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AVEVA Marine 横浜事業所・船殻基本設計での活用続報

© 2019 AVEVA Group plc and its subsidiaries. All rights reserved.

ジャパンマリンユナイテッド株式会社

横浜事業所艦船技術部構造設計グループ

鈴木公太郎

2019.12.3


目次


1. 背景と目的

2. 取組内容

3. 今後の展望

4. まとめ


１．背景と目的 1.1 AVEVA Marineの使い方


JMU（横浜）のこれまでの取り組み

・新船の検討をより簡単に行いたい

・設計上流で、構造検討を素早く、正確に行いたい

・早い段階で現場の意見を織り込んだ設計を行いたい

設計者

idea

CAD図図面化（都度切り出し）

二次元

ＡＭモデル

・設計後すぐに取得

・三面一致

・手書き図の省略

25MSO設計時

（船首部）

ＡＭベースで設計

重量・管理量FEM

コンプロ

スタート

・FRP船に対して適用

Design Review

三次元CADを設計上流で活用した『三次元設計』への挑戦

GA


１．背景と目的 1.1 AVEVA Marineの使い方


『三次元設計』なら

・3Dで確認しつつ部材配置

・複雑な構造でも、三面一致で設計

・設計が終わった瞬間、多くの情報を即転用

・3D モデルによる工作性の確認

正確

素早い

現場

AVEVA Marineなら

・優れた作業環境

一画面に複数断面表示可能

・部材変更、コピーに有効なschemeファイル

代表断面の内構材を前後部に展開

・操作が覚えやすい

オペレーター育成が容易

・FRP船モデルに対応

当事業所には不可欠

簡単


１．背景と目的 1.2 上流での『三次元設計』


効率的な活用のため

上流設計向けの機能を社内カスタマイズにより追加（2017）

新造船への適用

横浜事業所建造船は上流からAM適用を標準実施

変更履歴管理 Scheme一括変更部材寸法コピー

設計する上で、今や当たり前に三次元が存在新たな使い方を開拓

FRP製掃海艦アルミ-鋼製観光船鋼製OSV


Y

M 5 6 7 8 9 10 11 12 1 2 3 4 5 6

小型船A(オールアルミ)

中型船B(アルミ上部構造)

中型船C(アルミ上部構造)

小型船D(アルミ上部構造)

2019 2020

１．背景と目的 1.3 新たな取り組み


JMU横浜事業所の状況

アルミ船・アルミ部分構造を有する船が4プロジェクトほぼ同時に立ち上がる → アルミに特化した対策が必要

【アルミ船の特徴＝短納期】

材料予量の効率化・材料リードタイムが5～6ヶ月

契約後速やかに発注したい

船殻発信での艤装検討効率化・設計期間が短く、艤装情報が追い付かずに

後戻りが発生しがち

*オペレーターを2名→5名へ増員（AM未経験者）

船殻設計日程


２．取組内容 2.1 材料予量


【従来】

ラフ図から大まかに手拾い＋過去船の実績を元に係数倍で予量

→精度が低く、材料の買いすぎ/不足が起こりがち

設計初期の状態

GA、線図、ミドシップ、過去船情報 → 設計外注/社内で予量用のラフ図を作成

【今回】

ラフ図を元にAMモデルを作成、部材形状を吐き出しプレネスティングを実施

→予量の精度向上・スピードアップを図る

過去船の例（上構イメージ）

・何となく増厚しそうな箇所は手書きで

・甲板、囲壁を作図

・主要断面は3ヵ所程度作図

・初期GAに骨位置を並べたのみ

図面信頼性は極めて低い

・三面一致考慮せず

管理担当

在庫増やさないで！

発注担当

早く見積もって！




アルミ船は大型押出型材（π材）、一般型材、板材で構成

→ モデル化時点で材料別にクオリティ分け（トータル10種以上）

【全船モデル】小物BKT、カーリング等を除いた全部材の80%程度モデル化

モデルから部材形状情報を書き出し → Plane part Generaion を活用

π材（甲板・外板・囲壁等）

・板部分と骨材部分を個別にモデル化

一般型材（骨材）

板材一品形状を自動吐出し




一品形状から板材のみピックアップ。手書き部品と合わせ自動ネスティングシステムで板材予量

・外板部材、型材は未対応のため別アプローチが必要

・歩留り結果を検証し、有効性を裏付け

課題

・プレネスティングによる予量を従来と同タイミングで実現

・従来より信頼度の高い予量を実現

成果

【プレネスティング】

・加工開始5ヶ月前

・4h/ブロック

【従来予量（手拾い）】

・加工開始5ヶ月前

・15h/ブロック

自動ネスティング


２．取組内容 2.2 艤装検討


電装設計所掌操舵室3Dモデル

・協議図段階の情報を小骨・BKTまでモデル化し、電装モデルに変換

【電装設計】・設計終了の段階で確認用の3Dモデル作成 → 着手が遅く、船殻へのF/Bが遅れがち

・設計自体は2D → 3Dモデルが設計に活きていない

・船殻構造も電装設計で1からモデル化 → 手数が増える、構造図の読み違えも

船殻モデルを元に、電装設計が『三次元設計』に挑戦

今回

・早い段階（従来の約4ヶ月前）で3D情報を確認、設計活用が可能に

・構造図読み違えのないモデルを入手

【船殻設計】・上部構造は重量と塗装面積の確認ができればよい → あまり作りこまない

・上部構造は他部署にモデルを渡していない

【電装設計】

従来

【船殻設計】


２．取組内容 2.2 艤装検討


【電装設計】協議図タイミングから3Dモデルを見ながら設計、構造モデル化の手間減

→ 検討精度・効率向上。構造へのF/B前倒しの結果、現図作業前に構造図折込

・（電装設計）3Dモデルは構造確認用 → 3Dによる設計の実現

・操舵室以外の区画にも適用 → すべての設計部署で『三次元設計』課題

・電装設計の『三次元設計』支援、F/B情報の早期構造図折込実現成果

今回モデル従来モデル・壁と大骨をモデル化・小骨、BKTも含めモデル化

船殻上構モデル


２．取組内容 2.3 取組のまとめ


・外板部材、型材は未対応のため別アプローチが必要

・歩留り結果を検証し、有効性を裏付け

課題

・プレネスティングによる予量を従来と同タイミングで実現

・従来より信頼度の高い予量を実現

成果

材料予量

艤装検討

残り3プロジェクトにも引き続き適用！『三次元設計』はまだまだ拡大！

・（電装設計）3Dモデルは構造確認用 → 3Dによる設計の実現

・操舵室以外の区画にも適用 → すべての設計部署で『三次元設計』課題

・電装設計の『三次元設計』支援、F/B情報の早期構造図折込実現成果


３．今後の展望


【入力した情報は必要なものを、必要な形で取り出したい】

板材予量

・指定した板厚/クオリティの部材だけを吐き出す

型材予量

・型材のカット、曲がりまで考慮し、型材長さを吐き出す

外板情報の吐出し

・外板部材に対してもパネル部材と同様に対応

【作成したモデルに間違いがないようにしたい】

二重部材防止

・二重に作成されたモデルのチェック&マージ

AVEVA社の協力が不可欠！ご協力ください！

今回の試みを、よりスムーズに行うために


4．まとめ


『3次元設計』拡大のための、新たな試みを実現した

今後もできることを拡大していきたい

拡大のためにも、機能の向上は不可欠 → ご協力ください！


linkedin.com/company/aveva

@avevagroup

ABOUT AVEVA

AVEVA is a global leader in engineering and industrial software driving digital transformation across the entire asset and operational life cycle of capital-intensive industries. The company’s engineering, planning and operations, asset performance, and monitoring and control solutions deliver proven results to over 16,000 customers across the globe. Its customers are supported by the largest industrial software ecosystem, including 4,200 partners and 5,700 certified developers. AVEVA is headquartered in Cambridge, UK, with over 4,400 employees at 80 locations in over 40 countries.

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