0%

学校 - - - - - - - - 64 9 55 85.9%選挙管理委員会事務局 1 1 - 0.0% 2 2 - 0.0% 6 5 1 16.7%

人事委員会事務局 2 1 1 50.0% 7 5 2 28.6% 8 5 3 37.5%

監査事務局 3 3 - 0.0% 12 9 3 25.0% 10 5 5 50.0%

議会事務局 3 3 - 0.0% 8 7 1 12.5% 20 16 4 20.0%

557 478 79 14.2% 1,901 1,614 287 15.1% 6,745 3,997 2,748 40.7%

- 85.8% 14.2% - - 84.9% 15.1% - - 59.3% 40.7% -

総計

男女比率

課長職 係長職

保健福祉局

子ども未来局

環境局

経済観光局

都市局

交通局

水道局

スポーツ局

教育委員会

下水道河川局

建設局

一般職

総務局

市民文化局

財政局

所属

まちづくり政策局

【参考】女性職員配置状況(平成 31年 4月 1日時点)

※ 病院局は経営管理部、消防局は総務部のみ(ただし、総計にはそれら以外の部署に所属する職員も計上)

※ 現業職を除く。

- 32 -

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第3章 人材育成の方策

役職 局長職 部長職 課長職 係長職 合計

年度 (人) 割合 (人) 割合 (人) 割合 (人) 割合 (人) 割合

2 21 91 317 43148 263 665 2,187 3,163

3 26 103 326 45844 269 672 2,185 3,170

3 28 103 331 46546 267 664 2,166 3,143

3 36 105 348 49246 278 668 2,185 3,177

3 37 110 356 50645 281 670 2,191 3,187

27.4.1 4.2% 8.0% 13.7% 14.5% 13.6%

28.4.1 6.8% 9.7% 15.3% 14.9% 14.4%

29.4.1 6.5% 10.5% 15.5% 15.3% 14.8%

30.4.1 6.5% 12.9% 15.7% 15.9% 15.5%

31.4.1 6.7% 13.2% 16.4% 16.2% 15.9%

【参考】係長職候補者試験受験率

【参考】職位別女性職員割合

※ 各年度定期異動終了時点。事務・技術職員のみ

0.0

10.0

20.0

30.0

40.0

50.0

60.0

70.0

0

500

1,000

1,500

2,000

2,500

3,000

7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 R1

(%)(人)

(年度)

事務職員

受験率(男性)

受験率(女性)

対象者数(男性)

対象者数(女性)

0.0

10.0

20.0

30.0

40.0

50.0

60.0

70.0

80.0

90.0

0

200

400

600

800

1,000

1,200

1,400

1,600

7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 R1

(%)

(年度)

軸ラベル技術職員

受験率(男性)受験率(男性)

対象者数(男性)

受験率(女性)

対象者数(女性)

- 33 -

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第3章 人材育成の方策

2 職員研修

(1) 職員研修の基本的な考え方(研修に関する基本的な方針)

市民自治によるまちづくりの推進に当たっては、一人ひとりの職員が市民感覚を大

切にしながら職務を遂行するとともに、市民に寄り添った応対をすることが必要です。

また、効率的な行政運営を行うための経営感覚など、本市職員に共通して求められ

る能力を一層向上させることも大切です。

職員は、自らが「目指す職員像」を体現するために、積極的に自己啓発17に取り組

む必要があります。

管理監督者は、職員自らが意欲的に自己啓発に取り組む環境・職場づくりに努める

とともに、職場研修18を計画的かつ継続的に実施し職員育成を進めるほか、組織目標

に基づき、職員の能力開発や必要な知識・スキルの習得につながる研修への参加を促

し、動機付ける必要があります。

複数の局区に共通する事務の主管部局は、知識・スキルを指南することにより、職

員の能力向上に資するため、部局研修19を積極的に進める必要があります。

「目指す職員像」の実現に向け、これらを達成していくために、自己啓発、職場研

修(OJTを含む。)、部局研修、センター研修20、その他研修機関等における委託研

修21・派遣研修22などを効果的に連携・活用しながら、職員の人材育成・能力開発に取

り組んでいきます。

17 自己啓発:職員本人が自発的に行う能力開発

18 職場研修:各職場での日常業務等を通じ職員を指導、育成するための研修

19 部局研修:共通する業務や制度について、主管部局が関連部局の職員を対象に実施する研修

20 センター研修:自治研修センターが実施する研修

21 委託研修:国、地方公共団体、民間企業その他の団体が主催する研修等に職員を参加させる研修

22 派遣研修:国、地方公共団体、民間企業その他の団体に職員を派遣して行う研修

自己啓発、職場研修、部局研修、センター研修、その他研修機関等における委託

研修・派遣研修などを活用し、「目指す職員像」の実現に向けて職員の人材育成・

能力開発に取り組んでいきます。

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第3章 人材育成の方策

(2) 研修の充実強化

ア 自己啓発の支援

職員は、自発的に学習する姿勢を常に持ち続けることが重要です。そこで、全ての

職員が積極的に自己啓発に取り組み、その能力の有効活用につながるよう、e-ラーニ

ング23その他の学習機会の提供・充実に努めるほか、自主研究グループの活動支援な

ど、自己啓発を進めていくための支援を行っていきます。

イ 職場研修の推進

職員の育成に当たっては、日常の業務の中で行われる職員一人ひとりの状況に応じ

た指導(OJT)や、業務上必要となる実務知識・技術、対人能力などを身に付ける

23 e-ラーニング:札幌市職員職場学習システムのこと。主に庁内イントラネットシステムを利用して、

センター研修を始め、部局研修や各職場で実施する集合研修などを補完するとともに、職員が職務に必

要な能力を高めるために自律的に行う学習を支援する目的で設置し、平成 14年5月から運用している。

職員研修の概念図

自己啓発

職場研修・OJT

連携

連携

連携

連携

連携

職 員

部局研修

研修機関における研修

(センター研修等)

一人ひとりの職員が、自己

啓発に取り組む意識を持つ

ことを前提として、職場研

修・OJTを中心に職員研修

を進めていきます。

そのほか、部局研修やセン

ター研修等を効果的に組み

合わせながら、目指す職員像

の実現に向けた人材育成に

取り組んでいきます。

全ての職員が積極的に自己啓発に取り組み、その能力の有効活用につながるよう

各種支援を行っていきます。

職場研修は、実務知識・技術、対人的能力を身に付けることのできる最も効果的

な研修の形態であることから、計画的かつ継続的に進めていくための取組を行って

いきます。

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第3章 人材育成の方策

ための職場単位で行う研修が最も効果的です。そのため、職場研修等を継続的に進め

ていくための取組として、職場研修費の助成や各職場に講師が赴く出前型の研修など

を行っていきます。

ウ 部局研修の推進

統一的で適正な業務を行っていくためには、職員が事務遂行上必要な知識・スキル

を理解し習得することが必要であり、その知識・スキルを得るための部局研修の充実

強化に向けては、職場研修との連携体制を築くことが重要です。

そのため、複数の局区に共通する事務の主管部局が、広く職員に共通して必要な基

礎的・実務的知識を身に付けさせるために部局研修を実施する際の各種支援を行うほ

か、職場研修を実施する部署との連携体制確立を進めていきます。

エ センター研修の推進

自治研修センターでは、中長期的な視点を持ち、職員研修の取組を継続的に実施す

るため「職員研修事業方針」を策定しています。自治研修センターが実施するセンタ

ー研修は、この「職員研修事業方針」に沿って、毎年度、「職員研修事業実施計画」と

して具体的に実施する研修を定め、研修の企画(P)・実施(D)・評価(C)・見直し(A)

を継続的に行うことで、より効果的なセンター研修を推進していきます。

また、研修内容が一層理解・活用されるよう、庁内ホームページなどを通じて情報

発信を進めていきます。

オ 委託研修・派遣研修の推進

自治研修センターでは、目指す職員像の実現に向けた人材育成と組織力の向上を

図るための研修を実施していきます。

統一的で適正な業務遂行につなげていくため、部局研修の推進を図っていきま

す。

複雑多様化する市民ニーズに適切に対応できる職員を育成していくために、委託

研修・派遣研修の推進を図っていきます。

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第3章 人材育成の方策

市民からの行政への期待・要望が多様化する中、職員には市民ニーズを適切に把握

し、きめ細やかな質の高い行政サービスを提供していくことが求められます。

職員は、専門性の高い知識・スキルを身に付けるとともに、市民の目線に立った考

え方、いわゆる市民感覚を一層磨き、常に市民感覚を大切にして業務を進めていく必

要があります。

このような観点から、職員の育成をより一層図るため、国・地方公共団体・民間企

業・その他団体・外部研修機関等における委託研修・派遣研修の積極的な活用を推進

していきます。

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第3章 人材育成の方策

3 働きやすい職場づくり

(1)仕事と生活の両立

次世代育成支援対策推進法24(以下「次世代法」といいます。)においては、急速な

少子化が進行する中、次代の社会を担う子どもを安心して生み、育てることのできる

環境整備等について、国、地方公共団体、事業主等の責務が明確化されています。

本市においては、次世代法で策定が義務付けられている特定事業主行動計画25とし

て「札幌市子育て・女性職員応援プラン」を策定し、このプランに基づき、職員向け

ホームページ26の運用や各種支援制度を紹介したガイドブックの作成、子どもが生ま

れた男性職員とその所属長に対する休暇・休業取得の呼びかけなど、様々な取組を実

施しています。

今後も、上記の取組や研修等を通じ、子育てに関する制度の利用や男性職員の積極

的な子育てへの支援を進めるとともに、時間外勤務の縮減や各種の休暇・休業制度の

見直し等により、職員が子育てに限らず、家族や本人の健康状態、自己啓発や町内会

活動などの地域活動・ボランティアのための活動等を含めた個々の生活状況やライフ

プランに対応しつつ、ワークライフバランスを実現し、その能力を十分に発揮するこ

とができる職場環境づくりを推進していきます。

また、良好な職場環境づくりのためには、一般職及び係長職の所属長である課長職

が果たすべき役割が大きいことから、課長職の人事評価において、部下職員のワーク

ライフバランス実現へのサポートを能力評価に係る評価要素の一つとして適切に評価

することにより、管理監督者による積極的な取組を促します。

24 次世代育成支援対策推進法:次代の社会を担う子どもたちが健やかに生まれ、育つ環境を整備するた

めに、国、地方公共団体、企業など、様々な主体が社会を挙げて取り組んでいくことを目的に制定され

た法律

25 特定事業主行動計画:次世代法に基づき、 国及び地方公共団体が職員の仕事と子育ての両立を図る

ために策定を義務付けられた計画であり、計画期間、目標、目標を達成するための対策の内容及び実施

時期を定め、また、計画の公表、職員への周知が義務付けられている。本市では、「札幌市子育て・女

性職員応援プラン」として策定

26 職員向けホームページ:札幌市職員子育て支援ホームページ。総務局職員部のホームページ(庁内向

けイントラネットサイト)内に開設

職員が子育てや介護等の個々の生活状況に対応しつつ、その能力を十分発揮する

ことができる職場環境づくりを進めていきます。

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第3章 人材育成の方策

(2) 長時間労働対策

ア 時間外勤務の縮減

時間外勤務の縮減は、職員の健康対策という面だけでなく、公務能率の維持向上を

図るとともに、職員のワークライフバランス実現の観点からも重要な課題です。

また、女性職員の活躍の推進や、将来的に有能な人材を確保するという観点におい

ても、時間外勤務を縮減し、働きやすい環境を整備することが必要です。

本市においては、職員1人当たりの平均時間外勤務時間は月 15時間前後で推移して

いますが、月 100時間や年間 750時間を超える時間外勤務を行った職員数は増加傾向

にあります。

今後は、ノー残業デーやメリハリデー等の定時退庁日の設定、職員向けホームペー

ジの開設など、時間外勤務縮減のための継続的な取組に加え、長時間労働職場への直

接的な働きかけや、管理監督者向けの研修の実施など、長時間労働是正のための総合

的な対策として、具体的な目標を掲げた、実効性のある取組を全庁的に進めていきま

す。

また、課長職については、常にコスト意識を持って、効率的に課の業務を遂行する

ことを人事評価における能力評価に係る評価要素の一つとして適切に評価するなど、

業務の見直し・効率化をより一層推し進めるための取組を行っていきます。

さらに、長時間労働是正の観点から、勤務形態・組織形態の柔軟化についても今後

検討を進めていきます。

イ 健康管理

長時間にわたる過重労働は健康障害発症のリスクを高め、特に脳・心臓疾患発症と

の関連性が強いという医学的知見が得られています。

長時間の時間外勤務を行った職員に対する産業医による面接指導を継続すると

ともに、長時間労働と健康の問題について様々な機会を捉えて周知・啓発を行っ

ていきます。

時間外勤務縮減のための継続的な取組に加え、長時間労働是正のための総合的な

対策として、実効性のある取組を進めていきます。

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第3章 人材育成の方策

そのため、本市においては、時間外勤務を縮減するための取組を進めると同時に、

労働安全衛生法等に基づき、長時間の時間外勤務を行う職員の心身の疲労蓄積に伴う

健康障害防止を目的として、産業医等による面接指導を実施しております。平成 31

年4月には、改正労働安全衛生法の施行に伴い、面接指導の対象となる時間外勤務数

をそれまでの1月当たり 100時間から 80時間へと変更し、また面接を実施した産業医

等の指導事項に基づき所属が行った改善措置の内容を産業医等に報告するなど、より

効果的な面接指導となるよう本市の実施要領も改正しました。

今後も、産業医による面接指導を継続していくとともに、各安全・衛生委員会27等

に対して、管理監督者による職員の健康状態の的確な把握と面接指導の積極的な活用

を働きかけるなど、職員の健康を確保するための取組を行っていきます。

(3) ハラスメント対策

ハラスメント28は、職場における重大な人権問題であって、「雇用の分野における男

女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律(男女雇用機会均等法)」や「札幌市男

女共同参画推進条例」などの法令に反するだけでなく、職場環境の悪化や職員の業務

能率の低下を招き、さらには、ハラスメントに起因する問題や事故の発生が市民の市

政に対する不信感につながることも考えられます。

このため、本市においては、「札幌市職員のハラスメントの防止等に関する要綱29」

を制定し、電話やメール相談窓口の環境を整備するなど、組織全体としてハラスメン

トの防止に取り組んでいます。今後も、これらの対策や具体的事例を周知し、ハラス

メント防止に対する職員の理解を向上させていきます。

加えて、管理監督者に対しては、ハラスメントのない働きやすい職場環境づくりに

努めるべき役割があることを引き続き周知・徹底していくほか、課長職に対しては、

職場内のコミュニケーションを良好に保ち、服務規律の確保やハラスメントの防止を

27 安全・衛生委員会:労働安全衛生法に基づき、労働者の危険又は健康障害を防止するための基本とな

るべき対策(労働災害の原因及び再発防止対策等)などの重要事項について十分な調査審議を行うため

に、一定の基準に該当する事業場に設置が義務付けられている。

28 ハラスメント:嫌がらせ、いじめ

29 札幌市職員のハラスメントの防止等に関する要綱:総務局職員部のホームページ(庁内向けイントラ

ネットサイト)に掲載

職場におけるハラスメントについて、相談体制の周知や防止に対する職員の理解

促進を図り、働きやすい職場環境づくりを進めていきます。

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第3章 人材育成の方策

図ることを人事評価における能力評価に係る評価要素の一つとして適切に評価し、率

先してハラスメントの防止に取り組むよう求めていきます。

(4) メンタルヘルス

ア 心の健康づくり

平成 18 年2月に策定した「札幌市職員の心の健康づくりのための指針」30では、全

ての職員が心の健康の保持増進のための基本的な措置を実施する責任を負っているこ

とを確認し、さらに職員個人、管理監督者及び健康管理部門31の三者の役割について

30 札幌市職員の心の健康づくりのための指針:総務局職員部のホームページ(庁内向けイントラネット

サイト)内、安全衛生(メンタルヘルス対策等)のページに掲載

31 健康管理部門:「札幌市職員の心の健康づくりのための指針」では、総務局職員部職員健康管理課、

各安全・衛生委員会の庶務担当課、衛生管理者等としている。

「札幌市職員の心の健康づくりのための指針」に基づき、メンタルヘルス対策を

推進していきます。

【参考】相談窓口

<電話相談>

○ 職場の悩みごと相談室(本庁舎 14 階健康情報室 ℡211-3101)

○ 札幌市職員健康相談室(中央区役所分庁舎5階 ℡533-8343)

○ 福利厚生会悩み事相談室「相談プラザ」(札幌市労連共済センター内 ℡251-3359)

○ ふりーとーく 3100(職員部人事課 ℡211-3100)

<メール相談>

○ 職場の悩みごと相談室

Eメールアドレス:[email protected]

○ 札幌市職員健康相談室

Eメールアドレス:[email protected]

○ 人事課

Eメールアドレス:[email protected]

<苦情相談窓口>

○ 市長部局 ⇒ 総務局職員部人事課 ℡211-2072

○ 交通局 ⇒ 事業管理部総務課 ℡896-2711

○ 水道局 ⇒ 総務部総務課 ℡211-7007

○ 病院局 ⇒ 経営管理部総務課 ℡726-2211

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第3章 人材育成の方策

具体的に示しています。この指針に基づいて、各種メンタルヘルス対策(1次予防・

2次予防・3次予防32)を引き続き推進していきます。そのために、メンタルヘルス

の4つのケア33を有機的に活用できるようにしていきます。

1次予防から3次予防までのトータル的なケアを推進することで、労働の質の向上

及び休務休職者数や休業日数の減少を図ります。このことは、職員個人のみならず、

実施機関である札幌市役所組織の機能を高めます。

職員が健康で、仕事にやりがいや誇りを持ち、エネルギーを注ぎ、仕事から活力を

得て、いきいきと働くことは、市民サービスの向上につながります。

そのために、札幌市職員の心の健康づくりのための指針を適正に運用するための体

制を維持します。専門職である精神科産業医、心の健康管理スタッフ(保健師、セラ

ピスト)による支援を継続的に行えるよう努めます。

イ メンタルヘルス不調の未然防止

1次予防として、メンタルヘルス不調の未然防止については、セルフケアやライン

によるケアが中心となります。職員個人や管理監督者がそれぞれの役割を果たすこと

ができるよう、新規採用職員に対する心身の健康に関する個別面談、各安全・衛生委

員会主催の研修や役職者研修等における職位に合わせたメンタルヘルスケアの講義、

広報誌の定期的な発行による普及啓発等を実施していきます。これにより、職員個人

のセルフケアや、管理監督者のラインケアの向上を図ります。

また、ストレスチェック制度の活用により、個々の職員が自らのストレスに気づき、

それに対処できるようにするとともに、ストレスチェックの集計結果による組織分析

を基に、職場全体で、職場環境の改善に取り組み、メンタルヘルス不調となることを

未然に防止し、健康で活気ある職場づくりを目指します。

32 1次予防・2次予防・3次予防:ここでは、「1次予防」は心の健康増進及びメンタルヘルス不調の

未然防止をいい、「2次予防」はメンタルヘルス不調の早期発見・早期対応(治療への導入を含む。)を

いい、「3次予防」を病気療養した職員の職場復帰・再発予防をいう。

33 メンタルヘルスの4つのケア:「セルフケア(労働者自身が、ストレスに気付き、これに対処するこ

と。)」、「ラインによるケア(管理監督者が、職場環境等の把握と改善及び労働者からの相談対応を行う

こと。)」、「事業場内産業保健スタッフ(産業医、心の健康管理スタッフ)によるケア」及び「事業場外

資源によるケア」をいう(「労働者の心の健康の保持増進のための指針」(平成 18 年3月厚生労働省策

定)より)。

職員一人ひとりが健康で、かつ、いきいきと仕事に取り組むことができるよう、

働きやすくストレスの少ない職場づくりを支援していきます。

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第3章 人材育成の方策

ウ メンタルヘルス不調の早期発見・早期対応

2次予防としてのメンタルヘルス不調の早期発見・早期対応においては、セルフケ

ア、ラインによるケア、事業場内産業保健スタッフによるケアが中心となります。不

調を感じたら、ひとりで抱え込むのではなく、自発的な相談につながるよう普及啓発

をしていきます。役職者向けの研修をより実践的なものとし、また、精神科産業医に

よるコンサルテーション機能34の周知及び活用を促し、職場を側面的に支援していき

ます。管理監督者が個々の職員の状況に応じた適切なラインによるケアができるよう

にしていきます。

産業保健スタッフは、こうしたラインによるケアを支援する他、職員や所属からの

相談に応じ、状態を適切にアセスメントして適切な対応につながるよう調整を図りま

す。

治療が必要な職員には、早期に医療機関に繋がるよう産業医と調整し、早期の健康

回復を支援します。

エ 職場復帰・再発予防

3次予防である職場復帰・再発予防において、健康管理部門は、産業保健スタッフ

によるケア機能を維持、充実させつつ、円滑な職場復帰を行うため産業精神保健の知

識・技術を踏まえた個別の職場復帰計画を立てます。

休務休職中は、定期的に産業医面談を行い、病状や療養状況を確認し、できるだけ

短い期間で復帰し、再発のないよう様々な調整をしていきます。

34 コンサルテーション機能:対象者が有する問題について、専門職にアドバイスを求め、互いに相談協

議すること。

メンタルヘルス不調を早期に発見し、早期に適切な対応を行い、早期の治療につ

ながるよう支援していきます。

円滑に職場復帰できるよう様々な調整を行い、職場におけるリハビリテーション

等を活用するとともに、復帰後の再発予防を支援していきます。

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第3章 人材育成の方策

また、休務や休職により長期間職務を離れていた職員が円滑に職場復帰できるよう、

職場におけるリハビリテーション35等を実施しています。産業医及び主治医が病状を

見極め、段階的に負荷を増やしていくことで、徐々に仕事に慣れ、復帰に備えること

ができ、安全な職場復帰につながっています。また、管理監督者は、職務遂行能力の

回復状況を評価することができます。

職場復帰後においても、再発予防はもとより、元気で働き続けられるよう継続的に

職員や所属を支援していきます。

35 職場におけるリハビリテーション:職場復帰の前(休務・休職中)に、段階的に作業負荷をかけ、職

務に慣れていくことで職場復帰の不安を軽減したり、職務遂行能力の回復の検証として実施するもの。

【参考】相談窓口

<電話相談>

○ 職場の悩みごと相談室(本庁舎 14 階健康情報室 ℡211-3101)

○ 札幌市職員健康相談室(中央区役所分庁舎5階 ℡533-8343)

<メール相談>

○ 職場の悩みごと相談室

Eメールアドレス:[email protected]

○ 札幌市職員健康相談室

Eメールアドレス:[email protected]

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