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Title 泌尿器腫瘍と酵素 2. 尿路性器腫瘍患者血清 LDH,ALP,LAP,TAP,PAP活性およびLDH isozymeについて Author(s) 石部, 知行 Citation 泌尿器科紀要 (1967), 13(9): 665-675 Issue Date 1967-09 URL http://hdl.handle.net/2433/113205 Right Type Departmental Bulletin Paper Textversion publisher Kyoto University

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Title 泌尿器腫瘍と酵素 2. 尿路性器腫瘍患者血清LDH,ALP,LAP,TAP,PAP活性およびLDH isozymeについて

Author(s) 石部, 知行

Citation 泌尿器科紀要 (1967), 13(9): 665-675

Issue Date 1967-09

URL http://hdl.handle.net/2433/113205

Right

Type Departmental Bulletin Paper

Textversion publisher

Kyoto University

665

必尿紀要13巻9号'

昭和42年9月,

泌 尿 器 腫 瘍 と 酵 素

II.尿 路 性 器腫 瘍患 者血 清LDH,ALP,LAP,TAP,PAP活

性 お よびLDHisozymeに つい て

広島大学医学部泌尿器科学教室(主 任;仁 平寛巳教授)

(指導=加 藤篤二前教授*)

石 部 知 行

UROLOGICAL NEOPLASMS AND ENZYMES

II. Serum LDH, ALP, LAP, TAP and PAP Activities and LDH Isozymes

in Patients with Neoplasms of the Genitourinary Organs

Tomoyuki ISH I B E

From the Department of Urology, Hiroshima University School of Medicine

(Director : Prof. H. Nihira, M. D.)

Serum activities of LDH, ALP, LAP and ACP and serum LDH isozymes were determined

in patients with various urological neoplasms examined at the Department of Urology of Hiro-

shima University Hospital, and the results were analysed in relation to the serum values of TP,

A/G ratio, creatinine, GOT and GPT.

(1) A high LDH activity was observed in patients with neoplasms. In particular, the more elevation was seen in accordance with the progress of diseases. An inverse correlation

was recognized between LDH activity and serum GPT and total cholesterol values.

(2) LDH isozyme pattern demonstrated an increase of the M type in patients with neo-

plasms. This became especially distinct in advanced cases. The III fraction showed no definite trend unless the disease progressed considerably.

(3) ALP activity did not show clear difference between patients with neoplasm and normal

persons, but it became lower with malignant transformation in many cases.

(4) A low LAP activity was observed in many patients with renal or bladder neoplasms. Progress of diseases made the activity further decreased. No correlation was seen between LAP

and BUN.

(5) ACP activity showed high values in many cases of cancer of the prostatic gland and neoplasms of the bladder without any correlation to BUN value.

泌尿器科領域における酵素学的診断法は,古

くは前立腺癌に対 して血清酸 フォスファターゼ

が用いられたのに始まり,近 時多 くの分野で研

究 され るとともに臨床にもこれが利用されるよ

うになり,種 々の酵素が臓器,血 清,尿 などを

対象 として検討され,こ の変化が炎症性のもの

か,変 性 に 由来 す る もの か,腫 瘍 に 由来 す る も

の か と言 っ た こ と と共 に,治 療 効果 乃至 予 後 の

判 定 に も役 立 つ こ とが知 られ るに至 っ た.

著 者 はSerumtotalprotein(TP),A/G

ratio,BUN,Creatinine,GPT,GOTな どの血

清 生 化 学 的検 査 成 績 と と も にLDH,ALP,

*現 京都大学教授

666 石部:泌 尿器腫 瘍 と酵素ll

TAP,PAP,LAP,LDHisozymesな どの 酵 素

活性 を泌 尿 器 科 腫 瘍 患 者 血 清 につ い て検 討 した

の で そ の 臨床 成 績 を報 告 す る.

実 験 法

第1編 に おい て 報 告 した 方 法 に 準 じ,広 島大 学 医学

部 附 属 病院 泌 尿 器 科 に 過去2年 間 に 来 院 した各 種 尿 路

性 器腫 瘍 患 者 に つ い て 早 朝 空 腹 時 に 採 血,直 ち に 遠

沈,血 清 を 分 離,-10℃ の フ リー ザ ーに お き24時 聞

以 内にLDH(Jatron),LDHisozymes(Wieme),

ALP(石 津),LAP(DAC法),TAP(石 津),PAP

(石 津),TP(日 立 屈折 計),A/Gratio(比 濁 法),

BUN(ジ ァ セチ ル モ ノオ キ シ ム 法),Creatinine

(Jaffe法),GPT(Karman法),GOT(Karman

法)な どを測 定 した.患 者 の選 択 に 関 して は 全 く無作

為 的 に 行 な っ た.

成 績

LDH活 性の平均は腎 腫 瘍660Wr6blewski単 位

(以下WUと 略記)Wilms腫 瘍980WU,腎 孟腫

瘍710WU,膀 胱腫瘍650WU,前 立腺癌590WU,

前立腺肥大症230WU,陰 茎癌290WU,睾 丸腫瘍

1730WUと 対 照の平均360WUに 比 し悪性腫瘍 は

いずれ も高い活性を示 した.症 例の多い膀胱腫瘍につ

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い て 病 期 との関 係 を み る と浸 潤 度Aお よびBで は 平 均

339WU,Cで は584WU,Dで は2985WUで,ま

た 悪 性 度 との 関係 を み る と分化 度1お よびHで は422

WU,皿 では493WU,IVで は1452WUで 病 期,悪

性 度 と もそ の進 行 に 伴 って 明 らか な活 性 増加 を認 め た

(図1).

LDHisozymesの 平均 はM型 で 対 照2.7%,腎 腫

瘍5.9%,腎 孟 腫 瘍5.9%,膀 胱 腫 瘍3.8%,前 立 腺癌

5.1%,前 立 腺 肥 大 症4.5%,陰 茎 癌8,1%睾 丸 腫瘍

2.7%を 示 し,H型 は対 照62.6%,腎 腫 瘍57.4%,腎 孟

腫瘍44,6%,膀 胱 腫 瘍69.3%,前 立 腺癌69.5%,前 立

腺肥 大症69.1%,陰 茎 癌56.0%,聖 丸腫 瘍82.6%,ま

た第 皿 分画 に つ い て は 対 照34.7%,腎 腫 瘍36.7%,腎

孟 腫 瘍49.5%,膀 胱 腫 瘍26.9%,前 立腺 癌25.4%,前

立 腺 肥 大 症26.4%,陰 茎 癌35.9%,睾 丸 腫 瘍14.7%を

示 し,M型 は腫 瘍 で は 高 い 割 合 を示 す も のが 多 く,H

型 お よび 皿 分 画 に 関 して は特 有な 変 化 は み られ な か っ

た.病 期 との 関 係 を膀 胱 腫 瘍 に つ い てみ れ ばM型 は 浸

潤 度A,B5.1%,C,D2.5%,第IH分 画 はA,B

25.1%,C,D30.5%,H型 に つ い て み れ ばA,B69.8

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型 は分 化 度1,H4.3%,皿,IV3.7%,第 皿 分 画 は

1,H26.8%,皿,IV30.7%,H型 は1,H68.9

%,皿,IV65.6%を しめ した(図2).

ALP活 性 の 平 均 は 対 照12King-Armstrong単 位

(以 下KAUと 略 記)腎 腫 瘍14KAU,Wilms腫 瘍

12KAU,腎 孟 腫 瘍7.3KAU,膀 胱 腫 瘍13.4KAU,

前 立 腺 癌17.1KAU,前 立 腺 肥 大 症16。4KAU,陰 茎

癌17KAU,睾 丸 腫瘍17.2KAU,で 一般 に 対 照 と悪

性 腫瘍 の間 に は っ き りした 差 を見 出 し得 なか った.ま

た 膀胱 腫 瘍 で 病 期,悪 性 度 との 関 係 を み る と 浸 潤 度

A,B15KAU,C,D14.OKAU,分 化 度1,H14.3

KAU,皿,IV12.6KAUで あ り悪 性 化 と共 に減 少 傾

向 を示 した(図3).

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LAPの 平 均 は 対 照485Goldbarg-Rutenburg単 位

(以 下GRUと 略記)腎 腫 瘍335GRU,Wilms腫 瘍

140GRU,腎 孟 腫 蕩460GRU,膀 胱 腫 瘍460GRU,

前 立 腺 癌380GRU,前 立 腺 肥 大 症485GRU,聖 丸 腫

瘍170GRUで 明 らか な差 を 認 め な か っ た.、膀 胱 腫 瘍

で病 期,悪 性 度 との 関係 をみ る と 浸 潤 度A,B469

GRU,C,D383GRU,分 化 度1,H555GRU,皿,

IV375GRUと 悪 性 化 と共 に減 少 を認 め た(図4).

TAP活 性 の 平均 は対 照4.8KAU,腎 腫 瘍2.4KAU,

Wilms腫 瘍6.OKAU,腎 孟 腫瘍1・7KAU,膀 胱 腫

1麟1輝1彗図4

瘍6.1KAU,前 立腺癌5.OKAU,前 立腺肥大症3.2

KAU,陰 茎癌1.6KAU,睾 丸腫瘍4.OKAUでWilms

腫瘍,前 立腺癌,膀 胱 腫瘍 ではやや高い活 性を示 した

が有意ではない.PAP活 性の平均は対照2.5KAU,

腎腫瘍2.3KAU,Wilms腫 瘍5.5KAU,腎 孟腫瘍

1.OKAU,膀 胱腫瘍3.7KAU,前 立腺癌5.OKAU,

前立腺肥大症2.5KAU,睾 丸腫瘍3,0KAUを 示 し,

前立腺癌,膀 胱腫瘍 は高い活性を示す ものが多か った

(図5,6).

以上の酵素活性値 を比較的症例の多い対 照,膀 胱腫

瘍,前 立腺癌,腎 腫瘍 の血清生化学的検査 成績 との関

係をみ る 目的で これを示 したのが 図7~13で,LDH

との関係ではTP(図7),A/Gratio(図8)の 間に

一定 した関係な く,GOT(図9),GPT(図10)と

の間には逆 相関を 認めた.血 清全 コ レス テロール値

(図11)で は膀胱腫瘍を除けばやは り逆相関を示 し,

Creatinine(図12)と は明 らか な関 係をみなか った.

BUN(図13)と の間には 正 の相関を思わせ る傾 向を

幾分か認 めたがは っき りしたものではない.

酵 素活性 相互間の 関係を みる と 図14~17の ごとく

LDHとTAPを 除けぽは っき りした関係を認 めない.

668 石部 ・泌尿器腫瘍 と酵素 ■

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672

考 按

石部:泌 尿器腫瘍と酵素H

悪 性腫 瘍 の診 断 と治 療 は現 在 の と ころ最 も重

要 な 問題 の一 つ で,近 時 酵 素 化 学 的 診 断 法 と と

もに治 療 指 針 と して そ の体 液 中 の酵 素 活 性 を測

定 す る方 法 が用 い られ,Isozymesな る概 念 の

導 入 と と もに そ の 応 用 範 囲 が 拡 大 され つ つ あ

り,泌 尿 器 科 領 域 に お い て も そ の 例 外 で は な

い.

この際 酵 素 は 生 体 内 代謝 を触 媒 す る もの で 臨

床 的 に は そ の 由来 に よっ て分 け るの が 便利 で あ

り,酵 素 学 的診 断 に お い て は正 常 に存 在 す る も

の以 外 に病 的 に 出現 す る もの も検 討 され,臓 器

診 断 に対 して は そ の臓 器 に特 有 な もの を知 る と

同時 に そ のlsozymesを 検 討 す る こ とに よ り時

に早 期 診 断 に役 立 つ こ と ち期 待 で き る.し か し

酵 素 の細 胞 か ら血 清 へ の移 行 は そ の消 失 と と も

に一 様 で は な い の で,示 され た 成 績 が 何 時 も正

しい 状 態 を示 す も ので は ない こ とを 注 意 して 解

析 す べ き で あ る.

Hi11(1954)が 悪 性 腫 瘍 患 者 の血 清LDHが

高 くな る ことを報 告 して 以来 多 くの 人 に よっ て

これ が 追 試 され,Riggins(1963),Ha11(1964),

Prout(1965),King(1963),仁 平(1967)な ど

が尿 路 性 器 腫 瘍 患 者 血 清 に つ い て これ を報 告 し

て い る.Prout(1965),Denis(1963),West

(1964)は 前 立 腺 癌 で高 い と して い るが,そ の

多 くは変 動 が 大 き く,か な り進行 した 例 な い し

前 立 腺 癌 で高 い こ とが あ るに す ぎな い と して い

る.こ れ に対 し著 老 の場 合 陰 茎癌 を 除 け ば い ず

れ も対 照 よ りか な り高 い活 性 を 示 す もの が 多 か

った こ とは,例 外 は あ るに して も悪性 腫瘍 で は

LDH活 性 が 高 い とい え る成 績 で あっ た.し か

し膀 胱 腫 瘍 で病 期 と悪 性 度 との 関 係 を検 討 す る

と分 化 度1,II,浸 潤 度A,Bで はLDH活 性

は 高 くな く,早 期 診 断 に は 無 理 と考 え る.

LDHisozymesに も臓 器 特 異 性 が あ り,

Arnelung(1961)が 述 べ る よ う に これ が 他 の 酵

素 の場 合 と同 様 血 清 に 現 わ れ る こ とを も って 診

断 に利 用 せ ん とす る こ とに あ る.そ のCatalytic

propertiesに よっ てM型 とH型 に 分 け られ る こ

とも よ く知 られ,Wr6blewsky(1958)な どは 悪

性 腫 瘍 組 織 で は嫌 気 性 解 糖 が 行 なわ れ る結 果 血

清 で のM型 の増 加 が あ る と 述 べ て い る が,

Dubach(1962)は これ を否 定 して い る.泌 尿 器

科 領 域 に お け る 報 告 ではProut(1965),Denis

(1963)な どが 前 立 腺 癌 につ い て これ を検 討 し,

M型 が増 加 した症 例 に お い て 治 療 に よ り酸 フォ

ス フ ァ ター ゼ の減 少 と と もにM型 の 占 め る割 合

の減 少 す る こ とを報 告 して い る.著 者 の 場 合 は

一・般 に腫 瘍 は対 照 部 分 に 比 し高 いM型 を 示 す も

のが 多 い が,そ の変 化 は軽 度 で 病期,悪 性 度 と

の関 係 を 膀 胱 腫 瘍 でみ て も進 行 度 との 間 に 明 ら

か な 変 化 を認 めず,第 皿 分 画 の悪 性 化 に伴 う増

加 もは っ き りしな か っ た.

悪 性 腫 瘍 の進 展 に 際 して 体 蛋 白,特 に ア ル ブ

ミン のtrapが 行 な わ れ る こ とはFenninger

(1954),Minder(1948,1951),White(1945)な

ど多 くの 人 が 述 ぺ て い るが,こ れ に 関 連 して

White(1957,1958)は 蛋 白 を投 与 す る こ とに よ

っ て血 清 のTPがcorrectさ れ る と同 時 に血

清 中Aldolaseお よびLDHの 活 性 が 正 常 に も

ど る とし,血 清LDH活 性 の増 加 は 体 蛋 白 の 崩

壊 な い し蛋 白摂 取 の不 足 の結 果 で あ る と した.

またEnglhardt-G61kel(1965)は 大 量 の 含 水 炭

素 を投 与 す る と血 清 中 のLDH,Aldolase,MDH

な どの酵 素 活 性 の変 化 を きた す こ とを報 告 して

い る.し か し 著 者 の 成 績 は これ に 反 しTPと

LDH活 性 の 間 に 一 定 し た 関 係 は な く,A/G

ratioに つ い て も同様 で あ っ た.ま た 筋 肉 の消

耗 の あ る進 行 性 筋 萎 縮 症 の 場 合LDHと と もに

増 加 す る とされ るCreatinineと の 関係 に つ い

て も検 討 した が,White(1957)の の べ る成 績 に

反 しLDH活 性 との間 に は っ き りした 関 係 は み

られ な か った.

Wacker(1964)は 尿 中 のLDH活 性 に つ い て

慢 性 腎 不 全 の あ る場 合 高 くな る こ と を明 らか に

し,BUNや 血 圧 との 間 に 関 連 の あ る こ とを述

べ て い る.ま たWestは 腎 疾 患 の あ る場 合Azo-

temiaの 存 在 とは 関係 な く血 清LDHが2~'3

倍 に増 加 す る と し,Trussは 慢 性 腎 孟 腎 炎 の場

合 に は高 くな く急 性 腎 不 全 で高 くな る と した.

著 者 の場 合 も腎 不 全 は多 か れ 少 な か れ 存 在 す る

も の と考 え られ る の で これ に つ い て 症 例 の多 い

膀 胱 腫 瘍 で病 期 との関 係 を み る と,浸 潤 度A,

石 部=泌 尿器腫瘍 と酵素 ■

Bで はBUNの 平均 は19mg/d1,C,Dの 平

均 は24・1mg/d1で,そ れ ぞ れ のLDH活 性 は

338WU,984WUを 示 しBUNの 増 加 と と も

にLDH活 性 の増 加 の あ る こ とが知 られ た.

血 清GOTと 腫 瘍 との 関係 に つ い てBrindley

(1963)は 血 清LDHよ り病 変 を示 す指 標 と し

て の価 値 の な い こ とを報 告 し,吉 場(1966)は

肝 疾 患 の場 合LDH5(M4)とGPTの 間 に逆 相

関 の あ る こ とを 明 らか に して い る.Englhardt-

G61ke1(1956)はLDH,Aldolaseそ の他 の酵 素

を測 定 し,血 清 肝 炎 で は一 般 に著 明 な増 加 は な

くGOT,GPTの 増 加 が み られ た と し,肉 体 的

な 消耗 に よ っ て強 い変 化 の起 る こ とを報 告 した

が,Sato(1964)は 肝 炎 の場 合 を 除 け ぽLDHと

GOTの 間 に全 く関 係 が な い と して い る.著 者

の場 合 は吉 場(1966)と 同 様GOT,GPTは

LDHと 逆 相 関 を 認 め たがGPTの 方 が よ りは

っ き り した 関 係 を示 した.

ALPは 約20年 前Breedisな どが 実 験 的 腎 障

害 に際 し尿 中ALPが 増 加 す る こ とを明 らか に

して 以来 注 目され,Amador(1965)は 尿 中ALP

が 腎 腫瘍 で 増 加 し膀胱 腫瘍 で は変 化 しな い と し

た.ALPはGutman(1959),Bodansky(1961),

武 内(1963)な どに よ る と種 々 の 腎 疾 患 お よび

閉塞 性 黄 疸 の場 合 血 清 に増 加 す る と され,こ れ

らの診 断 に広 く 用 い られ て きた.ALPは 現 在

広 く体 内臓 器 に分 布 す る こ とが 知 られ て お り,

腎 に も多 く含 まれ て い る.こ のALPの 局 在 性

か らみ て腎 腫 瘍 で そ の変 動 が 起 るの は 当 然 の結

果 で あ る と考 え られ,血 清 で もALP活 性 が 同

様 の態 度 を と る こ とは期 待 で き る.ま たFish-

manな ど(1953)は 人 前 立 腺 がALPを 産 出

す る こ と を 報 告 し て お り,Myers(1957),

Gribaff(1954)な どは 血 中ALPの 増 加 が乳 癌

の進行 に 際 してCaの 増 加 と と もに み られ る と

して い る.し か し泌 尿 器 科 腫 瘍 患 者 血 清 で の 検

討 はLymberopoulos(1966)に よ る と少 な く,

著 老 の検 討 した範 囲 内 で は 腎 腫 瘍 を 含 め尿 路 の

い ず れ の腫 瘍 の場 合 も血 清ALPは 高 い 活性 を

示 さず膀 胱 腫 瘍 で は悪 性化 な い しそ の進 行 と と

もに減 少 す る傾 向 を認 め,Amador(1963)の 膀

胱 腫 瘍 で高 い とい う成 績 に 反 した.

673

1958年Goldbargが 血 清 中LAPを 測 定 して

以 来 腫 瘍 の診 断 に これ が 利 用 され て き・た.LAP

は生 体 内 の種 々 の臓 器 に分 布 す るが,血 清LAP

の増 加 はGreen(1955)に よ る と肝,胆 道 疾 患

な い し妊 婦 の場 合 を 除 けば ほ とん どな い とい わ

れ て い る.仁 平(1967)は 泌 尿 器 科 腫 瘍 患 者 血

清 で は肝 転 移 例 を 除 けば 対 照 と大 差 な い と報 告

し,そ の診 断 的価 値 の な い こ とを 明 らか に し,

ま た 尿 毒 症 に 際 して も 増 加 しな い と され て い

る.著 者 の場 合 膀 胱 腫 瘍 で は そ の悪 性 化 と とも

に活 性 が 低 下 す る こ とを知 った.こ れ はLDH

の場 合 と同様 間 質 量 な い し腫 瘍 細 胞 の変 性 と関

係 した も の と考 え られ る.ま た 症 例 は 少 い が 腎

腫 瘍 に お い ては 低 値 を 示 す も の が 多 か っ た.

BUNと の 間 に 明 らか な 関 係 は 認 め な か っ た 。

酸 フオ ス フ ァ タ ー ゼ の 測 定 はKutscher

(1935)に 始 ま り約10年 前 か ら 前 立 腺 癌 の診 断

に用 い られ て きた.ACPの 前 立 腺 癌,特 に転

移 の あ る場 合 そ の 増 加 が 著 明 で あ る こ とが知 ら

れ,さ らにFishmanandLerner(1953)が 前

立腺 性ACPの 測 定 法 を報 告 して 以来,前 立 腺

癌 の早 期 診 断 に も 利 用 され るに 至 っ た がPAP

の価 値 に っ い てWoodard(1959),Zucker

(1958)な どは 絶 対 的 な も の で は な い と して い

る.一 方Richterichは 前 立 腺 癌 患 者 の45%の

み が高 い活 性 を示 す の み で あ る と しそ の診 断 的

価 値 に つ い て疑 問 を与 え て い る.

慢 性 腎 不 全 の あ る場 合NPNの 増 加 と とも に

血 清 酸 フ牙 ス フ ァ タ ー ゼ の増 加 が70%に み られ

る との報 告 も あ るがTrussは 尿 毒症 の 場 合 で

も高 くな い と して い る.著 者 の場 合 一 般 的 に い

えば 前 立 腺 癌,膀 胱 腫 瘍 で高 い活 性 を示 す もの

が多 か っ た 。 しか し血 中BUNと の関 係 は 明 ら

か で な くTrussと 同様 の 成 績 を 得 た 。 ま た

Harper(1958)以 来 前 立 腺 癌 の 場 合 ホル モ ン療

法 の予 後,治 療 効 果 の 判 定 にACPが しば しば

用 い られ て来 た し,LDHのM型 との問 に相 関

の あ る こ とをDenis(1963)な どは 明 らか に し

て い るが これ らの 点 に つ い ては 稿 を改 め て報 告

した い.

結 語

広島大学医学部附属病院泌尿器科で経験した

674 石部:泌 尿器腫瘍 と酵素 ∬

各 種 泌 尿 器 科 腫 瘍 患 者 血 清 に つ い てLDH,LDH

isozymes,ALP,LAP,ACPを 検 討 す る と と

もにTP,A/Gratio,Creatinine,GOT,GPT

な どの 関 係 を 検 討 し次 の 成 績 を 得 た.

(1)LDH活 性 は腫 瘍患 者 で 高 く,特 に病 期

の進 行 に 伴 っ て これ が 明 らか とな っ た 。LDH

とGPT,血 清全 コ レス テ ロー ル値 な ど とは逆

相 関 を認 め た.

(2)LDHisozymesで は 腫 瘍 患 者 でM型 の

増 加 す る もの が多 く,進 行 した場 合 これ が 明 ら

か とな っ た.第 皿分 画 に つ い て は か な,り進 行 し

な い限 り一 定 の傾 向 を認 め得 なか った.

(3)ALPは 明 らか な差 を示 さず,悪 性 化 と

とも に減 少 す る もの が多 か っ た.

(4)LAPは 腎 腫 瘍,膀 胱 腫 瘍 のい ず れ に お

い て も低 い 活性 を示 す ものが 多 く,病 変 の進行

とと もに 減 少 した.BUNと の関 係 は み られ な

か った.

(5)酸 フォ ス フ ァ タ ーゼ は 前 立 腺 癌 お よび膀

胱 腫 瘍 で高 い 活性 を 示 す もの が多 く,BUNと

の関 係 は み られ な か っ た.

(終るに あた り恩師加藤篤二前教授 の御指導,仁 平

寛巳教授の御校閲を感謝致 します.)

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(1967年8月24日 特 別 掲 載 受 付)